JP2013087388A - 凹凸形成布の製造方法、凹凸形成布、およびそれを用いた製品 - Google Patents
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Abstract
【課題】高温および長時間での加工を必要とせず、ポリエステル繊維を含む布に凹凸形成が可能な凹凸形成布の製造方法を提供する。
【解決手段】ポリエステル含有芯鞘繊維を含むポリエステル繊維含有布に凹凸が形成された凹凸形成布の製造方法であって、前記ポリエステル含有芯鞘繊維は、ポリオレフィンの芯およびその周囲を囲むポリエステルの鞘から形成され、前記製造方法は、下記工程(A)〜(C)を含み、下記凹凸形成工程(B)を、下記加熱処理工程(A)の前、下記加熱処理工程(A)と同時、および下記加熱処理工程(A)の後からなる群から選択される少なくとも一つにおいて行うことを特徴とする製造方法。(A)前記ポリエステル繊維含有布を加熱処理する工程。(B)前記ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成する工程。(C)前記ポリエステル繊維含有布を冷却する工程。
【選択図】なし
【解決手段】ポリエステル含有芯鞘繊維を含むポリエステル繊維含有布に凹凸が形成された凹凸形成布の製造方法であって、前記ポリエステル含有芯鞘繊維は、ポリオレフィンの芯およびその周囲を囲むポリエステルの鞘から形成され、前記製造方法は、下記工程(A)〜(C)を含み、下記凹凸形成工程(B)を、下記加熱処理工程(A)の前、下記加熱処理工程(A)と同時、および下記加熱処理工程(A)の後からなる群から選択される少なくとも一つにおいて行うことを特徴とする製造方法。(A)前記ポリエステル繊維含有布を加熱処理する工程。(B)前記ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成する工程。(C)前記ポリエステル繊維含有布を冷却する工程。
【選択図】なし
Description
本発明は、凹凸形成布の製造方法、凹凸形成布、およびそれを用いた製品に関する。
ポリエステル繊維は、耐久性、撥水性等の各種特性に優れるため、広範な用途に用いられる。
特に、ポリエステル繊維は、衣類用等の布製品に好適である。例えば、ポリエステル繊維は、皺が付きにくいという特性を有し、かつ、綿、毛等の天然繊維と混合しても天然繊維の風合いを損ねないという特性を有する。これらの特性を利用して、ポリエステル繊維と天然繊維とを混合し、天然繊維の風合いとポリエステルの耐久性を両立させた布や衣類を作ることができる。具体的には、例えば、ポリエステルと綿とを混合した、皺が付きにくい形状記憶シャツ等が広く用いられている。
一方、ポリエステルは、他の材料と組み合わせた芯鞘繊維にも用いられる。例えば、芯がポリエステルで、鞘がポリオレフィンの芯鞘繊維がある(特許文献1〜3等)。逆に、芯がポリオレフィンで、鞘がポリエステルの芯鞘繊維も知られている(特許文献4〜7)。
衣類用等の布製品に対しては、機能性、デザイン性等の観点から、絞り加工、プリーツ加工、エンボス加工等、布に凹凸を形成する技術が用いられることがある。しかし、ポリエステル繊維製布に凹凸を形成しようとする場合、皺(すなわち凹凸)が付きにくいというポリエステル繊維の利点が、逆に欠点となる。すなわち、ポリエステル繊維製布に凹凸を形成するためには、かなりの高温(例えば、180℃以上、190〜195℃等の温度)による長時間の加工が必要である。このような高温による長時間での加工は、コストおよび生産性の点で問題があるばかりでなく、ポリエステル繊維自体を変質させるおそれがある。
また、ポリエステル繊維と他の繊維との混合布においては、前記他の繊維が、熱に弱い繊維(例えば天然繊維等)である場合が多い。このような場合、ポリエステル繊維に凹凸が形成されるほどの高温および長時間で加工すると、熱に弱い前記他の繊維が変質してしまうおそれがある。したがって、ポリエステル繊維と天然繊維等との混合布に対しては、凹凸形成は非常に困難である。
