JP2013087910A - 制動力調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両ブレーキにおける制動力の調整性を向上させる技術を提供する。
【解決手段】制動力調整装置100は、ブレーキ操作に応じて変位し、当該変位により第1の力F1を出力する第1出力部120と、ディスクロータ12に付勢される摩擦部材と第1出力部120との間に配置され、第1出力部120から入力された第1の力F1によって変位し、当該変位により、第1の力F1を、摩擦部材をディスクロータ12に向けて変位させる第2の力F2に変換して出力する第2出力部140と、を備える。第2出力部140は、その変位に応じた出力について非線形特性を有し、第1出力部120は、その変位に応じた出力について、第2出力部140の有する非線形特性を線形に近づけるような非線形特性を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、制動力調整装置に関する。
従来、ブレーキキャリパのシリンダと同等の機構として、トグルリンクを用いた車両ブレーキが考案されている(特許文献1および2参照)。特許文献1のブレーキは、圧電アクチュエータにより発生した力をトグル機構でピストンの推進力に変換し、制動力を発生させている。特許文献2のブレーキは、一対のトグル機構が並列に設けられ、モータのトルクを一対のトグル機構およびピストンを介してブレーキパッドに伝達させている。
特表2000−514533号公報 特開2000−104766号公報
上述の車両ブレーキは、トグル機構を介して制動力を発生させており、トグル機構がその変位に応じた出力について非線形特性を有するため、制動力の調整性について改善の余地があった。特に、車両ブレーキの小型化のためにトグル機構を構成するリンクの長さを短くした場合、リンクの角度変化に対してピストンの推進力が急激に変化するため、制動力の調整がより困難となる。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両ブレーキにおける制動力の調整性を向上させる技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の制動力調整装置は、ブレーキ操作に応じて変位し、当該変位により第1の力を出力する第1出力部と、ディスクロータに付勢される摩擦部材と前記第1出力部との間に配置され、前記第1出力部から入力された第1の力によって変位し、当該変位により、前記第1の力を前記摩擦部材をディスクロータに向けて変位させる第2の力に変換して出力する第2出力部と、を備え、前記第2出力部は、その変位に応じた出力について非線形特性を有し、前記第1出力部は、その変位に応じた出力について、前記第2出力部の有する非線形特性を線形に近づけるような非線形特性を有することを特徴とする。
この態様の制動力調整装置によれば、車両ブレーキにおける制動力の調整性を向上させることができる。
上記態様において、前記第2出力部は、第1リンクおよび第2リンクを有するリンク機構で構成され、前記第1リンクが前記摩擦部材に直接または間接に接続され、前記第1リンクと前記第2リンクとの接続部に前記第1の力が入力され、前記第1リンクおよび前記第2リンクの変位により前記摩擦部材に前記第2の力が入力されてもよい。また、前記リンク機構は、前記第1リンクおよび前記第2リンクが成す角が鈍角となるように連結され、当該成す角が大きくなる場合に、前記摩擦部材がディスクロータに向けて変位するように構成されてもよい。これらの態様によっても、制動力の調整性を向上させることができる。
また、上記態様において、前記第2出力部は、回転軸が偏心した位置に設けられた偏心円板部と、当該偏心円板部に連結され偏心円板部の円周の外側に向かって延在する腕部とを有する偏心カム機構で構成され、前記偏心円板部が前記摩擦部材に直接または間接に接続され、前記第1の力が前記腕部に入力されて前記偏心円板部が回転軸周りに回転し、前記偏心円板部の回転により前記摩擦部材に前記第2の力が入力されてもよい。この態様によっても、制動力の調整性を向上させることができる。
