JP2013109158A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】適正量のトナー強制消費により、低画像面積の出力による異常画像を防止できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】トナーとキャリアとを含む現像剤を用いる現像装置を採用する画像形成装置で、形成する画像の画像面積率が所定以下となる場合、画像面積率に応じて現像装置内のトナーを強制的に消費させるよう画像領域外にトナー像を作成するトナー強制消費手段を備える。このトナー強制消費手段は、トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度に基づき、強制的に消費させるトナー消費量を変化させる。
【選択図】図7

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関するものである。
この種の画像形成装置の現像装置として、キャリアとトナーとを含む現像剤を用いる現像装置が知られている。この現像装置では、現像剤収容部で攪拌部材により現像剤を撹拌して帯電させ、帯電した現像剤を現像剤担持体に担持させて感光体等の像担持体に対向する現像領域に搬送し、像担持体上に形成された潜像にトナーを供給して現像する。そして、現像領域で現像に用いられなかった現像剤を現像剤収容部に戻し、必要に応じてトナーを補給するものが知られている。
このような現像装置を用いて低画像面積率の画像を多く出力すると、地汚れ、画像のボソツキ、濃度変動など不具合が生じてしまう。これは、トナー消費の少ない状態の現像剤を撹拌し続けると、トナー中の添加剤の埋没や遊離による異常帯電や、トナー平均粒径の変化による帯電特性変化等の経時のトナー劣化によるものと考えられる。
低画像面積の出力による画像劣化の対策として、劣化したトナーを強制的に消費させる動作を行うトナー強制消費モードを有する画像形成装置が知られている(例えば、特許文献1、2)。トナー強制消費モードでは、印字可能なドット数に対する印字ドット数の比率である画像面積率を求め、画像面積率が予め設定された目標印字率以下のとき、この目標印字率と画像面積率の差分となるトナー量を画像領域外で強制的に消費させる動作をおこなう。
また、キャリアとトナーとを含む現像剤を用いた現像装置では、画像濃度を安定させるためにトナー濃度を所定の範囲に維持するよう、現像装置内のトナー濃度を検知し、検知結果に基づき新しいトナーを現像装置内に補給している。このように現像装置内のトナー濃度は所定範囲に維持されているが、その範囲の中でもトナー濃度の高低によって、地汚れの発生し易さ、ボソツキの発生し易さはそれぞれ異なることが知られている。具体的には、地汚れは、トナー濃度が高いと、それぞれのトナー粒子がキャリア粒子と接触する機会が減るため、帯電量が極端に低くなるトナー粒子が増えることにより発生しやすくなる。一方、ボソツキは、トナー濃度が低いと、それぞれのトナー粒子がキャリア粒子と接触する機会が増えるため、トナー中の添加剤の埋没や遊離が促進されることにより発生しやすくなる。
このため、上記トナー強制消費モードにより低画像面積に起因する画像劣化を防止するには、画像劣化が最も発生し易いトナー濃度をそれぞれ考慮して、上記目標印字率を設定している。
例えば、低画像面積の出力により地汚れが発生しやすい画像形成装置においては、地汚れ発生防止のために、地汚れが発生しやすい高トナー濃度時にも地汚れが発生しない値に目標印字率を設定する。そして、設定された目標印字率と実際の画像面積率との差分となる量のトナーを強制消費させている。このため、高トナー濃度時と比較して、地汚れが発生し難い中〜低トナー濃度時に、地汚れ発生防止として必要以上のトナーを強制消費していた。
また、低画像面積の出力によりボゾツキが発生しやすい画像形成装置においては、ボソツキ発生防止のために、ボソツキ発生しやすい低トナー濃度時にボソツキが発生しない値に目標印字率を設定する。そして、設定された目標印字率と実際の画像面積率との差分となる量のトナーを強制消費させている。このため、低トナー濃度時と比較して、ボソツキが発生し難い中〜高トナー濃度時に、ボソツキ発生防止として必要以上のトナーを強制消費していた。
さらに、低画像面積の出力により地汚れ、ボソツキの何れも発生しやすい画像形成装置においては、地汚れが発生しやすい高トナー濃度時に地汚れが発生しないで、且つ、ボソツキが発生しやすい低トナー濃度時にボソツキが発生しない目標印字率に設定する。そして、設定された目標印字率と実際の画像面積率との差分となる量のトナーを強制消費させている。このため、高トナー濃度時と比較して地汚れが発生し難く、且つ、低トナー濃度時と比較してボソツキが発生し難い中トナー濃度時に、地汚れおよびボソツキ発生防止として必要以上のトナーを強制消費していた。