そこで、本発明は、高温および長時間での加工を必要とせず、ポリエステル繊維を含む布に凹凸形成が可能な凹凸形成布の製造方法、凹凸形成布、およびそれを用いた製品の提供を目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の凹凸形成布の製造方法は、
繊維含有布に凹凸が形成された凹凸形成布の製造方法であって、
前記繊維含有布は、ポリエステル繊維含有布であり、
前記ポリエステル繊維含有布は、ポリエステル含有芯鞘繊維を含み、
前記ポリエステル含有芯鞘繊維は、芯およびその周囲を囲む鞘から形成され、
前記芯は、ポリオレフィンから形成され、前記鞘は、ポリエステルから形成され、
前記製造方法は、下記工程(A)〜(C)を含み、
下記凹凸形成工程(B)を、下記加熱処理工程(A)の前、下記加熱処理工程(A)と同時、および下記加熱処理工程(A)の後からなる群から選択される少なくとも一つにおいて行うことを特徴とする製造方法。
(A)前記ポリエステル繊維含有布を加熱処理する工程
(B)前記ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成する工程
(C)前記ポリエステル繊維含有布を冷却する工程
繊維含有布に凹凸が形成された凹凸形成布の製造方法であって、
前記繊維含有布は、ポリエステル繊維含有布であり、
前記ポリエステル繊維含有布は、ポリエステル含有芯鞘繊維を含み、
前記ポリエステル含有芯鞘繊維は、芯およびその周囲を囲む鞘から形成され、
前記芯は、ポリオレフィンから形成され、前記鞘は、ポリエステルから形成され、
前記製造方法は、下記工程(A)〜(C)を含み、
下記凹凸形成工程(B)を、下記加熱処理工程(A)の前、下記加熱処理工程(A)と同時、および下記加熱処理工程(A)の後からなる群から選択される少なくとも一つにおいて行うことを特徴とする製造方法。
(A)前記ポリエステル繊維含有布を加熱処理する工程
(B)前記ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成する工程
(C)前記ポリエステル繊維含有布を冷却する工程
本発明の凹凸形成布は、前記本発明の凹凸形成布の製造方法により製造される凹凸形成布である。
また、本発明の製品は、前記本発明の凹凸形成布を含む製品であり、衣類、洋服、和服、着物、手袋、靴下、ソックス、下着、肌着、シャツ、カーディガン、タンクトップ、スカート、帽子、寝巻き、ストッキング、スカーフ、子供服、カバーリング、雑貨、寝具、クッション、インテリア雑貨、バッグ、手提げ袋、コサージュ、アートフラワー、またはタペストリーである。
本発明によれば、高温および長時間での加工を必要とせず、ポリエステル繊維を含む布に凹凸形成が可能な凹凸形成布の製造方法、凹凸形成布、およびそれを用いた製品を提供することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の説明により限定されない。
[凹凸形成布の製造方法]
本発明の凹凸形成布の製造方法は、前述の通り、
繊維含有布に凹凸が形成された凹凸形成布の製造方法であって、
前記繊維含有布は、ポリエステル繊維含有布であり、
前記ポリエステル繊維含有布は、ポリエステル含有芯鞘繊維を含み、
前記ポリエステル含有芯鞘繊維は、芯およびその周囲を囲む鞘から形成され、
前記芯は、ポリオレフィンから形成され、前記鞘は、ポリエステルから形成され、
前記製造方法は、下記工程(A)〜(C)を含み、
下記凹凸形成工程(B)を、下記加熱処理工程(A)の前、下記加熱処理工程(A)と同時、および下記加熱処理工程(A)の後からなる群から選択される少なくとも一つにおいて行うことを特徴とする製造方法。
(A)前記ポリエステル繊維含有布を加熱処理する工程
(B)前記ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成する工程
(C)前記ポリエステル繊維含有布を冷却する工程
本発明の凹凸形成布の製造方法は、前述の通り、
繊維含有布に凹凸が形成された凹凸形成布の製造方法であって、
前記繊維含有布は、ポリエステル繊維含有布であり、
前記ポリエステル繊維含有布は、ポリエステル含有芯鞘繊維を含み、
