JP2013117262A - サポート構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】配管の固定をより確実に行うことができるサポート構造。
【解決手段】配管3を構造物2に支持するためのサポート構造1であって、構造物2に設けられ、配管3における構造物側を向く外周面に密着する第一支持部材4と、配管3における構造物2とは反対側を向く外周面に密着する第二支持部材5と、第一支持部材4と第二支持部材5とを、配管3に直交する断面における第一支持部材と第二支持部材の対向方向に直交する方向両側でそれぞれ固定する固定部材15とを備えるサポート構造。
【選択図】図1
【解決手段】配管3を構造物2に支持するためのサポート構造1であって、構造物2に設けられ、配管3における構造物側を向く外周面に密着する第一支持部材4と、配管3における構造物2とは反対側を向く外周面に密着する第二支持部材5と、第一支持部材4と第二支持部材5とを、配管3に直交する断面における第一支持部材と第二支持部材の対向方向に直交する方向両側でそれぞれ固定する固定部材15とを備えるサポート構造。
【選択図】図1
Description
本発明は、原子力発電プラント、蒸気タービン・ガスタービンプラント等の各種プラントに設置される配管を支持するためのサポート構造に関するものである。
小口径の配管を各種プラントの構造物に固定する場合、図4に示すように、Uボルト50(U字ボルト)を使用するのが一般的である。配管3は、Uボルト50とUボルト50に形成された雄ネジに螺合するナット11によって例えば構造物のL型鋼2に取り付けられる。また、Uボルト50は、配管3の直径に応じた大きさのものが適宜選択される。
Uボルトを応用したサポート構造としては、例えば特許文献1に記載されたものなどが知られている。
Uボルトを応用したサポート構造としては、例えば特許文献1に記載されたものなどが知られている。
ところで、Uボルト50を利用したサポート構造においては、Uボルト50の直線部の間隔は、配管3の直径よりも僅かに大きく形成されている。僅かに大きくする理由は、Uボルト50を配管3の外側から嵌める際に、Uボルト50の製品誤差などによってUボルト50が嵌まらないといった不具合をなくし、施工時における障害発生の可能性を減じるためである。これにより、配管3はL型鋼2に対して最も離れた頂点Tであって配管3とUボルト50の接点と、配管3とL型鋼2の接点Bにおいて固定されることになる。
しかしながら、配管3の水平方向(図4(a)の左右方向)においては、配管3とUボルト50との間には僅かながら隙間が生じることとなる。これは上述した理由によって、Uボルト50の内径が配管3の直径よりも大きく形成されているためである。
これにより、配管3は実質的に上下の2点でのみ拘束されることとなり、水平方向においては拘束されないこととなる。従って、Uボルト50を用いたサポート構造は、垂直方向(図4(a)、図4(b)の上下方向)、即ち配管3が構造物であるL型鋼2に向かう方向への拘束に対する効果は大きいものの、水平方向、即ち構造物の取付面に平行な方向に関しては、垂直方向及び、配管の軸方向と比較して効果が小さいものとなっている。
配管3には、各種プラントの振動が原因となり疲労破壊を起こす問題があるが、これは配管3が水平方向に振動することによるものであると考えられる。よって、配管3を構造物に対してより強固に固定するサポート構造が望まれている。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、配管の固定をより確実に行うことができるサポート構造を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明のサポート構造は、配管を構造物に支持するためのサポート構造であって、前記構造物に設けられ、前記配管における前記構造物側を向く外周面に密着する第一支持部材と、前記配管における前記構造物とは反対側を向く外周面に密着する第二支持部材と、前記第一支持部材と前記第二支持部材とを、前記配管に直交する断面における前記第一支持部材と前記第二支持部材の対向方向に直交する方向両側でそれぞれ固定する固定部材とを備えることを特徴とする。
