JP2013091263A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法 Download PDF

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正樹 新田
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Abstract

【課題】 記録媒体に着弾したインクのドット径は記録媒体の温度によって変化するため、記録媒体に温度差があると、インクの濃度むらが発生して画像の品位が低下することになる。
【解決手段】 本発明のインクジェット記録装置は、記録媒体の温度に基づいて、複数の駆動パルスのうち1つを選択し、この駆動パルスを用いて記録素子を駆動する。このように記録媒体の温度に応じて駆動パルスを適宜選択することにより、濃度むらを低減することができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、インクジェット記録装置およびインクジェット記録装置の制御方法に関する。
インクジェット記録装置は、インクを吐出する記録ヘッドを記録媒体に対し相対的に走査する動作と、記録ヘッドを走査する方向とは交差する方向に記録媒体を搬送する搬送動作とを繰り返すことにより、記録媒体に画像を形成する。
記録ヘッドから吐出されたインクは紙などの記録媒体に着弾し、溶媒が揮発することによって顔料または染料が記録媒体に定着する。しかしインク中の溶媒の揮発する速度は、温度や湿度などの環境や吐出されるインクの量や密度等の条件に依存するため、条件によってはインク中の溶媒が十分に揮発せず記録媒体への定着が安定しない可能性があった。
このような状態が生じると、ローラー等の搬送部材が汚染され、この記録インクが後続の記録媒体表面に転写されて、記録品位を著しく低下させることになる。さらに、インクの定着が不充分な状態の記録媒体を操作者が取扱う場合、その手を汚染するのみならず、不注意から画像をこすってしまうことで画像の品位を乱してしまうことになる。
そのため、記録媒体へのインクの定着性を高める手法として、記録媒体を加熱することで、インクに含まれる水分の蒸発を促進して記録媒体上のインクを速やかに乾燥定着させる技術が知られている。特許文献1または特許文献2には、インクを加熱乾燥させる定着手段である加熱ヒータがプラテンローラの下に配置されている構成が開示されている。
特許文献3には、記録媒体の種類によって加熱温度を変化させ、記録媒体に適した温度で記録インクを加熱乾燥させる構成が開示されている。
特公昭54−156536号公報 特公昭55−84670号公報 特公昭62−173259号公報
しかし記録媒体を加熱する際には、(1)記録媒体の中央部と先端部とでは放熱の特性が異なるため記録媒体の温度が均一ではない。(2)記録パス数やヘッド走査速度よって、記録媒体が加熱される時間が異なるため、記録媒体の温度が均一ではない。等の現象が生じるため、記録媒体の温度を常に均一に保つことは困難であるといえる。
記録媒体の温度が高い状態でインクを着弾させると、インクの水分や溶剤は比較的早く蒸発しインク粘度が高くなるため、記録媒体上で広がりにくくなり記録媒体上のドット径は小さくなる。逆に記録媒体の温度が低い状態でインクを着弾させると、インクの水分や溶剤は蒸発されにくく、インク粘度が低く保たれるため記録媒体上で広がり、記録媒体上のドット径は大きくなる。
すなわち温度分布を有する記録媒体に着弾したインクのドット径は、記録媒体の温度によって変化するため、場所によってドット径が異なってしまい、これがインクの濃度むらとして視認され画像の品位が低下することになる。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、温度分布を有する記録媒体に記録する場合であっても濃度むらが低減できる、信頼性の高いインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
本発明の、駆動パルスを印加することでインクを吐出する記録素子を備えた記録ヘッドと、該記録ヘッドから吐出されたインクが着弾する記録媒体の部分を加熱する加熱手段と、を有し、前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して相対的に走査して記録を行うインクジェット記録装置は、互いにエネルギー量が異なる複数の駆動パルスを記憶する記憶手段と、前記加熱手段で加熱された部分の前記記録媒体の温度を測定する測定手段と、前記測定手段で測定された温度に基づいて、前記複数の駆動パルスのいずれを用いて前記記録素子を駆動するかを決定する制御手段と、を備えることを特徴としている。
