JP2013110728A - 無線通信システム、無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラム - Google Patents

無線通信システム、無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることが可能な無線通信システム、無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラムを提供する。
【解決手段】無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへの移動動作が行なわれた事象を検知する。無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、所定情報を無線基地局装置101Bへ送信する。無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへの移動動作のタイミングが遅くなるように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線通信システム、無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラムに関し、特に、無線端末装置が移動動作を行なうことにより複数の無線基地局装置と通信可能な通信システムにおける無線通信システム、無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラムに関する。
従来、移動通信システムでは、半径数百メートルから数十キロメートルのセルすなわち無線端末装置が通信可能なエリアを形成する無線基地局装置(以下、マクロ基地局とも称する。)による通信サービスが提供されてきた。
近年、移動通信サービスの加入者数の劇的な増加およびデータ通信による通信トラヒック量の増大から、より半径の小さいセルを形成することによって加入者および通信トラヒックを分散し、また、一定レベルの通信速度をユーザへ安定して提供することが望まれている。また、ビルの超高層化に伴う不感地対策のため、企業フロア内および一般家庭内への無線基地局装置の設置も望まれている。
これらの要望と併せて、無線基地局装置で使用される種々のデバイスの処理能力が飛躍的に向上したことによって無線基地局装置の小型化が進み、このような小型化された基地局が注目を集めている。
この小型基地局(以下、フェムト基地局とも称する。)が形成するフェムトセル(Femto Cell)の半径は10メートル前後と小さいため、フェムト基地局は、マクロ基地局が形成するマクロセル(Macro Cell)の圏外となりマクロ基地局の設置が困難な屋内および地下街等の場所で使用されることが考えられる。
また、フェムト基地局は特定のエリアに多数設置されることから、フェムト基地局を直接コアネットワークに接続することは難しい。このため、特定のエリアに設置された多数のフェムト基地局を一旦、HeNB−GW等のゲートウェイ装置に接続し、フェムト基地局とコアネットワークとをHeNB−GW経由で接続することが考えられる。
また、フェムト基地局に加えて、マクロ基地局をベースに、たとえば半径100メートルから200メートルのピコセルを形成するピコ基地局も開発されている。
このようなフェムト基地局、ピコ基地局およびマクロ基地局が混在する通信システムであるヘテロジーニアスネットワークでは、たとえばマクロセル内に複数のフェムトセルまたはピコセルが形成される。このため、無線端末装置のハンドオーバが起こりやすくなり、また、ハンドオーバを行なう状況も複雑になることから、ハンドオーバのタイミングが早すぎたり、あるいは遅すぎたりするなど、不適切なハンドオーバ動作が行なわれる場合がある(たとえば、3GPP TR 36.902 V9.3.1 2011.3(非特許文献1)参照)。
3GPP TR 36.902 V9.3.1 2011.3
非特許文献1に記載されるような不適切なハンドオーバ動作が行なわれると、通信システムにおいて、通信断および通信トラフィックの増大等、種々の問題が生じる。このような不適切なハンドオーバ動作を抑制し、良好な通信システムを構築する技術が望まれる。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることが可能な無線通信システム、無線基地局装置、通信制御方法および通信制御プログラムを提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線通信システムは、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、第1の無線基地局装置は、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、上記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このように、ハンドオーバ動作に関する情報を無線基地局装置へ送信する構成により、当該無線基地局装置においてハンドオーバ動作を適切に評価することができる。これにより、たとえば、ハンドオーバ動作のタイミング制御等を適切に行ない、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができる。したがって、通信の安定化を図り、良好な通信システムを構築することができる。
(2)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから、上記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間である滞在時間を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の滞在時間をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(3)より好ましくは、上記第2の無線基地局装置は、周辺基地局リストを保持し、上記周辺基地局リストに含まれる1または複数の無線基地局装置の中から、無線端末装置のハンドオーバ先を選択し、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から受信した上記ハンドオーバ動作情報に含まれる上記滞在時間に基づいて、上記周辺基地局リストから上記第1の無線基地局装置を削除するか否かを判断する。
このような構成により、無線端末装置の滞在時間に基づいて周辺基地局リストを更新することができるため、ハンドオーバ先としてより適切な無線基地局装置を選択することができる。
(4)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記第2の無線基地局装置が上記無線端末装置に付与した端末識別情報を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、無線端末装置の識別が容易となり、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(5)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置に付与した端末識別情報を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、無線端末装置の識別が容易となり、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(6)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記第2の無線基地局装置の識別情報を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線基地局装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置を把握し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(7)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線基地局装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置を把握し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(8)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作が行なわれた際の上記無線端末装置の移動速度を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の移動速度をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(9)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた際の上記無線端末装置の移動速度を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の移動速度をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(10)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作の種別を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(11)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作の種別を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(12)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作を行った上記無線端末装置から受信した情報から、上記ハンドオーバ動作情報に含める情報を取得するかまたは作成する。
このような構成により、より多様な情報をハンドオーバ動作情報に含めることができるため、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(13)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれ、上記無線端末装置と上記他の無線基地局装置との通信接続が切断されなかった場合に、上記通信接続が切断されなかった旨を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作が行なわれても通信接続が切断されなかった旨をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(14)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、基地局−基地局間の論理インタフェース経由で上記ハンドオーバ動作情報を上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このように、基地局−基地局間の論理インタフェースを用いる構成により、たとえばコアネットワークにおける上位装置がハンドオーバ動作を測定し、S1インタフェース等の上位装置−基地局間の論理インタフェースを用いて無線基地局装置に測定結果を通知する構成と比べて、無線通信システムにおける通信トラフィックが低減され、また、ハンドオーバ動作のタイミング制御等に対するハンドオーバ動作情報の迅速な反映が可能となる。
(15)またこの発明の別の局面に係わる無線通信システムは、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、第1の無線基地局装置は、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、上記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このように、ハンドオーバ動作に関する情報を無線基地局装置へ送信する構成により、当該無線基地局装置においてハンドオーバ動作を適切に評価することができる。これにより、たとえば、ハンドオーバ動作のタイミング制御等を適切に行ない、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができる。したがって、通信の安定化を図り、良好な通信システムを構築することができる。
(16)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから、上記無線端末装置による自己から上記第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間である滞在時間を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の滞在時間をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(17)より好ましくは、上記第2の無線基地局装置は、周辺基地局リストを保持し、上記周辺基地局リストに含まれる1または複数の無線基地局装置の中から、無線端末装置のハンドオーバ先を選択し、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から受信した上記ハンドオーバ動作情報に含まれる上記滞在時間に基づいて、上記周辺基地局リストから上記第1の無線基地局装置を削除するか否か、または上記周辺基地局リストに上記第1の無線基地局装置を追加するか否かを判断する。
このような構成により、無線端末装置の滞在時間に基づいて周辺基地局リストを更新することができるため、ハンドオーバ先としてより適切な無線基地局装置を選択することができる。
(18)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置が上記無線端末装置に付与した端末識別情報を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、無線端末装置の識別が容易となり、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(19)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置に付与した端末識別情報を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、無線端末装置の識別が容易となり、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(20)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置の識別情報を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線基地局装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置を把握し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(21)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記第2の無線基地局装置の識別情報を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線基地局装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置を把握し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(22)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作が行なわれた際の上記無線端末装置の移動速度を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の移動速度をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(23)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、自己から上記第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた際の上記無線端末装置の移動速度を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置の移動速度をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(24)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作の種別を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(25)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己から上記第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作の種別を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(26)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置から受信した情報から上記ハンドオーバ動作情報に含める情報を取得するかまたは作成する。
このような構成により、より多様な情報をハンドオーバ動作情報に含めることができるため、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(27)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作が行なわれ、上記無線端末装置と自己との通信接続が切断されなかった場合に、上記通信接続が切断されなかった旨を上記ハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作が行なわれても通信接続が切断されなかった旨をハンドオーバ動作情報に含める構成により、ハンドオーバ動作情報の受信先の無線基地局装置において、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
(28)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、基地局−基地局間の論理インタフェース経由で上記ハンドオーバ動作情報を上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このように、基地局−基地局間の論理インタフェースを用いる構成により、たとえばコアネットワークにおける上位装置がハンドオーバ動作を測定し、S1インタフェース等の上位装置−基地局間の論理インタフェースを用いて無線基地局装置に測定結果を通知する構成と比べて、無線通信システムにおける通信トラフィックが低減され、また、ハンドオーバ動作のタイミング制御等に対するハンドオーバ動作情報の迅速な反映が可能となる。
(29)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる無線基地局装置は、無線端末装置と通信可能な無線基地局装置であって、無線端末装置による他の無線基地局装置から自己の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、前記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を作成するためのハンドオーバ動作情報作成部と、前記ハンドオーバ動作情報作成部によって作成された前記ハンドオーバ動作情報を前記他の無線基地局装置へ送信するためのハンドオーバ動作情報送信部とを備える。
このように、ハンドオーバ動作に関する情報を無線基地局装置へ送信する構成により、当該無線基地局装置においてハンドオーバ動作を適切に評価することができる。これにより、たとえば、ハンドオーバ動作のタイミング制御等を適切に行ない、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができる。したがって、通信の安定化を図り、良好な通信システムを構築することができる。
(30)またこの発明の別の局面に係わる無線基地局装置は、無線端末装置と通信可能な無線基地局装置であって、無線端末装置による自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、前記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を作成するためのハンドオーバ動作情報作成部と、前記ハンドオーバ動作情報作成部によって作成された前記ハンドオーバ動作情報を前記他の無線基地局装置へ送信するためのハンドオーバ動作情報送信部とを備える。
このように、ハンドオーバ動作に関する情報を無線基地局装置へ送信する構成により、当該無線基地局装置においてハンドオーバ動作を適切に評価することができる。これにより、たとえば、ハンドオーバ動作のタイミング制御等を適切に行ない、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができる。したがって、通信の安定化を図り、良好な通信システムを構築することができる。
(31)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信制御方法は、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、 無線端末装置による第1の無線基地局装置から第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるステップと、上記第2の無線基地局装置が、上記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を上記第1の無線基地局装置へ送信するステップとを含む。
このように、ハンドオーバ動作に関する情報を無線基地局装置へ送信する構成により、当該無線基地局装置においてハンドオーバ動作を適切に評価することができる。これにより、たとえば、ハンドオーバ動作のタイミング制御等を適切に行ない、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができる。したがって、通信の安定化を図り、良好な通信システムを構築することができる。
(32)またこの発明の別の局面に係わる通信制御方法は、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、無線端末装置による第1の無線基地局装置から第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるステップと、上記第1の無線基地局装置が、上記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を上記第2の無線基地局装置へ送信するステップとを含む。
このように、ハンドオーバ動作に関する情報を無線基地局装置へ送信する構成により、当該無線基地局装置においてハンドオーバ動作を適切に評価することができる。これにより、たとえば、ハンドオーバ動作のタイミング制御等を適切に行ない、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができる。したがって、通信の安定化を図り、良好な通信システムを構築することができる。
(33)またこの発明の別の局面に係わる無線通信システムは、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、第1の無線基地局装置は、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による自己から上記第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知し、上記第1の無線基地局装置は、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信し、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御する。
このような構成により、無線端末装置によるハンドオーバが無線基地局装置間で繰り返される”Ping Pong HO”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
たとえば、マクロセルおよびフェムトセル間で”Ping Pong HO”が発生する場合には、マクロ基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法、およびフェムト基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法の2通りが考えられる。上記のように無線基地局装置が周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求する構成により、マクロ基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合、フェムト基地局に”Ping Pong HO”の発生を通知して、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。また、フェムト基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合にも、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。これにより、たとえばマクロ基地局よりもフェムト基地局をハンドオーバ先として選択されやすくすることができるため、無線通信システムにおける通信トラフィックを適切に分散させることができる。
(34)またこの発明の別の局面に係わる無線通信システムは、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、第1の無線基地局装置は、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による自己から第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知し、上記第1の無線基地局装置は、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信し、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングを遅くする制御、および無線端末装置による自己から上記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングを早くする制御の少なくとも一方を行なう。
このような構成により、ハンドオーバ先として不適切な無線基地局装置が選択される”HO to Wrong Cell”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
(35)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、移動動作の上記タイミング制御を行なう指示を上記所定情報として上記第2の無線基地局装置へ送信し、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から上記指示を受信して、移動動作の上記タイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置、すなわち無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報を多く有する無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生の有無を適切に判断し、周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求することができる。
(36)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記事象を検知した場合には、無線端末装置による自己から上記第2の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、上記所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうか否かをまず判断し、当該タイミング制御が困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置以外の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
(37)より好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記事象を検知した場合には、無線端末装置による自己から上記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、上記所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうか否かをまず判断し、当該タイミング制御が困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置以外の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
(38)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置の移動動作に関する情報である移動動作情報を上記所定情報として上記第2の無線基地局装置へ送信し、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己への移動動作が行なわれてから、上記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作が行なわれるまでの時間、上記無線端末装置による自己への移動動作における移動元の無線基地局装置の識別情報、上記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作における移動先の無線基地局装置の識別情報、上記無線端末装置による自己への移動動作が行なわれた際の上記無線端末装置の移動速度、上記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作が行なわれた際の上記無線端末装置の移動速度、上記無線端末装置による自己への移動動作の種別、および上記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作の種別、のうちの少なくともいずれか1つを上記移動動作情報に含める。
このように、無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報を、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置へ送信することにより、たとえば、当該他の無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生の有無を適切に判断し、また、ハンドオーバ動作のタイミングを適切に制御することができる。そして、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生を判断するために有用な情報またはハンドオーバ動作のタイミングを制御するために有用な情報を、当該他の無線基地局装置に通知することができる。
(39)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を上記所定情報として上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置におけるハンドオーバ動作のタイミング制御に有用な情報を、当該他の無線基地局装置に通知することができる。
(40)より好ましくは、上記第2の無線基地局装置は、上記受信電力情報において上記第1の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から上記第1の無線基地局装置への無線端末装置による移動動作のタイミングが遅くなるように制御し、上記受信電力情報において上記第1の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が上記所定値以上の場合には、上記移動動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、無線端末装置の電波環境に応じてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行するか否かを適切に判断することができる。
(41)好ましくは、上記第2の無線基地局装置は、さらに、移動動作の上記タイミング制御を行なうか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、不制御情報を上記第1の無線基地局装置へ送信し、上記第1の無線基地局装置は、上記第2の無線基地局装置から受信した上記不制御情報に基づいて、上記第2の無線基地局装置における移動動作の上記タイミング制御に対応した、無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうことが困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
(42)好ましくは、上記所定情報は、上記第1の無線基地局装置が無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するための設定値を含み、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から受信した上記設定値に基づいて、移動動作の上記タイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、上記事象を検知した無線基地局装置における設定値に基づき、自己の設定値を適切に設定することができる。
(43)より好ましくは、上記無線通信システムにおける無線基地局装置は、無線端末装置における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、上記無線端末装置による自己から上記他の無線基地局装置への移動動作を行なうか否かを判断し、上記受信電力の差は、上記無線基地局装置によって設定されるオフセット値が上記受信電力に加えられた状態で算出され、上記第1の無線基地局装置は、自己が設定する上記オフセット値を上記所定情報に含め、上記第2の無線基地局装置は、上記所定情報に含まれる上記オフセット値に基づいて、自己の設定する上記オフセット値を調整する。
このような構成により、オフセット値を、無線基地局装置単体の都合で調整するのではなく、他の無線基地局装置がたとえば自己からの無線信号の受信電力に対して設定しているオフセット値に応じて設定することができるため、”Ping Pong HO”の発生を抑制することができる。
(44)より好ましくは、上記不制御情報は、上記第2の無線基地局装置が無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するための設定値を含み、上記第1の無線基地局装置は、上記第2の無線基地局装置から受信した上記設定値に基づいて、移動動作の上記タイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置において、他の無線基地局装置における設定値に基づき、自己の設定値を適切に設定することができる。
(45)より好ましくは、上記無線通信システムにおける無線基地局装置は、無線端末装置における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、上記無線端末装置による自己から上記他の無線基地局装置への移動動作を行なうか否かを判断し、上記受信電力の差は、上記無線基地局装置によって設定されるオフセット値が上記受信電力に加えられた状態で算出され、上記第2の無線基地局装置は、自己が設定する上記オフセット値を上記不制御情報に含め、上記第1の無線基地局装置は、上記不制御情報に含まれる上記オフセット値に基づいて、自己の設定する上記オフセット値を調整する。
このような構成により、オフセット値を、無線基地局装置単体の都合で調整するのではなく、他の無線基地局装置がたとえば自己からの無線信号の受信電力に対して設定しているオフセット値に応じて設定することができるため、”Ping Pong HO”の発生を抑制することができる。
(46)またこの発明の別の局面に係わる無線通信システムは、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、第1の無線基地局装置は、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から自己または第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知し、上記第1の無線基地局装置は、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信し、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置または上記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御する。
このような構成により、無線端末装置によるハンドオーバが無線基地局装置間で繰り返される”Ping Pong HO”およびハンドオーバ先として不適切な無線基地局装置が選択される”HO to Wrong Cell”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
たとえば、マクロセルおよびフェムトセル間で”Ping Pong HO”が発生する場合には、マクロ基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法、およびフェムト基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法の2通りが考えられる。上記のように無線基地局装置が周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求する構成により、マクロ基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合、フェムト基地局に”Ping Pong HO”の発生を通知して、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。また、フェムト基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合にも、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。これにより、たとえばマクロ基地局よりもフェムト基地局をハンドオーバ先として選択されやすくすることができるため、無線通信システムにおける通信トラフィックを適切に分散させることができる。
(47)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、移動動作の上記タイミング制御を行なう指示を上記所定情報として上記第2の無線基地局装置へ送信し、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から上記指示を受信して、移動動作の上記タイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置、すなわち無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報を多く有する無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生の有無を適切に判断し、周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求することができる。
