JP2013096679A - ドレン水排水構造および空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】異臭を発生させることなく、バイパス風の発生やドレンパンからの溢水の発生を抑えることができるドレン水排水構造を得る。
【解決手段】ドレン水排水構造は、ドレンパンと、ドレンパンのドレン水受け止め面に設置され、ボルト30によって着脱自在に接合される第1板材10および第2板材20から形成された板金製の取付板3と、取付板3のドレン水受け止め面と熱交換器の下面との間に設置された非金属体4と、を有し、第1板材10は断面略L字状であって、第1フランジ部11に第1フランジ切欠部が、第1垂直部12に第1板材切欠部が、第1水平部13にドレン水通過孔13aがそれぞれ形成され、第2板材20は断面略L字状であって、第2フランジ部21に第2フランジ切欠部21aが、第2垂直部22に第2板材切欠部22aが、それぞれ形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】ドレン水排水構造は、ドレンパンと、ドレンパンのドレン水受け止め面に設置され、ボルト30によって着脱自在に接合される第1板材10および第2板材20から形成された板金製の取付板3と、取付板3のドレン水受け止め面と熱交換器の下面との間に設置された非金属体4と、を有し、第1板材10は断面略L字状であって、第1フランジ部11に第1フランジ切欠部が、第1垂直部12に第1板材切欠部が、第1水平部13にドレン水通過孔13aがそれぞれ形成され、第2板材20は断面略L字状であって、第2フランジ部21に第2フランジ切欠部21aが、第2垂直部22に第2板材切欠部22aが、それぞれ形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明はドレン水排水構造および空調装置、特に、車両等の移動体に好適な空調装置および該空調装置に設置されるドレン水排水構造に関するものである。
従来、空調装置(調和空気を供給する空気調和機に同じ)は、冷凍サイクルを実行するための機器と該機器を連結する冷媒配管を有し、空調される空間(例えば、室内)に設置された熱交換器において、冷媒が保有する冷熱または温熱が当該空間の空気に受け渡されるものである。
例えば、車両等に搭載される空調装置(以降、「車両用空調装置」と称す)の場合、圧縮機、室外熱交換器および膨張手段等を有する室外機(以降、「室外側」と呼ぶ)と、熱交換器および室内送風機等を有する室内機(以降、「室内側」と呼ぶ)とが一体となった集中形が一般的である。
そして、室内側を冷房する「冷房運転時」には、室内送風機の運転により室内(車内に同じ)の空気(以降、「室内空気」と呼ぶ)を室内機内に取り込み、フィルターで室内空気中の塵埃を除去した後、熱交換器において室内空気を冷却し、室内に冷風を供給している。そうすると、熱交換器において冷やされた室内空気の温度が、露点温度以下となり、熱交換器に結露(以降、「ドレン水」と呼ぶ)が発生することがあるため、熱交換器の下部にドレン水を受け止めるためのドレンパンが設置されている。また、ドレンパンに受け止められたドレン水は、ドレンパンの壁面に取り付けられた排水管によって室内機の外に排出している。
例えば、車両等に搭載される空調装置(以降、「車両用空調装置」と称す)の場合、圧縮機、室外熱交換器および膨張手段等を有する室外機(以降、「室外側」と呼ぶ)と、熱交換器および室内送風機等を有する室内機(以降、「室内側」と呼ぶ)とが一体となった集中形が一般的である。
そして、室内側を冷房する「冷房運転時」には、室内送風機の運転により室内(車内に同じ)の空気(以降、「室内空気」と呼ぶ)を室内機内に取り込み、フィルターで室内空気中の塵埃を除去した後、熱交換器において室内空気を冷却し、室内に冷風を供給している。そうすると、熱交換器において冷やされた室内空気の温度が、露点温度以下となり、熱交換器に結露(以降、「ドレン水」と呼ぶ)が発生することがあるため、熱交換器の下部にドレン水を受け止めるためのドレンパンが設置されている。また、ドレンパンに受け止められたドレン水は、ドレンパンの壁面に取り付けられた排水管によって室内機の外に排出している。
