JP2013090003A - 無線通信装置、イメージ成分分離方法及びインバランス補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】直交変調器および直交復調器を備える無線通信装置において、最小限の機能の追加で直交変調時と直交復調時に発生するイメージ成分をそれぞれ独立に検出する。
【解決手段】送受信でローカル信号周波数をずらし、その差分と装置の補正に使用する試験信号の周波数を適切に組み合わせる。実装する試験信号発生回路より、I成分とQ成分が同振幅で90度位相のずれた正弦波を出力し、直交変調器にて送信ローカル信号で直交変調を行う。その出力を受信系に折り返して直交復調器に入力し、受信ローカル信号で直交復調することにより、試験信号、送受信イメージ成分を異なる周波数成分として復調する。そして、復調後の信号からN点−FFTで送信イメージ成分と受信イメージ成分を検出する。また、その測定結果から導出した補正係数を、信号に乗算する等の補正処理によりIQインバランスを補正する。
【選択図】図1
【解決手段】送受信でローカル信号周波数をずらし、その差分と装置の補正に使用する試験信号の周波数を適切に組み合わせる。実装する試験信号発生回路より、I成分とQ成分が同振幅で90度位相のずれた正弦波を出力し、直交変調器にて送信ローカル信号で直交変調を行う。その出力を受信系に折り返して直交復調器に入力し、受信ローカル信号で直交復調することにより、試験信号、送受信イメージ成分を異なる周波数成分として復調する。そして、復調後の信号からN点−FFTで送信イメージ成分と受信イメージ成分を検出する。また、その測定結果から導出した補正係数を、信号に乗算する等の補正処理によりIQインバランスを補正する。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信装置、イメージ成分分離方法及びインバランス補正方法に係り、特に、無線通信装置における直交変調器および直交復調器のIQインバランスによるイメージ成分を分離し、及び/又は、該IQインバランスを補正する無線通信装置、イメージ成分分離方法及びインバランス補正方法に関する。
近年の移動体通信においては、OFDMA(orthogonal frequency division multiplexing、直交周波数分割多重)方式等の高度な変調方式が用いられ、より高い信号品質が求められている。現在主流の移動体通信では、OFDMA方式を含む多くの変調方式においては、直交変調方式が用いられている。直交変調方式では、I成分とQ成分の二つの信号に、位相が直交したローカル信号をそれぞれ乗算した後、I成分とQ成分を加算する直交変調器により信号の変調が行われる。そして、受信信号に位相が直交したローカル信号を乗算し、I成分とQ成分を抽出する直交復調器により信号の復調が行われる。
この直交変調器および直交復調器において、I成分とQ成分の信号経路で利得および位相に誤差が存在すると、その出力においてイメージ成分が現れ、信号品質が劣化する。この課題は、直交変調方式を採用する移動体通信において宿命的な問題であり、現在までに様々な対策方法が考案されている。
この課題を解決する最も簡単な方法は、測定器等を用いて直交変調器および直交復調器の出力信号を測定し、イメージ成分が無くなるようにIQ間の利得及び位相の誤差を個別補正すればよい。ただし、装置を個別に調整する必要があるため、無線LANルータやFemtocell等のような大量生産品においては非現実的である。また、個別調整を行う場合でも出荷時に補正しておく必要があり、経年劣化等による特性が変化で補正値がずれてしまった場合でも対応できない。
別の方法としては、装置に補正回路を実装することで、装置単体で補正する方法がある。測定器に検波回路等を実装し、測定結果を元に誤差の補正を行う。この方法は、検波系の実装が別途必要であり、実装面積やコストが課題になる。
別の方法としては、装置に補正回路を実装することで、装置単体で補正する方法がある。測定器に検波回路等を実装し、測定結果を元に誤差の補正を行う。この方法は、検波系の実装が別途必要であり、実装面積やコストが課題になる。
そこで、送信系からの信号を受信系に折り返すことで、送受信系を検波回路として用いる方法が期待される。ただし、送信信号を折り返して受信回路に入力した場合、直交変調器と直交復調器の誤差が互いに打ち消してしまう可能性があり、送受信の誤差成分を独立して検出できる必要がある。また、Femtocell等の小型の装置においては送受信の誤差成分の検出・補正においても、処理負荷を小さくすることが必要になる。
上記のような送信信号を折り返し、受信系で誤差によって生じるイメージ成分を検出して補正する従来技術として、[特許文献1]がある。[特許文献1]では、図2に示すように送信系にCW(continuous wave、連続波)出力回路5101を有し、ここから試験信号を出力する。そして、CW信号を直交変調器5103にて直交復調した後、受信回路に送信信号を折り返すための3つのスイッチ(SW1、SW2、SW3)を利用して、受信系に入力する。その折り返し部には、送信信号の包絡線検波回路5200とその包絡線をもって送信信号を振幅変調するための乗算器5201が実装されている。試験信号は、スイッチ(SW1とSW2)により折り返し部に入力される。SW2により折り返し部に入力されたCW信号は、包絡線検出回路5200により包絡線が検出される。そして、SW1により折り返し部に入力された信号と包絡線検出回路5200の出力を乗算することで振幅変調を行う。振幅変調された信号は、受信側の送信信号折り返し用スイッチ(SW3)を介して受信系へと入力され、直交復調器5105にて直交復調が行われる。その出力を信号処理回路5204で測定することで、所望波と、送信イメージ成分と、送信イメージ成分及び受信イメージ成分の重畳した成分とが独立して検出している。これにより、直交変調器5103と直交復調器5105の誤差がお互いに打ち消しあうことなく、それぞれの誤差を独立して補正する。
[特許文献2]では、直交復調器を補正する手段で、受信した信号をFFTで解析し、直交変調器の誤差により生じるイメージ成分を測定して、補正係数を導出することで補正する。
[特許文献3]では、OFDM方式を採用する直交変調器を補正する手段で、OFDM信号をフィードバックし、サブキャリア信号まで復調し、マッピングデータと比較することで補正係数を算出し、直交変調器誤差の補正を実現する。
[特許文献4]では、ダイレクトコンバージョン方式の直交変調誤差に焦点を当てており、テスト信号を直交変調後に受信系へと折り返し、受信ローカル信号を送信ローカル信号より低い周波数に設定して直交復調することでIF帯域に落とし、その信号をベースバンド部においてFFTで測定して補正係数を導出する。ただし、この特許文献では、直交変調の補正のみに焦点が当てられており、直交復調の誤差については考慮されていない。