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、低画像面積の出力による異常画像を抑制するためのトナー強制消費量を適正化した画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置として、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像剤収容部と、該現像剤収容部内の現像剤を攪拌する攪拌部材と、該現像剤収容部の攪拌された現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持体と、該現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、該トナー濃度検出結果に基づき該現像剤収容部内の現像剤が所定のトナー濃度範囲になるようにトナーを補給する補給手段とを備え、形成する画像の画像面積率が目標印字率以下となる場合、現像装置内のトナーを強制的に消費させるよう画像領域外にトナー像を作成するトナー強制消費手段を備えた画像形成装置において、
上記トナー強制消費手段は、上記トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度に基づき、強制的に消費させるトナー消費量を変化させること特徴とするものである。
本発明においては、トナー強制消費手段は、検出されたトナー濃度に応じて強制的に消費させるトナー消費量を変化させる。
例えば、低画像面積の出力により地汚れが発生しやすい画像形成装置においては、以下のようにして、地汚れ発生を防止する。この画像形成装置においては、予め上記所定のトナー濃度範囲で、トナー濃度と地汚れ発生防止に必要なトナー消費量との関係を求めておき、検出されたトナー濃度に基づき必要なトナー消費量を得て、必要なトナー消費量より目標印字率を決定する。決定される目標印字率は、地汚れが発生しやすい高トナー濃度時は高く、発生し難い中〜低トナー濃度時は低くなる。そして、実際の画像面積率がトナー濃度に基づいて決定された目標印字率以下となる場合、決定された目標印字率と画像面積率との差分となる量のトナーを強制消費させる。これにより、地汚れが発生し難い中〜低トナー濃度時は、従来のように、高トナー濃度時にも地汚れが発生しないように設定された目標印字率に基づいて多量のトナーを強制消費させることがない。よって、上記所定のトナー濃度範囲内において、低画像面積の出力による地汚れ防止のためのトナー強制消費量を適正化できる。
また、低画像面積の出力によりボソツキが発生しやすい画像形成装置においては、以下のようにして、ボソツキ発生を防止する。この画像形成装置においては、予め上記所定のトナー濃度範囲でトナー濃度とボソツキ発生防止に必要なトナー消費量の関係を求めておき、検出されたトナー濃度に基づき必要なトナー消費量を得て、必要なトナー消費量より目標印字率を決定する。決定される目標印字率は、ボソツキが発生しやすい低トナー濃度時は高く、発生し難い中〜高トナー濃度時は低くなる。そして、実際の画像面積率がトナー濃度に基づいて決定された目標印字率以下となる場合、決定された目標印字率と画像面積率との差分となる量のトナーを強制消費させる。これにより、ボソツキが発生し難い中〜高トナー濃度時は、従来のように、低トナー濃度時にもボソツキが発生しないように設定された目標印字率に基づいて多量のトナーを強制消費させることがない。よって、上記所定のトナー濃度範囲内において、低画像面積の出力によるボソツキ防止のためのトナー強制消費量を適正化できる。
さらに、低画像面積の出力により地汚れとボソツキの何れも発生しやすい画像形成装置では、以下のようにして、地汚れおよびボソツキ発生を防止する。この画像形成装置においては、予め上記所定のトナー濃度範囲でトナー濃度と地汚れ防止に必要なトナー消費量の関係と、トナー濃度とボソツキ防止に必要なトナー消費量の関係と求め、これよりトナー濃度と、地汚れ、且つ、ボソツキ防止に必要なトナー消費量の関係を求めておく。そして、検出されたトナー濃度に基づき必要なトナー消費量を得て、必要なトナー消費量より目標印字率を決定する。決定される目標印字率は、地汚れが発生しやすい高トナー濃度時と、ボソツキが発生しやすい低トナー濃度時とは高く、地汚れ、ボソツキ共に発生し難い中トナー濃度時は低くなる。そして、実際の画像面積率がトナー濃度に基づいて決定された目標印字率以下となる場合、決定された目標印字率と画像面積率との差分となる量のトナーを強制消費させる。これにより、地汚れやボソツキが発生し難い中トナー濃度時は、従来のように多量のトナーを強制消費させることがない。このため、上記所定のトナー濃度範囲内において、低画像面積の出力による地汚れおよびボソツキ防止のためのトナー強制消費量を適正化できる。
このように、低画像面積の出力により異常画像が出やすい画像形成装置において、画像面積率に応じて強制的に消費させるトナー消費量を、検出されたトナー濃度に基づき変化させることで、でやすい異常画像の発生防止のためのトナー強制消費量を適正化できる。
