JP2013088678A - 光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法および電子機器 - Google Patents

光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】光素子と光導波路とを容易かつ正確に結合可能であり、高品質で安定した光通信を行い得る光導波路モジュール、かかる光導波路モジュールを効率よく製造可能な光導波路モジュールの製造方法、および、前記光導波路モジュールを備える信頼性の高い電子機器を提供すること。
【解決手段】光導波路モジュール10は、光導波路1と、その上方に設けられた回路基板2と、回路基板2上に搭載された発光素子3と、回路基板2と発光素子3との間隙に設けられた透明な光透過部61、および、光透過部61と一体的に形成されており、発光素子3の本体の外縁と当接する当接部62を備えた素子実装部6と、を有している。当接部62に対して発光素子3の本体の外縁を当接させることにより、発光素子3の位置が正確に規制される。
【選択図】図2

Description

本発明は、光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法および電子機器に関するものである。
近年、情報化の波とともに、大容量の情報を高速で通信可能な広帯域回線(ブロードバンド)の普及が進んでいる。また、これらの広帯域回線に情報を伝送する装置として、ルーター装置、WDM(Wavelength Division Multiplexing)装置等の伝送装置が用いられている。これらの伝送装置内には、LSIのような演算素子、メモリーのような記憶素子等が組み合わされた信号処理基板が多数設置されており、各回線の相互接続を担っている。
各信号処理基板には、演算素子や記憶素子等が電気配線で接続された回路が構築されているが、近年、処理する情報量の増大に伴って、各基板では、極めて高いスループットで情報を伝送することが要求されている。しかしながら、情報伝送の高速化に伴い、クロストークや高周波ノイズの発生、電気信号の劣化等の問題が顕在化しつつある。このため、電気配線がボトルネックとなって、信号処理基板のスループットの向上が困難になっている。また、同様の課題は、スーパーコンピューターや大規模サーバー等でも顕在化しつつある。
一方、光搬送波を使用してデータを移送する光通信技術が開発され、近年、この光搬送波を、一地点から他地点に導くための手段として、光導波路が普及しつつある。この光導波路は、線状のコア部と、その周囲を覆うように設けられたクラッド部とを有している。コア部は、光搬送波の光に対して実質的に透明な材料によって構成され、クラッド部は、コア部より屈折率が低い材料によって構成されている。
光導波路では、コア部の一端から導入された光が、クラッド部との境界で反射しながら他端に搬送される。光導波路の入射側には、半導体レーザー等の発光素子が配置され、出射側には、フォトダイオード等の受光素子が配置される。発光素子から入射された光は光導波路を伝搬し、受光素子により受光され、受光した光の明滅パターンもしくはその強弱パターンに基づいて通信を行う。
このような光導波路により信号処理基板内の電気配線を置き換えられると、前述したような電気配線の問題が解消され、信号処理基板のさらなる高スループット化が可能になると期待されている。
ところで、電気配線を光導波路に置き換える際には、電気信号と光信号との相互変換を行うべく、発光素子と受光素子とを備え、これらの間を光導波路で光学的に接続してなる光導波路モジュールが用いられる。
この光導波路モジュール内において光導波路と発光素子および受光素子とを結合するためには、位置合わせを厳密に行う必要がある。例えば、特許文献1には、溶融した半田が電極を引き寄せるセルフアライメント作用を利用して、実装基板に設けられた電極パターンと発光素子に設けられた電極とを目標位置で接合することが開示されている。
しかしながら、このようなセルフアライメント作用を発現させるためには、実装基板の電極パターンと発光素子の電極とが平面視において同一形状でなければならない。このため、実装基板や発光素子の構造に制約が生じ、設計の自由度および実装基板や発光素子の汎用性が低下する。また、半田材料や実装プロセスにも制約が生じることとなる。
また、発光素子を実装した後、発光強度を確保し、また、素子の接合部を保護するため、実装基板と発光素子との間には透明樹脂が充填される。この充填作業は、実装基板と発光素子との間隙に対して透明樹脂が確実に供給されるように行う必要がある。しかし、間隙が小さい場合には、透明樹脂が入り込めないこともあるため、発光強度が低下したり、接合部の保護がなされず、不良品となってしまう。
一方、アクティブアライメントによる位置合わせの方法も知られている。この方法では、発光素子を発光させ、発光部や実装基板に対して位置を合わせつつ発光素子を配置するが、このような位置合わせを高精度に行うためには、位置調整に時間がかかるため、生産性が低下する。
特開2007−288097号公報
本発明の目的は、光素子と光導波路とを容易かつ正確に結合可能であり、高品質で安定した光通信を行い得る光導波路モジュール、かかる光導波路モジュールを効率よく製造可能な光導波路モジュールの製造方法、および、前記光導波路モジュールを備える信頼性の高い電子機器を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(9)の本発明により達成される。
(1) 光導波路と、
光素子と、
前記光導波路と前記光素子との間に設けられた基板と、
前記光素子を当接させることで前記光素子の位置を規制する当接部と、前記光素子の光路上に設けられた光透過部と、を備え、前記当接部および前記光透過部が同一の材料で一体的に形成されてなる素子実装部と、
を有することを特徴とする光導波路モジュール。
(2) 前記光素子は、光素子本体と、前記光素子本体に設けられた受発光部と、前記光素子本体に設けられた通電端子と、を備えるものであり、
前記当接部は、前記光素子を収容可能であるとともに、内壁面が前記光素子本体の外面と当接するよう構成された凹部の前記内壁面である上記(1)に記載の光導波路モジュール。
(3) 前記光素子は、光素子本体と、前記光素子本体に設けられた受発光部と、前記光素子本体に設けられた通電端子と、を備えるものであり、
前記当接部は、内壁面が前記通電端子の外面と当接するよう構成された凹部の前記内壁面である上記(1)に記載の光導波路モジュール。
(4) 前記通電端子は、前記光素子本体の外面から突出するよう構成されており、
前記未硬化または半硬化の光透過部を貫通させて前記通電端子と前記基板とを接触させ、その後、前記光透過部を硬化させてなるものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光導波路モジュール。
(5) 光導波路と、
光素子本体と、前記光素子本体に設けられた受発光部と、前記光素子本体に設けられ、前記光素子本体の外面から突出するよう構成された通電端子と、を備える光素子と、
前記光導波路と前記光素子との間に設けられた基板と、を有する光導波路モジュールの製造方法であって、
基板の一方の面側に未硬化または半硬化の樹脂層を成膜する工程と、
前記未硬化または半硬化の樹脂層に凹部を形成する工程と、
前記凹部の底部を貫通させて前記通電端子と前記基板とを接触させるように前記光素子を実装する工程と、
前記未硬化または半硬化の樹脂層を本硬化させる工程と、を有することを特徴とする光導波路モジュールの製造方法。
(6) 光導波路と、
光素子本体と、前記光素子本体に設けられた受発光部と、前記光素子本体に設けられ、前記光素子本体の外面から突出するよう構成された通電端子と、を備える光素子と、
前記光導波路と前記光素子との間に設けられた基板と、を有する光導波路モジュールの製造方法であって、