また、上記いずれかの態様において、前記第1出力部は、ブレーキ操作に応じて回転運動する円板部と、円板部の回転運動に応じて往復運動するピストン部とを有するクランク機構で構成され、前記ピストン部が前記第2出力部に接続され、前記ピストン部の変位により前記第2出力部に前記第1の力が入力されてもよい。また、上記いずれかの態様において、前記第1出力部は、ロッド部と、当該ロッド部を伸長および短縮させるモータ部とを有するサーボアクチュエータで構成され、前記ロッド部の先端が前記第2出力部に接続され、前記ロッド部の変位により前記第2出力部に前記第1の力が入力されてもよい。これらの態様によっても、制動力の調整性を向上させることができる。
本発明によれば、車両ブレーキにおける制動力の調整性を向上させる技術を提供することができる。
実施形態1に係る制動力調整装置を設けたディスクブレーキの概略構造を示す正面図である。 リンク機構における力点と作用点との関係を説明するための模式図である。 図3(A)は、第2出力部の模式図である。図3(B)は、第2出力部の変位と出力との関係を示すグラフである。 図4(A)は、第1出力部の模式図である。図4(B)は、第1出力部の変位と出力との関係を示すグラフである。 図5(A)は、制動力調整装置およびディスクブレーキの模式図である。図5(B)は、ピストンストロークとブレーキパッドへの出力との関係を示すグラフである。 実施形態2に係る制動力調整装置における第2出力部の概略構造を示す模式図である。 実施形態3に係る制動力調整装置における第1出力部の概略構造を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。以下の実施の形態で説明する制動力調整機構は、車両のブレーキに適用することができる。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る制動力調整装置を設けたディスクブレーキの概略構造を示す正面図である。図1に示すように、ディスクブレーキ10は、回転軸Axを中心とする円板状のディスクロータ12と、車両に支持されるキャリパ14と、キャリパ14が備える一対のブレーキパッド16a,16bと、キャリパ14のシリンダ17内に摺動可能に設けられたピストン18と、を備える。キャリパ14は、前述の一対のブレーキパッド16a,16bがディスクロータ12に向かって移動できるようにガイドするスライドピン20を有する。ブレーキパッド16aは、ピストン18によりディスクロータ12に向けて変位し、ブレーキパッド16bは、連結機構(図示せず)によりブレーキパッド16aに連結されており、ブレーキパッド16aの変位に追従してディスクロータ12に向けて変位する。ブレーキパッド16a,16bは、ディスクロータ12に付勢されることでディスクロータ12との摩擦力により制動力を発生させる摩擦部材として機能する。
ピストン18には、制動力調整装置100が連結されている。制動力調整装置100は、ブレーキ操作に相関した外力を受ける第1出力部120と、ブレーキパッド16aと第1出力部120との間に配置された第2出力部140とを備える。第1出力部120は、ブレーキ操作に応じて変位し、当該変位により第1の力F1を出力する。第2出力部140は、第1出力部120から入力された第1の力F1によって変位し、当該変位により、第1の力F1を、ブレーキパッド16aをディスクロータ12に向けて変位させる第2の力F2に変換して出力する。
本実施形態では、第1出力部120は、ブレーキ操作に応じて回転運動する円板部122と、円板部122の回転運動に応じて往復運動するピストン部124とを有するクランク機構で構成されている。円板部122とピストン部124とは、連接ロッド126により連結されている。連接ロッド126の一端は、円板部122の回転軸122aからずれた位置で円板部122に接続されている。また、ピストン部124は、第2出力部140に接続されている。
円板部122は、例えばブレーキペダルやブレーキECU(ともに図示せず)から信号を受けてブレーキ操作に応じて駆動するモータ(図示せず)に回転軸122aが接続されており、モータの駆動により回転する。円板部122が矢印A方向に回転すると、円板部122の回転が連接ロッド126を介してピストン部124に伝達され、ピストン部124が矢印B方向に推進する。ブレーキ操作が解除されると、円板部122が矢印Aと逆方向に回転し、ピストン部124が矢印Bと逆方向に後退する。ピストン部124が変位することで、具体的にはピストン部124が矢印B方向に推進することで、推進力あるいは推力としての第1の力F1が発生し、第2出力部140に第1の力F1が入力される。
