JP2013117601A - マルチディスプレイ制御システム、その制御方法およびマルチディスプレイ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のディスプレイを用いた画像データの表示において、ディスプレイ間に生じる映像ズレの少ないシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】 画像から、1行おきに走査線方向の上下が切り替わるように複数行に配置された複数のディスプレイのそれぞれに表示するための複数の分割画像を生成(1801)し、生成された複数の分割画像を複数のディスプレイが表示する(1804)。
【選択図】 図18
【解決手段】 画像から、1行おきに走査線方向の上下が切り替わるように複数行に配置された複数のディスプレイのそれぞれに表示するための複数の分割画像を生成(1801)し、生成された複数の分割画像を複数のディスプレイが表示する(1804)。
【選択図】 図18
Description
本発明は複数台のディスプレイを用いたマルチディスプレイ示制御システムおよびマルチディスプレイ装置およびその制御方法に関する。
複数台のディスプレイを格子状に配列し、大型高解像度のマルチディスプレイシステムを構築する技術は従来から存在する。このようなシステムにおいては、各ディスプレイが常に同じフレームを表示するように、各ディスプレイの走査線の同期を保つ必要がある。そのため、例えば、特許文献1のように、複数ディスプレイ間で走査線のタイミングを合わせる(同期をとる)技術や、特許文献2のように、走査線の速度が各ディスプレイにおいて異なる場合の補正処理を行っていた。
しかしながら、複数ディスプレイ間で、更新のタイミングを合わせるだけでは解決できない問題がある。それは、ディスプレイを格子状に配置することに起因する問題で、上下に設置された各ディスプレイ間で発生する。
ここで、あるグレーの矩形が画面の右から左に向かって移動する場合を考える。単体ディスプレイの場合、システム中の各ディスプレイは、図2(b)に示すように、走査線が画面上から画面下に向かって動くことにより、表示画面を更新する。図2(a)のように、フレーム201とフレーム202が連続して表示されるとき、ある時刻T0においては、走査線が走査線203の位置にあり、その後、時刻T1(T0 < T1)においては、走査線は走査線204の位置に達する。このとき、走査線の上側は、フレーム201が表示されており、走査線の下側はフレーム202が表示されている。このような画面更新処理を繰り返すため、人間の目から見ると残像効果により、図2(c)のように、矩形が平行四辺形に歪んで見える。しかしこの場合、線形的な変化であるため大きな違和感はない。
一方、マルチディスプレイの場合を考える。図3(a)のように、ディスプレイ301〜304を格子状に配置し、図2と同じフレーム201とフレーム202を連続表示して、グレーの矩形を右から左に移動させる。このとき、図3(b)のように、走査線が走査線305の位置にある場合、ディスプレイ301、302と、ディスプレイ303、304との間で、矩形にズレが生じる。これは、各ディスプレイとも、走査線が画面上から下に向かって移動しているため、矩形領域306はフレーム201を、矩形領域307はフレーム202を表示しているからである。図3(c)のように、連続的に動作させた場合においても、人間の目からは、平行四辺形が分断されたように見え、表示品質の大幅な低下を招く。
上記課題を鑑みて、本発明は、複数のディスプレイを用いた画像データの表示において、ディスプレイ間に生じる映像ズレの少ないシステムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明の一態様によるマルチディスプレイ制御システムは以下の構成を備える。すなわち、
1行おきに走査線方向の上下が切り替わるように複数行に配置された複数のディスプレイと、画像から前記複数のディスプレイのそれぞれに表示するための複数の分割画像を生成する生成手段と、前記生成手段が生成した複数の分割画像を前記複数のディスプレイが表示する表示手段とを有することを特徴とする。
1行おきに走査線方向の上下が切り替わるように複数行に配置された複数のディスプレイと、画像から前記複数のディスプレイのそれぞれに表示するための複数の分割画像を生成する生成手段と、前記生成手段が生成した複数の分割画像を前記複数のディスプレイが表示する表示手段とを有することを特徴とする。
本発明を用いることにより、複数のディスプレイを用いた画像の表示において、画像ズレの少ない高品質な表示が可能になる。
(実施形態1)
