JP2013102919A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の大型化やコスト高を招来せずに槽や洗濯物に対する充分な除菌作用を示す洗濯機を提供すること。
【解決手段】筐体1内に配設された外槽2と、外槽2の内側に水平方向または水平方向から少し傾斜した回転軸10によって回転可能な状態で配設されるドラム3と、陽極と陰極を対向して内設し、電気分解を行うことで次亜塩素酸を含む電気分解水を生成する電気分解槽4と、電気分解水を外槽2内に供給する電気分解水供給装置6と、酢酸を外槽2に供給する酢酸供給装置9とを備え、電気分解水を外槽2内に供給するとともに、酢酸を外槽2内に供給する。これにより、電気分解水が含む次亜塩素酸のほとんど(90%以上)は除菌能力の高い電気的に中性な次亜塩素酸分子として存在することとなるので、外槽2の内側面や衣類に対して効果の高い除菌作用を実現させることができる。
【選択図】図1
【解決手段】筐体1内に配設された外槽2と、外槽2の内側に水平方向または水平方向から少し傾斜した回転軸10によって回転可能な状態で配設されるドラム3と、陽極と陰極を対向して内設し、電気分解を行うことで次亜塩素酸を含む電気分解水を生成する電気分解槽4と、電気分解水を外槽2内に供給する電気分解水供給装置6と、酢酸を外槽2に供給する酢酸供給装置9とを備え、電気分解水を外槽2内に供給するとともに、酢酸を外槽2内に供給する。これにより、電気分解水が含む次亜塩素酸のほとんど(90%以上)は除菌能力の高い電気的に中性な次亜塩素酸分子として存在することとなるので、外槽2の内側面や衣類に対して効果の高い除菌作用を実現させることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、次亜塩素酸を含有する電解水と酢酸を混ぜることにより高い除菌性能を実現する洗濯機に関するものである。
従来、次亜塩素酸を含有する電解水を用いた洗濯機は、ドラム(水槽)と水受槽(外槽)の間に電解水を給水し、電解水と洗濯機内部や洗濯物を接触させ、次亜塩素酸の除菌作用によって洗濯機内部や洗濯物を除菌する方法が考えられている(たとえば、特許文献1参照)。
また除菌を行う洗濯機としては銀イオンを添加する方法など、除菌剤を洗濯機内で洗濯工程で生成する手法が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、次亜塩素酸を含む電解水のpHがほぼ中性であるので、次亜塩素酸のほとんど(70%以上)が除菌能力の低い次亜塩素酸イオン(ClO−)として存在しており、除菌能力の高い電気的に中性な次亜塩素酸分子(ClO)がほとんど存在していない。このことから、除菌能力の低い次亜塩素酸を含む電解水で槽や洗濯物の除菌を行うこととなり、除菌作用が弱いと言う課題を有していた。
また、電解水に除菌能力の高い次亜塩素分子を多く含ませるためには、電気分解装置内の陽極と陰極の間に隔膜を設けることで陽極側からpHが酸性であり次亜塩素酸分子を多く含有する(90%以上)いわゆる酸性電解水が得られるが、隔膜を設けることで電気分解装置の構成が複雑となり、洗濯の大型化やコスト高の招来などの課題を有していた。
また、特許文献2に記載の構成では、銀が貴金属であることからコスト高であると言う課題を有していた。さらに、銀電極をいわゆる犠牲電極(電気分解によって徐々に溶出する電極)として用いる電気分解方法であることから、装置動作の不安定性と言う課題も有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、隔膜やイオン交換膜を用いない比較的安価な構成の電気分解装置を用いて、酸性溶液である酢酸を次亜塩素酸を含む電解水と混ぜることで電解水のpHを弱酸性にして、電解水に含まれる次亜塩素酸が、除菌作用の強い電気的に中性な次亜塩素酸分子を多く含むようにすることで、装置の大型化やコスト高を招来せずに槽や洗濯物に対する充分な除菌作用を示す洗濯機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の洗濯機は、筐体内に配設された外槽と、前記外槽の内側に水平方向または水平方向から少し傾斜した回転軸によって回転可能な状態で配設されるドラムと、陽極と陰極を対向して内設し、電気分解を行うことで次亜塩素酸を含む電気
