JP5715723B2 - 移動通信方法及び基地局 - Google Patents

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本発明は、ヘテロジーニアスネットワークに対して使用される移動通信方法及び基地局に関する。
高速・大容量の通信を実現する次世代移動通信システムとして、標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、LTE(Long Term Evolution)を高度化したLTE Advancedの標準化が進められている。
LTE Advancedにおいては、高電力基地局(いわゆる、マクロ基地局)だけではなく、セル(サービスエリア範囲)の小さい低電力基地局を効果的に配置するヘテロジーニアスネットワークの提供が検討されている。このような低電力基地局には、いわゆるピコ基地局やフェムト基地局、リレーノード等が含まれる。
ヘテロジーニアスネットワークは、高電力基地局の負荷を低電力基地局に分散させることができるため、無線端末に提供されるサービス品質を改善することができるものの、セルの大きさの異なる基地局が混在することから、移動する無線端末に対するサービス品質を改善できる技術の実現が望まれている(非特許文献1参照)。
3GPP寄書、RP−110438、New work item proposal for Hetnet Mobility Improvements for LTE
ヘテロジーニアスネットワークにおいて無線端末の移動を考慮した場合、次のような問題がある。
高速移動している無線端末が低電力基地局への接続先(又は待ち受け先)の切り替えを行うと、低電力基地局のセルは狭いために、当該無線端末は直ぐに他の基地局への切り替えを行うことになる。
よって、低電力基地局への切り替えのために消費したリソースと、当該低電力基地局から当該他の基地局への切り替えのために消費したリソースとが結果的に無駄になるという問題がある。
そこで、本発明は、ヘテロジーニアスネットワークにおいて不要な基地局切り替えによってリソースが消費されることを防止できる移動通信方法及び基地局を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明は以下のような特徴を有している。
本発明の特徴に係る移動通信方法は、無線端末(無線端末UE)の接続先の基地局(マクロ基地局MeNB)が、前記基地局及び/又は隣接基地局からの受信信号に対する測定結果に関する測定情報を前記無線端末から受信する工程(S421)と、前記基地局が、前記無線端末の移動速度を示す移動速度情報を取得する工程(S423)と、前記基地局が、前記無線端末から受信した前記測定情報に基づいて、前記無線端末のハンドオーバ先を決定する工程(S426)と、を有し、前記基地局は、低電力基地局(ピコ基地局PeNB)からの受信信号に対する測定結果に関する所定測定情報が前記測定情報に含まれる場合で、前記移動速度情報が高速移動を示す場合に、前記測定情報に含まれる前記所定測定情報を除外(S425)した後、前記無線端末のハンドオーバ先を決定することを要旨とする。
また、本発明の特徴に係る基地局は、無線端末(無線端末UE)の接続先の基地局(マクロ基地局MeNB)であって、前記基地局及び/又は隣接基地局からの受信信号に対する測定結果に関する測定情報を前記無線端末から受信する受信部(無線通信部110)と、前記無線端末の移動速度を示す移動速度情報を取得する取得部(制御部140)と、前記受信部が受信した前記測定情報に基づいて、前記無線端末のハンドオーバ先を決定する決定部(制御部140)と、を有し、前記決定部は、低電力基地局(ピコ基地局PeNB)からの受信信号に対する測定結果に関する所定測定情報が前記測定情報に含まれる場合で、前記移動速度情報が高速移動を示す場合に、前記測定情報に含まれる前記所定測定情報を除外した後、前記無線端末のハンドオーバ先を決定することを要旨とする。
本発明によれば、ヘテロジーニアスネットワークにおいて不要な基地局切り替えによってリソースが消費されることを防止できる移動通信方法及び基地局を提供できる。
第1実施形態〜第8実施形態に係る移動通信システムのネットワーク構成を説明するための図である。 第1実施形態〜第8実施形態に係るマクロ基地局のブロック構成図である。 第1実施形態〜第8実施形態に係る無線端末のブロック構成図である。 第1実施形態〜第8実施形態に係るピコ基地局のブロック構成図である。 第1実施形態〜第8実施形態に係る移動通信システムの動作環境を説明するための図である。 マクロ基地局からピコ基地局へのハンドオーバ手順の動作シーケンス図である。 第1実施形態に係るMeasurement Configuration送信処理のフローチャートである。 第1実施形態に係る測定処理のフローチャートである。 第2実施形態に係る測定処理のフローチャートである。 第3実施形態に係るMeasurement Configuration送信処理のフローチャートである。 第4実施形態に係るハンドオーバ判定処理のフローチャートである。 第5実施形態に係るハンドオーバ判定処理及びHandover Request送信処理のフローチャートである。 第5実施形態に係る受け入れ判定処理のフローチャートである。 第6実施形態に係る受け入れ判定処理のフローチャートである。 第7実施形態に係る測定処理のフローチャートである。 第8実施形態に係るハンドオーバ判定処理のフローチャートである。 マクロ基地局からピコ基地局へのセル再選択手順の動作シーケンス図である。 第1実施形態をセル再選択に適用した場合のマクロ基地局の動作フローチャートである。 第1実施形態をセル再選択に適用した場合の無線端末の動作フローチャートである。 第2実施形態をセル再選択に適用した場合の無線端末の動作フローチャートである。
図面を参照して、本発明の第1実施形態〜第8実施形態、及びその他の実施形態を説明する。以下の各実施形態における図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付す。
[実施形態の概要]
第1実施形態〜第8実施形態に係る移動通信システムは、3GPPで仕様が策定されているLTEに基づいて構成されている。また、本移動通信システムには、ヘテロジーニアスネットワークが導入されている。上述したように、ヘテロジーニアスネットワークは、高電力基地局(いわゆる、マクロ基地局)だけではなく、セルの小さい低電力基地局を効果的に配置(例えば、高トラヒックエリアに配置)したものである。第1実施形態〜第8実施形態では、低電力基地局の一種であるピコ基地局を例に説明する。
図1は、本移動通信システムのネットワーク構成を説明するための図である。
図1に示すように、本移動通信システムは、無線端末UEと、マクロ基地局MeNBと、ピコ基地局PeNBと、マクロ基地局MeNB’と、移動管理装置MMEと、ゲートウェイ装置S−GWとを有する。以下では、マクロ基地局MeNBとピコ基地局PeNBとを特に区別しないときは単に「基地局eNB」と称する。
無線端末UEは、ユーザが所持する無線通信装置であり、ユーザの移動に伴って移動する。無線端末UEは、複数の基地局eNBの何れかに接続し、接続先の基地局eNBを介して通信を行う。無線端末UEが通信実行中の状態は接続状態(又はコネクテッドモード)と称され、無線端末UEが通信を実行せずに待ち受けを行っている状態はアイドル状態(又はアイドルモード)と称される。
複数の基地局eNBは、無線アクセスネットワークであるE−UTRAN(Evolved-UMTS Terrestrial Radio Access Network)を構成する。複数の基地局eNBのそれぞれは、無線端末UEにサービスを提供すべきセルを形成する。各基地局eNBが形成するセルによって、広範なサービスエリアが構成される。複数の基地局eNBのそれぞれは、自局を識別可能に構成される参照信号(RS)を常時ブロードキャストにより送信している。このような参照信号はパイロット信号と称されることもある。
無線端末UEは、移動に伴って、より無線状態の良好な基地局eNBへの切り替えを行う。このような基地局切り替えは、接続状態においてはハンドオーバと称され、アイドル状態においてはセル再選択と称される。本移動通信システムでは、無線端末UEのハンドオーバを行うか否かの決定権、及びハンドオーバ先の決定権は、無線端末UEの接続先の基地局eNBが持つ。
互いに隣接する各基地局eNBは、論理インターフェイスであるX2インターフェイスを用いて基地局間通信を行うことができる。各基地局eNBは、X2インターフェイスを用いて、ハンドオーバ制御等に用いられる制御信号を送受信する。
