JP6609236B2 - 水処理装置及び水処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水処理装置及び水処理方法に関する。
水処理例として例えば逆浸透膜(RO膜)を用いた海水淡水化を例に挙げて述べる。RO膜に海水由来の濁度成分や有機物、藻類、油などが付着すると、水の透過性能が低下し、造水量の低下や、エネルギーコストの増加につながる。そのため、RO膜の前処理装置として、砂ろ過装置、凝集砂ろ過装置、加圧浮上装置、精密ろ過膜(MF膜)や限界ろ過膜(UF膜)などの固液分離手段を用いてRO膜の性能を低下させる物質の除去が行われていた。
しかしながら、海水に含まれる透明で粘着性の高いゼリー状の有機物など(生体外分泌高分子粒子:TEP)が存在すると、固液分離手段をすり抜けてRO膜に到達するため、RO膜の性能低下や、前処理に用いるMF膜やUF膜などの性能低下の原因となる。そこで、凝集砂ろ過とUF膜を組み合わせたり、また加圧浮上装置とUF膜を組み合わせたりなどの対策を施してきたが、固液分離手段が2段となるため、水回収率の低下及び装置の大型化がまぬがれなかった。また、建設コストの増加にもつながっていた。
被処理水の水質が悪化すると、砂ろ過や膜ろ過などの逆洗が頻繁になる。通常、逆洗水には、自らの処理水を用いるため、頻繁な逆洗は、水回収率の低下の原因となる。更に、随伴水やその他の油を含む排水を処理する場合も同様に、砂ろ過装置、凝集砂ろ過装置、加圧浮上装置の処理性能の低下や、MF膜やUF膜の目詰まりによって所望の水処理量が得られない場合も多々あった。
海水からTEPを除去する方法として、海水に磁性粒子を添加し、TEPに磁性粒子を付着させ、磁気分離によって磁性粒子に付着したTEPを海水から除去する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、磁性粒子の添加と磁気分離設備が必要であるため、装置が大型化し、膜分離装置のみならず磁気分離設備のメンテナンスが必要となり、コストが増大する。
前処理用のろ過装置に、孔径1μm以上のポリテトラフルオロエチレン膜を用い、所定流束で原水を通過させる方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、特許文献2に開示されている方法では、特定の膜の使用及び流束の制御、並びに前処理膜表面に捕捉されたTEPの洗浄除去が必要となり、処理に手間が掛かる。
前処理として、逆浸透膜手段に供給する膜供給水に、特殊なノボラック型フェノール系樹脂のアルカリ溶液を凝集剤として添加し、凝集させて除去する方法が提案されている(例えば、特許文献3)。しかしながら、特許文献3に開示されている方法では、特殊な凝集剤を使用することが必要で、生成する汚泥を処分しなければならないという問題もある。
逆浸透膜手段の前段に気泡塔を配置し、被処理水を直径50μm以下の気泡により吸着処理した後に逆浸透膜処理することで、逆浸透膜手段の透過流速を低下させる要因となる界面活性剤を逆浸透膜処理の前段で除去する装置も提案されている(特許文献4)。しかしながら、特許文献4に開示されている方法は、泡沫層(泡沫濃縮部)を形成せずに被処理水中のTOC成分などを吸着処理する非泡沫分離処理に関する技術であり、被処理水の性状(例えば高濃度の界面活性物質を含む場合など)によっては、被処理水の溶存物質を効率的に分離できない場合がある。更に、特許文献4では、膜ろ過装置及びRO膜装置の濃縮水が系外へ排出されることが記載されているのみで、濃縮水を有効利用することについては記載も示唆もない。
近年、本出願人は、泡沫濃縮部を形成する泡沫分離処理を用いて、海水中からTEPを除去し、TEP成分が除去された海水を脱塩処理して淡水化する海水淡水化装置、及び泡沫分離装置の後段にろ過装置を備えた海水淡水化装置を提案している(例えば、特許文献5参照)。
特開2010−58080号公報 特許第5019276号公報 国際公開2013/099857号公報 特開2005−230775号公報 国際公開2014/181583号公報 特開2014−161826号公報
しかしながら、特許文献5に記載された泡沫分離装置では、泡沫分離装置の濃縮部から排出される泡沫の量を考慮していないため、泡沫発生量が多い被処理水を処理する場合には、泡沫分離装置から泡が溢れ出す場合がある。泡沫は流動性がないため、場合によっては、装置上部やその周辺が泡だらけになり、泡の清掃、装置のメンテナンスが必要になる。更に、特許文献5は、逆浸透膜処理装置の濃縮水が系外へ排出されることが記載されているのみで、濃縮水を有効利用することについては記載も示唆もない。
