JP2013119042A - 水処理方法 - Google Patents

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充 日根野谷
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Abstract

【課題】活性炭として球状活性炭を用いることにより、活性炭による分離膜表面への擦過傷、損傷を低減し、分離膜を破損させることなく長期間安定した膜分離を行うことができる水処理方法を提供すること。
【解決手段】本発明によれば、膜モジュール16を浸漬した膜処理槽14中の被処理水12を膜モジュールで浄化処理する水処理方法であって、膜モジュールによる被処理水の濾過の前に、被処理水に球状活性炭を導入するステップを備えている水処理方法が提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は、概略的には水処理方法に関し、詳細には、活性炭が導入された被処理水に膜モジュール浸漬して被処理水を膜モジュールで濾過する水処理方法に関する。
浄水場等で行われている浄水処理では、急速ろ過方式が広く用いられているが、近年では、原水の水質悪化に伴いかび臭等の異臭味、トリハロメタン・農薬等の有機物の除去が必要となり、粉末活性炭が併用されるようになってきた。粉末活性炭は、着水井や混和池等に投入され、フロック形成池等で有機物を吸着除去した後に、沈殿させられることによって被処理水から除去される。
他の浄水処理方法として、膜処理方法がある。この方法は、原水、又は原水に前処理を施した被処理水を、MF膜やUF膜等を備えた膜モジュールで濾過する方法である。この方法に用いられる膜モジュールとしては、スパイラル型、平型、チューブラー型、中空糸型等の種類があり、材質では高分子有機膜とセラミック等の無機膜に大別される。
ここで中空糸型の高分子有機膜は、細い管状糸を多数束ねたもので、糸内が中空になっており、単位容積当りの膜面積が大きく、かつセラミック膜に比べコストが低いため、浄水場での大量の水処理に適している。
このような膜処理方法においても水質を更に向上させるために、例えば、活性炭を充填した槽に原水を透過させた後に膜モジュールで濾過する方法(Veolia社のOPALIN)、活性炭を被処理水槽に投入し循環させながら膜モジュールで濾過する方法(特許文献1、2、Veolia社のOPALINS)等が行われている。
これらの方法では、MF膜やUF膜では除去できない臭気成分等の低・中分子有機成分を、粉末活性炭に吸着させている。そして、粉末活性炭は、膜モジュールによる膜分離で被処理水から分離される。これらの方法では、膜分離による粉末活性炭の分離除去が可能であるため、沈殿除去を必要としない点で優れている。
特開平6−55046号公報 特開平10−494号公報
しかしながら、特許文献1及び2等で開示されている活性炭と膜分離を併用した処理方法において膜モジュールの分離膜として高分子有機膜等を選択した場合には、分離膜への付着物を除去する処理が必要となる。
そして、この付着物除去方法として、曝気が選択される場合がある。この場合、粉末活性炭が分離膜に衝突して起こる分離膜表面の擦過傷、粉末活性炭が介在した状態で分離膜同士が衝突することによって起こる分離膜表面が損傷等によって、分離膜が破損し、長期的に亘って安定した濾過性能を得ることができなくなるという問題がある。
また、曝気時以外にも、中空糸膜が活性炭を含む被処理水中で揺れる等することによって、中空糸膜が活性炭によって損傷するという問題もある。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、活性炭として球状活性炭を用いることにより、活性炭による分離膜表面への擦過傷、損傷を低減し、分離膜を破損させることなく長期間安定した膜分離を行うことができる水処理方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、