移動管理装置MME及びゲートウェイ装置S−GWは、コアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)を構成する。各基地局eNBは、EPCとの通信のための論理インターフェイスであるS1インターフェイスを用いて、EPCに含まれる移動管理装置MME及びゲートウェイ装置S−GWとの通信を行う。移動管理装置MMEは、主にユーザ認証やページング、他システムとの相互接続等を可能にするためのコントロールプレーン機能を実行し、制御信号を各基地局eNBと送受信する。これに対し、ゲートウェイ装置S−GWは、ユーザデータを転送するためのユーザプレーン機能を実行し、データパケットを基地局eNBと送受信する。
次に、図2〜図4を用いて、マクロ基地局MeNB、無線端末UE、及びピコ基地局PeNBの各構成について説明する。
図2は、マクロ基地局MeNBのブロック構成図である。図2に示すように、マクロ基地局MeNBは、アンテナ101と、無線通信部110と、ネットワーク通信部120と、記憶部130と、制御部140とを有する。
アンテナ101は無線信号の送受信に使用される。無線通信部110は、アンテナ101を介して無線通信を行うように構成される。送信については、無線通信部110は、制御部140から入力されるベースバンド信号のアップコンバート及び増幅等を行って無線信号をアンテナ101から出力する。受信については、無線通信部110は、アンテナ101から入力される受信信号の増幅及びダウンコンバート等を行った後、ベースバンド信号を制御部140に出力する。
ネットワーク通信部120は、コアネットワークEPC及び隣接基地局との通信を行う。具体的には、ネットワーク通信部120は、S1インターフェイスを用いて、コアネットワークEPCに含まれるゲートウェイ装置S−GW及び移動管理装置MMEとの通信を行う。また、ネットワーク通信部120は、X2インターフェイスを用いて、ピコ基地局PeNB及びマクロ基地局MeNB’との通信を行う。
記憶部130は、例えばメモリを用いて構成されており、制御部140による制御等に用いられる各種の情報を記憶する。制御部140は、例えばCPUを用いて構成されており、マクロ基地局MeNBの各種の機能を制御する。
図3は、無線端末UEのブロック構成図である。図3に示すように、無線端末UEは、アンテナ201と、無線通信部210と、ユーザインターフェイス部220と、GPS受信機230と、バッテリ240と、記憶部250と、制御部260とを有する。ただし、無線端末UEは、必ずしもGPS受信機230を有していなくてもよい。また、無線端末UEが例えばカード型端末として構成される場合には、ユーザインターフェイス部220及びバッテリ240を有していない。
アンテナ201は無線信号の送受信に使用される。無線通信部210は、アンテナ201を介して無線通信を行うように構成される。送信については、無線通信部210は、制御部260から入力されるベースバンド信号のアップコンバート及び増幅等を行って無線信号をアンテナ201から出力する。受信については、無線通信部210は、アンテナ201から入力される受信信号の増幅及びダウンコンバート等を行った後、ベースバンド信号を制御部260に出力する。
ユーザインターフェイス部220は、ユーザからの操作を受け付けるボタンや画像を表示するディスプレイ等を含んで構成されており、無線端末UEとのインターフェイスとして機能する。GPS受信機230は、GPS信号を受信して、無線端末UEの現在位置を示す位置情報を制御部260に出力する。バッテリ240は、無線端末UEの各ブロックに供給すべき電力を蓄える。記憶部250は、例えばメモリを用いて構成されており、制御部260による制御等に用いられる各種の情報を記憶する。制御部260は、例えばCPUを用いて構成されており、無線端末UEの各種の機能を制御する。
図4は、ピコ基地局PeNBのブロック構成図である。図4に示すように、ピコ基地局PeNBは、アンテナ301と、無線通信部310と、ネットワーク通信部320と、記憶部330と、制御部340とを有する。
アンテナ301は無線信号の送受信に使用される。無線通信部310は、アンテナ301を介して無線通信を行うように構成される。送信については、無線通信部310は、制御部340から入力されるベースバンド信号のアップコンバート及び増幅等を行って無線信号をアンテナ301から出力する。受信については、無線通信部310は、アンテナ301から入力される受信信号の増幅及びダウンコンバート等を行った後、ベースバンド信号を制御部340に出力する。
ネットワーク通信部320は、コアネットワークEPC及び隣接基地局との通信を行う。具体的には、ネットワーク通信部320は、S1インターフェイスを用いて、コアネットワークEPCに含まれるゲートウェイ装置S−GW及び移動管理装置MMEとの通信を行う。また、ネットワーク通信部320は、X2インターフェイスを用いて、マクロ基地局MeNB及びマクロ基地局MeNB’との通信を行う。
記憶部330は、例えばメモリを用いて構成されており、制御部340による制御等に用いられる各種の情報を記憶する。制御部340は、例えばCPUを用いて構成されており、ピコ基地局PeNBの各種の機能を制御する。
次に、本移動通信システムの動作環境について説明する。図5は、本移動通信システムの動作環境を説明するための図である。
図5に示すように、本移動通信システムでは、ピコ基地局PeNBは、マクロ基地局MeNBが形成するセル内でマクロ基地局MeNBに隣接して配置されている。マクロ基地局MeNB’は、マクロ基地局MeNBが形成するセル外でマクロ基地局MeNBに隣接して配置されている。すなわち、ピコ基地局PeNB及びマクロ基地局MeNB’は、マクロ基地局MeNBに隣接する隣接基地局に相当する。
無線端末UEは、マクロ基地局MeNBのセル内に位置しており、マクロ基地局MeNBに接続して通信を行っている。また、無線端末UEは、ピコ基地局PeNBのセルに向けて移動している。
ここで、本移動通信システムにおいてマクロ基地局MeNBからピコ基地局PeNBへのハンドオーバを行う際のハンドオーバ手順の概要を説明する。図6は、マクロ基地局MeNBからピコ基地局PeNBへのハンドオーバ手順の動作シーケンス図である。
図6に示すように、ステップS1において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEが行うべき測定及びその結果の報告の設定(Configuration)を行うためのMeasurement Configurationを無線端末UEに送信する。測定とは、例えば参照信号の受信電力(RSRP)の測定や参照信号の受信品質(RSRQ)の測定である。Measurement Configurationは、無線端末UEが行うべき測定及びその結果の報告を制御するためのパラメータを含む。
当該パラメータは、測定対象及び報告条件を含む。測定対象は、例えば基地局(セル)毎の測定IDとして指定される。報告条件は、定期的(Periodic)な報告とするか、イベントトリガでの報告とするかを指定する情報や、イベントトリガでの報告の場合にはどのようなイベント(すなわち、報告条件)を指定するかの情報を含む。
報告条件としては、例えば、隣接基地局(ネイバーセル)の測定値(RSRP/RSRQ)が、マクロ基地局MeNB(サービングセル)の測定値にオフセットを加えた値よりも良くなったという条件や、マクロ基地局MeNBについてのRSRP/RSRQが閾値を下回ったという条件、隣接基地局についてのRSRP/RSRQが閾値を上回ったという条件等がある。なお、イベントトリガでの報告は、定期的な報告と比較してオーバーヘッドを削減できる。
ステップS2において、無線端末UEは、Measurement Configurationに含まれるパラメータに従って、測定を行った後、測定結果を報告するか否かを判定する。定期的な報告の場合にはタイマが満了したか否かに応じて判定を行い、イベントトリガでの報告の場合には報告条件が満たされた後タイマが満了したか否かに応じて判定を行う。
ステップS3において、無線端末UEは、測定の対象とした基地局(セル)の測定IDと、当該測定の結果とを対応付けて構成される測定情報を含むMeasurement Reportをマクロ基地局MeNBに送信する。具体的には、定期的な報告の場合には各測定IDについての測定情報をMeasurement Reportに含め、イベントトリガでの報告の場合には報告条件に該当する測定IDについての測定情報のみをMeasurement Reportに含める。
ステップS4において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEから受信したMeasurement Reportに基づいて、ハンドオーバを行うか否かを判定し、ハンドオーバを行うと判定した場合にはハンドオーバ先を決定する。ここでは、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを行うと決定したものとする。