本実施形態では、複数のディスプレイを用いた、画像データの表示を行う処理について説明する。
本実施形態では、複数のディスプレイを用いた、画像データの表示を行う処理について説明する。
図1は、本実施形態におけるマルチディスプレイ制御システムの構成図である。マルチディスプレイシステム101は、複数台のディスプレイで構成されており、各ディスプレイが複数行・複数列の格子状に並んでいる。ディスプレイとしては、液晶ディスプレイや、プラズマディスプレイ、投影型プロジェクタ等が利用される。
ここで、便宜上、各ディスプレイにIDを割り当てておく。IDは、(X, Y)という書式で定義されており、Xは横方向の「列」を表し、Yは縦方向の「行」を表す。なお、ディスプレイが、列N個、行M個で構成される場合、
である。各ディスプレイは、マウントによって固定されており、隙間のないように設置されている。また、各ディスプレイは、ディスプレイ102のように、表示用PC103が接続されており、1つのノードを形成している。つまり、ディスプレイ1台につき、表示用PC1台が用意され、ディスプレイの表示をコントロールする構造になっている。
ここで、ディスプレイ102と表示用PC103は、DVI(Digital Visual Interface)端子で接続されており、表示用PCからディスプレイ102に対し、表示用画像を送信することができる。表示用PC103には、ネットワーク端子が実装されており、ネットワークケーブルにより、ネットワークHUB105に接続されている。ネットワークHUB105には、さらに、マルチディスプレイシステムを制御する、マルチディスプレイ制御装置である、制御用PC104が接続されている。画像は、制御用PC104からネットワーク経由で各ノードに送信され、各ノードは送信された画像を受信し、表示用PC103によって、表示処理が実行される仕組みである。ここで画像とは、静止画でも動画でも良いが、本実施形態では動画とする。
また、マルチディスプレイシステム101においては、各表示用PC全てが、フレームロックケーブルによって接続されており、各ディスプレイ間の走査線の同期をとっている(走査線のタイミングを合わせている)。このとき、ある1つのノードをマスタにしておき、その他のノードをスレーブに設定しておく。すると、各スレーブノードは、マスタノードからの信号を待って、画面更新処理を行うことができる。
なお、画面更新処理で、走査線が上端から下端に達する時間は、60[Hz]駆動のディスプレイの場合、16[ms]程度である。また、実際には、走査線は画面左から右方向にも移動するが、その移動時間は、上下の移動時間に比較すると微小であるため、本発明には特に言及しない。
図11は、図1における、制御用PC104のハードウェア構成を示すブロック図である。CPU1101は、演算処理や各種プログラムの実行を行う。
メインメモリ1102は、処理に必要なプログラム、データ、作業領域などをCPU1101に提供する。記憶装置1103は、各種データ、プログラムを蓄積する装置で、通常は、ハードディスクが用いられる。GPU1104は表示処理に用いられ、DVIケーブルを通し、ディスプレイに表示用信号を送信する。ネットワーク端子1105は、ネットワークケーブル経由で、他の機器とデータの送受信を行う。フレームロック端子1106は、フレームロックケーブルを通して、他の機器と走査線同期を行う。ここで走査線同期が行われ、その結果がGPU1104に反映される。尚、表示用PC103も図11に示すハードウェア構成からなる。
図4は、マルチディスプレイシステムにおける、各ディスプレイの走査線方向を表した図である。図4(a)は、従来用いられる方法で、全てのディスプレイの走査線方向が、上から下に向かっている。図4(b)は、本発明における走査線方向を表している。偶数行(縦方向)は、走査線が上から下に向かって動き、奇数行では、走査線が下から上に向かって動く。
走査線方向を変える手法としては、ディスプレイをハードウェア的に改造し走査線方向を変える手法でも良いし、簡易的な手法としては、ディスプレイを180度回転させて設置する手法でも良く、要は、一行おきに走査線方向の上下が反転していれば良い。本実施形態では、低コストで実施できる、簡易的な手法を用いた場合の説明を行う。
図5は、図4(b)における画面更新処理について説明した図である。図3と同様に、4つのディスプレイで、フレーム201とフレーム202を連続表示する場合を考える。このとき、ある時刻における画面更新状態を示したのが、図5(a)である。ディスプレイ301、302は、走査線503が上から下に向かって走り、ディスプレイ303、304は、走査線504が下から上に向かって走っている。