ところで、車両用空調装置の場合、車両の発進停止の際に、ドレンパンに溜まったドレン水が一方向に流れ、溢水するおそれがあるため、ドレン水が移動できる連通孔を有する波抑制板をドレンパンに立設する発明(例えば、特許文献1参照)や、ドレンパンに凹凸を形成する発明(例えば、特許文献2参照)が開示されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示された発明は、ドレンパンと熱交換器との間(ドレンパンの底面やドレンパンに形成された凸部の頂点と熱交換器の放熱板の下縁との間等)に隙間があるため、かかる隙間を経由して室内空気が流れることから(以降、かかる室内空気を「バイパス風」と呼ぶ)、以下のような不具合があった。
しかしながら、特許文献1および特許文献2に開示された発明は、ドレンパンと熱交換器との間(ドレンパンの底面やドレンパンに形成された凸部の頂点と熱交換器の放熱板の下縁との間等)に隙間があるため、かかる隙間を経由して室内空気が流れることから(以降、かかる室内空気を「バイパス風」と呼ぶ)、以下のような不具合があった。
(あ)室内送風機が熱交換器の下流側に配置された場合、室内送風機には、熱交換器を通過して冷やされた室内空気と、熱交換器を通過しないため、冷やされていないバイパス風との両方が吸い込まれる。すなわち、冷やされた室内空気によって温度が下がっている室内送風機に、水蒸気を多く含んでいるバイパス風が当ると、バイパス風は冷やされて結露(ドレン水)が発生し、かかるドレン水が室内に飛散する。
(い)また、長期間の使用により熱交換器(特に、前面)にゴミが付着すると、熱交換器に室内空気が流れ難くなるため、より抵抗の少ない空間(熱交換器とドレンパンとの隙間)を室内空気が流れようとする。そうすると、かかる隙間を流れる際のドレン水の風速が増加するため、ドレンパンに溜まっているドレン水がはねあげられて室内送風機に吸引され、やがて、室内に飛散する。
そこで、バイパス風の発生を防止するため、熱交換器とドレンパンとの隙間にシールパッキンを設置した車両用空調装置が流通している。
(い)また、長期間の使用により熱交換器(特に、前面)にゴミが付着すると、熱交換器に室内空気が流れ難くなるため、より抵抗の少ない空間(熱交換器とドレンパンとの隙間)を室内空気が流れようとする。そうすると、かかる隙間を流れる際のドレン水の風速が増加するため、ドレンパンに溜まっているドレン水がはねあげられて室内送風機に吸引され、やがて、室内に飛散する。
そこで、バイパス風の発生を防止するため、熱交換器とドレンパンとの隙間にシールパッキンを設置した車両用空調装置が流通している。
しかしながら、前記流通している車両用空調装置は、バイパス風の発生を防止すると共に、熱交換器を形成する放熱板(アルミニューム製)とドレンパン(ステンレス鋼製)との金属接触を回避することができるものの、以下のような問題があった。
(イ)シールパッキンは、ドレンパンに溜まったドレン水(水分)が熱交換器に付着した塵埃との両方に反応して異臭を放つことがある。特に、シールパッキンには独立気泡のモノが採用されているため、経年劣化により表面が脆くなることで水を含み易くなると考えられるから、かかる含まれた水が反応する。
(ロ)冷房運転時には、ドレン水が連続的に発生するため、シールパッキンがドレン水に完全に浸された状態(水没した状態)になることから、臭いが水封されるものの、ドレン水が発生しない送風運転時等には、シールパッキンがドレン水に完全に浸された状態(水没した状態)にならないことから、シールパッキンのドレン水から露出した部分から異臭が室内に吹き出す事象が散見されている。
(イ)シールパッキンは、ドレンパンに溜まったドレン水(水分)が熱交換器に付着した塵埃との両方に反応して異臭を放つことがある。特に、シールパッキンには独立気泡のモノが採用されているため、経年劣化により表面が脆くなることで水を含み易くなると考えられるから、かかる含まれた水が反応する。