剥離基材上に未硬化または半硬化の樹脂層を成膜する工程と、
前記未硬化または半硬化の樹脂層に凹部を形成する工程と、
前記剥離基材から剥離させた前記未硬化または半硬化の樹脂層を前記基板の一方の面側に積層する工程と、
前記凹部の下面を貫通させて前記通電端子と前記基板とを接触させるように前記光素子を実装する工程と、
前記未硬化または半硬化の樹脂層を本硬化させる工程と、を有することを特徴とする光導波路モジュールの製造方法。
(7) 前記凹部は、前記光素子本体を挿入し得るよう構成されている上記(5)または6)に記載の光導波路モジュールの製造方法。
(8) 前記凹部を、成形型を用いた成形法により形成する上記(5)ないし(7)のいずれかに記載の光導波路モジュールの製造方法。
(9) 上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の光導波路モジュールを有することを特徴とする電子機器。
本発明によれば、光素子と光導波路とを容易に結合可能であり、光通信を安定的に行い得る光導波路モジュールが得られる。
本発明の光導波路モジュールの第1実施形態を示す斜視図である。 図1のA−A線断面図である。 図2の部分拡大図である。 図2に示す光導波路モジュールの他の構成例を示す縦断面図である。 本発明の光導波路モジュールの第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明の光導波路モジュールの第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明の光導波路モジュールの第3実施形態を示す縦断面図である。 図2に示す光導波路モジュールを製造する第1の方法を説明するための図(縦断面図)である。 図2に示す光導波路モジュールを製造する第1の方法を説明するための図(縦断面図)である。 図2に示す光導波路モジュールを製造する第2の方法を説明するための図(縦断面図)である。
以下、本発明の光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法および電子機器について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<光導波路モジュール>
≪第1実施形態≫
まず、本発明の光導波路モジュールの第1実施形態について説明する。
図1は、本発明の光導波路モジュールの第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1のA−A線断面図、図3は、図2の部分拡大図である。なお、各図では、厚さ方向を強調して描いている。
図1に示す光導波路モジュール10は、光導波路1と、その上方に設けられた回路基板2(基板)と、回路基板2上に搭載された発光素子3(光素子)と、を有している。
光導波路1は、長尺の帯状をなしており、回路基板2および発光素子3は、光導波路1の一方の端部(図2の左側の端部)に設けられている。
発光素子3は、電気信号を光信号に変換し、発光部31から光信号を出射して光導波路1に入射させる素子である。図2に示す発光素子3は、その下面に設けられた発光部31と、発光部31に通電する電極32とを有している。発光部31は、図2の下方に向けて光信号を出射する。なお、図2に示す矢印は、発光素子3から出射した信号光の光跡の例である。
また、回路基板2と発光素子3との間隙には、光透過部61が配置されている。この光透過部61は、発光素子3の外側まで延伸しており、発光素子3の外側ではその厚さが光透過部61よりも厚くなっていて段差を形成している。この段差部分は発光素子3の外縁と当接する当接部62となる。光透過部61および当接部62は、同一の材料で一体的に形成された素子実装部6を構成している。なお、図1では、素子実装部6の図示を省略している。
一方、光導波路1のうち、発光素子3の位置に対応してミラー(光路変換部)16が設けられている。このミラー16は、図2の左右方向に延伸する光導波路1の光路を、光導波路1の外部へと変換するものであり、図2では、発光素子3の発光部31と光学的に接続されるよう、光路を90°変換する。このようなミラー16を介することにより、発光素子3から出射した信号光を光導波路1のコア部14に入射させることができる。また、図1、2には図示しないものの、光導波路1の他方の端部には、受光素子が設けられる。この受光素子も光導波路1と光学的に接続されており、光導波路1に入射された信号光は受光素子に到達する。その結果、光導波路モジュール10において光通信が可能になる。
ここで、回路基板2に対して発光素子3を実装する際には、発光部31の光軸とミラー16の光軸とが一致するように、発光素子3の位置を厳密に合わせる必要がある。光導波路モジュール10では、素子実装部6を設けることにより、発光素子3の本体の外縁と当接部62とが当接するため、発光素子3の位置を容易かつ正確に合わせつつ、発光素子3を固定することができる。その結果、光導波路1と発光素子3との間の光結合効率が高い光導波路モジュール10が得られる。
また、この当接部62と一体的に形成されている光透過部61は、発光部31とミラー16とを繋ぐ光路上に配置されており、発光部31とミラー16との間において実質的に気固界面をなくし、この界面における光散乱を抑制して光結合効率を高めることができる。また、発光部31やミラー16を外部環境から保護するとともに、発光部31を確実に固定する。本発明では、当接部62による発光素子3の位置合わせおよび固定と、光透過部61による光路の保護および発光部31の固定と、を1つの光素子実装部6によって同時に行うことができる。このため、発光素子3の位置ずれを容易かつ確実に防止し、位置ずれに伴う光結合効率の低下を防止することができる。その結果、高品質な光通信を安定的に行い得る光導波路モジュール10が得られる。
以下、光導波路モジュール10の各部について詳述する。
(光導波路)
図1に示す光導波路1は、下方からクラッド層11、コア層13、およびクラッド層12をこの順で積層してなる帯状の積層体を有している。このうちコア層13には、図1に示すように、平面視で直線状をなす1本のコア部14と、このコア部14の側面に隣接する側面クラッド部15とが形成されている。コア部14は、帯状の積層体の長手方向に沿って延伸しており、かつ、積層体の幅のほぼ中央に位置している。なお、図1において、コア部14にはドットを付している。
図2に示す光導波路1では、ミラー16を介して入射された光を、コア部14とクラッド部(各クラッド層11、12および各側面クラッド部15)との界面で反射させ、他方の端部に伝搬させることができる。これにより、出射端で受光した光の明滅パターンおよび光の強弱パターンの少なくとも一方に基づいて光通信を行うことができる。
コア部14とクラッド部との界面で反射を生じさせるためには、界面に屈折率差が存在する必要がある。コア部14の屈折率は、クラッド部の屈折率より大きければよく、その差は特に限定されないものの、クラッド部の屈折率の0.5%以上であるのが好ましく、0.8%以上であるのがより好ましい。一方、上限値は、特に設定されなくてもよいが、好ましくは5.5%程度とされる。屈折率の差が前記下限値未満であると光を伝達する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えても、光の伝送効率のそれ以上の増大は期待できない。
なお、前記屈折率差とは、コア部14の屈折率をA、クラッド部の屈折率をBとしたとき、次式で表わされる。
屈折率差(%)=|A/B−1|×100
また、図1に示す構成では、コア部14は平面視で直線状に形成されているが、途中で湾曲、分岐等していてもよく、その形状は任意である。
また、コア部14の横断面形状は、正方形または矩形(長方形)のような四角形であるのが一般的であるが、特に限定されず、真円、楕円のような円形、菱形、三角形、五角形のような多角形であってもよい。