上記課題を鑑み、本発明は、逆浸透膜の閉塞を抑制でき、小型化が可能で、逆浸透膜処理で得られる濃縮水を有効利用することが可能な水処理装置及び水処理方法を提供する。
上記目的を達成するために本発明者らが鋭意検討したところ、逆浸透膜処理で得られる濃縮水を、逆浸透膜手段よりも上流側に設けられた固液分離手段に供給し、固液分離手段で発生する泡沫の消泡に用いるか、或いは固液分離手段の洗浄水として利用することが有効であるとの知見を得た。
以上の知見を基礎として完成した本発明は一側面において、被処理水を固液分離手段により固液分離し、固液分離した後の被処理水を逆浸透膜手段へ供給して逆浸透膜処理することにより透過水と濃縮水とを得る水処理装置であって、濃縮水を固液分離手段へ供給する濃縮水供給手段を備え、固液分離手段が、被処理水の少なくとも濁質成分又は有機物を除去し、泡沫を濃縮する濃縮部において泡沫を分離し、分離水を得る泡沫分離手段を備え、濃縮水供給手段が、濃縮部の泡沫を消泡するように、濃縮水を濃縮部に供給する水処理装置が提供される。
本発明に係る水処理装置は一実施態様において、固液分離手段へ供給される濃縮水が、0.05〜8MPaの残圧を有する。
本発明に係る水処理装置は別の一実施態様において、固液分離手段が、泡沫分離手段に接続されたろ過手段を更に備える。
本発明に係る水処理装置は更に別の一実施態様において、固液分離手段が、泡沫分離手段に接続され、泡沫分離手段で得られる分離水を貯留可能な貯留手段を更に備える。
本発明は別の一側面において、被処理水を固液分離手段により固液分離し、固液分離した後の被処理水を逆浸透膜手段へ供給して逆浸透膜処理することにより透過水と濃縮水とを得る水処理装置であって、濃縮水を固液分離手段へ供給する濃縮水供給手段を備え、濃縮水供給手段が、固液分離手段内へ洗浄水を送る洗浄水送水管に接続されていることを特徴とする水処理装置が提供される。
本発明は更に別の一側面において、被処理水の少なくとも濁質成分又は有機物を除去すると共に、該被処理水から生成された泡沫を濃縮する濃縮部の泡沫から分離水を得るために泡沫分離手段により該被処理水を泡沫分離し、泡沫分離した後の被処理水を逆浸透膜手段へ供給して透過水と濃縮水を得るために逆浸透膜処理し、濃縮部の泡沫を消泡するために、逆浸透膜手段で得られた濃縮水を濃縮部に供給することを含む水処理方法が提供される。
本発明によれば、逆浸透膜の閉塞を抑制でき、小型化が可能で、逆浸透膜処理で得られる濃縮水を有効利用することが可能な水処理装置及び水処理方法が提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る水処理装置の一例を示す概略図である。 泡沫分離装置への濃縮水の供給態様の一例を示す概略図である。 泡沫分離装置への濃縮水の供給態様の一例を示す概略図である。 第2の実施の形態に係る水処理装置の一例を示す概略図である。 第3の実施の形態に係る水処理装置の一例を示す概略図である。 第4の実施の形態に係る水処理装置の一例を示す概略図である。 第5の実施の形態に係る水処理装置の一例を示す概略図である。 第6の実施の形態に係る水処理装置の一例を示す概略図である。 第7の実施の形態に係る水処理装置の一例を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の図面の記載においては、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。なお、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の構造、配置等を下記のものに特定するものではない。
本発明の実施の形態に係る水処理装置は、被処理水を固液分離手段により固液分離し、固液分離した後の被処理水を逆浸透膜手段へ供給して逆浸透膜処理することにより透過水と濃縮水とを得る水処理装置において、濃縮水を固液分離手段へ供給する濃縮水供給手段を備える。
固液分離手段としては、逆浸透膜手段が備える逆浸透膜に閉塞を生じさせる可能性をもつ物質を予め除去することが可能な装置であれば特に制限されない。例えば、泡沫分離装置、砂ろ過装置、凝集砂ろ過装置、加圧浮上装置、膜ろ過装置及びこれらの組み合わせが本実施形態に係る固液分離手段として利用可能である。
逆浸透膜手段で得られる濃縮水は、従来、水処理装置の系外へ排出されることが一般的であったが、この濃縮水を、逆浸透膜手段の前段に設けられた固液分離手段へ供給することにより、濃縮水を有効利用することができる。
