JP2013116496A - スリット帯板の蛇行防止装置 - Google Patents

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孝 尾形
Masayuki Hatakeyama
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Abstract

【課題】帯板のエッジを傷めずには、あるいは複雑な制御システムを用いず、スリット後の帯板を搬送ライン中央側で安定させ、然も、切断後の尾端部通板時のような非定常通板時には安定通板ができる装置を提供する。
【解決手段】板S1,S2の下面を支える下ロール12と、板の上面に当接して板をライン中央側へ寄せる上ロール11とで構成されたピンチロール3と、前記寄せられた板のライン中央側の板エッジを前記ピンチロール又は別設のピンチロールのニップ近傍内の板エッジガイド部17でガイドするセンターガイド1とを有し、板エッジガイド部17は、2条の板の通板時には板隙間50に進入し、全幅の帯板Sの通板時には板上面へ退避する進退自在な構成とされ、更にセンターガイド1をライン幅方向に移動させるセンターガイド移動手段を備えたスリット帯板の蛇行防止装置である。
【選択図】図1

Description

本発明は、スリット帯板(スリットされた帯板のことであり、スリット材ともいう)の蛇行防止装置に関し、詳しくは、帯板の蛇行を抑制して安定に通板させ、また、帯板の巻きずれを抑制して安定に巻き取るために使用するスリット帯板の蛇行防止装置に関する。
本発明は、特に、張力付与下で巻取るが張力が低下する帯板の先端や尾端で効果を発揮する。例としては、鋼帯の冷間圧延ラインや連続処理ラインにおいて、コイル状への巻取り終了直前で鋼帯をシヤー切断する場合などが挙げられる。
比較的狭幅の帯板が要求される場合、リコイリングラインの巻取機の入側にスリッタを配置し、広幅に圧延された帯板を板幅方向に分割し、それぞれコイル状に巻き取っている。このようなスリットラインに関わる背景技術として、以下のようなものがある。
(1)セパレータディスクによるもの(特許文献1)
これは、送給される帯板Sを、サイドトリマで板幅端部を切り揃え、スリッタで板幅中央部を切断して2条のスリット材S1,S2に分割し、セパレータディスクでスリット隙間を確保しつつ、スリット材S1,S2を、デフレクタロールを介して1台の巻取機で巻き取る装置である。
(2)ガイド手段によるもの
熱延ラインでは、仕上圧延機から巻取機までの搬送テーブルローラ上で、鋼帯の尾端が仕上圧延機を通過した後、張力が無くなることで鋼帯の尾端が波打ったり、板幅方向に蛇行したりといった通板不安定現象がみられるので、これを抑制するために、サイドガイド等のガイド手段が使用されている。同様に、一般の通板ラインでも、ライン中心位置に帯板の尾端を保持するために、サイドガイド等のガイド手段で強制的に拘束する方法が採られる。
(3)EPC(エッジポジションコントロール;Edge Position Control)装置によるもの(特許文献1)
これは、2条のスリット材S1,S2を2台の巻取機で個別に巻き取ることとし、巻取り直前のスリット材S1,S2の板幅端部(エッジ部)の位置をエッジセンサによりそれぞれ検出し、エッジ部の移動量によって各々の巻取機の巻取り軸をそれぞれ板幅方向に移動してスリット隙間を調整することにより、ラインの高速化を可能とするものである。
(4)傾斜ロールによるもの(特許文献1)
これは、巻取機を1台とし、スリット隙間検出器の検出値が所望値となるように、2条のスリット材S1,S2にそれぞれ当接させた左右の傾斜ロールのスキュー角を左右同一角度としながら変更することにより、スリット隙間を調整・保持し、エッジが揃った良好な巻き姿を得ようとするものである。
(5)片圧下調整可能なピンチロールによるもの(特許文献2)
これは、スリッタとテンションリール(巻取機)の間に、複数条のスリット材の個々について片圧下調整可能なピンチロールを設置し、その片圧下調整によりスリット材をライン中心から離す方向に矯正するものである。これによれば、各スリット材のライン中央側を片圧下(部分圧下)するとスリット隙間が広がる方向に回転モーメントが作用する。
特開平3−5017号公報 特開平10−230319号公報