コア部14の幅および高さは、特に限定されないが、それぞれ、1〜200μm程度であるのが好ましく、5〜100μm程度であるのがより好ましく、20〜70μm程度であるのがさらに好ましい。
コア層13の構成材料は、上記の屈折率差が生じる材料であれば特に限定されないが、具体的には、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、また、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料の他、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスのようなガラス材料等である。
また、これらの中でも特にノルボルネン系樹脂が好ましい。ノルボルネン系ポリマーは、例えば、開環メタセシス重合(ROMP)、ROMPと水素化反応との組み合わせ、ラジカルまたはカチオンによる重合、カチオン性パラジウム重合開始剤を用いた重合、これ以外の重合開始剤(例えば、ニッケルや他の遷移金属の重合開始剤)を用いた重合等、公知のすべての重合方法で得ることができる。
一方、各クラッド層11、12は、それぞれ、コア層13の下部および上部に位置している。このような各クラッド層11、12は、各側面クラッド部15とともに、コア部14の外周を囲むクラッド部を構成し、これにより光導波路1は信号光を漏出させることなく伝搬させることができる導光路として機能する。
クラッド層11、12の平均厚さは、コア層13の平均厚さ(各コア部14の平均高さ)の0.1〜1.5倍程度であるのが好ましく、0.2〜1.25倍程度であるのがより好ましく、具体的には、クラッド層11、12の平均厚さは、特に限定されないが、それぞれ通常1〜200μm程度であるのが好ましく、3〜100μm程度であるのがより好ましく、5〜60μm程度であるのがさらに好ましい。これにより、光導波路1が必要以上に大型化(厚膜化)するのを防止しつつ、クラッド層としての機能が好適に発揮される。
また、各クラッド層11、12の構成材料としては、例えば、前述したコア層13の構成材料と同様の材料を用いることができるが、特にノルボルネン系ポリマーが好ましい。
また、コア層13の構成材料およびクラッド層11、12の構成材料を選択する場合、両者の間の屈折率差を考慮して材料を選択すればよい。具体的には、コア層13とクラッド層11、12との境界において光を確実に反射させるため、コア層13の構成材料の屈折率がクラッド層11、12の屈折率に比べ十分に大きくなるように材料を選択すればよい。これにより、光導波路1の厚さ方向において十分な屈折率差が得られ、コア部14からクラッド層11、12に光が漏れ出るのを抑制することができる。
なお、光の減衰を抑制する観点からは、コア層13の構成材料とクラッド層11、12の構成材料との密着性(親和性)が高いことも重要である。
また、図2に示す光導波路1は、さらに、クラッド層11の下面に設けられた支持フィルム18およびクラッド層12の上面に設けられたカバーフィルム19を有している。これらの支持フィルム18およびカバーフィルム19は、必要に応じて設ければよく、省略されてもよい。
このような支持フィルム18およびカバーフィルム19の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリイミド、ポリアミド等の各種樹脂材料等が挙げられる。
また、支持フィルム18およびカバーフィルム19の各平均厚さは、特に限定されないが、5〜200μm程度であるのが好ましく、10〜100μm程度であるのがより好ましい。これにより、支持フィルム18およびカバーフィルム19は、適度な剛性を有するものとなるため、光導波路1の柔軟性を阻害し難くなる。また、カバーフィルム19は、光透過を阻害し難くなる。
なお、支持フィルム18とクラッド層11との間、および、カバーフィルム19とクラッド層12との間は、接着または接合されているが、その方法としては、熱圧着、接着剤または粘着剤による接着等が挙げられる。
このうち、接着層としては、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤の他、各種ホットメルト接着剤(ポリエステル系、変性オレフィン系)等が挙げられる。また、特に耐熱性の高いものとして、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリイミドアミドエーテル、ポリエステルイミド、ポリイミドエーテル等の熱可塑性ポリイミド接着剤が好ましく用いられる。このような材料で構成された接着層は、比較的柔軟性に富んでいるため、光導波路1の形状が変化したとしても、その変化に自在に追従することができる。その結果、形状変化に伴う剥離を確実に防止し得るものとなる。
このような接着層の平均厚さは、特に限定されないが、1〜100μm程度であるのが好ましく、5〜60μm程度であるのがより好ましい。
また、前述したように、光導波路1の途中には、ミラー16が設けられている(図2参照)。このミラー16は、光導波路1の途中に掘り込み加工を施し、これにより得られた空間(空洞)の内壁面で構成される。この内壁面の一部は、コア部14を斜め45°に横切る平面であり、この平面がミラー16となる。ミラー16を介して、光導波路1と発光部31とが光学的に結合されている。
なお、ミラー16には、必要に応じて反射膜を成膜するようにしてもよい。この反射膜としては、Au、Ag、Al等の金属膜が好ましく用いられる。
また、ミラー16は、例えばコア部14の光軸を90°曲げる屈曲導波路等の光路変換手段で代替することもできる。
(発光素子)
発光素子3は、前述したように、下面に発光部31と電極32とを有するものであるが、具体的には、面発光レーザー(VCSEL)のような半導体レーザーや、発光ダイオード(LED)等の発光素子である。
一方、図1、2に示す光導波路モジュール10の回路基板2上には、発光素子3に隣り合うように半導体素子4が搭載されている。半導体素子4は、発光素子3の動作を制御する素子であり、下面には電極42を有している。かかる半導体素子4としては、例えば、ドライバーICや、トランスインピーダンスアンプ(TIA)、リミッティングアンプ(LA)等を含むコンビネーションICの他、各種LSI、RAM等が挙げられる。
なお、発光素子3と半導体素子4は、後述する回路基板2により電気的に接続されており、半導体素子4により発光素子3の発光パターンおよび発光の強弱パターンを制御し得るよう構成されている。
(回路基板)
光導波路1の上方には、回路基板2が設けられており、回路基板2の下面と光導波路1の上面とは接着層5を介して接着されている。
回路基板2は、図2に示すように、絶縁性基板21と、その下面に設けられた導体層22と、上面に設けられた導体層23と、を有している。回路基板2上に搭載された発光素子3と半導体素子4とは、導体層23を介して電気的に接続されている。
図2に示す絶縁性基板21は、透光性を有している。このため、発光素子3から出射した信号光を光導波路1に導くことができる。なお、信号光の光路に合わせて絶縁性基板21に貫通孔が設けられていてもよく、この場合は、絶縁性基板21が不透明であってもよい。
また、絶縁性基板21は可撓性を有しているのが好ましい。可撓性を有する絶縁性基板21は、回路基板2と光導波路1との密着性向上に寄与するとともに、形状変化に対する優れた追従性を有するものとなる。その結果、光導波路1が可撓性を有している場合には、光導波路モジュール10全体も可撓性を有するものとなり、実装性に優れたものとなる。また、光導波路モジュール10を湾曲させた際には、絶縁性基板21と導体層22、23との剥離や、回路基板2と光導波路1との剥離を確実に防止することができ、剥離に伴う絶縁性の低下や伝送効率の低下を防止する。
