JP2013100072A - トランスファ装置 - Google Patents

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叔朗 大林
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Abstract

【課題】トランスファ装置を小型化して、駆動源、トランスアクスルおよびトランスファ装置をコンパクトに配置することができるトランスファ装置を提供すること。
【解決手段】トランスファ装置35は、動力切換機構を収容するハウジング58を有し、動力切換機構が、ドライブシャフト37Rを取り囲むようにして設けられ、プロペラシャフト38の出力ピニオン62に噛合するベベルギヤ61を有するベベルギヤ軸59と、ベベルギヤ軸59に対してフロントデフ33の回転軸方向に移動自在かつ、相対回転不能に設けられ、デフケース54のボス54bに嵌合および離脱自在となるようにデフケース54の回転軸方向に移動自在に設けられた切換軸64と、デフケース54の回転軸方向においてベベルギヤ61を挟んで前記フロントデフに対向し、切換軸64をデフケース54の回転軸方向に移動させるシフトフォーク65および電磁ソレノイド66とを含んで構成され、切換軸64をベベルギヤ軸59およびドライブシャフト37Rの間に介装する。
【選択図】図2

Description

本発明は、トランスファ装置に関し、特に、車両に搭載され、駆動源から入力された駆動力を左右前輪および左右後輪に分配する四輪駆動モードと、左右前輪および左右後輪のいずれか一方に伝達する二輪駆動モードとに切換えるトランスファ装置に関する。
従来から車両の燃費の向上が求められているが、例えば二輪駆動と四輪駆動を切換え可能な四輪駆動車にあっては、次のような燃費の向上を妨げる要因がある。
すなわち、この四輪駆動車では、四輪駆動時のみ駆動される従動側の動力伝達経路において、二輪駆動モード時に駆動源の動力が伝達されない従動輪側の動力伝達部材が回転してしまう。このため、二輪駆動モード時の従動側の動力伝達部材の回転が抵抗となり、駆動ロスを生じさせることが燃費の向上を妨げる要因となっている。
近年、このような二輪駆動モード時の駆動ロスを低減させるべく、二輪駆動モード時に駆動源の駆動力が従動側の動力伝達部材に伝達されないよう、駆動源と従動側の動力伝達部材との間の動力伝達を遮断する動力切換機構を有するトランスファ装置を備えた四輪駆動車が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図14、図15は、従来のトランスファ装置を備えた四輪駆動車を示す図である。図14、図15において、四輪駆動車1は、内燃機関としてのエンジン2と、エンジン2から出力された回転速度を変速して出力する変速機3と、変速機3から出力された駆動力の回転速度差を許容して左右前輪に伝達するディファレンシャル装置4と、変速機3から出力された駆動力を左右の前輪5L、5Rおよび左右の後輪6L、6Rに分配して伝達する四輪駆動モードと、前輪5L、5Rに伝達する二輪駆動モードとに切換えるトランスファ装置7とを備えている。
また、エンジン2は、トランスファ装置7に対して四輪駆動車1の走行方向前方に設けられているとともに、ディファレンシャル装置4およびトランスファ装置7は、前輪5L、5Rの車軸8L、8R方向に直列に設けられており、変速機3とディファレンシャル装置4とがトランスアクスル9を構成している。
このため、トランスファ装置7は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)形式の四輪駆動車1に搭載されている。
トランスファ装置7は、右前輪5Rの車軸8Rを取り囲むようにして設けられた中空のベベルギヤ軸10と、ベベルギヤ軸10に一体回転自在に取付けられ、従動側の動力伝達部材であるプロペラシャフト11の出力ピニオン(ドリブンギヤ)12に噛合するベベルギヤ(ドライブギヤ)13と、ベベルギヤ軸10の外周部にベベルギヤ軸10に対してディファレンシャル装置4の回転軸方向、すなわち、車軸8Rの軸線方向に移動自在、かつ相対回転不能に設けられたスリーブ14とを備えている。
また、トランスファ装置7は、ベベルギヤ13に対してディファレンシャル装置4側に位置し、スリーブ14の外周部に形成された環状溝に嵌合するシフトフォーク15と、ベベルギヤ13と干渉しないようにベベルギヤ軸10の外周部に車軸8Rの軸線方向に沿って延在し、シフトフォーク15を介してスリーブ14を軸線方向に移動させる切換軸16とを備えている。
ベベルギヤ軸10の外周部にはスプライン10aが形成されており、スリーブ14の内周部にはベベルギヤ軸10のスプライン10aに嵌合されるスプライン14aが形成されている。
また、ディファレンシャル装置4のデフケース17の端部外周にはスプライン17aが形成されており、スリーブ14は、デフケース17の端部外周にスプライン嵌合する位置とデフケース17の端部外周から離脱する位置との間で移動自在となっている。
このトランスファ装置7は、ベベルギヤ軸10、スリーブ14、シフトフォーク15および切換軸16が動力切換機構を構成している。
このトランスファ装置7は、スリーブ14がデフケース17の端部外周に重なる位置に移動したときに、スリーブ14の内周部とデフケース17の端部外周とがスプライン嵌合することにより、エンジン2から変速機3を介して出力された駆動力を前輪5L、5Rおよび後輪6L、6Rに分配して伝達する四輪駆動モードに切換えられる。
一方、スリーブ14がデフケース17の端部外周から離脱する位置に移動したときには、エンジン2から変速機3を介して出力された駆動力が前輪5L、5Rのみに伝達される二輪駆動モードに切換えられる。
二輪駆動モードでは、エンジン2と後輪6L、6R側のプロペラシャフト11との間の動力伝達が遮断されるため、後輪6L、6R側のプロペラシャフト11の回転抵抗がエンジン2に作用するのを防止することができ、駆動ロスを無くして燃費の向上を図ることができる。
特開2009−292307号公報
しかしながら、このような従来のトランスファ装置7にあっては、切換軸16がベベルギヤ13の外周部に設けられているとともに、切換軸16の一部とシフトフォーク15とがベベルギヤ13に対してディファレンシャル装置4側に設けられているため、ベベルギヤ13の外周部に切換軸16を設置するスペースが必要となってしまい、トランスファ装置7が大型化してしまう。
特に、エンジン2がトランスファ装置7に対して四輪駆動車1の走行方向の前方に設けられ、ディファレンシャル装置4およびトランスファ装置7が前輪5L、5Rの車軸方向に直列に設けられているFF形式の四輪駆動車1にあっては、図14に示すように、切換軸16の一部とシフトフォーク15とがベベルギヤ13に対してディファレンシャル装置4側に設けられるために、トランスファ装置7の左側のスペースが大きくなってしまう。
このため、トランスアクスル9のハウジング9aに結合される側のトランスファ装置7のハウジング7aの部位の体格が大きくなってしまい、エンジン2、トランスアクスル9およびトランスファ装置7をコンパクトに配置することができない。