本発明によれば、低画像面積の出力による異常画像を抑制するためのトナー強制消費量を適正化できるという優れた効果がある。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図。 同プリンタの定着装置を示す拡大構成図。 現像駆動時間とボソツキランクの関係を表したグラフ。 トナー濃度とボソツキ防止に必要なトナー消費量の関係を表したグラフ。 現像駆動時間と地汚れランクの関係を表したグラフ。 トナー濃度と地汚れ防止に必要なトナー消費量の関係を表したグラフ。 トナー濃度とボソツキ及び地汚れ防止に必要なトナー消費量の関係を表したグラフ。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式によって画像を形成するプリンタの実施形態について説明する。
まず、実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。図1は、実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。このプリンタは、イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー像を形成するための4つのプロセスユニット2Y,M,C,Kを備えている。また、給紙路30、転写前搬送路31、手差し給紙路32、手差しトレイ33、レジストローラ対34、搬送ベルトユニット35、定着装置40、搬送切替装置50、排紙路51、排紙ローラ対52、排紙トレイ53、第1給紙カセット101、第2給紙カセット102、再送装置等も備えている。また、2つの光書込ユニット1YM、1CKも備えている。なお、プロセスユニット2Y,M,C,Kは、潜像担持体たるドラム状の感光体3Y,M,C,Kを有している。
第1給紙カセット101,第2給紙カセット102は、それぞれ内部に記録紙Pの束を収容している。そして、給紙ローラ101a,102aの回転駆動により、紙束における一番上の記録紙Pを給紙路30に向けて送り出す。この給紙路30には、後述する2次転写ニップの直前で記録紙を搬送するための転写前搬送路34が続いている。給紙カセット(102,102)から送り出された記録部材としての記録紙Pは、給紙路30を経へて転写前搬送路34に進入する。
プリンタ筺体における側面には、手差しトレイ33が筺体に対して開閉可能に配設されており、筺体に対して開いた状態でトレイ上面に紙束が手差しされる。手差しされた紙束における一番上の記録紙Pは、手差しトレイ33の送出ローラによって転写前搬送路34に向けて送り出される。
2つの光書込ユニット1YM,1CKは、それぞれ、レーザーダイオード、ポリゴンミラー、各種レンズなどを有しており、プリンタ外部のスキャナによって読み取られた画像情報や、パーソナルコンピュータから送られてくる画像情報に基づいて、レーザーダイオードを駆動する。そして、プロセスユニット2Y,M,C,Kの感光体3Y,M,C,Kを光走査する。具体的には、プロセスユニット2Y,M,C,Kの感光体3Y,M,C,Kは、図示しない駆動手段によってそれぞれ図中反時計回り方向に回転駆動せしめられる。光書込ユニット1YMは、駆動中の感光体3Y,Mに対して、レーザー光をそれぞれ回転軸線方向に偏向せしめながら照射することで、光走査処理を行う。これにより、感光体3Y,Mには、Y,M画像情報に基づいた静電潜像が形成される。また、光書込ユニット1CKは、駆動中の感光体3C,Kに対して、レーザー光をそれぞれ回転軸線方向に偏向せしめながら照射することで、光走査処理を行う。これにより、感光体3C,Kには、C,K画像情報に基づいた静電潜像が形成される。
プロセスユニット2Y,M,C,Kは、それぞれ、潜像担持体たる感光体と、その周囲に配設される各種機器とを1つのユニットとして共通の支持体に支持するものであり、それらがプリンタ部本体に対して着脱可能になっている。そして、互いに使用するトナーの色が異なる点の他が同様の構成になっている。Y用のプロセスユニット2Yを例にすると、これは、感光体3Yの他、これの表面に形成された静電潜像をYトナー像に現像するための現像装置4Yを有している。また、回転駆動される感光体3Yの表面に対して一様帯電処理を施す帯電装置5Yや、後述するY用の1次転写ニップを通過した後の感光体3Y表面に付着している転写残トナーをクリーニングするドラムクリーニング装置6Yなども有している。
図示のプリンタは、4つのプロセスユニット2Y,M,C,Kを、後述する中間転写ベルト61に対してその無端移動方向に沿って並べたいわゆるタンデム型の構成になっている。
感光体3Yとしては、アルミニウム等の素管に、感光性を有する有機感光材の塗布による感光層を形成したドラム状のものを用いている。但し、無端ベルト状のものを用いても良い。
現像装置4Yは、図示しない磁性キャリアと非磁性のYトナーとを含有する二成分現像剤(以下、単に現像剤という)を用いて潜像を現像するものである。現像装置4Yは現像剤収容部を形成する筺体内で、攪拌部材12Yにより現像剤を撹拌して帯電させた後、現像剤担持体11Yに担持させる。現像剤は現像剤担持体11Yの回転により、感光体3Yと対向する現像領域に搬送され、感光体3Y上に形成された潜像にトナーを供給して現像する。現像領域で現像に用いられなかった現像剤は、現像剤は現像剤担持体11Yの回転により装置内に戻している。現像装置4Y内には図示しないトナー濃度検知手段が設けられている。トナー濃度検知手段は磁性体であるキャリアに起因する透磁率を検出し、一定体積中に含まれるキャリア量からトナーの濃度を算出している。このトナー濃度検知手段によって現像装置内のトナー濃度を検知し、現像装置内のトナー濃度を一定範囲内(例えば、5wt%〜9wt%)に維持するよう、必要に応じて、図示しないYトナー補給装置により、Yトナーボトル103Y内のYトナーが適宜補給される。