絶縁性基板21のヤング率(引張弾性率)は、一般的な室温環境下(20〜25℃前後)で1〜20GPa程度であるのが好ましく、2〜12GPa程度であるのがより好ましい。ヤング率の範囲がこの程度であれば、絶縁性基板21は、上述したような効果を得る上で十分な可撓性を有するものとなる。
このような絶縁性基板21を構成する材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、各種ビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂等の各種樹脂材料が挙げられるが、中でもポリイミド系樹脂を主材料とするものが好ましく用いられる。ポリイミド系樹脂は、耐熱性が高く、優れた透光性および可撓性を有していることから、絶縁性基板21の構成材料として特に好適である。
なお、絶縁性基板21の具体例としては、ポリエステル銅張フィルム基板、ポリイミド銅張フィルム基板、アラミド銅張フィルム基板等に使用されるフィルム基板が挙げられる。
また、絶縁性基板21の平均厚さは、5〜50μm程度であるのが好ましく、10〜40μm程度であるのがより好ましい。このような厚さの絶縁性基板21であれば、その構成材料によらず、十分な可撓性を有するものとなる。また、絶縁性基板21の厚さが前記範囲内であれば、光導波路モジュール10の薄型化が図られる。
さらには、絶縁性基板21の厚さが前記範囲内であれば、信号光の発散によって伝送効率が低下するのを防止することができる。例えば、発光素子3の発光部31から出射した信号光は、一定の出射角で発散しつつ回路基板2を透過してミラー16に入射するが、発光部31とミラー16との離間距離が大き過ぎる場合、信号光が発散し過ぎてしまい、ミラー16に到達する光量が減少するおそれがある。これに対し、絶縁性基板21の平均厚さを前記範囲内とすることにより、発光部31とミラー16との離間距離を確実に小さくすることができるため、信号光は広く発散してしまう前にミラー16に到達する。その結果、ミラー16に到達する光量の減少を抑制し、発光素子3と光導波路1との光結合に伴う損失(光結合損失)を確実に低下させることができる。
なお、絶縁性基板21は、上述した可撓性基板以外に、比較的剛性の高い剛性基板であってもよい。
このような絶縁性基板21は、耐屈曲性が高くなり、屈曲に伴う発光素子3の損傷を防止する。
この場合、絶縁性基板21のヤング率(引張弾性率)は、一般的な室温環境下(20〜25℃前後)で5〜50GPa程度であるのが好ましく、12〜30GPa程度であるのがより好ましい。ヤング率の範囲がこの程度であれば、絶縁性基板21は、上述したような効果をより確実に発揮することができる。
このような剛性の高い絶縁性基板21を構成する材料としては、例えば、紙、ガラス布、樹脂フィルム等を基材とし、この基材に、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シアネート樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂材料を含浸させたものが挙げられる。
具体的には、ガラス布・エポキシ銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板等のコンポジット銅張積層板に使用される絶縁性基板の他、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板等の耐熱・熱可塑性の有機系リジッド基板や、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板等のセラミックス系リジッド基板等が挙げられる。
なお、絶縁性基板21は、1枚の基板であってもよいが、複数層の基板を積層してなる多層基板(ビルドアップ基板)であってもよい。この場合、多層基板の層間には、パターニングされた導体層を含み、この導体層には任意の電気回路が形成されていてもよい。これにより、絶縁性基板21中に高密度の電気回路を構築することができる。
また、絶縁性基板21には、厚さ方向に貫通する1つまたは複数の貫通孔が設けられていてもよく、これらの貫通孔には導電性材料が充填されているか、または、貫通孔の内壁面に沿って導電性材料の被膜が成膜されていてもよい。この導電性材料は、絶縁性基板21の両面の間を電気的に接続する貫通ビアとなる。
また、絶縁性基板21に設けられた導体層22および導体層23は、それぞれ導電性材料で構成されている。各導体層22、23には、所定のパターンが形成されており、このパターンは配線として機能する。絶縁性基板21に貫通ビアが形成されている場合、貫通ビアと各導体層22、23とが接続され、これにより、導体層22と導体層23との導通が図られる。
各導体層22、23に用いられる導電性材料としては、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)等の各種金属材料またはその合金が挙げられる。
なお、このような配線パターンは、例えば、一旦全面に形成された導体層をパターニングする(例えば、銅張基板の銅箔を部分的にエッチングする)方法、別途用意した基板上にあらかじめパターニングされた導体層を転写する方法等により形成される。
また、発光素子3や半導体素子4と導体層23との間は、各種ハンダ、各種ろう材等で構成されたバンプ(通電端子)8を介して電気的かつ機械的に接続される。
ハンダおよびろう材としては、例えば、Au、Cuのような導電性金属や、Sn−Pb系の鉛ハンダの他、Au−Sn系、Sn−Ag−Cu系、Sn−Zn−Bi系、Sn−Cu系、Sn−Ag−In−Bi系、Sn−Zn−Al系の各種鉛フリーハンダ、JISに規定された各種低温ろう材等が挙げられる。
また、発光素子3や半導体素子4としては、例えばBGA(Ball Grid Array)タイプやLGA(Land Grid Array)タイプ等のパッケージ仕様の素子が用いられるが、好ましくはバンプ8が各素子の下面から突出するように配置されたものが用いられる。
なお、発光素子3や半導体素子4と導体層23との電気的接続は、上述したような接続方法の他、ワイヤーボンディング、異方性導電フィルム(ACF)、異方性導電ペースト(ACP)等を用いた製造方法で行われてもよい。
また、回路基板2と光導波路1との間は接着層5により接着されているが、接着層5を構成する接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤の他、各種ホットメルト接着剤(ポリエステル系、変性オレフィン系)等が挙げられる。また、特に耐熱性の高いものとして、ポリイミド、ポリイミドアミド、ポリイミドアミドエーテル、ポリエステルイミド、ポリイミドエーテル等の熱可塑性ポリイミド接着剤が挙げられる。
なお、光導波路モジュール10は、光導波路1の他方の端部にも、回路基板2を有していてもよく、他の光学部品との接続を担うコネクター等を有していてもよい。
図4は、図2に示す光導波路モジュールの他の構成例を示す縦断面図である。
図4(a)に示す光導波路モジュール10では、光導波路1の双方の端部の上面に回路基板2が設けられている。図4(a)の右側に設けられた回路基板2上には、受光素子7と半導体素子4とが搭載されている。また、光導波路1には、受光素子7の受光部71の位置に対応してミラー16が形成されている。
このような光導波路モジュール10では、光導波路1からミラー16を介して出射した信号光が、受光素子7の受光部71に到達すると、光信号から電気信号への変換がなされる。このようにして光導波路1における光通信が行われる。
一方、図4(b)に示す光導波路モジュール10では、光導波路1の他方の端部に、他の光学部品との接続を担うコネクター20が設けられている。コネクター20としては、光ファイバーとの接続に用いられるPMTコネクター等が挙げられる。コネクター20を介して光導波路モジュール10を光ファイバーに接続することで、より長距離の光通信が可能になる。