(ロ)冷房運転時には、ドレン水が連続的に発生するため、シールパッキンがドレン水に完全に浸された状態(水没した状態)になることから、臭いが水封されるものの、ドレン水が発生しない送風運転時等には、シールパッキンがドレン水に完全に浸された状態(水没した状態)にならないことから、シールパッキンのドレン水から露出した部分から異臭が室内に吹き出す事象が散見されている。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、異臭を発生させることなく、バイパス風の発生やドレンパンからの溢水の発生を抑えることができるドレン水排水構造およびドレン水排水構造が設置された空調装置を得ることを目的とする。
本発明に係るドレン水排水構造は、冷凍サイクルの一部を実行する熱交換器の下方に配置され、前記熱交換器において生じたドレン水を受け止めると共に、該受け止めたドレン水を排出するためのドレン水排出孔が形成されたドレンパンと、該ドレンパンのドレン水受け止め面に設置される板金製の取付板と、該取付板に設置され、前記熱交換器に当接する非金属体とを有することを特徴とする。
本発明は、ドレンパンのドレン水受け止め面と熱交換器との隙間に、板金製の取付板と該取付板に設置された非金属体が設置されているから、バイパス風の発生を抑えることができ、非金属体が設置されているから、ドレンパン(例えば、ステンレス鋼板製)と熱交換器の放熱板(例えば、アルミニューム製)とが金属接触することがない。
そして、ドレン水に浸漬される範囲が主に板金製の取付部であるから、異臭の発生を防止することができる。
そして、ドレン水に浸漬される範囲が主に板金製の取付部であるから、異臭の発生を防止することができる。
[実施の形態1]
図1〜図6は本発明の実施の形態1に係るドレン水排水構造を説明するものであって、図1は設置状態を模式的に示す正面視の断面図、図2は正面視の断面を斜め方向から見た斜視図、図3は平面図、図4は側面図、図5は正面視の断面図(図5の(a)は図3のA−A断面、図5の(b)は図3のB−B断面、図5の(c)は図3のC−C断面)、図6は正面視の断面を斜め方向から見た変形例を示す斜視図である。なお、各図は模式的に描いたものであって、各部材の形状や大きさは図示する形態に限定するものではない(特に、部材の厚さ(板厚)は誇張して厚く描いている)。また、各図において同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図1〜図6は本発明の実施の形態1に係るドレン水排水構造を説明するものであって、図1は設置状態を模式的に示す正面視の断面図、図2は正面視の断面を斜め方向から見た斜視図、図3は平面図、図4は側面図、図5は正面視の断面図(図5の(a)は図3のA−A断面、図5の(b)は図3のB−B断面、図5の(c)は図3のC−C断面)、図6は正面視の断面を斜め方向から見た変形例を示す斜視図である。なお、各図は模式的に描いたものであって、各部材の形状や大きさは図示する形態に限定するものではない(特に、部材の厚さ(板厚)は誇張して厚く描いている)。また、各図において同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
(ドレン水排水構造)
図1において、ドレン水排水構造100は、冷凍サイクルの一部を実行する熱交換器1の下方に配置された熱交換器1において生じたドレン水を受け止めるドレンパン2と、ドレンパン2のドレン水受け止め面(上面)2aに設置された板金製の取付板3と、取付板3と熱交換器1の下面(正確には、熱交換器1を形成する放熱板の下縁)1aとの間に設置された非金属体4と、を有している。
このとき、ドレンパン2の側壁2bには、受け止めたドレン水を排出するためのドレン水排出孔2cが形成され、ドレン水排出孔2cにはドレン水排出管5が設置されている。