このとき、ディスプレイ301、302では、走査線503の上側でフレーム202が表示され、下側でフレーム201が表示されている。一方、ディスプレイ303、304では、走査線504の上側でフレーム201が表示され、下側でフレーム202が表示されている。そのため、ディスプレイ301、302とディスプレイ303、304の境界線付近では、同じフレームが表示されることとなり、図3のような映像ズレは発生しない。図5(b)は、上記処理を連続的に動かした図である。このとき、矩形は変形するが、線形的な変化であるため大きな違和感はない。
図18は、本実施形態における、マルチディスプレイ制御システムの機能構成の一例を示すブロック図である。制御用PC104は、各ディスプレイに表示する分割画像を生成する分割画像生成部1801と、マルチディスプレイシステム101に画像を送信する送信部1802を有する。
マルチディスプレイ101は、送信された分割画像を受信する受信部1803と、受信した分割画像を表示する表示部1804を複数有する。
図8は、マルチディスプレイ制御システムにおいて、画像データ表示を行う処理について説明したフローチャートである。
ステップS801では、まず、分割画像データ602を生成するために、ディスプレイの数に応じて画像データを分割する。この処理を図6を用いて説明する。制御用PC104は、自身の記憶装置1103から表示する画像データ601を読み出し、メインメモリ1102に展開する。そして、マルチディスプレイ603の行列数(4x4)と同じ数で分割する。この場合、画像データ601を16個のブロックに分割し、分割画像データ602を生成する。生成した分割画像データ602は、メインメモリ1102内に保管しておく。
ステップS802では、制御用PC104が、分割画像データ602の1ブロックを、ネットワーク端子1105を経由して、表示すべきノードに送信する。ノード側では、表示用PC103がネットワーク端子1105経由で分割画像データ602の1ブロックを受信し、自身のメインメモリ1102にデータを展開する。なお、分割画像とノードとの対応は、図1で説明したディスプレイIDを用いる。分割画像データ602の各ブロックに対し、ディスプレイIDと同じ手法でブロックIDを割り振り、ブロックIDと一致するディスプレイIDを持つノードに対し、そのブロックを送信する。
ステップS803では、各ノード間で、走査線同期を行う。マスタノードは自身が表示処理を行うタイミングに、表示用PC103のフレームロック端子1106を用いて、他のスレーブノードに対し信号を送信する。スレーブノードは、表示用PC103のフレームロック端子1106からの信号待機状態となる。そして、フレームロック端子1106からの信号を受信すると、ディスプレイへの表示処理を開始する。
ステップS804では、各ノード内で、メインメモリ1102内に保管している分割画像データ602のブロックを、GPU1104に転送し、表示処理を行う。以上の処理により、マルチディスプレイシステムにおいて、画像データが表示できる。なお、この処理を連続して実施することで、動画像データの表示を行うことができる。ただし、この場合、図3で説明したようなディスプレイ間での映像ズレが発生する。
図9は、ディスプレイ間での映像ズレを補正する、画像データ表示方法について説明したフローチャートである。ほとんどの処理は図8と同様であるため、説明を一部省略する。ステップS901では、図4(b)のように、奇数行のディスプレイの走査線方向を反転させる。本実施例では、ディスプレイを180度回転させて設置する。
ステップS902では、ディスプレイの数に応じて画像データを分割する。ステップS903では、奇数行のブロックに対してのみ、180度の回転処理を行う。このとき、図7の180度回転分割画像データ702のような状態となり、「回転なし」「回転あり」のブロックが1行おきに並ぶ構造となる。なお、ブロックの回転手法については、既知であるので説明を省略する。ステップS904では分割画像データの各ブロックを対応するノードに送信する。ステップS905では、走査線の同期をとって、表示処理を行う。
以上の処理により、上下に並ぶディスプレイ間において、図5(a)のような画面更新処理が行われることになり、映像ズレを補正することができる。なお、本実施例では、制御用PC104においてブロックの回転処理を行ったが、表示用PC103で回転処理を行っても良い。
以上説明した処理制御を行うことで、複数のディスプレイを用いた画像の表示において、画像ズレの少ない高品質な表示が可能になる。
(実施形態2)