なお、図4では、光導波路1の一方の端部と他方の端部とで1対1の光通信を行う場合について説明したが、光導波路1の他方の端部には、光路を複数に分岐することができる光スプリッターを接続するようにしてもよい。
(素子実装部)
素子実装部6は、前述したように、回路基板2と発光素子3との間隙に設けられた光透過部61と、発光素子3の本体の外縁と当接する当接部62と、を有し、これらが同一の材料で一体的に形成されてなるものである。
また、図2に示す素子実装部6は、さらに半導体素子4側にも延伸されており、回路基板2と半導体素子4との間隙を充填する充填部63と、半導体素子4の本体の外縁と当接する当接部64と、を有し、これらも同一の材料で一体的に形成されている。
このような素子実装部6によれば、当接部62が設けたことにより、この当接部62に対して発光素子3の本体の外縁を沿わせることによって、発光素子3の位置を確実に規制することができる。このため、当接部62を高い位置精度で形成しておくことにより、自ずと発光素子3の位置精度も高めることができ、ひいては、発光部31の光軸とミラー16の光軸とを高度に一致させることができる。その結果、光結合効率を確実に高めることができる。
なお、当接部62は、いかなる方法で形成されたものでもよいが、このような当接部62を形成する工程は、アクティブアライメントに比べて格段に容易であり、原理上その位置精度も容易に高くすることができる。このため、当接部62を利用して発光素子3の位置合わせをすることが有用である。例えば、シート状の素子実装部6と回路基板2とを高い位置精度で積層することは、通常の大量生産技術で容易に実現可能であり、量産化および低コスト化を図り易い。
また、光透過部61は、当接部62と一体的に形成されていることから、回路基板2と発光素子3との間隙に異物や水分等が侵入したり、ボイドの発生により光結合効率が低下したり、振動や外力等により発光素子3が脱落したりするのを防止する。これにより、光導波路モジュール10は、高品質で安定した光通信を行い得るものとなる。
なお、このような光透過部61と同等の機能は、従来アンダーフィルと呼ばれるもので実現されており、回路基板に発光素子を実装した後、回路基板と発光素子との間隙に液状の透明樹脂を充填する方法で形成されることが多かった。しかしながら、間隙に対して透明樹脂を充填する作業は、機械的に煩雑な位置合わせを伴うことから多くの手間を要していた。しかも光導波路モジュールの小型化に伴って間隙が小さくなったため、透明樹脂が入り込めないこともあった。
これに対し、光透過部61および当接部62を有する素子実装部6によれば、当接部62に沿って発光素子3を実装することで自ずと、回路基板2と発光素子3との間隙に光透過部61を配置することができる。これにより、アンダーフィルが備えていた機能を簡単に実現することができる。そして、回路基板2と発光素子3との間隙が小さい場合でも、光透過性を有する材料によって確実に充填することができる。したがって、回路基板2と発光素子3との間隙にボイドが発生することが防止される。
また、素子実装部6の構成材料を選定する際には、アンダーフィルのような流動性は必要ないことから、光透過性、耐候性、機械的特性等の各種特性を最優先にして選定することができる。このため、光透過部61における光透過性および耐候性と、当接部62における耐候性および機械的特性とを両立した素子実装部6が得られる。
以上のように、素子実装部6を備える光導波路モジュール10によれば、発光素子3と光導波路1とを容易かつ正確に結合可能であり、高品質で安定した光通信を実現し得るものとなる。
また、素子実装部6は、さらに、前述した充填部63と当接部64とを有している。このため、当接部64によって半導体素子4の位置精度を高めることができ、充填部63によって回路基板2と半導体素子4との間隙に異物や水分等が侵入したり、振動や外力等により半導体素子4が脱落したりするのを防止することができる。
このような素子実装部6の構成材料は、例えば、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、エポキシ系樹脂やオキセタン系樹脂のような環状エーテル系樹脂、ポリアミド、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリシラン、ポリシラザン、ベンゾシクロブテン系樹脂やノルボルネン系樹脂等の環状オレフィン系樹脂のような各種樹脂材料の他、石英ガラス、ホウケイ酸ガラスのような各種ガラス材料等が挙げられる。このうち、成形型等を用いて容易に成形可能であり、かつ、熱や光を用いて容易に硬化するという観点から、樹脂材料が好ましく用いられる。樹脂材料によれば、素子実装部6を高精度に形成することが容易なので、光導波路モジュール10の製造プロセスの簡略化を図ることができる。また、樹脂材料としては、特に、国際公開番号WO01/047660に開示されている硬化性フラックスが好ましく用いられる。
これらの中でも特に光透過性を有する材料であれば、素子実装部6において光の透過損失の発生が抑えられるので好ましい。
一方、光透過性を有さない材料であっても、発光素子3の光軸に合わせて小さな貫通孔が形成されていれば、素子実装部6(光透過部61)は光の透過損失を抑えつつ上述したような効果を奏するものとなる。なお、この貫通孔は、レーザー加工や各種機械加工等により形成することができる。
また、素子実装部6は、当接部62で囲まれた領域の内側に凹部65を有しており、この凹部65内に発光素子3を嵌め込むことによって容易かつ高精度に位置合わせをすることができる。また、発光素子3の外縁は当接部62によって囲まれることから、発光素子3は確実に固定されるとともに、外力から確実に保護される。なお、当接部62は発光素子3の外縁全体を囲んでいる必要はなく、一部が欠落しているような構成であっても前述したような効果は損なわれない。
同様に、素子実装部6は、当接部64で囲まれた領域の内側に凹部66を有しており、この凹部66内に半導体素子4を嵌め込むことによって容易に固定することができる。また、半導体素子4は当接部64によって外力から確実に保護される。
また、凹部65の底部(光透過部61)には、発光素子3の電極32の位置に合わせて貫通孔651が形成されている。この貫通孔651に差し込まれたバンプ8を介して電極32と導体層23とが電気的および機械的に接続されている。同様に、凹部66の底部(充填部63)には、半導体素子4の電極42の位置に合わせて貫通孔が形成されており、この貫通孔に差し込まれたバンプ8を介して電極42と導体層23とが電気的および機械的に接続されている。なお、バンプ8の外縁は、貫通孔651の内面に当接することから、この内面も発光素子3の位置を規制する当接部となり得る。すなわち、本実施形態では、発光素子3の本体の外縁およびバンプ8の外縁を異なる位置にある当接部に当接させることによって発光素子3の位置合わせをすることができる。
光透過部61の平均厚さ(貫通孔651の平均深さ)は、回路基板2と発光素子3との間隙に依存するが、一例として5〜1000μm程度であるのが好ましく、10〜200μm程度であるのがより好ましい。これにより、光透過性を損なうことなく、十分な耐候性が確保される。なお、充填部63の平均厚さも、光透過部61と同様に設定される。
一方、当接部62の平均厚さは、特に限定されないが、回路基板2の上面から発光素子3の上面までの距離を1としたとき、0.2〜2程度であるのが好ましく、0.3〜1.5程度であるのがより好ましい。これにより、光導波路モジュール10の薄型化を妨げることなく、発光素子3を確実に固定し保護することができる。
なお、素子実装部6は、受光素子7側にも設けられていてもよい。