ドラムクリーニング装置6Yとしては、ポリウレタンゴム製のクリーニングブレードを感光体3Yに押し当てる方式のものを用いているが、他の方式のものを用いてもよい。クリーニング性を高める目的で、本プリンタでは、回転自在なファーブラシを感光体3Yに当接させる方式のものを採用している。このファーブラシは、図示しない固形潤滑剤から潤滑剤を掻き取って微粉末にしながら感光体3Y表面に塗布する役割も兼ねている。
感光体3Yの上方には、図示しない除電ランプが配設されており、この除電ランプもプロセスユニット2Yの一部になっている。除電ランプは、ドラムクリーニング装置6Yを通過した後の感光体3Y表面を光照射によって除電する。除電された感光体3Yの表面は、帯電装置5Yによって一様に帯電せしめられた後、上述した光書込ユニット1YMによる光走査が施される。なお、帯電装置5Yは、図示しない電源から帯電バイアスの供給を受けながら回転駆動するものである。かかる方式に代えて、感光体3Yに対して非接触で帯電処理を行うスコロトロンチャージャ方式を採用してもよい。
Y用のプロセスユニット2Yについて説明したが、M,C,K用のプロセスユニット2M,C,Kも、Y用のものと同様の構成になっている。
4つのプロセスユニット2Y,M,C,Kの下方には、転写ユニット60が配設されている。この転写ユニット60は、複数のローラによって張架している像担持体たる中間転写ベルト61を、感光体3Y,M,C,Kに当接させながら、何れか1つのローラの回転駆動によって図中時計回り方向に無端移動させる。これにより、感光体3Y,M,C,Kと中間転写ベルト61とが当接するY,M,C,K用の1次転写ニップが形成されている。
Y,M,C,K用の1次転写ニップの近傍では、ベルトループ内側に配設された1次転写ローラ62Y,M,C,Kによって中間転写ベルト61を感光体3Y,M,C,Kに向けて押圧している。これら1次転写ローラ62Y,M,C,Kには、それぞれ図示しない電源によって1次転写バイアスが印加されている。これにより、Y,M,C,K用の1次転写ニップには、感光体3Y,M,C,K上のトナー像を中間転写ベルト61に向けて静電移動させる1次転写電界が形成されている。
図中時計回り方向の無端移動に伴ってY,M,C,K用の1次転写ニップを順次通過していく中間転写ベルト61のおもて面には、各1次転写ニップでトナー像が順次重ね合わせて1次転写される。この重ね合わせの1次転写により、中間転写ベルト61のおもて面には4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト61の図中下方には、2次転写ローラ72が配設されており、これは中間転写ベルト61における2次転写バックアップローラ68に対する掛け回し箇所にベルトおもて面から当接して2次転写ニップを形成している。これにより、中間転写ベルト61のおもて面と、2次転写ローラ72とが当接する2次転写ニップが形成されている。
2次転写ローラ72には図示しない電源によって2次転写バイアスが印加されている。一方、ベルトループ内の2次転写バックアップローラ68は接地されている。これにより、2次転写ニップ内に2次転写電界が形成されている。
2次転写ニップの図中右側方には、上述のレジストローラ対34が配設されており、ローラ間に挟み込んだ記録紙Pを中間転写ベルト61上の4色トナー像に同期させ得るタイミングで2次転写ニップに送り出す。2次転写ニップ内では、中間転写ベルト61上の4色トナー像が2次転写電界やニップ圧の影響によって記録紙に一括2次転写され、記録紙の白色と相まってフルカラー画像となる。
2次転写ニップを通過した中間転写ベルト61のおもて面には、2次転写ニップで記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。この転写残トナーは、中間転写ベルト61に当接するベルトクリーニング装置75によってクリーニングされる。
2次転写ニップを通過した記録紙Pは、中間転写ベルト61から離間して、搬送ベルトユニット35に受け渡される。この搬送ベルトユニット35は、無端状の搬送ベルト36を駆動ローラ37と従動ローラ38とによって張架しながら、駆動ローラ37の回転駆動によって図中反時計回り方向に無端移動せしめる。そして、2次転写ニップから受け渡された記録紙をベルト上部張架面に保持しながら、ベルトの無端移動に伴って搬送して定着装置40に受け渡す。
図2は、定着装置40を示す拡大構成図である。定着装置40は、定着ローラ41、定着ベルト42、弾性駆動ローラ43、加熱ローラ44、トナー除去ユニット45、オイル塗布ローラ46、オイル供給ローラ47、オイル浸透フェルト48、オイル受け皿49等を有している。