ステップS5において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEの受け入れを要求するためのHandover Requestを、X2インターフェイスを用いてピコ基地局PeNBに送信する。
ステップS6において、ピコ基地局PeNBは、マクロ基地局MeNBから受信したHandover Requestに基づいて、無線端末UEの受け入れを許可するか否かを判定する。例えば、ピコ基地局PeNBが高負荷状態であるような場合には、受け入れを拒否するといった判定が可能である。ここでは、無線端末UEの受け入れを許可したものとする。
ステップS7において、ピコ基地局PeNBは、Handover Requestに対する肯定応答であるHanover Request Ackを、X2インターフェイスを用いてマクロ基地局MeNBに送信する。
ステップS8において、マクロ基地局MeNBは、ピコ基地局PeNBからHanover Request Ackを受信したことに応じて、ハンドオーバを指示するためのHandover Commandを無線端末UEに送信する。
ステップS9において、無線端末UEは、マクロ基地局MeNBからHandover Commandを受信したことに応じて、マクロ基地局MeNBとの接続を切断するとともに、ピコ基地局PeNBとの接続を確立(同期を確立)する。
ステップS10において、無線端末UEは、接続先切り替えが完了したことを通知するためのConn. Reconfig. Completeをピコ基地局PeNBに送信する。
このような手順によって、マクロ基地局MeNBからピコ基地局PeNBへのハンドオーバが行われるが、ハンドオーバに伴う制御信号のやり取り(シグナリング)は多いため、消費するリソースも多い。
図5に示すように、ピコ基地局PeNBのセル近傍に移動した無線端末UEは、上述したハンドオーバ手順によってピコ基地局PeNBへのハンドオーバを実行し得る。
しかしながら、無線端末UEが例えば車両内にあることにより高速移動している場合には、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを行った直後に、ピコ基地局PeNBからマクロ基地局MeNB’へのハンドオーバを行う必要が生じる。従って、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバのために消費したリソースと、ピコ基地局PeNBからマクロ基地局MeNB’へのハンドオーバのために消費したリソースとが結果的に無駄になる。
そこで、後述する第1実施形態〜第8実施形態は、上述したハンドオーバ手順を改良することによって、無線端末UEの高速移動に起因するヘテロジーニアスネットワークの問題を解決する。
[第1実施形態]
第1実施形態は、上述したハンドオーバ手順におけるMeasurement Configuration送信処理(図6のステップS1)及び測定処理(図6のステップS2)を改良したものである。
再び図2及び図3を参照して、第1実施形態に係るマクロ基地局MeNB及び無線端末UEのそれぞれの動作を説明する。
図2に示すように、第1実施形態に係るマクロ基地局MeNBの記憶部130は、Measurement Configurationに含めるべきパラメータとして、高速移動用の第1のパラメータと非高速移動用の第2のパラメータとを含む複数のパラメータ(移動速度別のパラメータ)を予め記憶している。
高速移動用の第1のパラメータは、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを引き起こすMeasurement Reportを規制するように構成されている。これに対し、非高速移動用の第2のパラメータは、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを引き起こすMeasurement Reportが可能なように構成されている。
高速移動用の第1のパラメータは、例えば以下のように構成される。
・第1のパラメータを、測定対象としてピコ基地局PeNBを除外したものとする。
・イベントトリガでの報告の場合であって、報告条件として、ピコ基地局PeNBについてのRSRP/RSRQが閾値を上回ったという条件が適用される場合には、第1のパラメータとしての閾値を、第2のパラメータとしての閾値よりもかなり高く設定する。
・イベントトリガでの報告の場合であって、報告条件として、マクロ基地局MeNBについてのRSRP/RSRQにオフセットを加えた値がピコ基地局PeNBについてのRSRP/RSRQを下回ったという条件が適用される場合には、第1のパラメータを、マクロ基地局MeNBについてのRSRP/RSRQを上昇させるオフセット値とする。
また、マクロ基地局MeNBの制御部140は、記憶部130に記憶されている移動速度別のパラメータを読み出した後、読み出した移動速度別のパラメータをMeasurement Configurationに含めて送信するよう無線通信部110を制御する。このように、第1実施形態において、無線通信部110及び制御部140は、高速移動用の第1のパラメータと非高速移動用の第2のパラメータとを含む複数のパラメータを無線端末UEに通知する通知部に相当する。
図3に示すように、第1実施形態に係る無線端末UEの無線通信部210は、移動速度別のパラメータを含むMeasurement Configurationを受信する。すなわち、第1実施形態において無線通信部210は、高速移動用の第1のパラメータと非高速移動用の第2のパラメータとを含む複数のパラメータを受信する受信部に相当する。
また、無線端末UEの制御部260は、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する取得部に相当する。制御部260は、例えば以下のようにして移動速度情報を取得する。
・制御部260は、無線通信部210が受信する無線信号のフェージング周波数を測定する。フェージング周波数が高いほど、無線端末UEが高速移動していることになるため、フェージング周波数又はフェージング周波数の分布などから推定される移動速度を移動速度情報とする。
・制御部260は、単位時間当たりのハンドオーバ回数/セル再選択回数を測定する。単位時間当たりのハンドオーバ回数/セル再選択回数が多いほど、無線端末UEが高速移動していることになるため、単位時間当たりのハンドオーバ回数/セル再選択回数から推定される移動速度を移動速度情報とする。
・制御部260は、無線端末UEがGPS受信機230を有している場合に、GPS受信機230を用いて、単位時間当たりの移動距離を測定する。単位時間当たりの移動距離から移動速度が求められるため、求められた移動速度を移動速度情報とする。
・制御部260は、無線端末UEの移動速度をネットワーク(無線アクセスネットワークE−UTRAN又はコアネットワークEPC)に問い合わせて、移動速度情報を取得する。
また、制御部260は、無線通信部210が受信した移動速度別のパラメータのうち、取得した移動速度情報に対応するパラメータを選択する選択部に相当する。例えば、制御部260は、移動速度情報が高速移動を示す場合には、高速移動用の第1のパラメータを選択する。制御部260は、選択したパラメータを用いて、上述した測定処理を行う。
次に、図7及び図8を参照して、第1実施形態に係るMeasurement Configuration送信処理及び測定処理を説明する。
図7は、第1実施形態に係るMeasurement Configuration送信処理のフローチャートである。
図7に示すように、ステップS101において、マクロ基地局MeNBは、高速移動用の第1のパラメータと非高速移動用の第2のパラメータとを含む複数のパラメータ(移動速度別のパラメータ)をMeasurement Configurationに含めて無線端末UEに送信する。
図8は、第1実施形態に係る測定処理のフローチャートである。
ステップS201において、無線端末UEは、移動速度別のパラメータを含むMeasurement Configurationを受信する。
ステップS202において、無線端末UEは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS203において、無線端末UEは、ステップS201で受信した移動速度別のパラメータのうち、ステップS202で取得した移動速度情報に対応するパラメータを選択する。
ステップS204において、無線端末UEは、ステップS203で選択したパラメータで指定される測定対象基地局(測定対象セル)についてRSRP/RSRQの測定を行う。
ステップS205において、無線端末UEは、ステップS204で得られた測定結果が、ステップS203で選択したパラメータで指定される報告条件を満たしたか否かを判定する。
報告条件を満たしたと判定した場合(ステップS205;YES)、ステップS206において、無線端末UEは、ステップS204で得られた測定結果に関するMeasurement Reportをマクロ基地局MeNBに送信する。