図1において、ドレン水排水構造100は、冷凍サイクルの一部を実行する熱交換器1の下方に配置された熱交換器1において生じたドレン水を受け止めるドレンパン2と、ドレンパン2のドレン水受け止め面(上面)2aに設置された板金製の取付板3と、取付板3と熱交換器1の下面(正確には、熱交換器1を形成する放熱板の下縁)1aとの間に設置された非金属体4と、を有している。
このとき、ドレンパン2の側壁2bには、受け止めたドレン水を排出するためのドレン水排出孔2cが形成され、ドレン水排出孔2cにはドレン水排出管5が設置されている。
したがって、ドレンパン2のドレン水受け止め面(上面)2aと熱交換器1の下面1aとの間が略閉塞される(正確には、後記する切欠による孔が形成されている)ため、バイパス風の発生が防止される。
また、ドレンパン2および取付板3はステンレス鋼板によって、熱交換器1を形成する放熱板はアルミニュームによって、それぞれ形成しても、取付板3と熱交換器1との間に非金属体4が配置されているため、両者が金属接触することはない。
なお、非金属体4を形成する材料は限定されるものではないが、吸水性のないクロロプレンゴム(CRゴム)やウレタン等の合成樹脂あるいはセラミックス等にしておけば、含浸したドレン水に起因する異臭の発生を防止することができる。
また、ドレンパン2および取付板3はステンレス鋼板によって、熱交換器1を形成する放熱板はアルミニュームによって、それぞれ形成しても、取付板3と熱交換器1との間に非金属体4が配置されているため、両者が金属接触することはない。
なお、非金属体4を形成する材料は限定されるものではないが、吸水性のないクロロプレンゴム(CRゴム)やウレタン等の合成樹脂あるいはセラミックス等にしておけば、含浸したドレン水に起因する異臭の発生を防止することができる。
図2〜図5において、取付板3は、第1板材10(左下がりの斜線を付す)と、第2板材20(右下がりの斜線を付す)と、第1板材10と第2板材とはボルト30によって着脱自在に接合され、第1板材10には非金属体4(複斜線を付す)が設置されている。
(第1取付板)
図2〜図3において、第1板材10は、第1フランジ部11が形成された断面略L字状であって、第1フランジ部11に平行な第1水平部13と、第1フランジ部11と第1水平部13とを連結する第1垂直部12とを有し、ステンレス鋼板を曲げ加工して形成されている。
そして、第1フランジ部11には、所定長さの第1フランジ切欠部11aが形成されると共に、第1フランジ切欠部11aに連続して第1垂直部12に所定高さの第1板材切欠部12aが形成されている。また、第1水平部13には、ドレン水が通過自在なドレン水通過孔13aが形成されている。さらに、第1水平部13の第1垂直部12とは反対の側縁の近くに、第1ネジ14が形成されている。
なお、第1フランジ切欠部11aおよび第1板材切欠部12aと、ドレン水通過孔13aとの形成方法は限定するものではなく、ファインブランキング等の打ち抜き加工(本発明において「パンチング加工」と称している)であっても、カッターやドリルによる機械加工であってもよい。
図2〜図3において、第1板材10は、第1フランジ部11が形成された断面略L字状であって、第1フランジ部11に平行な第1水平部13と、第1フランジ部11と第1水平部13とを連結する第1垂直部12とを有し、ステンレス鋼板を曲げ加工して形成されている。
そして、第1フランジ部11には、所定長さの第1フランジ切欠部11aが形成されると共に、第1フランジ切欠部11aに連続して第1垂直部12に所定高さの第1板材切欠部12aが形成されている。また、第1水平部13には、ドレン水が通過自在なドレン水通過孔13aが形成されている。さらに、第1水平部13の第1垂直部12とは反対の側縁の近くに、第1ネジ14が形成されている。
なお、第1フランジ切欠部11aおよび第1板材切欠部12aと、ドレン水通過孔13aとの形成方法は限定するものではなく、ファインブランキング等の打ち抜き加工(本発明において「パンチング加工」と称している)であっても、カッターやドリルによる機械加工であってもよい。
(第2取付板)