無端状の定着ベルト42は、弾性駆動ローラ43と、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する加熱ローラ44とに掛け回された状態で、弾性駆動ローラ43の図中時計回り方向の回転駆動に伴って、図中時計回り方向に無端移動する。そして、加熱ローラ44に対する掛け回し位置で、加熱ローラ44によって加熱される。加熱ローラ44の発熱源に対する電源供給のオン、オフは、図示しない定着温度制御部によって制御される。この定着温度制御部は、定着ベルト42の表面温度を検知する図示しない温度センサによる検知結果が所定値になるように、前述の電源供給をオン、オフ制御する。
無端移動する定着ベルト42における弾性駆動ローラ43に対する掛け回し箇所には、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ41が当接して定着ニップを形成しながら、図中反時計回り方向に回転駆動している。定着ローラ41の発熱源に対する電源供給のオン、オフも、定着温度制御部によって制御される。定着温度制御部は、定着ローラ41の表面温度を検知する図示しない温度センサによる検知結果が所定値になるように、前述の電源供給をオン、オフ制御する。
上述した2次転写ニップを通過した記録紙Pは、定着装置40内に送られて定着ニップに挟み込まれる。そして、加圧や加熱などの作用により、トナー像の定着処理が施される。
先に示した図1において、2次転写ニップで第1面にトナー像が転写され、且つ定着装置40でその第1面にトナー像が定着せしめられた記録紙Pは、搬送切替装置50に向けて送り出される。
本プリンタにおいては、搬送切替装置50、再送路54、スイッチバック路55、スイッチバック後搬送路56等により、再送手段が構成されている。具体的には、搬送切替装置50は、定着装置40から受け取った記録紙Pのその後の搬送先を、排紙路51と、再送路54とで切り替える。具体的には、記録紙Pの第1面だけに対して画像を形成する片面モードのプリントジョブの実行時には、搬送先を排紙路51に設定する。これにより、第1面だけに画像が形成された記録紙Pを、排紙路51経由で排紙ローラ対52に送って、機外の排紙トレイ53上に排紙する。また、記録紙Pの両面に対してそれぞれ画像を形成する両面モードのプリントジョブの実行時において、両面にそれぞれ画像が定着された記録紙Pを定着装置40から受け取ったときにも、搬送先を排紙路51に設定する。これにより、両面に画像が形成された記録紙Pを、機外の排紙トレイ53上に排紙する。一方、両面モードのプリントジョブの実行時において、第1面だけに画像が定着された記録紙Pを定着装置40から受け取ったときには、搬送先を再送路54に設定する。
再送路54には、スイッチバック路55が繋がっており、再送路54に送られた記録紙Pはこのスイッチバック路55に進入する。そして、記録紙Pの搬送方向の全領域がスイッチバック路55に進入すると、記録紙Pの搬送方向が逆転されて、記録紙Pがスイッチバックする。スイッチバック路55には、再送路54の他に、スイッチバック後搬送路56が繋がっており、スイッチバックした記録紙Pは、このスイッチバック後搬送路56に進入する。このとき、記録紙Pの上下が反転する。そして、上下反転した記録紙Pは、スイッチバック後搬送路56と、上述した給紙路30とを経由して、2次転写ニップに再送される。2次転写ニップで第2面にもトナー像が転写された記録紙Pは、定着装置40を経由して第2面にトナー像が定着せしめられた後、搬送切替装置50と、排紙路51と排紙ローラ対52とを経由して、排紙トレイ53上に排紙される。
次に、低画像面積の出力によるトナー劣化に起因するトナー強制消費を実施例1〜3に基づき説明する。
<実施例1>
低画像面積の出力によるトナー劣化でボソツキが発生しやすい場合において、ボソツキの対策としてのトナー強制消費の必要性について説明する。
図3は、あるトナー濃度の時の現像駆動時間とボソツキランクの関係を表したグラフである。ボソツキランクとはボソツキの良し悪しを見た目でランク付けしたものであり、ランク値が高いほどボソツキが目立たなくなり、値が小さくなるにつれてボソツキの状態も悪くなる。
単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が0のときのボソツキランク推移を201、単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が202(例えば、A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して1%の消費量)のときのボソツキランク推移を202、単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が203(例えば、A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して3%の消費量)のときのボソツキランク推移を203で示す。