(48)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記事象を検知した場合には、無線端末装置による自己から上記第2の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、上記所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうか否かをまず判断し、当該タイミング制御が困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置以外の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
(49)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置の移動動作に関する情報である移動動作情報を上記所定情報として上記第2の無線基地局装置へ送信し、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置による自己から上記第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から上記第2の無線基地局装置以外の無線基地局装置への移動動作が行なわれるまでの時間、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から上記第2の無線基地局装置以外の無線基地局装置への移動動作における移動元および移動先の無線基地局装置の識別情報、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から上記第2の無線基地局装置以外の無線基地局装置への移動動作が行われた際の上記無線端末装置の移動速度、上記無線端末装置による自己への移動動作が行われた際の上記無線端末装置の移動速度、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から上記第2の無線基地局装置以外の無線基地局装置への移動動作の種別、ならびに上記無線端末装置による自己への移動動作の種別、のうちの少なくともいずれか1つを上記移動動作情報に含める。
このように、無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報を、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置へ送信することにより、たとえば、当該他の無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生の有無を適切に判断し、また、ハンドオーバ動作のタイミングを適切に制御することができる。そして、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生を判断するために有用な情報またはハンドオーバ動作のタイミングを制御するために有用な情報を、当該他の無線基地局装置に通知することができる。
(50)好ましくは、上記第1の無線基地局装置は、上記無線端末装置における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を上記所定情報として上記第2の無線基地局装置へ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置におけるハンドオーバ動作のタイミング制御に有用な情報を、当該他の無線基地局装置に通知することができる。
(51)より好ましくは、上記第1の無線基地局装置が、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれた事象を検知した場合において、上記第2の無線基地局装置は、上記受信電力情報において上記第1の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から上記第1の無線基地局装置への無線端末装置による移動動作のタイミングが遅くなるように制御し、上記受信電力情報において上記第1の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が上記所定値以上の場合には、上記移動動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、無線端末装置の電波環境に応じてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行するか否かを適切に判断することができる。
(52)より好ましくは、上記第1の無線基地局装置が、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知した場合において、上記第2の無線基地局装置は、上記受信電力情報において上記第1の無線基地局装置および上記第3の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から上記第1の無線基地局装置または上記第3の無線基地局装置への無線端末装置による移動動作のタイミングが遅くなるように制御し、上記受信電力情報において上記第1の無線基地局装置または上記第3の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が上記所定値以上の場合には、上記移動動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、無線端末装置の電波環境に応じてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行するか否かを適切に判断することができる。
(53)好ましくは、上記第2の無線基地局装置は、さらに、移動動作の上記タイミング制御を行なうか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、不制御情報を上記第1の無線基地局装置へ送信し、上記第1の無線基地局装置は、上記第2の無線基地局装置から受信した上記不制御情報に基づいて、上記第2の無線基地局装置における移動動作の上記タイミング制御に対応した、無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうことが困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
(54)好ましくは、上記所定情報は、上記第1の無線基地局装置が無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するための設定値を含み、上記第2の無線基地局装置は、上記第1の無線基地局装置から受信した上記設定値に基づいて、移動動作の上記タイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、上記事象を検知した無線基地局装置における設定値に基づき、自己の設定値を適切に設定することができる。
(55)より好ましくは、上記無線通信システムにおける無線基地局装置は、無線端末装置における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、上記無線端末装置による自己から上記他の無線基地局装置への移動動作を行なうか否かを判断し、上記受信電力の差は、上記無線基地局装置によって設定されるオフセット値が上記受信電力に加えられた状態で算出され、上記第1の無線基地局装置は、自己が設定する上記オフセット値を上記所定情報に含め、上記第2の無線基地局装置は、上記所定情報に含まれる上記オフセット値に基づいて、自己の設定する上記オフセット値を調整する。
このような構成により、オフセット値を、無線基地局装置単体の都合で調整するのではなく、他の無線基地局装置がたとえば自己からの無線信号の受信電力に対して設定しているオフセット値に応じて設定することができるため、”Ping Pong HO”の発生を抑制することができる。
(56)より好ましくは、上記不制御情報は、上記第2の無線基地局装置が無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するための設定値を含み、上記第1の無線基地局装置は、上記第2の無線基地局装置から受信した上記設定値に基づいて、移動動作の上記タイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置において、他の無線基地局装置における設定値に基づき、自己の設定値を適切に設定することができる。
(57)より好ましくは、上記無線通信システムにおける無線基地局装置は、無線端末装置における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、上記無線端末装置による自己から上記他の無線基地局装置への移動動作を行なうか否かを判断し、上記受信電力の差は、上記無線基地局装置によって設定されるオフセット値が上記受信電力に加えられた状態で算出され、上記第2の無線基地局装置は、自己が設定する上記オフセット値を上記不制御情報に含め、上記第1の無線基地局装置は、上記不制御情報に含まれる上記オフセット値に基づいて、自己の設定する上記オフセット値を調整する。
このような構成により、オフセット値を、無線基地局装置単体の都合で調整するのではなく、他の無線基地局装置がたとえば自己からの無線信号の受信電力に対して設定しているオフセット値に応じて設定することができるため、”Ping Pong HO”の発生を抑制することができる。
(58)またこの発明の別の局面に係わる通信制御方法は、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、第1の無線基地局装置が、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による自己から上記第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、上記第1の無線基地局装置が、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、上記第2の無線基地局装置が、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御するステップとを含む。
このような構成により、無線端末装置によるハンドオーバが無線基地局装置間で繰り返される”Ping Pong HO”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
たとえば、マクロセルおよびフェムトセル間で”Ping Pong HO”が発生する場合には、マクロ基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法、およびフェムト基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法の2通りが考えられる。上記のように無線基地局装置が周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求する構成により、マクロ基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合、フェムト基地局に”Ping Pong HO”の発生を通知して、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。また、フェムト基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合にも、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。これにより、たとえばマクロ基地局よりもフェムト基地局をハンドオーバ先として選択されやすくすることができるため、無線通信システムにおける通信トラフィックを適切に分散させることができる。
(59)またこの発明の別の局面に係わる通信制御方法は、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、第1の無線基地局装置が、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による自己から第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、上記第1の無線基地局装置が、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、上記第2の無線基地局装置が、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングを遅くする制御、および無線端末装置による自己から上記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングを早くする制御の少なくとも一方を行なうステップとを含む。
このような構成により、ハンドオーバ先として不適切な無線基地局装置が選択される”HO to Wrong Cell”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
(60)またこの発明の別の局面に係わる通信制御方法は、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、第1の無線基地局装置が、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から自己または第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、上記第1の無線基地局装置が、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、上記第2の無線基地局装置が、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置または上記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御するステップとを含む。
このような構成により、無線端末装置によるハンドオーバが無線基地局装置間で繰り返される”Ping Pong HO”およびハンドオーバ先として不適切な無線基地局装置が選択される”HO to Wrong Cell”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
たとえば、マクロセルおよびフェムトセル間で”Ping Pong HO”が発生する場合には、マクロ基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法、およびフェムト基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法の2通りが考えられる。上記のように無線基地局装置が周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求する構成により、マクロ基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合、フェムト基地局に”Ping Pong HO”の発生を通知して、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。また、フェムト基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合にも、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。これにより、たとえばマクロ基地局よりもフェムト基地局をハンドオーバ先として選択されやすくすることができるため、無線通信システムにおける通信トラフィックを適切に分散させることができる。
(61)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる通信制御プログラムは、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおいて用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、第1の無線基地局装置が、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による自己から上記第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、上記第1の無線基地局装置が、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、上記第2の無線基地局装置が、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御するステップとを実行させるためのプログラムである。
このような構成により、無線端末装置によるハンドオーバが無線基地局装置間で繰り返される”Ping Pong HO”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
たとえば、マクロセルおよびフェムトセル間で”Ping Pong HO”が発生する場合には、マクロ基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法、およびフェムト基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法の2通りが考えられる。上記のように無線基地局装置が周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求する構成により、マクロ基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合、フェムト基地局に”Ping Pong HO”の発生を通知して、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。また、フェムト基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合にも、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。これにより、たとえばマクロ基地局よりもフェムト基地局をハンドオーバ先として選択されやすくすることができるため、無線通信システムにおける通信トラフィックを適切に分散させることができる。
(62)またこの発明の別の局面に係わる通信制御プログラムは、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおいて用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、第1の無線基地局装置が、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による自己から第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、上記第1の無線基地局装置が、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、上記第2の無線基地局装置が、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングを遅くする制御、および無線端末装置による自己から上記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングを早くする制御の少なくとも一方を行なうステップとを実行させるためのプログラムである。
このような構成により、ハンドオーバ先として不適切な無線基地局装置が選択される”HO to Wrong Cell”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
(63)またこの発明の別の局面に係わる通信制御プログラムは、複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより上記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおいて用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、第1の無線基地局装置が、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、上記無線端末装置による上記第2の無線基地局装置から自己または第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、上記第1の無線基地局装置が、上記事象を検知した場合には、所定情報を上記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、上記第2の無線基地局装置が、上記第1の無線基地局装置から受信した上記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から上記第1の無線基地局装置または上記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御するステップとを実行させるためのプログラムである。
このような構成により、無線端末装置によるハンドオーバが無線基地局装置間で繰り返される”Ping Pong HO”およびハンドオーバ先として不適切な無線基地局装置が選択される”HO to Wrong Cell”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
たとえば、マクロセルおよびフェムトセル間で”Ping Pong HO”が発生する場合には、マクロ基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法、およびフェムト基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法の2通りが考えられる。上記のように無線基地局装置が周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求する構成により、マクロ基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合、フェムト基地局に”Ping Pong HO”の発生を通知して、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。また、フェムト基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合にも、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。これにより、たとえばマクロ基地局よりもフェムト基地局をハンドオーバ先として選択されやすくすることができるため、無線通信システムにおける通信トラフィックを適切に分散させることができる。
本発明によれば、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバ動作のシーケンスの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Late HO)が生じた状況の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(Too Late HO)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)が生じた状況の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)が生じた状況の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(HO to Wrong Cell)が生じた状況の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(HO to Wrong Cell)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける、無線端末装置の受信品質のシミュレーション結果を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA1を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA2を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA3を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA4を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA5を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、ヒステリシスHSの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、TTTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、オフセットOSTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置におけるオフセットOSTの調整方法の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線基地局装置における制御部の構成を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線基地局装置によるハンドオーバレポートを用いた処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの内容の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの内容の一例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの内容の一例を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。 本発明の第3の実施の形態に係る無線基地局装置によるハンドオーバレポートを用いた処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
無線基地局装置は、自らの形成するセルおよび周辺セルについての情報、すなわち無線信号の周波数および周辺セルのID(identification)等を無線端末装置に通知する。無線端末装置は、無線基地局装置から通知された情報に基づいて、周辺セルの検出および測定を行なう。無線端末装置は、この測定結果に基づいて、周辺セルへの移動を開始する。ここで、無線端末装置の「移動」とは、ハンドオーバを意味することに加えて、アイドル状態の無線端末装置が今後通信を開始する、すなわち通話またはデータ通信を開始する際にどのセルを介して通信を行なうかを選択することを意味する。
たとえば、無線端末装置が無線基地局装置と通信しているときには、無線端末装置の移動先は無線基地局装置またはコアネットワークにおける上位装置が決定する。また、たとえば、無線端末装置が無線基地局装置と通信していないときには、無線端末装置の移動先は無線端末装置が決定する。
また、ハンドオーバとは、通話中またはデータ通信中の無線端末装置の通信相手となる無線基地局装置が切り替えられることを意味する。
また、無線端末装置がセルに在圏している、とは、無線端末装置が、当該セルを形成する無線基地局装置を通信先として選択し、かつ当該無線基地局装置と通信可能な状態または通信中である状態を意味する。
フェムトセルおよびアクセスモードは、3GPP(Third Generation Partnership Project) SPEC TS22.220において以下のように説明されている。すなわち、フェムト基地局は、無線インタフェースを介して接続されている無線端末装置を、IPバックホール(backhaul)を用いて、移動通信事業者網に接続する顧客構内装置である。
また、フェムトセルのアクセスモードにおいて、クローズドアクセスモードのフェムト基地局は、関連するCSG(Closed Subscriber Group)メンバーにのみサービスを提供する。また、ハイブリッドモードのフェムト基地局は、関連するCSGメンバーおよびCSGノンメンバーにサービスを提供する。また、オープンアクセスモードのフェムト基地局は、通常の基地局として動作する。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムにおいても、このような3GPPの定義を適用してもよい。
また、上記定義と合わせて、あるいは別個に、以下のような定義を適用することも可能である。
マクロ基地局およびピコ基地局は、事業者の管理下にあり、事業者と契約している無線基地局装置が通信可能な無線基地局装置である。また、マクロ基地局およびピコ基地局は、基本的に電源がオフになることはないと考えられる。
また、フェムト基地局は、主に個人または法人の建物内に設置され、ユーザの事情により移動するまたは電源がオフとなる可能性がある無線基地局装置である。
また、フェムト基地局は、オープン/ハイブリッド/クローズドのいずれかのアクセスモードで動作する。フェムト基地局は、クローズドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバー(端末)のみ接続可能となる。また、クローズドアクセスモードで動作する場合には、登録済みのメンバーにのみサービスを提供する。また、ハイブリッドモードで動作する場合には、登録済みのメンバー、および未登録のメンバーすなわちノンメンバーの両方にサービスを提供する。また、オープンアクセスモードで動作する場合には、マクロ基地局およびピコ基地局と同じ動作をする。
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの構成を示す図である。
図1を参照して、無線通信システムは、たとえば3GPP(Third Generation Partnership Project)で規格化されたLTE(Long Term Evolution)に従う移動体通信システムであり、無線基地局装置101A,101Bを備える。図1では、2つの無線基地局装置を代表的に示しているが、さらに多数の無線基地局装置が設けられてもよい。
無線基地局装置101A,101Bは、たとえばフェムト基地局、ピコ基地局またはマクロ基地局である。
無線基地局装置101Aは、セルCAを形成し、セルCA内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。無線基地局装置101Bは、セルCBを形成し、セルCB内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。
ここで、無線端末装置からコアネットワークへの方向を上り方向と称し、コアネットワークから無線端末装置への方向を下り方向と称する。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける無線基地局装置および無線端末装置は、以下の各シーケンスおよび各フローチャートの各ステップを含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。このインストールされるプログラムは、たとえば記録媒体に格納された状態で流通する。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバ動作のシーケンスの一例を示す図である。
ここでは、図1に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である状態から、セルCAおよびセルCBの重複領域へ移動した場合を想定する。
図2を参照して、まず、無線基地局装置101Aは、自己と通信中の無線端末装置202の測定対象となる周波数と、当該周波数の無線信号を送信する他の無線基地局装置とを設定する(ステップS1)。
次に、無線基地局装置101Aは、設定した他の無線基地局装置から送信される無線信号の受信レベルを無線端末装置202に測定させるための測定開始要求(Measurement Configuration)を無線端末装置202へ送信する。この測定開始要求には、周辺セル情報、すなわち測定対象となる無線基地局装置のセルIDが含まれる。また、この測定開始要求には、各無線基地局装置の送信周波数が含まれる(ステップS2)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aから測定開始要求を受信して、電力測定処理(Measurement)を開始する、すなわち受信した測定開始要求の示す周波数において、測定開始要求の示す無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定する(ステップS3)。
次に、無線端末装置202は、この受信電力の測定結果を示す測定結果通知(Measurement Report)を無線基地局装置101Aへ送信する。たとえば、無線端末装置202は、受信電力の測定を定期的に行ない、無線基地局装置101Aとの通信状態が悪くなった場合、および無線基地局装置101A以外の他の無線基地局装置との通信状態が良くなった場合に、測定結果通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS4)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、セルIDごとの測定結果を示す測定情報を取得し、図示しない記憶部に保存する(ステップS5)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202がハンドオーバすべきか否かを判断し、ハンドオーバすべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS6)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を上位装置へ送信する(ステップS7)。
次に、上位装置は、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Bへ当該ハンドオーバ要求を送信する(ステップS8)。
次に、無線基地局装置101Bは、上位装置からハンドオーバ要求を受信して、上位装置へ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答を送信する(ステップS9)。
次に、上位装置は、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線基地局装置101Aへハンドオーバ指示を送信する(ステップS10)。
次に、無線基地局装置101Aは、上位装置からハンドオーバ指示を受信して、無線端末装置202へRRC(Radio Resource Control)コネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS11)。
次に、無線基地局装置101Aは、上位装置へ自己の通信状態等を示す状態通知を送信する(ステップS12)。
次に、上位装置は、無線基地局装置101Aから状態通知を受信して、無線基地局装置101Bへ無線端末装置202との通信内容等を示す状態通知を送信する(ステップS13)。
また、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101BへRRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS14)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、上位装置へハンドオーバ完了通知を送信する(ステップS15)。
次に、上位装置は、無線基地局装置101Bからハンドオーバ完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS16)。
次に、無線基地局装置101Aは、上位装置から端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報を解放し、上位装置へ端末情報解放完了通知を送信する(ステップS17)。
[不適切なハンドオーバ動作の例]
以下、無線端末装置202と通信中の無線基地局装置またはハンドオーバ元の無線基地局装置をサービング基地局とも称し、ハンドオーバ先の無線基地局装置を周辺基地局とも称する。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Late HO)が生じた状況の一例を示す図である。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(Too Late HO)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。
”Too Late HO”は、たとえば以下のような場合をいう。すなわち、ハンドオーバが始まる前、あるいはハンドオーバ処理の最中に、ハンドオーバ元の無線基地局装置について無線リンク断(RLF:Radio Link Failure)が発生し、かつハンドオーバ元の無線基地局装置以外の無線基地局装置に対する無線端末装置202の接続再確立が生じた場合である。
”Too Late HO”の検出方法は、たとえば以下のようになる。すなわち、無線端末装置202が無線基地局装置101AについてRLFを起こした後に無線基地局装置101Bに対して無線リンクを再確立した場合、無線基地局装置101Bが無線基地局装置101Aに対してRLF通知を送信する。これにより、無線基地局装置101Aは”Too Late HO”を検出する。
ここでは、図3に示すように、無線端末装置202は、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である場合を想定する。
図3および図4を参照して、まず、無線端末装置202は、各無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定した受信電力の測定結果を示す測定結果通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS51)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきか否かを判断する。無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS52)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を、基地局間インタフェースであるX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS53)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Aへ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で送信する(ステップS54)。
ここで、ネットワーク側のハンドオーバの準備中、すなわち無線基地局装置101Aおよび101Bが上記のようなハンドオーバのためのメッセージの送受信を行っている間に、無線端末装置202が、セルCAの圏外、かつセルCBの圏内に移動する(ステップS55)。
この無線端末装置202の移動により、無線基地局装置101Aから送信されるハンドオーバを指示するためのRRCコネクション再構成指示(ステップS56)が無線端末装置202に届かなくなり、RLFが発生してしまう(ステップS57)。
次に、無線端末装置202は、RLF発生を検出すると、無線信号の受信電力の測定等によって周辺の無線基地局装置の探索を行ない、探索した無線基地局装置101Bに再接続するために、RRCコネクション再確立要求(RRC Connection Reestablishment Request)を送信する(ステップS58)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再確立要求を受信して、RRCコネクション再確立応答を無線端末装置202へ送信する(ステップS59)。これにより、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立される。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101BへRRCコネクション再確立完了通知(RRC Connection Reestablishment Complete)を送信する(ステップS60)。