本発明は、上述のような従来の問題を解決するためになされたもので、トランスファ装置を小型化して、駆動源、トランスアクスルおよびトランスファ装置をコンパクトに配置することができるトランスファ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るトランスファ装置は、上記目的を達成するため、(1)動力源と、前記動力源から入力された駆動力の回転速度差を許容して左右前輪または左右後輪のいずれか一方に伝達するディファレンシャル装置を有するトランスアクスルとを備えた車両に、前記ディファレンシャル装置の回転軸方向に位置するように設けられ、前記駆動源から入力された駆動力を前記左右前輪および前記左右後輪のいずれか一方と動力伝達部材を介して前記左右前輪および前記左右後輪のいずれか他方に分配する四輪駆動モードと、前記駆動源から入力された駆動力を前記左右前輪および前記左右後輪のいずれか一方に伝達する二輪駆動モードとに切換える動力切換機構を有するトランスファ装置において、前記動力切換機構を収容するハウジングを有し、前記動力切換機構が、前記左右前輪の一方の車軸または前記左右後輪の一方の車軸を取り囲むようにして設けられ、前記動力伝達部材のドリブンギヤに噛合するドライブギヤを有する第1の筒状部材と、前記第1の筒状部材に前記回転軸方向に移動自在かつ、相対回転不能に設けられ、前記ディファレンシャル装置に設けられた動力伝達用の筒状部に嵌合および離脱自在となるように前記回転軸方向に移動自在な第2の筒状部材と、前記回転軸方向において前記ドライブギヤを挟んで前記ディファレンシャル装置に対向し、前記第2の筒状部材を前記回転軸方向に移動させる移動手段とを含んで構成され、前記第2の筒状部材が前記第1の筒状部材および前記車軸の間に介装されるものから構成されている。
このトランスファ装置は、ディファレンシャル装置の回転軸方向においてドライブギヤを挟んでディファレンシャル装置に対向して移動手段が設けられ、第2の筒状部材が第1の筒状部材および車軸の間に介装されるので、従来のように移動手段と第2の筒状部材とをドライブギヤの外周側に設置するのを不要にでき、トランスファ装置を小型化することができる。
これに加えて、ディファレンシャル装置が設けられたトランスアクスルとトランスファ装置との結合部側に移動手段を設置せずに、トランスアクスルとトランスファ装置との結合部から離れた位置に移動手段を設置することができるため、トランスアクスルに結合される側のトランスファ装置のハウジングの部位の体格を小さくすることができる。この結果、内燃機関、トランスアクスルおよびトランスファ装置をコンパクトに配置することができる。
上記(1)に記載のトランスファ装置において、(2)前記ディファレンシャル装置の前記筒状部の内周部に第1のスプラインが形成され、前記第1の筒状部材の内周部に第2のスプラインが形成され、前記第2の筒状部材の外周部に前記第2のスプラインと常時スプライン嵌合する第3のスプラインが形成され、前記第1のスプラインおよび前記第3のスプラインは、四輪駆動モード時にスプライン嵌合するとともに、二輪駆動モード時に離脱するものから構成されている。
このトランスファ装置は、筒状部の内周部に第1のスプラインが形成され、第1の筒状部材の内周部に第2のスプラインが形成され、第2の筒状部材の外周部に第2のスプラインと常時スプライン嵌合する第3のスプラインが形成されるので、ハウジング内の第1の筒状部材および第2の筒状部材の設置スペースを小さくすることができ、トランスファ装置の小型化を促進することができる。
このため、トランスアクスルに結合される側のトランスファ装置のハウジングの部位の体格をより一層小さくすることができ、内燃機関、トランスアクスルおよびトランスファ装置をより一層コンパクトに配置することができる。
上記(1)、(2)に記載のトランスファ装置において、(3)前記第1の筒状部材が前記ハウジングに回転自在に支持されるものから構成されている。
このトランスファ装置は、第2の筒状部材を第1の筒状部材および車軸の間に介装しているので、第1の筒状部材をハウジングに直接支持することができ、第1の筒状部材とハウジングとの間の隙間を小さくすることができる。この結果、トランスファ装置をより一層小型化することができる。
上記(1)〜(3)に記載のトランスファ装置において、(4)前記移動手段が、前記第2の筒状部材の外周部に形成された環状溝に嵌合されるシフトフォークと、前記シフトフォークに連結され、前記シフトフォークを介して前記第2の筒状部材を前記回転軸方向に移動させるアクチュエータとから構成されている。
このトランスファ装置は、移動手段によって第2の筒状部材をディファレンシャル装置の回転軸方向に確実に移動させることができ、駆動モードを四輪駆動モードと二輪駆動モードとに確実に切換えることができる。
上記(1)〜(3)に記載のトランスファ装置において、(5)前記移動手段が、前記第2の筒状部材の回転軸方向端部にスラスト軸受を介して連結され、前記第2の筒状部材を回転自在に支持するラックギヤと、前記ラックギヤに噛合し、回転力が伝達されることにより前記ラックギヤを介して前記第2の筒状部材を回転軸方向に移動させるピニオンギヤと、前記第1の筒状部材と前記第2の筒状部材との間に設けられ、前記スラスト軸受のガタ詰めを行うように前記第2の筒状部材の回転軸方向端部と前記ラックギヤの回転軸方向端部と近接させるように付勢する付勢部材とを有するものから構成されている。
このトランスファ装置は、第2の筒状部材がスラスト軸受を介してラックギヤに回転自在に支持され、ラックギヤに噛合するピニオンを回転させることにより、ラックギヤが回転軸方向に移動することで、第2の筒状部材を回転軸方向に確実に移動させることができ、駆動モードを四輪駆動モードと二輪駆動モードとに確実に切換えることができる。
また、スラスト軸受を介して第2の筒状部材にラックギヤを連結したので、ラックギヤを回転させずに回転軸方向に移動させることができる。このため、ラックギヤとピニオンギヤとの摺動抵抗を小さくすることができ、ラックギヤとピニオンギヤとの磨耗を防止することができる。
上記(5)に記載のトランスファ装置において、(6)前記第2の筒状部材の回転軸方向端部に第1の軸受面が形成されるとともに、前記ラックギヤの回転軸方向端部に前記第1の軸受面に対して回転軸方向に対向する第2の軸受面が形成され、前記第1の軸受面と前記第2の軸受面との間に前記スラスト軸受が設けられ、前記第1の筒状部材の内周部に設けられ、前記付勢部材の回転軸方向一端部を前記第1の筒状部材に支持する第1の支持部材と、前記第2の筒状部材の外周部に設けられ、前記付勢部材の回転軸方向他端部を前記第2の筒状部材に支持する第2の支持部材とを有するものから構成されている。
このトランスファ装置は、第1の軸受面と第2の軸受面との間にスラスト軸受が設けられ、第1の筒状部材の内周部に設けられた第1の支持部材によって付勢部材の回転軸方向一端部を第1の筒状部材に支持し、第2の筒状部材の外周部に設けられた第2の支持部材によって付勢部材の回転軸方向他端部を第2の筒状部材に支持するので、付勢部材の圧縮力を利用して第1の軸受面と第2の軸受面を近接させることができ、スラスト軸受のガタ詰めを行うことができる。このため、ラックギヤを回転軸方向に移動させたときに第2の筒状部材を円滑に回転させることができる。
上記(5)、(6)に記載のトランスファ装置において、(7)前記ピニオンギヤの円周方向の一部が欠歯されているものから構成されている。
このトランスファ装置は、ピニオンギヤの円周方向の一部が欠歯されているので、ピニオンギヤの欠歯によってピニオンギヤがラックギヤから外れたときに、付勢部材の圧縮力を利用して第2の筒状部材を回転軸方向に移動させることにより、第2の筒状部材を動力伝達用の筒状部に嵌合させることができる。このため、付勢部材の圧縮力を利用して二輪駆動モードから四輪駆動モードに切換えることができ、切換え時の応答性を向上させることができる。