実施形態1では、マルチディスプレイ制御システムにおいて、画像データを表示する方法について説明した。本実施形態においては、実施形態1で説明したマルチディスプレイシステムにおける、色ムラを補正する例について説明する。
実施形態1では、マルチディスプレイ制御システムにおいて、画像データを表示する方法について説明した。本実施形態においては、実施形態1で説明したマルチディスプレイシステムにおける、色ムラを補正する例について説明する。
ディスプレイには、視野角依存性という特性値が存在する。これは、ディスプレイ正面から離れるにつれ、色再現が低下する特性を示す。この特性値は上下方向に顕著で、同じディスプレイを上方から見た場合と、下方から見た場合とで色味が異なる。そのため、視野角依存性の高いディスプレイの場合、180度回転して設置しただけで、色味が大きく変化する場合がある。その結果、図4(b)では、1行おきに、異なった色合いの画像が表示され、色ムラが発生してしまう。
図10は、マルチディスプレイ制御システムにおける、1行ごとの色ムラを補正する方法について説明したフローチャートである。実施形態1で説明した処理は説明を省略する。
ステップS1001では、奇数行のディスプレイの走査線方向を反転させる。ステップS1002では、観察者の目の位置を決定し、その位置から各行のディスプレイまでの角度を算出する。このとき、角度を算出するディスプレイは各行につき1台にし、各行の中心にあるディスプレイを選択する。これは、ディスプレイの回転に比べると、列方向の視野角依存性が低いため、その影響を無視できるからである。そのため、算出角度
ステップS1001では、奇数行のディスプレイの走査線方向を反転させる。ステップS1002では、観察者の目の位置を決定し、その位置から各行のディスプレイまでの角度を算出する。このとき、角度を算出するディスプレイは各行につき1台にし、各行の中心にあるディスプレイを選択する。これは、ディスプレイの回転に比べると、列方向の視野角依存性が低いため、その影響を無視できるからである。そのため、算出角度
は、行数をMとすると、
次に、算出した角度を基に、ディスプレイを測色器で測定する。測定は図12のように、ディスプレイ1201を固定し、測色器1201を算出角度
ステップS1003では、測定結果の中から最も色空間の狭い測定結果をターゲット色とし、
ステップS1004では、ディスプレイの数に応じて画像データを分割するして分割画像を生成する。ステップS1005では、奇数行のブロックに対してのみ、180度の回転処理を行う。ステップS1006では、制御用PC104が、自身の記憶装置1103から、ステップS1003で生成した
ステップS1007では分割画像データの各ブロックを対応するノードに送信する。ステップS1008では、走査線の同期をとって、表示処理を行う。以上の処理により、上下に並ぶディスプレイ間において、映像ズレの補正を行いつつ、各行おきに発生する色ムラの補正も行うことができる。なお、本実施例では、制御用PC104においてブロックの回転処理、色変換処理を行ったが、表示用PC103で回転処理や色変換処理を行っても良い。
以上説明した処理制御を行うことで、複数のディスプレイを用いた画像の表示において、画像ズレの少ない高品質な表示が可能になる。更に、色ムラのない高品質な表示が可能となる。
(実施形態3)
実施形態1では、マルチディスプレイ制御システムにおいて、画像データを表示する方法について説明した。実施形態3では、実施形態1で説明したマルチディスプレイ制御システムにおいて、被写体が縦方向に大きく動く場合の表示補正処理について説明する。
実施形態1では、マルチディスプレイ制御システムにおいて、画像データを表示する方法について説明した。実施形態3では、実施形態1で説明したマルチディスプレイ制御システムにおいて、被写体が縦方向に大きく動く場合の表示補正処理について説明する。
図13は、被写体であるグレーの矩形が画面上から下に向かって移動している際の画面更新処理について説明した図である。ここでは、矩形の移動量が少ない場合を考える。
図13(a)のように、フレーム1301からフレーム1302にフレームが更新される場合、図13(b)では、4つのディスプレイで走査線方向が同じであっても、映像に問題は発生しない。また、図13(c)のように、下側2つのディスプレイの走査線方向を変えても、同様に映像に問題は発生しない。
図14は、被写体であるグレーの矩形が画面上から下に向かっている際の画面更新処理について説明した図である。ここでは、矩形の移動量が大きい場合を考える。図14(a)のように、フレーム1401からフレーム1402にフレームが更新される場合、図14(b)では、4つのディスプレイで走査線方向が同じであっても、映像に問題は発生しない。