このRRCコネクション再確立完了通知は、たとえば”rlf-InfoAvailable”というパラメータを含む。無線端末装置202は、このパラメータを設定してRRCコネクション再確立完了通知を送信する。これにより、無線基地局装置101Bは、当該無線端末装置202についてRLFの発生があったことを認識する。無線基地局装置101Bは、RLFの詳細な情報を取得するため、端末情報要求(UE Information Request)を無線端末装置202へ送信する(ステップS61)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bから端末情報要求を受信して、RLFレポートを含む端末情報応答(UE Information Response)を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS62)。RLFレポートは、RLFの発生した無線基地局装置のPCI(Physical Cell ID)、RRCコネクション再確立の発生した無線基地局装置のPCIおよびECGI(E- UTRAN Cell Global Identifier)ならびに自己の無線端末装置202のC−RNTI(Cell Radio Network Temporary Identifier)等を含む。ここでは、RLF発生のPCIは無線基地局装置101AのIDであり、RRCコネクション再確立発生のPCIおよびECGIは無線基地局装置101BのIDであり、C−RNTIは無線基地局装置101Aが付与したIDである。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202から受信したRLFレポートのPCIを参照することにより、無線基地局装置101AにおいてRLFが発生したことを認識する。そして、無線基地局装置101Bは、”Too Late HO”であることを通知するために、当該RLFレポートの内容を含むRLF通知(RLF INDICATION)をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS63)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信したRLF通知のPCI、ECGIおよびC−RNTIを参照することにより、セルCBへの”Too Late HO”が発生したことを認識する(ステップS64)。
次に、無線基地局装置101Aは、セルCBへの”Too Late HO”の発生が抑制されるように、ハンドオーバ動作の実行処理を実行する(ステップS65)。
図5および図6は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)が生じた状況の一例を示す図である。
図5および図6を参照して、無線基地局装置101Bの形成するセルCBは、無線基地局装置101Bの設置エリアを含むセルCB1と、セルCA内に形成された、無線基地局装置101Bの設置エリアを含まないセルCB2とで構成される。
図7は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(Too Early HO)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。
”Too Early HO”は、たとえば以下のような場合をいう。すなわち、無線端末装置202がハンドオーバ先の無線基地局装置に対する接続を成功した後、RLFが短時間で発生し、かつ、ハンドオーバ元の無線基地局装置に対して、当該無線端末装置202の接続再確立が生じた場合である。
”Too Early HO”の検出方法は、たとえば以下のようになる。すなわち、ハンドオーバ先の無線基地局装置101Bは、RLFレポートをハンドオーバ元の無線基地局装置101Aから受信した場合において、当該受信タイミングからさかのぼって所定時間内に、当該無線端末装置202の自己へのハンドオーバの完了による端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信していたときに、”Too Early HO”である旨を無線基地局装置101Aに通知する。
ここで、無線基地局装置101Bは、上記所定時間を計測するために、タイマを用いる。これにより、無線基地局装置101Bは、RLFレポートを受信した場合において、自己の”Too Late HO”によってRLFが発生したのか、無線基地局装置101Aの”Too Early HO”によってRLFが発生したのかを判別することができる。
ここでは、図5に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である状態から、セルCB2内へ移動した場合(ステップS70)を想定する。
図5〜図7を参照して、まず、無線端末装置202は、無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定した受信電力の測定結果を示す測定結果通知を無線基地局装置101A(Source eNB, Serving eNB)へ送信する(ステップS71)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきか否かを判断する。無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS72)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を、基地局間インタフェースであるX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS73)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Aへ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で送信する(ステップS74)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線端末装置202へRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS75)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、RRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS76)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS77)。
また、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するために、タイマをスタートさせる(ステップS78)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報(UE Context)を解放する(ステップS79)。
以上により、無線端末装置202の無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバが完了する(ステップS80)。
ここで、無線端末装置202が、測定結果通知(Measurement Report)を無線基地局装置101Bへ送信する前に、セルCBの圏外かつセルCAの圏内に移動する(ステップS81)。
そうすると、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bと通信できなくなることから、RLFが発生してしまう(ステップS83)。
次に、無線端末装置202は、RLF発生を検出すると、無線信号の受信電力の測定等によって周辺の無線基地局装置の探索を行ない、探索した無線基地局装置101Aに再接続するために、RRCコネクション再確立要求(RRC Connection Reestablishment Request)を送信する(ステップS84)。
次に、無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202に関する情報(UE Context)を解放済みであり、保持していないことから、当該無線端末装置202からのRRCコネクション再確立要求を受け入れることができず(ステップS85)、RRCコネクション再確立拒絶を当該無線端末装置202へ送信する(ステップS86)。
次に、無線端末装置202は、RRCコネクション再確立拒絶を無線基地局装置101Aから受信すると、無線基地局装置101Aと通常の接続手順をスタートさせる(ステップS87)。
すなわち、まず、無線端末装置202は、RRCコネクション要求(RRC Connection Request)を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS88)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202からRRCコネクション要求を受信して、RRCコネクション情報(RRC Connection Setup)を無線端末装置202へ送信する(ステップS89)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101AからRRCコネクション情報を受信して、RRCコネクション完了通知(RRC Connection Setup Complete)を送信する(ステップS90)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202からRRCコネクション完了通知を受信して、セキュリティ情報(Security Mode Command)を無線端末装置202へ送信する(ステップS91)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aからセキュリティ情報を受信して、セキュリティ完了通知(Security Mode Complete)を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS92)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202へRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS93)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101A間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101AへRRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS94)。
ここで、RRCコネクション完了通知およびRRCコネクション再構成完了通知は、たとえば”rlf-InfoAvailable”というパラメータを含む。無線端末装置202は、このパラメータを設定してRRCコネクション完了通知およびRRCコネクション再構成完了通知を送信する。これにより、無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202についてRLFの発生があったことを認識する。無線基地局装置101Aは、RLFの詳細な情報を取得するため、端末情報要求(UE Information Request)を無線端末装置202へ送信する(ステップS95)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aから端末情報要求を受信して、RLFレポートを含む端末情報応答(UE Information Response)を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS96)。RLFレポートは、RLFの発生した無線基地局装置のPCI、RRCコネクション再確立の発生した無線基地局装置のPCIおよびECGIならびに自己の無線端末装置202のC−RNTIを含む。ここでは、RLF発生のPCIは無線基地局装置101BのIDであり、RRCコネクション再確立発生のPCIおよびECGIは無線基地局装置101AのIDであり、C−RNTIは無線基地局装置101Bが付与したIDである。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信したRLFレポートのPCIを参照することにより、無線基地局装置101BにおいてRLFが発生したことを認識し、セルCAへの”Too Late HO”が発生したと判断する(ステップS97)。
次に、無線基地局装置101Aは、”Too Late HO”であることを通知するために、当該RLFレポートの内容を含むRLF通知(RLF INDICATION)をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS98)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101AからRLF通知を受信すると、スタートさせておいたタイマを確認し、タイマが動作している場合、すなわちタイマをスタートさせてから所定時間経過していない場合には、セルCAへの”Too Late HO”ではなく、セルCBへの”Too Early HO”であると判断する。なお、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101AからRLF通知を受信したときにタイマが動作していない場合、すなわちタイマをスタートさせてから上記所定時間経過している場合には、セルCAへの”Too Late HO”であると判断する。
無線基地局装置101Bは、セルCBへの”Too Early HO”であると判断すると(ステップS99)、ハンドオーバレポートを無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS100)。このハンドオーバレポートは、たとえば”Handover Report Type”というパラメータを含む。無線基地局装置101Bは、このパラメータを所定値に設定することにより、”Too Early HO”を無線基地局装置101Aに通知する。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから当該ハンドオーバレポートを受信して、セルCBへの”Too Early HO”が発生したことを認識し(ステップS101)、”Too Early HO”の発生が抑制されるように、ハンドオーバ動作の実行処理を実行する(ステップS102)。
図8は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、不適切なハンドオーバ動作(HO to Wrong Cell)が生じた状況の一例を示す図である。
図8を参照して、無線通信システムは、図1に示す無線通信システムと比べて、さらに、無線基地局装置101Cを備える。無線基地局装置101Cは、たとえばフェムト基地局、ピコ基地局またはマクロ基地局である。
無線基地局装置101Cは、セルCCを形成し、セルCC内に存在する無線端末装置202と無線信号を送受信することにより、当該無線端末装置202と通信することが可能である。
図9は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける、不適切なハンドオーバ動作(HO to Wrong Cell)およびその検出処理のシーケンスの一例を示す図である。
”HO to Wrong Cell”は、たとえば以下のような場合をいう。すなわち、無線端末装置202がハンドオーバ先の無線基地局装置との接続に成功した後、短時間でRLFが発生し、かつハンドオーバ元およびハンドオーバ先の無線基地局装置以外の無線基地局装置に対する、無線端末装置202の接続再確立が生じた場合である。
”HO to Wrong Cell”の検出方法は、たとえば以下のようになる。すなわち、ハンドオーバ先の無線基地局装置101Bは、RLFレポートをハンドオーバ元の無線基地局装置101A以外の無線基地局装置101Cから受信した場合において、当該受信タイミングからさかのぼって所定時間内に、当該無線端末装置202の自己へのハンドオーバの完了による端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信していたときに、”HO to Wrong Cell”である旨を無線基地局装置101Aに通知する。
ここで、無線基地局装置101Bは、上記所定時間を計測するために、タイマを用いる。これにより、無線基地局装置101Bは、RLFレポートを受信した場合において、自己の”Too Late HO”によってRLFが発生したのか、無線基地局装置101Aの”HO to Wrong Cell”によってRLFが発生したのかを判別することができる。
ここでは、図8に示すように、無線端末装置202が、セルCA内に位置し、無線基地局装置101Aと通信中である状態から、仮想セルCBVおよびセルCAの重複領域へ移動した場合(ステップS110)を想定する。仮想セルCBVは、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバを促進するために、パラメータであるオフセットOSTに従ってセルCBから拡大された仮想的なセルである。この場合、オフセットOSTは、無線基地局装置101Aの保持するパラメータである。
図8および図9を参照して、まず、無線端末装置202は、無線基地局装置から送信される無線信号の受信電力を測定し、測定した受信電力の測定結果を示す測定結果通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS111)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきか否かを判断する。無線基地局装置101Aは、当該無線端末装置202のハンドオーバを行なうべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定する(ステップS112)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bを示すハンドオーバ要求を、基地局間インタフェースであるX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS113)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、無線基地局装置101Aへ当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で送信する(ステップS114)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線端末装置202へRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS115)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、RRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS116)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS117)。
また、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するために、タイマをスタートさせる(ステップS118)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報(UE Context)を解放する(ステップS119)。
以上により、無線端末装置202の無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバが完了する(ステップS120)。
ここで、無線端末装置202が、測定結果通知(Measurement Report)を無線基地局装置101Bへ送信する前に、セルCBの圏外、かつ仮想セルCBVおよびセルCCの圏内に移動する(ステップS121)。
そうすると、無線端末装置202は、無線基地局装置101C(Other eNB)から送信される無線信号の干渉が大きく、無線基地局装置101Bと通信できなくなることから、RLFが発生してしまう(ステップS123)。
次に、無線端末装置202は、RLF発生を検出すると、無線信号の受信電力の測定等によって周辺の無線基地局装置の探索を行なう。この場合、無線基地局装置101Cからの無線信号の受信電力が最大となることから、無線端末装置202は、探索した無線基地局装置101Cに再接続するために、RRCコネクション再確立要求(RRC Connection Reestablishment Request)を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS124)。
次に、無線基地局装置101Cは、当該無線端末装置202に関する情報(UE Context)を保持していないことから、当該無線端末装置202からのRRCコネクション再確立要求を受け入れることができず(ステップS125)、RRCコネクション再確立拒絶を当該無線端末装置202へ送信する(ステップS126)。
次に、無線端末装置202は、RRCコネクション再確立拒絶を無線基地局装置101Cから受信して、無線基地局装置101Cと通常の接続手順をスタートさせる(ステップS127)。
すなわち、まず、無線端末装置202は、RRCコネクション要求(RRC Connection Request)を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS128)。
次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202からRRCコネクション要求を受信して、RRCコネクション情報(RRC Connection Setup)を無線端末装置202へ送信する(ステップS129)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101CからRRCコネクション情報を受信して、RRCコネクション完了通知(RRC Connection Setup Complete)を送信する(ステップS130)。
次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202からRRCコネクション完了通知を受信して、セキュリティ情報(Security Mode Command)を無線端末装置202へ送信する(ステップS131)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Cからセキュリティ情報を受信して、セキュリティ完了通知(Security Mode Complete)を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS132)。
次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202へRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)を送信する(ステップS133)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101C間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101CへRRCコネクション再構成完了通知(RRC Connection Reconfiguration Complete)を送信する(ステップS134)。
ここで、RRCコネクション完了通知およびRRCコネクション再構成完了通知は、たとえば”rlf-InfoAvailable”というパラメータを含む。無線端末装置202は、このパラメータを設定してRRCコネクション完了通知およびRRCコネクション再構成完了通知を送信する。これにより、無線基地局装置101Cは、当該無線端末装置202についてRLFの発生があったことを認識する。無線基地局装置101Cは、RLFの詳細な情報を取得するため、端末情報要求(UE Information Request)を無線端末装置202へ送信する(ステップS135)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Cから端末情報要求を受信して、RLFレポートを含む端末情報応答(UE Information Response)を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS136)。RLFレポートは、RLFの発生した無線基地局装置のPCI、RRCコネクション再確立の発生した無線基地局装置のPCIおよびECGIならびに自己の無線端末装置202のC−RNTIを含む。ここでは、RLF発生のPCIは無線基地局装置101BのIDであり、RRCコネクション再確立発生のPCIおよびECGIは無線基地局装置101CのIDであり、C−RNTIは無線基地局装置101Bが付与したIDである。
次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202から受信したRLFレポートのPCIを参照することにより、無線基地局装置101BにおいてRLFが発生したことを認識し、セルCCへの”Too Late HO”が発生したと判断する(ステップS137)。
次に、無線基地局装置101Cは、”Too Late HO”であることを通知するために、当該RLFレポートの内容を含むRLF通知(RLF INDICATION)をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS138)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101CからRLF通知を受信すると、スタートさせておいたタイマを確認し、タイマが動作している場合、すなわちタイマをスタートさせてから所定時間経過していない場合には、セルCCへの”Too Late HO”ではないと判断し、さらに、無線基地局装置101A以外の無線基地局装置101CからRLF通知を受信したことから、セルCBへの”Too Early HO”ではなく、セルCBへの”HO to Wrong Cell”であると判断する。なお、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101CからRLF通知を受信したときにタイマが動作していない場合、すなわちタイマをスタートさせてから上記所定時間経過している場合には、セルCCへの”Too Late HO”であると判断する。
無線基地局装置101Bは、セルCBへの”HO to Wrong Cell”であると判断すると(ステップS139)、ハンドオーバレポートを無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS140)。このハンドオーバレポートは、たとえば”Handover Report Type”というパラメータを含む。無線基地局装置101Bは、このパラメータを所定値に設定することにより、”HO to Wrong Cell”を無線基地局装置101Aに通知する。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから当該ハンドオーバレポートを受信して、セルCBへの”HO to Wrong Cell”が発生したことを認識し(ステップS141)、”HO to Wrong Cell”の発生が抑制されるように、ハンドオーバ動作の実行処理を実行する(ステップS142)。
以上のような”Too Late HO”、”Too Early HO”および”HO to Wrong Cell”の他に、不適切なハンドオーバ動作として”Ping Pong HO”がある。
これは、ある無線端末装置について、2つの無線基地局装置が互いに他の無線基地局装置へのハンドオーバを判断する場合である。この”Ping Pong HO”が発生すると、無線端末装置および無線基地局装置間の接続が切断されることはないが、当該無線端末装置についてはハンドオーバ動作のための処理が繰り返され、通話およびデータ通信を行なうことができなくなり、また、上位ネットワーク側の負荷が増大してしまう。
[ハンドオーバ動作の制御パラメータ]
図10は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおける、無線端末装置の受信品質のシミュレーション結果を示す図である。
図10は、無線端末装置202が、時速30kmでピコ基地局付近を通過し、マクロ基地局付近を通過するまでの100秒間における無線端末装置202のRSSI(Received Signal Strength Indication)を示している。
図10において、グラフG1およびG3は、マクロ基地局から送信される無線信号のRSSIを示し、グラフG2およびG4は、ピコ基地局から送信される無線信号のRSSIを示している。また、グラフG1およびG2は、シャドウィング、すなわち無線端末装置202および他の物体間の相対的な位置変化に起因する、当該無線端末装置202における無線信号の受信電力の時間的な変化を考慮したシミュレーション結果であり、グラフG3およびG4は、シャドウィングを考慮しないシミュレーション結果である。
図10を参照して、無線端末装置202のピコ基地局からマクロ基地局へのハンドオーバの理想位置は、グラフの交点付近すなわち移動時間が約17秒となる位置である。しかしながら、実際には、無線端末装置202の未来の通信環境を無線通信システムにおいて把握することは困難であるため、各種測定結果等に基づいてハンドオーバ動作のタイミングを調整することにより、ハンドオーバ動作の最適化を図ることが重要である。
また、移動時間が15秒から20秒の期間では、各無線基地局装置からの無線信号の強弱が入り組んでいるため、たとえば”Too Early HO”または”Ping Pong HO”が発生しやすくなる。また、移動時間が20秒となるタイミング付近では、ピコ基地局からの無線信号の受信電力が急に小さくなり、マクロ基地局からの無線信号の受信電力が急に大きくなり、SINR(Signal to Interference-plus-Noise Ratio)が急激に悪化するため、”Too Late HO”が発生しやすくなる。
ここで、3GPPで規定されたハンドオーバの最適化を図るMRO(Mobility Robustness Optimization)の評価関数をY=MRO(X)とすると、Yは、たとえば”Too Late HO”の発生頻度、”Too Early HO”の発生頻度、”HO to Wrong Cell”の発生頻度、”Ping Pong HO”等の不必要なハンドオーバの発生頻度、またはRRCコネクション情報を送信した直後すなわち無線端末装置202が無線基地局装置に接続された直後のハンドオーバの発生頻度である。
また、たとえば、Xは、電力測定処理(Measurement)用のパラメータであり、ヒステリシスHS:0dB〜+15dB、TTT(Time to Trigger):0ms〜5120ms、またはオフセットOST(Cell Individual Offset):−24dB〜+24dBである。あるいは、Xは、セル再選択処理用のパラメータである。
たとえば、ヒステリシスHSおよびTTTは後述するイベントごとに設定可能であり、オフセットOSTはサービング基地局の形成するサービングセル、および周辺セルごとに設定可能である。
ここでは、無線基地局装置は、無線端末装置202の上り送信負荷を軽減するために、測定結果通知(Measurement Report)を受信するとハンドオーバの判断を行なうものとする。すなわち、測定結果通知の送信タイミングとハンドオーバのタイミングとが対応するものとする。
以下、測定結果通知を送信する各種イベントと電力測定処理のパラメータとの関係について説明する。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA1を示す図である。図11において、横軸は時間であり、縦軸は無線端末装置202における無線信号の受信電力またはSINRであり、SVCはサービングセルの受信電力またはSINRすなわちサービング基地局が送信する無線信号の受信電力またはSINRである。
図11を参照して、イベントA1では、閾値Thに対して正負の方向にヒステリシスHSが設定される。
無線端末装置202は、サービングセルの受信電力またはSINRが(Th+HS)よりも大きくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT1)。
そして、無線端末装置202は、受信電力またはSINRが(Th−HS)よりも大きい、という条件が満たされた状態でタイミングT1からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT2)。
次に、無線端末装置202は、当該条件が満たされた状態でタイミングT2からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT3)。
次に、無線端末装置202は、タイミングT3からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT4)。
ここで、無線端末装置202は、レポートオン状態およびレポートオフ状態間の遷移とは無関係に、たとえば周期的に電力測定処理を行なっており、直近の測定結果を測定結果通知として送信する。また、たとえば、無線端末装置202は、受信電力およびSINRの各々について独立にレポートオン状態およびレポートオフ状態間の遷移を行なう。すなわち、無線端末装置202は、受信電力およびSINRの一方について条件を満たせば、測定結果通知を送信する。
図12は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA2を示す図である。図の見方は図11と同様である。
図12を参照して、イベントA2では、閾値Thに対して正負の方向にヒステリシスHSが設定される。
無線端末装置202は、サービングセルの受信電力またはSINRが(Th−HS)よりも小さくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT11)。
そして、無線端末装置202は、受信電力またはSINRが(Th+HS)よりも小さい、という条件が満たされた状態でタイミングT11からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT12)。
次に、無線端末装置202は、当該条件が満たされた状態でタイミングT12からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT13)。
次に、無線端末装置202は、タイミングT13からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT14)。
図13は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA3を示す図である。図13において、横軸は時間であり、縦軸は無線端末装置202における無線信号の受信電力またはSINRであり、SVCはサービングセルの受信電力またはSINRであり、NBCは周辺セルの受信電力またはSINRすなわち周辺基地局が送信する無線信号の受信電力またはSINRである。
図13を参照して、イベントA3では、サービングセルの受信電力またはSINRに対してオフセットOST1が正方向に設定されており、さらに、正負の方向にヒステリシスHSが設定される。また、周辺セルの受信電力またはSINRに対してオフセットOST2が正方向に設定される。
無線端末装置202は、{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST2}が{(サービングセルの受信電力またはSINR)+OST1+HS}よりも大きくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT21)。
そして、無線端末装置202は、{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST2}が{(サービングセルの受信電力またはSINR)+OST1−HS}よりも大きい、という条件が満たされた状態でタイミングT21からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT22)。
次に、無線端末装置202は、当該条件が満たされた状態でタイミングT22からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT23)。
次に、無線端末装置202は、タイミングT23からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT24)。
図14は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA4を示す図である。図の見方は図13と同様である。
図14を参照して、イベントA4では、周辺セルの受信電力またはSINRに対してオフセットOSTが正方向に設定されており、閾値Thに対して正負の方向にヒステリシスHSが設定される。
無線端末装置202は、{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST}が(Th+HS)よりも大きくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT31)。
そして、無線端末装置202は、{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST}が(Th−HS)よりも大きい、という条件が満たされた状態でタイミングT31からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT32)。
次に、無線端末装置202は、当該条件が満たされた状態でタイミングT32からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT33)。
次に、無線端末装置202は、タイミングT33からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT34)。
図15は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、無線端末装置が測定結果通知を送信するイベントA5を示す図である。図の見方は図13と同様である。
図15を参照して、イベントA5では、周辺セルの受信電力またはSINRに対してオフセットOSTが正方向に設定されており、閾値Th1に対して正負の方向にヒステリシスHS1が設定されており、閾値Th2に対して正負の方向にヒステリシスHS2が設定される。
無線端末装置202は、サービングセルの受信電力またはSINRが(Th1−HS1)よりも小さくなり、かつ{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST}が(Th2+HS2)よりも大きくなると、レポートオン状態へ遷移する(タイミングT41)。
そして、無線端末装置202は、サービングセルの受信電力またはSINRが(Th1+HS1)よりも小さく、かつ{(周辺セルの受信電力またはSINR)+OST}が(Th2−HS2)よりも大きい、という条件が満たされた状態でタイミングT41からTTT経過すると、測定結果通知を送信する(タイミングT42)。
次に、無線端末装置202は、タイミングT42からTTT経過するまでに当該条件が満たされなくなると、測定結果通知を送信せず、レポートオフ状態へ遷移する(タイミングT43)。
以上のように、イベントA1〜A5で説明したパラメータ、すなわちヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOSTを調整すれば、無線端末装置202のハンドオーバ動作のタイミングを制御することが可能である。