本実施形態では、第2出力部140は、第1リンク142および第2リンク144を有するリンク機構で構成されている。このリンク機構は、トグルリンクである。トグルリンクが有する特徴としては、例えば、(i)入力はリンク系によって伝達される、(ii)入力によって部材が入力方向に移動する、(iii)リンクが一直線になったときには入力が除去されても、部材は反入力方向に戻らず位置が保持される、(iv)位置が保持された後、反入力方向の外力に対して大きな抗力を持つ、などが挙げられる。
図2は、リンク機構における力点と作用点との関係を説明するための模式図である。図2に示すリンク機構は、2つのリンクa,bが角度βで連結されている。リンクaは、その一端が支点に支持されており、その他端がリンクbの一端と連結されている。リンクaの他端とリンクbの一端との連結部は力点として機能し、その力点に矢印Xの方向から力Fが入力されると、リンクbの他端である作用点において力Pが矢印Yの方向に出力される。
ここで、力Fと力Pとの関係は以下の式(1)で示される。
P=(1/2)×F×tan(θ/2)・・・式(1)
図1に示すように、リンク機構を構成する第1リンク142の一端142aは、ピストン18に対して回動可能に連結され、作用点として機能する。一方、第2リンク144の他端144bは、車体BDに対して回動可能に連結され、支点として機能する。なお、本実施形態では、第1リンク142は、一端142aがピストン18を介して間接的にブレーキパッド16aに接続されているが、一端142aが直接的にブレーキパッド16aに接続されてもよい。また、第2リンク144は、他端144bが直接的に車体BDに接続されているが、他端144bが他の部材を介して間接的に車体BDに接続されてもよい。
また、第1リンク142の他端142bと第2リンク144の一端144aとは、互いに回動可能に連結され、その接続部146が力点として機能する。接続部146には、ピストン部124が連結されており、接続部146に第1の力F1が入力される。第1の力F1が入力されると、第1リンク142および第2リンク144が変位し、作用点である第1リンク142の一端142aが、ピストン18をブレーキパッド16aに近づける方向に移動する。したがって、第1リンク142および第2リンク144の変位により、第1リンク142の一端142aから、ブレーキパッド16aをディスクロータ12に近づける方向の第2の力F2が出力さる。第2の力F2は、ピストン18を介してブレーキパッド16aに入力される。
本実施形態では、リンク機構は、第1リンク142および第2リンク144が成す角β(図3(A)参照)が鈍角となるように連結されている。したがって、第1の力F1が第1出力部120から第2出力部140に入力されると、当該成す角βが大きくなり、ブレーキパッド16aがディスクロータ12に向けて変位する。その結果、ブレーキパッド16aがディスクロータ12に押圧されて、制動力が発生する。
以上説明した構成を有する制動力調整装置100では、ブレーキ操作に応じて駆動するモータの回転トルクは、第1出力部120によって第2出力部140のリンク機構における接続部146を押す第1の力F1に変換される。そして、第1出力部120から入力された第1の力F1は、第2出力部140によってブレーキパッド16aをディスクロータ12に向けて変位させる力であり、かつ増幅された力である第2の力F2に変換されて、ピストン18を介してブレーキパッド16aに入力される。
続いて、第1出力部120が有する出力特性、第2出力部140が有する出力特性および第1出力部120と第2出力部140とが直列に接続された制動力調整装置100が有する出力特性について説明する。図3(A)は、第2出力部の模式図である。図3(B)は、第2出力部の変位と出力との関係を示すグラフである。図4(A)は、第1出力部の模式図である。図4(B)は、第1出力部の変位と出力との関係を示すグラフである。図5(A)は、制動力調整装置およびディスクブレーキの模式図である。図5(B)は、ピストンストロークとブレーキパッドへの出力との関係を示すグラフである。なお、図5(B)の破線は、図3(B)の第2出力部の変位と出力との関係を示すグラフに相当する。