また、本実施形態および図1では、シングルチャンネル(コア部14の数が1つ)の光導波路1に対して1つの発光素子3を光結合した光導波路モジュール10について説明しているが、本発明は、マルチチャンネル(コア部14の数が複数)の光導波路に対して複数の発光素子3を光結合した光導波路モジュールについても適用可能である。すなわち、マルチチャンネルの光導波路の場合、チャンネル間に跨るように素子実装部6を配置し、これに複数の凹部65を形成することによって、複数の発光素子3の位置を同時に高精度に合わせることができる。特に凹部65は、発光素子3の実装前にあらかじめ精度よく形成することが可能であるので、位置精度を特に高めることができる。その結果、チャンネル間における通信品質の均一性を確保することができる。
≪第2実施形態≫
次に、本発明の光導波路モジュールの第2実施形態について説明する。
図5、6は、本発明の光導波路モジュールの第2実施形態を示す縦断面図である。
以下、第2実施形態について説明するが、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図5、6において、第1実施形態と同様の構成部分については、先に説明したのと同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5に示す光導波路モジュール10は、素子実装部6の形状が異なる以外、第1実施形態と同様である。
本実施形態では、発光素子3として下面から突出するように設けられた半球状のバンプ8を備えたものを用いる。そして、図5に示す素子実装部6が備える当接部62に対してバンプ8の外縁を当接させることにより、発光素子3の位置を確実に規制することができる。
また、当接部62で囲まれた領域の内側に凹部65’が設けられており、この凹部65’内にバンプ8を差し込むことによって発光素子3の位置合わせを容易かつ高精度に行うことができる。
また、凹部65’の底部には、バンプ8の先端部の位置に合わせて貫通孔651が形成されている。この貫通孔651に差し込まれたバンプ8を介して電極32と導体層23とが電気的および機械的に接続されている。
なお、発光素子3を素子実装部6に実装した際、凹部65’にはバンプ8の基端側が嵌め込まれ、貫通孔651にはバンプ8の先端側が差し込まれた状態となる。すなわち、本実施形態では、バンプ8の基端側の外縁およびバンプ8の先端側の外縁をそれぞれ異なる位置にある当接部62に当接させることによって発光素子3の位置合わせをすることができる。
以上のように、図5に示す光導波路モジュール10は、発光素子3の外縁ではなくバンプ8の外縁を当接部62に当接させることにより、発光素子3の位置を規制するよう構成されている。このため、バンプ8の配置が同じであれば、発光素子3の外形を問わず、異なる種類の発光素子3について位置合わせを行うことができる。
また、素子実装部6は、図5に示すように発光素子3や半導体素子4の外縁を超えて延伸していてもよいが、図6に示すように、その外形が発光素子3の外形とほぼ同じになるよう構成されていてもよい。これにより、素子実装部6のサイズを最小化することができ、光導波路モジュール10の小型化に寄与する。
≪第3実施形態≫
次に、本発明の光導波路モジュールの第3実施形態について説明する。
図7は、本発明の光導波路モジュールの第3実施形態を示す縦断面図である。
以下、第3実施形態について説明するが、第1、2実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。なお、図7において、第1、2実施形態と同様の構成部分については、先に説明したのと同様の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図7に示す光導波路モジュール10は、素子実装部6の形状が異なる以外、第1実施形態と同様である。
図7に示す素子実装部6は、発光素子3の本体を嵌め込むための凹部65と、バンプ8を差し込むための凹部65’と、凹部65’の底部を貫通する貫通孔651と、を有している。したがって、当接部62に対して発光素子3の外縁、バンプ8の基端側の外縁、およびバンプ8の先端側の外縁の3か所を当接させることによって発光素子3の位置合わせをすることができる。
以上のように、図7に示す光導波路モジュール10は、発光素子3の3か所を当接部62に当接させるようにしたことから、発光素子3の位置合わせを確実に行うとともに、発光素子3の固定機能および保護機能をより高めることができる。
<光導波路モジュールの製造方法>
次に、上述したような光導波路モジュールを製造する方法(本発明の光導波路モジュールの製造方法)の一例について説明する。
図1に示す光導波路モジュール10は、光導波路1、回路基板2、素子実装部6等を積層するとともに、発光素子3、半導体素子4等を実装することにより製造される。
このうち、回路基板2は、例えば、絶縁性基板21の両面を覆うように導体層を形成した後、不要部分を除去(パターニング)し、配線パターンを含む導体層22、23を残存させることで形成される。
導体層の製造方法としては、例えば、プラズマCVD、熱CVD、レーザーCVDのような化学蒸着法、真空蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の物理蒸着法、電解めっき、無電解めっき等のめっき法、溶射法、ゾル・ゲル法、MOD法等が挙げられる。
また、導体層のパターニング方法としては、例えばフォトリソグラフィー法とエッチング法とを組み合わせた方法が挙げられる。
この他、一般的な回路パターン形成方法により製造可能である。
次に、光導波路の製造方法の一例について説明する。
光導波路1は、下方から支持フィルム18、クラッド層11、コア層13、クラッド層12およびカバーフィルム19をこの順で積層してなる積層体と、この積層体の一部を除去することで形成されたミラー16と、を有している。
積層体のうち、クラッド層11、コア層13およびクラッド層12の3層は、クラッド層11、コア層13およびクラッド層12を順次成膜して形成する方法、あるいは、クラッド層11、コア層13およびクラッド層12をあらかじめ基材上に成膜した後、それぞれを基板から剥離して貼り合わせる方法等により製造される。
一方、支持フィルム18およびカバーフィルム19は、上述したようにして製造された3層に対して貼り合わせる方法により製造される。
クラッド層11、コア層13およびクラッド層12の各層は、それぞれ形成用の組成物を基材上に塗布して液状被膜を形成した後、液状被膜を均一化するとともに揮発成分を除去することにより形成される。
塗布方法としては、例えば、ドクターブレード法、スピンコート法、ディッピング法、テーブルコート法、スプレー法、アプリケーター法、カーテンコート法、ダイコート法等の方法が挙げられる。
また、液状被膜中の揮発成分を除去するには、液状被膜を加熱したり、減圧下に置いたり、あるいは乾燥ガスを吹き付けたりする方法が用いられる。
なお、各層の形成用組成物としては、例えば、クラッド層11、コア層13またはクラッド層12の構成材料を各種溶媒に溶解または分散してなる溶液(分散液)が挙げられる。
ここで、コア層13中にコア部14と側面クラッド部15とを形成する方法としては、例えば、フォトブリーチング法、フォトリソグラフィー法、直接露光法、ナノインプリンティング法、モノマーディフュージョン法等が挙げられる。これらの方法はいずれも、コア層13の一部領域の屈折率を変化させる、あるいは、一部領域の組成を異ならせることにより、相対的に屈折率の高いコア部14と相対的に屈折率の低い側面クラッド部15とを作り込むことができる。以上のようにして、前記積層体が得られる。
次いで、積層体に対して支持フィルム18の下面側から一部を除去する掘り込み加工を施す。これにより得られた空間(空洞)の内壁面がミラー16となる。
積層体に対する掘り込み加工は、例えば、レーザー加工法、ダイシングソーによるダイシング加工法等により行うことができる。
以上のようにして、光導波路1が得られる。