[特許文献3]では、OFDM方式を採用する直交変調器を補正する手段で、OFDM信号をフィードバックし、サブキャリア信号まで復調し、マッピングデータと比較することで補正係数を算出し、直交変調器誤差の補正を実現する。
[特許文献4]では、ダイレクトコンバージョン方式の直交変調誤差に焦点を当てており、テスト信号を直交変調後に受信系へと折り返し、受信ローカル信号を送信ローカル信号より低い周波数に設定して直交復調することでIF帯域に落とし、その信号をベースバンド部においてFFTで測定して補正係数を導出する。ただし、この特許文献では、直交変調の補正のみに焦点が当てられており、直交復調の誤差については考慮されていない。
従来の技術では、送信信号の折り返し部に包絡線検波部と振幅変調用の乗算器を実装する必要がある。このため、小型の装置においては、実装面積が問題となる。また、これらの回路を実装することでコストの面でも不利となる。このため、追加する回路を最小限にとどめ、既に実装している回路等をできる限り活用して、直交変調器と直交復調器の誤差をそれぞれ独立して補正できることが期待される。
本発明は、以上の点に鑑み、直交変調器および直交復調器を備える変復調器において、できるだけ最小限の機能の追加で直交変調時と直交復調時に発生するイメージ成分をそれぞれ独立に検出可能な変復調器及びイメージ成分分離方法を提供することを目的のひとつとする。また、本発明は、分離されたイメージ成分に基づき、直交変調器および直交復調器のIQインバランスを補正する変復調器及びインバランス補正方法を提供することを目的のひとつとする。
上記の課題を解決するために、本発明では、図1に示すような変復調器100において、試験信号発生回路101を実装し、I成分とQ成分が同振幅かつ90度位相のずれた正弦波を出力する。ここで、試験信号、送信ローカル信号および受信ローカル信号の各周波数は、受信ベースバンド信号において試験信号、送信イメージ成分、受信イメージ成分および送信イメージ成分により発生する受信イメージ成分が異なる周波数成分となるように、試験信号の周波数と送受信ローカル信号の周波数差を設定する。そして、直交変調器103にて送信ローカル信号を用いて直交変調する。その後、直交変調器103の出力はSW2とSW3を用いて受信系に折り返し、直交復調器105に入力する。試験信号は、直交復調器105にて受信ローカル信号を用いて復調する。復調した信号には、所望波である試験信号と直交変調器103に存在する誤差により発生する送信イメージ成分と直交復調器105に存在する誤差成分により発生する受信イメージ成分が含まれる。この時、本発明の周波数設定により、各成分は、それぞれ独立した周波数で現れる。よって、復調した信号は、N点−FFT回路108により解析し、各成分を独立して検出可能となる。その測定値を利用して補正係数導出部109で補正係数の調整し、送信IQ補正回路102および受信IQ補正回路107にて、送信および受信信号に利得補正係数および位相補正係数を乗算する。さらに、この補正係数の調整をN点−FFT回路108の結果を確認しながら複数回繰り返すことで、各イメージ成分の抑制を実現する。
このように、本発明により、最小限の機能追加で直交変調器103と直交復調器105の誤差を装置単体で独立して補正可能となる。
このように、本発明により、最小限の機能追加で直交変調器103と直交復調器105の誤差を装置単体で独立して補正可能となる。
本発明の第1の解決手段によると、
送信ベースバンド信号を変調して出力し、入力される受信信号を復調する無線通信装置において試験信号のイメージ成分を分離して検出する前記無線通信装置であって、
入力される試験信号及び送信ベースバンド信号を、送信ローカル信号を用いて変調し、変調信号を出力する直交変調器と
該変調信号及び受信信号を、送信ローカル信号を用いて復調し、復調信号を出力する直交復調器と
試験信号を出力する試験信号出力部と、
前記直交変調器に送信ローカル信号を出力する送信ローカル信号発生部と、
前記直交変調器に受信ローカル信号を出力する受信ローカル信号発生部と、
前記直交変調器からの変調信号を外部に出力するか、自装置内の前記直交復調器に入力するかを切り替える折り返し部と、
復調された試験信号の所定の周波数成分を検出する検出部と
を備え、
前記試験信号出力部から出力される試験信号の周波数が、自無線通信装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
前記受信ローカル信号発生部から出力される受信ローカル信号の周波数が、前記送信ローカル信号発生部から出力される送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
前記整数m及びnは、後述する式(22)の条件式を満たす値に設定される前記無線通信装置が提供される。
このような構成によると、直交変調器および直交復調器を備える無線通信装置において、できるだけ最小限の機能の追加で直交変調時と直交復調時に発生するイメージ成分をそれぞれ独立に検出できる。
送信ベースバンド信号を変調して出力し、入力される受信信号を復調する無線通信装置において試験信号のイメージ成分を分離して検出する前記無線通信装置であって、
入力される試験信号及び送信ベースバンド信号を、送信ローカル信号を用いて変調し、変調信号を出力する直交変調器と
該変調信号及び受信信号を、送信ローカル信号を用いて復調し、復調信号を出力する直交復調器と
試験信号を出力する試験信号出力部と、
前記直交変調器に送信ローカル信号を出力する送信ローカル信号発生部と、
前記直交変調器に受信ローカル信号を出力する受信ローカル信号発生部と、
前記直交変調器からの変調信号を外部に出力するか、自装置内の前記直交復調器に入力するかを切り替える折り返し部と、
復調された試験信号の所定の周波数成分を検出する検出部と
を備え、
前記試験信号出力部から出力される試験信号の周波数が、自無線通信装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
前記受信ローカル信号発生部から出力される受信ローカル信号の周波数が、前記送信ローカル信号発生部から出力される送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
前記整数m及びnは、後述する式(22)の条件式を満たす値に設定される前記無線通信装置が提供される。
このような構成によると、直交変調器および直交復調器を備える無線通信装置において、できるだけ最小限の機能の追加で直交変調時と直交復調時に発生するイメージ成分をそれぞれ独立に検出できる。
また、上述の無線通信装置において、
試験信号及び送信ベースバンド信号の利得及び/又は位相を補正する送信信号補正回路と、
前記直交復調器で復調された復調信号の利得及び/又は位相を補正する受信信号補正回路と