図16は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、ヒステリシスHSの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。図16は、イベントA3の場合を示す。
図16を参照して、ヒステリシスHSをゼロに設定した場合には、タイミングT51においてレポ−トオン状態へ遷移し、タイミングT53において測定結果通知が送信され、タイミングT55においてレポートオフ状態へ遷移する。
これに対して、ヒステリシスHSをゼロより大きく設定した場合には、タイミングT51より後のタイミングT52においてレポ−トオン状態へ遷移し、タイミングT53より後のタイミングT54において測定結果通知が送信され、タイミングT55より後のタイミングT56においてレポートオフ状態へ遷移する。
すなわち、ヒステリシスHSを大きくすると、測定結果通知の送信タイミングすなわちハンドオーバ動作のタイミングを遅くすることができる。
図17は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、TTTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。図17は、イベントA3の場合を示す。
図17を参照して、TTTを小さく設定した場合には、タイミングT62において測定結果通知が送信される。
これに対して、TTTを大きく設定した場合には、タイミングT61より後のタイミングT63において測定結果通知が送信される。
すなわち、TTTを大きくすると、測定結果通知の送信タイミングすなわちハンドオーバ動作のタイミングを遅くすることができる。
図18は、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムにおいて、オフセットOSTの調整によるハンドオーバ動作のタイミング制御を示す図である。図18は、イベントA3の場合を示す。
図18を参照して、オフセットOSTをゼロに設定した場合には、タイミングT71においてレポ−トオン状態へ遷移し、タイミングT73において測定結果通知が送信され、タイミングT76においてレポートオフ状態へ遷移する。
これに対して、オフセットOSTをゼロより小さく設定した場合には、タイミングT71より後のタイミングT72においてレポ−トオン状態へ遷移し、タイミングT73より後のタイミングT74において測定結果通知が送信され、タイミングT76より前のタイミングT75においてレポートオフ状態へ遷移する。
すなわち、オフセットOSTを小さくすると、測定結果通知の送信タイミングすなわちハンドオーバ動作のタイミングを遅くすることができる。また、レポートオフ状態からレポートオン状態への遷移が遅くなり、かつレポートオン状態からレポートオフ状態への遷移が早くなる。
以上のように、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくすることにより、ハンドオーバ動作のタイミングが遅くなる。すなわち、無線端末装置202がサービング基地局に接続される時間が長くなることから、”Too Early HO”、”HO to Wrong Cell”および”Ping Pong HO”の発生頻度が減り、”Too Late HO”の発生頻度が増えることになる。
ここで、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOSTを調整する効果の違いについて考察する。
いずれのパラメータを調整しても、ハンドオーバのタイミングを調整することができるが、これらの効果は、干渉を含む地形、および無線端末装置の移動速度等によって異なる。
ヒステリシスHSおよびオフセットOSTを調整することは、セルを仮想的に大きくしたり小さくしたりして、ハンドオーバの行なわれる位置を調整することに相当する。たとえば、サービングセルのヒステリシスHSを大きくすることにより、無線信号の受信電力を大きく見せて、他セルへのハンドオーバが行なわれにくくする。また、周辺セルのオフセットOSTを負の値に設定することにより、周辺セルからの無線信号の受信電力を小さく見せて、他セルへのハンドオーバが行なわれにくくする。
また、ヒステリシスHSおよびオフセットOSTは、無線端末装置の移動速度による影響を受けにくいパラメータである。
ここで、無線基地局装置から無線端末装置202へ送信される測定開始要求(Measurement Configuration)およびRRCコネクション再構成指示(RRC Connection Reconfiguration)には、たとえば、周辺セルごとにオフセットOSTが設定され、イベントA1〜A5のうちの少なくとも1つが設定され、設定イベントに対応するヒステリシスHSおよびTTTが設定される。
[無線基地局装置]
図19は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置の構成を示す図である。
図19を参照して、無線基地局装置101は、アンテナ91と、サーキュレータ92と、無線受信部93と、無線送信部94と、信号処理部95と、制御部98とを備える。信号処理部95は、受信信号処理部96と、送信信号処理部97とを含む。信号処理部95および制御部98は、CPU(Central Processing Unit)またはDSP(Digital Signal Processor)等によって実現される。
サーキュレータ92は、アンテナ91において受信された無線端末装置202からの無線信号を無線受信部93へ出力し、また、無線送信部94から受けた無線信号をアンテナ91へ出力する。
無線受信部93は、サーキュレータ92から受けた無線信号をベースバンド信号またはIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換し、この周波数変換した信号をデジタル信号に変換して受信信号処理部96へ出力する。
受信信号処理部96は、無線受信部93から受けたデジタル信号に対してCDMA(Code Division Multiple Access)方式における逆拡散等の信号処理を行ない、この信号処理後のデジタル信号の一部または全部を所定のフレームフォーマットに変換してコアネットワーク側へ送信する。
送信信号処理部97は、コアネットワーク側から受信した通信データを所定のフレームフォーマットに変換した通信データまたは自ら生成した通信データに対してOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex)方式におけるIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)等の信号処理を行ない、この信号処理後のデジタル信号を無線送信部94へ出力する。
無線送信部94は、送信信号処理部97から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を無線信号に周波数変換してサーキュレータ92へ出力する。
制御部98は、無線基地局装置101における各ユニットおよびコアネットワークとの間で各種情報をやり取りする。
図3〜図9では、不適切なハンドオーバ動作およびその検出処理について説明した。これらの検出処理では、無線基地局装置間においてX2インタフェース経由で情報をやり取りすることにより、不適切なハンドオーバ動作を検出し、ハンドオーバ元のサービング基地局がハンドオーバ動作の最適化処理を実行する。
しかしながら、ハンドオーバ先のターゲット基地局におけるハンドオーバ動作のタイミングが早すぎることが原因で”Ping Pong HO”が発生する場合もある。このような場合でも、不適切なハンドオーバ動作を抑制可能な構成が望まれる。
そこで、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、以下のような動作により、”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”を検出し、これらの不適切なハンドオーバ動作を柔軟に抑制可能とする。
[Ping Pong HOの検出処理]
ここでは、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作について詳細に説明する。
図20は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図20を参照して、まず、図2に示すハンドオーバ動作と同様に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定し、ハンドオーバ要求をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS161)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、当該ハンドオーバ要求の示す無線基地局装置101AのECGIを保持するとともに(ステップS162)、当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS163)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線基地局装置101Bへのハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を無線端末装置202へ送信する(ステップS164)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bへハンドオーバ完了通知を含むRRCコネクション再構成完了通知を送信する(ステップS165)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する。そして、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報を解放する(ステップS166)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するために、タイマをスタートさせる(ステップS167)。
その後、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202がハンドオーバすべきか否かを判断し、ハンドオーバすべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Aをハンドオーバ先として決定する(ステップS168)。
次に、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ要求をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS169)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ要求を受信して、当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS170)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ応答を受信して、無線基地局装置101Aへのハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を無線端末装置202へ送信する(ステップS171)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101A間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aへハンドオーバ完了通知を含むRRCコネクション再構成完了通知を送信する(ステップS172)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Bへ送信する。そして、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報を解放する(ステップS173)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ応答の示す無線基地局装置101AのECGIと保持しておいたECGIとが一致することから、スタートさせておいたタイマの確認を行なう。無線基地局装置101Bは、当該タイマの値が所定値以下である場合には、ハンドオーバレポートを作成する(ステップS174)。このハンドオーバレポートには、たとえば、上記タイマの値、無線基地局装置101Bが保持していた前回のハンドオーバ元の無線基地局装置101AのECGI、および今回のハンドオーバ先の無線基地局装置101AのECGIが含まれる。なお、ハンドオーバレポートの送信先の無線基地局装置において別途取得可能な情報は含まなくてもよい。
次に、無線基地局装置101Bは、作成したハンドオーバレポートをX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS175)。
なお、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからのハンドオーバ応答を受信することなくECGIの一致確認が可能である場合には、無線基地局装置101Aをハンドオーバ先として決定した後であれば(ステップS168)、上記タイマの確認およびハンドオーバレポートの送信を行なうことが可能である。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバレポートを受信して、当該ハンドオーバレポートの内容を解析し、セルCAおよびセルCB間の”Ping Pong HO”を検出する。より詳細には、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバレポートにおいて、たとえばタイマの値が所定値以下であり、かつ無線基地局装置101Bが保持していた前回のハンドオーバ元の無線基地局装置のECGI、および今回のハンドオーバ先の無線基地局装置のECGIが自己のECGIと一致することから、無線端末装置202による無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のハンドオーバは”Ping Pong HO”であったと判断する(ステップS176)。
次に、無線基地局装置101Aは、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS177)。
すなわち、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS177でNO)、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する。具体的には、たとえば、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくする(ステップS178)。なお、無線基地局装置101Aは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS177でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS179)。このハンドオーバパラメータ通知には、たとえば、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOST等の自己の設定値が含まれる。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS180)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
このように、図20に示す例では、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。そして、無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、所定情報を無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
より詳細には、たとえば、無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報すなわちハンドオーバレポートを所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信したハンドオーバ動作情報に基づいて、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
このハンドオーバ動作情報の内容として、たとえば、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから、無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間、無線端末装置202による自己へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置の識別情報、および無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報のうちの少なくともいずれか1つをハンドオーバ動作情報に含める。
また、無線基地局装置101Aは、さらに、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、当該ハンドオーバ動作のタイミングを制御しないと判断した場合には、不制御情報すなわちハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバパラメータ通知に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
より詳細には、ハンドオーバパラメータ通知は、無線基地局装置101Aが無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含む。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した上記設定値に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
なお、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を単独またはハンドオーバレポートと合わせて所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する構成であってもよい。
具体的には、たとえば、無線基地局装置101Aは、受信電力情報において無線基地局装置101Bからの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己を通信先として無線端末装置202に選択させた方が良いと判断し、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。一方、無線基地局装置101Aは、受信電力情報において無線基地局装置101Bからの無線信号の受信電力が所定値以上の場合には、無線基地局装置101Bを通信先として無線端末装置202に選択させた方が良いと判断し、上記ハンドオーバ動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
図21は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図21を参照して、ステップS191〜S203の動作は、図20に示すステップS161〜S173の動作と同様である。
次に、無線基地局装置101Bは、スタートさせておいたタイマの確認等を行なうことにより、”Ping Pong HO”を検出する。より詳細には、無線基地局装置101Bは、当該タイマの値が所定値以下であり、かつ無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ応答の示す無線基地局装置101AのECGIと保持しておいたECGIとが一致することから、無線端末装置202による無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のハンドオーバは”Ping Pong HO”であったと判断する(ステップS204)。
次に、無線基地局装置101Bは、”Ping Pong HO”であったと判断すると、PingPong発生通知をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS205)。なお、無線基地局装置101Bは、PingPong発生通知と合わせて前述のハンドオーバレポートまたは受信電力情報を無線基地局装置101Aへ送信してもよい。
また、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからのハンドオーバ応答を受信することなくECGIの一致確認が可能である場合には、無線基地局装置101Aをハンドオーバ先として決定した後であれば(ステップS198)、”Ping Pong HO”の判断を行なうことが可能である。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101BからPingPong発生通知を受信して、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS206)。
すなわち、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS206でNO)、ハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する。具体的には、たとえば、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくする(ステップS207)。なお、無線基地局装置101Aは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS206でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS208)。このハンドオーバパラメータ通知には、たとえば、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOST等の自己の設定値が含まれる。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS209)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
このように、図21に示す例では、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。
無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、無線基地局装置101Aから自己への無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、不適切であったと判断した場合には、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングを制御する指示すなわちPingPong発生通知を所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから上記指示を受信して、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
また、無線基地局装置101Aは、さらに、無線基地局装置101Bから上記指示を受信した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、当該ハンドオーバ動作のタイミングを制御しないと判断した場合には、不制御情報すなわちハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバパラメータ通知に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
図22は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図22を参照して、ステップS221〜S233の動作は、図20に示すステップS161〜S173の動作と同様である。
次に、無線基地局装置101Bは、スタートさせておいたタイマの確認等を行なうことにより、”Ping Pong HO”を検出する。より詳細には、無線基地局装置101Bは、当該タイマの値が所定値以下であり、かつ無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ応答の示す無線基地局装置101AのECGIと保持しておいたECGIとが一致することから、無線端末装置202による無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のハンドオーバは”Ping Pong HO”であったと判断する(ステップS234)。
なお、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからのハンドオーバ応答を受信することなくECGIの一致確認が可能である場合には、無線基地局装置101Aをハンドオーバ先として決定した後であれば(ステップS228)、”Ping Pong HO”の判断を行なうことが可能である。
次に、無線基地局装置101Bは、”Ping Pong HO”であったと判断すると、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS235)。
すなわち、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS235でNO)、ハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する。具体的には、たとえば、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくする(ステップS236)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS235でYES)、PingPong発生通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS237)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101BからPingPong発生通知を受信して、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS238)。なお、無線基地局装置101Aは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
このように、図22に示す例では、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。
無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、無線基地局装置101Aから自己への無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、所定情報すなわちPingPong発生通知を無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
なお、無線基地局装置101Bは、図20に示す例と同様に、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報すなわちハンドオーバレポートを所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する構成であってもよい。
また、無線基地局装置101Bは、図20に示す例と同様に、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を単独またはPingPong発生通知と合わせて所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する構成であってもよい。
図23は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図23を参照して、この例では、無線基地局装置は、自己を通信先として選択する無線端末装置202にC−RNTI等の端末識別情報を付与する。まず、図2に示すハンドオーバ動作と同様に、無線基地局装置101Aが無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定した後、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bへのハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を無線端末装置202へ送信する(ステップS301)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、ハンドオーバ完了通知を含むRRCコネクション再構成完了通知を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS302)。
ここで、無線端末装置202は、ハンドオーバ元となる無線基地局装置101AのECGI、および無線基地局装置101Aから付与されたC−RNTIを保持しておく(ステップS303)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS304)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから端末情報解放指示を受信するが、C−RNTI等の無線端末装置202に関する情報(UE Context)を解放せずに保持する(ステップS305)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202の無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作からの経過時間を計測するためのタイマをスタートさせる(ステップS306)。無線基地局装置101Aは、この経過時間を無線端末装置202ごとに計測可能である。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aをハンドオーバ先として決定し、無線基地局装置101Aへのハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を無線端末装置202へ送信する(ステップS307)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101BからRRCコネクション再構成指示を受信して、保持しておいたECGIおよびC−RNTIをハンドオーバ先の無線基地局装置へ送信する(ステップS309)、すなわち、これらの情報を示すPingPongレポートをRRCコネクション再構成完了通知に含めて無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS310)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、スタートさせておいたタイマの確認、ならびに当該RRCコネクション再構成完了通知に含まれるPingPongレポートの示すECGIと自己のECGIとの比較、およびPingPongレポートの示すC−RNTIと自己が付与したC−RNTIとの比較を行なう。無線基地局装置101Aは、当該タイマの値が所定の閾値未満であり、かつ両ECGIおよび両C−RNTIがそれぞれ一致する場合には、ハンドオーバレポートを作成する(ステップS311)。このハンドオーバレポートには、たとえば、上記タイマの値、およびPingPongレポートの要因となったハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置101BのECGIおよびハンドオーバ先の無線基地局装置101AのECGIが含まれる。なお、ハンドオーバレポートの送信先の無線基地局装置において別途取得可能な情報は含まなくてもよい。
次に、無線基地局装置101Aは、作成したハンドオーバレポートをX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS312)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバレポートを受信して、当該ハンドオーバレポートの内容を解析し、セルCAおよびセルCB間の”Ping Pong HO”を検出する。より詳細には、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバレポートにおいて、たとえばハンドオーバ元の無線基地局装置のECGIが自己のECGIと一致し、かつハンドオーバ先の無線基地局装置のECGIがハンドオーバレポートの通知元の無線基地局装置のECGIと一致することから、無線端末装置202による無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のハンドオーバは”Ping Pong HO”であったと判断する(ステップS313)。
次に、無線基地局装置101Bは、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS314)。
すなわち、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS314でNO)、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する。具体的には、たとえば、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくする(ステップS315)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS314でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS316)。このハンドオーバパラメータ通知には、たとえば、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOST等の自己の設定値が含まれる。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS317)。なお、無線基地局装置101Aは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
また、無線基地局装置101Aは、当該タイマの値が所定の閾値を超えると、保持した無線端末装置202に関する情報を解放する(ステップS308)。
また、無線端末装置202は、ECGIおよびC−RNTIを無線基地局装置に通知した場合、または自己の無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングから所定時間経過後、保持したECGIおよびC−RNTIを消去する(ステップS318)。
このように、図23に示す例では、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから自己へのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。そして、無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、所定情報を無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
より詳細には、たとえば、無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ動作情報に基づいて、自己から無線基地局装置101Aへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
このハンドオーバ動作情報の内容として、たとえば、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101B以外の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間、ならびに無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101B以外の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元およびハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報、のうちの少なくともいずれか1つをハンドオーバ動作情報に含める。
また、無線基地局装置101Bは、さらに、自己から無線基地局装置101Aへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、当該ハンドオーバ動作のタイミングを制御しないと判断した場合には、不制御情報すなわちハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信したハンドオーバパラメータ通知に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
より詳細には、ハンドオーバパラメータ通知は、無線基地局装置101Bが無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含む。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した上記設定値に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
なお、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を単独またはハンドオーバレポートと合わせて所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する構成であってもよい。
具体的には、たとえば、無線基地局装置101Bは、受信電力情報において無線基地局装置101Aからの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己を通信先として無線端末装置202に選択させた方が良いと判断し、自己から無線基地局装置101Aへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。一方、無線基地局装置101Bは、受信電力情報において無線基地局装置101Aからの無線信号の受信電力が所定値以上の場合には、無線基地局装置101Aを通信先として無線端末装置202に選択させた方が良いと判断し、上記ハンドオーバ動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
図24は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図24を参照して、ステップS331〜S340の動作は、図23に示すステップS301〜S310の動作と同様である。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、スタートさせておいたタイマの確認、ならびに当該RRCコネクション再構成完了通知に含まれるPingPongレポートの示すECGIと自己のECGIとの比較、およびPingPongレポートの示すC−RNTIと自己が付与したC−RNTIとの比較を行なう。無線基地局装置101Aは、当該タイマの値が所定の閾値未満であり、かつ両ECGIおよび両C−RNTIがそれぞれ一致する場合には、セルCAおよびセルCB間の”Ping Pong HO”を検出する。すなわち、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のハンドオーバは”Ping Pong HO”であったと判断する(ステップS341)。