前記ポリエステル含有芯鞘繊維は、芯およびその周囲を囲む鞘から形成され、
前記芯は、ポリオレフィンから形成され、前記鞘は、ポリエステルから形成され、
前記製造方法は、下記工程(A)〜(C)を含み、
下記凹凸形成工程(B)を、下記加熱処理工程(A)の前、下記加熱処理工程(A)と同時、および下記加熱処理工程(A)の後からなる群から選択される少なくとも一つにおいて行うことを特徴とする製造方法。
(A)前記ポリエステル繊維含有布を加熱処理する工程
(B)前記ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成する工程
(C)前記ポリエステル繊維含有布を冷却する工程
本発明の凹凸形成布の製造方法に用いるポリエステル繊維は、前述のとおり、芯およびその周囲を囲む鞘から形成されたポリエステル含有芯鞘繊維である。前記ポリエステル含有芯鞘繊維の前記芯は、ポリオレフィンから形成され、前記鞘は、ポリエステルから形成されている。図1に、その構造の一例を示す。図示のとおり、このポリエステル含有芯鞘繊維10は、芯11およびその周囲を囲む鞘12から形成されている。芯11は、ポリオレフィンから形成され、鞘12は、ポリエステルから形成されている。なお、図1のポリエステル含有芯鞘繊維10では、円筒形の芯11の周囲を、鞘12が同心円状に取り囲んでいる。しかし、本発明の凹凸形成布の製造方法に用いるポリエステル含有芯鞘繊維は、この構造に限定されない。例えば、前記芯および前記鞘の横断面形状は、それぞれ、円形のみには限定されず、任意の形状で良い。また、前記芯の位置は、前記ポリエステル含有芯鞘繊維の中心のみには限定されず、中心から外れた位置でも良い。
前述のとおり、ポリエステル繊維を含む布には、高温で長時間加工しないと凹凸形成ができないという課題があった。本発明者は、ポリエステル繊維を含む布にこのような課題があることを見出し、課題を解決するための手段を検討した。その結果、ポリオレフィンから形成された芯と、ポリエステルから形成された鞘とから形成されたポリエステル含有芯鞘繊維を含む布を用いることを見出し、本発明をするに至った。なお、前述のとおり、ポリオレフィンとポリエステルとから形成された芯鞘繊維はこれまでにも知られていたが(特許文献1〜7等)、これらは、衣類用等の布製品に用いるものではなく、凹凸の形成を目的としたものでもない。
本発明の凹凸形成布の製造方法によれば、前述のとおり、高温および長時間での加工を必要とせず、凹凸形成が可能である。この理由は明らかではないが、前記ポリエステル繊維の芯を形成するポリオレフィンが柔軟性に優れ、低温または短時間の加工でも軟化しやすいためと考えられる。より具体的には、例えば、ポリオレフィンの融点またはガラス転移温度が低いために、低温または短時間の加工で軟化し、布に凹凸が形成されると考えられる。さらに、その状態で常温(室温とほぼ等しい温度)まで冷却すると、前記ポリオレフィン(芯)がその形状で固化し、それに伴ってポリエステル(鞘)もその形状で固定されるため、凹凸が取れにくいと考えられる。ただし、これらは、推定可能な機構の一例であり、本発明を限定しない。
また、本発明の凹凸形成布の製造方法およびこれにより製造した本発明の凹凸形成布は、低温または短時間の加工で凹凸を形成できるだけではなく、洗濯等によって力をかけても、形成された凹凸が取れにくい。この理由も明らかではないが、変形しにくいというポリエステル繊維の性質によると考えられる。すなわち、ポリエステル繊維を含む布は、変形しにくいため、前述の形状記憶シャツに代表されるように皺が付きにくい半面、本発明の凹凸形成布の製造方法により形成した凹凸は取れにくいと考えられる。ただし、本発明は、この説明により限定されない。
さらに、本発明の製造方法によれば、ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成するため、力の掛け方を設計または制御することにより、凹凸の形状を自在に設計または制御することが可能である。すなわち、本発明によれば、凹凸の形状が自在に設計または制御された凹凸形成布を製造することができる。一側面では、本発明の製造方法は、ポリエステル繊維含有布に凹凸を形成する方法であるということもできる。
