JP2013114791A - 半導体ペースト、多孔質体及び色素増感太陽電池 - Google Patents

半導体ペースト、多孔質体及び色素増感太陽電池 Download PDF

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Abstract

【課題】セルロース系ポリマーを充分に溶解し、スクリーン印刷による塗工性に優れ、粘度の安定性に優れた半導体ペースト、該半導体ペーストを用いた多孔質体及び該多孔質体を用いた色素増感太陽電池の提供を課題とする。
【解決手段】(1)半導体微粒子、セルロース系ポリマー、多価アルコール、及び前記多価アルコールに該当しない有機溶媒を含む半導体ペーストであって、前記半導体ペースト中、前記多価アルコール及び前記有機溶媒の合計の含有量は60〜82wt%であり、前記多価アルコールの含有量が2〜40wt%であり、前記有機溶媒の含有量が20〜80wt%である半導体ペースト。(2)前記半導体微粒子100重量部に対して、前記セルロース系ポリマーを20〜60重量部、前記多価アルコールを10〜270重量部、及び前記有機溶媒を130〜520重量部を含む、前記半導体ペースト。
【選択図】なし

Description

本発明は、半導体の微粒子を含む半導体ペースト、該半導体ペーストを焼成して得られた多孔質体、及び該多孔質体を使用した色素増感太陽電池に関する。
色素増感太陽電池の光電極を構成する多孔質層は、酸化チタン等の半導体の微粒子を含むペーストをガラス基板等に塗布して焼成することにより形成される。前記多孔質層にクラックが生じることを防ぐため、及び前記多孔質層の空隙率を調整するために、前記ペーストには有機質バインダーが配合される。この有機質バインダーとして、ポリエチレングリコール、ヒドロキシエチルセルロース等の酸素原子又は水酸基を多数有するポリマーが多用される。
しかし、前記有機質バインダーと前記微粒子とを配合したペーストは、その粘度が高くなるという問題を有する。特に、前記微粒子が粒子径1μm未満のナノ粒子であると前記有機質バインダーとの間に一層強い結合力が働くため、前記ペーストの粘度は一層高くなる。また、前記有機質バインダーが多数の水酸基又は酸素原子を有するエチルセルロース等であり、前記微粒子が表面に水酸基又は酸素原子を有する酸化チタン等であると、前記ペーストの粘度は著しく高くなり、基板に薄く均一に塗布することが困難になることがある。
ペーストの粘度を調整するために界面活性剤等の助剤が用いられた場合、前記多孔質層を構成する微粒子同士の接合が妨げられて、高い光電変換効率が得られないことがある。このため、特許文献1では、界面活性剤の代わりにシクロデキストリンを分散剤として使用する方法が開示されている。また、特許文献2では、有機質バインダーを配合せず、tert-ブタノール(tert−ブチルアルコール)等の比較的粘性が高く親水性である溶媒及び水をペーストに配合して、当該ペーストを低温で焼成することによって多孔質層を形成する方法が開示されている。しかし、特許文献2の方法では、多孔質層の空隙率の調整が困難であり、基板との密着性及びクラック耐性が不十分であるという問題がある。
特許文献3には、半導体ペーストに、α‐テルピネオールやブチルカルビトール等の水と混和し難い有機溶媒を含有させると、‘だれ’が生じたり、レベリング性が悪化するため、スクリーン印刷で当該半導体ペーストを均一に塗布することができない問題が指摘されている。このため、特許文献3では、α‐テルピネオールの代わりに両親媒性溶剤であるジオール系の溶剤を半導体ペーストに含有させることにより、だれ抑制効果とレベリング効果とを付与できるとしている。
特開2003−217693号公報 特開2006−076855号公報 特開2007−026994号公報
特許文献3で例示されたようにグリコールを半導体ペーストの主溶媒とした場合、有機質バインダーの溶解度が低いため、その含有量を高められないという問題があった。すなわち、半導体ペーストを塗布してなる多孔質半導体層の空隙率の調整、多孔質半導体層の基板に対する密着性の向上および多孔質半導体層におけるクラック発生の防止を図るために、有機質バインダーの含有量を充分に高められる半導体ペーストが求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、有機質バインダーであるセルロース系ポリマーを充分に溶解し、スクリーン印刷による塗工性に優れ、粘度の安定性に優れた半導体ペースト、該半導体ペーストを用いた多孔質体及び該多孔質体を用いた色素増感太陽電池の提供を課題とする。
本発明者は、α‐テルピネオールが、プロピレングリコール等の多価アルコールよりも、エチルセルロース等のセルロース系ポリマーの溶解性に優れることに着目した。図1の写真の左の瓶に示すように、α‐テルピネオールにはエチルセルロースを20wt%(質量%)で溶解させることが可能である。しかし、図1の写真の右の瓶に示すように、プロピレングリコールには同量のエチルセルロースは溶解させられず、白色の沈殿となっている。このことから、本発明者は、セルロース系ポリマーを充分に溶解させるためにα‐テルピネオール等の有機溶媒を使用しつつ、セルロース系ポリマーと半導体微粒子が結合して過度に粘度が高まることを抑制するための新たな溶媒を鋭意検討した。その結果、多価アルコールをα‐テルピネオール等の有機溶媒と組み合わせて用いることによって、セルロース系ポリマーを充分に溶解できるとともに、当該半導体ペーストの粘度がスクリーン印刷に適したものとなり、粘度の安定性に優れることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、上記課題を解決するための手段は以下の通りである。
本発明の請求項1に記載の半導体ペーストは、半導体微粒子、セルロース系ポリマー、多価アルコール、及び前記多価アルコールに該当しない有機溶媒を含む半導体ペーストであって、前記半導体ペースト中、前記多価アルコール及び前記有機溶媒の合計の含有量は60〜82wt%であり、前記多価アルコールの含有量が2〜40wt%であり、前記有機溶媒の含有量が20〜80wt%であることを特徴とする。
本発明の請求項2に記載の半導体ペーストは、請求項1において、前記半導体微粒子100重量部に対して、前記セルロース系ポリマーを20〜60重量部、前記多価アルコールを10〜270重量部、及び前記有機溶媒を130〜520重量部、を含むことを特徴とする。
本発明の請求項3に記載の半導体ペーストは、請求項1又は2において、前記有機溶媒が、テルピネオールであることを特徴とする。
本発明の請求項4に記載の半導体ペーストは、請求項1〜3のいずれか一項において、前記多価アルコールが、グリコールであることを特徴とする。