単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が0で現像剤を撹拌し続けるとトナー劣化が進み、図3中201で示すようにボソツキランクは速い速度で低下し、ある時間以上続けると許容できるレベルを超えてしまう。単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が1%で現像剤を撹拌し続けるとトナー劣化が進み、図3中202で示すようにボソツキランクが低下し、ある時間以上続けると許容できるレベルを超えてしまうが、この傾向は、トナー消費量が0の201より場合よりも緩やかである。一方、単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が3%で現像剤を撹拌し続けると、図中203で示すようにボソツキランクが許容レベルを下回ることはない。
すなわち、ある量を下回るトナー消費量で現像動作を行い現像剤を撹拌し続けるとトナー劣化が進み、ボソツキランクは許容できるレベルを超えてしまうが、ある量を上回ったトナー消費量で現像動作を行いつづけると、ボソツキランクが許容レベルを下回ることはない。このため、トナー消費量がある量を下回る場合は、強制トナー消費を行なって劣化したトナーを新しいトナーに入れ替え、一定の現像駆動時間に対して合計のトナー消費量が上記ボソツキが発生しない量となるようにする。これにより、ボソツキランクの悪化を低減できる。図3の例では、単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が203(A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して3%)以上消費するようにトナー強制消費を行うことで、ボソツキランクが悪化しないようにすることができる。
一方、前述したようにボソツキが悪化するのはキャリアとの接触によってトナー中の添加剤が埋没、遊離してしまうことや、トナー自体がキャリアに削られトナー粒径が変化することによって、帯電特性が変化するためだと推定される。このため、トナーがキャリアと接触する機会が多くなるトナー濃度が低い場合においては、より短い時間で許容レベル以下のボソツキランクになってしまう。
そこで、本実施例では、トナー濃度によって強制的に消費するトナー量を可変とする。
図4は、トナー濃度とボソツキランクが悪化しないような必要トナー消費量の関係を示すグラフである。上述のように、本実施形態のプリンタでは、現像装置内のトナー濃度を例えば、5wt%〜9wt%に維持するようにしている。そこで、図3に示すあるトナー濃度における現像駆動時間とボソツキランクの関係を、5wt%〜9wt%の各トナー濃度で調べたて、図4の関係を得る。図4に示すように、低トナー濃度(例えば、トナー濃度5wt%)の時には比較的多いトナー消費量(例えば、A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して5%)がボソツキランクの低下を防止するのに必要となる。一方、高トナー濃度(例えば、トナー濃度9wt%)の時には比較的少ないトナー消費量(例えば、A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して3%)でボソツキランクの低下を防止することができる。
つまり、画像として使用する面積がA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して1%相当の時、トナー濃度5wt%の時には印字領域外にA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して4%相当のトナーを強制消費し、トナー濃度9wt%の時には印字可能な画素数に対して2%相当のトナーを強制消費をする。
<実施例2>
低画像面積の出力によるトナー劣化で、地汚れが発生しやすい場合において、地汚れ対策としてのトナー強制消費の必要性について説明する。
図5は、あるトナー濃度の時の現像駆動時間と地汚れランクの関係を表したグラフである。地汚れランクとは地汚れの良し悪しを見た目でランク付けしたものであり、ランク値が高いほど地汚れが目立たなくなり、値が小さくなるにつれて地汚れの状態も悪くなる。
単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が0のときの地汚れランク推移を211、単位現像駆動時間あたりのトナー消費量がW212(例えば、A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して1%の消費量)のときの地汚れランク推移を212、単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が213(例えば、A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して3%の消費量)のときの地汚れランク推移を213で示す。