≪第1製造方法≫
図8、9は、図2に示す光導波路モジュールを製造する第1の方法を説明するための図(縦断面図)である。
図2に示す光導波路モジュール10を製造する第1の方法は、[1]回路基板2の一方の面側に未硬化または半硬化の樹脂層60を成膜する工程と、[2]未硬化または半硬化の樹脂層60に凹部65、66を形成する工程と、[3]発光素子3および半導体素子4の下面から突出するように設けられたバンプ8を凹部65、66の底面に押圧し、底部を貫通させてバンプ8と回路基板2とを接触させるようにして発光素子3および半導体素子4を実装する工程と、[4]未硬化または半硬化の樹脂層60を本硬化させる工程と、を有する。以下、各工程について順次説明する。
[1]まず、回路基板2を用意する。回路基板2には、絶縁性基板21の表面に導体層22および導体層23が形成されている(図8(a))。
次いで、図8(b)に示すように、回路基板2上に樹脂層60を形成する。樹脂層60は、前述した素子実装部6の構成材料の未硬化物または半硬化物で構成される。これを各種塗布法により回路基板2上に成膜する。塗布法としては、特に限定されないが、例えば、ドクターブレード法、バーコート法、ダイコート法等が挙げられる。なお、樹脂層60には、必要に応じて硬化剤を添加しておく。これにより、光や熱等の付与に伴い、樹脂層60を速やかに硬化させることができ、製造効率を高めることができる。
また、樹脂層60を成膜する方法以外に、別に用意した剥離基板上に樹脂層60を成膜しておき、剥離基板から剥離させた樹脂層60を回路基板2上に貼り合わせるようにしてもよい。
[2]次に、凹部65、66の形状に対応した成形型600を用意し、これを図8(c)に示すように樹脂層60に押し当てる。これにより、成形型600の形状が樹脂層60に転写され、樹脂層60に凹部65、66が形成される。この成形の際には、樹脂層60の温度を上げることで、樹脂層60を軟化させ、成形性を高めるように」してもよい。その後、必要に応じて樹脂層60の温度を下げる等の半硬化処理を行い、樹脂層60が本硬化しない程度に硬化させてもよい。これにより、成形型600から樹脂層60を離型しても、転写された形状を維持することができる。なお、この際の樹脂層60の硬度は、転写された形状を維持しつつ、後述する工程においてバンプ8の押圧によって凹部65、66の底部が貫通させられる程度に設定される。
このような凹部65、66の形成は、あらかじめ高い寸法精度で型が形成されている成形型600を用い、回路基板2の端面等を基準点にして位置合わせを行うことができるため、比較的高い位置精度で行うことができる。また、光導波路1がマルチチャンネルの場合には、チャンネル間に跨るように形成された樹脂層60に対して複数の凹部65を形成する必要があり、通信品質の均一性の確保等の観点からはこれらの凹部65の相互の位置精度も重要である。この場合に、あらかじめ高い寸法精度が保たれている成形型600を用いることにより、凹部65同士の位置精度を極めて高くすることができる。その結果、凹部65に嵌め込まれる発光素子3の位置精度も高めることができる。さらには、チャンネル数が多く、多数の凹部65、66を形成しなければならない場合でも、成形型600を用いることにより、1回の成形プロセスで短時間に形成することができる。
また、成形型600を押し当てる以外の方法で凹部65、66を形成するようにしてもよい。この方法としては、例えば、回路基板2上に成形型600を保持し、回路基板2と成形型600との間隙に前記未硬化物または半硬化物を充填した後、硬度をやや高め、その後成形型600を離型する方法等が挙げられる。さらに、機械加工、レーザー加工、電子線加工、ウォータージェット加工、サンドブラスト加工、ショットブラスト加工等の各種加工方法により、樹脂層60の一部を除去することにより凹部65、66を形成する方法も用いられる。
[3]次に、電極32に固着するバンプ8が設けられた発光素子3および電極42に固着するバンプ8が設けられた半導体素子4をそれぞれ用意する。そして、樹脂層60に形成された凹部65内に発光素子3を嵌め込み(図9(d))、バンプ8を底面に押圧する(図9(e))。同様に、凹部66内に半導体素子4を嵌め込み、バンプ8を底面に押圧する。この押圧により、バンプ8は樹脂層60を押し退けるようにして凹部65、66の底部を貫通し、回路基板2の上面に接触する(図9(f))。その結果、凹部65、66の底部には、貫通孔651、661が形成される。この場合も、前述したように樹脂層60の温度を上げるようにしてもよい。また、バンプ8の押圧は、発光素子3の自重を利用したものであってもよい。
ここで、発光素子3の実装は、凹部65に嵌め込んだ状態で行われるため、凹部65を囲うように位置する当接部62に沿って発光素子3の位置合わせを行いさえすれば、回路基板2の面方向における位置ずれが起き難い。このため、発光素子3を容易に高い位置精度で実装することができる。これは、前述したように、成形型600を用いた凹部65の形成が、原理上、高い位置精度で行い得ることに起因している。
一方、この押圧により、凹部65の底部は、発光素子3と回路基板2との間隙に充填されることとなる。その結果、図2に示す光透過部61が形成されることとなる。この光透過部61は、樹脂層60の押圧によって前記間隙を充填するようにして形成されるため、従来のアンダーフィルと同様の機能を有する。すなわち、発光素子3と回路基板2との光結合効率を高めるとともに発光素子3の固定、保護等が図られる。
また、このようにして形成される素子実装部6は、従来のアンダーフィルに比べて吸湿性が低く、耐候性の高いものとなるため、高品質で安定した光通信を実現可能な光導波路モジュール10が得られる。さらには、間隙に樹脂を充填する作業が不要なため、ボイド残りが発生し難いという利点もある。
なお、貫通孔651、661の形成方法は上記の方法に限定されず、例えば、発光素子3や半導体素子4の実装に先立ち、各種加工方法によって凹部65、66の底部の一部を除去する方法等も用いられる。このような方法によれば、例えばバンプ8が発光素子3の下面に固着されているものでなくても、素子実装部6に対して実装可能である。
[4]次に、未硬化または半硬化の樹脂層60を本硬化させる。これにより、発光素子3および半導体素子4が確実に固定される。これにより、発光素子3および接合部の保護がなされるとともに、発光素子3の発光強度(発光素子3と回路基板2との光結合効率)が確保される。
以上のようにして発光素子3および半導体素子4を実装した後、回路基板2の下面に接着層5を介して光導波路1を接着する。これにより、光導波路モジュール10が製造される。
なお、図5〜7に示す光導波路モジュール10も、上記第1製造方法と同様にして製造可能である。
また、光導波路1をあらかじめ回路基板2に接着した後、素子実装部6を形成するようにしてもよい。
≪第2製造方法≫
以下、図2に示す光導波路モジュールを製造する第2の方法について説明するが、第1製造方法との相違点を中心に説明し、同様の事項についてはその説明を省略する。
図10は、図2に示す光導波路モジュールを製造する第2の方法を説明するための図(縦断面図)である。
図2に示す光導波路モジュール10を製造する第2の方法は、[1]剥離基材100上に未硬化または半硬化の樹脂層60を形成する工程と、[2]樹脂層60に凹部65、66を形成する工程と、[3]発光素子3および半導体素子4の下面から突出するバンプ8を凹部65、66の底面に押圧し、底部を貫通させる工程と、[4]樹脂層60を剥離基材100から剥離し、回路基板2に貼り付ける工程と、[5]未硬化または半硬化の樹脂層60を本硬化させる工程と、を有する。以下、各工程について順次説明する。
[1]まず、剥離基材100を用意する。剥離基材100の上面には、必要に応じて剥離処理を施しておく。これにより、剥離基材100の上面に成膜された樹脂層60を容易に剥離することができる。