膜モジュールを浸漬した膜処理槽中の被処理水を前記膜モジュールで浄化処理する水処理方法であって、
前記膜モジュールによる被処理水の濾過の前に、被処理水に球状活性炭を導入するステップを備えている、
水処理方法が提供される。
このような構成によれば、活性炭が球状形態であるので、分離膜に活性炭が接触する等しても、分離膜の表面を損傷し難くなり、分離膜を破損させることなく長期間安定した膜分離を行うことができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記球状活性炭を含む被処理水中で前記膜モジュールを曝気によって洗浄するステップと、を備えている。
このような構成によれば、曝気時に膜モジュールを構成する分離膜に活性炭が接触する等しても、分離膜の表面を損傷し難くなり、分離膜を破損させることなく長期間安定した膜分離を行うことができる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記球状活性炭を導入するステップが、前記膜処理槽に球状活性炭を導入することにより行われる。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記膜処理槽の前段に接触槽が設けられ、前記膜処理槽で被処理水と接触した使用済み球状活性炭が、前記接触槽に供給される。
本発明の他の好ましい態様によれば、
前記接触槽が直列的に2以上設けられ、前記膜処理槽で被処理水と接触した使用済み球状活性炭が、前記接触槽の一に供給され、さらに、前記一の接触槽で被処理水と接触した使用済み球状活性炭が、前記一の接触槽の直前の一の接触槽に供給される。
本発明の他の好ましい態様によれば、
球状活性炭の粒径が200μm以下である。
前記膜モジュールが、中空糸型の高分子有機膜を有する膜モジュールである。
以上のように、本発明によれば、活性炭として球状活性炭を用いることにより、活性炭による分離膜表面への擦過傷、損傷を低減し、分離膜を破損させることなく長期間安定した膜分離を行うことができる水処理方法が提供される。
本発明の第1の実施形態の水処理方法を実施するための水処理装置の構成を模式的に示す概略図である。 粉末活性炭と分離膜の接触状態を説明する模式図である。 球状活性炭と分離膜の接触状態を説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態の水処理方法を実施するための水処理装置の構成を模式的に示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい水処理方法について説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態の水処理方法を実施するための水処理装置10の構成を模式的に示す概略図である。
図1に示されているように、水処理装置10は、被処理水(原水)12が収容される膜処理槽14を備えている。この膜処理槽14内には、被処理水12を濾過する膜モジュール16と、曝気装置18が配置されている。
膜モジュール16は、分離膜を備えたユニットであり、分離膜の分画レベルは、精密濾過膜(MF)、限外濾過膜(UF)、ナノ濾過膜(NF)のいずれのレベルであってもよい。分離膜の孔径、空孔率、膜厚、外径等について制限はなく、濾過の対象に応じて、適宜選択される。例えば、有機物やウイルスの除去を目的とする場合には、分画分子量が数万から数十万の限外濾過膜が用いられる。
水処理装置10では、分離膜として中空糸型が使用されているが、スパイラル型、平型、チューブラー型等の他の形式でもよい。また、濾過式は、外圧型、内圧型のいずれを使用してもよい。
分離膜は、例えばセルロース系・ポリオレフィン系・ポリビニールアルコール系・ポリスルフォン系・ポリアクリロニトリル系、フッ素系樹脂など分離膜の形状に成形可能なものであれば各種材料から形成することが使用できる。具体的な材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ四フッ化エチレン、及びポリスルフォン等が挙げられる。