本発明のインクジェット記録装置によれば、温度分布を有する記録媒体に記録する場合であっても濃度むらが低減できる、信頼性の高い記録動作を行うことができる。
本発明に係るインクジェット記録装置を模式的に示した外観斜視図である。 本発明に係るインクジェット記録装置を模式的に示した外観斜視図である。 本発明に係る記録ヘッドおよび記録ヘッド用基板を模式的に示した外観斜視図である。 本発明に係るインクジェット記録装置の記録制御を実行するための制御構成を表すブロック図である。 記録媒体の温度と着弾したインク滴の形状を説明する図である。 記録ヘッドの駆動条件を設定する工程を説明するフローチャートである。 記録媒体の温度と駆動条件との関係を示すテーブルである。 記録媒体の温度と駆動条件との関係を示すテーブルを設定する工程を説明するフローチャートである。 濃度パターンの測定結果と、この測定結果より算出された記録媒体の温度と駆動条件との関係を示すテーブルである。
インクジェット記録装置はインクを吐出して記録媒体に対して記録動作を行うために用いることができる。具体的な適用機器としては、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の事務機器や、工業用生産機器などを挙げることができる。また本発明は、大型の記録媒体に対して高速に記録を行う機器で特に有効である。このようなインクジェット記録装置を用いることによって、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど種々の記録媒体に記録を行うことができる。
本明細書内で用いられる「記録」とは、文字や図形などの意味を持つ画像を記録媒体に対して付与することだけでなく、パターンなどの意味を持たない画像を付与することも意味することとする。
さらに「インク」とは広く解釈されるべきものであり、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成、記録媒体の加工、或いはインクまたは記録媒体の処理に供される液体を言うものとする。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。なお、以下の説明では,同一の機能を有する構成には図面中同一の番号を付与し、その説明を省略する場合がある。
(インクジェット記録装置)
図1及び図2は本発明を適用することができるインクジェット記録装置を模式的に示した外観斜視図である。紙送りローラー101は、記録媒体102を一対のローラーで挟み込むように設けられており、回転することにより記録媒体を副走査方向(Y方向)に移動させる。記録ヘッド105はプラテン106に対向する面にインクを吐出するための複数の吐出口を備えている。記録ヘッド105はキャリッジ104に着脱可能に取り付けられ、キャリッジ104が主走査ガイド103に沿って動くことにより記録媒体に対して相対的にX方向に走査(以下「主走査」と記載する)しながら記録を行うことができる。なお、記録ヘッドはインクタンク(不図示)に供給チューブを介して接続されており、このインクタンクからインクが供給される。プラテン106は記録ヘッドの下側に位置しており、プラテン106が記録媒体を保持することにより、記録媒体と記録ヘッドの間隔が適正に保たれる。また図1(a)には不図示であるが、記録媒体を紙送りローラーまで供給する記録媒体供給手段や、記録ヘッドの吐出口周りの状態を適正に保つ為の回復手段や、記録が終わった記録媒体を取り出す記録媒体排出手段をさらに備えている。
このインクジェット記録装置に記録開始の指令信号が入力されると、記録媒体供給手段(不図示)により記録媒体102が図1(a)の右上方向から先端が紙送りローラー101の位置に来るように供給される。その後、記録媒体102は、記録信号に応じて、紙送りローラー101により記録開始位置に来るように搬送される。次に、記録ヘッド105が主走査方向に走査しながら記録媒体102上にインク吐出することで記録が行われる。その後、紙送りローラー101により所定量記録媒体102が搬送される。この記録動作と搬送動作とを繰り返し行うことで画像を完成させる。画像を完成させた後、図1(a)の左下方向に記録媒体が排出される。