以上説明したように、第1実施形態によれば、マクロ基地局MeNBが移動速度別のパラメータをMeasurement Configurationに含めて送信し、無線端末UEが当該移動速度別のパラメータの中から自己の移動速度に合致するパラメータを選択して使用することによって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバが回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なハンドオーバを防止できる。
[第2実施形態]
第2実施形態は、上述したハンドオーバ手順における測定処理(図6のステップS2)を改良したものである。
図3を参照して、第2実施形態に係る無線端末UEの動作を説明する。
図3に示すように、第2実施形態に係る無線端末UEの無線通信部210は、マクロ基地局MeNBから、パラメータを含むMeasurement Configurationを受信する。すなわち、第2実施形態において無線通信部210は、パラメータを受信する受信部に相当する。
また、無線端末UEの制御部260は、移動速度情報を取得する取得部に相当する。移動速度情報を取得する方法については、第1実施形態と同様である。
さらに、制御部260は、取得した移動速度情報に基づいて、無線通信部210が受信したパラメータを調整する調整部に相当する。具体的には、制御部260は、取得した移動速度情報が高速移動を示す場合に、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを引き起こすMeasurement Reportを規制するように、無線通信部210が受信したパラメータを調整する。
制御部260は、取得した移動速度情報が高速移動を示す場合に、例えば以下のようにしてパラメータを調整する。
・パラメータを、測定対象としてピコ基地局PeNBを除外したものとする。
・イベントトリガでの報告の場合であって、報告条件として、ピコ基地局PeNBについてのRSRP/RSRQが閾値を上回ったという条件が適用される場合には、パラメータとしての閾値をかなり高く設定する。
・イベントトリガでの報告の場合であって、報告条件として、マクロ基地局MeNBについてのRSRP/RSRQにオフセットを加えた値がピコ基地局PeNBについてのRSRP/RSRQを下回ったという条件が適用される場合には、マクロ基地局MeNBについてのRSRP/RSRQを相対的に上昇させるようオフセット処理をする。
このような調整によって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを引き起こすMeasurement Reportが規制される。そして、制御部260は、調整したパラメータを用いて、上述した測定処理を行う。
次に、図9を参照して、第2実施形態に係る測定処理を説明する。図9は、第2実施形態に係る測定処理のフローチャートである。
ステップS221において、無線端末UEは、パラメータを含むMeasurement Configurationを受信する。
ステップS222において、無線端末UEは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS223において、無線端末UEは、ステップS222で取得した移動速度情報が高速移動を示すか否かを判定する。
ステップS222で取得した移動速度情報が高速移動を示すと判定した場合(ステップS223;YES)、ステップS224において、無線端末UEは、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを引き起こすMeasurement Reportを規制するように、ステップS221で受信したパラメータを調整する。これに対し、ステップS222で取得した移動速度情報が高速移動を示さないと判定した場合(ステップS223;NO)、無線端末UEは、処理をステップS225に進める。
ステップS225において、無線端末UEは、パラメータで指定される測定対象基地局(測定対象セル)についてRSRP/RSRQの測定を行う。
ステップS226において、無線端末UEは、ステップS225で得られた測定結果が、パラメータで指定される報告条件を満たしたか否かを判定する。
報告条件を満たしたと判定した場合(ステップS226;YES)、ステップS227において、無線端末UEは、ステップS225で得られた測定結果に関するMeasurement Reportをマクロ基地局MeNBに送信する。
以上説明したように、第2実施形態によれば、無線端末UEは、自己の移動速度が高速である場合に、受信したMeasurement Configurationに含まれるパラメータを調整することによって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバが回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なハンドオーバを防止できる。
[第3実施形態]
第3実施形態は、上述したハンドオーバ手順におけるMeasurement Configuration送信処理(図6のステップS1)を改良したものである。
再び図2を参照して、第3実施形態に係るマクロ基地局MeNBの動作を説明する。
図2に示すように、第3実施形態に係るマクロ基地局MeNBの記憶部130は、Measurement Configurationに含めるべきパラメータとして、高速移動用の第1のパラメータと非高速移動用の第2のパラメータとを含む複数のパラメータ(移動速度別のパラメータ)を予め記憶している。
高速移動用の第1のパラメータは、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを引き起こすMeasurement Reportを規制するように構成されている。これに対し、非高速移動用の第2のパラメータは、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバを引き起こすMeasurement Reportが可能なように構成されている。
高速移動用の第1のパラメータは、例えば以下のように構成される。
・第1のパラメータを、測定対象としてピコ基地局PeNBを除外したものとする。
・イベントトリガでの報告の場合であって、報告条件として、ピコ基地局PeNBについてのRSRP/RSRQが閾値を上回ったという条件が適用される場合には、第1のパラメータとしての閾値を、第2のパラメータとしての閾値よりもかなり高く設定する。
・イベントトリガでの報告の場合であって、報告条件として、マクロ基地局MeNBについてのRSRP/RSRQにオフセットを加えた値がピコ基地局PeNBについてのRSRP/RSRQを下回ったという条件が適用される場合には、第1のパラメータを、マクロ基地局MeNBについてのRSRP/RSRQを上昇させるオフセット値とする。
また、マクロ基地局MeNBの制御部140は、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する取得部に相当する。制御部140は、例えば以下のようにして移動速度情報を取得する。
・制御部140は、無線端末UEから無線通信部110が受信する無線信号のフェージング周波数を測定する。フェージング周波数が高いほど、無線端末UEが高速移動していることになるため、フェージング周波数又はフェージング周波数の分布などから推定される移動速度を移動速度情報とする。
・制御部140は、無線端末UEが移動速度情報を取得可能である場合に、移動速度情報を無線端末UEに要求することによって、無線端末UEからの移動速度情報を取得する。
・制御部140は、無線端末UEの移動速度をコアネットワークEPCに問い合わせて、コアネットワークEPCからの移動速度情報を取得する。
また、制御部140は、記憶部130に記憶されている移動速度別のパラメータのうち、取得した移動速度情報に対応するパラメータを選択する選択部に相当する。例えば、制御部140は、移動速度情報が高速移動を示す場合には、高速移動用の第1のパラメータを選択する。
そして、制御部140は、選択したパラメータを記憶部130から読み出した後、当該パラメータをMeasurement Configurationに含めて送信するよう無線通信部110を制御する。このように、第3実施形態において、無線通信部110及び制御部140は、選択されたパラメータを無線端末UEに通知する通知部に相当する。
次に、図10を参照して、第3実施形態に係るMeasurement Configuration送信処理を説明する。図10は、第3実施形態に係るMeasurement Configuration送信処理のフローチャートである。