上記(1)〜(3)に記載のトランスファ装置において、(8)前記移動手段が、前記第2の筒状部材の回転軸方向端部にスラスト軸受を介して連結されるとともに、外周部にネジ部が形成され、前記第2の筒状部材を回転自在に支持する中空支持軸と、内周部に前記ネジ部に螺合するネジ部が形成されるとともに外周歯が形成された動力伝達ギヤと、前記動力伝達ギヤの外周歯に噛合し、前記動力伝達ギヤを回転駆動するピニオンギヤと、前記中空支持軸が回転軸方向に移動するのを案内し、かつ前記中空支持軸が回転するのを禁止するように前記中空支持軸に取付けられたガイド部材と、前記第1の筒状部材と前記第2の筒状部材との間に設けられ、前記スラスト軸受のガタ詰めを行うように前記第2の筒状部材を前記中空支持軸の回転軸方向端部に向かって付勢する付勢部材とを有するものから構成されている。
このトランスファ装置は、ピニオンギヤによって動力伝達ギヤが回転駆動されると、動力伝達ギヤに螺合する中空支持軸が回転軸方向に移動することにより、付勢部材を弾性変形させながら第2の筒状部材を回転軸方向に移動させることができる。このため、二輪駆動モードと四輪駆動モードとの切換えを行うことができる。
本発明によれば、トランスファ装置を小型化して、駆動源、トランスアクスルおよびトランスファ装置をコンパクトに配置することができるトランスファ装置を提供することができる。
本発明に係るトランスファ装置の第1の実施の形態を示す図であり、トランスファ装置を備える車両の構成を模式的に示した概略構成図である。 本発明に係るトランスファ装置の第1の実施の形態を示す図であり、二輪駆動モードに切換えられた状態のトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第1の実施の形態を示す図であり、四輪駆動モードに切換えられた状態のトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第1の実施の形態を示す図であり、他の構成の移動手段を備えたトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第2の実施の形態を示す図であり、四輪駆動モードに切換えられた状態のトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第2の実施の形態を示す図であり、ラックギヤの斜視図である。 本発明に係るトランスファ装置の第2の実施の形態を示す図であり、二輪駆動モードに切換えられた状態のトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第2の実施の形態を示す図であり、四輪駆動モードに切換えられた状態の他の構成のピニオンギヤを有するトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第2の実施の形態を示す図であり、二輪駆動モードに切換えられた状態の他の構成を有するトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第3の実施の形態を示す図であり、四輪駆動モードに切換えられた状態のトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第3の実施の形態を示す図であり、図9のA−A方向矢視断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第3の実施の形態を示す図であり、二輪駆動モードに切換えられた状態のトランスファ装置の断面図である。 本発明に係るトランスファ装置の第3の実施の形態を示す図であり、他の構成の移動手段を有するトランスファ装置の断面図である。 従来のトランスファ装置を備える車両の構成を模式的に示した概略構成図である。 従来のトランスファ装置の断面図である。
以下、本発明に係るトランスファ装置の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
図1〜図4は、本発明に係るトランスファ装置の第1の実施の形態を示す図である。
まず、構成を説明する。
図1、図2において、本実施の形態の車両は、フロントエンジン・フロントドライブ形式の所謂、FF形式の四輪駆動車31である。四輪駆動車31は、駆動源としてのエンジン32と、変速機48およびディファレンシャル装置としてのフロントディファレンシャル装置(以下、単にフロントデフという)33等を含んで構成されるトランスアクスル34と、トランスファ装置35と、左右の前輪36L、36Rと、左右のドライブシャフト37L、37Rとを備えている。
また、四輪駆動車31は、プロペラシャフト38と、電子制御カップリング39と、リヤディファレンシャル装置(以下、単にリヤデフという)40と、左右の後輪41L、41Rと、左右のドライブシャフト42L、42Rと、電子制御装置(Electronic Control Unit:以下、単にECUという)43とを備えている。
エンジン32は、ガソリン等の燃料と空気との混合気を燃焼室32a内で燃焼させて駆動力を発生させ、クランクシャフト32bに出力する公知の動力装置である。エンジン32は、軽油等を燃料とするディーゼルエンジンであってもよい。
エンジン32は、吸入ポートに燃料を噴射するポート噴射式のインジェクタ44と、燃焼室32a内において圧縮された混合気に点火する点火プラグ45と、点火プラグ45に火花を発生させるイグニッションコイル46とを有している。
インジェクタ44は、ECU43に接続されており、ECU43からの駆動信号に基づき、燃料を噴射する。イグニッションコイル46は、ECU43に接続されており、ECU43から供給される電流に応じて最適なタイミングで点火プラグ45に火花を発生させる。
なお、インジェクタ44は、ポート噴射式に限らず、燃焼室32a内に直接燃料を噴射する筒内噴射式であってもよく、ポート噴射式と筒内噴射式とを併用するようにしてもよい。
トランスアクスル34は、クラッチ機構47を備えており、クラッチ機構47は、エンジン32と変速機48との間に設けられている。
クラッチ機構47は、クランクシャフト32bに接続されたフライホイール47aと、変速機48の入力軸49と同期して回転するクラッチディスク47bとを有している。クラッチ機構47は、フライホイール47aとクラッチディスク47bとを係合あるいは解放することにより、エンジン32から変速機48に伝達される駆動力の遮断あるいは接続を切換える。
変速機48は、クラッチ機構47とフロントデフ33との間に設けられており、エンジン32の回転を変速してフロントデフ33に出力するようになっている。変速機48は、入力軸49と、複数の前進用変速段および後進段を形成するギヤユニット50と、入力軸49と同期して回転する出力軸52とを含んで構成されている。
ギヤユニット50は、入力軸49上および出力軸52上で空転あるいは同期回転可能な複数のギヤから構成されている。出力軸52上の各ギヤは、入力軸49上の各ギヤと常時噛み合っており、それぞれ変速比に応じたギヤ対を形成する。
これら複数のギヤは、入力軸49と同期して回転するギヤ群50aと、出力軸52と同期して回転するギヤ群50bとから構成される。また、出力軸52の一端には、出力ギヤ51が一体回転可能に取り付けられている。
なお、本実施の形態の変速機48は、手動変速機であるが、クラッチ機構としてトルクコンバータを有する自動変速機から構成されてもよい。また、トランスアクスルとしては、電気モータとエンジン32とによって動力源を併用するハイブリッド式のトランスアクスルから構成されてもよい。
変速機48は、図示しないセレクトシャフトおよびフォークシャフトの作動により変速段の変速操作が行われるようになっている。セレクトシャフトおよびフォークシャフトは、運転者の図示しないシフトレバーの操作に応じて連動して作動するものである。