また、分離膜は、耐薬品性が高い表面特性を有する樹脂を用いることが好しく、フッ素系樹脂が特に好ましい。フッ素系樹脂の中でも、膜への賦形性と耐薬品性などからフッ化ビニリデリン樹脂を用いることがより好ましい。
ここでフッ化ビニリデリン樹脂としては、フッ化ビニリデリンのホモポリマー、フッ化ビニリデリンと、フッ化ビニリデリンと共重合可能な単量体との共重合体が挙げられる。上記共重合可能な単量体としては、例えばフッ化ビニル、四フッ化エチレン、三フッ化エチレン、ヘキサフルオロプロピレンなどがある。
上述したように、水処理装置10では、分離膜として中空糸型が使用されているが、中空糸膜の外径は0.1〜10mm、好ましくは0.5〜5mmが適当である。
長期の使用時における膜破断の防止のために中空糸膜の内部に、マルチフィラメントからなる糸或いはモノフィラメントの丸編あるいは組紐からなる中空状の支持体を、設けることがより好ましい。
水処理装置10では、中空糸型の分離膜として、集水管に中空糸膜編織物(中空糸膜)がポッティングされている形状を有する中空糸膜モジュールが使用されている。
中空糸膜モジュールは、中空糸束を筒状ハウジング内に収容し、該中空糸束の端部をポッティング材により、ハウジングに接着固定し、中空部を開口させた状態でヘッダーに接着することにより、組み立てられている。
ポッティング材は、膜モジュールのハウジングに対し中空糸膜を固定・支持するための構造体であって、ポリウレタン樹脂やエポキシ樹脂に代表される熱硬化性樹脂の硬化物等で形成されている。
集水管は、中空糸膜モジュール全体を支持し、中空糸膜の内側に吸引ろ過された流体を集める部材として機能し、その内部に細長いほぼ矩形の開口部を有している。その材質は、機械的強度及び耐久性を有するものであれば良く、例えばポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ABS樹脂、変性PPE樹脂、PPS樹脂、耐腐蝕性金属等が挙げられるが、ポッティング材との接着性が良いものがより好ましい。
集水管の形状は、特に限定されず、矩形、円環状、円柱状等が、散気方法によりその洗浄性を低下させない範囲で適宜選択される。
膜モジュールの濾過流束は特に限定されるものではなく、洗浄性や逆洗回復性などの特性、および使用される膜モジュールの表面特性などを考慮して適宜選択される。
曝気装置18は、水処理装置10では、ブロワーBと散気管とを備えた曝気装置であるが、他の構成を備えた曝気装置でもよい。
水処理装置10の膜処理槽14には、被処理水を導入する管路等からなる被処理水導入手段20と、膜モジュール16によって濾過された処理水(浄水)を水処理装置10から排出する管路等からなる処理水導出経路22とが接続されている。
水処理装置10の膜処理槽14は、被処理水導入手段20から導入される被処理水に球状活性炭が混入される構成である。球状活性炭の被処理水への混入は、前段に混合槽を設けて被処理水(原水)と球状活性炭を予め混合させてポンプで導入する方法や、被処理水(原水)を導入する配管にインラインで球状活性炭を導入する方法等が採用される。
膜処理槽14における球状活性炭の濃度は、有機物の吸着性の面から100mg/L以上、膜の糸間閉塞防止のため5000mg/L以下であることが望ましい。
本実施形態で使用される球状活性炭は、フェノール樹脂を球状に成形し、炭化させた後、賦活したものが使用される。球状フェノール樹脂は、芳香族の構造をしているため、炭化率を高くすることができ、さらに賦活により表面積の大きな活性炭が得られるので、その炭化、賦活により得られた球状活性炭は吸着性能に優れているので好ましい。
球状フェノール樹脂から形成された活性炭は、活性炭の小塊を破砕して製造された粉末活性炭とは異なり、球状の原料から製造されたものであるため、その炭化、賦活により得られた球状活性炭は表面に角張った部分がないのが特徴である。
炭化、賦活により得られた球状活性炭は分離膜と接触した際に、活性炭粒子表面の角部により分離膜に擦過傷、突刺傷をつける恐れがない。