本発明の請求項5に記載の半導体ペーストは、請求項1〜4のいずれか一項において、前記セルロース系ポリマーは、セルロースの有する1つ以上の水酸基の水素原子が、炭素数1〜5のアルキル基、該アルキル基の1つ以上の水素原子が水酸基で置換された基又は該アルキル基の1つ以上の「-CH2-」が「-C(=O)-O-」で置換された基、によって置換されたセルロース誘導体であることを特徴とする。
本発明の請求項6に記載の半導体ペーストは、請求項1〜5のいずれか一項において、前記半導体微粒子の含有量が15〜25wt%であることを特徴とする。
本発明の請求項7に記載の半導体ペーストは、請求項1〜6のいずれか一項において、前記セルロース系ポリマーの含有量が3〜15wt%であることを特徴とする。
本発明の請求項8に記載の半導体ペーストは、請求項1〜7のいずれか一項において、温度25℃、せん断速度(1/s)=10の条件で測定した粘度が、5〜300Pa・s以下であることを特徴とする。
本発明の請求項9に記載の半導体ペーストは、請求項8において、前記半導体ペーストのスキージ繰り返し試験の前後において、前記粘度の変化が、10Pa・s以下であることを特徴とする。
本発明の請求項10に記載の多孔質体は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体ペーストを焼成して得られたことを特徴とする。
本発明の請求項11に記載の色素増感太陽電池は、請求項10の多孔質体を使用したことを特徴とする。
本発明の半導体ペーストによれば、多価アルコールと多価アルコールを除く有機溶媒とを組み合わせて含有しているため、セルロース系ポリマーを充分に溶解しつつ、スクリーン印刷に適した粘度とすることができる。さらに、その粘度の安定性にも優れるため、一定の膜厚で半導体ペーストを安定に塗工できる。このように塗工された半導体ペーストを焼成することによって得られる本発明の多孔質体は、基板への密着性に優れ、クラックが発生し難い。さらに、当該半導体ペーストのセルロース系ポリマーの含有量を比較的高い濃度に調整することが可能であるため、多孔質体の空隙率を比較的高くすることが容易である。このように優れた特性を有する多孔質体を使用した色素増感太陽電池は、従来の色素増感太陽電池と同等以上の優れた性能を示す。
エチルセルロースを濃度20wt%となるようにα‐テルピネオールに添加し、完全に溶解した状態(左の瓶);エチルセルロースを濃度20wt%となるようにプロピレングリコールに添加し、攪拌した後で溶け残った状態(右の瓶)を示す写真である。 (a)本発明にかかる半導体ペースト(実施例1)が滑らかなクリーム状であり、スクリーン印刷に適した粘度であることを示す写真;(b)比較例1の半導体ペーストがグミ状であり、スクリーン印刷に適さない粘度であることを示す写真;(c)実施例4の半導体ペーストが蜜蝋状であることを示す写真;(d)比較例3の半導体ペーストがフレーク状であり、スクリーン印刷に適さない粘度であることを示す写真である。 スキージ繰り返し試験の前後において、半導体ペーストの粘度を比較したグラフである。 比較例2の組成物が液状であり、スクリーン印刷に適さない粘度であることを示す写真である。
以下、本発明について詳しく説明する。
<<半導体ペースト>>
本発明の半導体ペーストは、半導体微粒子、セルロース系ポリマー、多価アルコール、及び前記多価アルコールに該当しない有機溶媒を含むものである。
本発明の半導体ペースト中、前記多価アルコール及び前記有機溶媒を合わせた合計の含有量は60〜82wt%(質量%)である。
上記範囲の下限値以上であることにより、セルロース系ポリマーを充分に溶解できる。
上記範囲の上限値以下であることにより、半導体ペーストの粘度(Pa・s)をスクリーン印刷法で塗工するのに適した粘度にすることができる。
本発明の半導体ペースト中、前記多価アルコールの含有量は2〜40wt%である。
上記範囲の下限値以上であることにより、半導体ペーストの粘度(Pa・s)をスクリーン印刷法で塗工するのに適した粘度にすることができる。
上記範囲の上限値以下であることにより、半導体ペースト中にセルロース系ポリマーが析出することを防止し、充分に溶解できる。
本発明の半導体ペースト中、前記有機溶媒の含有量は20〜80wt%である。
上記範囲の下限値以上であることにより、半導体ペースト中にセルロース系ポリマーが析出することを防止し、充分に溶解できる。
上記範囲の上限値以下であることにより、半導体ペーストの粘度(Pa・s)をスクリーン印刷法で塗工するのに適した粘度にすることができる。
[多価アルコールに該当しない有機溶媒]
本発明の半導体ペーストを構成する有機溶媒は、多価アルコールに該当しない有機溶媒である。この有機溶媒としては、モノテルペノイドが好ましい。モノテルペノイドは、分子中に水酸基、酸素原子及びチオール基のうちの少なくとも1つを有するモノテルペン類の誘導体であることが好ましい。
前記モノテルペン類は、非環式、単環式、二環式、及び三環式のいずれであってもよい。なお、前記モノテルペン類の炭素数は、置換されていない限り、通常10個である。
前記モノテルペノイドとしては、単環式のモノテルペノイドが好ましく、メンタン骨格を有するモノテルペノイドがさらに好ましい。また、前記モノテルペノイドは、分子中に水酸基を1〜2個有するものが好ましい。これらのモノテルペノイドを使用することにより、本発明の半導体ペースト中に、半導体微粒子を均一に分散させつつ、セルロース系ポリマーを充分な濃度、例えば半導体ペースト中の含有量が20〜30wt%又は半導体微粒子100重量部に対して20〜60重量部という比較的高い濃度、で溶解させることができる。
前記メンタン骨格としては、パラメンタン(p−メンタン)骨格、メタメンタン(m−メンタン)骨格、オルトメンタン(o−メンタン)骨格を有するものが挙げられる。これらのなかでも、パラメンタン骨格を有するものが好ましく、パラメンタン骨格、メタメンタン骨格、及びオルトメンタン骨格を有するモノテルペノイドの混合物がより好ましい。
前記モノテルペノイドとしては、そのメンタン骨格中に不飽和結合を有するもの(不飽和誘導体)、そのメンタン骨格中に水酸基を有するもの(アルコール誘導体)、そのメンタン骨格中にカルボニル基を有するもの(カルボニル誘導体)も好ましい。
また、チオール基を有するチオテルピネオール、環状エーテル結合を持つシネオールも好適なものとして例示できる。
前記不飽和誘導体としては、例えばリモネン、ジメン、テルピネン、テルピノレン、α‐フェランドレン等が挙げられる。
前記アルコール誘導体としては、メントール、テルピネオール(ターピネオール)、イソプレゴール、テルピン等が挙げられる。