をさらに備え、
前記送信信号補正回路及び受信信号補正回路は、前記検出部で検出された試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分に基づき、各イメージ成分が予め定められた閾値より小さくなるように信号の利得及び/又は位相を補正する。
このような構成によると、分離されたイメージ成分に基づき、直交変調器および直交復調器のIQインバランスを補正することができる。
試験信号及び送信ベースバンド信号の利得及び/又は位相を補正する送信信号補正回路と、
前記直交復調器で復調された復調信号の利得及び/又は位相を補正する受信信号補正回路と
をさらに備え、
前記送信信号補正回路及び受信信号補正回路は、前記検出部で検出された試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分に基づき、各イメージ成分が予め定められた閾値より小さくなるように信号の利得及び/又は位相を補正する。
このような構成によると、分離されたイメージ成分に基づき、直交変調器および直交復調器のIQインバランスを補正することができる。
本発明の第2の解決手段によると、
送信ベースバンド信号を直交変調器で変調して出力し、入力される受信信号を直交復調器で復調する装置において、信号経路のIQインバランスによる試験信号のイメージ成分を分離して検出するイメージ成分分離方法であって、
試験信号の周波数が、装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
復調のための受信ローカル信号の周波数が、変調のための送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
直交変調器が、試験信号を、送信ローカル信号を用いて変調して変調信号を出力し、
該変調信号を直交復調器に入力し、
直交復調器が、入力される変調信号を、送信ローカル信号を用いて復調して復調信号を出力し、
復調信号の所定の周波数成分を検出することで、試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分を検出し、
前記整数m及びnは、後述する式(22)の条件式を満たす値に設定される前記イメージ成分分離方法が提供される。
このような構成によると、直交変調器および直交復調器を備える無線通信装置において、できるだけ最小限の機能の追加で直交変調時と直交復調時に発生するイメージ成分をそれぞれ独立に検出できる。
送信ベースバンド信号を直交変調器で変調して出力し、入力される受信信号を直交復調器で復調する装置において、信号経路のIQインバランスによる試験信号のイメージ成分を分離して検出するイメージ成分分離方法であって、
試験信号の周波数が、装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
復調のための受信ローカル信号の周波数が、変調のための送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
直交変調器が、試験信号を、送信ローカル信号を用いて変調して変調信号を出力し、
該変調信号を直交復調器に入力し、
直交復調器が、入力される変調信号を、送信ローカル信号を用いて復調して復調信号を出力し、
復調信号の所定の周波数成分を検出することで、試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分を検出し、
前記整数m及びnは、後述する式(22)の条件式を満たす値に設定される前記イメージ成分分離方法が提供される。
このような構成によると、直交変調器および直交復調器を備える無線通信装置において、できるだけ最小限の機能の追加で直交変調時と直交復調時に発生するイメージ成分をそれぞれ独立に検出できる。
本発明の第3の解決手段によると、
送信ベースバンド信号を直交変調器で変調して出力し、入力される受信信号を直交復調器で復調する装置において、信号経路のIQインバランスによる試験信号のイメージ成分を分離して検出し、該IQインバランスを補正するインバランス補正方法であって、
試験信号の周波数が、装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
復調のための受信ローカル信号の周波数が、変調のための送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
直交変調器が、試験信号を、送信ローカル信号を用いて変調して変調信号を出力し、
該変調信号を直交復調器に入力し、
直交復調器が、入力される変調信号を、送信ローカル信号を用いて復調して復調信号を出力し、
復調信号の所定の周波数成分を検出することで、試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分を検出し、
検出された試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号による受信イメージ成分に基づき、各イメージ成分が予め定められた閾値より小さくなるように、直交変調器に入力される信号及び直交復調器から出力される信号の利得及び/又は位相を補正し、
前記整数m及びnは、後述する式(22)の条件式を満たす値に設定される前記インバランス補正方法が提供される。
このような構成によると、分離されたイメージ成分に基づき、直交変調器および直交復調器のIQインバランスを補正することができる。
送信ベースバンド信号を直交変調器で変調して出力し、入力される受信信号を直交復調器で復調する装置において、信号経路のIQインバランスによる試験信号のイメージ成分を分離して検出し、該IQインバランスを補正するインバランス補正方法であって、
試験信号の周波数が、装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
復調のための受信ローカル信号の周波数が、変調のための送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
直交変調器が、試験信号を、送信ローカル信号を用いて変調して変調信号を出力し、
該変調信号を直交復調器に入力し、
直交復調器が、入力される変調信号を、送信ローカル信号を用いて復調して復調信号を出力し、
復調信号の所定の周波数成分を検出することで、試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分を検出し、
検出された試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号による受信イメージ成分に基づき、各イメージ成分が予め定められた閾値より小さくなるように、直交変調器に入力される信号及び直交復調器から出力される信号の利得及び/又は位相を補正し、