背景技術の(1)では、スリット材S1,S2の板性状により、板隙間(スリット隙間)の変動が発生すると、セパレータディスクによる調整が不完全となり、板隙間が狭まって板隙間の両端をなす板端部がセパレータディスクに押圧されて変形したり、板隙間が広がって巻き重ねの不具合、エッジの不揃い等を生じたりするため、ライン速度を高速にできず、低速運転せざるをえない。また、セパレータディスクでは、スリット材の上下がロール等で支えられた状態にないため、板隙間の両端をなす板端部がセパレータディスクに当たると、スリット材が上下方向に曲げられて前記板端部を損傷してしまう。
背景技術の(2)では、サイドガイド等のガイド手段との接触で板幅端部に耳傷みが生じる。これは図2(a)に示すようにサイドガイドSGが搬送ロール10のロールピッチ間(ニップ間)に挿入されるため、帯板S1,S2の支えがない接触幅部分で板幅端部が傷みやすくなることによる。したがってサイドガイドで板を拘束する場合は、板幅に応じた正確な位置制御が必要である。特に板厚が薄い場合は、正確な押付け圧制御が必要となる。尚、ニップとは、板を挟持している上下ロールと前記板との接触領域を指す。
背景技術の(3)〜(5)のような、帯板のライン幅方向位置制御により巻きずれを抑制する方法では、次のような難点がある。
(ア)上流から下流に至る間での時間差に起因して、制御目標と実際との幅方向の位置ズレが生じる。
(イ)制御が必要な分だけシステムが複雑になる。
(ウ)テンションリール軸は、通常、張力により上流方向に引張られた状態でアライメントが揃うよう、下流方向に微小なアライメントのズレを有する。このため、定常時の巻取りでは、前記アライメントのズレにより板の幅方向に張力の分力が作用しており、安定させるには、張力制御やアライメント調整を適正範囲で行う必要があり、製品品種が多岐にわたる場合、確性等に相当の時間を要する。
(エ)定常時の巻取りは安定したとしても、巻取り後はコイル最外周部になる、シヤー切断後のスリット材尾端部においては、スリット材の張力が無くなって挙動が不安定になるため、既存のEPC装置や傾斜ロールが使えない場合がある。
(オ)切断後の尾端部にかかるような低張力の場合、上流の板エッジを検出してEPCを行っても、テンションリール軸の板幅方向シフトにより、スリット材の尾端自体も一緒に同じ板幅方向へシフトしてしまうことがあるので、板エッジを次々追いかける形になってリールの幅方向移動限界まで発散して巻取りが不安定になる。
(カ)前記片圧下による板隙間制御も、ピンチロールの持つ不安定要素が作用するので、容易な制御とはなり難い。
すなわち、背景技術では、帯板のエッジを傷めずには、あるいは複雑な制御システムを用いずには、スリット後の帯板を搬送ライン中央側で安定させることができず、然も、切断後の尾端部通板時のような非定常通板時には安定通板が困難であるという未解決の課題があった。
本発明は、前記課題を解決するために、外からの制御によらない機構的(機械的)な蛇行防止の機構を用いた装置を案出したものである。本発明では、機構的(機械的)な蛇行防止の機構もその調整が容易な構造とすること、また、スリット材と通常材(スリットされていない帯板)の両方に使用でき、その使用形態の切替が自動的に、あるいは容易に実行可能なものとすることを目指した。
[1] 1条の全幅の帯板或いは該帯板を2条にスリットしてなるスリット帯板を通板させる帯板通板ライン上に設けたスリット帯板の蛇行防止装置であって、
前記スリット帯板の下面を支える下ロールと、前記スリット帯板の上面に当接して前記スリット帯板をライン中央側へ寄せる上ロールとで構成されたピンチロールと、前記寄せられたスリット帯板のライン中央側の板エッジを前記ピンチロール又は別設のピンチロールのニップ近傍内の板エッジガイド部でガイドするセンターガイドとを有し、
該センターガイドの板エッジガイド部は、前記2条のスリット帯板の通板時には隣り合う板同士の隙間である板隙間に進入し、前記全幅の帯板の通板時には板上面へ退避する進退自在な構成とされ、
前記センターガイドをライン幅方向に移動させるセンターガイド移動手段を備えたことを特徴とするスリット帯板の蛇行防止装置。
[2] 前記[1]において、前記センターガイドの板エッジガイド部が中空円盤体であるガイドリングで構成されたことを特徴とするスリット帯板の蛇行防止装置。
ここで、ピンチロールのニップ近傍とは、ピンチロールの上下ロール軸との直交断面内で、ロール中心からの視線角度が、ロール中心から搬送面に下ろした垂線に対して上流側を負、下流側を正として、−30°〜30°程度である範囲に亘るロール周長部を搬送面へ正射影したとき、その正射影像と重なる搬送面内領域を指す。尚、上下のロール径が異なる場合は、前記正射影像は大径側のロールについてのものとする。