また、輸送等の際、さらに流動床式装置に使用された際にも、活性炭粒子表面の角部が擦られて微粉を生じるおそれが少ない。そのため、微粉による膜へのダメージが無く、しかも活性炭粒子表面の微細孔が壊れず、吸着性能等が低下することがないという特徴を有する。
フェノール樹脂のみではなくピッチ、PVAなどをバインダー材として添加した上で賦活処理を行ってもよい。
球状フェノール樹脂を製造する方法としては、公知のものを使用できるが、例えば、水性媒体中で縮合反応触媒と乳化分散剤の存在下にフェノール類とアルデヒド類とを縮合反応させる方法等が使用できる。
球状フェノール樹脂から活性炭を製造する方法としては、従来から炭素材料を賦活処理する方法が用いられる。この炭素材料を賦活処理する方法としては、多段炉、ロータリーキルン炉、流動層炉などを用いて賦活する方法がある。
賦活処理を行う際には、炭素材料である球状フェノール樹脂を均一に賦活することが重要となる。これらの賦活方法は、炭素材料を均一に賦活するという観点から、賦活に用いられる賦活ガスと原料である炭素材料との接触面積を大きくとれる点で好しい。
球状活性炭の粒径は、膜処理槽内での撹拌による流動性の面から200μm以下が好ましく、10μm以上がより好ましい。
上述した流動層炉やロータリーキルン炉では、粒径平均粒径が10μm未満の球状フェノール樹脂等を用いると、粒径が小さすぎて賦活しづらいという問題があるため好ましくない。一方、粒径で200μよりも大きいと沈降性は良好となるが、表面積が低下することと流動性が著しく低下するために好ましくない。
また、浄化装置10では、膜処理槽14内の固体成分濃縮液を返送する返送経路24および返送経路24に配置されたポンプ26が設けられている。返送経路24には、排出経路28も接続されている。
次に、浄化装置10によって行われる水処理方法について説明する。
先ず、被処理水導入手段20の管路を通して膜処理槽14に被処理水である原水12が導入される。膜処理槽14内の膜モジュール16は、被処理水12に浸漬される。
被処理水12には、上述したような球状活性炭が混入されている。球状活性炭の被処理水への混入は、上述したように、前段に混合槽を設けて被処理水(原水)と球状活性炭を予め混合させてポンプで導入する方法や、被処理水(原水)を導入する配管にインラインで球状活性炭を導入する方法等による。
膜処理装置14内の被処理水からは、球状活性炭によって、かび臭等の異臭味、トリハロメタン・農薬等の有機物が除去される。これら有機物等が除去された被処理水は、膜モジュール16の導出経路22の排出管路側からの吸引によって、膜モジュール16内の分離膜によって濾過され、他の異物、球状活性炭が除去されて浄水となり、処理水導出経路22の排出管路を通って、水処理装置10から排出される。
このような浄水作業を実施しながら、または所定量の被処理水の処理を終えると曝気装置18から気体を放出させ、膜モジュール16の分離膜外面に付着した異物を除去する作業が実施される。この作業は、膜モジュール16を球状活性炭が混入している被処理水に浸漬された状態で行われる。
従来の粉末活性炭Cの表面は隆起が多く、さらに曝気などにより亀裂が生じるために鋭利な形状も存在し、図2に示すように、これらの表面形状は、分離膜Mの表面と接触すると、微細な擦過傷や突刺傷をつけてしまう可能性があった。
しかしながら、本実施形態では、活性炭に球状活性炭SCを用いることにより(図3)、曝気時等における活性炭による分離膜Mの膜面への擦過傷や突刺傷を低減させ、分離膜モジュールの分離膜を破損させることなく長期間安定した膜分離を行うことができる。
次に、図4に沿って、本発明の第2の好ましい実施形態の水処理方法を実施するための水処理装置30について説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態の水処理方法を実施するための水処理装置30の構成を模式的に示す概略図である。
水処理装置30は、膜モジュール16を収容した膜処理槽14’の前段に2つの接触槽が直列的に設けられている点で、水処理装置10と異なっている。以下、その構成を説明する。