前記整数m及びnは、後述する式(22)の条件式を満たす値に設定される前記インバランス補正方法が提供される。
このような構成によると、分離されたイメージ成分に基づき、直交変調器および直交復調器のIQインバランスを補正することができる。
本発明によると、直交変調器および直交復調器を備える変復調器において、できるだけ最小限の機能の追加で直交変調時と直交復調時に発生するイメージ成分をそれぞれ独立に検出可能な変復調器及びイメージ成分分離方法を提供することができる。また、本発明は、分離されたイメージ成分に基づき、直交変調器および直交復調器のIQインバランスを補正する変復調器及びインバランス補正方法を提供することができる。
図1および図3は、実施例1の変復調器(無線通信装置)100の回路構成の例である。図1は、本実施例の変復調器100の構成例であり、図3は図1のより詳細な構成を示している。
この変復調器100は、例えば、送信ベースバンド信号を生成する送信信号生成部110と、その信号を直交変調し、送信信号を生成する直交変調器103と、直交変調器103に送信ローカル信号を供給する送信ローカル信号源(発生器)104と、受信した変調信号をベースバンド信号に復調する直交復調器105と、直交復調器105に受信ローカル信号を供給する受信ローカル信号源(発生器)106と、復調された信号を処理する受信信号処理部111を備える。また、直交変復調に使用する送信ローカル信号発生器104および受信ローカル信号発生器106は、発生する信号の周波数設定が可能である。変復調器100はさらに、例えば、本実施例のIQインバランス同時補正を実現するための構成として、試験信号を生成する試験信号出力回路101と、導出した補正係数を送信IQ信号に乗算するための送信IQ補正回路(送信信号補正回路)102と、導出した補正係数を受信IQ信号に乗算するための受信IQ補正回路(受信信号補正回路)107と、受信信号を解析するN点(Nは整数)−FFT回路(検出部)108と、その解析結果から補正に必要な係数を導出する補正係数導出部109を備える。また、送信信号生成部110からの信号と試験信号とを切り替えるためのSW(スイッチ)1と、直交変調器103の出力を受信系に折り返すためのSW2およびSW3(折り返し部)をさらに備える。SW2及びSW3は、SW1に連動し、SW1により試験信号を直交変調器103に入力する場合には、直交変調器103の出力を直交変調器105へ折り返すように切り替え、SW1により送信ベースバンドを直交変調器103に入力する場合には、直交変調器103の出力を例えばアンテナを介して装置外部へ出力するように切り替える。
直交変調器103の入力側には、図3に示すように送信I側LPF(ローパスフィルタ)302および送信Q側LPF303が実装される。同様に、直交復調器105の出力側には、受信I側LPF304および受信Q側LPF305が実装される。
この変復調器100は、例えば、送信ベースバンド信号を生成する送信信号生成部110と、その信号を直交変調し、送信信号を生成する直交変調器103と、直交変調器103に送信ローカル信号を供給する送信ローカル信号源(発生器)104と、受信した変調信号をベースバンド信号に復調する直交復調器105と、直交復調器105に受信ローカル信号を供給する受信ローカル信号源(発生器)106と、復調された信号を処理する受信信号処理部111を備える。また、直交変復調に使用する送信ローカル信号発生器104および受信ローカル信号発生器106は、発生する信号の周波数設定が可能である。変復調器100はさらに、例えば、本実施例のIQインバランス同時補正を実現するための構成として、試験信号を生成する試験信号出力回路101と、導出した補正係数を送信IQ信号に乗算するための送信IQ補正回路(送信信号補正回路)102と、導出した補正係数を受信IQ信号に乗算するための受信IQ補正回路(受信信号補正回路)107と、受信信号を解析するN点(Nは整数)−FFT回路(検出部)108と、その解析結果から補正に必要な係数を導出する補正係数導出部109を備える。また、送信信号生成部110からの信号と試験信号とを切り替えるためのSW(スイッチ)1と、直交変調器103の出力を受信系に折り返すためのSW2およびSW3(折り返し部)をさらに備える。SW2及びSW3は、SW1に連動し、SW1により試験信号を直交変調器103に入力する場合には、直交変調器103の出力を直交変調器105へ折り返すように切り替え、SW1により送信ベースバンドを直交変調器103に入力する場合には、直交変調器103の出力を例えばアンテナを介して装置外部へ出力するように切り替える。
直交変調器103の入力側には、図3に示すように送信I側LPF(ローパスフィルタ)302および送信Q側LPF303が実装される。同様に、直交復調器105の出力側には、受信I側LPF304および受信Q側LPF305が実装される。
また、送信IQ補正回路102は、補正係数を保持する送信側IQ補正係数部301と、利得補正部と、位相補正部とを有する。利得補正部は、I側およびQ側の送信利得補正係数を信号に乗算する送信I側利得補正係数乗算器307および送信Q側利得補正係数乗算器308とを有する。位相補正部は、I側の信号を分岐した信号に、送信位相補正係数を乗算する送信位相補正係数乗算器309と、位相補正係数を乗算したI側信号をQ側に加算することで位相の補正を行う送信位相補正加算器310を有する。同様に、受信IQ補正回路107は、補正係数を保持する受信側IQ補正係数部306と、I側およびQ側の受信利得補正係数を信号に乗算する受信I側補利得正係数乗算器311および受信Q側利得補正係数乗算器312(利得補正部)と、I側の信号を分岐した信号に受信位相補正係数を乗算して位相補正を行う受信位相補正係数乗算器313と受信位相加算器314(位相補正部)を有する。
なお、位相補正において、I側信号をQ側信号に加算する以外にも、逆でもよい。
なお、位相補正において、I側信号をQ側信号に加算する以外にも、逆でもよい。
また、図3の構成では、送信信号生成部110と、受信信号処理111と、N点−FFT回路108および補正係数導出部109の各機能をDSP300内部の回路として実装している。ただし、N点−FFT回路108および補正係数導出部109は、FPGA等にハードウェア回路として実装しても良い。