また、濃縮水は、一般に、大気圧以上の圧力を有するため、濃縮水を固液分離手段に供給する際にポンプ等の動力源を使用する必要が無い。したがって、必要な装置の数を少なくでき、水処理装置全体を小型化することができる。以下、固液分離手段として泡沫分離装置及び/又はろ過装置を含む場合を例に説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る水処理装置は、被処理水の少なくとも濁質成分又は有機物を除去し、泡沫を濃縮する濃縮部24において分離水を得る泡沫分離手段20と、泡沫分離手段20から排出される分離水を脱塩処理し、透過液と濃縮液とを得る逆浸透膜手段30と、逆浸透膜手段30から排出される濃縮水を泡沫分離手段20へ供給する濃縮水供給手段4とを備える。
被処理水としては、汽水や海水のほか、随伴水などの含油排水、藻類を含む湖沼水、工場排水などが利用可能である。塩水であるだけでなく、取水地域によっては濁質や溶解性有機物を多く含む海水又は汽水も被処理水として利用可能である。濁質成分や有機物等を含む淡水も被処理水として利用可能である。
泡沫分離手段20は、泡沫層(泡沫濃縮部)を形成して被処理水中の不純物を除去するための手段であれば特に限定されない。具体的には、被処理水中に存在する逆浸透膜の閉塞原因となる濁質成分や有機物などの物質を少なくとも吸着処理可能な泡沫分離装置が利用可能である。
泡沫分離手段20は、被処理水を導入する被処理水導入管21、気泡(泡状体)を発生させるための空気を外部から泡沫分離手段20の内部へと導入する空気導入管22、被処理水と気泡とを混合し、被処理水中の濁質成分や有機物を気泡に付着させ、濃縮水と分離水とを得る分離槽部23、分離槽部23の上部に配置され、濁質成分や有機物を含有した泡状体を高密度化することにより濃縮された濃縮水を水面上に集める濃縮部24、濃縮水を排出させる濃縮水排出管25、泡沫分離で得られた分離水を後段の逆浸透膜手段30に向けて排出する分離水排出管26を備える。
泡沫分離手段20における気泡の導入は、空気導入管22を用いた態様の他に、例えば被処理水を装置内部に落下させること、被処理水を装置内部に設けられた衝突部材に衝突させることなどによって行ってもよい。或いは、泡沫分離手段20の内部又は外部に、散気装置、曝気装置、撹拌式エアレータ、エジェクタ、極微細気泡発生装置などの予備気泡発生手段27を設けてもよい。予備気泡発生手段27を泡沫分離手段20の底部に配置して、泡沫分離手段20内に対流を発生させることによって、泡状体を所定領域に集めることもできる。被処理水の性状に応じて、予備気泡発生手段27を併用することが好ましい。
泡沫分離手段20に導入する気泡のサイズは、気泡径10μm〜2mmが好ましい。気泡径が10μm未満であると、気泡の上昇速度が遅いために、反応塔の容積が大きくなる場合がある。一方、気泡径が2mmを越えると、比表面積が小さくなり、十分な気泡表面積を確保することが困難となる場合がある。
分離槽部23では、被処理水と気泡とを接触させて、被処理水に含まれる少なくとも濁質成分又は有機物を気泡に付着させる。気泡の表面には、OH-、Cl-、COO-が濃縮して負電荷に帯電しているため、被処理水由来の濁質成分、有機物及び油などが電気的に中和あるいは反発し、若しくはイオン交換により気泡表面に吸着されやくなる。
濃縮部24は、装置本体の底部から上方に向かって縮減する断面積を有する形状を有する。例えば水面に浮上した泡状体が層状に形成される泡沫層を所定領域に集める傾斜仕切を設けてもよいし、逆円錐形にして泡状体を濃縮してもよい。
この濃縮部24により、被処理水中に導入された気泡が、被処理水由来の濁質成分や、有機物、油などを吸着して泡状体として上昇するための経路が上方に向かって縮減しているため、泡沫が狭い領域に集中し、濁度成分、有機物及び油と気泡との接触頻度が高まり、除去対象成分が濃縮された高密度の泡状体となる。なお、濃縮部24は、図示した形状に限定されず、泡沫を濃縮及び排出可能な構成であれば任意の構成でも構わない。
泡沫分離手段20の泡沫分離水量は、泡沫分離手段20の水位によって任意の水量をとることができるが、通常、被処理水量に対して0.1vol%〜10vol%の範囲となる。少ないほど水回収率が高くなるため、泡沫分離水量は、被処理水量に対して0.1vol%〜5vol%の範囲とすることが好ましく、0.1vol%〜1vol%がより好ましい。
逆浸透膜手段30では分離水が脱塩され、透過水排出管36を介して、淡水化された透過水が得られる。この透過水は、別途、図示しない淡水ラインを経由して工業用水又は飲用水等の使用設備等に配給される。
逆浸透膜手段30は、逆浸透(RO)膜31を備える。逆浸透膜31としては、酢酸セルロース系ポリマー、ポリアミド、ポリエステル、ポリイミド、ビニルポリマーなどが使用されるが、網目状スペーサを有するスパイラル型ROモジュールに採用される素材は、ポリアミドが一般的である。