本発明のサポート構造は、配管を構造物に支持するためのサポート構造であって、前記構造物に設けられ、前記配管における前記構造物側を向く外周面に密着する第一支持部材と、前記配管における前記構造物とは反対側を向く外周面に密着する第二支持部材と、前記第一支持部材と前記第二支持部材とを、前記配管に直交する断面における前記第一支持部材と前記第二支持部材の対向方向に直交する方向両側でそれぞれ固定する固定部材とを備えることを特徴とする。
上記構成によれば、第一支持部材と第二支持部材とが配管に密着することにより、配管の固定がより確実に行うことができる。特に、構造物の取付面に平行な方向の配管の動きを拘束することができる。
上記サポート構造において、前記第一支持部材は、前記構造物に固定される土台部材と、前記配管における前記構造物側を向く外周面に密着する第三支持部材とからなり、前記第一支持部剤と前記第三支持部材とは、前記固定部材によって前記土台部材に共締めされている構成としてもよい。
上記構成によれば、第三支持部材と土台部材との間に隙間が生じるため、配管を押圧する力がかかった場合においても、その力を逃がすことができる。
上記サポート構造において、前記第一支持部材と前記第三部材とは、略同形状とされていることが好ましい。
上記構成によれば、配管に密着する部材を共通化することができ、かつ、土台部材の形状を簡略化することができるため、サポート構造の製造コストを低減することができる。
上記サポート構造において、前記第一支持部材と前記配管との間、及び前記第二支持部材と前記配管との間の少なくとも一方に金属箔が介在していることが好ましい。
上記構成によれば、配管の少なくとも半周が直接接触しなくなるため、配管と支持部材とが接触することによる配管の摩耗を低減させることができる。
本発明によれば、第一支持部材と第二支持部材とが配管に密着することにより、配管の固定がより確実に行うことができる。特に、構造物の取付面に平行な方向の配管の動きを拘束することができる。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のサポート構造1は、例えば原子力発電プラントの構造物であるL型鋼2に配管3を固定するための構造である。サポート構造1は、L型鋼2に固定される土台部材4と、土台部材4に固定される支持帯板5とから構成されており、土台部材4と支持帯板5によって配管3を挟むようにして固定し、サポートする構造である。なお、以下の説明においては、図1(a)、図1(b)の上方向を上方、下方向を下方と称し、図1(a)の左右方向を水平方向と称す。また、配管3に沿う方向を前後方向と称す。
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のサポート構造1は、例えば原子力発電プラントの構造物であるL型鋼2に配管3を固定するための構造である。サポート構造1は、L型鋼2に固定される土台部材4と、土台部材4に固定される支持帯板5とから構成されており、土台部材4と支持帯板5によって配管3を挟むようにして固定し、サポートする構造である。なお、以下の説明においては、図1(a)、図1(b)の上方向を上方、下方向を下方と称し、図1(a)の左右方向を水平方向と称す。また、配管3に沿う方向を前後方向と称す。
土台部材4は、配管3の下方を支持する矩形板状の部材であり、ボルト10及びナット11を用いてL型鋼2に土台部材4を固定するための固定部6と、配管3の外周面を支持するための円弧溝7と、支持帯板5を土台部材4に固定するための雌ネジ孔8とが形成されている。
土台部材4は、底面4bをL型鋼2の上面に当接させるように設置される。配管3は、上面4aに形成された円弧溝7に嵌め込まれるように配置される。
固定部6は、矩形板状の土台部材4から面に沿う方向であって水平方向に張り出した部位であって、土台部材4を固定するためのボルト10が挿通する取付孔12が形成されている。
固定部6は、矩形板状の土台部材4から面に沿う方向であって水平方向に張り出した部位であって、土台部材4を固定するためのボルト10が挿通する取付孔12が形成されている。
円弧溝7は、土台部材4の上面4aに形成された凹形状の円弧状の溝である。詳しくは、円弧溝7の形状は、水平方向に延びる上面4aに形成され、前後方向から視て半円形状の溝であり、円弧溝7の内周面の曲率半径は、配管3の直径と略同じか僅かに大きく形成されている。円弧溝7の前後方向視の外形は、略半円形をなしており、円弧溝7の円弧長は配管3の円周長の約半分の長さとされている。
支持帯板5は、配管3の上方を支持する帯形状の板部材である。詳しくは、支持帯板5は、配管3に沿うように形成された円弧帯部13と、支持帯板5を土台部材4に取り付けるための固定突起部14とから構成されている。