次に、無線基地局装置101Aは、”Ping Pong HO”であったと判断すると、PingPong発生通知をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS342)。なお、無線基地局装置101Aは、PingPong発生通知と合わせて前述のハンドオーバレポートまたは受信電力情報を無線基地局装置101Bへ送信してもよい。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101AからPingPong発生通知を受信して、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS343)。
すなわち、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS343でNO)、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する。具体的には、たとえば、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくする(ステップS344)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS343でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS345)。このハンドオーバパラメータ通知には、たとえば、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOST等の自己の設定値が含まれる。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS346)。なお、無線基地局装置101Aは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
また、無線基地局装置101Aは、当該タイマの値が所定の閾値を超えると、保持した無線端末装置202に関する情報を解放する(ステップS338)。
また、無線端末装置202は、ECGIおよびC−RNTIを無線基地局装置に通知した場合、または自己の無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングから所定時間経過後、保持したECGIおよびC−RNTIを消去する(ステップS347)。
このように、図24に示す例では、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから自己へのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。
無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、不適切であったと判断した場合には、無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Aへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングを制御する指示すなわちPingPong発生通知を所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから上記指示を受信して、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
また、無線基地局装置101Bは、さらに、無線基地局装置101Aから上記指示を受信した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、当該ハンドオーバ動作のタイミングを制御しないと判断した場合には、不制御情報すなわちハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信したハンドオーバパラメータ通知に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを制御する。
図25は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”Ping Pong HO”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図25を参照して、ステップS361〜S370の動作は、図23に示すステップS301〜S310の動作と同様である。
次に、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、スタートさせておいたタイマの確認、ならびに当該RRCコネクション再構成完了通知に含まれるPingPongレポートの示すECGIと自己のECGIとの比較、およびPingPongレポートの示すC−RNTIと自己が付与したC−RNTIとの比較を行なう。無線基地局装置101Aは、当該タイマの値が所定の閾値未満であり、かつ両ECGIおよび両C−RNTIがそれぞれ一致する場合には、セルCAおよびセルCB間の”Ping Pong HO”を検出する。すなわち、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のハンドオーバは”Ping Pong HO”であったと判断する(ステップS371)。
次に、無線基地局装置101Aは、”Ping Pong HO”であったと判断すると、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS372)。
すなわち、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS372でNO)、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する。具体的には、たとえば、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくする(ステップS373)。なお、無線基地局装置101Aは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS372でYES)、PingPong発生通知を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS374)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101AからPingPong発生通知を受信して、ハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS375)。なお、無線基地局装置101Aは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
また、無線基地局装置101Aは、当該タイマの値が所定の閾値を超えると、保持した無線端末装置202に関する情報を解放する(ステップS368)。
また、無線端末装置202は、ECGIおよびC−RNTIを無線基地局装置に通知した場合、または自己の無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングから所定時間経過後、保持したECGIおよびC−RNTIを消去する(ステップS376)。
このように、図25に示す例では、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから自己へのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。
無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、所定情報すなわちPingPong発生通知を無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
なお、無線基地局装置101Aは、図23に示す例と同様に、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報すなわちハンドオーバレポートを所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する構成であってもよい。
また、無線基地局装置101Aは、図23に示す例と同様に、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を単独またはPingPong発生通知と合わせて所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する構成であってもよい。
[HO to Wrong Cellの検出処理]
ここでは、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作について詳細に説明する。
図26は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図26を参照して、まず、図2に示すハンドオーバ動作と同様に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bをハンドオーバ先として決定し、ハンドオーバ要求をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS401)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバ要求を受信して、当該ハンドオーバ要求の示す無線基地局装置101AのECGIを保持するとともに(ステップS402)、当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS403)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して、無線基地局装置101Bへのハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を無線端末装置202へ送信する(ステップS404)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bへハンドオーバ完了通知を含むRRCコネクション再構成完了通知を送信する(ステップS405)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Aへ送信する。そして、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報を解放する(ステップS406)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するために、タイマをスタートさせる(ステップS407)。
その後、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202から受信した測定結果通知に基づいて、当該無線端末装置202がハンドオーバすべきか否かを判断し、ハンドオーバすべきであると判断すると、周辺セル情報を参照してたとえば無線基地局装置101Cをハンドオーバ先として決定する(ステップS408)。
次に、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ要求をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS409)。
次に、無線基地局装置101Cは、無線基地局装置101Bからハンドオーバ要求を受信して、当該ハンドオーバ要求に対するハンドオーバ応答をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS410)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Cからハンドオーバ応答を受信して、無線基地局装置101Cへのハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を無線端末装置202へ送信する(ステップS411)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101C間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101Cへハンドオーバ完了通知を含むRRCコネクション再構成完了通知を送信する(ステップS412)。
次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202からRRCコネクション再構成完了通知を受信して、端末情報解放指示を無線基地局装置101Bへ送信する。そして、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Cから端末情報解放指示を受信して、無線端末装置202に関する情報を解放する(ステップS413)。
次に、無線基地局装置101Bは、スタートさせておいたタイマの確認を行なう。無線基地局装置101Bは、当該タイマの値が所定値以下である場合には、ハンドオーバレポートを作成する(ステップS414)。このハンドオーバレポートには、たとえば、上記タイマの値、無線基地局装置101Bが保持していた前回のハンドオーバ元の無線基地局装置101AのECGI、および今回のハンドオーバ先の無線基地局装置101CのECGIが含まれる。なお、ハンドオーバレポートの送信先の無線基地局装置において別途取得可能な情報は含まなくてもよい。
次に、無線基地局装置101Bは、作成したハンドオーバレポートをX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS415)。
なお、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aをハンドオーバ先として決定した後であれば(ステップS408)、上記タイマの確認およびハンドオーバレポートの送信を行なうことが可能である。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバレポートを受信して、当該ハンドオーバレポートの内容を解析し、セルCAからセルCBへの”HO to Wrong Cell”を検出する、すなわち、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバは”HO to Wrong Cell”であったと判断する。より詳細には、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバレポートにおいて、たとえばタイマの値が所定値以下であり、無線基地局装置101Bが保持していた前回のハンドオーバ元の無線基地局装置のECGIが自己のECGIと一致し、かつ今回のハンドオーバ先の無線基地局装置のECGIが自己のECGIと一致しないことから、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバは”HO to Wrong Cell”であったと判断する(ステップS416)。
次に、無線基地局装置101Aは、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否か、および自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に早いか否かを判断する(ステップS417)。
すなわち、無線基地局装置101Aは、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くないか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど早くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS417でNO)、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが早くなるようにパラメータを設定する(ステップS418)。なお、無線基地局装置101Aは、これらのパラメータ設定を両方行ってもよい。
一方、無線基地局装置101Aは、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、かつ自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に早く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS417でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS419)。このハンドオーバパラメータ通知には、たとえば、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOST等の自己の設定値が含まれる。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS420)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
このように、図26に示す例では、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。そして、無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、所定情報を無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御するか、または無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが早くなるように制御する。
より詳細には、たとえば、無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報すなわちハンドオーバレポートを所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信したハンドオーバ動作情報に基づいて、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御する。
このハンドオーバ動作情報の内容として、たとえば、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから、無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間、無線端末装置202による自己へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置の識別情報、および無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報のうちの少なくともいずれか1つをハンドオーバ動作情報に含める。
また、無線基地局装置101Aは、さらに、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、当該ハンドオーバ動作のタイミングを制御しないと判断した場合には、不制御情報すなわちハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバパラメータ通知に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
より詳細には、ハンドオーバパラメータ通知は、無線基地局装置101Aが無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含む。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した上記設定値に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
なお、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を単独またはハンドオーバレポートと合わせて所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する構成であってもよい。
具体的には、たとえば、無線基地局装置101Aは、受信電力情報において無線基地局装置101Bからの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。一方、無線基地局装置101Aは、受信電力情報において無線基地局装置101Bからの無線信号の受信電力が所定値以上の場合には、上記ハンドオーバ動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
図27は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図27を参照して、ステップS431〜S443の動作は、図26に示すステップS401〜S413の動作と同様である。
次に、無線基地局装置101Bは、スタートさせておいたタイマの確認等を行なうことにより、”HO to Wrong Cell”を検出する。より詳細には、無線基地局装置101Bは、当該タイマの値が所定値以下であり、かつ無線基地局装置101Cから受信したハンドオーバ応答の示す無線基地局装置101CのECGIと保持しておいたECGIとが一致しないことから、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバは”HO to Wrong Cell”であったと判断する(ステップS444)。
次に、無線基地局装置101Bは、”HO to Wrong Cell”であったと判断すると、WrongCell発生通知をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS445)。なお、無線基地局装置101Bは、WrongCell発生通知と合わせて前述のハンドオーバレポートまたは受信電力情報を無線基地局装置101Aへ送信してもよい。
また、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aをハンドオーバ先として決定した後であれば(ステップS438)、上記タイマの確認およびWrongCell発生通知の送信を行なうことが可能である。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101BからWrongCell発生通知を受信して、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否か、および自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に早いか否かを判断する(ステップS446)。
すなわち、無線基地局装置101Aは、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くないか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど早くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS446でNO)、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが早くなるようにパラメータを設定する(ステップS447)。なお、無線基地局装置101Aは、これらのパラメータ設定を両方行ってもよい。
一方、無線基地局装置101Aは、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、かつ自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に早く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS446でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS448)。このハンドオーバパラメータ通知には、たとえば、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOST等の自己の設定値が含まれる。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS449)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
このように、図27に示す例では、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。
無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、無線基地局装置101Aから自己への無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、不適切であったと判断した場合には、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングを制御する指示すなわちWrongCell発生通知を所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから上記指示を受信して、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御する。
また、無線基地局装置101Aは、さらに、無線基地局装置101Bから上記指示を受信した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、当該ハンドオーバ動作のタイミングを制御しないと判断した場合には、不制御情報すなわちハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバパラメータ通知に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
図28は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図28を参照して、ステップS461〜S473の動作は、図26に示すステップS401〜S413の動作と同様である。
次に、無線基地局装置101Bは、スタートさせておいたタイマの確認等を行なうことにより、”HO to Wrong Cell”を検出する。より詳細には、無線基地局装置101Bは、当該タイマの値が所定値以下であり、かつ無線基地局装置101Cから受信したハンドオーバ応答の示す無線基地局装置101CのECGIと保持しておいたECGIとが一致しないことから、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバは”HO to Wrong Cell”であったと判断する(ステップS474)。
なお、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aをハンドオーバ先として決定した後であれば(ステップS468)、上記タイマの確認を行なうことが可能である。
次に、無線基地局装置101Bは、”HO to Wrong Cell”であったと判断すると、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS475)。
すなわち、無線基地局装置101Bは、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS475でNO)、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS476)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Bは、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS475でYES)、WrongCell発生通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS477)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101BからWrongCell発生通知を受信して、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが早くなるようにパラメータを設定する(ステップS478)。なお、無線基地局装置101Aは、これらのパラメータ設定を両方行ってもよい。
このように、図28に示す例では、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。
無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、無線基地局装置101Aから自己への無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、所定情報すなわちWrongCell発生通知を無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御する。
なお、無線基地局装置101Bは、図26に示す例と同様に、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報すなわちハンドオーバレポートを所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する構成であってもよい。
また、無線基地局装置101Bは、図26に示す例と同様に、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を単独またはWrongCell発生通知として無線基地局装置101Aへ送信する構成であってもよい。
図29は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図29を参照して、まず、無線端末装置202によるハンドオーバ動作が図26に示すように行なわれたとする。
無線基地局装置101Aは、たとえば無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するためのタイマの値が所定値以下であること等を自ら確認するか、または他の装置からの通知によって確認することにより、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作、および無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が短時間に行なわれたことを検出する(ステップS501)。
次に、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバレポートをX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS502)。このハンドオーバレポートには、たとえば、上記タイマの値、2回目のハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置101BのECGIおよびハンドオーバ先の無線基地局装置101CのECGIが含まれる。なお、ハンドオーバレポートの送信先の無線基地局装置において別途取得可能な情報は含まなくてもよい。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバレポートを受信して、当該ハンドオーバレポートの内容を解析し、セルCAからセルCBへの”HO to Wrong Cell”を検出する。より詳細には、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバレポートにおいて、たとえばハンドオーバ元の無線基地局装置のECGIが自己のECGIと一致し、かつハンドオーバ先の無線基地局装置のECGIがハンドオーバレポートの通知元の無線基地局装置のECGIと一致しないことから、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバは”HO to Wrong Cell”であったと判断する(ステップS503)。
次に、無線基地局装置101Bは、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS504)。
すなわち、無線基地局装置101Bは、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS504でNO)、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS505)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Bは、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS504でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS506)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが早くなるようにパラメータを設定する(ステップS507)。なお、無線基地局装置101Aは、これらのパラメータ設定を両方行ってもよい。
このように、図29に示す例では、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。そして、無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、所定情報を無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
より詳細には、たとえば、無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ動作情報に基づいて、無線基地局装置101Aから自己への無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
このハンドオーバ動作情報の内容として、たとえば、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101B以外の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間、ならびに無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101B以外の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元およびハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報、のうちの少なくともいずれか1つをハンドオーバ動作情報に含める。
また、無線基地局装置101Bは、さらに、無線基地局装置101Aから自己への無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、当該ハンドオーバ動作のタイミングを制御しないと判断した場合には、不制御情報すなわちハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信したハンドオーバパラメータ通知に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御する。
より詳細には、ハンドオーバパラメータ通知は、無線基地局装置101Bが無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含む。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した上記設定値に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御する。
なお、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を単独またはハンドオーバレポートと合わせて所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する構成であってもよい。
具体的には、たとえば、無線基地局装置101Bは、受信電力情報において無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101Cからの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己を通信先として無線端末装置202に選択させた方が良いと判断し、自己から無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Cへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。一方、無線基地局装置101Bは、受信電力情報において無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Cからの無線信号の受信電力が所定値以上の場合には、無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Cを通信先として無線端末装置202に選択させた方が良いと判断し、上記ハンドオーバ動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
図30は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図30を参照して、まず、無線端末装置202によるハンドオーバ動作が図26に示すように行なわれたとする。
無線基地局装置101Aは、たとえば無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するためのタイマの値が所定値以下であること等を自ら確認するか、または他の装置からの通知によって確認することにより、”HO to Wrong Cell”を検出する。すなわち、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバは”HO to Wrong Cell”であったと判断する(ステップS511)。
次に、無線基地局装置101Aは、”HO to Wrong Cell”であったと判断すると、WrongCell発生通知をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS512)。なお、無線基地局装置101Aは、WrongCell発生通知と合わせて前述のハンドオーバレポートまたは受信電力情報を無線基地局装置101Bへ送信してもよい。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101AからWrongCell発生通知を受信して、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否かを判断する(ステップS513)。
すなわち、無線基地局装置101Bは、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS513でNO)、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS514)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
一方、無線基地局装置101Bは、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS513でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS515)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが早くなるようにパラメータを設定する(ステップS516)。なお、無線基地局装置101Aは、これらのパラメータ設定を両方行ってもよい。
このように、図30に示す例では、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。
無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、不適切であったと判断した場合には、無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Cへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングを制御する指示すなわちWrongCell発生通知を所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから上記指示を受信して、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