図3(A)および図3(B)に示すように、トグル機構で構成された第2出力部140は、その変位に応じた出力について非線形特性を有する。具体的には、接続部146に一定の力F1’が入力されて第1リンク142と第2リンク144とが成す角βが大きくなっていくと、角βが所定のβ1となるまでは作用点である一端142aから出力される力F2’はほぼ一定であり、角βがβ1を超えると力F2’が急激に増大する。すなわち、第2出力部140は、一定の入力を非線形に増加する出力に変換する。そのため、トグル機構は、簡素な構造で大きな倍力を得ることができる一方で、リンクの変位に対する出力の変化が急であるため制動力の調整が困難である。特に、トグル機構は、小さいサイズで所望の出力を得ることが困難である。すなわち、トグル機構では、リンクを長くすることで大きな出力を得ることができるが、小サイズ化する場合はリンク長に制限がある。リンク長を維持したまま大きな出力を得ようとした場合、幾何学的なリンク配置が必要となり、その結果、リンクの変位に対する出力の変化がより急峻になる。
一方、図4(A)および図4(B)に示すように、クランク機構で構成された第1出力部120は、その変位に応じた出力について、第2出力部140の有する非線形特性を線形に近づけるような非線形特性を有する。具体的には、回転軸122aに一定の回転トルクが入力されて円板部122の回転量である角αが大きくなっていくと、角αが所定のα1まで第1の力F1が増大し、角αがα1を超えると第1の力F1が減少し始める。すなわち、第1出力部120は、一定の回転トルクを、第2出力部140の出力特性を線形に近づけるような上に凸の非線形特性を持つ出力に変換する。
そして、本実施形態に係る制動力調整装置100は、図5(A)に示すように、ブレーキ操作に応じて駆動するモータとキャリパ14との間に、第1出力部120と第2出力部140とを直列に配列し、上述のような非線形特性を有する第1の力F1を第2出力部140に入力している。そのため、図5(B)に示すように、制動力調整装置100では第2出力部140の非線形特性が第1出力部120の非線形特性によって打ち消されて、ピストン18のストローク量に応じた出力が第2出力部140の非線形特性に比べて線形に近い特性を持つ出力となる。すなわち、制動力調整装置100では、ピストン18のストローク量が大きくなっていくと、第2出力部140単独の場合の出力に比べてより直線に近い特性を持って第2の力F2が増大していく。言い換えれば、ペダル操作に応じて駆動するモータから第1出力部120および第2出力部140を経由してブレーキパッド16aに出力される第2の力F2は、第2出力部140の非線形特性を弱めた特性、すなわちよりリニアな特性となる。そのため、制動力を調整しやすくすることができる。
以上説明したように、ブレーキ操作に応じて変位し、当該変位により第1の力F1を出力する第1出力部120と、ブレーキパッド16aと第1出力部120との間に配置され、第1出力部120から入力された第1の力F1によって変位し、当該変位により第2の力F2を出力する第2出力部140とを備える。そして、第2出力部140は、その変位に応じた出力について非線形特性を有し、第1出力部120は、その変位に応じた出力について、第2出力部140の有する非線形特性を線形に近づけるような非線形特性を有する。すなわち、トグルリンクにより倍力機構を構成し、トグルリンクと直列上流側にクランク機構を配置している。そのため、制動力調整装置100の出力特性を、第2出力部140が単独の場合に比べて非線形性を弱めたものとすることができる。その結果、リンクの角度変化に対する出力の変化が穏やかになり、制動力のコントロール性を向上させることができる。また、その結果、制動時の操作フィーリングが向上する。
(実施形態2)
実施形態1に係る制動力調整装置100は、倍力機構である第2出力部をリンク機構で構成している。一方、実施形態2に係る制動力調整装置100は、第2出力部をリンク機構に代えて偏心カム機構で構成している点が実施形態1と大きく異なる。以下、本実施形態について説明する。なお、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明および図示は適宜省略する。
図6は、実施形態2に係る制動力調整装置における第2出力部の概略構造を示す模式図である。図6に示すように、本実施形態の第2出力部240は、回転軸Rが偏心した位置に設けられた偏心円板部242と、当該偏心円板部242に連結され偏心円板部242の円周の外側に向かって延在する腕部244とを有する偏心カム機構で構成されている。
偏心円板部242は、車体側に固定された偏心ピン241に回転可能に連結されている。偏心ピン241の中心軸、すなわち偏心円板部242の回転軸Rと、偏心円板部242の中心242aとは互いにずれており、回転軸Rが支点として機能する。また、偏心円板部242の側面がピストン18に当接し、作用点として機能する。なお、本実施形態では、偏心円板部242は、ピストン18を介して間接的にブレーキパッド16aに接続されているが、直接的にブレーキパッド16aに接続されてもよい。