フロントデフ33は、デフケース54を備えており、このデフケース54は、図示しない軸受を介してトランスアクスル34のハウジング34aに回転自在に支持されている。
デフケース54の外周部には、出力ギヤ51と噛み合うリングギヤ55が設けられており、デフケース54内には、互いに向かい合うように一対のデフピニオンギヤ56が取り付けられている。
一対のデフピニオンギヤ56は、デフケース54と共に公転可能であり、かつデフケース54に対して自転可能である。一対のデフピニオンギヤ56には、一対のサイドギヤ57が噛合している。一対のサイドギヤ57は、ドライブシャフト37L、37Rを介して前輪36L、36Rにそれぞれ連結されている。
このように、フロントデフ33は、ドライブシャフト37L、37Rに接続されており、エンジン32から変速機48を介して出力された駆動力を前輪36L、36Rに分配して伝達することにより、エンジン32の駆動力の回転速度差を許容するようになっている。
また、ドライブシャフト37L、37Rには、それぞれ前輪36L、36Rが連結されており、前輪36L、36Rは、ドライブシャフト37L、37Rを中心に回転するようになっている。
トランスファ装置35は、フロントデフ33の回転軸方向に位置するように設けられている。なお、フロントデフ33の回転軸方向は、デフケース54およびドライブシャフト37L、37Rの回転軸方向と同一方向である。
図2、図3に示すように、トランスファ装置35は、トランスアクスル34のハウジング34aに締結されるハウジング58を備えている。
ハウジング58内には、第1の筒状部材としての中空のベベルギヤ軸59が収容されており、このベベルギヤ軸59は、車軸としてのドライブシャフト37Rを取り囲むようにして軸受60a、60bを介してハウジング58に回転自在に支持されている。
このベベルギヤ軸59の外周部にはドライブギヤとしてのベベルギヤ61が取付けられており、ベベルギヤ61は、ベベルギヤ軸59と一体回転自在となっている。このベベルギヤ61は、プロペラシャフト38の先端部に設けられた出力ピニオン62に噛合している。なお、本実施の形態では、プロペラシャフト38が動力伝達部材を構成し、出力ピニオン62がドリブンギヤを構成している。
デフケース54の軸線方向一端部には、ドライブシャフト37Lが挿通される中空形状のボス54aが形成されており、このボス54aの外周部は、軸受63aを介してトランスアクスル34のハウジング34aに回転自在に支持されている。
また、デフケース54の軸線方向他端部にはドライブシャフト37Rが挿通される筒状部としてのボス54bが形成されており、このボス54bは、軸受63b、63c、63dを介してトランスファ装置35のハウジング58に回転自在に支持されている。
なお、ボス54bは、デフケース54と別体となっており、デフケース54の内周部にスプライン嵌合されている。
また、ベベルギヤ軸59とドライブシャフト37Rとの間には第2の筒状部材としての中空の切換軸64が設けられている。この切換軸64の外周部には第3のスプラインとしての外周スプライン64aが形成されているとともに、ベベルギヤ軸59の内周部には第2のスプラインとしての内周スプライン59aが形成されており、外周スプライン64aは、内周スプライン59aにスプライン嵌合している。
このため、切換軸64は、ベベルギヤ軸59に対してドライブシャフト37Rの回転軸方向に移動自在かつ、相対回転不能に取付けられている。
また、デフケース54のボス54bの内周部には第1のスプラインとしての内周スプライン54cが形成されており、内周スプライン54cは、切換軸64の外周スプライン64aにスプライン嵌合されるようになっている。
なお、ベベルギヤ軸59の内周スプライン59aは、デフケース54と軸線方向に重ならない位置に形成されている。
また、切換軸64の軸線方向一端部には環状溝64bが形成されており、この環状溝64bにはシフトフォーク65の一端部が嵌合されている。このシフトフォーク65の他端部にはアクチュエータとしての電磁ソレノイド66の作動軸66aが取付けられている。
電磁ソレノイド66は、ECU43からの駆動信号に基づいて作動軸66aをドライブシャフト37Rの軸線方向に移動させるようになっており、シフトフォーク65を介して切換軸64をドライブシャフト37Rの軸線方向に移動させるようになっている。
電磁ソレノイド66は、ECU43から駆動信号が入力されないとOFFとなり、電磁ソレノイド66がOFFのときには、切換軸64は、ドライブシャフト37Rの軸線方向に対してデフケース54のボス54bから離隔する方向に位置している。このとき、切換軸64の外周スプライン64aは、ボス54bの内周スプライン54cから離隔してボス54bの内周スプライン54cから離脱して非嵌合となる(図2参照)。
このとき、デフケース54のボス54bとベベルギヤ軸59とが非嵌合状態となり、トランスアクスル34とプロペラシャフト38との間の動力の伝達が遮断され、エンジン32の動力がトランスアクスル34を介して前輪36L、36Rに伝達される二輪駆動モードに移行する。
また、電磁ソレノイド66は、ECU43から駆動信号が入力されるとONとなるように構成されている。電磁ソレノイド66がONになると、作動軸66aが図1中、左方に移動することにより、切換軸64がドライブシャフト37Rの軸線方向に対してデフケース54のボス54b側に移動することにより、切換軸64の外周スプライン64aがボス54bの内周スプライン54cにスプライン嵌合する(図3参照)。
このとき、デフケース54とベベルギヤ軸59とが嵌合状態となり、トランスアクスル34とプロペラシャフト38とが連結され、エンジン32の動力がトランスアクスル34を介して前輪36L、36Rに伝達されるとともに、プロペラシャフト38を介して後輪41L、41Rに分配される四輪駆動モードに移行する。
本実施の形態では、シフトフォーク65および電磁ソレノイド66が移動手段を構成しており、シフトフォーク65および電磁ソレノイド66は、ドライブシャフト37Rの回転軸方向においてベベルギヤ61を挟んでフロントデフ33に対向して設けられている。すなわち、シフトフォーク65および電磁ソレノイド66は、ベベルギヤ61に対してフロントデフ33の反対側に設けられている。
また、本実施の形態では、ベベルギヤ軸59、切換軸64、シフトフォーク65および電磁ソレノイド66がハウジング58に収容された動力切換機構を構成している。
プロペラシャフト38は、トランスファ装置35と電子制御カップリング39との間に設けられており、プロペラシャフト38の先端部にはトランスファ装置35のベベルギヤ61に噛合する出力ピニオン62が設けられている。
プロペラシャフト38の後端部には電子制御カップリング39が設けられており、この電子制御カップリング39は、先端部においてプロペラシャフト38に連結され、後端部においてリヤデフ40に連結されている。
電子制御カップリング39は、ECU43からの駆動信号に基づいて駆動されることにより、エンジン32が発生するトルクの配分を前輪36L、36Rおよび後輪41L、41Rで無段階に制御するようになっている。
リヤデフ40は、デフケース67を備えており、デフケース67の外周には電子制御カップリング39のドライブピニオンギヤ39aと噛合するリングギヤ68が設けられている。
デフケース67内には、互いに向かい合うように一対のデフピニオンギヤ69が取り付けられている。一対のデフピニオンギヤ69は、デフケース67と共に公転自在で、かつデフケース67に対して自転自在となっている。
一対のデフピニオンギヤ69には、一対のサイドギヤ70が噛合されており、一対のサイドギヤ70は、ドライブシャフト42L、42Rを介して後輪41L、41Rにそれぞれ連結されている。