前記カルボニル誘導体としては、ペリルアルデヒド、メントン、プレゴン、カルボン等が挙げられる。
これらのモノテルペノイドを使用することにより、本発明の半導体ペースト中に、半導体微粒子を均一に分散させつつ、セルロース系ポリマーを充分な濃度、例えば半導体ペースト中の含有量が20〜30wt%又は半導体微粒子100重量部に対して20〜60重量部という比較的高い濃度、で溶解させることがより容易となる。
例示したモノテルペノイドのうち、テルピネオールが特に好ましい。テルピネオールを使用することにより、本発明のペースト中に、半導体微粒子を均一に分散させつつ、セルロース系ポリマーを充分な濃度、例えば半導体ペースト中の含有量が20〜30wt%又は半導体微粒子100重量部に対して20〜60重量部という比較的高い濃度、で溶解させることがより一層容易となり、当該半導体ペーストの粘度をより容易に低下させることができる。また、テルピネオールは、当該ペーストを焼成した際に、揮発し易く、熱による分解によって残渣を形成することが少ないため好ましい。
テルピネオールは、天然に存在するモノテルペンアルコールの一種であり、水酸基と二重結合の位置が異なる4種の異性体α‐テルピネオール、β‐テルピネオール、γ‐テルピネオール、δ‐テルピネオールが知られる。
本発明における多価アルコールに該当しない有機溶媒としてテルピネオールを使用する場合、これらの4種の異性体のうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、α‐テルピネオールが当該有機溶媒の主成分となるように使用することが好ましい。
例えば、前記有機溶媒のうち、α‐テルピネオールの含有量が、50〜100wt%であることが好ましく、60〜100wt%であることがより好ましく、70〜100wt%であることが更に好ましい。
上記範囲の下限値以上であることにより、本発明の半導体ペースト中に、半導体微粒子を均一に分散させつつ、セルロース系ポリマーを充分な濃度、例えば半導体ペースト中の含有量が20〜30wt%又は半導体微粒子100重量部に対して20〜60重量部という比較的高い濃度、で溶解させることがより容易となる。また、上記上限値以下であることにより、半導体ペースト中の微粒子同士が凝集してしまうことを防止できる。
本発明の半導体ペーストにおける有機溶媒としてモノテルペノイドを用いる場合、該有機溶媒中のモノテルペノイドは一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせる場合の混合比は、モノテルペノイドの種類、半導体微粒子の種類や濃度、セルロース系ポリマーの種類や濃度、多価アルコールの種類や濃度等に応じて適宜調整される。
本発明の半導体ペーストにおける有機溶媒としては、α‐テルピネオール、β‐テルピネオール、γ‐テルピネオール、及びδ‐テルピネオールが最も好ましい。
本発明の半導体ペーストにおける、多価アルコールに該当しない有機溶媒の含有量としては、20〜80wt%が好ましく、30〜75wt%がより好ましく、40〜70wt%が更に好ましい。
上記範囲の下限値以上とすることによって、当該半導体ペースト中に半導体微粒子及びセルロース系ポリマーを均一に分散させることができる。
上記範囲の上限値以下とすることによって、当該半導体ペースト中に半導体微粒子及び有機質バインダーを均一に分散させることができる共に、ペーストを適度な粘度とすることがより容易となり、当該半導体ペーストを基板に任意の厚さで均一に塗工することがより容易となる。
[多価アルコール]
本発明の半導体ペーストを構成する多価アルコールは、特に限定されないが、グリコール類、グリコールエーテル類、及びグリセロール類からなる群から選ばれた1種以上であることが好ましく、グリコール類であることがより好ましい。これらの好適な多価アルコールを前記有機溶媒と組み合わせて用いると、半導体ペーストの粘度をスクリーン印刷に適したものとすることがより容易となる。
(グリコール類)
前記グリコール類は、直鎖若しくは分岐鎖状脂肪族炭化水素又は環状脂肪族炭化水素の炭素原子に結合する2つの水素原子が、ヒドロキシ基に置換された2価アルコール(ジオール化合物)であることが好ましい。これらの2価アルコールの中でも、融点が常温(25℃)以下のものがより好ましい。
前記グリコール類は、前記有機溶媒と相分離せずに混和するものであれば特に制限されない。当該グリコール類を構成する炭化水素の炭素数は、2〜20が好ましく、2〜10がより好ましく、2〜6が更に好ましく、C2n+2(n=2〜6)の示性式で表される2価アルコールが特に好ましい。
当該グリコール類を構成する炭化水素の構造は、直鎖状又は分岐鎖状飽和脂肪族炭化水素であることが好ましい。当該グリコールを構成するヒドロキシ基が置換する水素原子の、炭化水素骨格における位置は特に制限されない。
前記示性式で表される2価アルコールの構造異性体は何れも好適に用いられる。
好適なグリコール類の具体例として、エチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)、ブチレングリコール(1,3−ブタンジオール)、テトラメチレングリコール(1,4−ブタンジオール)、ペンタメチレングリコール(1,5−ペンタンジオール)、ペンチレングリコール(1,2−ペンタンジオール)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール等が例示できる。
これらの中でも、プロピレングリコール、トリメチレングリコールがより好ましい。
本発明の半導体ペーストにおけるグリコール類の含有量としては、2〜40wt%が好ましく、3〜35wt%がより好ましく、4〜30wt%がさらに好ましい。
上記範囲の下限値以上であると、半導体ペーストの粘度が過度に高くなることを防止することがより容易となる。上記範囲の上限値以下であると、前記セルロース系ポリマーの溶解性の低下を充分に抑制できる。
本発明の半導体ペーストにグリコール類が含有されることによって、当該半導体ペーストの粘度が過度に高くなることを防止し、スクリーン印刷に適した粘度とすることが可能となり、さらに、粘度の安定性が向上する。この結果、本発明の半導体ペーストの塗工性が向上するので、均一な膜厚で当該半導体ペーストを塗工できる。
本発明の半導体ペーストにおいて、グリコール類は一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせる場合の混合比は、グリコール類の種類、前記半導体微粒子の種類や濃度、前記セルロース系ポリマーの種類や濃度、前記有機溶媒の種類や濃度等に応じて適宜調整される。