さらに、インクジェット記録装置には、記録ヘッド105から吐出されたインクが着弾する記録媒体102の領域を加熱するために用いられる定着用ヒータ110(加熱手段)が設けられている。このような定着用ヒータ110で記録媒体102を加熱することにより、インク中の水分や有機溶媒の揮発を促進することができ、インク滴を記録媒体に定着することができる。定着用ヒータ110としては、照射型の熱源や、赤外線や紫外線などのエネルギー線を照射する手段を用いることができる。このような定着用ヒータ110は、記録媒体102の種類や記録モードに応じて設定される加熱温度を維持するよう、適切な制御が行われる。
具体的には、図1(b)(c)に示すように定着用ヒータ110は、インクが着弾する前に記録媒体を加熱するようにキャリッジ104の直上に最大記録幅と同等の長さで配置することができる。また、図2(a)(b)に示すように定着用ヒータ110は、プラテンの下部に配置することもできる。
さらに、インクジェット記録装置には、定着用ヒータ110で加熱された記録媒体の部分の温度を測定するため、非接触で検知可能な赤外線温度計等からなる記録媒体用温度センサ111が配置されている。記録媒体用温度センサ111は、例えばキャリッジ上に設けることができる。このような記録媒体用温度センサ111は、記録媒体の温度の絶対値または相対値を検知できればよい。
また、インクジェット記録装置には、不図示の濃度センサが設けられており、記録媒体に記録されたドットの濃度を測定できるように設けられている。
(記録ヘッド)
図3(a)は、プリンタのキャリッジ104に搭載される記録ヘッド105を、インクが吐出される方向から示した発明に適用可能な記録ヘッドの模式的な外観斜視図である。ここで、記録ヘッド105には、主走査方向Sに異なる色調(色、濃度を含む)のインクを並置する。例えば、ブラック(Bk)、ライトシアン(Lc)、シアン(C)、ライトマゼンタ(Lm)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)のインクを吐出可能な複数の記録ヘッド用基板50を並置できる。記録ヘッド用基板50の供給口56には、インク導入部23から記録ヘッド105内部を介してインクが供給される。インク導入部23にはインクタンクより供給チューブを介してインクが導入される。
図3(b)は記録ヘッド用基板50の模式的な外観斜視図である。記録ヘッド用基板50は、液体を吐出するために利用される熱エネルギーを発生するエネルギー発生素子52(記録素子)を備えたシリコンからなる基体51と、基体51の上に設けられた流路部材54と、を有している。流路部材54は、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂の硬化物で設けることができ、液体を吐出するためのノズル55と、ノズル55に連通する流路59とを構成している。流路壁部材14に設けられたノズル55は、供給口56に沿って所定のピッチで列をなすように2列設けられている。ノズル55に対応するように設けられたエネルギー発生素子52は、所定のピッチで配列されることで素子列を構成しており、供給口56を挟んで2列設けられている。また、記録ヘッド用基板50には、基板温度を測定するためのヘッド基板用温度センサ53が設けられている。
供給口56から供給されたインクは流路59に運ばれ、さらに電圧が印加され通電されることでエネルギー発生素子52が発生する熱エネルギーによってインクが膜沸騰することで気泡が生じる。このときに生じる圧力によりインクが、ノズル55から吐出されることで、記録動作が行われる。さらに、記録ヘッド用基板50には、不図示の端子が設けられており、この端子を介して記録装置本体からのエネルギー発生素子を駆動するタイミングを決定するための駆動信号や電圧が供給される。
(制御構成)