分解水を生成する電気分解槽と、前記電気分解水を前記外槽内に供給する電気分解水供給装置と、酢酸を前記外槽に供給する酢酸供給装置とを備え、前記電気分解水を前記外槽内に供給するとともに、前記酢酸を前記外槽内に供給するものである。
分解水を生成する電気分解槽と、前記電気分解水を前記外槽内に供給する電気分解水供給装置と、酢酸を前記外槽に供給する酢酸供給装置とを備え、前記電気分解水を前記外槽内に供給するとともに、前記酢酸を前記外槽内に供給するものである。
これによって、ほぼpHが中性である次亜塩素酸を含有する電解水は、強酸性である酢酸と混合されることによって弱酸性となり、その電解水中に含有される次亜塩素酸のほとんど(90%以上)が除菌作用の強い電気的に中性な次亜塩素酸分子となるので、槽や洗濯物に対して充分な除菌作用を示すこととなる。
また、電気分解装置は隔膜やイオン交換膜を用いない構成であるので、装置の大型化やコスト高を招来することがない。また、酢酸貯蔵槽に充填する酢酸として家庭で調理に用いる酢酸(お酢)を用いればよいので、特殊な剤を準備しておくと言う煩雑さが無い。また、生成される次亜塩素酸が酢酸によって弱酸性になり除菌力が増大することから、電気分解される液としては水道水でよく、飽和食塩水など特殊な液を貯蔵する必要は無いので、装置の大型化などを招来することがない。
本発明の洗濯機は、酸性である酢酸と混合することにより弱酸性とすることで、電気分解水が含む次亜塩素酸のほとんど(90%以上)は除菌能力の高い電気的に中性な次亜塩素酸分子として存在することとなるので、外槽の内側面や衣類に対して効果の高い除菌作用が実現することとなる。
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における洗濯機の全体構成を示す概略断面図である。図1において、洗濯機の筐体1の内部に外槽2が配設されている。さらに外槽2の内側に洗濯槽としてのドラム3が水平方向または水平方向から少し傾斜した回転軸10によって回転可能な状態で配設されている。ドラム3は背面にモータ11が接続されている。モータ11の回転によりドラム3が回転する。また、ドラム3は外周面に複数の通水孔12が設けられており、洗濯槽の他に脱水槽や乾燥槽としても機能するものである。
以下、本発明の実施の形態1について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における洗濯機の全体構成を示す概略断面図である。図1において、洗濯機の筐体1の内部に外槽2が配設されている。さらに外槽2の内側に洗濯槽としてのドラム3が水平方向または水平方向から少し傾斜した回転軸10によって回転可能な状態で配設されている。ドラム3は背面にモータ11が接続されている。モータ11の回転によりドラム3が回転する。また、ドラム3は外周面に複数の通水孔12が設けられており、洗濯槽の他に脱水槽や乾燥槽としても機能するものである。
電気分解水供給装置6は電気分解槽4と電気分解水注入口5とからなり、電気分解槽4は、少なくとも水道水を挟んで対向する陽極と陰極を内設し、図示しない電源によって陽極と陰極間に電圧が印加され、少なくとも次亜塩素酸を含む電解水が生成される。生成した電解水は電気分解水注入口5から外槽2の内部に注入される。
酢酸供給装置9は酢酸貯蔵槽7と酢酸注入口8とからなり、酢酸貯蔵槽7は内部に酢酸(お酢)が貯蔵されており、その酢酸が酢酸水注入口8から外槽2の内部に注入される。
次に、本実施の形態の洗濯機の動作について説明する。
洗濯工程は洗い工程、すすぎ工程、脱水工程の順序で図示しない制御装置によって行われる。各工程で行われる水道水の給水時に、電気分解水供給装置6と酢酸水供給装置9によってそれぞれ次亜塩素酸を含む電解水と強酸性の酢酸が外槽2の内側に注水され、外槽2の内部の洗濯水は弱酸性の電解水となる。
市販の粉末状洗剤を用いた場合、すすぎ工程で電気分解水供給装置6によって電解水のみを供給した場合、外槽2内のすすぎ水の次亜塩素酸濃度は約0.8ppmであり、液性は中性(pH約7.5)であり、次亜塩素酸のほとんどは除菌作用の弱い次亜塩素酸イオンの状態で存在している。それに対して、同じく市販の粉末状洗剤を用いて、すすぎ工程で電気分解水供給装置6によって電解水を供給し、かつ酢酸供給装置9によって酢酸を外槽2の内部に供給した場合、次亜塩素酸濃度は同じく約0.8ppmであるが、液性が弱酸性(pH約5.5)であることから、すすぎ水には除菌作用の強い次亜塩素酸分子が多く存在するので、外槽の内面や衣類に対して強い除菌効果が発現することとなる。