逆浸透膜手段30では、泡沫分離手段20からの分離水の浸透圧以上の圧力を印加することで、分離水を昇圧し、水分子を逆浸透膜31に通過させて真水(透過水)を得る。脱塩されなかった濃縮水は、濃縮水排出管35を介して、逆浸透膜手段30から排出される。
この濃縮水は、供給される分離水を脱塩するために印加した圧力が残存しており、大気圧以上の残圧、典型的には6〜8MPa程度の残圧を有する。そのため、この圧力を利用することによって、ポンプ等の動力源を設置することなく、濃縮水を所望の固液分離装置へ供給することができるため、装置の小型化が図れる。
第1の実施の形態では、逆浸透膜手段30で印加された圧力が残存する濃縮水を、泡沫分離手段20の濃縮部24へ供給し、濃縮水を濃縮部24で発生する泡沫(泡状体)と接触させて、泡沫の消泡に利用する。これにより、濃縮部24で発生する泡沫の発生量を制御することができる。
濃縮水供給手段4は、逆浸透膜手段30に接続された濃縮水排出管35と泡沫分離手段20の濃縮部24との間に接続されており、濃縮水の供給に耐え得る高圧配管等で構成されることが好ましい。第1の実施の形態においては、濃縮水が泡沫分離手段20の消泡を目的として供給されるため、必ずしも8MPa程度の濃縮水を供給しなくてもよい場合がある。高圧流体の配管への負荷と高圧流体の使用用途を考慮すれば、濃縮水供給手段4には、濃縮水を減圧するための減圧機50を配置することが好ましい。
減圧機50を配置することによって、減圧せずに濃縮水を流す場合に比べて、濃縮水供給手段4として用いられる配管等を痛める可能性が軽減され、メンテナンスが容易になる。また、配管の構成を簡略化することができ、水処理装置を小型化することが可能となる。減圧機50は公知の装置を使用することができる。最終的に、泡沫分離手段20内へ供給される際の濃縮水の残圧としては、0.05〜8MPa程度を有することが好ましく、大気圧以上の残圧を有することがより好ましい。
図2は、逆浸透膜手段30から供給される濃縮水の泡沫分離手段20への供給態様の例を示す。濃縮水供給手段4は、泡沫分離手段20の濃縮部24の上部に接続されることができる。濃縮水は、濃縮部24の上方から噴射され、泡沫と接触する。濃縮水を濃縮水の上方から供給する場合には、濃縮部24の頂部を覆う邪魔板28を配置することが好ましい。これにより、被処理水中の濁度、有機物が除去される前に泡沫が消えることや、濃縮水の濃縮部24下部へ侵入や分離槽部23側への流入を防ぐことができる。
或いは、図3に示すように、泡沫分離手段20の装置本体側面に複数設けられたノズル41a、41bに濃縮水供給手段4を接続し、ノズル41a、41bから濃縮部24の側周部分に向けて濃縮水を噴射してもよい。
濃縮水供給手段4からの濃縮水の供給は、濃縮部24で発生する泡沫の発生状況に応じて適宜行うことができる。例えば、図示しない制御装置により、一定時間毎に、予め定められた時間だけ(例えば3分間の間に15秒程度)、間欠的に濃縮水を供給するようにしてもよいし、常時濃縮水を供給するようにしてもよい。或いは、濃縮部24の泡沫の発生状況を検知する検知部(図示せず)に基づいて、濃縮部24で発生する泡が装置外部へ溢れる可能性が検知された場合に、濃縮水供給手段4から濃縮部24の泡沫へ向けて濃縮水を供給するようにしてもよい。
濃縮水の供給量としては、被処理水量に対して任意の割合をとることができるが、通常は、被処理水量に対して、0.01〜5vol%とし、発生する泡沫量の応じて変えることができる。濃縮水に必要な圧力は0.05MPa以上あればよく、通常の濃縮水の残圧を考慮すると0.05〜8MPa、好適には0.2〜8MPaである。
濃縮部24へ噴射される濃縮水は、被処理水よりも高塩類濃度になっていることから、泡沫表面の表面張力に変化を与えることができ、より消泡効果が期待できる。即ち、淡水では、微細な気泡が生成しにくい場合でも、海水では微細な気泡が生成しやすいことと同様に、原水よりも高濃度塩類となった濃縮水は、原水を供給するよりも微細な気泡になり易く、破泡し易く消泡効果が期待できる。
従来、泡沫分離手段20を備えた装置においては、濃縮部24から排出される泡沫の量を制御することが考慮されていなかったため、泡沫分離装置から泡が溢れ出す場合があった。その際、発生した泡沫を低減するため、或いは残留する泡沫の流動性を持たせるために水を供給していたが、装置の大型化や水の確保の必要があり、非効率であった。