円弧帯部13は、長尺状の板を配管3の上方半分に沿うような円弧状に湾曲させた部材である。即ち、円弧帯部13の円弧長は、配管3の円周長の約半分の長さとされている。固定突起部14は、円弧帯部13の両端に円弧帯部13より直立するように形成された部位である。固定突起部14には、支持帯板5を取り付ける際に、ボルト15が挿通される取付孔16が形成されている。
なお、支持帯板5は、弾性変形させることにより配管3の上部に沿うように、未使用時にはより直線に近い形状となっていてもよい。
なお、支持帯板5は、弾性変形させることにより配管3の上部に沿うように、未使用時にはより直線に近い形状となっていてもよい。
本実施形態のサポート構造1を使用して、配管3をL型鋼2に取り付けるに当たっては、まず、L型鋼2に土台部材4を取り付ける。次いで、配管3を、配管3の外周面が円弧溝7に嵌まるように配置する。次いで、支持帯板5を土台部材4に取り付けることによって、配管3を固定する。
これにより、支持帯板5が配管3におけるL型鋼2側を向く外周面に密着し、円弧溝7が配管3におけるL型鋼2側とは反対側を向く外周面に密着する。また、支持帯板5と土台部材4とは、配管3に直交する断面における支持帯板5と土台部材4の対向方向に直交する方向両側、即ち水平方向両側でボルト15によって固定される。
なお、図1においては、配管3と支持帯板5及び土台部材4との間に隙間が設けられているが、これは構成要素の相互配置関係を明確にするために設けた隙間であり、実際は、配管3の周囲に支持帯板5及び土台部材4の円弧溝7が密着している。
上記実施形態によれば、支持帯板5を土台部材4に取り付け、支持帯板5と土台部材4とで配管3を挟み込むことによって、配管3を構造体であるL型鋼2に固定することができる。この際、支持帯板5の内周面5aと、土台部材4の円弧溝7が、配管3の外周面と略一致するため、配管3を全周に亘り拘束することができる。即ち、支持帯板5と円弧溝7とが配管3に密着し、配管3の全周に亘って配管3が固定されるため、配管3の水平方向の拘束力を高めることができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係るサポート構造1Bを図面に基づいて説明する。
図2(a)及び図2(b)は、本実施形態に係るサポート構造1Bを示す図である。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
次に、本発明の第二実施形態に係るサポート構造1Bを図面に基づいて説明する。
図2(a)及び図2(b)は、本実施形態に係るサポート構造1Bを示す図である。なお、本実施形態では、上述した第一実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図2に示すように、本実施形態のサポート構造1Bでは、第一実施形態の土台部材4に代わって、第二支持帯板18と、第二土台部材19が設けられている。即ち、第二実施形態に係るサポート構造1Bは、土台部材が直接配管3を支持する構造ではなく、配管3の下方は、第二支持帯板18を介して第二土台部材19によって支持される構造である。
第二支持帯板18は、支持帯板5と同一形状の支持部材である。第二支持帯板18は、配管3を介して支持帯板5の反対側に取り付けられる。これにより、支持帯板5と第二支持帯板18とで配管3の略全周を支持する構造となっている。
第二土台部材19は、第一実施形態の土台部材4の円弧溝7に代わって、第二支持帯板18が、第二土台部材19に取り付けられた際に、第二支持帯板18と第二土台部材19との干渉を回避するための矩形凹溝20が設けられている。
本実施形態のサポート構造1Bを使用して、配管3をL型鋼2に取り付けるに当たっては、まず、L型鋼2に第二土台部材19を取り付ける。一方、配管3を支持帯板5及び第二支持帯板18とで挟む。この際、支持帯板5,18にそれぞれ2つ設けられている取付孔16同士が一致するようにする。次いで、支持帯板5,18の取付孔16が第二土台部材19の雌ネジ孔8の位置に一致するように配管3を配置し、ボルト15で支持帯板5,18を固定する。
上記実施形態によれば、第一実施形態の効果に加えて、第二支持帯板18と第二土台部材19との間に隙間が生じるため、上方より配管3を押圧する力がかかった場合においても、その力を逃がすことができる。即ち、上方より配管3を押圧する力がかかった場合において、配管3が潰れることを防止することができる。