本発明によれば、スリット帯板の搬送ラインにおいて、蛇行を検出して修正するような高応答で高精度なフィードバック制御は必要とせず、簡素な装置構成で、スリット後の帯板を搬送ライン中央側で安定させることができる。又、センターガイドが板エッジを上下ロールのニップ近傍内の板エッジガイド部でガイドするため、板剛性の確保が容易に可能で、板の耳傷みが生じにくい。前記フィードバック制御では通板安定化が困難であるシヤーカット後の尾端部通板時のような非定常通板時でも、本発明では容易に安定通板させることができ、スリット材と通常材の両方が通板可能で、その切替えも容易である。
又、センターガイド移動手段を備えた事により、定常時の巻取りが、アライメントのズレにより板の幅方向に張力の分力が作用し、不安定であっても、張力制御やアライメント調整を適正範囲で行う事無く、容易に搬送ライン中央側で安定させる事ができる。
例えば、定常時の巻取りでの、張力とライン中心に対する板のズレ量との関係から、ピンチロール押付けによるセンタリング量では不足する場合、センターガイド移動手段により予めセンターガイド位置を板側に寄せて、スリット材のライン中央側板エッジを拘束できるように設定すればよい。
本発明に係るセンタリングロール(センタリングを行うピンチロール)とセンターガイドとの組合せの1例を示す概略図である。 従来のサイドガイド使用例(a)と本発明に係るニップ近傍内センターガイド使用例(b)とを比較して示す概略図である。 スリット材通板時(a)と通常材通板時(b)とにおける板エッジガイド部の進退を示す概略図である。 板エッジガイド部をガイドリングで構成した例を示す概略図である。 センターガイド移動手段の1例を示す概略図である。 比較例の装置を用いた時のシヤーカットからの蛇行量経時変化の1例を示す線図である。 比較例の装置を用いた時のシヤーカットからの蛇行量経時変化の1例を示す線図である。 蛇行量と張力の関係の1例を示す線図である。 本発明例の装置を用いた時のシヤーカットからの蛇行量経時変化の1例を示す線図である。
本発明では、スリット材(スリット帯板、略して板)の蛇行はフィードバック制御せず、スリット材を機構的(機械的)にライン中央側に寄せるようにする。スリット材を各々ライン中央側に寄せる機構的(機械的)方法は、ピンチロールの上ロールを外側段付きロールとすること(即ち外側片圧下)による方法とする。外側片圧下によれば、ピンチロールと帯板との摩擦力は、外側圧下部分の摩擦力が、内側非圧下部分の摩擦力よりも大きくなり、そのためスリット材をライン中央側に回転させようとするモーメントが生じて、スリット材が機構的(機械的)にライン中央側に寄る(即ちセンタリングされる)。
従来のロールを使った通板では、帯板の進入角度などで逐次安定方向が変わるため蛇行が発生し、調整が必要となるのに対し、本発明においては、積極的にロールを一方向にアンバランスさせるので、微妙な調整が不要である。
一方、ライン中央側に寄せられたスリット材は、ライン中央部で位置を安定させ、重なりを防止する必要がある。この重なり防止手段としてセンターガイドを設ける。センターガイドの板エッジガイド部の設置位置はピンチロール(このピンチロールは前記センタリングを行うピンチロールでもよく、これとは別設のピンチロールでもよい)のニップ近傍内とする。これにより、センターガイドの板エッジガイド部は、ニップ近傍内で上下ロールによって拘束されて板剛性が非常に高くなっている板エッジをガイドする事になり、板エッジが板エッジガイド部からの反力を受けても変形し難い状態が実現する。
つまり、本発明では、図1(a)に示す様に、積極的にピンチロール3をアンバランスさせる事によりスリット材S1,S2にライン中央側へ寄せる外力(センタリング力)Fを加え、これに対抗する反力をライン中央付近に設けたセンターガイド1で受け持たせる構成とする。図1(a)(b)の様に、センターガイド1は板を挟持する上下のロール(上ロール11,下ロール12)と、上ロール11に設けた板エッジガイド部17とで構成される。尚、図1ではセンタリングを行うピンチロール3とは別設のピンチロールに板エッジガイド部17を設けてセンターガイド1を構成したが、これに限らず、センタリングを行うピンチロールに板エッジガイド部を設けてセンターガイドを構成してもよい。センターガイド1に係るニップを形成するピンチロールに用いる上ロール11は、図1(a)の様に板幅のライン中央側部分を圧下するものであればよく、板幅全域を圧下する必要はない。無論のことであるが、帯板S1、S2の何れか一方のみが通板されている場合でも、センタリングを行うピンチロール3は該通板中の板をライン中央側に寄せ、センターガイド1は該寄せられた板の板エッジをニップ近傍内の板エッジガイド部17でガイドする事ができる。