第1の実施の形態に係る水処理装置によれば、泡沫分離手段20の濃縮部24の泡沫を消泡するように、濃縮水を濃縮部24に供給する濃縮水供給手段4を備えることにより、泡沫分離手段20で発生する泡沫に濃縮水を噴射して、泡沫を消すことができる。濃縮水は0.05〜8MPaもの残圧を有するため、濃縮水供給手段4から濃縮水を引き抜く際にポンプなどの特別な動力源を必要とせず、小型化が実現でき、安価な運転コストで、泡沫分離手段20内で発生する泡沫量を制御でき、泡の清掃、装置のメンテナンス回数なども少なくて済む。また、泡沫分離手段20は、類似した技術である加圧浮上装置に比べ、原水の滞留時間が1/10と極めて短いため、装置を極めて小型化することができる。
第1の実施の形態に係る水処理方法は、上述の図1に示す水処理装置を用いて実施することができる。すなわち、第1の実施の形態に係る水処理方法は、被処理水を泡沫分離手段20により固液分離し、固液分離した後の被処理水を逆浸透膜手段30へ供給して逆浸透膜処理することにより、透過水と濃縮水とを得る水処理方法において、濃縮水を固液分離装置(泡沫分離手段20)へ供給することを含む。第1の実施の形態に係る水処理方法によれば、従来系外へ排出されていた濃縮水を有効利用することができ、泡沫分離手段20内で発生する泡沫量を制御することができる。
(第2の実施の形態)
図4に示すように、固液分離手段として、泡沫分離手段20と、泡沫分離手段20に接続された砂ろ過装置(ろ過手段)10aとを備えていても良い。他は、図1に示す水処理装置の構成と実質的に同様である。第2の実施の形態によれば、固液分離手段として泡沫分離手段20と砂ろ過装置10aとを備えることにより、逆浸透膜手段30へ供給される被処理水の水質を更に向上でき、逆浸透膜手段30の閉塞をより長期間抑制し、透過水の回収率も向上させることができる。
砂ろ過装置10aには、ろ材16aが充填されており、分離水排出管26を介して泡沫分離手段20からの分離水が導入される。砂ろ過装置10aには、ろ材16aに空気を供給する空気配管12、透過水を排出する透過水排出管13、逆洗時に洗浄水を送液するための洗浄水送水管14、逆洗時に洗浄排水を排出する洗浄排水送水管15、砂ろ過装置10a内の水頭圧測定器17が接続されている。
ろ材16aとしては、砂、アンスラサイト、ガラス、ガーネット、活性炭、繊維部材の多孔性物質を用いることができる。水頭圧測定器17は、ろ過の進行とともに、濁質成分がろ材16aの隙間に蓄積されることにより上昇する水頭圧を測定する。砂ろ過装置10aは、定期的に、或いは所定の水頭圧の値になった段階で、ろ材の洗浄が実施される。洗浄頻度は、水質に応じて任意の回数をとることができるが、例えば0.1回/日以上、5回/日以下程度が好ましい。洗浄時には、砂ろ過装置10aに洗浄水送水管14から洗浄水を導入し、通常運転時とは反対方向に通水してろ材16aを洗浄し、ろ材16aの間隙に堆積されている濁質成分を剥離させ、洗浄排水として排出する。
砂ろ過装置10aにおける水頭圧の増加速度は水質によって異なるが、1〜50kPa/dayであり、水質がよい場合、すなわち原水(被処理水)への凝集剤の添加量も少ない場合は5kPa/day以下であり、水質が悪い場合、すなわち凝集剤の添加量も多い場合は、20kPa/day以上となる場合が多い。一方で、泡沫分離手段20の気液比は体積比で0.1〜2程度が好ましく、0.4がより好ましい。
本実施形態では、例えば、砂ろ過装置10aの水頭圧の増加速度が5k〜20kPa/日の場合には泡沫分離手段20の気液比を0.4と設定し、水頭圧の増加速度が5kPa/日以下の場合には気液比を0.2と設定し、水頭圧の増加速度が20kPa/日以上では気液比を1と設定することが好ましい。
砂ろ過装置10aと泡沫分離手段20との配置は、図4に示す様に、泡沫分離手段20が上流側、固液分離の砂ろ過装置10aが下流側となるように配置してもよいが、泡沫分離手段20が下流側で砂ろ過装置10aを上流側に設けるようにしてもよい。泡沫分離手段20の上流に、砂ろ過装置10aが配置されている場合、通常運転時には、濁質成分、有機物及び油などを含む被処理水を砂ろ過装置10aで固液分離し、砂ろ過装置10aで得られた透過水を、泡沫分離手段20において処理し、砂ろ過装置10aで除去しきれなかった微量な濁度成分と有機物が除去される。
砂ろ過装置10aの処理水質が良好な場合には、泡沫分離手段20をバイパスさせることもできる。泡沫分離手段20には、凝集剤を添加してもよく、砂ろ過装置10aへの被処理水の流入圧力の上昇速度に応じて、泡沫分離手段20への凝集剤の添加量を変化させて、被処理水の性状に適切な条件で泡沫分離処理を行うことができる。