剥離処理としては、例えば、基材上に剥離層を成膜する処理が挙げられる。剥離層の構成材料としては、例えば、フッ素系樹脂、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ABS樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂等の各種樹脂材料が挙げられる。
次いで、剥離基材100上に樹脂層60を形成する(図10(a))。
[2]次に、第1製造方法と同様にして、樹脂層60に凹部65、66を形成する(図10(b))。
[3]次に、凹部65内に発光素子3を、凹部66内に半導体素子4をそれぞれ嵌め込み、バンプ8を底面に押圧する。これにより、凹部65、66の底部をバンプ8により貫通させる(図10(c))。
[4]次に、凹部65、66内に発光素子3、半導体素子4を嵌め込んだ状態で樹脂層60を剥離基材100から剥離し、回路基板2の上面に貼り付ける(図10(d))。
[5]次に、未硬化または半硬化の樹脂層60を本硬化させる。その後、回路基板2の下面に光導波路1を接着し、光導波路モジュール10が得られる。
このような第2製造方法によれば、樹脂層60に対して発光素子3の位置を正確に合わせることができる。したがって、樹脂層60と回路基板2との位置合わせを行いさえすれば、回路基板2の面方向における位置ずれが起き難い。このため、容易に発光素子3を実装することができ、その位置精度は高いものとなる。これは、前述したように、樹脂層60に形成した凹部65の形成が、原理上、高い位置精度で行い得ることに起因している。
なお、図5〜7に示す光導波路モジュール10も、上記第2製造方法と同様にして製造可能である。
<電子機器>
本発明の光導波路モジュールを備える電子機器(本発明の電子機器)は、光信号と電気信号の双方の信号処理を行ういかなる電子機器にも適用可能であるが、例えば、ルーター装置、WDM装置、携帯電話、ゲーム機、パソコン、テレビ、ホーム・サーバー等の電子機器への適用が好適である。これらの電子機器では、いずれも、例えばLSI等の演算装置とRAM等の記憶装置との間で、大容量のデータを高速に伝送する必要がある。したがって、このような電子機器が本発明の光導波路モジュールを備えることにより、電気配線に特有なノイズ、信号劣化等の不具合が解消されるため、その性能の飛躍的な向上が期待できる。
さらに、光導波路部分では、電気配線に比べて発熱量が大幅に削減される。このため、基板内の集積度を高めて小型化が図られるとともに、冷却に要する電力を削減することができ、電子機器全体の消費電力を削減することができる。
以上、本発明の光導波路モジュール、光導波路モジュールの製造方法および電子機器の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば光導波路モジュールを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよく、複数の実施形態同士を組み合わせるようにしてもよい。
また、図1では、チャンネル(コア部)の数が1つの光導波路を図示しているが、本発明の光導波路モジュールが備える光導波路のチャンネル数は2つ以上であってもよい。この場合、チャンネル数に応じてミラー、レンズ、発光素子、受光素子等の数を設定すればよく、さらに素子実装部に形成する凹部、貫通孔等の数もチャンネル数に応じて設定される。したがって、例えばチャンネル数が2つの場合、素子実装部6には凹部65と凹部66とがそれぞれ2つずつ形成されているのが好ましい。
また、発光素子および受光素子については、1つの素子に複数の発光部または複数の受光部を備えたものを用いるようにしてもよい。この場合、1つの凹部65に対して3個以上の貫通孔651が形成される。
1 光導波路
10 光導波路モジュール
11、12 クラッド層
13 コア層
14 コア部
15 側面クラッド部
16 ミラー
18 支持フィルム
19 カバーフィルム
2 回路基板
20 コネクター
21 絶縁性基板
22、23 導体層
3 発光素子
31 発光部
32 電極
4 半導体素子
42 電極
5 接着層
6 素子実装部
60 樹脂層
600 成形型
61 光透過部
62 当接部
63 充填部
64 当接部
65、66 凹部
65’ 凹部
651、661 貫通孔
7 受光素子
71 受光部
8 バンプ
100 基材

Claims (9)

  1. 光導波路と、
    光素子と、
    前記光導波路と前記光素子との間に設けられた基板と、
    前記光素子を当接させることで前記光素子の位置を規制する当接部と、前記光素子の光路上に設けられた光透過部と、を備え、前記当接部および前記光透過部が同一の材料で一体的に形成されてなる素子実装部と、
    を有することを特徴とする光導波路モジュール。
  2. 前記光素子は、光素子本体と、前記光素子本体に設けられた受発光部と、前記光素子本体に設けられた通電端子と、を備えるものであり、
    前記当接部は、前記光素子を収容可能であるとともに、内壁面が前記光素子本体の外面と当接するよう構成された凹部の前記内壁面である請求項1に記載の光導波路モジュール。
  3. 前記光素子は、光素子本体と、前記光素子本体に設けられた受発光部と、前記光素子本体に設けられた通電端子と、を備えるものであり、
    前記当接部は、内壁面が前記通電端子の外面と当接するよう構成された凹部の前記内壁面である請求項1に記載の光導波路モジュール。
  4. 前記通電端子は、前記光素子本体の外面から突出するよう構成されており、
    前記未硬化または半硬化の光透過部を貫通させて前記通電端子と前記基板とを接触させ、その後、前記光透過部を硬化させてなるものである請求項1ないし3のいずれかに記載の光導波路モジュール。
  5. 光導波路と、
    光素子本体と、前記光素子本体に設けられた受発光部と、前記光素子本体に設けられ、前記光素子本体の外面から突出するよう構成された通電端子と、を備える光素子と、
    前記光導波路と前記光素子との間に設けられた基板と、を有する光導波路モジュールの製造方法であって、
    基板の一方の面側に未硬化または半硬化の樹脂層を成膜する工程と、
    前記未硬化または半硬化の樹脂層に凹部を形成する工程と、
    前記凹部の底部を貫通させて前記通電端子と前記基板とを接触させるように前記光素子を実装する工程と、
    前記未硬化または半硬化の樹脂層を本硬化させる工程と、を有することを特徴とする光導波路モジュールの製造方法。
  6. 光導波路と、
    光素子本体と、前記光素子本体に設けられた受発光部と、前記光素子本体に設けられ、前記光素子本体の外面から突出するよう構成された通電端子と、を備える光素子と、
    前記光導波路と前記光素子との間に設けられた基板と、を有する光導波路モジュールの製造方法であって、
    剥離基材上に未硬化または半硬化の樹脂層を成膜する工程と、
    前記未硬化または半硬化の樹脂層に凹部を形成する工程と、
    前記剥離基材から剥離させた前記未硬化または半硬化の樹脂層を前記基板の一方の面側に積層する工程と、
    前記凹部の下面を貫通させて前記通電端子と前記基板とを接触させるように前記光素子を実装する工程と、
    前記未硬化または半硬化の樹脂層を本硬化させる工程と、を有することを特徴とする光導波路モジュールの製造方法。
  7. 前記凹部は、前記光素子本体を挿入し得るよう構成されている請求項5または6に記載の光導波路モジュールの製造方法。
  8. 前記凹部を、成形型を用いた成形法により形成する請求項5ないし7のいずれかに記載の光導波路モジュールの製造方法。
  9. 請求項1ないし4のいずれかに記載の光導波路モジュールを有することを特徴とする電子機器。
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