次にインクジェット記録装置の各部の記録制御を実行するための制御構成について、図4に示すブロック図を参照して説明する。インターフェース400は、記録画像データなどを入力するために用いられ、ゲートアレイ404に情報を送る。MPU(Micro processor unit。)401は、プログラムROM402に格納されるプログラムに従い、センサーコントローラ413やヒータコントローラ411やモータドライバ407,408等の制御やデータ処理を行う。ダイナミック型のRAM(DRAM)403は例えば印字ドット数やインク記録ヘッドの交換回数等の各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)や定着用ヒータを制御するための情報を記憶するために用いられる。ゲートアレイ404は、インターフェース400、MPU401、DRAM403間のデータの転送制御や、記録ヘッド105を制御するヘッドドライバ409に記録データの転送を行う。キャリッジの走査を制御するキャリッジモータ406はモータドライバ407で制御され、紙送りモータ405は、モータドライバ408で制御される。定着用ヒータ110はヒータコントローラ411で制御され、記録媒体の温度を測定するための記録媒体用温度センサ111とヘッド基板用温度センサ53とはセンサーコントローラ413で制御される。さらに記録媒体用温度センサ111とヘッド基板用温度センサ53とで測定された温度情報を用いてMPU401が制御を行う。
なお、ここでは熱によりノズル内に気泡を発生させインクを吐出する記録方式を用いて説明を行ったが、本発明を適用することができる記録方式はこれに限るものではない。例えば、圧電素子を用いてインクを吐出する方式にも適用することができる。
次に、本発明の特徴となる記録動作時の制御について具体的に説明を行う。
(第1の実施形態)
本実施形態では、記録媒体用温度センサ111で測定した記録媒体の温度に応じて、エネルギー発生素子の駆動条件を変更してインク吐出量を制御することで、記録媒体上の濃度むらを低減する方法について説明する。
まず濃度むらが発生するメカニズムについて図5を用いて説明する。記録媒体の温度が高い状態でインクを着弾させると、インクの水分や溶剤は比較的早く蒸発する。そのため、吐出されたインク滴の粘度が高くなり、インク滴10aは記録媒体102上で広がりにくいため図5(a)に示すように記録媒体上のインク滴10aのドット径は小さくなる。
一方、記録媒体の温度が低い状態でインクを着弾させると、インクの水分や溶剤は蒸発されにくい。そのため吐出されたインク滴の粘度が低く保たれ、インク滴10bは記録媒体102上で広がり、図5(b)に示すように記録媒体上のインク滴10bのドット径は大きくなる。つまり、記録媒体上に温度むらがあるにもかかわらず常に一定の駆動条件でエネルギー発生素子を駆動していると、インクの吐出量は一定であるため、記録媒体上に濃度むらが発生する。
看板や垂れ幕等の分野などのサイン&ディスプレイ分野にも適用できるようなインクジェット記録技術の開発が進められている。このような分野においては、インク受容層のない記録媒体と、硬化定着するような熱可塑性エマルジョンを含有するインクとを用い、加熱定着技術を用いて定着させることで記録が行われるようになっている。インク受容層のない記録媒体とは、具体的には塩化ビニル/ターポリン/PET/ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリカーボネートがあげられる。このような記録媒体において上述のような濃度むらはさらに顕著に視認されるため、このような記録媒体には特に本発明を適用することが好ましい。
図6は本実施形態の記録ヘッドの駆動条件を設定する工程を説明するフローチャートである。
まず、記録媒体用温度センサ111で記録媒体近傍の温度を取得する(S1)。この時の基板温度は1回のキャリッジ走査で記録される領域の2カ所以上の温度を測定し、これらの平均の温度を基板温度とする。
次に記録媒体温度センサによって取得された記録媒体の温度に応じて、記録ヘッドの記録インク滴を吐出する駆動条件を決定する(S2)。駆動条件は記録ヘッドの走査毎に設定を行う。具体的には、図7(a)に示すような記録媒体の温度と駆動条件との相関を示すテーブルを参照することで決定される。
この相関を示すテーブルは、記録媒体の温度が高くドット径が広がりにくい場合には、インクの吐出量を多くなるような駆動条件が設定されており、記録媒体の温度が低くドット径が広がりやすい場合にはインクの吐出量が少なくなるように駆動条件が設定される。
インク吐出量は、エネルギー発生素子52に供給するエネルギー量を調整することで制御することができる。具体的には、エネルギー発生素子52に印加する駆動信号の波形である駆動パルスを制御でき、インクの吐出量は、電圧を固定した状態で駆動パルスの幅を徐々に広げたり、駆動パルスの幅を一定にして駆動パルスの電圧を大きくしたりすることで増やすことができる。このようなインクの吐出量が互いに異なる駆動パルスを複数種類用意し、テーブルを参照して適宜選択することでインク吐出量を調整することができる。なお記録媒体の種類毎に非記録面の表面状態が異なり記録媒体温度に対するドット径の特性が違うため、このテーブルは記録媒体の種類毎に備えていることが望ましい。また記録媒体温度と駆動条件のテーブルは、記録媒体温度と駆動条件の相関関係式として保持していても良い。