第2の実施の形態によれば、泡沫分離手段20と砂ろ過装置10aが組み合わされることで、泡沫分離手段20単独で設置される場合よりも被処理水の負荷変動に効率的に対応できる。泡沫分離手段20は加圧浮上装置などに比べて比較的小型な装置であるため、従来の加圧浮上装置、ろ過装置などの固液分離装置を2段設置するよりも、設備投資、運用維持費並びに設置面積を大きく削減することができる。
(第3の実施の形態)
図5に示すように、固液分離手段として、泡沫分離手段20と膜ろ過装置(ろ過手段)10bとを備えていても良い。他は、図1に示す水処理装置の構成と実質的に同様である。固液分離手段として泡沫分離手段20と膜ろ過装置10bとを備えることにより、逆浸透膜手段30へ供給される被処理水の水質を向上でき、逆浸透膜手段30の閉塞をより長期間抑制し、透過水の回収率も向上させることができる。
膜ろ過装置10bは、ろ過膜16bが装備されており、分離水排出管26を介して泡沫分離手段20からの分離水が導入される。膜ろ過装置10bには、ろ過膜16bに空気を供給する空気配管12、透過水を排出する透過水排出管13、逆洗時に、洗浄水を送液するための洗浄水送水管14、逆洗時に洗浄排水を排出する洗浄排水送水管15が接続されている。
ろ過膜16bとしては、精密ろ過膜あるいは限外ろ過膜を好適に挙げることができる。膜素材としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリスルホン(PS)、酢酸セルロース(CA)などの有機性素材、セラミック、金属などの無機素材を挙げることができる。耐薬品性に優れていることが好ましく、前記PVDFが好適である。膜の孔径は、0.001〜1μmが好適である。
ろ過膜16bの形態としては、中空糸、チューブラ、平膜などを採用することができるが、中空糸膜からなる加圧型円筒形のモジュールが好適である。ろ過膜16bの洗浄時には、膜ろ過装置10bに洗浄水送水管14から洗浄水を導入し、通常運転時とは反対方向に通水してろ過膜16bを洗浄して、ろ過膜16bに堆積している濁質成分等を剥離させ、洗浄排水として洗浄排水送水管15から排出する。
洗浄水としては次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系酸化剤を添加することもできる。この場合には、泡沫分離手段20における洗浄排水の滞留時間を10分以内として、分離水を再度、膜ろ過装置10bに導入することが好ましい。洗浄排水中の塩素が分離水に残留したまま、再度、膜ろ過装置10bに導入されるので、ろ過膜のファウリングを抑制することができる。
被処理水又は分離水の流入圧力の変動に基づく逆洗運転への切り換えは、ろ過膜16bの入口側圧と出口側圧の差圧(膜間差圧)又は入口側圧(出口側圧がゼロの場合)を検出して閾値を超えた場合に行うことができる。
例えば、ろ過膜16bとして限外ろ過膜を使用する場合の設定膜間差圧は0〜100kPa、好ましくは0〜60kPa、特に、好ましくは0〜45kPaであり、一回の逆洗で、初期圧(汚れ成分による抵抗増加を差し引き、単純に膜ろ過抵抗、配管抵抗のみの抵抗による圧力をいう)まで十分に低下する設定圧が好ましい。また、例えば、初期圧が20kPa、一回の逆洗で8kPaの洗浄効果があるとすれば、設定膜間差圧は25〜28kPaが好ましい。
膜間差圧に応じて逆洗を実施することにより、ろ過膜に流入する被処理水又は分離水の水質変動が起こった場合においても、その変動に応じて逆洗間隔も変動するので、効果的に逆洗を実施できる。逆洗の実施は、膜間差圧で逆洗する方法に加えて、所定時間で強制的に逆洗する方法も併用でき、定期的な逆洗を実施することは、ろ過膜の長期運転を達成する上で効果的である。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態に係る水処理装置は、図6に示すように、泡沫分離手段20の下流側に接続された砂ろ過装置10a(ろ過手段)を更に備えることができる。図6の例では、砂ろ過装置10aの上流側に貯留装置40が配置されている。貯留装置40は、泡沫分離手段20に供給する被処理水を貯留すると共に、泡沫分離した処理水を返送するための貯槽である。泡沫分離手段20へ供給される被処理水は、被処理水そのままでもよいし、貯留装置40で固液分離された後の固液分離水であってもよい。貯留装置40の貯留水は配管41を介して砂ろ過装置10aへ供給される。泡沫分離手段20で処理された分離水は分離水排出管26から貯留装置40へ戻される。これにより、貯留装置40内の濁度及び有機物濃度を低減することができるため、砂ろ過装置10aの水頭圧の上昇や、膜間差圧の上昇及び逆浸透膜手段30の膜間差圧上昇などを抑制することができる。