腕部244は、棒状であり、一端244aが偏心円板部242に固定され、他端244b側が偏心円板部242の円周の外側に延在している。腕部244の他端244bは、第1出力部120(図1参照)のピストン部124に回転可能に連結され、その接続部246が力点として機能する。ピストン部124から第1の力F1が腕部244に入力されると、偏心円板部242が回転軸R周りに回転(変位)し、偏心円板部242の回転により作用点である偏心円板部242の側面が、ピストン18をブレーキパッド16aに近づける方向に押圧する。すなわち、偏心円板部242から、ブレーキパッド16aをディスクロータ12に近づける方向の第2の力F2が出力さる。第2の力F2は、ピストン18を介してブレーキパッド16aに入力される。なお、偏心円板部242の回動により、偏心ピン241と偏心円板部242との間には摩擦力F3が、偏心円板部242とピストン18との間には摩擦力F4がそれぞれ生じうる。
このような偏心カム機構で構成された第2出力部240は、その変位に応じた出力について、実施形態1のトグル機構で構成された第2出力部140と同様の非線形特性を有する(図3(B)参照)。すなわち、第2出力部240は、一定の入力を非線形に増加する出力に変換する。本実施形態に係る制動力調整装置100は、実施形態1に係る制動力調整装置100と同様に、ブレーキ操作に応じて駆動するモータとキャリパ14との間に、第1出力部120と第2出力部240とを直列に配列し、上述のような非線形特性を有する第1の力F1を第2出力部240に入力している。そのため、制動力調整装置100では、第2出力部240の非線形特性が第1出力部120の非線形特性によって打ち消されて、ピストン18のストローク量に応じた出力が第2出力部240の非線形特性に比べて線形に近い特性を持つ出力となる(図5(B)参照)。
以上説明した実施形態2に係る制動力調整装置100によっても、実施形態1と同様に、その出力特性を、第2出力部240が単独の場合に比べて非線形性を弱めたものとすることができる。その結果、リンクの角度変化に対する出力の変化が穏やかになり、制動力のコントロール性を向上させることができる。
(実施形態3)
実施形態1に係る制動力調整装置100は、第1出力部をクランク機構で構成している。一方、実施形態3に係る制動力調整装置100は、第1出力部をクランク機構に代えてサーボ機構で構成している点が実施形態1と大きく異なる。以下、本実施形態について説明する。なお、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明および図示は適宜省略する。
図7は、実施形態3に係る制動力調整装置における第1出力部の概略構造を示す模式図である。図7に示すように、本実施形態の第1出力部320は、ロッド部322と、当該ロッド部322を伸長および短縮させるモータ部324とを有するサーボアクチュエータで構成されている。サーボアクチュエータとしては、電動、油圧式、空気圧式等のアクチュエータを用いることができる。
ロッド部322は、モータ部324に接続されている。モータ部324は、ロッド部322を矢印C方向へ伸長させることができ、また、ロッド部322を矢印D方向へ短縮させることができる。ロッド部322は、その先端322aが第2出力部140の接続部146に接続される。モータ部324がロッド部322を矢印C方向に伸長させると、ロッド部322の変位により第2出力部140に第1の力F1が入力される。
第1出力部320を構成するサーボアクチュエータは、出力を変化させることができ、その変位に応じた出力について、実施形態1のクランク機構で構成された第1出力部120と同様の非線形特性を有する(図4(B)参照)。すなわち、第1出力部320は、一定のトルクを、第2出力部140の出力特性を線形に近づけるような上に凸の非線形特性を持つ出力に変換する。
本実施形態に係る制動力調整装置100は、実施形態1に係る制動力調整装置100と同様に、ブレーキ操作に応じて駆動するモータとキャリパ14との間に、第1出力部320と第2出力部140とを直列に配列し、上述のような非線形特性を有する第1の力F1を第2出力部140に入力している。そのため、制動力調整装置100では、第2出力部140の非線形特性が第1出力部320の非線形特性によって打ち消されて、ピストン18のストローク量に応じた出力が第2出力部140の非線形特性に比べて線形に近い特性を持つ出力となる(図5(B)参照)。