本発明において、前記ポリエステル繊維含有布および凹凸形成布における「凹凸」とは、特に制限されず、広く、前記布の形状が平坦でない状態を指す。前記凹凸は、例えば、皺、折り目、ひだ、エンボス模様、クラッシュ模様、絞り加工模様、ウェーブ、プリーツ、手もみ模様、ワッシャー模様、洗い模様、リップル模様、およびバキューム模様からなる群から選択される少なくとも一つであるが、これらに限定されない。なお、本発明において、特定の凹凸形成方法により形成することができる凹凸を、「模様」ということがある。例えば、「エンボス模様」とは、エンボス加工法により形成可能な凹凸である。「絞り加工模様」とは、絞り加工法すなわち手絞り加工法または機械絞り加工法により形成可能な凹凸である。
前記工程(A)〜(C)を行う順序は、特に制限されない。例えば、前記加熱処理工程(A)は、前記凹凸形成工程(B)の前に行っても良く、前記凹凸形成工程(B)と同時に行っても良く、前記凹凸形成工程(B)の後に行っても良い。また、前記冷却工程(C)は、例えば、前記凹凸形成工程(B)と同時に行っても良く、前記凹凸形成工程(B)の後に行っても良い。
前記工程(A)〜(C)を行う回数も、特に制限されない。例えば、前記加熱処理工程(A)は、前記凹凸形成工程(B)の前または後にのみ行っても良く、前記凹凸形成工程(B)の前後に行っても良い。
また、本発明の製造方法は、前記工程(A)〜(C)以外の他の工程を適宜含んでいても良いし、含んでいなくても良い。前記他の工程を行う時期、回数等も特に制限されず、例えば、前記工程(A)〜(C)の合間に適宜行っても良いし、前記工程(A)〜(C)の少なくとも一つと同時に行っても良い。
次に、前記ポリエステル繊維含有布、および前記工程(A)〜(C)のそれぞれについて、さらに具体的に説明する。
[1.ポリエステル繊維含有布提供工程]
まず、本発明に用いる前記ポリエステル繊維含有布について説明する。
まず、本発明に用いる前記ポリエステル繊維含有布について説明する。
本発明の凹凸形成布の製造方法に用いる前記ポリエステル繊維含有布は、前述のとおり、芯およびその周囲を囲む鞘から形成されたポリエステル含有芯鞘繊維を含む。前記ポリエステル含有芯鞘繊維の前記芯は、ポリオレフィンから形成され、前記鞘は、ポリエステルから形成されている。これ以外には、前記ポリエステル繊維含有布は、特に限定されない。
前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリオレフィンは、特に限定されないが、ポリエチレンおよびポリプロピレンの少なくとも一方であることが好ましい。例えば、ポリプロピレンは、ポリエチレンよりも、耐熱性、比重の小ささ(軽量性)等に優れる傾向があるため、より好ましい。前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリエステルも、特に限定されないが、強度の高さ、凹凸の取れにくさ等の観点から、アリールジカルボン酸とアルキレングリコールとのエステルであることが好ましい。前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリエチレンナフタレートからなる群から選択される少なくとも一つであることがより好ましい。
本発明に用いる前記ポリエステル含有芯鞘繊維において、前記芯(ポリオレフィン)と前記鞘(ポリエステル)との質量比(芯:鞘)は、特に限定されないが、凹凸形成のしやすさと、凹凸の取れにくさ(耐久性)とのバランス等の観点から、例えば、1:99〜99:1、好ましくは5:95〜95:5、より好ましくは30:70〜70:30、さらに好ましくは、30:70〜39:61である。
本発明に用いる前記ポリエステル含有芯鞘繊維において、前記芯(ポリオレフィン)および前記鞘(ポリエステル)のガラス転移温度および融点は、特に限定されない。前記芯(ポリオレフィン)のガラス転移温度が、前記鞘(ポリエステル)のガラス転移温度よりも高ければ、前記ポリエステル繊維含有布への凹凸形成のしやすさと、凹凸の取れにくさ(耐久性)とを両立しやすいため好ましい。融点についても同様である。