(グリコールエーテル類)
前記グリコールエーテル類としては、前記グリコールを構成する1個以上のメチレン基が、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子(−O−)で置換されたものが好適なものとして挙げられる。
具体的には、エチルセロソルブ及びメチルセロソルブ等が例示できる。
本発明の半導体ペーストにおいて、グリコールエーテル類は一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせる場合の混合比は、グリコールエーテル類の種類、前記半導体微粒子の種類や濃度、前記セルロース系ポリマーの種類や濃度、前記有機溶媒の種類や濃度等に応じて適宜調整される。
(グリセロール類)
前記グリセロール類としては、C2n+2(n=2〜6)の示性式で表される3価アルコールが好ましい。前記示性式で表される3価アルコールの構造異性体は何れも好適に用いられる。具体的には、グリセリンが好ましい。
本発明の半導体ペーストにおいて、グリセロール類は一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせる場合の混合比は、グリセロール類の種類、前記半導体微粒子の種類や濃度、前記セルロース系ポリマーの種類や濃度、前記有機溶媒の種類や濃度等に応じて適宜調整される。
本発明の半導体ペーストにおける多価アルコールとして、前記グリコール類、前記グリコールエーテル類、及び前記グリセロール類からなる群から選ばれる2種以上の化合物を組み合わせて用いても良い。二種以上を組み合わせる場合の混合比は、各多価アルコールの相溶性、前記半導体微粒子の種類や濃度、前記セルロース系ポリマーの種類や濃度、前記有機溶媒の種類や濃度等に応じて適宜調整される。
[他の溶媒]
本発明の半導体ペーストには、相分離が発生したり有機質バインダーが沈殿しない限り、前記有機溶媒及び多価アルコールに該当しない溶媒(以下、「他の溶媒」という)を添加してもよい。
前記他の溶媒としては、モノテルペノイド、グリコール類、グリコールエーテル類及びグリセロール類との相溶性が高い溶媒が好ましく、例えばアルコール類、アミド類、スルホキシド類、アミン類、環状エーテル類、及びエステル類等が挙げられる。
前記アルコール類としては、ブチルアルコール、ベンジルアルコール及びブチルカルビトール等が挙げられる。前記アミド類としては、ジメチルホルムアミド及びジメチルアセトアミド等が挙げられる。前記スルホキシド類としては、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。前記アミン類としては、n−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。前記環状エーテル類としては、ジオキサン等が挙げられる。前記エステル類としては、ジブチルフタレート等が挙げられる。
前記他の溶媒は、本発明の半導体ペーストを構成する必須成分ではなく、当該ペーストの粘度を安定に長期間維持する観点からすると前記他の溶媒を添加しない方がよい場合がある。しかし、当該半導体ペーストの使用目的に応じて前記他の溶媒を添加する場合、当該半導体ペースト中の前記他の溶媒の含有量としては、0.001〜5wt%が好ましく、0.001〜3wt%以下がより好ましく、0.001〜1wt%が更に好ましい。上記範囲であれば、当該半導体ペースト中の半導体微粒子を凝集させたり、有機質バインダーを沈殿させる虞が少なく、当該半導体ペーストの粘度を長期間(例えば30日以上)安定に維持しうる。
本発明の半導体ペーストには、半導体微粒子が凝集したり、セルロース系ポリマーが沈殿しない限り、添加剤を含有してもよい。
前記添加剤としては、界面活性剤などの分散剤、分散安定剤、消泡剤、酸化防止剤、着色剤及び粘度調整剤等が挙げられる。これらの添加剤を含むことにより、本発明の半導体ペーストがより安定化して、長期安定性が向上する場合がある。
塩などの強イオン性の分散剤は、半導体微粒子へのアルカリ金属等の付着による性能変化を引き起こす可能性が高い。このため、非アルカリ金属性の分散剤が好ましい。
前記分散剤としては、特に限定されず、例えば、プロピレングリコール脂肪酸エステル類、グリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸類、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸類、及びポリエチレングリコール脂肪酸エステル類等が挙げられる。
前記添加剤を当該半導体ペーストの使用目的に応じて添加する場合、当該半導体ペースト中の前記添加剤の含有量としては、0.001〜5wt%が好ましく、0.001〜3wt%以下がより好ましく、0.001〜1wt%が更に好ましい。上記範囲であれば、当該半導体ペースト中の半導体微粒子を凝集させたり、セルロース系ポリマーを沈殿させる虞が少なく、当該半導体ペーストの粘度を長期間(例えば30日以上)安定に維持しうる。
[粘度]
本発明の半導体ペーストの粘度は、JIS R1652:2003(円錐−平板型システム)に基づいて、せん断速度を調整できる回転式粘度計で測定した粘度の数値で評価できる。スクリーン印刷法によって、半導体ペーストを基板に薄く均一に塗布する観点から、前記粘度は、温度25℃、せん断速度(1/s)=1の条件で測定した場合、50〜1500Pa・sであることが好ましく、80〜800Pa・sであることがより好ましく、100〜500Pa・sであることが更に好ましい。また、前記粘度は、温度25℃、せん断速度(1/s)=10の条件で測定した場合、5〜1000Pa・sであることが好ましく、10〜500Pa・sであることがより好ましく、25〜300Pa・sであることが更に好ましく、50〜200Pa・sであることが特に好ましい。
前記粘度の上限値以下であることにより、ドクターブレード法、スクリーン印刷法等の公知の塗工方法により、基板上にペーストを均一に薄く塗布することがより容易となる。このとき、塗布したペーストの厚さは、例えば1〜100μmとすることができる。
前記粘度の下限値以上であることにより、スクリーン印刷法による塗工の際、液ダレ等の不具合を防ぐことができる。
[半導体微粒子]
前記半導体微粒子の平均粒子径としては、1nm〜1000nmが好ましく、5nm〜500nmがより好ましく、10nm〜100nmが更に好ましい。
上記範囲の下限値以上とすることで、半導体ペースト中に当該微粒子を均一に分散することがより容易となる。また、焼成して得られる多孔質体に空隙を形成しながら十分な比表面積を備えた多孔質構造とすることがより容易となる。上記範囲の上限値以下とすることで、焼成して得られる多孔質体の強度、基板に対する密着性、及びクラック耐性をより高めることができる。