又、本発明では、従来の帯板のライン外側エッジをガイドするサイドガイドは使用せずともよい。例えば図2に示す様に、従来通りサイドガイドSGを使用するとニップとその次のニップとの間で帯板S1の幅端部に耳傷みが発生する場合がある(図2(a))のに対し、本発明に係るセンターガイド1によれば、帯板S1,S2がピンチロールの上ロール11と下ロール12とで挟持されており、板が上下方向に逃げたり降伏したりする事がなく、板剛性が非常に高くなっている為、センターガイド1の板エッジガイド部17に当接する板エッジには耳傷みは発生しない(図2(b))。尚、前記センターガイドは、ニップ近傍内の中でもニップ内に位置する板エッジを拘束する事が、より高い板剛性を得る点から好ましい。
尚、スリット材をライン中央側へ寄せる外力を加えるロール(所謂センタリングロール)と、外力に対抗する反力を受け持たせるセンターガイドとは、互いにライン方向で数mから十数m離間した配置であってもよい。又、センタリングロールとセンターガイドとはこれらの何れか一方が他方に対して上流側、下流側の何れに配置されてもよい。但し、センタリングロールの作用によりスリット材がセンターガイドの板エッジガイド部へ接触するまでの応答時間を短くするため、好ましくはセンタリングロールとセンターガイドとの間のライン方向距離は、5m程度以内にするとよい。
又、スリット材のみならず通常材(スリットされない全幅の帯板)の通板機会も有する帯板通板ラインへの適用を容易にするために、前記センターガイドの板エッジガイド部は、スリット材の通板時には板隙間(隣り合う板同士の隙間)50へ進入し、通常材の通板時には板上面側へ退避する進退自在な構成とされる。例えば図3に示す様に、シヤー20で切断した2条の帯板S1,S2のうちの帯板S1は、板を第1デフレクタピンチロール21で下方へ変向させて第1テンションリール31で巻取る第1の巻取り系で処理し、帯板S2は、板を第2デフレクタピンチロール22で下方へ変向させて第2テンションリール32で巻取る第2の巻取り系で処理し(図3(a))、又、通常材Sは前記第1、第2の巻取り系の交番使用で処理する(図3(b))構成とされた冷延鋼板用の帯板通板ラインへ適用されたセンターガイド1において、その板エッジガイド部17は、スリット材S1,S2の通板時には下降して板隙間50へ進入し(図3(a))、通常材Sの通板時には上昇して板上面側へ退避する構成とされた。
前記板エッジガイド部は、センターガイドに係るニップを形成する上ロールへの実装の容易性及び前記進退自在の容易性の点で、中空円盤体であるガイドリングで構成するとよい。図4は、センターガイド1の板エッジガイド部17を前記ガイドリング(ガイドリング17と記す)で構成した例である。図1の例も同様とした。ガイドリング17は、上ロール11のロール軸に遊嵌されており、帯板S1,S2の通板時には板隙間50を通って下ロール12の凹部まで下降し(図1(b)参照)、帯板S1,S2の板エッジをガイドする。尚、図4において、(a)はピンチロール3によるセンタリングが、1本の上ロールを用いた外側片圧下による場合、(b)は当該センタリングが、1本の上ロール分割してなる2本の上ロールを用いた片側幅圧下による場合を示している。
又、センターガイド1をライン幅方向に移動させるセンターガイド移動手段は、例えば図5のように、シリンダ60による昇降機構を設けて、スリット材の板エッジを押えられるようにし、スクリュージャッキ61によるスライド機構を設けた構成とすればよい。このようなセンターガイド移動手段を備えた事により、定常時の巻取りが、アライメントのズレにより板の幅方向に張力の分力が作用し、不安定であっても、張力制御やアライメント調整を適正範囲で行う事無く、容易に搬送ライン中央側で安定させる事ができる。
例えば、定常時の巻取りでの、張力とライン中心に対する板のズレ量との関係から、ピンチロール押付けによるセンタリング量では不足する場合、センターガイド移動手段により予めセンターガイド位置を板側に寄せて、スリット材のライン中央側板エッジを拘束できるように設定すればよい。
(比較例)