また、四輪駆動車31の室内には、二輪駆動モードと四輪駆動モードを切換可能な駆動切換スイッチ71が設けられている。駆動切換スイッチ71は、ECU43に接続されており、二輪駆動モードまたは四輪駆動モードに応じた信号をECU43に出力する。
ECU43は、駆動切換スイッチ71から二輪駆動モードに応じた信号が入力されると、例えば、電磁ソレノイド66に駆動信号を出力しないようにして、電磁ソレノイド66をOFFにする。また、ECU43は、駆動切換スイッチ71から四輪駆動モードに応じた信号が入力されると、電磁ソレノイド66に駆動信号を出力して電磁ソレノイド66をONにする。
次に、作用を説明する。
ECU43に駆動切換スイッチ71から二輪駆動モードに応じた信号が入力されると、ECU43は、電磁ソレノイド66に駆動信号を出力しないため、電磁ソレノイド66がOFFとなり、電磁ソレノイド66が作動しない。
このとき、切換軸64は、ドライブシャフト37Rの軸線方向に対してデフケース54のボス54bから離隔する方向に位置するため、切換軸64の外周スプライン64aは、ボス54bの内周スプライン54cから離隔してボス54bの内周スプライン54cから離脱して内周スプライン54cに非嵌合状態となる。
切換軸64の外周スプライン64aとボス54bの内周スプライン54cとが非嵌合状態となると、トランスアクスル34とプロペラシャフト38との間の動力の伝達が遮断され、エンジン32の動力がトランスアクスル34を介して前輪36L、36Rに伝達される二輪駆動モードに移行する。
二輪駆動モードでは、エンジン32と後輪41L、41R側のプロペラシャフト38とが切り離されて、エンジン32と後輪41L、41R側のプロペラシャフト38との間の動力伝達が遮断される。
後輪41L、41R側のプロペラシャフト38の回転抵抗がエンジン32に作用するのを防止することができ、駆動ロスを無くして燃費の向上を図ることができる。
一方、ECU43に駆動切換スイッチ71から四輪駆動モードに応じた信号が入力されると、ECU43は、電磁ソレノイド66に駆動信号を出力する。
また、電磁ソレノイド66は、ECU43から駆動信号が入力されるとONになり、作動軸66aを図3中、左方に移動させ、切換軸64をドライブシャフト37Rの軸線方向に対してデフケース54のボス54b側に移動させる。このため、切換軸64の外周スプライン64aがボス54bの内周スプライン54cにスプライン嵌合する。
このとき、デフケース54とベベルギヤ軸59とが嵌合状態となり、トランスアクスル34とプロペラシャフト38とが連結され、エンジン32の動力がトランスアクスル34を介して前輪36L、36Rに伝達されるとともに、プロペラシャフト38を介して後輪41L、41Rに分配される四輪駆動モードに移行する。
本実施の形態のトランスファ装置35は、動力切換機構を収容するハウジング58を有し、動力切換機構が、ドライブシャフト37Rを取り囲むようにして設けられ、プロペラシャフト38の出力ピニオン62に噛合するベベルギヤ61を有するベベルギヤ軸59と、ベベルギヤ軸59に対してフロントデフ33の回転軸方向に移動自在かつ、相対回転不能に設けられ、デフケース54のボス54bに嵌合および離脱自在となるようにデフケース54の回転軸方向に移動自在に設けられた切換軸64と有する。
また、トランスファ装置35は、デフケース54の回転軸方向においてベベルギヤ61を挟んで前記フロントデフ33に対向し、切換軸64をデフケース54の回転軸方向に移動させるシフトフォーク65および電磁ソレノイド66を備えており、切換軸64をベベルギヤ軸59およびドライブシャフト37Rの間に介装して構成している。
このため、トランスファ装置35は、従来のようにシフトフォーク65、電磁ソレノイド66および切換軸64をベベルギヤ61の外周側に設置するのを不要にでき、トランスファ装置35を小型化することができる。
また、図1に示すように、FF形式の四輪駆動車31は、トランスファ装置35の左側の部位にエンジン32およびトランスアクスル34が設置されることがあり、フロントデフ33に回転軸方向で対向するトランスファ装置35の左側の部位とエンジン32およびトランスアクスル34との間の隙間が非常に小さいものとなり、トランスアクスル34の右側の部位の周囲の空間がトランスアクスル34の右側の周囲の空間よりも広いものとなる。
本実施の形態では、フロントデフ33が設けられたトランスアクスル34とトランスファ装置35との結合部側にシフトフォーク65および電磁ソレノイド66を設置せずに、トランスアクスル34とトランスファ装置35との結合部から離れた位置にシフトフォーク65および電磁ソレノイド66を設置することができるため、トランスアクスル34に結合される側のトランスファ装置35のハウジング58の部位の体格を小さくすることができる。この結果、エンジン32、トランスアクスル34およびトランスファ装置35をコンパクトに配置することができる。
また、本実施の形態のトランスファ装置35は、デフケース54のボス54bの内周部に内周スプライン54cが形成され、ベベルギヤ軸59の内周部に内周スプライン59aが形成され、切換軸64の外周部に内周スプライン59aと常時スプライン嵌合する外周スプライン64aが形成されている。そして、内周スプライン54cおよび外周スプライン64aは、四輪駆動モード時にスプライン嵌合するとともに、二輪駆動モード時に離脱するように構成されている。
このため、トランスファ装置35は、ハウジング58内のベベルギヤ軸59および切換軸64の設置スペースを小さくすることができ、トランスファ装置35の小型化を促進することができる。
この結果、トランスアクスル34に結合される側のトランスファ装置35のハウジング58の部位の体格をより一層小さくすることができ、エンジン32、トランスアクスル34およびトランスファ装置35をより一層コンパクトに配置することができる。
また、本実施の形態のトランスファ装置35は、ベベルギヤ軸59をハウジング58に回転自在に支持しているので、トランスファ装置35をより一層小型化することができる。
すなわち、トランスファ装置35は、切換軸64をベベルギヤ軸59およびドライブシャフト37Rの間に介装しているので、ベベルギヤ軸59をハウジング58に直接支持することができ、ベベルギヤ軸59とハウジング58との間の隙間を小さくすることができる。この結果、トランスファ装置35をより一層小型化することができるのである。
また、本実施の形態のトランスファ装置35は、移動手段が、切換軸64の外周部に形成された環状溝64bに嵌合されるシフトフォーク65と、シフトフォーク65に連結され、シフトフォーク65を介して切換軸64をデフケース54の回転軸方向に移動させる電磁ソレノイド66とから構成している。
このため、切換軸64をデフケース54の回転軸方向に確実に移動させることができ、駆動モードを四輪駆動モードと二輪駆動モードとに確実に切換えることができる。
なお、本実施の形態では、移動手段をシフトフォーク65および電磁ソレノイド66から構成しているが、これに限らず、図4に示すように外周歯81およびピニオンギヤ82から移動手段を構成してもよい。
図4において、切換軸64の外周部に外周歯81が形成されており、この外周歯81に図示しないモータの駆動力によって回転するピニオンギヤ82に噛合している。なお、モータは、ECU43の駆動信号によって駆動される。
このピニオンギヤ82の回転軸は、デフケース54の回転軸と直交する方向に配置されており、ピニオンギヤ82が回転する切換軸64がデフケース54の回転軸方向に沿って移動する。