単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が0で現像剤を撹拌し続けるとトナー劣化が進み、図5中211で示すように地汚れランクは速い速度で低下し、ある時間以上続けると許容できるレベルを超えてしまう。単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が1%で現像剤を撹拌し続けるとトナー劣化が進み、図5中212で示すように地汚れランクが低下し、ある時間以上続けると許容できるレベルを超えてしまうが、この傾向は、トナー消費量が0の211より場合よりも緩やかである。一方、単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が3%で現像剤を撹拌し続けると、図中213で示すように地汚れランクが許容レベルを下回ることはない。
すなわち、ある量を下回るトナー消費量で現像動作を行い現像剤を撹拌し続けるとトナー劣化が進み、地汚れランクは許容できるレベルを超えてしまうが、ある量を上回ったトナー消費量で現像動作を行いつづけると、地汚れランクが許容レベルを下回ることはない。このため、トナー消費量がある量を下回る場合は、強制トナー消費を行なって劣化したトナーを新しいトナーに入れ替え、一定の現像駆動時間に対して合計のトナー消費量が上記地汚れが発生しない量となるようにする。これにより、ボソツキランクの悪化を低減できる。図5の例では、単位現像駆動時間あたりのトナー消費量が213(A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して3%)以上消費するようにトナー強制消費を行うことで、地汚れランクが悪化しないようにすることができる。
一方、前述したように、トナー濃度が高い時には、トナー粒子がキャリア粒子と接触する機会が減り、帯電量が極端に低くなるトナー粒子が増えることにより、短い時間で許容レベル以下の地汚れランクになってしまう。
そこで、本実施例では、トナー濃度によって強制的に消費するトナー量を可変とする。
図6は、トナー濃度と地汚れランクが悪化しないような必要トナー消費量の関係を示すグラフである。詳しくは、図5に示すあるトナー濃度における現像駆動時間と地汚れランクの関係を、5wt%〜9wt%の各トナー濃度で調べたものである。図6に示すように、高トナー濃度(例えばトナー濃度9wt%)の時には比較的多い消費(例えばA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して5%)が地汚れランクの低下を防止するのに必要となる。一方、低トナー濃度(例えばトナー濃度5wt%)の時には比較的少ないトナー消費量(例えばA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して3%)で地汚れランクの低下を防止することができる。
つまり、画像として使用する面積がA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して1%相当の時、トナー濃度9wt%の時には印字領域外にA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して4%相当のトナーを強制消費し、トナー濃度5wt%の時には印字可能な画素数に対して2%相当のトナーを強制消費する。
<実施例3>
次に、ボソツキと地汚れの両方の対策としてのトナー強制消費について説明する。
図7は、トナー濃度とボソツキ及び地汚れ防止に必要なトナー消費量の関係を示すグラフである。図7に示すように、トナー濃度検出手段により検出された現像装置内のトナー濃度が高トナー濃度領域(例えば、トナー濃度9wt%)の時や、低トナー濃度領域(例えば、トナー濃度5wt%)の時には比較的多いトナー消費量B(例えば、A4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して5%)が必要になる。一方、現像装置内のトナー濃度が中トナー濃度領域(例えば、トナー濃度7wt%付近)の時は、ボソツキおよび地汚れを防止できる必要なトナー消費量A(例えばA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して2%)となる。このように、中トナー濃度領域では、高トナー濃度領域や低トナー濃度領域と比較して、低画像面積時の強制トナー消費量を少なくすることができる。
つまり、画像として使用する面積がA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して1%相当の時、トナー濃度9wt%や5wt%の時は印字領域外にA4サイズ1枚あたりに印字可能な画素数に対して4wt%相当のトナーを強制消費し、トナー濃度5wt%の時には印字可能な画素数に対して2wt%相当のトナーを強制消費する。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