次に、本実施例の動作を説明する。まず、試験信号出力回路101からI成分およびQ成分が同振幅で90度位相のずれた正弦波が出力される。この試験信号は、SW1を介して送信IQ補正回路102で信号が補正された後、送信I側LPF302および送信Q側LPF303を通過させることにより所定の周波数以上の高調波成分が除去される。そして、試験信号は、直交変調器103で送信ローカル信号源104から所望の周波数に設定された送信ローカル信号を用いて直交変調される。その出力は、SW2とSW3により受信系へと折り返され、直交復調器105へと入力される。試験信号は、直交復調器105で受信ローカル信号源106から送信ローカル信号の周波数とある条件を満たすようにずらした周波数に設定された受信ローカル信号を用いて直交復調される。復調された試験信号は、受信I側LPF304および受信Q側LPF305を通過させることにより所定の周波数以上の高調波成分は除去される。その後、受信IQ補正回路にて、補正が行われ、N点−FFT回路108にて解析が行われる。この解析されたデータは、補数係数導出部109に送られる。補正係数導出部109では、N点−FFT回路108の解析結果を確認しながら、直交変調器103および直交復調器105にて発生したイメージ成分が最小(又は予め定められた閾値以下)になるように送信および受信の利得補正係数と位相補正係数を調整してゆき、イメージ成分の補正を行う。
ここで、直交変調および直交復調において誤差が存在することによりイメージ成分が発生する原理について説明する。まず、誤差が存在しない理想的な条件を考える。
試験信号発生器101から出力するI成分とQ成分が同振幅かつ90度位相のずれた正弦波である試験信号を次の通りとする。
ここで、AはCW信号(連続波信号)の振幅、ω0はCW信号の周波数を表している。なお、数式上ω(ω0、ωc等を含む)は角周波数を表すが、本明細書においては周波数と記す。
試験信号発生器101から出力するI成分とQ成分が同振幅かつ90度位相のずれた正弦波である試験信号を次の通りとする。
よって、直交復調器105のI側出力信号とQ側出力信号は次の様に書ける。
図3のように直交復調器105の出力段に受信I側LPF305および受信Q側LPF306が実装されており、高周波数成分を除去されるため、最終的な受信信号は次のようになる。
これを一つにまとめると次のように書ける。
実際の直交変調器103および直交復調器105には、アナログ回路の不完全性等からIおよびQの信号経路間に利得誤差および位相誤差が存在する。そこで、このような誤差を考慮した場合を考える。
まず、直交変調器103の場合について考える。試験信号の直交変調を行う際に誤差が含まれる場合、直交変調器103への入力される試験信号は次の様になる。
ただし、GTI、GTQは直交変調過程におけるIQそれぞれの利得誤差、θはIQ間の相対的な位相誤差を表している。
この試験信号を直交変調すると、直交変調器103の出力は次のようになり、周波数ωC+ω0に加えて、周波数ωC−ω0の送信イメージ成分が発生する。
次に、直交復調器105についても同様に考える。まず、受信信号を理想的な場合と同様に次式で表わす信号とする。
以上のように、直交変調および直交復調時にIQ間の経路において誤差が存在すると出力側にイメージ信号が現れてしまう。さらに、送信信号(ここでは試験信号)を折り返して受信系に入力した場合、送信信号以外に、送信イメージ成分に対しても直交復調器105の誤差によるイメージ成分が発生し、受信ベースバンド信号として現れることになる。その結果、受信ベースバンドにおける信号および各イメージ成分の周波数は、それぞれ次のようになる。
ここで、本実施例では、試験信号、送信ローカル信号および受信ローカル信号を次で示す周波数とする。
ただし、ωLOは予め定められた値を用いることができる。Fsは装置(例えば無線通信装置)における信号のサンプリング周波数である。mは装置における信号のサンプリング周波数の関係から試験信号が±Fs/2の周波数範囲に収まる必要があるため、次の条件を満たす必要がある。
本実施例の直交変調器103および直交復調器105それぞれの誤差を装置単体で実現するためには、試験信号の受信系への折り返しで、式(19)中に示す(1)−(4)の周波数が互いに重複しない事が求められる。まず、直交復調器105で発生するイメージ成分と対となる入力信号は、周波数的に重ならないので、(1)と(2)、(3)と(4)の周波数が重ならないのは自明である。よって、(1)と(3)、(1)と(4)、(2)と(3)、(2)と(4)の周波数が重ならない条件(各信号を周波数軸上で分離する条件)の通りである。
以上のことから、次の条件を満たすように、試験信号および送受信のローカル信号の周波数を設定することで、受信ベースバンド信号において、試験信号と各イメージ成分が分離され、N点−FFTにより独立して検出可能となる。
図5および図6に、直交変調器出力および受信ベースバンドにおける信号スペクトルを示す。この設定の場合、各成分がFs/8の整数倍の周波数となる。このため、8点のFFT回路108で試験信号および各イメージ成分を独立して検出可能となる。なお、8点−FFT以外にも、各成分(少なくとも送信イメージ成分と受信イメージ成分)を検出可能なFFT(例えば、16点−FFT)でもよい。
図7に、補正係数導出部109における補正係数調整フローの例を示す。N点−FFT回路108で検出される送信イメージ成分および受信イメージ成分の測定値を監視し、その値を抑制する(小さくなる)ように直交変調器103および直交復調器105の利得および位相誤差を補正する係数を調整する。なお、送信側、受信側での処理は同様のため、以下では上述の送信利得補正係数、受信利得補正係数を単に利得補正係数と記し、送信位相補正係数、受信位相補正係数を単に位相補正係数と記す。
調整は、初めに送受信イメージ成分の測定を行い(S101)、送信または受信イメージ成分が予め設定された閾値以下であれば、送信側または受信側の調整は行わなくてもよい(S103、S109)。送信側と受信側では、例えば、まず受信イメージ成分600を測定しながら受信IQ補正回路102の補正係数を調整し(S105、S107)、続いて送信イメージ成分501を測定しながら送信IQ補正回路107の補正係数を調整する(S111、S113)。各補正回路での位相と利得の調整は、例えば、まず位相補正係数の調整を行い、続いて利得補正係数の調整を行う。なお、調整の順序はこれ以外の順序でもよい。送受信の補正終了後、各イメージ成分を測定し、閾値以下なら調整を終了する(S115、YES)。もし、閾値以下とならない場合は(S115、NO)、第1カウンタを更新し、閾値以下になるまで調整を繰り返す(S117、S119)。なお、第1カウンタは、例えば、処理開始時に初期設定され(例えば0に設定され)、カウントアップされてもよい(S119)。ただし、装置の故障等により閾値以下にならない場合もあるため、第1カウンタがあらかじめ設定された規定回数になると、調整を終了する(S117、NO)。
図8に位相補正係数および利得補正係数の詳細な調整フローを示す。どちらの調整も、補正係数を少しずつ変化させて行き、各イメージ成分を測定しながらその値が最小(又は予め定められた閾値以下)となるように調整する。