以上説明した実施形態3に係る制動力調整装置100によっても、実施形態1と同様に、その出力特性を、第2出力部140が単独の場合に比べて非線形性を弱めたものとすることができる。その結果、リンクの角度変化に対する出力の変化が穏やかになり、制動力のコントロール性を向上させることができる。なお、本実施形態の第1出力部320と実施形態2の第2出力部240とを組み合わせても、同様の効果を得ることができる。
以上、本発明を上述の各実施形態を参照して説明したが、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各実施形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。
なお、上述のディスクブレーキは、車両だけではなく、産業用の設備において制動力が必要な用途にも適用できる。
F1 第1の力、 F2 第2の力、 R 回転軸、 12 ディスクロータ、 100 制動力調整装置、 120 第1出力部、 122 円板部、 122a 回転軸、 124 ピストン部、 140 第2出力部、 142 第1リンク、 144 第2リンク、 146 接続部、 240 第2出力部、 242 偏心円板部、 244 腕部、 246 接続部、 320 第1出力部、 322 ロッド部、 322a 先端、 324 モータ部。

Claims (6)

  1. ブレーキ操作に応じて変位し、当該変位により第1の力を出力する第1出力部と、
    ディスクロータに付勢される摩擦部材と前記第1出力部との間に配置され、前記第1出力部から入力された第1の力によって変位し、当該変位により、前記第1の力を前記摩擦部材をディスクロータに向けて変位させる第2の力に変換して出力する第2出力部と、を備え、
    前記第2出力部は、その変位に応じた出力について非線形特性を有し、
    前記第1出力部は、その変位に応じた出力について、前記第2出力部の有する非線形特性を線形に近づけるような非線形特性を有することを特徴とする制動力調整装置。
  2. 前記第2出力部は、第1リンクおよび第2リンクを有するリンク機構で構成され、
    前記第1リンクが前記摩擦部材に直接または間接に接続され、前記第1リンクと前記第2リンクとの接続部に前記第1の力が入力され、前記第1リンクおよび前記第2リンクの変位により前記摩擦部材に前記第2の力が入力される請求項1に記載の制動力調整装置。
  3. 前記リンク機構は、前記第1リンクおよび前記第2リンクが成す角が鈍角となるように連結され、当該成す角が大きくなる場合に、前記摩擦部材がディスクロータに向けて変位するように構成されている請求項2に記載の制動力調整装置。
  4. 前記第2出力部は、回転軸が偏心した位置に設けられた偏心円板部と、当該偏心円板部に連結され偏心円板部の円周の外側に向かって延在する腕部とを有する偏心カム機構で構成され、
    前記偏心円板部が前記摩擦部材に直接または間接に接続され、前記第1の力が前記腕部に入力されて前記偏心円板部が回転軸周りに回転し、前記偏心円板部の回転により前記摩擦部材に前記第2の力が入力される請求項1に記載の制動力調整装置。
  5. 前記第1出力部は、ブレーキ操作に応じて回転運動する円板部と、円板部の回転運動に応じて往復運動するピストン部とを有するクランク機構で構成され、
    前記ピストン部が前記第2出力部に接続され、前記ピストン部の変位により前記第2出力部に前記第1の力が入力される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制動力調整装置。
  6. 前記第1出力部は、ロッド部と、当該ロッド部を伸長および短縮させるモータ部とを有するサーボアクチュエータで構成され、
    前記ロッド部の先端が前記第2出力部に接続され、前記ロッド部の変位により前記第2出力部に前記第1の力が入力される請求項1乃至4のいずれか1項に記載の制動力調整装置。
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WO2017090737A1 (ja) * 2015-11-26 2017-06-01 Kyb株式会社 ブレーキ装置

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