水処理装置30は、上述した水処理装置10の膜処理槽14と同様の膜処理槽14’を備えている。膜処理槽14’には、被処理水(原水)12が収容され、内部には、水処理装置10と同様の膜モジュール16と、曝気装置18が配置されている。
膜処理槽14’には、膜モジュール16によって濾過された処理水(浄水)を水処理装置10から排出する管路等からなる処理水導出経路22が接続されている。
また、膜処理槽14’には、球状活性炭を膜処理槽14’内に導入する球状活性炭導入手段32が接続されている。球状活性炭導入手段32の構成は、特に限定されるものではないが、球状活性炭は流動性に優れ、比重が高く飛散する恐れが少ないため、活性炭貯蔵槽から乾燥状態のまま直接投入することも可能である。
本実施形態では、球状活性炭導入手段32によって、膜処理槽14’には未使用あるいは再生処理され表面のマクロ孔及びミクロ孔の各吸着座が空いている状態の球状活性炭が導入される。
上述したように、膜処理槽14の前段(上流側)には、2つの接触槽、即ち第1接触槽34と、第2接触槽36が直列的に設けられている。
第1接触槽34には、原水を導入する原水導入手段38が接続されるとともに、攪拌機40が内部の原水(被処理水)42を攪拌するように設けられている。
第2接触槽36には、第1接触槽34内の被処理水を第2接触槽36に導入する第1被処理水導入手段44が接続されるとともに、攪拌機48が内部の被処理水46を攪拌するように設けられている。
第2接触槽36と膜処理槽14’との間には、第2接触槽36内の被処理水46を膜処理槽14’内に導入する第2被処理水導入手段50が接続されている。
第2接触槽36と膜処理槽14’との間には、膜処理槽14’内の球状活性炭を含む固体成分濃縮液を第2接触槽36に返送する第2返送管路52と第2返送管路に設けられ膜処理槽14’内の球状活性炭を含む固体成分濃縮液を第2接触槽36に圧送する第2ポンプ54が配置されている。なお、第2返送管路52からは排出管路56が分岐している。
さらに、第1接触槽34と第2接触槽36との間には、第2接触槽36内の球状活性炭を含む固体成分濃縮液を第1接触槽34に返送する第1返送管路58と、第2返送管路に設けられ第2接触槽36内の球状活性炭を含む固体成分濃縮液を第1接触槽34に圧送する第1ポンプ60が配置されている。
さらに、第2接触槽36には、第2接触槽36内の球状活性炭を含む固体成分濃縮液を排出する活性炭排出管路62が、接続されている。
この活性炭排出管路62は、第1接触槽34内に沈降した球状活性炭を若干の被処理水42とともに回収するためのものである。回収された球状活性炭は、廃棄、又は再生処理を経て再利用、又はそのまま再利用される。
このような構成によれば、まず、膜処理槽14’には導入された球状活性炭は、膜処理槽14’内で膜処理槽14’内の被処理水12に接触させられた後、第2ポンプ54によって第2返送管路52を通して、膜処理槽14’内の被処理水12の一部とともに、第2接触槽36に圧送される。
また、膜処理槽14’から第2接触槽36に送られた球状活性炭は、第2接触槽36内の被処理水46に接触させられた後、第1ポンプ60によって第1返送管路58を通して、第2処理槽36内の被処理水46の一部とともに、第1接触槽34に圧送される。
さらに、第2接触槽36から第1接触槽34に送られた球状活性炭は、第1接触槽34内の原水(被処理水)42に接触させられた後、活性炭排出管路62を通して、第1接触槽34から排出される。
次に、水処理装置30による水処理(浄水処理)方法について説明する。
先ず、原水導入手段38によって、原水(被処理水)42が第1接触槽34に導入される。第1接触槽34に導入された原水(被処理水)42は、攪拌機40によって攪拌されながら、第2処理槽36内の被処理水46の一部とともに第1接触槽34に圧送されてきた球状活性炭と接触する。
次いで、第1接触槽34内の被処理水42は、第1被処理水導入手段44によって第2接触槽36に導入される。第2接触槽36に導入された原水(被処理水)46は、攪拌機48によって攪拌されながら、膜処理槽14’内の被処理水12の一部とともに第2接触槽36に圧送されてきた球状活性炭と接触する。