一方、図14(c)のように、下側2つのディスプレイの走査線方向を変えると、矩形が分断される現象が発生する。つまり、実施形態1、2のように、ディスプレイの走査線方向を変化させる場合、被写体の上下方向の移動量が大きいと、映像に不具合が発生することがある。以降、このような不具合を映像分断と呼ぶ。
図15は、走査線方向を動的に変更可能なマルチディスプレイシステムの概要図である。図15(a)は、格子状に配置した複数台のプロジェクタから構成される、プロジェクタアレイ1502を用いて、大型スクリーン1501に投影する様子を表している。このとき、各プロジェクタから投影される映像は、スクリーン1501に格子状に投影される。また、全てのプロジェクタの走査線方向は同じである。
図15(b)は、プロジェクタアレイ1503を用いて、大型スクリーン1501に投影する様子を表している。このとき、各プロジェクタは、1行おきに、上下反転した形で設置されている。そのため、スクリーン1501に投影された格子状の映像は、1行おきに走査線方向が反転している。
図15(c)は、プロジェクタアレイ1502と、プロジェクタアレイ1503を用いて、スクリーン1501の同じ領域に映像を投影する様子を示している。一方のプロジェクタアレイに真っ黒の映像を表示することで、もう一方のプロジェクタアレイの映像のみを表示することができる。
図16は、あるフレームから別のフレームに表示を切り替えた際に、フレームの分割領域がどちらの方向に移動しているかを示した、動きベクトルの概要を示した図である。動きベクトルそのものについては、動画圧縮等に広く用いられている技術であるため、詳細な説明は省略する。
フレーム中の各領域の動きベクトルを可視化したものが、動きベクトル分布図1601となる。動きベクトル分布図を解析することで、映像中の被写体(コンテンツ)の移動方向が検知できる。解析手法としては、全ての領域の動きベクトルを足し合わせ、総動きベクトルを算出する。そして、総動きベクトルを、横方向であるX方向、縦方向であるY方向に分解し、X方向動きベクトル1603と、Y方向動きベクトル1604を得る。Y方向動きベクトル1604がある閾値よりも大きければ、コンテンツが縦方向に大きく動くことになり、図14のような映像分断が発生する可能性が高くなる。
図17は、表示フレームに応じて走査線方向を切り替える手法について説明したフローチャートである。実施形態1で説明した処理は、説明を省略する。
ステップS1701では、制御用PC104が自身の記憶装置1103から、次に表示すべきフレームを読み出しメインメモリ1102に展開する。ステップS1702では、次に表示すべきフレームと、1つ前のフレームから動きベクトルを算出する。
ステップS1703では、総動きベクトルを算出し、そこからX方向動きベクトル、Y方向動きベクトルを得ることにより移動量を算出する。ステップS1704では、Y方向動きベクトルの大きさと、所定の値である閾値Dの大きさを比較する。比較の結果、Y方向動きベクトルが大きいと判断された場合はステップS1705に進む。これは、Y方向動きベクトルが大きく、走査線を逆向きにしている場合、映像分断が発生しやすくなるためである。そうでない場合はステップS1707に進む。
ステップS1705では、図15における通常走査線型のプロジェクタアレイ1502を表示プロジェクタアレイと決定する。ステップS1706では、プロジェクタの台数分に表示フレームを分割する。一方、逆向き走査線型のプロジェクタアレイ1503には、画素値が全て0である分割画像を用意する。ステップS1707では、図15における逆向き走査線型のプロジェクタアレイ1503を表示プロジェクタアレイと決定する。
ステップS1708では、プロジェクタの台数分に表示フレームを分割する。一方、通常走査線型のプロジェクタアレイ1502には、画素値が全て0である分割画像を用意する。ステップS1709では、奇数行の分割画像を180度回転させる。ステップS1710では、表示プロジェクタアレイに対し、分割画像を送信する。このとき、もう一方のプロジェクタアレイには画素値が全て0である分割画像を送信する。ステップS1711では、各ノードにおいて表示処理を行う。
以上の処理により、複数のディスプレイを用いた画像の表示において、画像ズレの少ない高品質な表示が可能になる。更に、被写体のY方向移動量に応じて、走査線方向をダイナミックに切り替え、映像ズレを抑制し、かつ、映像分断の発生しない表示システムを構築できる。
なお、本実施形態では、プロジェクタを用いたシステムについて記述しているが、走査線方向を動的に変更可能な液晶ディスプレイやプラズマディスプレイでも構わない。また、本実施例では、マルチディスプレイシステム全体で走査線方向を統一しているが、例えば、システムの各領域ごとに走査線方向を変えるような手法でも良い。この場合、各領域ごとに総動きベクトルを算出し、その結果を用いて、各領域ごとに走査線方向を決定する。