ここでは、駆動パルスの幅を段階的に広げ、インク吐出量が段階的に増える駆動条件を順にNo.1〜No.4として一例の説明を行う。記録媒体の温度が70℃であると測定された場合には、インク滴のドット径が小さくなるため、インクの吐出量が大きくなるNo.4の駆動パルスを駆動条件として決定する。一方、記録媒体の温度が40℃であると測定された場合には、インク滴のドット径が大きくなるため、インクの吐出量が小さくなるNo.1の駆動パルスを決定する。
次に、このような決定された駆動条件で記録ヘッドの駆動を行い(S3)、さらにS1〜S3の動作を記録動作が終了するまで行う(S4)。
以上のように記録媒体の温度に応じて吐出されるインク吐出量を制御することにより、記録媒体上のドット径を一定にすることができるため、濃度むらを低減することができ、信頼性の高い記録動作を行うことができる。
また、熱エネルギーを用いて記録動作を行う記録ヘッドにおいては、記録を継続して行っていると、エネルギー発生素子が発生する熱を十分に放熱しきれず、記録ヘッドの温度が上昇することが知られている。記録ヘッドの温度が上昇すると、流路内のインクの粘度が低下するため、同じエネルギーを供給したとしても、吐出されるインク滴の量が異なることになる。そのため、S2で参照するテーブルを、図7(b)のように記録ヘッドの温度と記録媒体の温度とに基づいて、駆動条件を決定できるように設け、記録媒体が所定の温度のときに、吐出されるインク吐出量が一定となるように駆動条件を設定してもよい。記録媒体用温度センサ111(第1の測定手段)で測定された温度と記録ヘッドに設けられたヘッド基板用温度センサ53(第2の測定手段)で測定された温度とに基づいてテーブルを参照して駆動パルスを決定する。
記録媒体の温度と記録ヘッドの温度とに基づいて駆動パルスを決定することで、記録ヘッドの温度が記録動作中に上昇したとしても記録媒体上のドット径を一定にすることができ、濃度むらを低減することができ、信頼性の高い記録動作を行うことができる。
(第2の実施形態)
ここでは、記録媒体の温度とインク滴のドット径との関係が不明な記録媒体に対して、図7のような濃度むらを低減できる記録媒体温度と駆動条件との関係を特定する方法について説明する。記録動作の際に行う制御としては第1の実施形態と同じであるため省略する。
図8は記録装置本体で記録媒体温度に対する適正な駆動条件を算出するまでのフローチャートである。
まず、定着用ヒータ110を駆動して記録媒体用温度センサ111で測定される記録媒体温度を50℃となるように加熱する(S21)。
次に、駆動パルスの幅を段階的に広くなり、インク吐出量が段階的に増えるNo.1〜No.4の4種類の駆動パルスのそれぞれをもちいて、50℃となった記録媒体に4つのテストパターンを記録する(S22)。
次に定着用ヒータ110を駆動して記録媒体用温度センサ111で測定される記録媒体温度を70℃となるように加熱する(S23)。
次に、S22で用いたのと同じNo.1〜No.4の4種類の駆動パルスのそれぞれを用いて、70℃となった記録媒体に4つのテストパターンを記録する(S24)。
次に、すべてのパターンの濃度を、記録装置に備えた濃度センサで測定する(S25)。この濃度センサでは、濃度情報は図9(a)に示すような数値情報として測定される。この数値は値が大きいほど濃度が濃いことを示している。
図9(a)の結果から、当該記録媒体は、目標濃度を0.6としたときには記録媒体の温度が50℃のときは駆動パルスNo.2で駆動すると、所望の濃度を得ることができることがわかる。また、記録媒体の温度が70℃のときは駆動パルスNo.4で駆動すると、所望の濃度を得ることができることが分かる。
次に、このような濃度センサで測定された複数のテストパターンの濃度情報に基づいて、図9(b)のような記録媒体の温度と、目標濃度が一定となる駆動条件との相関を示すテーブルを算出する(S26)。