このようにしてもデフケース54とベベルギヤ軸59とを非嵌合状態と嵌合状態とに切換えることができ、駆動モードを二輪駆動モードと四輪駆動モードに切換えることができる。
また、移動手段として、切換軸64を回転軸方向に移動させることができるものであれば、上述したものに限定されるものではない。
(第2の実施の形態)
図5〜図9は、本発明に係るトランスファ装置の第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図5において、切換軸64の軸線方向一端部(回転軸方向端部)にはスラスト軸受91を介してラックギヤ92の軸線方向一端部(回転軸方向端部)が設けられており、このラックギヤ92は、スラスト軸受91を介して切換軸64を回転自在に支持している。
このラックギヤ92は、図6に示すように、中空部92Aと、中空部92Aと一体的に設けられ、外周部にギヤ部92bが形成された板状部92Bとから構成されている。
板状部92Bのギヤ部92bにはピニオンギヤ93の外周歯が噛合されており、このピニオンギヤ93は、図示しないモータを介して回転力が伝達されるようになっている。なお、モータとピニオンギヤ93との間にモータの回転を減速する減速歯車を設けてもよい。
また、切換軸64の軸線方向一端部には第1の軸受面としての軸受面64cが形成されており、ラックギヤ92の中空部92Aの軸線方向一端部には軸受面64cに軸線方向に対向する第2の軸受面としての軸受面92aが形成されている。
スラスト軸受91は、軸受面64c、92aの間に設けられており、内周部が切換軸64の外周部に嵌合されるようにして切換軸64に取付けられている。このため、スラスト軸受91は、切換軸64の軸線方向と直交する方向に位置決めされる。
また、ベベルギヤ軸59と切換軸64との間には付勢部材としてのコイルスプリング94が介装されている。また、ベベルギヤ軸59の内周部には第1の支持部材としてのスナップリング95が取付けられており、コイルスプリング94の軸線方向一端部(回転軸方向一端部)は、スナップリング95によってベベルギヤ軸59の内周部に支持されている。
また、切換軸64の外周部には第2の支持部材としてのスナップリング96が取付けられており、コイルスプリング94の軸線方向他端部(回転軸方向他端部)は、スナップリング96によって切換軸64に支持されている。
また、スナップリング95、96の離隔距離は、コイルスプリング94が伸張してコイルスプリング94に圧縮力が作用する距離に設定されている。このため、コイルスプリング94は、軸受面64cを軸受面92aに近接させるように切換軸64を付勢する。
この結果、スラスト軸受91のガタ詰めを行うことができ、ラックギヤ92に対して切換軸64を円滑に回転させることができる。
なお、本実施の形態では、スラスト軸受91、ラックギヤ92、ピニオンギヤ93およびコイルスプリング94が移動手段を構成している。
次に、作用を説明する。
ECU43に駆動切換スイッチ71から二輪駆動モードに応じた信号が入力されると、ECU43は、モータを一方向に回転させることにより、ピニオンギヤ93を反時計回転方向に回転させる。
このとき、ラックギヤ92の軸受面92aがスラスト軸受91を介して軸受面64cに係合することにより、ラックギヤ92は、コイルスプリング94を伸張させながら切換軸64を図5中、右方に移動させる。
また、コイルスプリング94が伸張することにより、軸受面92aを軸受面64cに近接させるような圧縮力が作用するため、切換軸64が図5中、右方に移動したときにスラスト軸受91のガタ詰めを行うことができ、軸線方向のみに移動するラックギヤ92に対して切換軸64を円滑に回転させることができる。
このように切換軸64が図5中、右方に移動することにより、図7に示すように、切換軸64の外周スプライン64aとボス54bの内周スプライン54cとが非嵌合状態となり、トランスアクスル34とプロペラシャフト38との間の動力の伝達が遮断され、エンジン32の動力がトランスアクスル34を介して前輪36L、36Rに伝達される二輪駆動モードに移行する。
一方、ECU43に駆動切換スイッチ71から四輪駆動モードに応じた信号が入力されると、ECU43は、モータを他方向に回転させることにより、ピニオンギヤ93を時計回転方向に回転させる。このため、ラックギヤ92が図7中、左方に移動する。
このとき、コイルスプリング94が圧縮して軸受面64cがスラスト軸受91を介して軸受面92aを図7中、左方に引っ張ることにより、スラスト軸受91のガタ詰めを行いつつ、切換軸64がベベルギヤ軸59に対して軸線方向に移動する。このため、切換軸64の外周スプライン64aがボス54bの内周スプライン54cにスプライン嵌合する。
このとき、デフケース54とベベルギヤ軸59とが嵌合状態となり、トランスアクスル34とプロペラシャフト38とが連結され、エンジン32の動力がトランスアクスル34を介して前輪36L、36Rに伝達されるとともに、プロペラシャフト38を介して後輪41L、41Rに分配される四輪駆動モードに移行する。
このように本実施の形態では、切換軸64を、スラスト軸受91を介してラックギヤ92に回転自在に支持し、ラックギヤ92に噛合するピニオンギヤ93を回転させることにより、ラックギヤ92を軸線方向に移動させることで、切換軸64を軸線方向に確実に移動させることができ、駆動モードを四輪駆動モードと二輪駆動モードとに確実に切換えることができる。
また、スラスト軸受91を介してラックギヤ92を切換軸64に連結したので、ラックギヤ92を回転させずに軸線方向に移動させることができ、ラックギヤ92とピニオンギヤ93との摺動抵抗を小さくすることができ、ラックギヤ92とピニオンギヤ93との磨耗を防止することができる。
また、本実施の形態では、切換軸64の軸線方向一端部に設けられた軸受面64cとラックギヤ92の軸線方向一端部に設けられた軸受面92aとの間にスラスト軸受91を設け、ベベルギヤ軸59の内周部に設けられたスナップリング95によってコイルスプリング94の軸線方向一端部をベベルギヤ軸59に支持し、切換軸64の外周部に設けられたスナップリング96によってコイルスプリング94の軸線方向他端部を切換軸64に支持した。
このため、コイルスプリング94の圧縮力を利用して軸受面92aと軸受面64cとを近接させることができ、スラスト軸受91のガタ詰めを行うことができる。このため、ラックギヤ92を回転軸方向に移動させたときに切換軸64を円滑に回転させることができる。
なお、本実施の形態では、ピニオンギヤ93の円周方向に亘って外周歯を形成しているが、図8、図9に示すように、ピニオンギヤ99の円周方向の一部が欠歯して欠歯部99aを形成してもよい。
この場合には、図8に示す四輪駆動モードから二輪駆動モードに切換えるときには、モータを一方向に回転させてピニオンギヤ99を反時計回転方向に回転させることにより、ラックギヤ92を介して切換軸64を図8、図9中、右方に移動させ、図9に示すように、切換軸64の外周スプライン64aとボス54bの内周スプライン54cとを非嵌合状態にする。
また、図9に示す二輪駆動モードから四輪駆動モードに切換えるときには、モータを他方向に回転駆動してピニオンギヤ99を時計回転方向に回転させてピニオンギヤ99の欠歯部99aをラックギヤ92に対向させる。
すなわち、ECU43は、二輪駆動モードから四輪駆動モードに切換える際に、ピニオンギヤ99の欠歯部99aをラックギヤ92に対向させるようにモータを駆動する。このとき、コイルスプリング94の圧縮力を利用して切換軸64を図9中、左方に移動させることができる。このため、二輪駆動モードから四輪駆動モードへの切換え時の応答性を向上させることができる。これに加えて、モータを一方向および他方向に切換えずに一方向に回転させるだけでよいので、モータの回転方向の切換えのための時間を不要にできるため、応答性をさらに向上させることができる。