感光体等の像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置として、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤収容部内の現像剤を攪拌する攪拌部材と、現像剤収容部の攪拌された現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持体と、現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、トナー濃度検出結果に基づき、現像剤収容部内の現像剤が所定のトナー濃度範囲になるようにトナーを補給する補給手段とを備え、形成する画像の画像面積率が目標印字率以下となる場合、現像装置内のトナーを強制的に消費させるよう画像領域外にトナー像を作成するトナー強制消費手段を備えた画像形成装置である。この画像形成装置において、トナー強制消費手段は、トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度に基づき、強制的に消費させるトナー消費量を変化させる。これによれば、上記実施形態で説明したように、低画像面積の出力による異常画像を抑制するためのトナー強制消費量を適正化できる。
(態様B)
(態様A)において、トナー強制消費手段は、トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度が所定の値よりも高い時に、強制的に消費させるトナー消費量を減少させる。これによれば、上記実施例1で説明したように、上記所定のトナー濃度範囲内において、低画像面積の出力によるボソツキ防止のためのトナー強制消費量を適正化し、中〜高トナー濃度時における無駄な強制消費を抑えられる。
(態様C)
(態様A)において、トナー強制消費手段は、トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度が所定の値よりも低い時に、強制的に消費させるトナー消費量を減少させる。これによれば、上記実施例2で説明したように、上記所定のトナー濃度範囲内において、低画像面積の出力による地汚れ防止のためのトナー強制消費量を適正化し、中〜低トナー濃度時における無駄な強制消費を抑えられる。
(態様D)
(態様A)において、トナー強制消費手段は、トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度が所定の値よりも低い時、または、他の所定の値より高い時に、強制的に消費させるトナー消費量を増加させる。これによれば、上記実施例3で説明したように、上記所定のトナー濃度範囲内において、低画像面積の出力によるボソツキおよび地汚れ防止のためのトナー強制消費量を適正化し、中トナー濃度時における無駄な強制消費を抑えられる。
1 光書込ユニット
2 プロセスユニット
3 感光体
4 現像装置
11 現像剤担持体
12 攪拌部材
103 トナーボトル
特許第3029648号公報 特開2003−076079号公報

Claims (4)

  1. 像担持体上に形成された静電潜像を現像する現像装置として、トナーとキャリアとを含む現像剤を収容する現像剤収容部と、該現像剤収容部内の現像剤を攪拌する攪拌部材と、該現像剤収容部の攪拌された現像剤を担持して現像領域に搬送する現像剤担持体と、該現像剤収容部内の現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、該トナー濃度検出結果に基づき該現像剤収容部内の現像剤が所定のトナー濃度範囲になるようにトナーを補給する補給手段とを備え、形成する画像の画像面積率が目標印字率以下となる場合、現像装置内のトナーを強制的に消費させるよう画像領域外にトナー像を作成するトナー強制消費手段を備えた画像形成装置において、
    上記トナー強制消費手段は、上記トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度に基づき、強制的に消費させるトナー消費量を変化させること特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、上記トナー強制消費手段は、上記トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度が所定の値よりも高い時に、強制的に消費させるトナー消費量を減少させることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1の画像形成装置において、上記トナー強制消費手段は、上記トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度が所定の値よりも低い時に、強制的に消費させるトナー消費量を減少させることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1の画像形成装置において、上記トナー強制消費手段は、上記トナー濃度検出手段により検出されたトナー濃度が所定の値よりも低い時、または、他の所定の値よりも高い時に、強制的に消費させるトナー消費量を増加させることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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