図10に示すように、ステップS121において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS122において、マクロ基地局MeNBは、移動速度別のパラメータのうち、ステップS121で取得した移動速度情報に対応するパラメータを選択する。
ステップS123において、マクロ基地局MeNBは、ステップS122で選択したパラメータをMeasurement Configurationに含めて無線端末UEに送信する。
以上説明したように、第3実施形態によれば、マクロ基地局MeNBが、移動速度別のパラメータの中から無線端末UEの移動速度に合致するパラメータを選択してMeasurement Configurationに含めることによって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバが回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なハンドオーバを防止できる。
[第4実施形態]
第4実施形態は、上述したハンドオーバ手順におけるハンドオーバ判定処理(図6のステップS4)を改良したものである。
再び図2を参照して、第4実施形態に係るマクロ基地局MeNBの動作を説明する。
図2に示すように、第4実施形態に係るマクロ基地局MeNBの無線通信部110は、無線端末UEからのMeasurement Reportを受信する受信部に相当する。
また、マクロ基地局MeNBの制御部140は、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する取得部に相当する。移動速度情報を取得する方法については、第3実施形態と同様である。
また、制御部140は、無線通信部110が受信したMeasurement Reportがピコ基地局PeNBへのハンドオーバ条件を満たすか否かを判定する。例えば、ピコ基地局PeNBに対応する測定IDがMeasurement Reportに含まれており、且つ、当該測定IDに対応する測定結果がハンドオーバ条件を満たすか否かを判定する。
そして、制御部140は、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバ条件を満たすと判定した場合に、ピコ基地局PeNBに対して、無線端末UEの受け入れを要求するためのHandover Requestを送信するようネットワーク通信部120を制御する。このように、第4実施形態において、ネットワーク通信部120及び制御部140は、Handover Requestを送信する送信部に相当する。
ただし、制御部140は、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバ条件を満たす場合であっても、取得した移動速度情報が高速移動を示す場合には、ピコ基地局PeNBへのHandover Requestの送信を中止するよう制御する。
次に、図11を参照して、第4実施形態に係るハンドオーバ判定処理を説明する。図11は、第4実施形態に係るハンドオーバ判定処理のフローチャートである。
図11に示すように、ステップS401において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEからのMeasurement Reportを受信する。
ステップS402において、マクロ基地局MeNBは、ステップS401で受信したMeasurement Reportがピコ基地局PeNBへのハンドオーバ条件を満たすか否かを判定する。
Measurement Reportがピコ基地局PeNBへのハンドオーバ条件を満たさないと判定した場合(ステップS402;NO)、ステップS403において、マクロ基地局MeNBは、通常のハンドオーバ判定処理、すなわち上述したハンドオーバ手順と同様の処理を行う。
これに対し、Measurement Reportがピコ基地局PeNBへのハンドオーバ条件を満たすと判定した場合(ステップS402;YES)、ステップS404において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS405において、マクロ基地局MeNBは、ステップS404で取得した移動速度情報が高速移動を示すか否かを判定する。
ステップS404で取得した移動速度情報が高速移動を示さないと判定した場合(ステップS405;NO)、ステップS406において、マクロ基地局MeNBは、Handover Requestをピコ基地局PeNBに送信する。
これに対し、ステップS404で取得した移動速度情報が高速移動を示すと判定した場合(ステップS405;YES)、ステップS407において、マクロ基地局MeNBは、ピコ基地局PeNBへのHandover Requestの送信を中止する。
さらに、ステップS408において、マクロ基地局MeNBは、ピコ基地局PeNBに対する測定に係る処理を中止するように無線端末UEに指示する。具体的には、ピコ基地局PeNBに対する測定を行わないようにMeasurement Configurationにより指示する、又は、ピコ基地局PeNBについての測定結果の報告を行わないようにMeasurement Configurationにより指示する。
以上説明したように、第4実施形態によれば、マクロ基地局MeNBは、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバ条件を満たす場合であっても、無線端末UEの移動速度が高速である場合には、ピコ基地局PeNBへのHandover Requestの送信を中止することによって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバが回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なハンドオーバを防止できる。
また、第4実施形態によれば、Handover Requestの送信を中止した後、ピコ基地局PeNBに対する測定に係る処理を中止するように無線端末UEに指示することによって、同様のMeasurement Reportが繰り返し発生することを防止でき、オーバーヘッドを低減できる。
[第5実施形態]
第5実施形態は、上述したハンドオーバ手順におけるハンドオーバ判定処理(図6のステップS4)、Handover Request送信処理(図6のステップS5)、及び受け入れ判定処理(図6のステップS6)を改良したものである。
再び図2及び図4を参照して、第5実施形態に係るマクロ基地局MeNB及びピコ基地局PeNBのそれぞれの動作を説明する。
図2に示すように、第5実施形態に係るマクロ基地局MeNBの無線通信部110は、無線端末UEからのMeasurement Reportを受信する受信部に相当する。
また、マクロ基地局MeNBの制御部140は、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する取得部に相当する。移動速度情報を取得する方法については、第3実施形態と同様である。
また、制御部140は、無線通信部110が受信したMeasurement Reportが隣接基地局へのハンドオーバ条件を満たすか否かを判定する。そして、制御部140は、隣接基地局へのハンドオーバ条件を満たすと判定した場合に、その隣接基地局に対して、無線端末UEの受け入れを要求するためのHandover Requestを送信するようネットワーク通信部120を制御する。このように、第4実施形態において、ネットワーク通信部120及び制御部140は、Handover Requestを送信する送信部に相当する。
ただし、制御部140は、取得した移動速度情報が高速移動を示す場合には、高速移動情報をHandover Requestに含めて送信するよう制御する。高速移動情報とは、例えば、高速移動であれば“1”、それよりも低速の移動であれば“0”といった1ビットの情報(フラグ)である。ただし、1ビットに限らず、複数ビットとして、表現可能な移動速度を増やすようにしてもよい。
なお、第5実施形態においては、マクロ基地局MeNBは、Handover Requestの送信先基地局の種別がピコ基地局であるか否かを把握していなくてもよいことに留意すべきである。
図4に示すように、第5実施形態に係るピコ基地局PeNBのネットワーク通信部320は、Handover Requestを受信する受信部に相当する。
ピコ基地局PeNBの制御部340は、ネットワーク通信部320が受信したHandover Requestに高速移動情報が含まれているか否かを判定する。制御部340は、Handover Requestに高速移動情報が含まれていない場合で、他の受け入れ条件を満たしている場合には、Handover Requestの送信元に対して、Handover Request Ackを送信するようネットワーク通信部320を制御する。