(第3の実施の形態)
図10〜図13は、本発明に係るトランスファ装置の第3の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態と同一の構成には同一番号を付して説明を省略する。
図10、図11において、切換軸64の軸線方向一端部にはスラスト軸受101を介して中空支持軸102が連結されており、この中空支持軸102の外周部にはねじ部102aが形成されている。また、切換軸64の軸線方向一端部には切換軸64から軸線方向に突出する環状突部64dが形成されており、スラスト軸受101は、環状突部64dの内周部に嵌合されるようにして切換軸64に取付けられている。このため、スラスト軸受101は、切換軸64の軸線方向と直交する方向に位置決めされる。
中空支持軸102の外周部には動力伝達ギヤ103が設けられており、この動力伝達ギヤ103の内周部には中空支持軸102のネジ部102aに螺合するネジ部103aが形成されている。
また、動力伝達ギヤ103の外周部には外周歯103bが形成されており、この外周歯103bにはピニオンギヤ104が噛合している。また、動力伝達ギヤ103は、軸受105を介してハウジング58に回転自在に支持されている。
ピニオンギヤ104は、軸受106を介してハウジング58に回転自在に支持されており、このピニオンギヤ104は、モータ107によって回転駆動される。なお、モータ107は、ECU43の駆動信号によって駆動される。
また、中空支持軸102には円周方向に離隔して2つのピン穴102bが形成されており、このピン穴102bにはピン108が挿入されている。
また、ハウジング58にはピン穴58aが形成されており、このピン穴58aにはピン108が嵌合される。このピン穴58a、102bは、軸線方向と同方向に延在しており、中空支持軸102は、ピン108によって軸線方向の移動が許容され、回転することが禁止されている。本実施の形態では、ピン108がガイド部材を構成している。
また、ベベルギヤ軸59と切換軸64との間には付勢部材としてのコイルスプリング109が圧縮された状態で介装されている。このコイルスプリング109の延在方向一端部は、ベベルギヤ軸59の内周部に形成された環状の段部59bに当接しており、コイルスプリング109の延在方向他端部は、切換軸64の軸受面64cと反対の面に当接している。このため、コイルスプリング109は、軸受面64cを介して切換軸64を中空支持軸102に押圧することにより、スラスト軸受101のガタ詰めを行うようになっている。
なお、本実施の形態では、スラスト軸受101、中空支持軸102、動力伝達ギヤ103、ピニオンギヤ104、モータ107、ピン108およびコイルスプリング109が移動手段を構成している。
次に、作用を説明する。
ECU43に駆動切換スイッチ71から二輪駆動モードに応じた信号が入力されると、ECU43は、モータ107を一方向に回転させることにより、ピニオンギヤ104を介して動力伝達ギヤ103を一方向に回転させる。
この動力伝達ギヤ103の回転によって動力伝達ギヤ103に噛合する中空支持軸102が回転することにより、中空支持軸102が図10中、右方に移動する。このとき、切換軸64がコイルスプリング109に付勢されるため、軸受面64cがスラスト軸受101を介して中空支持軸102を押圧するため、スラスト軸受91のガタ詰めを行うことができ、軸線方向のみに移動する中空支持軸102に対して切換軸64を円滑に回転させることができる。
このように切換軸64が図10中、右方に移動することにより、図12に示すように、切換軸64の外周スプライン64aとボス54bの内周スプライン54cとが非嵌合状態となり、トランスアクスル34とプロペラシャフト38との間の動力の伝達が遮断され、エンジン32の動力がトランスアクスル34を介して前輪36L、36Rに伝達される二輪駆動モードに移行する。
一方、ECU43に駆動切換スイッチ71から四輪駆動モードに応じた信号が入力されると、ECU43は、モータ107を他方向に回転させることにより、ピニオンギヤ104を介して動力伝達ギヤ103を他方向に回転させる。
この動力伝達ギヤ103の回転によって動力伝達ギヤ103に噛合する中空支持軸102が回転することにより、中空支持軸102が図12中、左方に移動する。このとき、中空支持軸102の移動に伴ってコイルスプリング109が圧縮されるため、軸受面64cがスラスト軸受101を介して中空支持軸102を押圧する。このため、スラスト軸受91のガタ詰めを行うことができ、軸線方向のみに移動する中空支持軸102に対して切換軸64を円滑に回転させることができる。
このように切換軸64が図12中、左方に移動することにより、図10に示すように、切換軸64の外周スプライン64aがボス54bの内周スプライン54cにスプライン嵌合する。
このとき、デフケース54とベベルギヤ軸59とが嵌合状態となり、トランスアクスル34とプロペラシャフト38とが連結され、エンジン32の動力がトランスアクスル34を介して前輪36L、36Rに伝達されるとともに、プロペラシャフト38を介して後輪41L、41Rに分配される四輪駆動モードに移行する。
このように本実施の形態では、移動手段が、切換軸64の軸線方向端部にスラスト軸受101を介して連結されるとともに、外周部にねじ部102aが形成され、切換軸64を回転自在に支持する中空支持軸102と、内周部にねじ部102aに螺合するねじ部103aが形成されるとともに外周部に外周歯103bが形成された動力伝達ギヤ103と、動力伝達ギヤ103に噛合し、動力伝達ギヤ103を回転駆動するピニオンギヤ104とを有する。
また、移動手段が、中空支持軸102が軸線方向に移動するのを案内し、かつ中空支持軸102が回転するのを禁止するように中空支持軸102のピン穴102bとハウジング58のピン穴58aに挿入されたピン108と、ベベルギヤ軸59と切換軸64との間に設けられ、スラスト軸受101のガタ詰めを行うように切換軸64を中空支持軸102の軸線方向一端部に向かってコイルスプリング109とを有する。
このため、ピニオンギヤ104によって動力伝達ギヤ103を回転駆動させると、動力伝達ギヤ103に螺合する中空支持軸102が回転軸方向に移動することにより、コイルスプリング109を弾性変形させながら切換軸64を軸線方向に移動させることができ、二輪駆動モードと四輪駆動モードとの切換えを行うことができる。
また、切換軸64と中空支持軸102とを分割し、中空支持軸102の直線運動を切換軸64の回転運動に変換しているため、モータ107に切換軸64の回転トルクが伝達さ
れることがなく、モータ107の負荷を低減することができる。
なお、本実施の形態では、移動手段が中空支持軸102および動力伝達ギヤ103を含んで構成されているが、移動手段としては、図13に示すように、切換軸64の軸線方向端部にスラスト軸受101を介して連結された第2の実施の形態と同一の構成のラックギヤ92と、モータによって回転駆動され、ラックギヤ92に噛合するピニオンギヤ93から構成されてもよい。
この場合、ピニオンギヤ93を一方向および他方向に回転させることにより、ラックギヤ92を介して切換軸64を軸線方向に移動させて二輪駆動モードおよび四輪駆動モードの切換えを行うことができる。
また、このトランスファ装置は、スラスト軸受101を介してラックギヤ92を切換軸64に連結することができるので、ラックギヤ92を回転させずに軸線方向に移動させることができ、ラックギヤ92とピニオンギヤ93との摺動抵抗を小さくすることができ、ラックギヤ92とピニオンギヤ93との磨耗を防止することができる。