また、上下方向から配管3に密着する部材を共通化することができ、かつ、土台である第二土台部材19の形状を簡略化することができるため、サポート構造の製造コストを低減することができる。
また、上下方向から配管3に密着する部材を共通化することができ、かつ、土台である第二土台部材19の形状を簡略化することができるため、サポート構造の製造コストを低減することができる。
次に、本発明の第三実施形態に係るサポート構造1Cを図面に基づいて説明する。
図3(a)及び図3(b)は、本実施形態に係るサポート構造1Bを示す図である。なお、本実施形態では、上述した第二実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図3(a)及び図3(b)は、本実施形態に係るサポート構造1Bを示す図である。なお、本実施形態では、上述した第二実施形態との相違点を中心に述べ、同様の部分についてはその説明を省略する。
図3に示すように、本実施形態のサポート構造1Cでは、第二実施形態の支持帯板5と第二支持帯板18との間に金属箔22が設けられている。金属箔22は、一対の支持帯板5,18が配管3と当接する部位を覆うように、配管3の全周に亘って帯状に設けられている。金属箔22の材料としては、配管3を固定した際に、弾性変形を起こさない材料が好ましく、例えば、厚さ0.1mm〜0.2mmのSUSを採用することができる。
上記実施形態によれば、配管3と支持帯板5,18とが直接接触することがなくなるため、配管3と支持帯板5,18との接触部の摩耗と防止することができる。
なお、金属箔22は、配管3の全周に亘って設けられている必要はなく、例えば、支持帯板5と配管3とを接触させないように、配管3の上方にのみ設ける構成としてもよい。
また、第一実施形態のサポート構造1の支持帯板5と円弧溝7との間に金属箔22を設ける構成を採用できることも言うまでもない。
なお、金属箔22は、配管3の全周に亘って設けられている必要はなく、例えば、支持帯板5と配管3とを接触させないように、配管3の上方にのみ設ける構成としてもよい。
また、第一実施形態のサポート構造1の支持帯板5と円弧溝7との間に金属箔22を設ける構成を採用できることも言うまでもない。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。例えば、以上で説明した各実施形態では、L型鋼2に土台部材4をボルトによって固定する構成としたが、構造体に土台部材を固定する方法はこれに限ることはなく、L型鋼2に土台部材4を溶接してもよい。
1…サポート構造
2…L型鋼(構造物)
3…配管
4…土台部材(第一支持部材)
5…支持帯板(第二支持部材)
15…ボルト(固定部材)
18…第二支持帯板(第三支持部材)
19…第二土台部材(土台部材)
22…金属箔
2…L型鋼(構造物)
3…配管
4…土台部材(第一支持部材)
5…支持帯板(第二支持部材)
15…ボルト(固定部材)
18…第二支持帯板(第三支持部材)
19…第二土台部材(土台部材)
22…金属箔
Claims (4)
- 配管を構造物に支持するためのサポート構造であって、
前記構造物に設けられ、前記配管における前記構造物側を向く外周面に密着する第一支持部材と、
前記配管における前記構造物とは反対側を向く外周面に密着する第二支持部材と、
前記第一支持部材と前記第二支持部材とを、前記配管に直交する断面における前記第一支持部材と前記第二支持部材の対向方向に直交する方向両側でそれぞれ固定する固定部材とを備えることを特徴とするサポート構造。 - 前記第一支持部材は、前記構造物に固定される土台部材と、前記配管における前記構造物側を向く外周面に密着する第三支持部材とからなり、
前記第一支持部剤と前記第三支持部材とは、前記固定部材によって前記土台部材に共締めされていることを特徴とする請求項1に記載のサポート構造。 - 前記第一支持部材と前記第三部材とは、略同形状とされていることを特徴とする請求項2に記載のサポート構造。
- 前記第一支持部材と前記配管との間、及び前記第二支持部材と前記配管との間の少なくとも一方に金属箔が介在していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のサポート構造。
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