第4の実施の形態によれば、固液分離手段として、砂ろ過装置10a、貯留装置40及び泡沫分離手段20を備えることで、逆浸透膜手段30への供給水の水質を向上させることができ、逆浸透膜手段30に配置される浸透膜の閉塞を抑制できる。また、第4の実施の形態によれば、貯留装置40、砂ろ過装置10a、逆浸透膜手段30を備える既存の水処理設備を利用することができるため、経済性の高い水処理装置が構築できる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態に係る水処理装置は、図7に示すように、砂ろ過装置10aと逆浸透膜手段30との間に貯留装置40と泡沫分離手段20が配置されている他は、図6に示す構成と実質的に同様である。第5の実施の形態によれば、固液分離手段として、砂ろ過装置10a、貯留装置40及び泡沫分離手段20を備えることで、逆浸透膜手段30への供給水の水質を向上させることができ、逆浸透膜手段30に配置される浸透膜の閉塞を抑制できる。また、また、貯留装置40、砂ろ過装置10a、逆浸透膜手段30を備える既存の水処理設備を利用することができるため、経済性の高い水処理装置が構築できる。
(第6の実施の形態)
図8に示すように、固液分離手段として、泡沫分離手段20と砂ろ過装置10aとを備え、濃縮水供給手段4が、逆浸透膜手段30から排出される濃縮水を、砂ろ過装置10aへ供給するようにしてもよい。濃縮水供給手段4は、砂ろ過装置10aへ洗浄水を送る洗浄水送水管14に接続されている。他は、図4に示す水処理装置と同様である。第6の実施の形態によれば、濃縮水を砂ろ過装置10aの洗浄水として用いることにより濃縮水を有効利用できるとともに、砂ろ過装置10aの洗浄に必要な洗浄水が不要となる。上述のように濃縮水は一般的に大気圧以上の残圧を有するため、ポンプ等の動力源を必要とせず、装置を小型化できる。
砂ろ過装置10aの洗浄(逆洗)時には、洗浄水として、濃縮水供給手段4に接続された洗浄水送水管14から砂ろ過装置10a内に濃縮水を導入して、通常運転時とは、逆方向に濃縮水を流通させ、通常運転時とは逆方向に洗浄排水を流通させる。
砂ろ過装置10aからの洗浄排水は、泡沫分離手段20に導入してもよい。泡沫分離手段20に導入された洗浄排水は、装置底部から供給される気泡表面に吸着して大きな泡状体を形成し、水面に速やかに上昇して濃縮部24にて濃縮される。この場合、泡沫分離手段20にて分離された分離水は、砂ろ過装置10aの洗浄水として更に循環利用してもよく、これにより洗浄水量を更に削減することができる。
砂ろ過装置10a内に空気を吹き込みスクラビングすることでより効果的な洗浄効果を得ることができる。スクラビングは単独で実施しても効果があるが、逆洗と併用してもよい。
図8においては、固液分離手段の一つとして砂ろ過装置10aを例示したが、砂ろ過装置10aの代わりに膜ろ過装置10b、凝集砂ろ過装置等の公知の固液分離手段を配置してもよいことは勿論である。
(第7の実施の形態)
図9に示すように、第7の実施の形態に係る水処理装置は、濃縮水供給手段4が、逆浸透膜手段30から排出される濃縮水を、泡沫分離手段20及び砂ろ過装置10aへ供給することが可能である。他は、図1又は図8に示す水処理装置と同様である。濃縮水供給手段4は、砂ろ過装置10aの逆洗運転時に洗浄水の代わりに濃縮水を供給する洗浄水送水管14と、泡沫分離手段20の濃縮部24へ濃縮水を供給する供給管4bとに接続されており、切替手段4aにより、濃縮水の供給切替が行われる。第7の実施の形態によれば、図1又は図8に示す水処理装置に加えて、更に濃縮水を有効利用することができる。
このように本発明に係る水処理装置及び水処理方法は、第1〜第7の実施の形態を用いて説明したが、第1〜第7の実施の形態の他にも、種々の態様を包含することは勿論である。本発明は上記の開示から妥当な特許請求の範囲の発明特定事項によって表されるものであり、実施段階においては、その要旨を逸脱しない範囲において変形し具体化し得るものである。
以下に本発明の実施例を比較例と共に示すが、これらの実施例は本発明及びその利点をよりよく理解するために提供するものであり、発明が限定されることを意図するものではない。
(実施例1)
図4に示す装置構成において、被処理水として海水を用いて、泡沫分離手段20からの分離水を凝集砂ろ過装置10aにて固液分離した後、逆浸透膜手段30で脱塩処理を実施した。泡沫分離手段20の気液比は0.4(体積比)とし、被処理水の滞留時間を2分に設定した。凝集砂ろ過装置10aの水頭圧が10kPaとなった時点で逆洗を実施した。泡沫分離手段20で濃縮して分離した泡沫を含む濁質成分及び有機物等は、逆浸透膜手段30の濃縮水の一部を供給し、バルブ調整のみで噴射させて消泡した後、濃縮水排出管25を介して装置外に排出した。泡沫分離手段20と凝集砂ろ過装置から排出される排水の割合(体積比)は、被処理水量に対して1%であり、水回収率は99%であった。尚、濃縮水の使用量は被処理水量に対して0.5%であった。濃縮水の供給には特別動力は使用しなかった。泡沫濃縮水は濃縮水排出管25を介してスムーズに系外に排出できた。