図3に示した帯板通板ラインにおいて、第1デフレクタピンチロール21と第2デフレクタピンチロール22とを図4(a)に示したのと同様、外側片圧下にてセンタリングを行う構成とし、第1デフレクタピンチロール21と第2デフレクタピンチロール22の各配置地点から1m上流側に1つずつセンターガイド1を配置して、比較例の装置を具備した形態の帯板通板ライン(便宜上、ラインAという)とした。センターガイド1の板エッジガイド部17は前記ガイドリング17を用いて板隙間に対して進退自在に構成した。ガイドリング17はライン中心に配置した。通常材Sの通板時にはガイドリング17は自動的に板上面側に退避する。尚、センターガイド移動手段は有していない。
前記ラインAで2条のスリット材S1,S2を通板し、巻き取ったときの、シヤーカット時点からの蛇行量(ライン中心から帯板S2のライン中央側の板エッジ迄のライン幅方向距離で表され、帯板S2がライン中心と重なる場合を正の値、板2がライン中央から離れた場合を負の値とする。以下同じ)の経時変化を第2デフレクタピンチロール22から1m上流側(第1デフレクタロール21よりは下流側)で実測した結果を図6、図7に示す。図6と図7とではシヤーカット前の定常部での張力(張力T0と略記)が相違し、図6ではT0=2500kgf程度、図7ではT0=1000kgf程度である。
図6、図7より、張力T0=2500kgf程度の場合、帯板S2はシヤーカット前にガイドリング17まで寄せられ、その後は安定する(図6)。然し、張力T0=1000kgf程度の場合、シヤーカット前の定常部の蛇行量が−40mm程度と過大である為、シヤーカット前に帯板S2はガイドリング17迄寄り切らず、シヤーカット後は却って不安定となった(図7)。
そこで、張力T0を種々変更する実験を行い、前記蛇行量との関係を調査した結果、両者間には、図8に示す直線関係がある事を把握した。
(本発明例)
前記ラインAにおいて、第2デフレクタピンチロール22側のセンターガイド1をライン幅方向に移動させる、図5に示した形態のセンターガイド移動手段を追設して、本発明例の装置を具備した形態の帯板通板ライン(便宜上、ラインBという)とした。
前記ラインBでスリット材S1,S2を張力T0=1000kgf程度の条件下で通板し、巻取るに際し、図8に示される直線関係によると張力T0=1000kgf程度に対する蛇行量が−37mm程度である事に基き、通板前にセンターガイド移動手段を用いてセンターガイド1をライン中央から帯板S2の通路側に30mm移動させた。
前記ラインBで2条のスリット材S1,S2を張力T0=1000kgf程度の条件下で通板し、巻き取ったときの、シヤーカット時点からの蛇行量の経時変化を、ラインAの場合と同様に実測した結果、図9に示す通り、帯板S2はシヤーカット前にガイドリング17迄寄せられ、その後は安定するという、図6と同様の良好な結果が得られた。
1 センターガイド
3 ピンチロール
10 搬送ロール
11 上ロール
12 下ロール
17 板エッジガイド部(ガイドリング)
20 シヤー
21 第1デフレクタピンチロール
22 第2デフレクタピンチロール
31 第1テンションリール
32 第2テンションリール
50 板隙間
60 シリンダ
61 スクリュージャッキ
S 帯板(全幅の帯板または通常材)
S1 スリット帯板(スリット材、帯板)
S2 スリット帯板(スリット材、帯板)
SG サイドガイド

Claims (2)

  1. 1条の全幅の帯板或いは該帯板を2条にスリットしてなるスリット帯板を通板させる帯板通板ライン上に設けたスリット帯板の蛇行防止装置であって、
    前記スリット帯板の下面を支える下ロールと、前記スリット帯板の上面に当接して前記スリット帯板をライン中央側へ寄せる上ロールとで構成されたピンチロールと、前記寄せられたスリット帯板のライン中央側の板エッジを前記ピンチロール又は別設のピンチロールのニップ近傍内の板エッジガイド部でガイドするセンターガイドとを有し、
    該センターガイドの板エッジガイド部は、前記2条のスリット帯板の通板時には隣り合う板同士の隙間である板隙間に進入し、前記全幅の帯板の通板時には板上面へ退避する進退自在な構成とされ、
    前記センターガイドをライン幅方向に移動させるセンターガイド移動手段を備えたことを特徴とするスリット帯板の蛇行防止装置。
  2. 請求項1において、前記センターガイドの板エッジガイド部が中空円盤体であるガイドリングで構成されたことを特徴とするスリット帯板の蛇行防止装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103506407A (zh) * 2013-06-20 2014-01-15 新疆八一钢铁股份有限公司 一种新型的定尺剪靠边送板工艺

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