一方、第2板材20は、第2フランジ部21が形成された断面略L字状であって、第2フランジ部21に平行な第2水平部23と、第2フランジ部21と第2水平部23とを連結する第2垂直部22とを有し、ステンレス鋼板を曲げ加工して形成されている。
そして、第2フランジ部21には、所定長さの第2フランジ切欠部21aが形成されると共に、第2フランジ切欠部21aに連続して第2垂直部22に所定高さの第2板材切欠部22aが形成されている。さらに、第2水平部23の第2垂直部22に近い側縁の近くに、第2ネジ孔24が形成されている。
なお、第1フランジ切欠部11aおよび第1板材切欠部12aと、第2ネジ孔24との形成方法は限定するものではなく、ファインブランキング等の打ち抜き加工(本発明において「パンチング加工」と称している)であっても、カッターやドリルによる機械加工であってもよい。
一方、第2板材20は、第2フランジ部21が形成された断面略L字状であって、第2フランジ部21に平行な第2水平部23と、第2フランジ部21と第2水平部23とを連結する第2垂直部22とを有し、ステンレス鋼板を曲げ加工して形成されている。
そして、第2フランジ部21には、所定長さの第2フランジ切欠部21aが形成されると共に、第2フランジ切欠部21aに連続して第2垂直部22に所定高さの第2板材切欠部22aが形成されている。さらに、第2水平部23の第2垂直部22に近い側縁の近くに、第2ネジ孔24が形成されている。
なお、第1フランジ切欠部11aおよび第1板材切欠部12aと、第2ネジ孔24との形成方法は限定するものではなく、ファインブランキング等の打ち抜き加工(本発明において「パンチング加工」と称している)であっても、カッターやドリルによる機械加工であってもよい。
(取付板の組み立て)
そして、第1フランジ部11はドレン水受け止め面2aに載置され、さらに、第1フランジ部11の側縁の一部はドレン水受け止め面2aにスポット溶接6(図1参照)によって固定されている。一方、第2フランジ部21はドレン水受け止め面2aに載置され、第1水平部13の一部と第2水平部23の一部とは重なるように当接し、第2ネジ孔24を貫通し、第1ネジ14に螺合しているボルト30によって、第1板材10に設置されている。
すなわち、ドレン水受け止め面2aと第1板材10と第2板材20とによって断面矩形状の空間7(図1参照)が形成されている。
また、ボルト30を取り外すことによって、第2板材20をドレンパン2から撤去することが可能になる。したがって、第2板材20を個別に清掃することや、第2板材20が撤去された後の隙間を経由して、ドレン水受け止め面2aと、第1垂直部12および第1水平部13の空間7側の面とを清掃することが可能になる。
そして、第1フランジ部11はドレン水受け止め面2aに載置され、さらに、第1フランジ部11の側縁の一部はドレン水受け止め面2aにスポット溶接6(図1参照)によって固定されている。一方、第2フランジ部21はドレン水受け止め面2aに載置され、第1水平部13の一部と第2水平部23の一部とは重なるように当接し、第2ネジ孔24を貫通し、第1ネジ14に螺合しているボルト30によって、第1板材10に設置されている。
すなわち、ドレン水受け止め面2aと第1板材10と第2板材20とによって断面矩形状の空間7(図1参照)が形成されている。
また、ボルト30を取り外すことによって、第2板材20をドレンパン2から撤去することが可能になる。したがって、第2板材20を個別に清掃することや、第2板材20が撤去された後の隙間を経由して、ドレン水受け止め面2aと、第1垂直部12および第1水平部13の空間7側の面とを清掃することが可能になる。
(ドレン水)
熱交換器1において発生したドレン水は、熱交換器1から下方に落下し、ドレン水通過孔13aが経由して空間7に溜まると共に、第1フランジ切欠部11aおよび第1板材切欠部12aと、第2フランジ切欠部21aおよび第2板材切欠部22aとの両方または一方を経由して、空間7の外に流れ出し、ドレン水排出管5に流れ込む。