具体的な調整方法としては、補正係数をあらかじめ設定した変化量の1step分だけ正または負の方向に変化させる(S201)。そして、イメージ成分の測定を行い(S203)、イメージ成分が減少していたら同一方向に補正係数を変化させていく(S201〜S205)。もし、増加した場合は(S205、No)、stepの幅を縮小し正負逆方向に1step変化させる(S207、S209)。このstep方向の反転が、適切な回数になるまで調整を繰り返し(S211、S213)、最終的にイメージ成分が増加したひとつ前の状態に戻して(S215)、各補正係数の調整を終了する。ただし、利得補正係数の調整に関しては、I側またはQ側のどちらかの補正係数のみを調整し、もう片方の係数は固定しておく(S301)。ステップS303〜S317は上述のS201〜S215と同様である。一方の係数のみを調整することでイメージ成分が小さくなれば他方の調整はしなくてもよい。利得のインバランスが調整されてイメージ成分が小さくなればよい。また、一方の係数のみを調整してもイメージ成分が予め定められた閾値より小さくならなければ、他方の係数をさらに調整してもよい。
補正係数導出部109で導出した各補正係数は、送信IQ補正回路102と受信IQ補正回路107に送られ、送信側IQ補正係数部301および受信側IQ補正係数部308に値が保持される。そして、送信側では、送信I側利得補正係数乗算器307及び/又は送信Q側利得補正係数乗算器308によって、それぞれ送信のI成分及び/又はQ成分に各利得補正係数が乗算されることで直交変調器103の利得誤差が補正される。さらに、I成分に送信位相補正係数乗算器309によって位相補正係数が乗算された後、Q成分に送信位相補正加算器310によって加算することによって位相誤差の補正を行う。ただし、位相補正の処理は、Q成分に位相補正係数を乗算し、I側に加算するようにしても良い。受信側も同様に、受信I側利得補正係数乗算器311と受信Q側利得補正係数乗算器312により直交復調器105の利得誤差を補正し、受信位相補正係数乗算器313と受信位相補正加算器314によって位相誤差を補正する。
以上の工程により、装置単体での直交変調器103および直交復調器105の誤差の独立した検出・補正を実現する。
従来の技術では、装置の送受信系を利用して直交変調器と直交復調器の誤差を独立して調整可能にするために、送信信号の折り返し部に包絡線検出回路と振幅変調用の乗算器を実装する必要がある。このため、実装面積や部品コスト面が問題となる。
従来の技術では、装置の送受信系を利用して直交変調器と直交復調器の誤差を独立して調整可能にするために、送信信号の折り返し部に包絡線検出回路と振幅変調用の乗算器を実装する必要がある。このため、実装面積や部品コスト面が問題となる。
一方、本実施の形態では、ローカル信号の調整とデジタル信号処理で行うため、アナログ段で部品を追加実装することなく、DSPによる処理と試験信号および送受信ローカル信号の周波数設定のみで送受信の利得誤差および位相誤差を個別調整が可能となるため、アナログ段での追加部品の実装が不要になりコストと実装面積の削減が可能となる。本実施の形態で必要な機能は、例えば、デジタル回路にてI成分とQ成分が同振幅かつ90度位相のずれた正弦波である試験信号を生成・出力可能であり、直交変調器と直交復調器で送受信ローカル信号周波数を設定可能なローカル信号源があればよい。また、試験信号と各イメージ成分は独立した周波数成分として現れるため、N点−FFTで各成分を検出可能となる。さらに、適切な周波数の組み合わせを設定することで、検出に必要なFFTのポイント数が削減でき、演算の負荷を低減できる。これにより、装置の送受信系を利用した装置単体でのIQインバランスの補正を最小限の機能追加で実現できる。
第2の実施例における変復調器(無線通信装置)100の構成について図4を参照して説明する。これは、図3の構成(実施例1の構成)にIQオフセット調整機能であるオフセット電圧調整回路402、受信側オフセット調整回路401、送信側オフセット調整回路400を追加したものである。送信側オフセット調整回路400及び受信側オフセット調整回路401はそれぞれ、直交変調器103の前段、直交復調器105の後段に配置される調整部でもよいし、直交変調器103および直交復調器105に含まれてもよい。直交変調器103および直交復調器105において、直流成分が存在するとローカル信号が出力側に漏れだすローカルリークが発生する。図9に実施例1の数23に示す周波数設定を用い、IQオフセットが存在する場合の直交変調器出力(直交変調器103への信号入力なし時)を示す。また、図10にそれを受信系に折り返した場合の直交復調器105の出力スペクトルを示す。この成分は信号帯域内に発生するためフィルタによる除去が困難であり、信号品質の劣化につながる。また、実施例1で示した周波数設定の例では、受信ベースバンドにおいて、図11に示すように送信ローカルリークにより発生する受信イメージ成分100が送信イメージ成分501と同じ周波数となり、重畳してしまう。このため、送信ローカルリークの影響により、直交変調器105の精密な誤差補正ができなくなる恐れがある。
そこで、本実施例では、オフセット電圧調整回路402を追加で実装する。実施例1のイメージ成分検出系を利用してローカルリークを測定し、オフセット電圧調整回路402がIQオフセット電圧を調整することでローカルリークを低減し、信号品質の向上をさせる。
ここで、ローカルリーク発生の原理を説明する。説明では、簡単化のために直交変調器103および直交復調器105の信号経路に利得及び位相の誤差が存在しないものとする。まず、直交変調器103の入力にIQオフセットが存在すると、直交変調器入力は次のように書ける。
ここで、a、bはそれぞれ直交変調器のI側およびQ側入力に存在するオフセット電圧である。よって、式(2)の送信ローカル信号で直交変調すると直交変調器出力は、次のように書ける。
このように、オフセット電圧が存在すると、その大きさに応じた送信ローカル信号が出力される。
次に、この信号を受信系に折り返し、直交復調器105に入力し復調する。ただし、復調に用いる受信ローカル信号は、式(5)と同じものを用いる。すると、受信ベースバンドでは、式(27)で示す式が得られる。
ここで、cおよびdは直交復調器105に存在するオフセット電圧により出力される受信ローカルリーク1001のI成分およびQ成分である。また、実際の回路では、直交復調器105の誤差により、受信イメージ成分が含まれる。
さらに、これを一つの式にまとめると、
となり、送受信ローカル信号周波数差分の周波数に送信ローカルリーク成分が存在し、直流成分として受信ローカルリーク成分が存在することが分かる。ただし、実施例1の式(11)−(15)で示したように、直交復調器105の誤差により送信ローカルリーク900の受信イメージ成分が受信ローカル信号に対して逆側に現れる。よって、実施例1の式(23)で示した周波数設定例を代入すると、受信ベースバンドにおける各成分の周波数は次のようになる。