また、前記ポリエステル含有芯鞘繊維が、生物由来原料から製造されたポリエステル含有芯鞘繊維であっても良い。具体的には、前記ポリオレフィンおよび前記ポリエステルの一方のみが生物由来原料であっても良いし、両方が生物由来であっても良い。例えば、前記ポリオレフィンが、さとうきび由来ポリエチレン等の植物由来ポリエチレンであっても良い。より具体的には、例えば、植物由来原料からエタノール(バイオエタノール)を合成し、そのエタノールからエチレンを合成し、そのエチレンを重合させてポリエチレンとしても良い。なお、このように、再生可能な有機資源(例えば、植物由来原料)を用いて製造したプラスチックを、「バイオマスプラスチック」ということがある。例えば、植物由来原料から製造したバイオマスプラスチックを用いれば、プラスチックの生産から廃棄までの全CO2排出量の低減に寄与し得ると考えられる。原料の植物が生きているときにCO2を吸収するためである。また、例えば、前記バイオマスプラスチックが、石油由来原料を用いずに製造できることにより、石油由来原料、石油由来エネルギー等の消費量の低減も可能である。また、前記ポリエステル含有芯鞘繊維が、生分解性であると、本発明の凹凸形成布の廃棄時における自然環境への負荷が軽減されるため好ましい。前記芯および前記鞘の両方が生分解性であることがより好ましいが、一方のみが生分解性でも良い。
また、前記ポリエステル繊維含有布は、さらに、前記ポリエステル含有芯鞘繊維以外の他の繊維を含んでいても良い。前記他の繊維は、天然繊維および合成繊維の一方のみを含んでいても良いし、両方を含んでいても良い。前記天然繊維は、特に限定されないが、綿、ウール、シルク(絹)、麻、バンブー(竹)、パイナップル、バナナ、および和紙からなる群から選択される少なくとも一つに由来する繊維が好ましい。前記合成繊維は、特に限定されないが、生分解性ポリエステル、およびセルロース繊維からなる群から選択される少なくとも一つが好ましい。また、前記他の繊維が、生分解性であると、本発明の凹凸形成布の廃棄時における自然環境への負荷がさらに軽減されるため好ましい。前記他の繊維の含有率は、特に制限されないが、例えば、0質量%を超え、60質量%以下、50質量%以下、40質量%以下、30質量%以下、20質量%以下、または10質量%以下であり、特に好ましくは9.9質量%以下である。なお、本発明では、数値により発明の範囲を限定する場合は、厳密にその数値範囲でも良いが、ほぼその数値範囲であっても良い。例えば、「60質量%以下」という場合は、厳密に60質量%以下でも良いし、約60質量%以下であっても良い。また、例えば、「40〜200℃」という場合は、厳密に40〜200℃でも良いが、約40〜200℃でも良い。以下の全ての数値限定において同様である。
熱に弱い繊維(例えば天然繊維等)は、高温でプリーツ加工すると変質してしまう場合がある。このため、前述のとおり、これらの繊維とポリエステル繊維との混合布に対しては、凹凸形成は非常に困難であった。しかし、本発明の凹凸形成布の製造方法によれば、低温でも凹凸形成が可能である。このため、前記「他の繊維」として、熱に弱い天然繊維等を用いても、これらの変質を起こすことなく凹凸形成が可能である。また、前記天然繊維等の風合いを損ねずに、かつ、ポリエステルの優れた特性(例えば、耐久性、撥水性等)を併せ持つ凹凸形成布を提供することも可能である。
なお、前記「他の繊維」において、前記生分解性繊維は、特に限定されないが、例えば、天然繊維でも良いし、生分解性合成繊維等でも良い。前記生分解性合成繊維は、特に制限されず、例えば、生分解性ポリエステル、セルロース繊維等が挙げられる。生分解性ポリエステルとしては、例えば、ポリ乳酸等が挙げられる。セルロース繊維としては、例えば、キュプラ、レーヨン、アセテート(アセチルセルロース)、ジアセテート(ジアセチルセルロース)、トリアセテート(トリアセチルセルロース)、ポリノジック、リヨセル、テンセル(登録商標)等が挙げられる。前記生分解性合成繊維として、より具体的には、例えば、帝人株式会社製耐熱性バイオプラスチック(ガラス転移温度60℃、融点210℃)、ユニチカ株式会社製テラマック(商品名)等が挙げられる。ただし、前記生分解性合成繊維は、これらに限定されず、任意であり、例えば、その他の従来公知の繊維等でも良い。前記ポリエステル繊維含有布は、ポリ乳酸を含むことが、特に好ましい。ポリ乳酸の長所としては、例えば、