なお、電解水と酢酸を供給する工程はすすぎ工程に限られるものではなく、洗い工程で供給を行っても良いが、次亜塩素酸分子の除菌作用が汚れ成分で妨害されることがないよう、すすぎ工程で供給する方が望ましい。
また、電気分解槽4の内部に入れる水道水と酢酸貯蔵槽に貯蔵する酢酸は、洗濯工程開始前にそれぞれの槽に水道水と酢酸を供給すればよい。
以上のように、酸性である酢酸と電気分解水を混合することにより、洗濯水の液性を弱酸性とすることで、電気分解水が含む次亜塩素酸のほとんど(90%以上)は除菌能力の高い電気的に中性な次亜塩素酸分子として存在することとなるので、外槽の内側面や衣類に対して効果の高い除菌作用を実現させることができる。
以上のように、本発明の洗濯機は、次亜塩素酸を含む電解水の液性を酢酸によって弱酸性として除菌能力を高めるので、自動食器洗い機などの洗浄作用と除菌作用の両者を行う装置一般の用途にも適用できる。
1 筐体
2 外槽
3 ドラム
4 電気分解槽
5 電気分解水注入口
6 電気分解水供給装置
7 酢酸貯蔵槽
8 酢酸注入口
9 酢酸供給装置
10 回転軸
11 モータ
12 通水孔
2 外槽
3 ドラム
4 電気分解槽
5 電気分解水注入口
6 電気分解水供給装置
7 酢酸貯蔵槽
8 酢酸注入口
9 酢酸供給装置
10 回転軸
11 モータ
12 通水孔
Claims (1)
- 筐体内に配設された外槽と、
前記外槽の内側に水平方向または水平方向から少し傾斜した回転軸によって回転可能な状態で配設されるドラムと、
陽極と陰極を対向して内設し、電気分解を行うことで次亜塩素酸を含む電気分解水を生成する電気分解槽と、
前記電気分解水を前記外槽内に供給する電気分解水供給装置と、
酢酸を前記外槽に供給する酢酸供給装置とを備え、
前記電気分解水を前記外槽内に供給するとともに、前記酢酸を前記外槽内に供給する洗濯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011248319A JP2013102919A (ja) | 2011-11-14 | 2011-11-14 | 洗濯機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011248319A JP2013102919A (ja) | 2011-11-14 | 2011-11-14 | 洗濯機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013102919A true JP2013102919A (ja) | 2013-05-30 |
Family
ID=48622948
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011248319A Pending JP2013102919A (ja) | 2011-11-14 | 2011-11-14 | 洗濯機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013102919A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016209242A (ja) * | 2015-05-07 | 2016-12-15 | 株式会社東京洗染機械製作所 | 殺菌方法、殺菌装置、殺菌方法を用いた洗濯装置 |
-
2011
- 2011-11-14 JP JP2011248319A patent/JP2013102919A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016209242A (ja) * | 2015-05-07 | 2016-12-15 | 株式会社東京洗染機械製作所 | 殺菌方法、殺菌装置、殺菌方法を用いた洗濯装置 |
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