ただし、制御部340は、Handover Requestに高速移動情報が含まれている場合には、他の受け入れ条件を満たしている場合であっても、Handover Request Ackの送信を中止し、Handover Requestに対して何も応答しない、又は、Handover Request Nackを送信するよう制御する。
このように、第5実施形態において、ネットワーク通信部320及び制御部340は、Handover Request Ack又はHandover Request Nackを送信する送信部に相当する。
なお、マクロ基地局MeNB’が、高速移動情報を含むHandover Requestを受信した場合には、マクロ基地局MeNB’は当該高速移動情報を無視して受け入れ判定処理を行う。
次に、図12を参照して、第5実施形態に係るハンドオーバ判定処理及びHandover Request送信処理を説明する。図12は、第5実施形態に係るハンドオーバ判定処理及びHandover Request送信処理のフローチャートである。
図12に示すように、ステップS411において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEからのMeasurement Reportを受信する。
ステップS412において、マクロ基地局MeNBは、ステップS411で受信したMeasurement Reportが隣接基地局へのハンドオーバ条件を満たすか否かを判定する。
Measurement Reportがピコ基地局PeNBへのハンドオーバ条件を満たすと判定した場合(ステップS412;YES)、ステップS413において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS414において、マクロ基地局MeNBは、ステップS404で取得した移動速度情報が高速移動を示すか否かを判定する。
ステップS413で取得した移動速度情報が高速移動を示さないと判定した場合(ステップS414;NO)、ステップS417において、マクロ基地局MeNBは、通常のHandover Requestをピコ基地局PeNBに送信する。
これに対し、ステップS413で取得した移動速度情報が高速移動を示すと判定した場合(ステップS414;YES)、ステップS415において、マクロ基地局MeNBは、高速移動情報をHandover Requestに含めて当該隣接基地局に送信する。
なお、マクロ基地局MeNBは、Handover Requestの送信先基地局の種別がピコ基地局であることを把握できている場合には、高速移動情報をHandover Requestに含めてピコ基地局PeNBに送信した後、ステップS416において、ピコ基地局PeNBに対する測定に係る処理を中止するように無線端末UEに指示してもよい。具体的には、ピコ基地局PeNBに対する測定を行わないようにMeasurement Configurationにより指示する、又は、ピコ基地局PeNBについての測定結果の報告を行わないようにMeasurement Configurationにより指示する。
次に、図13を参照して、第5実施形態に係る受け入れ判定処理を説明する。図13は、第5実施形態に係る受け入れ判定処理のフローチャートである。
図13に示すように、ステップS601において、ピコ基地局PeNBは、マクロ基地局MeNBからのHandover Requestを受信する。
ステップS602において、ピコ基地局PeNBは、ステップS601で受信したHandover Requestが受け入れ条件を満たしている否かを判定する。
受け入れ条件を満たしていないと判定した場合(ステップS602;NO)、ステップS603において、ピコ基地局PeNBは、Handover Request Nackをマクロ基地局MeNBに送信する。あるいは、マクロ基地局MeNB側でタイムアウトによる判断を行う場合には、マクロ基地局MeNBに対して何も送信しないとしてもよい。
これに対し、受け入れ条件を満たしていると判定した場合(ステップS602;YES)、ステップS604において、ピコ基地局PeNBは、ステップS601で受信したHandover Requestが高速移動情報を含んでいるか否かを判定する。なお、高速移動情報が複数ビットで構成されている場合には、高速移動情報の内容を解釈して、無線端末UEが高速移動しているか否かを判定してもよい。
ステップS601で受信したHandover Requestが高速移動情報を含んでいないと判定した場合(ステップS604;NO)、ステップS605において、ピコ基地局PeNBは、Handover Request Ackをマクロ基地局MeNBに送信する。
これに対し、ステップS601で受信したHandover Requestが高速移動情報を含んでいると判定した場合(ステップS604;YES)、ステップS603において、ピコ基地局PeNBは、Handover Request Nackをマクロ基地局MeNBに送信する。あるいは、マクロ基地局MeNB側でタイムアウトによる判断を行う場合には、マクロ基地局MeNBに対して何も送信しないとしてもよい。
以上説明したように、第5実施形態によれば、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEの移動速度が高速である場合にはその旨をHandover Requestを用いてピコ基地局PeNBに通知し、ピコ基地局PeNBは、無線端末UEの移動速度が高速であることが通知された場合にはHandover Requestを拒否することによって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバが回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なハンドオーバを防止できる。
また、第5実施形態によれば、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEの移動速度が高速である旨をピコ基地局PeNBに通知した後、ピコ基地局PeNBに対する測定に係る処理を中止するように無線端末UEに指示することによって、同様のMeasurement Reportが繰り返し発生することを防止でき、オーバーヘッドを低減できる。
[第6実施形態]
第6実施形態は、上述したハンドオーバ手順における受け入れ判定処理(図6のステップS6)を改良したものである。
再び図4を参照して、第6実施形態に係るピコ基地局PeNBの動作を説明する。
図4に示すように、第6実施形態に係るピコ基地局PeNBのネットワーク通信部320は、無線端末UEの受け入れを要求するためのHandover Requestを隣接基地局から受信する受信部に相当する。当該Handover Requestは、無線端末UEの識別情報を含んでいる。
また、ピコ基地局PeNBの制御部340は、ネットワーク通信部320がHandover Requestを隣接基地局から受信すると、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報をコアネットワークEPCに要求した後、コアネットワークEPCからの移動速度情報を取得する。例えば、コアネットワークEPCに含まれる移動管理装置MMEは、無線端末UEの単位時間当たりのハンドオーバ回数/セル再選択回数を管理しており、その情報から移動速度情報を得ることができる。あるいは、無線端末UEの現在位置の情報を管理する位置情報管理装置がコアネットワークEPCに設けられている場合には、位置情報管理装置が管理している情報から移動速度情報を得ることができる。
制御部340は、取得した移動速度情報が高速移動を示すか否かを判定する。制御部340は、移動速度情報が高速移動を示さないと判定した場合で、他の受け入れ条件を満たしていると判定した場合には、Handover Requestの送信元に対して、Handover Request Ackを送信するようネットワーク通信部320を制御する。
これに対し、移動速度情報が高速移動を示すと判定した場合においては、他の受け入れ条件を満たしている場合であっても、Handover Request Ackの送信を中止し、Handover Requestに対して何も応答しない、又は、Handover Request Nackを送信するよう制御する。
このように、第6実施形態において、ネットワーク通信部320及び制御部340は、Handover Request Ack又はHandover Request Nackを送信する送信部に相当する。
次に、図14を参照して、第6実施形態に係る受け入れ判定処理を説明する。図14は、第6実施形態に係る受け入れ判定処理のフローチャートである。
図14に示すように、ステップS611において、ピコ基地局PeNBは、マクロ基地局MeNBからのHandover Requestを受信する。