尚、撹拌機42、48は、従来技術の攪拌機を同様である。
次いで、第2接触槽36内の被処理水46は、第2被処理水導入手段50によって膜処理槽14’に導入される。膜処理槽14’に導入された原水(被処理水)12は、膜モジュール16によって濾過されて浄水とされ、処理水導出経路22から排出される。この膜モジュール16による濾過は、処理水導出経路22側を減圧することによって行われる。球状活性炭は、膜モジュール16によって、浄水から分離される。
水処理装置30においても、水処理装置10と同様に、このような浄水作業を実施しながら、または所定量の被処理水の処理を終えると曝気装置18から気体を放出させ、膜モジュール16の分離膜外面に付着した異物を除去する作業が実施される。この作業は、膜モジュール16を球状活性炭が混入している被処理水に浸漬された状態で行われる。
従来の粉末活性炭の表面は隆起が多く、さらに曝気などにより亀裂が生じるために鋭利な形状も存在し、図2に示すように、これらの表面形状は、分離膜の表面と接触すると、微細な擦過傷や突刺傷をつけてしまう可能性があった。
しかしながら、本実施形態では、活性炭に球状活性炭を用いることにより(図3)、曝気時等における活性炭による膜面の擦過傷や突刺傷を低減させ、分離膜モジュールの分離膜を破損させることなく長期間安定した膜分離を行うことができるようにしている。
水処理装置30では、球状活性炭投入手段32が接続された膜処理槽14’が、最後段に設けられているので、高分子有機物が濃縮された状態の固体成分濃縮液と、球状活性炭表面のマクロ孔及びミクロ孔の各吸着座が空いている状態の球状活性炭とを接触させることができる。
有機物と球状活性炭の吸着反応においては、水中の有機物濃度が高いほど単位質量当たりの球状活性炭への有機物吸着量が多くなる傾向があるため、固体成分が濃縮された処理水中では、高分子有機物を効率よく球状活性炭に吸着させることができる。従って、上述した構成を有する水処理装置30では、球状活性炭投入手段から膜処理槽14’に投入された球状活性炭の吸着能をより有効利用できる。
一方、膜処理槽14’から第2接触槽36に送られてきた球状活性炭は、表面のミクロ孔が空いた状態のままとなっているので、第2接触槽36に導入された被処理水46中の低分子有機物が、ミクロ孔内の吸着座やマクロ孔内で未吸着の吸着座に吸着させることになる。
同様に、第2接触槽36から第1接触槽34に送られてきた球状活性炭は、球状活性炭表面のミクロ孔が一部空いたままの状態となっているので、第1接触槽34に導入される原水中の低分子有機物が、ミクロ孔内の未吸着の吸着座に吸着させられる。
これにより、接触槽26から被処理水導入手段50によって膜処理槽14’に流入する球状活性炭においては、マクロ孔に高分子有機物が、ミクロ孔に低分子有機物がそれぞれ吸着した状態となっているので、従来のような高分子有機物による膜孔の急激な閉塞を回避することができる。
このように、水処理装置30は、2台の接触槽を直列的に設け、その下流に設けた膜処理槽14’に吸着剤投入手段32を接続し、後段の水槽(膜処理槽14’または第2接触槽36)から、前段の水槽(第2接触槽36または第1接触槽34)に、球状活性炭を送る、所謂カスケード法と呼ばれる水処理方法を実施する装置である。
上述のように、球状活性炭の吸着能を効率的に利用可能であり除去効率に優れた方法である。カスケード法は、このように除去効率に優れる反面、活性炭として粉末活性炭を使用すると、膜処理槽14’に粉末活性炭を直接注入することになり、粉末活性炭の鋭利な形状を有する部分が直接、分離膜と接触し、分離膜を傷つけるリスクが高いという問題があった。
しかしながら、上記水処理装置30のように球状活性炭を用いることで、カスケード方式の除去効率が高いという特性を生かしながら、分離膜の損傷を抑制することが可能となる。
本発明の前記実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内で種々の変更、変形が可能である。