(比較例1)
図4に示す装置構成において、濃縮水を供給せずに市水を用いて消泡したこと以外は実施例1と同様とし、被処理水を泡沫分離手段20にて処理した後、分離液を凝集砂ろ過装置10aに導入して固液分離し、得られた透過水を透過水排出管13を介して逆浸透膜手段30に導入し、脱塩処理した。濃縮水の代わりに市水を用いたことで、ブースターポンプの動力、及び使用した市水量に応じたコストが発生した。
(実施例2)
図5に示す装置構成において、被処理水として海水を用いて、泡沫分離手段20からの分離水をUF膜ろ過装置10bにて固液分離した後、逆浸透膜手段30で脱塩処理を実施した。泡沫分離手段20の気液比は0.4(体積比)とし、被処理水の滞留時間を2分に設定した。泡沫分離手段20で濃縮して分離した泡沫を含む濁質成分及び有機物は、逆浸透膜手段30の濃縮水の一部の供給を受けて、バルブ調整のみで噴射させて消泡した後、濃縮水排出管25を介して装置外に排出した。UF膜ろ過装置10bの入口側圧が30kPaとなった時点で逆洗を実施し、洗浄水中の次亜塩素酸ナトリウム濃度が20mg/Lとなるように添加した。UF膜ろ過装置10bからの透過水は透過水排出管13を介して逆浸透膜手段30に導入して脱塩処理した。尚、濃縮水の使用量は被処理水量に対して0.5%であった。濃縮水の供給には特別動力は必要とせず、また泡沫濃縮水はスムーズに系外に排出できた。
(比較例2)
図5に示す装置構成において、濃縮水の代わりに市水を用いて消泡したこと以外は実施例2と同等とし、被処理水を前記泡沫分離手段20にて処理した後、分離液をUF膜ろ過装置10bに導入して固液分離し、得られた透過水を透過水排出管13を介して逆浸透膜手段30に導入し、脱塩処理した。濃縮水の代わりに市水を用いたことで、ブースターポンプの動力、及び使用した市水量に応じたコストが発生した。
4…濃縮水供給手段
10a…砂ろ過装置
10b…膜ろ過装置
12…空気配管
13…透過水排出管
14…洗浄水送水管
15…洗浄排水送水管
16a…ろ材
16b…ろ過膜
17…水頭圧測定器
20…泡沫分離手段
21…被処理水導入管
22…空気導入管
23…分離槽部
24…濃縮部
25…濃縮水排出管
26…分離水排出管
27…予備気泡発生手段
28…邪魔板
30…逆浸透膜手段
31…逆浸透膜
35…濃縮水排出管
36…透過水排出管
40…貯留装置
41…配管
50…減圧機

Claims (5)

  1. 被処理水を固液分離手段により固液分離し、固液分離した後の被処理水を逆浸透膜手段へ供給して逆浸透膜処理することにより透過水と濃縮水とを得る水処理装置であって、
    濃縮水を前記固液分離手段へ供給する濃縮水供給手段を備え、
    前記固液分離手段が、被処理水の少なくとも濁質成分又は有機物を除去し、泡沫を濃縮する濃縮部において前記泡沫を分離し、分離水を得る泡沫分離手段を備え、
    前記濃縮水供給手段が、前記濃縮部の前記泡沫を消泡するように、前記濃縮水を前記濃縮部に供給することを特徴とする水処理装置。
  2. 前記固液分離手段へ供給される濃縮水が、0.05〜8MPaの残圧を有することを特徴とする請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記固液分離手段が、前記泡沫分離手段に接続されたろ過手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の水処理装置。
  4. 前記固液分離手段が、前記泡沫分離手段に接続され、前記泡沫分離手段で得られる分離水を貯留可能な貯留手段を更に備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理装置。
  5. 被処理水の少なくとも濁質成分又は有機物を除去すると共に、該被処理水から生成された泡沫を濃縮する濃縮部の泡沫から分離水を得るために泡沫分離手段により該被処理水を泡沫分離し、
    泡沫分離した後の被処理水を逆浸透膜手段へ供給して透過水と濃縮水を得るために逆浸透膜処理し、
    前記濃縮部の泡沫を消泡するために、前記逆浸透膜手段で得られた濃縮水を前記濃縮部に供給することを含むことを特徴とする水処理方法。
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