また、本実施の形態では、駆動切換スイッチ71によって二輪駆動モードおよび四輪駆動モードを切換えているが、これに限らず、四輪駆動車31の運転状態を各種センサによってECU43が検知し、四輪駆動車31の運転状態に応じて二輪駆動モードおよび四輪駆動モードに切換えるようにしてもよい。
また、本実施の形態では、トランスファ装置35をFF形式の四輪駆動車31に適用しているが、トランスファ装置をMR(ミッドエンジン・リヤドライブ)、RR(リヤエンジン・リヤドライブ)の四輪駆動車に適用してもよい。
以上のように、本発明に係るトランスファ装置は、トランスファ装置を小型化して、駆動源、トランスアクスルおよびトランスファ装置をコンパクトに配置することができるという効果を有し、車両に搭載され、駆動源から入力された駆動力を左右前輪および左右後輪に分配する四輪駆動モードと、左右前輪および左右後輪のいずれか一方に伝達する二輪駆動モードとに切換えるトランスファ装置等として有用である。
31 四輪駆動車(車両)
32 エンジン(内燃機関)
33 フロントディファレンシャル装置(ディファレンシャル装置)
34 トランスアクスル
35 トランスファ装置
36L、36R 前輪
37R ドライブシャフト(車軸)
38 プロペラシャフト(動力伝達部材)
41L、41R 後輪
54a ボス(筒状部)
54c 内周スプライン(第1のスプライン)
55 ベベルギヤ(ドライブギヤ)
58 ハウジング
59 ベベルギヤ軸(第1の筒状部材、動力切換機構)
59a 内周スプライン(内周スプライン)
62 出力ピニオン(ドリブンギヤ)
64 切換軸(第2の筒状部材、動力切換機構)
64a 外周スプライン(第3のスプライン)
64c 軸受面(第1の軸受面)
65 シフトフォーク(移動手段、動力切換機構)
66 電磁ソレノイド(移動手段、動力切換機構)
81 外周歯(移動手段)
82、99、104、112 ピニオンギヤ(移動手段)
91、101 スラスト軸受(移動手段)
92、112 ラックギヤ(移動手段)
92a 軸受面(第2の軸受面)
93 ピニオンギヤ(移動手段)
94、109 コイルスプリング(付勢部材、移動手段)
95 スナップリング(第1の支持部材)
96 スナップリング(第2の支持部材)
102 中空支持軸(移動手段)
103 動力伝達ギヤ(移動手段)
107 モータ(移動手段)
108 ピン(ガイド部材、移動手段)

Claims (8)

  1. 動力源と、前記動力源から入力された駆動力の回転速度差を許容して左右前輪または左右後輪のいずれか一方に伝達するディファレンシャル装置を有するトランスアクスルとを備えた車両に、前記ディファレンシャル装置の回転軸方向に位置するように設けられ、前記駆動源から入力された駆動力を前記左右前輪および前記左右後輪のいずれか一方と動力伝達部材を介して前記左右前輪および前記左右後輪のいずれか他方に分配する四輪駆動モードと、前記駆動源から入力された駆動力を前記左右前輪および前記左右後輪のいずれか一方に伝達する二輪駆動モードとに切換える動力切換機構を有するトランスファ装置において、
    前記動力切換機構を収容するハウジングを有し、前記動力切換機構が、前記左右前輪の一方の車軸または前記左右後輪の一方の車軸を取り囲むようにして設けられ、前記動力伝達部材のドリブンギヤに噛合するドライブギヤを有する第1の筒状部材と、前記第1の筒状部材に前記回転軸方向に移動自在かつ、相対回転不能に設けられ、前記ディファレンシャル装置に設けられた動力伝達用の筒状部に嵌合および離脱自在となるように前記回転軸方向に移動自在な第2の筒状部材と、前記回転軸方向において前記ドライブギヤを挟んで前記ディファレンシャル装置に対向し、前記第2の筒状部材を前記回転軸方向に移動させる移動手段とを含んで構成され、
    前記第2の筒状部材が前記第1の筒状部材および前記車軸の間に介装されることを特徴とするトランスファ装置。
  2. 前記ディファレンシャル装置の前記筒状部の内周部に第1のスプラインが形成され、前記第1の筒状部材の内周部に第2のスプラインが形成され、前記第2の筒状部材の外周部に前記第2のスプラインと常時スプライン嵌合する第3のスプラインが形成され、
    前記第1のスプラインおよび前記第3のスプラインは、四輪駆動モード時にスプライン嵌合するとともに、二輪駆動モード時に離脱することを特徴とする請求項1に記載のトランスファ装置。
  3. 前記第1の筒状部材が前記ハウジングに回転自在に支持されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトランスファ装置。
  4. 前記移動手段が、前記第2の筒状部材の外周部に形成された環状溝に嵌合されるシフトフォークと、前記シフトフォークに連結され、前記シフトフォークを介して前記第2の筒状部材を前記回転軸方向に移動させるアクチュエータとから構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載のトランスファ装置。
  5. 前記移動手段が、前記第2の筒状部材の回転軸方向端部にスラスト軸受を介して連結され、前記第2の筒状部材を回転自在に支持するラックギヤと、前記ラックギヤに噛合し、回転力が伝達されることにより前記ラックギヤを介して前記第2の筒状部材を回転軸方向に移動させるピニオンギヤと、前記第1の筒状部材と前記第2の筒状部材との間に設けられ、前記スラスト軸受のガタ詰めを行うように前記第2の筒状部材の回転軸方向端部と前記ラックギヤの回転軸方向端部と近接させるように付勢する付勢部材とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載のトランスファ装置。
  6. 前記第2の筒状部材の回転軸方向端部に第1の軸受面が形成されるとともに、前記ラックギヤの回転軸方向端部に前記第1の軸受面に対して回転軸方向に対向する第2の軸受面が形成され、前記第1の軸受面と前記第2の軸受面との間に前記スラスト軸受が設けられ、
    前記第1の筒状部材の内周部に設けられ、前記付勢部材の回転軸方向一端部を前記第1の筒状部材に支持する第1の支持部材と、前記第2の筒状部材の外周部に設けられ、前記付勢部材の回転軸方向他端部を前記第2の筒状部材に支持する第2の支持部材とを有することを特徴とする請求項5に記載のトランスファ装置。
  7. 前記ピニオンギヤの円周方向の一部が欠歯されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のトランスファ装置。
  8. 前記移動手段が、前記第2の筒状部材の回転軸方向端部にスラスト軸受を介して連結されるとともに、外周部にネジ部が形成され、前記第2の筒状部材を回転自在に支持する中空支持軸と、内周部に前記ネジ部に螺合するネジ部が形成されるとともに外周歯が形成された動力伝達ギヤと、前記動力伝達ギヤの外周歯に噛合し、前記動力伝達ギヤを回転駆動するピニオンギヤと、前記中空支持軸が回転軸方向に移動するのを案内し、かつ前記中空支持軸が回転するのを禁止するように前記中空支持軸に取付けられたガイド部材と、前記第1の筒状部材と前記第2の筒状部材との間に設けられ、前記スラスト軸受のガタ詰めを行うように前記第2の筒状部材を前記中空支持軸の回転軸方向端部に向かって付勢する付勢部材とを有することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載のトランスファ装置。
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