図2〜図4において、矩形状のドレン水通過孔13aを示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、円形や楕円形(長円)であってもよく、それぞれの配置は方眼状であっても、千鳥状であってもよい。
また、第1板材切欠部12aおよび第2板材切欠部22aの大きさ(長さおよび高さ)は、熱交換器1の容量(冷却能力)やこれを通過する室内空気の量によって適宜決定される設計的事項である。このとき、ドレン水の発生量(空気7における溜まり量)が少ない場合にバイパス風の発生を抑えるために、第1板材切欠部12aおよび第2板材切欠部22aの高さを低くすることが望ましい。
そして、ドレン水の発生量が少ない場合と多い場合の両方に対応するためには、第1板材10の第1垂直部12および第2板材20の第2垂直部22の剛性が保証される範囲で、第1板材切欠部12aおよび第2板材切欠部22aの数量を増すか、長さを大きくして、高さを低く抑えることが好ましい。
熱交換器1において発生したドレン水は、熱交換器1から下方に落下し、ドレン水通過孔13aが経由して空間7に溜まると共に、第1フランジ切欠部11aおよび第1板材切欠部12aと、第2フランジ切欠部21aおよび第2板材切欠部22aとの両方または一方を経由して、空間7の外に流れ出し、ドレン水排出管5に流れ込む。
図2〜図4において、矩形状のドレン水通過孔13aを示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、円形や楕円形(長円)であってもよく、それぞれの配置は方眼状であっても、千鳥状であってもよい。
また、第1板材切欠部12aおよび第2板材切欠部22aの大きさ(長さおよび高さ)は、熱交換器1の容量(冷却能力)やこれを通過する室内空気の量によって適宜決定される設計的事項である。このとき、ドレン水の発生量(空気7における溜まり量)が少ない場合にバイパス風の発生を抑えるために、第1板材切欠部12aおよび第2板材切欠部22aの高さを低くすることが望ましい。
そして、ドレン水の発生量が少ない場合と多い場合の両方に対応するためには、第1板材10の第1垂直部12および第2板材20の第2垂直部22の剛性が保証される範囲で、第1板材切欠部12aおよび第2板材切欠部22aの数量を増すか、長さを大きくして、高さを低く抑えることが好ましい。
(変形例)
図6において、ドレン水排水構造200は、ドレン水排水構造200における取付板3を取付板8に変更したものに同じである。なお、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
図6において、ドレン水排水構造200は、ドレン水排水構造200における取付板3を取付板8に変更したものに同じである。なお、実施の形態1と同じ部分または相当する部分には同じ符号を付し、一部の説明を省略する。
(第1板材)
取付板8を形成する第1板材40は、第1板材10のドレン水通過孔13aの内縁の一部に、ドレン水受け止め面2a側に折り曲げられた折曲片15が形成さたものに相当している。すなわち、矩形状のドレン水通過孔13aを形成する際、1片を残して3片を切断し、略コ字状に打ち抜かれた部分を折り曲げている。
したがって、ドレン水排水構造100と同様に、バイパス風の発生が防止され、取付板8と熱交換器1との金属接触が防止され、さらに、異臭の発生を防止することができると共に、折曲片15が空間7に溜まってドレン水の移動を抑制する。
すなわち、車両等が発進停止する際に、空間7に溜まっているドレン水に一方向に向かう慣性力が作用した場合であっても、折曲片15に邪魔されてドレン水の移動が抑制されるため、ドレン水の溢水をさらに防止することができる。
取付板8を形成する第1板材40は、第1板材10のドレン水通過孔13aの内縁の一部に、ドレン水受け止め面2a側に折り曲げられた折曲片15が形成さたものに相当している。すなわち、矩形状のドレン水通過孔13aを形成する際、1片を残して3片を切断し、略コ字状に打ち抜かれた部分を折り曲げている。