また、無線基地局装置101Bは、さらに、無線基地局装置101Aから上記指示を受信した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Bは、当該ハンドオーバ動作のタイミングを制御しないと判断した場合には、不制御情報すなわちハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Aへ送信する。
無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信したハンドオーバパラメータ通知に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御する。
図31は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置が”HO to Wrong Cell”の検出処理を行なう際の動作手順の一例を定めたシーケンス図である。
図31を参照して、まず、無線端末装置202によるハンドオーバ動作が図26に示すように行なわれたとする。
無線基地局装置101Aは、たとえば無線端末装置202のセルCBにおける滞在時間を計測するためのタイマの値が所定値以下であること等を自ら確認するか、または他の装置からの通知によって確認することにより、”HO to Wrong Cell”を検出する。すなわち、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバは”HO to Wrong Cell”であったと判断する(ステップS521)。
次に、無線基地局装置101Aは、”HO to Wrong Cell”であったと判断すると、たとえばハンドオーバ動作のパラメータを確認し、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅いか否か、および自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に早いか否かを判断する(ステップS522)。
すなわち、無線基地局装置101Aは、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど遅くないか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングがそれほど早くなく、パラメータ変更が可能である場合には(ステップS522でNO)、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるか、あるいは自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが早くなるようにパラメータを設定する(ステップS523)。なお、無線基地局装置101Aは、これらのパラメータ設定を両方行ってもよい。
一方、無線基地局装置101Aは、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に遅く、かつ自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが十分に早く、パラメータ変更を行なわない方が良いと判断した場合には(ステップS522でYES)、ハンドオーバパラメータ通知を無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS524)。このハンドオーバパラメータ通知には、たとえば、ヒステリシスHS、TTTおよびオフセットOST等の自己の設定値が含まれる。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバパラメータ通知を受信して、当該ハンドオーバパラメータ通知の示す設定値に基づき、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する(ステップS525)。なお、無線基地局装置101Bは、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを全体的に遅くしてもよいし、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを選択的に遅くしてもよい。
このように、図31に示す例では、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。
無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作が不適切であったか否かを判断する。そして、無線基地局装置101Aは、不適切であったと判断した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、所定情報すなわちWrongCell発生通知を無線基地局装置101Bへ送信する。
無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
なお、無線基地局装置101Aは、図29に示す例と同様に、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報すなわちハンドオーバレポートを所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する構成であってもよい。
また、無線基地局装置101Aは、図29に示す例と同様に、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を単独またはWrongCell発生通知と合わせて所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する構成であってもよい。
次に、無線基地局装置において、他の無線基地局装置から通知されたハンドオーバパラメータの具体的な利用方法について説明する。
ハンドオーバパラメータの具体例として、オフセットOSTを考える。無線基地局装置101は、無線端末装置202における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、無線端末装置202による自己から上記他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作を行なうか否かを判断する。この受信電力の差は、無線基地局装置101によって設定されるオフセット値すなわちオフセットOSTが上記受信電力に加えられた状態で算出される。
無線基地局装置101は、自己が設定するオフセット値をハンドオーバパラメータ通知に含める。そして、無線基地局装置101は、他の無線基地局装置101から通知されたオフセット値に基づいて、自己の設定するオフセット値を調整する。
なお、無線基地局装置101は、ハンドオーバレポート、PingPong発生通知またはWrongCell発生通知に、オフセットOST等、無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含める構成であってもよい。
図32は、本発明の第1の実施の形態に係る無線基地局装置におけるオフセットOSTの調整方法の一例を示す図である。
図32を参照して、ここでは、無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のオフセットOSTの調整を考える。
無線基地局装置101Aからの無線信号の無線端末装置202における受信電力をPAとし、無線基地局装置101Bからの無線信号の無線端末装置202における受信電力をPBとし、無線基地局装置101AにおいてPBに対して付加するオフセットOSTをOSTAとし、無線基地局装置101BにおいてPAに対して付加するオフセットOSTをOSTBとする。
無線基地局装置101Aは、たとえば以下の判定式(1)を満たす場合、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作を決定する。
PA<PB+OSTA・・・(1)
また、無線基地局装置101Bは、たとえば以下の判定式(2)を満たす場合、自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作を決定する。
PB<PA+OSTB・・・(2)
判定式(1)および判定式(2)を同時に満たす場合、セルCAおよびセルCB間の”Ping Pong HO”が多発することになる。
ここで、判定式(1)および判定式(2)を同時に満たすPAおよびPBが存在するための必要十分条件は、以下の式で表される。
OSTA>−OSTB
オフセットOSTは、無線基地局装置単体の都合で調整するのではなく、周辺の無線基地局装置が自己の受信電力に対して設定しているオフセットOSTに応じて設定することが望ましい。
たとえば、無線基地局装置101Aは、OSTBを取得した場合には、OSTA≦−OSTBの範囲でOSTAを調整する。なお、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202における受信電力の測定誤差等を考慮して、上記範囲からさらにマージンを確保した範囲でOSTAを調整する構成であってもよい。
ところで、非特許文献1に記載されるような不適切なハンドオーバ動作が行なわれると、通信システムにおいて、通信断および通信トラフィックの増大等、種々の問題が生じる。
これに対して、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、所定情報を無線基地局装置101Aへ送信する。そして、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
このような構成により、無線端末装置によるハンドオーバが無線基地局装置間で繰り返される”Ping Pong HO”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
たとえば、マクロセルおよびフェムトセル間で”Ping Pong HO”が発生する場合には、マクロ基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法、およびフェムト基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法の2通りが考えられる。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、上記のように無線基地局装置が周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求する構成により、マクロ基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合、フェムト基地局に”Ping Pong HO”の発生を通知して、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。また、フェムト基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合にも、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。
これにより、たとえばマクロ基地局よりもフェムト基地局をハンドオーバ先として選択されやすくすることができるため、無線通信システムにおける通信トラフィックを適切に分散させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、所定情報を無線基地局装置101Aへ送信する。そして、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを遅くする制御、および無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを早くする制御の少なくとも一方を行なう。
このような構成により、ハンドオーバ先として不適切な無線基地局装置が選択される”HO to Wrong Cell”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう指示を所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する。そして、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから上記指示を受信して、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置、すなわち無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報を多く有する無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生の有無を適切に判断し、周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、所定情報を無線基地局装置101Aへ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうか否かをまず判断し、当該タイミング制御が困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置以外の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bは、上記事象を検知した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、所定情報を無線基地局装置101Aへ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうか否かをまず判断し、当該タイミング制御が困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置以外の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する。無線基地局装置101Bは、無線端末装置202による自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから、無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間、無線端末装置202による自己へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置の識別情報、および無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報のうちの少なくともいずれか1つをハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報を、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置へ送信することにより、たとえば、当該他の無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生の有無を適切に判断し、また、ハンドオーバ動作のタイミングを適切に制御することができる。そして、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生を判断するために有用な情報またはハンドオーバ動作のタイミングを制御するために有用な情報を、当該他の無線基地局装置に通知することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bは、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を所定情報として無線基地局装置101Aへ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置におけるハンドオーバ動作のタイミング制御に有用な情報を、当該他の無線基地局装置に通知することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aは、受信電力情報において無線基地局装置101Bからの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から無線基地局装置101Bへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。一方、無線基地局装置101Aは、受信電力情報において無線基地局装置101Bからの無線信号の受信電力が所定値以上の場合には、ハンドオーバ動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、無線端末装置の電波環境に応じてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行するか否かを適切に判断することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aは、さらに、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、不制御情報を無線基地局装置101Bへ送信する。そして、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した不制御情報に基づいて、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作のタイミング制御に対応した、すなわち無線基地局装置101Aにおいて行なうべきタイミング制御の代わりとなるような、無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうことが困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、上記所定情報は、無線基地局装置101Bが無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含む。無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した上記設定値に基づいて、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、上記事象を検知した無線基地局装置における設定値に基づき、自己の設定値を適切に設定することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、上記不制御情報は、無線基地局装置101Aが無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含む。無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した上記設定値に基づいて、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置において、他の無線基地局装置における設定値に基づき、自己の設定値を適切に設定することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101は、無線端末装置202における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、無線端末装置202による自己から上記他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作を行なうか否かを判断する。上記受信電力の差は、無線基地局装置101によって設定されるオフセット値が受信電力に加えられた状態で算出される。無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Aは、自己が設定するオフセット値を所定情報または不制御情報に含める。そして、無線基地局装置101Bまたは無線基地局装置101Aは、不制御情報または所定情報に含まれるオフセット値に基づいて、自己の設定するオフセット値を調整する。
このような構成により、オフセットOSTを、無線基地局装置単体の都合で調整するのではなく、他の無線基地局装置がたとえば自己からの無線信号の受信電力に対して設定しているオフセット値に応じて設定することができるため、”Ping Pong HO”の発生を抑制することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから自己または無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知する。無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、所定情報を無線基地局装置101Bへ送信する。そして、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した所定情報に基づいて、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。
このような構成により、無線端末装置によるハンドオーバが無線基地局装置間で繰り返される”Ping Pong HO”およびハンドオーバ先として不適切な無線基地局装置が選択される”HO to Wrong Cell”を検出し、ハンドオーバ元の無線基地局装置およびハンドオーバ先の無線基地局装置間でハンドオーバ動作のタイミング制御を柔軟に行なうことができる。これにより、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができるため、良好な通信システムを構築することができる。したがって、不適切なハンドオーバ動作を検出し、無線端末装置の移動動作を制御することにより、通信の安定化を図ることができる。
たとえば、マクロセルおよびフェムトセル間で”Ping Pong HO”が発生する場合には、マクロ基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法、およびフェムト基地局のハンドオーバ動作のパラメータを調整する方法の2通りが考えられる。
本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、上記のように無線基地局装置が周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求する構成により、マクロ基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合、フェムト基地局に”Ping Pong HO”の発生を通知して、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。また、フェムト基地局が”Ping Pong HO”を検出した場合にも、フェムト基地局から他の基地局へのハンドオーバ動作を遅らせることが可能となる。
これにより、たとえばマクロ基地局よりもフェムト基地局をハンドオーバ先として選択されやすくすることができるため、無線通信システムにおける通信トラフィックを適切に分散させることができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう指示を所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する。そして、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから上記指示を受信して、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置、すなわち無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報を多く有する無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生の有無を適切に判断し、周辺基地局に対してハンドオーバ動作のタイミング制御を要求することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aは、上記事象を検知した場合には、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、所定情報を無線基地局装置101Bへ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうか否かをまず判断し、当該タイミング制御が困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置以外の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する。無線基地局装置101Aは、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101B以外の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間、ならびに無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101B以外の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元およびハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報、のうちの少なくともいずれか1つをハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報を、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置へ送信することにより、たとえば、当該他の無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生の有無を適切に判断し、また、ハンドオーバ動作のタイミングを適切に制御することができる。そして、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において”Ping Pong HO”および”HO to Wrong Cell”の発生を判断するために有用な情報またはハンドオーバ動作のタイミングを制御するために有用な情報を、当該他の無線基地局装置に通知することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aは、無線端末装置202における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を所定情報として無線基地局装置101Bへ送信する。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置におけるハンドオーバ動作のタイミング制御に有用な情報を、当該他の無線基地局装置に通知することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aが、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから自己へのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知した場合において、無線基地局装置101Bは、受信電力情報において無線基地局装置101Aからの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から無線基地局装置101Aへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。一方、無線基地局装置101Bは、受信電力情報において無線基地局装置101Aからの無線信号の受信電力が所定値以上の場合には、ハンドオーバ動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、無線端末装置の電波環境に応じてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行するか否かを適切に判断することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aが、無線端末装置202による自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから所定時間内に、無線端末装置202による無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が行なわれた事象を検知した場合において、無線基地局装置101Bは、受信電力情報において無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101Cからの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Cへの無線端末装置202によるハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるように制御する。一方、無線基地局装置101Bは、受信電力情報において無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Cからの無線信号の受信電力が所定値以上の場合には、ハンドオーバ動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、無線端末装置の電波環境に応じてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行するか否かを適切に判断することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bは、さらに、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、不制御情報を無線基地局装置101Aへ送信する。そして、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した不制御情報に基づいて、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作のタイミング制御に対応した、すなわち無線基地局装置101Bにおいて行なうべきタイミング制御の代わりとなるような、無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を行なうことが困難な場合に、上記事象を検知した無線基地局装置においてハンドオーバ動作のタイミング制御を実行することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、上記所定情報は、無線基地局装置101Aが無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含む。無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから受信した上記設定値に基づいて、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置以外の他の無線基地局装置において、上記事象を検知した無線基地局装置における設定値に基づき、自己の設定値を適切に設定することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、上記不制御情報は、無線基地局装置101Bが無線端末装置202による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作のタイミングを制御するための設定値を含む。無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bから受信した上記設定値に基づいて、ハンドオーバ動作のタイミング制御を行なう。
このような構成により、上記事象を検知した無線基地局装置において、他の無線基地局装置における設定値に基づき、自己の設定値を適切に設定することができる。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101は、無線端末装置202における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、無線端末装置202による自己から上記他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作を行なうか否かを判断する。上記受信電力の差は、無線基地局装置101によって設定されるオフセット値が受信電力に加えられた状態で算出される。無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Bは、自己が設定するオフセット値を所定情報または不制御情報に含める。そして、無線基地局装置101Aまたは無線基地局装置101Bは、不制御情報または所定情報に含まれるオフセット値に基づいて、自己の設定するオフセット値を調整する。
このような構成により、オフセットOSTを、無線基地局装置単体の都合で調整するのではなく、他の無線基地局装置がたとえば自己からの無線信号の受信電力に対して設定しているオフセット値に応じて設定することができるため、”Ping Pong HO”の発生を抑制することができる。
なお、本発明の第1の実施の形態では、無線端末装置のハンドオーバ動作について具体的な説明を行なったが、無線基地局装置と通信中の無線端末装置が行なう基地局間移動(セル間移動)動作であるハンドオーバに限らず、アイドル状態の無線端末装置が行なう基地局間移動(セル間移動)動作についても、本発明は適用される。すなわち、本発明の第1の実施の形態において、「ハンドオーバ」を「移動」に置き換えた構成および動作についても、本発明は適用される。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線端末装置のハンドオーバ動作のタイミングからの経過時間をタイマによって得る構成である。この「ハンドオーバ動作のタイミング」は、上記各シーケンスにおいて例示したタイミングに限らず、ハンドオーバ動作におけるいずれのタイミングであってもよい。すなわち、ハンドオーバを行なうことを決定するタイミング等、ハンドオーバ動作の直前、最中および直後のいずれのタイミングであってもよい。
また、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置の一致を確認するためにECGIを用いる構成であるとしたが、これに限定するものではない。ECGIの代わりにPCIを用いる構成であってもよい。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る無線通信システムと比べてハンドオーバ先からハンドオーバ元へ種々のハンドオーバレポートが送信される無線通信システムに関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る無線通信システムと同様である。
図33は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。
図33を参照して、まず、無線端末装置202、無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間でたとえば図2に示すような各種情報が送受信されることにより、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が実行される(ステップS601)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が完了すると、ハンドオーバレポートをたとえばX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する。このハンドオーバレポートには、たとえば、当該ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元である無線基地局装置101AのECGI、無線基地局装置101BのECGI、無線基地局装置101Bが無線端末装置202に付与したC−RNTI、および当該ハンドオーバ動作における無線端末装置202の移動速度が含まれる。ここで、無線端末装置202の移動速度とは、無線端末装置202の物理的な移動速度、たとえば時速[km/h]を意味する(ステップS602)。
次に、無線端末装置202、無線基地局装置101Bおよび無線基地局装置101C間でたとえば図2に示すような各種情報が送受信されることにより、無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が実行される(ステップS603)。
次に、無線基地局装置101Bは、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が完了すると、ハンドオーバレポートをたとえばX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する。このハンドオーバレポートには、たとえば、図20において説明したようなタイマの値すなわち無線基地局装置101Bの形成するセルにおける無線端末装置202の滞在時間、当該ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先である無線基地局装置101CのECGI、当該ハンドオーバ動作における無線端末装置202の移動速度および当該ハンドオーバ動作の種別を示すハンドオーバ種別情報が含まれる。なお、ステップS602における送信の代わりに、このハンドオーバレポートに、ステップS602におけるハンドオーバレポートの内容がさらに含まれてもよい(ステップS604)。
ハンドオーバ種別情報は、たとえば、0〜7の番号であり、この番号によってハンドオーバ動作の内容が判別可能となる。具体的には、たとえば、移動速度が小さい無線端末装置202用のハンドオーバ動作、移動速度が中程度の無線端末装置202用のハンドオーバ動作、移動速度が大きい無線端末装置202用のハンドオーバ動作、無線基地局装置間の負荷調整のためのハンドオーバ動作、およびセル半径拡張のためのハンドオーバ動作が、それぞれ異なる番号に対応付けされる。ここで、「セル半径拡張のためのハンドオーバ動作」とは、小型基地局へのハンドオーバ動作を促進するためにオフセットOST等の調整が行なわれたハンドオーバ動作を意味する。
他の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作の際の無線端末装置202の移動速度の取得方法として、たとえば、無線基地局装置101は、無線端末装置202から移動速度の報告を受ける。より詳細には、無線端末装置202は、たとえば、所定時間における自己のハンドオーバ回数に基づいて、自己の移動速度を検出する。そして、無線端末装置202は、自己の移動速度を無線基地局装置101に報告する。
また、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作の際の無線端末装置202の移動速度の取得方法として、たとえば、無線基地局装置101は、自己の形成するセル(以下、単に自己のセルとも称する。)における無線端末装置202の滞在時間、および自己のセル半径から無線端末装置202の移動速度を求める。具体的には、(セル半径/滞在時間)を算出して移動速度を求めることができる。
また、無線基地局装置101は、無線端末装置202の移動速度を、無線端末装置202の位置情報から求めてもよい。たとえば、GPS(Global Positioning System)を利用することが可能である。
あるいは、3GPPで規定されたLPP(LTE Positioning Protocol)を利用することが可能である。すなわち、ダウンリンクLPPにおいて、まず、3つ以上の無線基地局装置からLPP専用の信号を送信する。次に、無線端末装置202において各無線基地局装置からの当該信号の受信タイミングの差を算出し、無線基地局装置101に算出結果を通知する。次に、無線基地局装置101は、通知された受信タイミングの差に基づいて無線端末装置202の位置を推定する。
また、アップリンクLPPにおいて、まず、無線端末装置202がLPP専用の信号を送信する。次に、各無線基地局装置において、当該信号の受信タイミングを算出する。次に、各無線基地局装置の上位装置が、各無線基地局装置において算出された受信タイミングを取得し、これらのタイミング差に基づいて無線端末装置202の位置を推定する。