(他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種コンピュータ可読記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がコンピュータプログラムを読み出して実行する処理である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(コンピュータプログラム)を、ネットワーク又は各種コンピュータ可読記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がコンピュータプログラムを読み出して実行する処理である。
Claims (9)
- 1行おきに走査線方向の上下が切り替わるように複数行に配置された複数のディスプレイと、
画像から前記複数のディスプレイのそれぞれに表示するための複数の分割画像を生成する生成手段と、
前記生成手段が生成した複数の分割画像を前記複数のディスプレイが表示する表示手段と
を有することを特徴とするマルチディスプレイ制御システム。 - 1行おきに走査線方向の上下が切り替わるように複数行に配置された複数のディスプレイとは、1行おきに回転させたディスプレイであることを特徴とする請求項1に記載のマルチディスプレイ制御システム。
- 前記回転させたディスプレイに表示する前記生成手段で生成された分割画像を回転させる回転手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載のマルチディスプレイ制御システム。
- 前記生成手段は、前記ディスプレイの各行おきに、異なる色変換処理を施すことを特徴とする請求項2または3に記載のマルチディスプレイ制御装置。
- 1行おきに走査線方向の上下が反転した、複数行に配置された複数のディスプレイとネットワークを介して接続されたマルチディスプレイ制御装置であって、
画像から前記複数のディスプレイのそれぞれに表示するための複数の分割画像を生成する生成手段と、
前記生成手段によって生成された複数の分割画像を前記複数のディスプレイに送信する送信手段と
を有することを特徴とするマルチディスプレイ制御装置。 - 1行おきに走査線方向の上下が反転した、複数行に配置された複数のディスプレイとネットワークを介して接続されたマルチディスプレイ制御装置であって、
被写体の移動量を算出する、算出手段と、
前記算出手段によって算出された移動量が所定の値より大きいかどうかを判断する判断手段と、
前記判断手段による判断に基づいて、走査線方向を決定する決定手段と、
前記決定手段による決定に基づいて、前記複数のディスプレイに表示する分割画像を生成す生成手段と、
前記生成手段によって生成された複数の分割画像を前記複数のディスプレイに送信する送信手段と
を有することを特徴とするマルチディスプレイ制御装置。 - 1行おきに走査線方向の上下が切り替わるように複数行に配置された複数のディスプレイそれぞれに表示するための分割画像を画像から生成手段が生成する生成工程と、
前記生成工程で生成した複数の分割画像を前記複数のディスプレイが表示する表示工程と
を有することを特徴とするマルチディスプレイ制御システムの制御方法。 - コンピュータに読み込み込ませることで、請求項7に記載のマルチディスプレイ制御システムの制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
- 請求項8に記載のコンピュータプログラムを記憶したことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2016105068A1 (en) * | 2014-12-22 | 2016-06-30 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Display device, display system including the same, and display method thereof |
WO2021005772A1 (ja) * | 2019-07-11 | 2021-01-14 | シャープNecディスプレイソリューションズ株式会社 | マルチディスプレイ装置、表示装置、マルチディスプレイ装置の制御方法、および表示装置の制御方法 |
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