前記平均粒子径を求める方法としては、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置の測定により得られた体積平均径の分布のピーク値として決定する方法、及びSEM観察によって複数の微粒子の長径を測定して平均する方法が挙げられる。異なる測定方法によって同一の微粒子を測定した値が異なる場合は、SEM観察の方法で決定した平均微粒子径を本発明の微粒子径であるものとする。
本発明の半導体ペーストにおける半導体微粒子の含有量としては、15〜25wt%が好ましく、16〜24wt%がより好ましく、17〜23wt%が更に好ましい。
上記範囲の下限値以上とすることで、半導体ペーストを適度な粘度とすることがより容易となり、当該半導体ペーストを基板に任意の厚さで均一に塗工することがより容易となる。上記範囲の上限値以下とすることで、半導体ペーストの粘度が過度に高まることを抑制できる。また、焼成して得られる多孔質体に空隙を形成し、多孔質構造とすることがより容易となる。
本発明の半導体ペーストを構成する半導体微粒子は特に限定されず、例えば公知の色素増感太陽電池の多孔質層の形成に使用される半導体微粒子が好ましく用いられる。具体的には、金属酸化物、金属カルコゲニド化合物等が挙げられる。これらのうち、微粒子の表面に水酸基又は酸素原子を有する酸化物半導体の微粒子がより好ましい。微粒子の表面に水酸基又は酸素原子を有することによって、半導体ペーストに含まれる多価アルコールと水素結合を介した水和状態を取り易くなる。この結果、当該半導体ペーストの粘度を下げることがより容易となる。
前記酸化物半導体としては、例えば酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)等が挙げられる。これらの中でも、多孔質膜を形成した時に電子伝導性に優れる酸化チタンが好ましい。
一般に、産業上利用される酸化チタンはアナターゼ型とルチル型とに大別され、その他にブルッカイト型や非晶質(アモルファス)の酸化チタンが知られる。本発明において、前記微粒子を構成する酸化物半導体として酸化チタンを使用する場合、アナターゼ型又はルチル型が好ましく、アナターゼ型がより好ましい。アナターゼ型又はルチル型の酸化チタン微粒子は、平均粒子径が揃った微粒子が市販されており、入手が容易である。
前記微粒子の表面に、親水性を高める表面処理を行ってもよい。例えば、前記微粒子の表面に界面活性剤を化学的に結合させる方法等が知られている。この表面処理を行うことによって、ペースト中における前記微粒子の分散性を高められる場合がある。一方、焼成後に得られる多孔質体を構成する微粒子同士の結合が減じて、当該多孔質体の電子伝導性が低下する虞がある。
本発明の半導体ペーストにおいて、半導体微粒子は一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせる場合の混合比は、半導体微粒子の種類、前記セルロース系ポリマーの種類や濃度、前記有機溶媒の種類や濃度、前記多価アルコールの種類や濃度等に応じて適宜調整される。
[セルロース系ポリマー]
本発明の半導体ペーストにおける前記セルロース系ポリマーの含有量としては、セルロース系ポリマーの種類にもよるが、3〜15wt%が好ましく、5〜14wt%がより好ましく、7〜13wt%がさらに好ましい。
上記範囲の下限値以上とすることによって、半導体ペーストを適度な粘度とすることがより容易となり、当該半導体ペーストを基板に任意の厚さで均一に塗工することがより容易となる。また、焼成して得られる多孔質体に空隙を形成し、多孔質構造とすることがより容易となる。上記範囲の上限値以下とすることによって、半導体ペーストの粘度が過度に高まることを抑制できる。
また、本発明の半導体ペーストにおいて、前記酸化チタンに対する前記セルロース系ポリマーの割合(%)としては、20〜70%が好ましく、30〜60%がより好ましく、40〜50%がさらに好ましい。
上記範囲の下限値以上であると、半導体ペースト中に半導体微粒子を均一に分散させることができるとともに、半導体ペーストの粘度をスクリーン印刷に適したものとすることがより容易となる。さらに、本発明の多孔質体の基板に対する密着性を向上し、クラックの発生を防止できるとともに、多孔質体の空隙率を高められる。この結果、本発明の多孔質体を色素増感太陽電池の光電極として使用した場合、当該多孔質体中に色素を充分に担持させる事、当該多孔質体の電気抵抗を低下させる事、及び当該多孔質体中に含浸した電解質の移動度を向上させる事、がより容易となる。
上記範囲の上限値以下であると、半導体ペーストの粘度が過度に高まることを防止できる。
本発明におけるセルロース系ポリマーは結着材として機能し、塗工したペースト(塗布膜)と基材との密着性を良好にして、塗布膜にクラックが生じることを抑制する働きを有する。さらに、セルロース系ポリマーは、塗布膜を焼成して多孔質膜を形成する際に、該塗布膜から除去され、多孔質体中に空隙を形成する働きを有する。
通常、セルロース系ポリマーの含有量を多くするほど、多孔質体の空隙率を高めることができる。また、セルロース系ポリマーの含有量を少なくするほど、多孔質体の空隙率を低くすることができる。つまり、セルロース系ポリマーの含有量を調整することによって、焼成して得られる多孔質体の空隙率を制御できる。
本発明の半導体ペーストを構成するセルロース系ポリマーの種類は特に限定されず、例えば公知の色素増感太陽電池の多孔質層の形成に使用されるものが好ましく用いられる。
これらの中でも、セルロースの有する1つ以上の水酸基の水素原子が、炭素原子数1〜5のアルキル基、炭素原子数1〜5のアルキル基の1つ以上の水素原子が水酸基で置換された基、又は炭素原子数1〜5のアルキル基の1つ以上の「-CH2-」が「-C(=O)-O-」に置換された基、によって置換されたセルロース誘導体を用いることが好ましい。
本発明におけるセルロース系ポリマーとして、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシエチルセルロース及びカルボキシメチルセルロースからなる群から選ばれる1種以上のセルロース誘導体を用いることがより好ましく、エチルセルロースを用いることが更に好ましい。
前記セルロース系ポリマーを、半導体微粒子である酸化チタンと組み合せて用いると、より容易に当該半導体ペーストの粘度をスクリーン印刷に適したものにすることができる。また、前記セルロース系ポリマーを前記有機溶媒であるターピネオールと組み合わせて用いると、セルロース系ポリマーを当該半導体ペースト中に溶解又は分散することがより容易となる。