これは、実施例1とおなじN点−FFT回路108によりそれぞれ独立して検出可能である。なお、実施例1の式(17)のように周波数設定した場合、送信ローカルリークは送受信ローカル信号周波数差分(Fs/n)の周波数に表れ、受信ローカルリークは直流成分に表れる。
調整の手順は、直交変調器103へ信号の入力が無い状態とし、送信側のIQオフセットにより漏れ出した送信ローカル信号をSW2およびSW3で受信系に折り返し、直交復調器105に入力する。直交復調器105では、受信ローカル信号を用いて送信ローカルリーク900を復調する。本実施例では、実施例1と同様に送受信のローカル信号周波数に差分を設けることで、受信ベースバンドにおいて送信ローカルリーク900と受信ローカルリーク1001を独立した周波数となるようにする。復調した後の受信ベースバンド信号には、送信ローカル信号900とその受信イメージ成分1000、そして直流成分として受信ローカルリーク1001がそれぞれ異なる周波数成分として現れる。この受信ベースバンド信号を、実施例1と同様にN点−FFT回路108で解析を行う。その測定結果をオフセット電圧調整回路402に送り、オフセット電圧の調整を行う。
オフセット電圧の調整は、実施例1のIQインバランスの補正と同様にFFTの測定結果を確認しながら、オフセット電圧をローカルリークが最小(又は予め定められた閾値以下)になるように調整する。調整の順序は、送信と受信はどちらが先でも良く、それぞれI側またはQ側のどちらかを先に調整し、その後にもう片側を調整する。
図12にオフセット電圧調整のフロー、図13に各調整値の詳細な導出フローを示す。ただし、調整値の導出は、図13のような徐々に追いこんでいく方法ではなく、FFTの測定結果から、各ローカルリーク成分のI成分およびQ成分の値が分かるため、その測定値を打ち消すような値を直接設定しても良い。
オフセット電圧の調整は、初めにローカルリークの測定を行い(S401)、受信ローカルリークが予め設定された閾値以下であれば、直交復調器105の調整は行わなくてもよい(S403)。また、送信ローカルリークが予め設定された閾値以下であれば、直交変調器103の調整は行わなくてもよい(S409)。復調器側では、例えば、まず受信ローカルリークを測定しながら直交復調器105のI側及びQ側オフセットを調整し(S405、S407)、続いて送信ローカルリークを測定しながら直交変調器103のI側及びQ側オフセットを調整する(S411、S413)。調整後、送信及び受信ローカルリークを測定し、閾値以下なら調整を終了する(S415、YES)。もし、閾値以下とならない場合は(S415、NO)、第1カウンタを更新し、閾値以下になるまで調整を繰り返す(S417、S419)。なお、第1カウンタは、例えば、処理開始時に初期設定され(例えば0に設定され)、カウントアップされてもよい(S419)。ただし、装置の故障等により閾値以下にならない場合もあるため、第1カウンタがあらかじめ設定された規定回数になると、調整を終了する(S417、NO)。
オフセット電圧の具体的な調整方法としては、オフセット電圧をあらかじめ設定した変化量の1step分だけ正または負の方向に変化させる(S501)。そして、ローカルリークの測定を行い(S503)、ローカルリークが減少していたら同一方向にオフセット電圧を変化させていく(S501〜S505)。もし、増加した場合は(S505、No)、stepの幅を縮小し正負逆方向に1step変化させる(S507、S509)。このstep方向の反転が、適切な回数になるまで調整を繰り返し(S511、S513)、最終的にローカルリークが増加したひとつ前の状態に戻して(S515)、調整を終了する。
以上の工程により、直交変調器103および直交復調器105のオフセット電圧の調整を実施例1の構成にオフセット電圧調整回路402、受信側オフセット調整回路401、送信側オフセット調整回路400を追加するだけで実現でき、ローカルリークの低減が可能となる。
本発明は、例えば、直交変調器および直交復調器を備える変復調器、その変復調器を含む無線通信装置等に利用可能である。
100 無線通信装置
101 試験信号出力回路
102 送信IQ補正回路
103 直交変調器
104 送信ローカル信号源
105 直交復調器
106 受信ローカル信号源
107 受信IQ補正回路
108 N点−FFT回路
109 補正係数導出部
110 送信信号生成部
111 受信信号生成部
200 包絡線検出回路
201 振幅変調用の乗算器
300 DSP
301 送信側IQ補正係数部
302 送信I側LPF
303 送信Q側LPF
304 受信I側LPF
305 受信Q側LPF
306 受信側IQ補正係数部
307 送信I側利得補正係数乗算器
308 送信Q側利得補正係数乗算器
309 送信位相補正係数乗算器
310 送信位相補正加算器
311 受信I側利得補正係数乗算器
312 受信Q側利得補正係数乗算器
313 受信位相補正係数乗算器
314 受信位相補正加算器
400 送信側オフセット調整回路
401 受信側オフセット調整回路
402 オフセット電圧調整回路
500 試験信号
501 送信イメージ成分
600 受信イメージ成分
601 送信イメージ成分により発生する受信イメージ成分
900 送信ローカルリーク
1000 送信ローカルリークの受信イメージ成分
1001 受信ローカルリーク
101 試験信号出力回路
102 送信IQ補正回路
103 直交変調器
104 送信ローカル信号源
105 直交復調器
106 受信ローカル信号源
107 受信IQ補正回路
108 N点−FFT回路
109 補正係数導出部
110 送信信号生成部
111 受信信号生成部
200 包絡線検出回路
201 振幅変調用の乗算器
300 DSP
301 送信側IQ補正係数部
302 送信I側LPF
303 送信Q側LPF
304 受信I側LPF
305 受信Q側LPF
306 受信側IQ補正係数部
307 送信I側利得補正係数乗算器
308 送信Q側利得補正係数乗算器
309 送信位相補正係数乗算器
310 送信位相補正加算器
311 受信I側利得補正係数乗算器
312 受信Q側利得補正係数乗算器
313 受信位相補正係数乗算器
314 受信位相補正加算器
400 送信側オフセット調整回路
401 受信側オフセット調整回路
402 オフセット電圧調整回路
500 試験信号
501 送信イメージ成分
600 受信イメージ成分
601 送信イメージ成分により発生する受信イメージ成分
900 送信ローカルリーク
1000 送信ローカルリークの受信イメージ成分
1001 受信ローカルリーク
Claims (10)
- 送信ベースバンド信号を変調して出力し、入力される受信信号を復調する無線通信装置において試験信号のイメージ成分を分離して検出する前記無線通信装置であって、
入力される試験信号及び送信ベースバンド信号を、送信ローカル信号を用いて変調し、変調信号を出力する直交変調器と