水処理装置10、30は、下水処理等に適したものであるが、本発明は、他の水処理例えば浄水場における水処理等にも適用可能である。
また、水処理装置30は、2段の接触槽を備えているが、本発明は、3段以上の接触槽を配置した構成にも適用できる。
以下、本発明を実施例及び比較例に沿って、より具体的に説明する。なお、本発明は以下実施例に限定されるものではない。
以下の記載において、平均粒径は、セイシン(株)製のレーザー式粒度計を用い、活性炭を界面活性剤水溶液に分散させて測定を行った。
リーク数は、水深3cmの純水中に前記膜エレメントを浸漬した状態で、中空糸内部に圧縮空気100kPaをかけ、30秒後に視認できる気泡の数を測定した。
(実施例1)
PVDF製の中空糸膜(三菱レイヨン(株)製)7本×30cmを束ね、端部をポッティング樹脂により固定化し端面を開口させて作成した膜エレメントを純水を満たした水槽に浸漬し、濃度1000mg/Lとなるように平均粒径180μmの球状活性炭(二村化学(株)製)を投入して、線速度100m/hrで連続曝気した。時間経過毎に、一旦曝気を停止してリーク数の推移を確認したところ、曝気時間500時間経過してもリーク数は0箇所であった。
(比較例1)
活性炭として石炭を賦活し破砕して製造された粉末活性炭(粒径50μm、(株)クラレ製)を使用し、実施例1と同様の試験を実施したところ、曝気時間60時間経過時よりリークが発生し、350時間経過時にはリーク数は8箇所となった。
10:水処理装置
12:被処理水(原水)
14:膜処理槽
16:膜モジュール
18:曝気装置
20:被処理水導入手段
22:処理水導出経路
24:返送経路
26:ポンプ
28:排出経路

Claims (7)

  1. 膜モジュールを浸漬した膜処理槽中の被処理水を前記膜モジュールで浄化処理する水処理方法であって、
    前記膜モジュールによる被処理水の濾過の前に、被処理水に球状活性炭を導入するステップを備えている、
    水処理方法。
  2. 前記球状活性炭を含む被処理水中で前記膜モジュールを曝気によって洗浄するステップと、を備えている、
    請求項1に記載の水処理方法。
  3. 前記球状活性炭を導入するステップが、前記膜処理槽に球状活性炭を導入することにより行われる、
    請求項1または2に記載の水処理方法。
  4. 前記膜処理槽の前段に接触槽が設けられ、前記膜処理槽で被処理水と接触した使用済み球状活性炭が、前記接触槽に供給される、
    請求項3に記載の水処理方法。
  5. 前記接触槽が直列的に2以上設けられ、前記膜処理槽で被処理水と接触した使用済み球状活性炭が、前記接触槽の一に供給され、さらに、前記一の接触槽で被処理水と接触した使用済み球状活性炭が、前記一の接触槽の直前の一の接触槽に供給される、
    請求項4に記載の水処理方法。
  6. 球状活性炭の粒径が200μm以下である、
    請求項1ないし5のいずれか1項に記載の水処理方法。
  7. 前記膜モジュールが、中空糸型の高分子有機膜を有する膜モジュールである、
    請求項1ないし6のいずれか1項に記載の水処理方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015221424A (ja) * 2014-05-23 2015-12-10 水ing株式会社 有機性排水の処理方法及び処理装置
CN109095640A (zh) * 2018-08-13 2018-12-28 武汉森泰环保股份有限公司 一种污水处理设备及其污水处理方法
KR102379199B1 (ko) * 2021-07-16 2022-03-25 주식회사 퓨어스피어 구형 활성탄소를 포함하는 수처리용 필터
KR102603535B1 (ko) * 2022-12-20 2023-11-17 주식회사 퓨어스피어 휘발성 유기화합물 제거용 수처리 필터 및 이의 제조방법

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