図34は、本発明の第2の実施の形態に係る無線基地局装置における制御部の構成を示す図である。
図34を参照して、制御部98は、ハンドオーバ動作情報作成部11と、ハンドオーバ動作情報送信部12と、周辺基地局リスト作成部13とを含む。
図33で説明したように、無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作情報作成部11は、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、当該無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報すなわちハンドオーバレポートを作成する。そして、ハンドオーバ動作情報送信部12は、ハンドオーバ動作情報作成部11によって作成されたハンドオーバレポートを無線基地局装置101Aへ送信する。
具体的には、たとえば、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間である滞在時間をハンドオーバ動作情報に含める。
また、たとえば、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202に付与した端末識別情報、無線基地局装置101Aの識別情報、および当該無線端末装置202による無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
また、たとえば、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれた際の当該無線端末装置202の移動速度、無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた際の当該無線端末装置202の移動速度、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める。
また、たとえば、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報送信部12は、基地局−基地局間の論理インタフェース経由でハンドオーバ動作情報を無線基地局装置101Aへ送信する。
図35は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。
図35を参照して、まず、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作において、無線基地局装置101Aは、ハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を無線端末装置202へ送信する。このハンドオーバ指示には、たとえば、当該ハンドオーバ動作の種別を示すハンドオーバ種別情報、およびハンドオーバ先の無線基地局装置101BのECGIが含まれる(ステップS611)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101B間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101BへRRCコネクション再構成完了通知を送信する(ステップS612)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Bへハンドオーバ履歴情報を送信する。このハンドオーバ履歴情報には、たとえば、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ種別情報、および無線基地局装置101Aから付与されたC−RNTIが含まれる。なお、無線端末装置202は、過去複数回のハンドオーバ動作におけるハンドオーバ種別情報および各無線基地局装置101から付与されたC−RNTIをハンドオーバ履歴情報に含める構成であってもよい(ステップS613)。
次に、無線端末装置202、無線基地局装置101Bおよび無線基地局装置101C間でたとえば図2に示すような各種情報が送受信されることにより、無線基地局装置101Bから無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が実行される(ステップS614)。
次に、無線基地局装置101Bは、自己から無線基地局装置101Cへのハンドオーバ動作が完了すると、ハンドオーバレポートをたとえばX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する。このハンドオーバレポートには、たとえば無線端末装置202から受信したハンドオーバ履歴情報の一部または全部が含まれる(ステップS615)。
このように、図35に示す例では、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作を行った無線端末装置202から受信した情報から、ハンドオーバ動作情報に含める情報を取得する。
たとえば、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Aが当該無線端末装置202に付与した端末識別情報、および当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める。
なお、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作を行った無線端末装置202から受信した情報に基づいて作成した情報をハンドオーバ動作情報に含める構成であってもよい。
図36は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。
図36を参照して、まず、無線端末装置202、無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間でたとえば図2に示すような各種情報が送受信されることにより、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が実行される(ステップS631)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が完了すると、ハンドオーバレポートをたとえばX2インタフェース経由で無線基地局装置101Aへ送信する。このハンドオーバレポートには、たとえば、当該ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元である無線基地局装置101AのECGI、無線基地局装置101BのECGI、および当該ハンドオーバ動作における無線端末装置202の移動速度が含まれる(ステップS632)。
次に、たとえば図9の場合と同様に、無線基地局装置101Cから送信される無線信号の干渉が大きく、無線基地局装置101Bと通信できなくなることにより、無線端末装置202においてRLFが発生する(ステップS633)。
次に、無線端末装置202は、RLF発生を検出すると、RRCコネクション再確立要求を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS634)。そして、無線端末装置202は、RLFレポートを含む端末情報応答を無線基地局装置101Cへ送信する(ステップS635)。
次に、無線基地局装置101Cは、無線端末装置202からRLFレポートを受信して、当該RLFレポートの内容を含むRLF通知をX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する(ステップS636)。
次に、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101CからRLF通知を受信して、セルCBへの”HO to Wrong Cell”であると判断し、ハンドオーバレポートを無線基地局装置101Aへ送信する(ステップS637)。このハンドオーバレポートは、たとえば”Handover Report Type”というパラメータを含む。無線基地局装置101Bは、このパラメータを所定値に設定することにより、”HO to Wrong Cell”を無線基地局装置101Aに通知する。
一方、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aから自己へのハンドオーバ動作が完了し、無線端末装置202においてRLFが発生しなかった場合には、”Handover Report Type”を所定値に設定することにより、ハンドオーバ動作が正常に完了した旨を無線基地局装置101Aに通知する。具体的には、図33のステップS604または図35のステップS615におけるハンドオーバレポートに、上記所定値を設定する。
すなわち、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれ、当該無線端末装置202と当該他の無線基地局装置との通信接続が切断されなかった場合に、通信接続が切断されなかった旨をハンドオーバ動作情報に含める。
無線基地局装置101は、他の無線基地局装置から受信したハンドオーバレポートに基づいて、種々の処理を行なう。
たとえば、図20に示すステップS176において、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bからハンドオーバレポートを受信して、当該ハンドオーバレポートの内容を解析し、セルCAおよびセルCB間の”Ping Pong HO”を検出する。具体的には、無線基地局装置101Aは、セルCBにおける無線端末装置202の滞在時間に当該無線端末装置202の移動速度を乗じて移動距離を算出し、算出した移動距離が所定の閾値未満の場合に、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のハンドオーバは”Ping Pong HO”であったと判断する。
すなわち、無線基地局装置101Aは、滞在時間が短い場合でも、移動速度が大きい場合には、無線端末装置202が長距離移動していることから、”Ping Pong HO”ではないと判断する。なお、無線基地局装置101は、無線端末装置202の移動速度のみに基づいて”Ping Pong HO”の判断を行なう構成であってもよい。具体的には、たとえば、無線基地局装置101は、無線端末装置202の移動速度が大きい場合には、”Ping Pong HO”ではないと判断する。
図37は、本発明の第2の実施の形態に係る無線基地局装置によるハンドオーバレポートを用いた処理の一例を示すフローチャートである。
無線基地局装置101Aは、周辺基地局リストを保持し、周辺基地局リストに含まれる1または複数の無線基地局装置の中から、無線端末装置202のハンドオーバ先を選択する。
無線基地局装置101Aにおける周辺基地局リスト作成部13は、無線基地局装置101Bから受信したハンドオーバ動作情報に含まれる滞在時間に基づいて、周辺基地局リストから無線基地局装置101Bを削除するか否かを判断する。
具体的には、図37を参照して、まず、無線基地局装置101Aは、たとえば無線基地局装置101Bからハンドオーバレポートを受信する(ステップS621)。
次に、無線基地局装置101Aは、当該ハンドオーバレポートの示す滞在時間を確認し、無線基地局装置101Bにおける滞在時間の統計処理を行なう(ステップS622)。
すなわち、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bへの過去x回のハンドオーバ動作のうち、滞在時間がα未満となるものがy回以上である場合には(ステップS622でYES)、無線基地局装置101Bはハンドオーバ先として適切ではないと判断し、自己の保持する周辺基地局リストから無線基地局装置101Bを削除する(ステップS623)。
一方、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bへの過去x回のハンドオーバ動作のうち、滞在時間がα未満となるものがy回未満である場合には(ステップS622でNO)、無線基地局装置101Bはハンドオーバ先として適切であると判断し、自己の保持する周辺基地局リストを維持する。
なお、無線基地局装置101は、他の無線基地局装置から受信したハンドオーバレポートに基づいてハンドオーバ動作のタイミングの制御および周辺基地局リストの作成を行なう構成に限らず、当該ハンドオーバレポートを用いて無線信号の送信電力制御および干渉対策を行なうことも可能である。
図38は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの内容の一例を示す図である。
図38を参照して、このハンドオーバレポートは、LTEにおいてX2インタフェース経由で送受信されるハンドオーバレポートに新たな情報を追加したものである。
具体的には、パラメータ”Handover Report Type”に”HO short time of stay”が追加され(FL1)、また、”Time of Stay”が新たなパラメータとして追加されている(FL2)。”Time of Stay”は、”Handover Report Type”が”HO short time of stay”である場合に設定される。”Time of Stay”の単位は、たとえば、サブフレーム、フレーム、ミリ秒または秒である。
たとえば、図33に示すフローチャートのステップS604において、無線基地局装置101Bは、自己の形成するセルにおける無線端末装置202の滞在時間が所定値未満である場合に、”HO short time of stay”が設定され、かつ”Time of Stay”に当該滞在時間が設定されたハンドオーバレポートを無線基地局装置101Aへ送信する。
これにより、無線基地局装置101Aは、”Too Early HO”および”HO to Wrong Cell”と、単に上記滞在時間の短い事象である”HO short time of stay”とを区別することが可能となる。
たとえば、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bにおける”HO short time of stay”を検出した場合には、ハンドオーバ動作のタイミングが遅くなるようにパラメータを設定する。具体的には、たとえば、ヒステリシスHSを大きくするか、TTTを大きくするか、あるいはオフセットOSTを小さくする。そして、無線基地局装置101Aは、このパラメータ設定において、”Too Early HO” および”HO to Wrong Cell”の場合と比べて、ハンドオーバ動作のタイミングを遅らせる度合いを小さくする。
なお、無線基地局装置101Bは、上記滞在時間が所定値以上である場合でも、”Time of Stay”に当該滞在時間が設定されたハンドオーバレポートを無線基地局装置101Aへ送信する構成であってもよい。また、無線基地局装置101Bは、ハンドオーバレポートに、”HO short time of stay”を設定し、”Time of Stay”は設定しない構成であってもよい。
また、無線基地局装置101Bは、上記滞在時間が所定値未満である場合、すなわち”HO short time of stay”が発生した場合に、たとえばLTEにおけるハンドオーバレポートにおいて、”Handover Report Type”に”Too Early HO”または”HO to Wrong Cell”を設定して無線基地局装置101Aへ送信する構成であってもよい。
図39は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの内容の一例を示す図である。
図39を参照して、このハンドオーバレポートは、LTEにおけるハンドオーバレポートとは別に、新たなメッセージ”Short Tos Indication”として追加したものである。
たとえば、図33に示すフローチャートのステップS604において、無線基地局装置101Bは、自己の形成するセルにおける無線端末装置202の滞在時間が所定値未満である場合に、”Time of Stay”に当該滞在時間が設定された”Short Tos Indication”を無線基地局装置101Aへ送信する(FL11)。
たとえば、この”Short Tos Indication”は、図21に示すPingPong発生通知に対応する。
このような新たなメッセージを追加する構成により、図38に示すような既存のメッセージを流用する場合と比較して、”Handover Cause”等の余分な情報を省くことができる。
図40は、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの内容の一例を示す図である。
図40を参照して、このハンドオーバレポートは、LTEにおけるハンドオーバレポートとは別に、無線端末装置202から無線基地局装置101への新たなメッセージ”Short Tos Indication”として追加したものである。
無線基地局装置101に限らず、無線端末装置202が、無線基地局装置101の形成するセルにおける自己の滞在時間を計測することも可能である。
たとえば、図35に示すフローチャートのステップS613において、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aの形成するセルにおける自己の滞在時間が所定値未満である場合に、たとえば、ハンドオーバ先の無線基地局装置101BのECGI(FL21)、および”UE Short ToS Report Container” (FL22)が挿入された”Short Tos Indication”を無線基地局装置101Bへ送信する。”UE Short ToS Report Container”は、たとえば、上記滞在時間、ハンドオーバ元の無線基地局装置101AのECGI、無線基地局装置101Aから付与されたC−RNTI、無線基地局装置101Bから付与されたC−RNTI、ハンドオーバ動作前の自己の移動速度、ハンドオーバ動作後の自己の移動速度、および当該ハンドオーバ動作の種別を示すハンドオーバ種別情報が含まれる。
無線基地局装置101Bは、たとえば、無線端末装置202から受信した”Short Tos Indication”を無線基地局装置101Aへ送信する。
以上のように、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作情報作成部11は、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、当該無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を作成する。そして、ハンドオーバ動作情報送信部12は、ハンドオーバ動作情報作成部11によって作成されたハンドオーバ動作情報を無線基地局装置101Aへ送信する。
このように、ハンドオーバ動作に関する情報を無線基地局装置101へ送信する構成により、当該無線基地局装置101においてハンドオーバ動作を適切に評価することができる。これにより、たとえば、ハンドオーバ動作のタイミング制御等を適切に行ない、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができる。したがって、通信の安定化を図り、良好な通信システムを構築することができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれてから、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間である滞在時間をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の滞在時間をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおける周辺基地局リスト作成部13は、無線基地局装置101Bから受信したハンドオーバ動作情報に含まれる滞在時間に基づいて、周辺基地局リストから無線基地局装置101Bを削除するか否かを判断する。
このような構成により、無線端末装置202の滞在時間に基づいて周辺基地局リストを更新することができるため、ハンドオーバ先としてより適切な無線基地局装置を選択することができる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Aが当該無線端末装置202に付与した端末識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の識別情報をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、無線端末装置202の識別が容易となり、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202に付与した端末識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の識別情報をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、無線端末装置202の識別が容易となり、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Aの識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線基地局装置101の識別情報をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置101を把握し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線基地局装置101の識別情報をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置101を把握し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれた際の当該無線端末装置202の移動速度をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の移動速度をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた際の当該無線端末装置202の移動速度をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の移動速度をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作の種別をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作の種別をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作を行った無線端末装置202から受信した情報から、ハンドオーバ動作情報に含める情報を取得するかまたは作成する。
このような構成により、より多様な情報をハンドオーバレポートに含めることができるため、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Bから他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれ、当該無線端末装置202と当該他の無線基地局装置との通信接続が切断されなかった場合に、通信接続が切断されなかった旨をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作が行なわれても通信接続が切断されなかった旨をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行なうことが可能となる。
また、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおけるハンドオーバ動作情報送信部12は、基地局−基地局間の論理インタフェース経由でハンドオーバ動作情報を無線基地局装置101Aへ送信する。
このように、基地局−基地局間の論理インタフェースを用いる構成により、たとえばコアネットワークにおける上位装置がハンドオーバ動作を測定し、S1インタフェース等の上位装置−基地局間の論理インタフェースを用いて無線基地局装置101に測定結果を通知する構成と比べて、無線通信システムにおける通信トラフィックが低減され、また、ハンドオーバ動作のタイミング制御等に対するハンドオーバ動作情報の迅速な反映が可能となる。
なお、本発明の第2の実施の形態において説明したようなハンドオーバレポートの送信手順に限らず、本発明の第2の実施の形態に係るハンドオーバレポートの内容を、本発明の第1の実施の形態における各シーケンスにおけるハンドオーバレポート等に適用することも可能である。
その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る無線通信システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
<第3の実施の形態>
本実施の形態は、第2の実施の形態に係る無線通信システムと比べてハンドオーバ元からハンドオーバ先へ種々のハンドオーバレポートが送信される無線通信システムに関する。以下で説明する内容以外は第2の実施の形態に係る無線通信システムと同様である。
図41は、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。
図41を参照して、まず、無線端末装置202、無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間でたとえば図2に示すような各種情報が送受信されることにより、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が実行される(ステップS641)。
次に、無線基地局装置101Aは、自己から無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が完了すると、ハンドオーバレポートをたとえばX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する。このハンドオーバレポートには、たとえば、当該ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先である無線基地局装置101BのECGI、無線基地局装置101AのECGI、無線基地局装置101Aが無線端末装置202に付与したC−RNTI、当該ハンドオーバ動作における無線端末装置202の移動速度、セルCAにおける無線端末装置202の滞在時間、および当該ハンドオーバ動作の種別を示すハンドオーバ種別情報が含まれる(ステップS642)。
上記滞在時間の取得方法として、たとえば、無線基地局装置101Aは、他の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作が行なわれると、無線端末装置202のセルCAにおける滞在時間を計測するためにタイマをスタートさせ、無線基地局装置101Bからハンドオーバ応答を受信して当該タイマの確認を行ない、滞在時間を取得する。
図41で説明したように、無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作情報作成部11は、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、当該無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報すなわちハンドオーバレポートを作成する。そして、ハンドオーバ動作情報送信部12は、ハンドオーバ動作情報作成部11によって作成されたハンドオーバレポートを無線基地局装置101Bへ送信する。
具体的には、たとえば、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行なわれてから、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間である滞在時間をハンドオーバ動作情報に含める。
また、たとえば、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202に付与した端末識別情報、無線基地局装置101Bの識別情報、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれた際の当該無線端末装置202の移動速度、および当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める。
また、たとえば、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報送信部12は、基地局−基地局間の論理インタフェース経由でハンドオーバ動作情報を無線基地局装置101Bへ送信する。
図42は、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムにおけるハンドオーバレポートの送信手順の一例を定めたシーケンス図である。
図42を参照して、まず、無線基地局装置101Dから無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作において、無線基地局装置101Dは、ハンドオーバ指示を含むRRCコネクション再構成指示を無線端末装置202へ送信する。このハンドオーバ指示には、たとえば、当該ハンドオーバ動作の種別を示すハンドオーバ種別情報、およびハンドオーバ先の無線基地局装置101AのECGIが含まれる(ステップS651)。
次に、無線端末装置202および無線基地局装置101A間でRRCコネクションが確立されると、無線端末装置202は、無線基地局装置101AへRRCコネクション再構成完了通知を送信する(ステップS652)。
次に、無線端末装置202は、無線基地局装置101Aへハンドオーバ履歴情報を送信する。このハンドオーバ履歴情報には、たとえば、当該ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置101DのECGI、当該ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置101AのECGI、無線基地局装置101Dから受信したハンドオーバ種別情報、無線基地局装置101Dから付与されたC−RNTI、および無線基地局装置101Dから無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作における無線端末装置202の移動速度が含まれる。なお、無線端末装置202は、過去複数回のハンドオーバ動作におけるハンドオーバ種別情報、各無線基地局装置101から付与されたC−RNTI、各無線基地局装置101のECGIおよび各無線基地局装置101の形成するセルにおける無線端末装置202の滞在時間をハンドオーバ履歴情報に含める構成であってもよい(ステップS653)。
次に、無線端末装置202、無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間でたとえば図2に示すような各種情報が送受信されることにより、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が実行される(ステップS654)。
次に、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が完了すると、ハンドオーバレポートをたとえばX2インタフェース経由で無線基地局装置101Bへ送信する。このハンドオーバレポートには、たとえば無線端末装置202から受信したハンドオーバ履歴情報の一部または全部が含まれる(ステップS655)。
このように、図42に示す例では、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202から受信した情報からハンドオーバ動作情報に含める情報を取得する。
具体的には、たとえば、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置が当該無線端末装置202に付与した端末識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。また、たとえば、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置の識別情報、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行われた際の当該無線端末装置202の移動速度、および当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める。
なお、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202から受信した情報からハンドオーバ動作情報に含める情報を作成する構成であってもよい。
また、無線基地局装置101Aは、無線基地局装置101Dから自己へのハンドオーバ動作が完了し、無線端末装置202においてRLFが発生しなかった場合には、”Handover Report Type”を所定値に設定することにより、ハンドオーバ動作が正常に完了した旨を無線基地局装置101Bに通知してもよい。具体的には、図41のステップS642または図42のステップS655におけるハンドオーバレポートに、上記所定値を設定する。
すなわち、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行われ、当該無線端末装置202と無線基地局装置101Aとの通信接続が切断されなかった場合に、通信接続が切断されなかった旨をハンドオーバ動作情報に含める。
無線基地局装置101は、他の無線基地局装置から受信したハンドオーバレポートに基づいて、種々の処理を行う。
たとえば、図23に示すステップS313において、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aからハンドオーバレポートを受信して、当該ハンドオーバレポートの内容を解析し、セルCAおよびセルCB間の”Ping Pong HO”を検出する。具体的には、無線基地局装置101Aは、セルCAにおける無線端末装置202の滞在時間に当該無線端末装置202の移動速度を乗じて移動距離を算出し、算出した移動距離が所定の閾値未満の場合に、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aおよび無線基地局装置101B間のハンドオーバは”Ping Pong HO”であったと判断する。
すなわち、無線基地局装置101Bは、滞在時間が短い場合でも、移動速度が大きい場合には、無線端末装置202が長距離移動していることから、”Ping Pong HO”ではないと判断する。なお、無線基地局装置101は、無線端末装置202の移動速度のみに基づいて”Ping Pong HO”の判断を行う構成であってもよい。具体的には、たとえば、無線基地局装置101は、無線端末装置202の移動速度が大きい場合には、”Ping Pong HO”ではないと判断する。
図43は、本発明の第3の実施の形態に係る無線基地局装置によるハンドオーバレポートを用いた処理の一例を示すフローチャートである。
無線基地局装置101Bは、周辺基地局リストを保持し、周辺基地局リストに含まれる1または複数の無線基地局装置の中から、無線端末装置202のハンドオーバ先を選択する。そして、無線基地局装置101Bにおける周辺基地局リスト作成部13は、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ動作情報に含まれる滞在時間に基づいて、周辺基地局リストから無線基地局装置101Aを削除するか否かを判断する。
具体的には、図43を参照して、まず、無線基地局装置101Bは、たとえば無線基地局装置101Aからハンドオーバレポートを受信する(ステップS651)。
次に、無線基地局装置101Bは、当該ハンドオーバレポートの示す滞在時間を確認し、無線基地局装置101Aにおける滞在時間の統計処理を行う(ステップS652)。
すなわち、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aへの過去x回のハンドオーバ動作のうち、滞在時間がα未満となるものがy回以上である場合には(ステップS652でYES)、無線基地局装置101Aは自己からのハンドオーバ先としても適切ではないと判断し、自己の保持する周辺基地局リストから無線基地局装置101Aを削除する(ステップS653)。
一方、無線基地局装置101Bは、無線基地局装置101Aへの過去x回のハンドオーバ動作のうち、滞在時間がα未満となるものがy回未満である場合には(ステップS652でNO)、無線基地局装置101Aは自己からのハンドオーバ先として適切であると判断し、自己の保持する周辺基地局リストを維持する。
なお、無線基地局装置101Bにおける周辺基地局リスト作成部13は、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ動作情報に含まれる滞在時間に基づいて、周辺基地局リストに無線基地局装置101Aを追加するか否かを判断する構成であってもよい。
また、無線基地局装置101は、他の無線基地局装置から受信したハンドオーバレポートに基づいてハンドオーバ動作のタイミングの制御および周辺基地局リストの作成を行う構成に限らず、当該ハンドオーバレポートを用いて無線信号の送信電力制御および干渉対策を行うことも可能である。
以上のように、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおいて、ハンドオーバ動作情報作成部11は、無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、当該無線端末装置202のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を作成する。そして、ハンドオーバ動作情報送信部12は、ハンドオーバ動作情報作成部11によって作成されたハンドオーバ動作情報を無線基地局装置101Bへ送信する。
このように、ハンドオーバ動作に関する情報を無線基地局装置101へ送信する構成により、当該無線基地局装置101においてハンドオーバ動作を適切に評価することができる。これにより、たとえば、ハンドオーバ動作のタイミング制御等を適切に行ない、不適切なハンドオーバ動作を抑制することができる。したがって、通信の安定化を図り、良好な通信システムを構築することができる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行なわれてから、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間である滞在時間をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の滞在時間をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Bにおける周辺基地局リスト作成部13は、無線基地局装置101Aから受信したハンドオーバ動作情報に含まれる滞在時間に基づいて、周辺基地局リストから無線基地局装置101Aを削除するか否か、または周辺基地局リストに無線基地局装置101Aを追加するか否かを判断する。