該変調信号及び受信信号を、送信ローカル信号を用いて復調し、復調信号を出力する直交復調器と
試験信号を出力する試験信号出力部と、
前記直交変調器に送信ローカル信号を出力する送信ローカル信号発生部と、
前記直交変調器に受信ローカル信号を出力する受信ローカル信号発生部と、
前記直交変調器からの変調信号を外部に出力するか、自装置内の前記直交復調器に入力するかを切り替える折り返し部と、
復調された試験信号の所定の周波数成分を検出する検出部と
を備え、
前記試験信号出力部から出力される試験信号の周波数が、自無線通信装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
前記受信ローカル信号発生部から出力される受信ローカル信号の周波数が、前記送信ローカル信号発生部から出力される送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
前記整数m及びnは、以下の条件式を満たす値に設定される前記無線通信装置。
- 前記検出部は、N点−FFT回路(Nは自然数)である請求項2に記載の無線通信装置。
- 前記試験信号出力部から出力される試験信号の周波数が、自無線通信装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/4に設定され、
前記受信ローカル信号発生部から出力される受信ローカル信号の周波数が、前記送信ローカル信号発生部から出力される送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/8に設定されることを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。 - 試験信号及び送信ベースバンド信号の利得及び/又は位相を補正する送信信号補正回路と、
前記直交復調器で復調された復調信号の利得及び/又は位相を補正する受信信号補正回路と
をさらに備え、
前記送信信号補正回路及び受信信号補正回路は、前記検出部で検出された試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分に基づき、各イメージ成分が予め定められた閾値より小さくなるように信号の利得及び/又は位相を補正する請求項1に記載の無線通信装置。 - 前記試験信号は、送信ベースバンド信号及び復調信号はそれぞれ、I成分とQ成分を有するIQ信号であり、
前記送信信号補正回路及び前記受信信号補正回路はそれぞれ、
入力される信号のI成分又はQ成分のいずれかに、利得補正係数を乗じる利得補正部と、
入力される信号のI成分及びQ成分の一方を分岐し、分岐された信号に位相補正係数を乗じて、信号のI成分及びQ成分の他方に加算する位相補正部と、
前記検出部で検出された試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分を監視しながら、前記利得補正係数及び前記位相補正係数を調整して、各イメージ成分が予め定められた閾値より小さくなるようにする補正係数導出部と
を有する請求項5に記載の無線通信装置。 - 前記直交変調器の第1オフセット電圧と、前記直交復調器の第2オフセット電圧とを調整するオフセット電圧調整部
をさらに備え、
前記オフセット電圧調整部は、前記直交変調器への試験信号及び送信ベースバンド信号の入力を止め、前記直交変調器の出力が前記直交復調器へ入力されるように接続した状態で、前記検出部により検出される送信ローカルリーク信号及び受信ローカルリーク信号に基づき、各ローカルリーク信号が小さくなるように、第1及び第2オフセット電圧を制御する請求項1に記載の無線通信装置。 - 前記検出部は、前記状態で前記直交復調器から出力される復調信号から、送信ローカル信号の周波数と受信ローカル信号の周波数との差である周波数成分を検出することにより送信ローカルリーク信号を検出し、直流成分を検出することにより受信ローカルリーク信号を検出する請求項7に記載の無線通信装置。
- 送信ベースバンド信号を直交変調器で変調して出力し、入力される受信信号を直交復調器で復調する装置において、信号経路のIQインバランスによる試験信号のイメージ成分を分離して検出するイメージ成分分離方法であって、
試験信号の周波数が、装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
復調のための受信ローカル信号の周波数が、変調のための送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
直交変調器が、試験信号を、送信ローカル信号を用いて変調して変調信号を出力し、
該変調信号を直交復調器に入力し、
直交復調器が、入力される変調信号を、送信ローカル信号を用いて復調して復調信号を出力し、
復調信号の所定の周波数成分を検出することで、試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分を検出し、
前記整数m及びnは、以下の条件式を満たす値に設定される前記イメージ成分分離方法。
- 送信ベースバンド信号を直交変調器で変調して出力し、入力される受信信号を直交復調器で復調する装置において、信号経路のIQインバランスによる試験信号のイメージ成分を分離して検出し、該IQインバランスを補正するインバランス補正方法であって、
試験信号の周波数が、装置のサンプリング周波数Fsに対してFs/m(mは整数)に設定され、
復調のための受信ローカル信号の周波数が、変調のための送信ローカル信号の周波数ωLOに対して、ωLO−Fs/n(nは整数)に設定され、
直交変調器が、試験信号を、送信ローカル信号を用いて変調して変調信号を出力し、
該変調信号を直交復調器に入力し、
直交復調器が、入力される変調信号を、送信ローカル信号を用いて復調して復調信号を出力し、
復調信号の所定の周波数成分を検出することで、試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号の受信イメージ成分を検出し、
検出された試験信号の送信イメージ成分、及び、試験信号による受信イメージ成分に基づき、各イメージ成分が予め定められた閾値より小さくなるように、直交変調器に入力される信号及び直交復調器から出力される信号の利得及び/又は位相を補正し、
前記整数m及びnは、以下の条件式を満たす値に設定される前記インバランス補正方法。
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---|---|---|---|
JP2011225985A JP2013090003A (ja) | 2011-10-13 | 2011-10-13 | 無線通信装置、イメージ成分分離方法及びインバランス補正方法 |
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