したがって、ドレン水排水構造100と同様に、バイパス風の発生が防止され、取付板8と熱交換器1との金属接触が防止され、さらに、異臭の発生を防止することができると共に、折曲片15が空間7に溜まってドレン水の移動を抑制する。
すなわち、車両等が発進停止する際に、空間7に溜まっているドレン水に一方向に向かう慣性力が作用した場合であっても、折曲片15に邪魔されてドレン水の移動が抑制されるため、ドレン水の溢水をさらに防止することができる。
[実施の形態2]
図7は本発明の実施の形態2に係る空調装置の構成を模式的に示す構成図である。
図7において、空調装置300は、冷媒を圧縮する圧縮機301と、圧縮機301において圧縮された冷媒と熱交換(冷媒の保有する温熱を放出)する室外熱交換器302と、室外熱交換器302を通過して冷媒を膨張(断熱膨張)させる膨張手段303と、膨張手段303において膨張した冷媒と熱交換(冷媒の保有する冷熱を放出)する室内熱交換器304と、圧縮機301の出側と室外熱交換器302と膨張手段303と室内熱交換器304と 圧縮機301の入側とを準じ接続する冷媒配管305と、を有し、冷凍サイクルを実行するものである。
図7は本発明の実施の形態2に係る空調装置の構成を模式的に示す構成図である。
図7において、空調装置300は、冷媒を圧縮する圧縮機301と、圧縮機301において圧縮された冷媒と熱交換(冷媒の保有する温熱を放出)する室外熱交換器302と、室外熱交換器302を通過して冷媒を膨張(断熱膨張)させる膨張手段303と、膨張手段303において膨張した冷媒と熱交換(冷媒の保有する冷熱を放出)する室内熱交換器304と、圧縮機301の出側と室外熱交換器302と膨張手段303と室内熱交換器304と 圧縮機301の入側とを準じ接続する冷媒配管305と、を有し、冷凍サイクルを実行するものである。
そして、室内熱交換器304はドレン水排水構造100(実施の形態1)に設置されている。したがって、バイパス風の発生が防止されるから、熱効率の低下が防止され、省エネ運転に寄与する。また、異臭の発生が防止されるから、室内を快適空間に維持することができる。
なお、ドレン水排水構造100に代えて、ドレン水排水構造200(変形例)を用いてもよい。また、室内空気を吸引または吹き出す室内ファン(図示しない)を、室内熱交換器304に対向して設置したり、室外空気を吸引または吹き出す室外ファン(図示しない)を、室外熱交換器302に対向して設置したりしてもよい。
さらに、冷媒配管305に三方弁や分岐配管を設置して、冷媒の流れ方向を変更し、室内熱交換器304および室外熱交換器302の両方がドレン水排水構造100(実施の形態1)に設置されるようにしてもよい。
なお、ドレン水排水構造100に代えて、ドレン水排水構造200(変形例)を用いてもよい。また、室内空気を吸引または吹き出す室内ファン(図示しない)を、室内熱交換器304に対向して設置したり、室外空気を吸引または吹き出す室外ファン(図示しない)を、室外熱交換器302に対向して設置したりしてもよい。
さらに、冷媒配管305に三方弁や分岐配管を設置して、冷媒の流れ方向を変更し、室内熱交換器304および室外熱交換器302の両方がドレン水排水構造100(実施の形態1)に設置されるようにしてもよい。
1 熱交換器、1a 熱交換器の下面、2 ドレンパン、2a ドレン水受け止め面、2b ドレンパンの側壁、2c ドレン水排出孔、3 取付板、4 非金属体、5 ドレン水排出管、6 スポット溶接、7 空間、8 取付板(変形例)、10 第1板材、11 第1フランジ部、11a 第1フランジ切欠部、12 第1垂直部、12a 第1板材切欠部、13 第1水平部、13a ドレン水通過孔、14 第1ネジ、15 折曲片(変形例)、20 第2板材、21 第2フランジ部、21a 第2フランジ切欠部、22 第2垂直部、22a 第2板材切欠部、23 第2水平部、24 第2ネジ孔、30 ボルト、40 第1板材(変形例)、100 ドレン水排水構造(実施の形態1)、200 ドレン水排水構造(変形例)、300 空調装置(実施の形態2)、301 圧縮機、302 室外熱交換器、303 膨張手段、304 室内熱交換器、305 冷媒配管。