また、前記セルロース系ポリマーと組み合わせて、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラールなどのポリビニルアルコールアセタール変性物、ゼラチン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド及びデキストリン等を併用しても構わない。
前記セルロース誘導体のグレード(粘度)は、トルエン:エタノール=80:20(体積比)の溶剤に5wt%濃度で溶解した際の粘度によって表すことができる。前記セルロース誘導体のグレードは、酸化チタン粒子の平均粒子径及び含有量、前記有機溶媒の種類及び含有量、多価アルコールの種類及び含有量、並びに界面活性剤の配合の有無などにより適宜選択される。本発明において、前記グレードが7cP〜100cP(7mPa・s〜100mPa・s)であるセルロース誘導体が好適に用いられ、10cP〜45cP(10mPa・s〜45mPa・s)であるセルロース誘導体がより好適に用いられる。
前記セルロース系ポリマーは、グルコース又はグルコースが有する1つ以上の水酸基の水素原子が、炭素数1〜5のアルキル基、該アルキル基の1つ以上の水素原子が水酸基で置換された基又は該アルキル基の1つ以上の「-CH2-」が「-C(=O)-O-」に置換された基、によって置換されたグルコース誘導体がモノマー単位となって、該モノマーが10以上重合したポリマーが好ましい。前記セルロース系ポリマーの重合度(重合体中を構成する前記モノマーの数)は特に制限されず、当該ポリマーの粘度が適切となるように決めればよい。前記重合度としては、例えば10以上が好ましく、100以上がより好ましく、500以上がさらに好ましい。通常、重合度が増えるほど、当該重合体の粘度が増加する。前記重合度の上限値はポリマーの種類や性質に応じて決めればよく、例えば10万以下とすればよい。
本発明の半導体ペーストにおいて、前記セルロース系ポリマーは一種を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。二種以上を組み合わせる場合の混合比は、当該ポリマーの種類、前記半導体微粒子の種類や濃度、前記有機溶媒の種類や濃度、前記多価アルコールの種類や濃度等に応じて適宜調整される。
[半導体微粒子に対する各成分の割合]
本発明の半導体ペーストを構成する各成分は、半導体微粒子100重量部に対して、以下の割合で含まれていることが好ましい。
前記セルロース系ポリマーの割合は、20〜60重量部が好ましく、30〜60重量部がより好ましく、40〜60重量部が更に好ましい。
上記範囲の下限値以上であることにより、半導体ペーストを適度な粘度とすることがより容易となり、当該半導体ペーストを基板に任意の厚さで均一に塗工することがより容易となる。また、焼成して得られる多孔質体に空隙を形成し、多孔質構造とすることがより容易となる。上記範囲の上限値以下とすることによって、半導体ペーストの粘度が過度に高まることを抑制できる。
前記多価アルコールの割合は、10〜270重量部が好ましく、15〜230重量部がより好ましく、20〜170重量部が更に好ましい。
上記範囲の下限値以上であると、半導体ペーストの粘度が過度に高くなることを防止することがより容易となる。上記範囲の上限値以下であると、前記セルロース系ポリマーの溶解性の低下を充分に抑制できる。
前記有機溶媒の割合は、130〜520重量部が好ましく、180〜470重量部がより好ましく、230〜420重量部が更に好ましい。
上記範囲の下限値以上とすることによって、当該半導体ペースト中に半導体微粒子及びセルロース系ポリマーを均一に分散させることができる。
上記範囲の上限値以下とすることによって、当該半導体ペースト中に半導体微粒子及び有機質バインダーを均一に分散させることができる共に、ペーストを適度な粘度とすることがより容易となり、当該半導体ペーストを基板に任意の厚さで均一に塗工することがより容易となる。
[半導体ペーストの安定性]
スクリーン印刷用のメッシュ及びスキージ(Squeegee)を用いて、本発明の半導体ペーストのダミー印刷作業を繰り返す「スキージ繰り返し試験」の前後で、メッシュ上に残っている半導体ペーストの粘度を測定することにより、当該半導体ペーストの粘度の安定性を調べることができる。具体的な方法としては、例えば#10〜#500のメッシュを用いて、25℃、60%RH、大気雰囲気の条件で、当該半導体ペーストを用いたダミー印刷作業を繰り返す。繰り返しの回数は、例えば30〜100回とすればよい。
本発明の半導体ペーストは、前記半導体微粒子、前記セルロース系ポリマー、前記有機溶媒及び多価アルコールを含有し、これら蒸気圧の十分に高い組成物が互いに、水素結合等によって結着しているため粘度の安定性が向上している。このため、前記スキージ繰り返し試験の前後において、その粘度の変化は非常に小さい。例えば、前記スキージ繰り返し試験における繰り返し回数を50回とした場合、その試験前後の粘度は変化は、10Pa・s以下とすることができる。
<<半導体ペーストの調製方法>>
本発明の半導体ペーストの調製方法としては、前記半導体微粒子、前記セルロース系ポリマー、前記有機溶媒及び多価アルコールを、各成分が均一に分散するように混合できる方法であれば特に制限されない。
各成分を混合する際に、分散機を用いることが好ましい。分散機としては、ボールミル、ビーズミル、ブレンダーミル、超音波ミル、ペイントシェイカー、ホモジナイザー、ディスパー、撹拌羽根式ミキサー、3本ロール、ヘンシェルミキサー及び自転公転型ミキサー等の公知の分散機が挙げられる。
前記分散機としては、特に限定されず、また、混合時に、加熱、冷却、加圧又は減圧を行ってもよい。
前記半導体微粒子を、例えばエタノール等の低粘度及び低沸点であり且つ前記有機溶媒及び多価アルコールと相溶性が高い溶剤に添加し、混合し、自転公転型ミキサー又は撹拌羽根式ミキサーを用いて分散させ、分散液を得る。得られた分散液を、ジェットミル又はビーズミル等を使用して、より激しく撹拌し、前記半導体微粒子が好適な分散状態となるように調製してもよい。この場合、分散した半導体微粒子の分散の程度を、レーザー散乱又は回折方式等の粒度分布計等にて確認しながら、撹拌条件、温度及び時間を決定することが好ましい。
次に、例えばテルピネオール等の前記有機溶媒に、例えばエチルセルロース等の前記セルロース系ポリマーを溶かした溶液を、前記分散液に添加して、例えば自転公転型ミキサー等の分散機を用いて混合し、混合液を得る。さらに、この混合液にプロピレングリコール等の多価アルコールを添加した後、エバポレーター等を用いて、前記混合液を撹拌しながら減圧し、前記エタノール等の低沸点溶剤を除去することによって、前記半導体微粒子、前記セルロース系ポリマーが前記有機溶媒及び多価アルコールに均一に分散した半導体ペーストが得られる。