ステップS612において、ピコ基地局PeNBは、ステップS611で受信したHandover Requestが受け入れ条件を満たしている否かを判定する。
受け入れ条件を満たしていないと判定した場合(ステップS612;NO)、ステップS613において、ピコ基地局PeNBは、Handover Request Nackをマクロ基地局MeNBに送信する。あるいは、マクロ基地局MeNB側でタイムアウトによる判断を行う場合には、マクロ基地局MeNBに対して何も送信しないとしてもよい。
これに対し、受け入れ条件を満たしていると判定した場合(ステップS612;YES)、ステップS614において、ピコ基地局PeNBは、ステップS611で受信したHandover Requestに含まれる無線端末UEの識別情報を用いて、無線端末UEの移動速度情報の問い合わせをコアネットワークEPCに対して行う。
ステップS615において、ピコ基地局PeNBは、ステップS614での問い合わせにより得られた移動速度情報を取得する。
ステップS616において、ピコ基地局PeNBは、ステップS615で取得した移動速度情報が高速移動を示すか否かを判定する。
ステップS615で取得した移動速度情報が高速移動を示さないと判定した場合(ステップS616;NO)、ステップS617において、ピコ基地局PeNBは、Handover Request Ackをマクロ基地局MeNBに送信する。
これに対し、ステップS615で取得した移動速度情報が高速移動を示すと判定した場合(ステップS616;YES)、ステップS613において、ピコ基地局PeNBは、Handover Request Nackをマクロ基地局MeNBに送信する。あるいは、マクロ基地局MeNB側でタイムアウトによる判断を行う場合には、マクロ基地局MeNBに対して何も送信しないとしてもよい。
以上説明したように、第6実施形態によれば、ピコ基地局PeNBは、Handover Requestを受信すると、無線端末UEの移動速度情報をコアネットワークEPCから取得し、取得した移動速度情報が高速移動を示す場合にはHandover Requestを拒否することによって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバが回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なハンドオーバを防止できる。
[第7実施形態]
第7実施形態は、上述したハンドオーバ手順における測定処理(図6のステップS2)を改良したものである。
再び図3を参照して、第7実施形態に係る無線端末UEの動作を説明する。
図3に示すように、第7実施形態に係る無線端末UEの制御部260は、無線通信部210が受信したMeasurement Configurationに含まれるパラメータに従って測定を行う測定部に相当する。
また、制御部260は、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する取得部に相当する。移動速度情報を取得する方法については、第1実施形態と同様である。
さらに、制御部260は、当該測定の結果に関する測定情報を含むMeasurement Reportをマクロ基地局MeNBに送信するよう無線通信部210を制御する。測定情報は、測定結果(RSRP/RSRQ)と測定対象の基地局(セル)の測定IDとを対応付けて構成されている。第7実施形態において、無線通信部210及び制御部260は、測定情報をマクロ基地局MeNBに報告する報告部に相当する。
制御部260は、ピコ基地局PeNBに対する測定結果が得られている場合で、取得した移動速度情報が高速移動を示す場合には、ピコ基地局PeNBに対する測定結果に関する測定情報を除外したMeasurement Reportを送信するよう制御する。測定により、マクロ基地局MeNB’の測定IDについて測定結果1が得られ、ピコ基地局PeNBの測定IDについて測定結果2が得られたケースを想定すると、ピコ基地局PeNBについての測定情報(測定ID及び測定結果2)をMeasurement Reportに含めずに、マクロ基地局MeNB’についての測定情報(測定ID及び測定結果1)をMeasurement Reportに含めて送信する。
次に、図15を参照して、第7実施形態に係る測定処理を説明する。図15は、第7実施形態に係る測定処理のフローチャートである。
ステップS241において、無線端末UEは、Measurement Configurationを受信する。
ステップS242において、無線端末UEは、Measurement Configurationに含まれるパラメータで指定される測定対象基地局(測定対象セル)についてRSRP/RSRQの測定を行う。
ステップS243において、無線端末UEは、ステップS242での測定結果に、ピコ基地局PeNBに対する測定結果が含まれているか否かを判定する。
ピコ基地局PeNBに対する測定結果が含まれていないと判定した場合(ステップS243;NO)、ステップS244において、無線端末UEは、通常通りMeasurement Report判定及び送信処理を行う。
これに対し、ピコ基地局PeNBに対する測定結果が含まれていると判定した場合(ステップS243;YES)、ステップS245において、無線端末UEは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS246において、無線端末UEは、ステップS245で取得した移動速度情報が高速移動を示すか否かを判定する。
ステップS246で取得した移動速度情報が高速移動を示さないと判定した場合(ステップS246;NO)、ステップS244において、無線端末UEは、通常通りMeasurement Report判定及び送信処理を行う。
これに対し、ステップS246で取得した移動速度情報が高速移動を示すと判定した場合(ステップS246;YES)、ステップS247において、無線端末UEは、ピコ基地局PeNBに対する測定結果に関する測定情報を除外したMeasurement Reportをマクロ基地局MeNBに送信する。
以上説明したように、第7実施形態によれば、無線端末UEは、自己の移動速度が高速である場合には、ピコ基地局PeNBについての測定情報をマクロ基地局MeNBに報告しないようにすることによって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバが回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なハンドオーバを防止できる。
[第8実施形態]
第8実施形態は、上述したハンドオーバ手順におけるハンドオーバ判定処理(図6のステップS4)を改良したものである。
再び図2を参照して、第8実施形態に係るマクロ基地局MeNBの動作を説明する。
図2に示すように、第4実施形態に係るマクロ基地局MeNBの無線通信部110は、無線端末UEからのMeasurement Reportを受信する受信部に相当する。
また、マクロ基地局MeNBの制御部140は、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する取得部に相当する。移動速度情報を取得する方法については、第3実施形態と同様である。
また、制御部140は、無線通信部110が受信したMeasurement Reportがピコ基地局PeNBについての測定情報(測定ID及び測定結果)を含んでいるか否かを判定する。
さらに、制御部140は、無線通信部110が受信したMeasurement Reportに基づいて、無線端末UEのハンドオーバ先を決定する決定部に相当する。制御部140は、取得した移動速度情報が高速移動を示す場合で、Measurement Reportがピコ基地局PeNBについての測定情報を含む場合には、Measurement Reportからピコ基地局PeNBについての測定情報を除外した後、無線端末UEのハンドオーバ先を決定する。すなわち、取得した移動速度情報が高速移動を示す場合には、ピコ基地局PeNBについての測定情報を考慮せずに、無線端末UEのハンドオーバ先を決定する。
次に、図16を参照して、第8実施形態に係るハンドオーバ判定処理を説明する。図16は、第8実施形態に係るハンドオーバ判定処理のフローチャートである。
図16に示すように、ステップS421において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEからのMeasurement Reportを受信する。
ステップS422において、マクロ基地局MeNBは、ステップS421で受信したMeasurement Reportがピコ基地局PeNBについての測定情報を含むか否かを判定する。
Measurement Reportがピコ基地局PeNBについての測定情報を含まないと判定した場合(ステップS422;NO)、ステップS426において、マクロ基地局MeNBは、通常のハンドオーバ先決定処理、すなわち上述したハンドオーバ手順と同様の処理を行う。