なお、50℃と70℃との2点以外の記録媒体温度の駆動条件は、記録媒体の温度を適宜設定して測定してもよいし、2点間の駆動条件を線形補完することで設定してもよい。また3点以上の記録媒体温度で駆動条件を決定した場合は、近似式を用いて補完を実施しても良い。また記録媒体温度と駆動条件のテーブルは、記録媒体温度と駆動条件の相関関係式として保持していても良い。
そして、この相関を示すテーブルをインクジェット記録装置に記憶して、テーブルを参照して第1の実施形態に示すように駆動パルスを選択することにより、当該記録媒体に記録したとしても画像の濃度むらを低減することができる。
以上のようにインクジェット記録装置で記録媒体の温度と駆動条件とのテーブルを算出することで、記録媒体の温度とインク滴のドット径との関係が不明な記録媒体に対しても、濃度むらを低減できる記録動作を行うことができるようになる。
53 ヘッド基板用温度センサ
102 記録媒体
105 記録ヘッド
110 定着用ヒータ
111 記録媒体用温度センサ

Claims (5)

  1. 駆動パルスを印加することでインクを吐出する記録素子を備えた記録ヘッドと、該記録ヘッドから吐出されたインクが着弾する記録媒体の部分を加熱する加熱手段と、を有し、前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して相対的に走査して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    互いにエネルギー量が異なる複数の駆動パルスを記憶する記憶手段と、
    前記加熱手段で加熱された部分の前記記録媒体の温度を測定する測定手段と、
    前記測定手段で測定された温度に基づいて、前記複数の駆動パルスのいずれを用いて前記記録素子を駆動するかを決定する制御手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記制御手段は、前記測定手段で測定された温度が高いほど、エネルギー量が多い駆動パルスを用いて前記記録素子を駆動することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記憶手段には、記録媒体の温度と駆動パルスとの関係を示す情報が記憶されており、
    前記制御手段は、前記情報を参照して、前記測定手段で測定された温度に対応する前記駆動パルスを選択することで、前記記録素子に印加する駆動パルスを決定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 駆動パルスを印加することでインクを吐出する記録素子を備えた記録ヘッドと、該記録ヘッドから吐出されたインクが着弾する記録媒体の部分を加熱する加熱手段と、を有し、前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して相対的に走査して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    互いにエネルギー量が異なる複数の駆動パルスを記憶する記憶手段と、
    前記加熱手段で加熱された部分の前記記録媒体の温度を測定する第1の測定手段と、
    前記記録ヘッドの温度を測定する第2の測定手段と、
    前記第1および第2の測定手段で測定された温度に基づいて、前記複数の駆動パルスのいずれを用いて前記記録素子を駆動するかを決定する制御手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  5. 駆動パルスを印加することでインクを吐出する記録素子を備えた記録ヘッドと、該記録ヘッドから吐出されたインクが着弾する記録媒体の部分を加熱する加熱手段と、を有し、前記記録ヘッドを前記記録媒体に対して相対的に走査して記録を行うインクジェット記録装置の制御方法であって、
    前記加熱手段で加熱された部分の前記記録媒体の温度を測定する工程と、
    測定された前記記録媒体の温度に基づいて、互いにエネルギー量が異なる複数の駆動パルスから1つを選択する工程と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置の制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017185720A (ja) * 2016-04-07 2017-10-12 富士フイルム株式会社 インクジェット記録装置及びその濃度ムラ補正方法

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