このような構成により、無線端末装置202の滞在時間に基づいて周辺基地局リストを更新することができるため、ハンドオーバ先としてより適切な無線基地局装置を選択することができる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置が当該無線端末装置202に付与した端末識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の識別情報をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、無線端末装置202の識別が容易となり、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202に付与した端末識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の識別情報をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、無線端末装置202の識別が容易となり、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置の識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線基地局装置101の識別情報をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置101を把握し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Bの識別情報をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線基地局装置101の識別情報をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置101を把握し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行われた際の当該無線端末装置202の移動速度をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の移動速度をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作が行われた際の当該無線端末装置202の移動速度をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、無線端末装置202の移動速度をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作の種別をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aから無線基地局装置101Bへのハンドオーバ動作の種別をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作の種別をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202から受信した情報からハンドオーバ動作情報に含める情報を取得するかまたは作成する。
このような構成により、より多様な情報をハンドオーバレポートに含めることができるため、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報作成部11は、当該無線端末装置202による無線基地局装置101Aへのハンドオーバ動作が行われ、当該無線端末装置202と無線基地局装置101Aとの通信接続が切断されなかった場合に、通信接続が切断されなかった旨をハンドオーバ動作情報に含める。
このように、ハンドオーバ動作が行われても通信接続が切断されなかった旨をハンドオーバレポートに含める構成により、ハンドオーバレポートの受信先の無線基地局装置101Bにおいて、ハンドオーバ動作をより適切に評価し、ハンドオーバ動作のタイミング制御等をより適切に行うことが可能となる。
また、本発明の第3の実施の形態に係る無線通信システムでは、無線基地局装置101Aにおけるハンドオーバ動作情報送信部12は、基地局−基地局間の論理インタフェース経由でハンドオーバ動作情報を無線基地局装置101Bへ送信する。
このように、基地局−基地局間の論理インタフェースを用いる構成により、たとえばコアネットワークにおける上位装置がハンドオーバ動作を測定し、S1インタフェース等の上位装置−基地局間の論理インタフェースを用いて無線基地局装置101に測定結果を通知する構成と比べて、無線通信システムにおける通信トラフィックが低減され、また、ハンドオーバ動作のタイミング制御等に対するハンドオーバ動作情報の迅速な反映が可能となる。
なお、本発明の第3の実施の形態において説明したようなハンドオーバレポートの送信手順に限らず、本発明の第3の実施の形態に係るハンドオーバレポートの内容を、本発明の第1の実施の形態における各シーケンスにおけるハンドオーバレポート等に適用することも可能である。
その他の構成および動作は第2の実施の形態に係る無線通信システムと同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
11 ハンドオーバ動作情報作成部
12 ハンドオーバ動作情報送信部
13 周辺基地局リスト作成部
91 アンテナ
92 サーキュレータ
93 無線受信部
94 無線送信部
95 信号処理部
96 受信信号処理部
97 送信信号処理部
98 制御部
101A,101B,101C 無線基地局装置
202 無線端末装置

Claims (63)

  1. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、
    第1の無線基地局装置は、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、前記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を前記第2の無線基地局装置へ送信する、無線通信システム。
  2. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから、前記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間である滞在時間を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記第2の無線基地局装置は、周辺基地局リストを保持し、前記周辺基地局リストに含まれる1または複数の無線基地局装置の中から、無線端末装置のハンドオーバ先を選択し、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から受信した前記ハンドオーバ動作情報に含まれる前記滞在時間に基づいて、前記周辺基地局リストから前記第1の無線基地局装置を削除するか否かを判断する、請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記第1の無線基地局装置は、前記第2の無線基地局装置が前記無線端末装置に付与した端末識別情報を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  5. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置に付与した端末識別情報を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  6. 前記第1の無線基地局装置は、前記第2の無線基地局装置の識別情報を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  7. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ先の無線基地局装置の識別情報を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  8. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作が行われた際の前記無線端末装置の移動速度を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  9. 前記第1の無線基地局装置は、自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行われた際の前記無線端末装置の移動速度を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  10. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作の種別を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  11. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作の種別を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  12. 前記第1の無線基地局装置は、前記第2の無線基地局装置から自己へのハンドオーバ動作を行った前記無線端末装置から受信した情報から、前記ハンドオーバ動作情報に含める情報を取得するかまたは作成する、請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  13. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行われ、前記無線端末装置と前記他の無線基地局装置との通信接続が切断されなかった場合に、前記通信接続が切断されなかった旨を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  14. 前記第1の無線基地局装置は、基地局−基地局間の論理インタフェース経由で前記ハンドオーバ動作情報を前記第2の無線基地局装置へ送信する、請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  15. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、
    第1の無線基地局装置は、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、前記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を前記第2の無線基地局装置へ送信する、無線通信システム。
  16. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作が行なわれてから、前記無線端末装置による自己から前記第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるまでの時間である滞在時間を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15に記載の無線通信システム。
  17. 前記第2の無線基地局装置は、周辺基地局リストを保持し、前記周辺基地局リストに含まれる1または複数の無線基地局装置の中から、無線端末装置のハンドオーバ先を選択し、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から受信した前記ハンドオーバ動作情報に含まれる前記滞在時間に基づいて、前記周辺基地局リストから前記第1の無線基地局装置を削除するか否か、または前記周辺基地局リストに前記第1の無線基地局装置を追加するか否かを判断する、請求項16に記載の無線通信システム。
  18. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置が前記無線端末装置に付与した端末識別情報を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項17のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  19. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置に付与した端末識別情報を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項18のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  20. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作におけるハンドオーバ元の無線基地局装置の識別情報を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項19のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  21. 前記第1の無線基地局装置は、前記第2の無線基地局装置の識別情報を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項20のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  22. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作が行われた際の前記無線端末装置の移動速度を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項21のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  23. 前記第1の無線基地局装置は、自己から前記第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行われた際の前記無線端末装置の移動速度を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項22のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  24. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作の種別を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項23のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  25. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己から前記第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作の種別を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項24のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  26. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置から受信した情報から前記ハンドオーバ動作情報に含める情報を取得するかまたは作成する、請求項15から請求項25のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  27. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己へのハンドオーバ動作が行われ、前記無線端末装置と自己との通信接続が切断されなかった場合に、前記通信接続が切断されなかった旨を前記ハンドオーバ動作情報に含める、請求項15から請求項26のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  28. 前記第1の無線基地局装置は、基地局−基地局間の論理インタフェース経由で前記ハンドオーバ動作情報を前記第2の無線基地局装置へ送信する、請求項15から請求項27のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  29. 無線端末装置と通信可能な無線基地局装置であって、
    無線端末装置による他の無線基地局装置から自己の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、前記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を作成するためのハンドオーバ動作情報作成部と、
    前記ハンドオーバ動作情報作成部によって作成された前記ハンドオーバ動作情報を前記他の無線基地局装置へ送信するためのハンドオーバ動作情報送信部とを備える、無線基地局装置。
  30. 無線端末装置と通信可能な無線基地局装置であって、
    無線端末装置による自己の無線基地局装置から他の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれた場合に、前記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を作成するためのハンドオーバ動作情報作成部と、
    前記ハンドオーバ動作情報作成部によって作成された前記ハンドオーバ動作情報を前記他の無線基地局装置へ送信するためのハンドオーバ動作情報送信部とを備える、無線基地局装置。
  31. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、 無線端末装置による第1の無線基地局装置から第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるステップと、
    前記第2の無線基地局装置が、前記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を前記第1の無線基地局装置へ送信するステップとを含む、通信制御方法。
  32. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置がハンドオーバ動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、 無線端末装置による第1の無線基地局装置から第2の無線基地局装置へのハンドオーバ動作が行なわれるステップと、
    前記第1の無線基地局装置が、前記無線端末装置のハンドオーバ動作に関する情報であるハンドオーバ動作情報を前記第2の無線基地局装置へ送信するステップとを含む、通信制御方法。
  33. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、
    第1の無線基地局装置は、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による自己から前記第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知し、
    前記第1の無線基地局装置は、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信し、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御する、無線通信システム。
  34. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、
    第1の無線基地局装置は、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による自己から第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知し、
    前記第1の無線基地局装置は、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信し、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングを遅くする制御、および無線端末装置による自己から前記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングを早くする制御の少なくとも一方を行なう、無線通信システム。
  35. 前記第1の無線基地局装置は、移動動作の前記タイミング制御を行なう指示を前記所定情報として前記第2の無線基地局装置へ送信し、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から前記指示を受信して、移動動作の前記タイミング制御を行なう、請求項33または請求項34に記載の無線通信システム。
  36. 前記第1の無線基地局装置は、前記事象を検知した場合には、無線端末装置による自己から前記第2の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、前記所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信する、請求項33に記載の無線通信システム。
  37. 前記第1の無線基地局装置は、前記事象を検知した場合には、無線端末装置による自己から前記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、前記所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信する、請求項34に記載の無線通信システム。
  38. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置の移動動作に関する情報である移動動作情報を前記所定情報として前記第2の無線基地局装置へ送信し、
    前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己への移動動作が行なわれてから、前記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作が行なわれるまでの時間、前記無線端末装置による自己への移動動作における移動元の無線基地局装置の識別情報、前記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作における移動先の無線基地局装置の識別情報、前記無線端末装置による自己への移動動作が行われた際の前記無線端末装置の移動速度、前記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作が行われた際の前記無線端末装置の移動速度、前記無線端末装置による自己への移動動作の種別、および前記無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作の種別、のうちの少なくともいずれか1つを前記移動動作情報に含める、請求項33から請求項37のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  39. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を前記所定情報として前記第2の無線基地局装置へ送信する、請求項33から請求項38のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  40. 前記第2の無線基地局装置は、前記受信電力情報において前記第1の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から前記第1の無線基地局装置への無線端末装置による移動動作のタイミングが遅くなるように制御し、前記受信電力情報において前記第1の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が前記所定値以上の場合には、前記移動動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない、請求項39に記載の無線通信システム。
  41. 前記第2の無線基地局装置は、さらに、移動動作の前記タイミング制御を行なうか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、不制御情報を前記第1の無線基地局装置へ送信し、
    前記第1の無線基地局装置は、前記第2の無線基地局装置から受信した前記不制御情報に基づいて、前記第2の無線基地局装置における移動動作の前記タイミング制御に対応した、無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミング制御を行なう、請求項33から請求項35のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  42. 前記所定情報は、前記第1の無線基地局装置が無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するための設定値を含み、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から受信した前記設定値に基づいて、移動動作の前記タイミング制御を行なう、請求項33から請求項41のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  43. 前記無線通信システムにおける無線基地局装置は、無線端末装置における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、前記無線端末装置による自己から前記他の無線基地局装置への移動動作を行なうか否かを判断し、
    前記受信電力の差は、前記無線基地局装置によって設定されるオフセット値が前記受信電力に加えられた状態で算出され、
    前記第1の無線基地局装置は、自己が設定する前記オフセット値を前記所定情報に含め、
    前記第2の無線基地局装置は、前記所定情報に含まれる前記オフセット値に基づいて、自己の設定する前記オフセット値を調整する、請求項42に記載の無線通信システム。
  44. 前記不制御情報は、前記第2の無線基地局装置が無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するための設定値を含み、
    前記第1の無線基地局装置は、前記第2の無線基地局装置から受信した前記設定値に基づいて、移動動作の前記タイミング制御を行なう、請求項41に記載の無線通信システム。
  45. 前記無線通信システムにおける無線基地局装置は、無線端末装置における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、前記無線端末装置による自己から前記他の無線基地局装置への移動動作を行なうか否かを判断し、
    前記受信電力の差は、前記無線基地局装置によって設定されるオフセット値が前記受信電力に加えられた状態で算出され、
    前記第2の無線基地局装置は、自己が設定する前記オフセット値を前記不制御情報に含め、
    前記第1の無線基地局装置は、前記不制御情報に含まれる前記オフセット値に基づいて、自己の設定する前記オフセット値を調整する、請求項44に記載の無線通信システム。
  46. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムであって、
    第1の無線基地局装置は、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から自己または第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知し、
    前記第1の無線基地局装置は、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信し、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置または前記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御する、無線通信システム。
  47. 前記第1の無線基地局装置は、移動動作の前記タイミング制御を行なう指示を前記所定情報として前記第2の無線基地局装置へ送信し、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から前記指示を受信して、移動動作の前記タイミング制御を行なう、請求項46に記載の無線通信システム。
  48. 前記第1の無線基地局装置は、前記事象を検知した場合には、無線端末装置による自己から前記第2の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、前記所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信する、請求項46に記載の無線通信システム。
  49. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置の移動動作に関する情報である移動動作情報を前記所定情報として前記第2の無線基地局装置へ送信し、
    前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置による自己から前記第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から前記第2の無線基地局装置以外の無線基地局装置への移動動作が行なわれるまでの時間、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から前記第2の無線基地局装置以外の無線基地局装置への移動動作における移動元および移動先の無線基地局装置の識別情報、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から前記第2の無線基地局装置以外の無線基地局装置への移動動作が行われた際の前記無線端末装置の移動速度、前記無線端末装置による自己への移動動作が行われた際の前記無線端末装置の移動速度、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から前記第2の無線基地局装置以外の無線基地局装置への移動動作の種別、ならびに前記無線端末装置による自己への移動動作の種別、のうちの少なくともいずれか1つを前記移動動作情報に含める、請求項46から請求項48のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  50. 前記第1の無線基地局装置は、前記無線端末装置における各無線基地局装置からの無線信号の受信電力の測定結果を示す受信電力情報を前記所定情報として前記第2の無線基地局装置へ送信する、請求項46から請求項49のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  51. 前記第1の無線基地局装置が、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれた事象を検知した場合において、
    前記第2の無線基地局装置は、前記受信電力情報において前記第1の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から前記第1の無線基地局装置への無線端末装置による移動動作のタイミングが遅くなるように制御し、前記受信電力情報において前記第1の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が前記所定値以上の場合には、前記移動動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない、請求項50に記載の無線通信システム。
  52. 前記第1の無線基地局装置が、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知した場合において、
    前記第2の無線基地局装置は、前記受信電力情報において前記第1の無線基地局装置および前記第3の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が所定値未満の場合には、自己から前記第1の無線基地局装置または前記第3の無線基地局装置への無線端末装置による移動動作のタイミングが遅くなるように制御し、前記受信電力情報において前記第1の無線基地局装置または前記第3の無線基地局装置からの無線信号の受信電力が前記所定値以上の場合には、前記移動動作のタイミングを遅らせる制御を行なわない、請求項50または請求項51に記載の無線通信システム。
  53. 前記第2の無線基地局装置は、さらに、移動動作の前記タイミング制御を行なうか否かを判断し、制御しないと判断した場合には、不制御情報を前記第1の無線基地局装置へ送信し、
    前記第1の無線基地局装置は、前記第2の無線基地局装置から受信した前記不制御情報に基づいて、前記第2の無線基地局装置における移動動作の前記タイミング制御に対応した、無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミング制御を行なう、請求項46または請求項47に記載の無線通信システム。
  54. 前記所定情報は、前記第1の無線基地局装置が無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するための設定値を含み、
    前記第2の無線基地局装置は、前記第1の無線基地局装置から受信した前記設定値に基づいて、移動動作の前記タイミング制御を行なう、請求項47から請求項53のいずれか1項に記載の無線通信システム。
  55. 前記無線通信システムにおける無線基地局装置は、無線端末装置における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、前記無線端末装置による自己から前記他の無線基地局装置への移動動作を行なうか否かを判断し、
    前記受信電力の差は、前記無線基地局装置によって設定されるオフセット値が前記受信電力に加えられた状態で算出され、
    前記第1の無線基地局装置は、自己が設定する前記オフセット値を前記所定情報に含め、
    前記第2の無線基地局装置は、前記所定情報に含まれる前記オフセット値に基づいて、自己の設定する前記オフセット値を調整する、請求項54に記載の無線通信システム。
  56. 前記不制御情報は、前記第2の無線基地局装置が無線端末装置による自己から他の無線基地局装置への移動動作のタイミングを制御するための設定値を含み、
    前記第1の無線基地局装置は、前記第2の無線基地局装置から受信した前記設定値に基づいて、移動動作の前記タイミング制御を行なう、請求項53に記載の無線通信システム。
  57. 前記無線通信システムにおける無線基地局装置は、無線端末装置における自己の無線基地局装置からの無線信号の受信電力および他の無線基地局装置からの無線信号の受信電力の差に基づいて、前記無線端末装置による自己から前記他の無線基地局装置への移動動作を行なうか否かを判断し、
    前記受信電力の差は、前記無線基地局装置によって設定されるオフセット値が前記受信電力に加えられた状態で算出され、
    前記第2の無線基地局装置は、自己が設定する前記オフセット値を前記不制御情報に含め、
    前記第1の無線基地局装置は、前記不制御情報に含まれる前記オフセット値に基づいて、自己の設定する前記オフセット値を調整する、請求項56に記載の無線通信システム。
  58. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、
    第1の無線基地局装置が、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による自己から前記第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、
    前記第1の無線基地局装置が、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、
    前記第2の無線基地局装置が、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御するステップとを含む、通信制御方法。
  59. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、
    第1の無線基地局装置が、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による自己から第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、
    前記第1の無線基地局装置が、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、
    前記第2の無線基地局装置が、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングを遅くする制御、および無線端末装置による自己から前記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングを早くする制御の少なくとも一方を行なうステップとを含む、通信制御方法。
  60. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおける通信制御方法であって、
    第1の無線基地局装置が、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から自己または第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、
    前記第1の無線基地局装置が、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、
    前記第2の無線基地局装置が、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置または前記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御するステップとを含む、通信制御方法。
  61. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおいて用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、
    第1の無線基地局装置が、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による自己から前記第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、
    前記第1の無線基地局装置が、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、
    前記第2の無線基地局装置が、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御するステップとを実行させるための、通信制御プログラム。
  62. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおいて用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、
    第1の無線基地局装置が、無線端末装置による第2の無線基地局装置から自己への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による自己から第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、
    前記第1の無線基地局装置が、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、
    前記第2の無線基地局装置が、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置への移動動作のタイミングを遅くする制御、および無線端末装置による自己から前記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングを早くする制御の少なくとも一方を行なうステップとを実行させるための、通信制御プログラム。
  63. 複数の無線基地局装置を備え、無線端末装置が移動動作を行なうことにより前記複数の無線基地局装置と通信可能な無線通信システムにおいて用いられる通信制御プログラムであって、コンピュータに、
    第1の無線基地局装置が、無線端末装置による自己から第2の無線基地局装置への移動動作が行なわれてから所定時間内に、前記無線端末装置による前記第2の無線基地局装置から自己または第3の無線基地局装置への移動動作が行なわれた事象を検知するステップと、
    前記第1の無線基地局装置が、前記事象を検知した場合には、所定情報を前記第2の無線基地局装置へ送信するステップと、
    前記第2の無線基地局装置が、前記第1の無線基地局装置から受信した前記所定情報に基づいて、無線端末装置による自己から前記第1の無線基地局装置または前記第3の無線基地局装置への移動動作のタイミングが遅くなるように制御するステップとを実行させるための、通信制御プログラム。
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