前記混合液に前記多価アルコールを添加するタイミングとしては、前記分散液の低沸点溶剤をエバポレーター等で除去する前に予め添加しても良いし、除去した後で添加しても良い。前記多価アルコールの沸点が前記分散液の低沸点溶剤の沸点と比べて充分に高ければ、エバポレーターによる低沸点溶剤の除去の際に、当該多価アルコールは除去されず、混合液中に留まる。
<<多孔質体及び色素増感太陽電池>>
本発明の多孔質体は、本発明の半導体ペーストを焼成して得られたものである。例えば透明導電膜を配したガラス基板上に、本発明の半導体ペーストをドクターブレード法又はスクリーン印刷法等で薄く均一に塗布して、これを焼成することによって得られる。前記塗布した半導体ペーストの厚さは特に制限されず、例えば1μm〜100μmとすればよい。前記焼成条件としては、半導体微粒子が互いに焼結して多孔質構造を形成しうる温度と時間であれば特に制限されず、例えば400〜500℃で0.5〜2時間の焼成を行えばよい。この際、半導体ペーストを構成するセルロース系ポリマー、前記有機溶媒及び多価ポリマーは、焼成によって塗布膜から焼失する。
本発明の多孔質体の空隙率は、例えば50〜90%で任意に調節できる。前記空隙率は、例えばガス吸着法や水銀圧入法等の公知の方法によって決定できる。
本発明の多孔質体は、色素増感太陽電池の光電極を構成する多孔質層として好適である。本発明の色素増感太陽電池の構成としては、本発明の多孔質体を用いる以外は、公知の構成が適用できる。
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
<半導体ペーストの調製>
[実施例1]
一次粒子径が15nmのアナターゼ型酸化チタン(日本アエロジル社製)をエタノールと混合し、0.1mmジルコニアビーズを用いたビーズミル(AiMEX社製)により分散処理を行った分散液を得た。また、20cps(単位cpsは、cP(センチポアズ)と同義。)グレードのエチルセルロース(日進化成株式会社製)をエタノールへ溶解したエチルセルロース溶液を調製した。
前記分散液、前記エチルセルロース溶液、α‐テルピネオール、プロピレングリコールを混合した混合液を、自転/公転併用のミキサー(THINKY社製)で撹拌した後、エバポレーターでエタノールを除去し、半導体ペーストを得た(図2(a)参照)。得られた半導体ペーストの組成を表1,2に示す。
[実施例2〜4,比較例1〜4]
各成分の組成を変更して、実施例1と同様の方法で半導体ペーストを調整した。得られた半導体ペーストの組成を表1,2に併記する。
<粘度の評価>
[実施例1]
実施例1で得られた半導体ペーストは、滑らかなクリーム状であり、スクリーン印刷に適した粘度を有しており、均一な膜厚で液ダレせずに塗工可能なものであった。この半導体ペーストの粘度を、RS600(HAAKE社製)を使用して、25℃、せん断速度(シェア)が0.01〜50(1/s)の範囲で測定した。その結果を図3の実線で示す。また、シェア=1(1/s)とシェア=10(1/s)の場合の粘度(Pa・s)を表3に示す。
続いて、得られた半導体ペーストを、25℃、60%RH、大気雰囲気で「スキージ繰り返し試験(繰り返し回数=50回)」にかけた後、再び粘度を測定した。その結果を図3の点線で示す。図3の結果から明らかなように、実施例1の半導体ペーストは前記試験の前後においてほとんど粘度が変化せず、粘度の安定性が非常に高い。この特性は、スクリーン印刷による半導体ペーストの塗工において極めて有用である。
[実施例2〜4]
実施例2〜3で得られた半導体ペーストも、実施例1と同様に滑らかなクリーム状であった。一方、実施例4で得られた半導体ペーストは、実施例1〜3よりも硬く、図2の(c)に示すように、蜜蝋状であった。実施例2〜4の半導体ペーストについても実施例1と同様に、粘度を測定した。更にスクリーン印刷法による塗工テストを行ったところ、実施例1と同様に均一な膜厚で液ダレせずに塗工することができた。ただし、実施例4の半導体ペーストは、実施例1〜3と比べて粘度が高かったので、塗布膜表面の平滑性に劣り、スクリーンメッシュの跡が残るという不都合があった。これらの結果を表3に示す。
[比較例1]
得られた半導体ペーストは、図2の(b)に示すように、グミ状(ゴム状)であった。また、実施例1と同様に、比較例1の半導体ペーストの粘度を測定したところ、その値は極めて高かった(表3参照)。更に、スクリーン印刷法による塗工を試みたが、粘度が高いためにスクリーンを通過させることが困難であり、塗工できなかった。
[比較例2]
比較例2の半導体ペーストは、図4に示すように、液状であった。また、実施例1と同様に、比較例2の半導体ペーストの粘度を測定したところ、その値は極めて低かった(表3参照)。更に、スクリーン印刷法による塗工を試みたが、粘度が低いために液ダレが起きて、実質的に塗工することができなかった。
[比較例3]
比較例3の半導体ペーストは、図2の(d)に示すように、ほぼ固体のフレーク状であった。これは、プロピレングリコールに対してエチルセルロースが溶け残り、半導体微粒子の分散性が劣っているためであると考えられる。比較例3の半導体ペーストはフレーク状であるため、RS600を使用した粘度測定を行うことができなかった。このことから、比較例3の半導体ペーストはスクリーン印刷を用いた塗工には適していないことが明らかである。
[比較例4]
比較例4の半導体ペーストは、粘度が低く、塗工時に液ダレが生じ易い状態であった。これを用いてスクリーン印刷を行うことは不可能ではないが、膜厚を均一にすることが困難であった。また、バインダ樹脂含有量が少ないために、塗工・焼成して得られる多孔質膜は、基板密着性に乏しく、品質に劣るものであった。
以上から、本発明にかかる実施例1〜4の半導体ペーストは、滑らかなクリーム状であり、セルロース系ポリマーが充分に溶解又は均一に分散していて、スクリーン印刷によって均一な膜厚で液ダレせずに塗工可能であり、更に、粘度の安定性に優れることが明らかである。
<参考試験>
[比較例5]
一次粒子径が15nmのアナターゼ型酸化チタン(日本アエロジル社製)をエタノールと混合し、0.1mmジルコニアビーズを用いたビーズミル(AiMEX社製)により分散処理を行い、酸化チタンの含有量を20wt%とした分散液を得た。また、20cpグレードのエチルセルロース(和光純薬社製)の含有量が10wt%となるようにエタノールへ溶解したエチルセルロース溶液を調製した。