Claims (9)
- 冷凍サイクルの一部を実行する熱交換器の下方に配置され、前記熱交換器において生じたドレン水を受け止めると共に、該受け止めたドレン水を排出するためのドレン水排出孔が形成されたドレンパンと、該ドレンパンのドレン水受け止め面に設置される板金製の取付板と、該取付板に設置され、前記熱交換器に当接する非金属体とを有することを特徴とするドレン水排水構造。
- 前記取付板が、前記ドレンパンのドレン水受け止め面に接合される第1フランジ部が形成された断面略L字状の第1板材と、前記ドレンパンのドレン水受け止め面に載置される第2フランジ部が形成された断面略L字状の第2板材と、前記第1板材の前記第1フランジ部に平行な面の一部と前記第2板材の前記第2フランジ部に平行な面の一部との当接面において、前記第1板材と前記第2板材とを着脱自在に接合する接合手段と、によって形成されていることを特徴とする請求項1記載のドレン水排水構造。
- 前記第1フランジ部には所定長さの第1フランジ切欠部が形成されると共に、該第1フランジ切欠部に連続して前記第1フランジ部に略垂直な面に所定高さの第1板材切欠部が形成され、前記第1板材の前記第1フランジ部に平行な面に、前記ドレン水が通過自在なドレン水通過孔が形成され、
前記第2フランジ部には所定長さの第2フランジ切欠部が形成されると共に、該第2フランジ切欠部に連続して前記第2フランジ部に略垂直な面に所定高さの第2板材切欠部が形成されていることを特徴とする請求項2記載のドレン水排水構造。 - 前記非金属体が、クロロプレンゴムによって形成された断面四角形の柱体であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のドレン水排水構造。
- 前記ドレン水通過孔が、パンチング成形によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のドレン水排水構造。
- 前記接合手段は、前記第1板材の前記第1フランジ部に平行な面に形成された第1ネジ孔と、前記第2板材の前記第2フランジ部に平行な面に形成された第2貫通孔と、前記第2貫通孔を貫通して前記第1ネジ孔に螺合するボルトと、によって形成されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載のドレン水排水構造。
- 前記接合手段は、前記第1板材の前記第1フランジ部に平行な面に形成された第1貫通孔と、該第1貫通孔の位置に固定されたナットと、前記第2板材の前記第2フランジ部に平行な面に形成された第2貫通孔と、前記第2貫通孔および前記第1貫通孔を貫通して前記ナットに螺合するボルトと、によって形成されることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載のドレン水排水構造。
- 前記ドレン水通過孔の内縁の一部に、前記ドレンパンのドレン水受け止め面側に折り曲げられた折曲片が形成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載のドレン水排水構造。
- 冷媒を圧縮する圧縮機と、室外熱交換器と、膨張手段と、熱交換器と、これらを準じ接続する冷媒配管と、請求項1乃至8の何れか一項に記載のドレン水排水構造とを有することを特徴とする空調装置。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105757954A (zh) * | 2016-04-20 | 2016-07-13 | 海信(山东)空调有限公司 | 自导水式接水盘及风管机 |
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2011
- 2011-11-04 JP JP2011242569A patent/JP2013096679A/ja active Pending
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