これに対し、Measurement Reportがピコ基地局PeNBについての測定情報を含むと判定した場合(ステップS422;YES)、ステップS423において、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS424において、マクロ基地局MeNBは、ステップS423で取得した移動速度情報が高速移動を示すか否かを判定する。
移動速度情報が高速移動を示さないと判定した場合(ステップS424;NO)、ステップS426において、マクロ基地局MeNBは、通常のハンドオーバ先決定処理を行う。
これに対し、移動速度情報が高速移動を示すと判定した場合(ステップS424;YES)、ステップS425において、マクロ基地局MeNBは、Measurement Reportからピコ基地局PeNBについての測定情報を除外(削除)する。その後、ステップS426において、無線端末UEのハンドオーバ先が決定される。
以上説明したように、第8実施形態によれば、マクロ基地局MeNBは、無線端末UEが高速移動している場合で、無線端末UEからのMeasurement Reportがピコ基地局PeNBについての測定情報を含む場合には、ピコ基地局PeNBについての測定情報を除外して無線端末UEのハンドオーバ先を決定することによって、ピコ基地局PeNBへのハンドオーバが回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なハンドオーバを防止できる。
[その他の実施形態]
上記のように、本発明は各実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
上述した各実施形態では、接続状態の無線端末UEによる基地局切り替えであるハンドオーバを主として説明した。しかしながら、上述した第1実施形態及び第2実施形態をセル再選択に適用してもよい。
図17は、アイドル状態の無線端末UEがマクロ基地局MeNBからピコ基地局PeNBへのセル再選択を行う際の動作シーケンス図である。
図17に示すように、ステップS11において、マクロ基地局MeNBは、セル再選択パラメータを含む報知情報であるシステム情報ブロック(SIB)をブロードキャストにより送信する。
ステップS12において、無線端末UEは、受信したSIBに含まれるセル再選択パラメータに従って測定処理を行う。
ステップS13において、無線端末UEは、受信したSIBに含まれるセル再選択パラメータに従って待ち受け先基地局(待ち受け先セル)の切り替えを行う。
図18は、上述した第1実施形態をセル再選択に適用した場合のマクロ基地局MeNBの動作フローチャートである。
図18に示すように、ステップS111において、マクロ基地局MeNBは、移動速度別のセル再選択パラメータをSIBに含めて送信する。ここで、高速移動用のセル再選択パラメータは、ピコ基地局PeNBへのセル再選択を規制するように構成されている。
図19は、上述した第1実施形態をセル再選択に適用した場合の無線端末UEの動作フローチャートである。
ステップS211において、無線端末UEは、移動速度別のセル再選択パラメータを含むSIBを受信する。
ステップS212において、無線端末UEは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS213において、無線端末UEは、ステップS211で受信した移動速度別のセル再選択パラメータのうち、ステップS212で取得した移動速度情報に対応するセル再選択パラメータを選択する。
ステップS214において、無線端末UEは、ステップS213で選択したセル再選択パラメータで指定される測定対象基地局(測定対象セル)についてRSRP/RSRQの測定を行う。
ステップS215において、無線端末UEは、ステップS214で得られた測定結果が、ステップS213で選択したセル再選択パラメータで指定されるセル再選択条件を満たしたか否かを判定する。
セル再選択条件を満たしたと判定した場合(ステップS215;YES)、ステップS216において、無線端末UEは、セル再選択を実行する。
このように、上述した第1実施形態をセル再選択に適用することによって、高速移動している無線端末UEがピコ基地局PeNBへのセル再選択を行うことを回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なセル再選択を防止できる。
図20は、上述した第2実施形態をセル再選択に適用した場合の無線端末UEの動作フローチャートである。
図20に示すように、ステップS231において、無線端末UEは、セル再選択パラメータを含むSIBを受信する。
ステップS232において、無線端末UEは、無線端末UEの移動速度を示す移動速度情報を取得する。
ステップS233において、無線端末UEは、ステップS232で取得した移動速度情報が高速移動を示すか否かを判定する。
ステップS232で取得した移動速度情報が高速移動を示すと判定した場合(ステップS233;YES)、ステップS234において、無線端末UEは、ピコ基地局PeNBへのセル再選択を規制するように、ステップS231で受信したセル再選択パラメータを調整する。これに対し、ステップS232で取得した移動速度情報が高速移動を示さないと判定した場合(ステップS233;NO)、無線端末UEは、処理をステップS235に進める。
ステップS235において、無線端末UEは、セル再選択パラメータで指定される測定対象基地局(測定対象セル)についてRSRP/RSRQの測定を行う。
ステップS236において、無線端末UEは、ステップS235で得られた測定結果が、セル再選択パラメータで指定されるセル再選択条件を満たしたか否かを判定する。
セル再選択条件を満たしたと判定した場合(ステップS236;YES)、ステップS237において、無線端末UEは、セル再選択を実行する。
このように、上述した第2実施形態をセル再選択に適用することによって、高速移動している無線端末UEがピコ基地局PeNBへのセル再選択を行うことを回避でき、ヘテロジーニアスネットワークにおける不要なセル再選択を防止できる。
なお、上述した第1実施形態〜第8実施形態では、低電力基地局の一種であるピコ基地局を例に説明したが、ピコ基地局に限らず、ピコ基地局よりも小さいセルを形成する基地局であるフェムト基地局(ホーム基地局とも称される)や、バックホールを無線で構成する基地局であるリレーノードを、本発明に係る低電力基地局としてもよい。
このように本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態等を包含するということを理解すべきである。
以上のように、本発明に係る移動通信方法、基地局によれば、ヘテロジーニアスネットワークにおいて不要な基地局切り替えによってリソースが消費されることを防止できるため、移動体通信などの無線通信において有用である。

Claims (2)

  1. 無線端末の接続先の基地局が、前記基地局及び/又は隣接基地局からの受信信号に対する測定結果に関する測定情報を前記無線端末から受信する工程と、
    前記基地局が、前記無線端末から受信した前記測定情報に基づいて、前記無線端末のハンドオーバ先を決定する工程と、を有し、
    前記基地局は、
    低電力基地局からの受信信号に対する測定結果に関する所定測定情報が前記測定情報に含まれる場合、前記無線端末の移動速度を示す移動速度情報を取得し、かつ、前記移動速度情報が高速移動を示す場合、前記測定情報に含まれる前記所定測定情報を除外した後、前記無線端末のハンドオーバ先を決定し、
    前記所定測定情報が前記測定情報に含まれていない場合、前記移動速度情報を取得することなく、前記無線端末のハンドオーバ先を決定する
    ことを特徴とする移動通信方法。
  2. 無線端末の接続先の基地局であって、
    前記基地局及び/又は隣接基地局からの受信信号に対する測定結果に関する測定情報を前記無線端末から受信する受信部と、
    前記受信部が受信した前記測定情報に基づいて、前記無線端末のハンドオーバ先を決定する制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    低電力基地局からの受信信号に対する測定結果に関する所定測定情報が前記測定情報に含まれる場合、前記無線端末の移動速度を示す移動速度情報を取得し、かつ、前記移動速度情報が高速移動を示す場合、前記測定情報に含まれる前記所定測定情報を除外した後、前記無線端末のハンドオーバ先を決定し、
    前記所定測定情報が前記測定情報に含まれていない場合、前記移動速度情報を取得することなく、前記無線端末のハンドオーバ先を決定する
    ことを特徴とする基地局。
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