前記分散液8g、前記エチルセルロース溶液7g、α‐テルピネオール6gを混合した混合液を、自転/公転併用のミキサー(THINKY社製)で撹拌した後、エバポレーターでエタノールを除去し、ペースト前駆体を得た。
得られたペースト前駆体に、最終濃度が1wt%となるように蒸留水を添加して、ペースト前駆体と前記蒸留水とを接触させた状態で密閉容器に入れて、30℃で19時間、静置した。その後、水が浸透したペーストを3本ロール(AiMEX社製)で混練して、各成分が均一に分散した半導体ペーストを得た。
得られた半導体ペーストにおいて、水の含有量は1wt%であり、酸化チタン粒子の含有量は19wt%であり、α‐テルピネオールの含有量は71.6wt%、エチルセルロースの含有量は8.4wt%であった。
得られた半導体ペーストの粘度を、RS600(HAAKE社製)を用い、25℃、せん断速度(シェア)が0.01〜50 (1/s)の範囲で測定した。その結果を図3の一点鎖線に示す。続いて、前記「スキージ繰り返し試験(繰り返し回数=50回)」を行った後の粘度を同様に測定した。その結果を図3の二点鎖線に示す。
図3の結果から明らかなように、比較例5の半導体ペーストは前記スキージ繰り返し試験の前後において粘度が上昇しており、スクリーン印刷工程中における粘度の安定性が低い。スクリーン印刷による塗工を行う際、粘度が上昇してしまうと、一定の厚さで塗工することが困難になるので好ましくない。
<半導体ペーストを用いた色素増感太陽電池の作製>
透明導電基板として、FTO膜を配した表面抵抗10オーム(Ω)のガラス基板を用いた。各半導体ペーストをスクリーン印刷法で4mm×4mmの面積で、FTO膜上に塗布した後、空気雰囲気下500℃で30分間焼成して、透明導電基板上に表4に記載の厚さで多孔質膜(多孔質電極)を形成した。この際、実施例にかかる半導体ペーストを用いたスクリーン印刷の塗工性は良好であり、当該半導体ペーストの‘だれ(液ダレ)’やレベリング性の悪化は見られなかった。
次いで、ビスイソシアネートビスビピリジルRu錯体のテトラブチルアンモニウム塩(N719)を、アセトニトリル:tert-ブタノール(1:1)の混合溶媒に、濃度30mMで溶解した色素溶液を調製した。この色素溶液へ上記多孔質膜を形成したガラス基板を浸漬し、室温で24時間放置することによって、色素を多孔質膜に吸着させた後、乾燥して光電極とした。
対極としてクロム、白金をこの順で積層して成膜したガラス基板を用いた。この対極と上記の光電極とを厚さ30μmの樹脂製ガスケットを介して重ね合わせてクリップ止めし、両電極間に下記の電解液を注入して色素増感太陽電池を作成した。
(電解液の組成)
ヨウ化リチウムを0.1M、ヨウ素を0.05M、4‐tert‐ブチルピリジンを0.5Mの濃度で、イオン液体である1‐メチル‐3‐プロピルイミダゾリウムヨードニウム塩に溶解したものを電解液とした。
<色素増感太陽電池の光電変換効率の評価>
光電変換効率の測定は次のようにして行った。入射光100mW/cmのAM1.5擬似太陽光の条件で、電流電圧測定装置を用いて、DC電圧を40mV/secで走査しながら出力電流値を計測し、電流−電圧特性を得た。これに基づき、短絡電流密度Jsc(mA/cm)、開放電圧(Voc)、曲線因子(FF)、光電変換効率(η)をそれぞれ算出した。この結果を表4に示す。
以上の結果から、本発明にかかる多孔質体(多孔質層)は、比較例4の半導体ペーストを用いて得られた多孔質体よりも優れた光電変換効率ηを有することが明らかである。また、本発明の多孔質体を観察したところ、基板に対する密着性及びクラック耐性に優れることが確認できた。

Claims (11)

  1. 半導体微粒子、セルロース系ポリマー、多価アルコール、及び前記多価アルコールに該当しない有機溶媒を含む半導体ペーストであって、
    前記半導体ペースト中、
    前記多価アルコール及び前記有機溶媒の合計の含有量は60〜82wt%であり、
    前記多価アルコールの含有量が2〜40wt%であり、
    前記有機溶媒の含有量が20〜80wt%である
    ことを特徴とする半導体ペースト。
  2. 前記半導体微粒子100重量部に対して、
    前記セルロース系ポリマーを20〜60重量部、
    前記多価アルコールを10〜270重量部、及び
    前記有機溶媒を130〜520重量部、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の半導体ペースト。
  3. 前記有機溶媒が、テルピネオールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体ペースト。
  4. 前記多価アルコールが、グリコールであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体ペースト。
  5. 前記セルロース系ポリマーは、セルロースの有する1つ以上の水酸基の水素原子が、炭素数1〜5のアルキル基、該アルキル基の1つ以上の水素原子が水酸基で置換された基又は該アルキル基の1つ以上の「-CH2-」が「-C(=O)-O-」で置換された基、によって置換されたセルロース誘導体であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体ペースト。
  6. 前記半導体微粒子の含有量が15〜25wt%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体ペースト。
  7. 前記セルロース系ポリマーの含有量が3〜15wt%であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体ペースト。
  8. 温度25℃、せん断速度(1/s)=10の条件で測定した粘度が、5〜300Pa・s以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体ペースト。
  9. 前記半導体ペーストのスキージ繰り返し試験の前後において、前記粘度の変化が、10Pa・s以下であることを特徴とする請求項8に記載の半導体ペースト。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体ペーストを焼成して得られたことを特徴とする多孔質体。
  11. 請求項10の多孔質体を使用したことを特徴とする色素増感太陽電池。
JP2011257565A 2011-11-25 2011-11-25 半導体ペースト、多孔質体及び色素増感太陽電池 Pending JP2013114791A (ja)

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