(1)ガラス転移温度が他の繊維と比較して低いことにより、省エネルギーで加工が可能であり、環境への負荷が小さいこと
(2)他の繊維とともに加工(交織等)する場合、ポリ乳酸のガラス転移温度が低いことにより、加熱によるダメージを他の繊維に与えにくいこと
等が挙げられる。また、ポリ乳酸は、例えば、サトウキビ、トウモロコシ等の植物由来原料から合成することもできる。植物由来原料から合成した生分解可能なポリ乳酸は、バイオマスプラスチックおよび生分解性プラスチックの両方に該当するため、これら両方の長所を併せ持つことになる。ただし、これらの説明は単なる例示であり、本発明に用いるポリ乳酸のガラス転移温度等を何ら制限しない。
(1)ガラス転移温度が他の繊維と比較して低いことにより、省エネルギーで加工が可能であり、環境への負荷が小さいこと
(2)他の繊維とともに加工(交織等)する場合、ポリ乳酸のガラス転移温度が低いことにより、加熱によるダメージを他の繊維に与えにくいこと
等が挙げられる。また、ポリ乳酸は、例えば、サトウキビ、トウモロコシ等の植物由来原料から合成することもできる。植物由来原料から合成した生分解可能なポリ乳酸は、バイオマスプラスチックおよび生分解性プラスチックの両方に該当するため、これら両方の長所を併せ持つことになる。ただし、これらの説明は単なる例示であり、本発明に用いるポリ乳酸のガラス転移温度等を何ら制限しない。
また、前記他の繊維は、天然繊維、生分解性合成繊維以外の一般的な合成繊維でも良い。前記一般的な合成繊維としては、例えば、ポリエステル、ビニロン、アクリル、ナイロン、ポリウレタン等が挙げられる。前記ポリエステル繊維含有布が、前記一般的な合成繊維を含む場合、その含有率は、特に制限されないが、例えば、0質量%を超え9.9質量%以下である。
前記ポリエステル繊維含有布の構造も特に制限されないが、例えば、編物、ニット、織布、不織布、レース、またはフェルトであることが好ましい。例えば、前記ポリエステル繊維含有布は、経糸に前記ポリエステル含有芯鞘繊維を用い、緯糸に前記他の繊維を用いた織布(交織)であっても良いし、経糸および緯糸のそれぞれに、前記ポリエステル含有芯鞘繊維と前記他の繊維とを混合して用いた織布であっても良く、前記ポリエステル含有芯鞘繊維と前記他の繊維とを混合して撚りをかけた布(交撚)であっても良い。また、例えば、前記ポリエステル繊維含有布は、前記ポリエステル含有芯鞘繊維と前記他の繊維とから形成されたニット(交編)であっても良い。
なお、例えば、ニット等の編物に本発明の方法で凹凸を形成すれば、前記編物が本来有する伸縮性(ストレッチ)に加え、二次的な伸縮性を生じさせることが可能である。すなわち、本発明によりプリーツ等の凹凸を形成すると、前記編物全体が本来有する伸縮性に加え、前記凹凸部における部分的な伸縮性が生じ、前記編物が大小の異なるストレッチを有することとなる。また、織布若しくは不織布、例えば、ポリウレタンを含む生分解性合成繊維含有布、撚糸を用いた生分解性合成繊維含有布等において、本発明に用いる前記ポリエステル含有芯鞘繊維を混合させることで、ある程度の伸縮性を有するポリエステル繊維含有布とすることも可能である。そのようなポリエステル繊維含有布においても、本発明の方法で凹凸を形成すれば、繊維の形状記憶化により、編物の場合と同様、二次的な(部分的な)ストレッチを生じさせ、大小の異なるストレッチを形成することができる。この大小の異なるストレッチにより、例えば、衣服に仕立てた際に、拘束感がより減少し、快適な着用感が得られる。ただし、伸縮性(ストレッチ)に関するこれらの説明は、単なる例示であり、本発明を何ら制限ないし限定しない。
なお、前記ポリエステル繊維含有布は、市販のものをそのまま用いても良いし、自作しても良い。自作する方法は特に制限されず、あらゆる方法が可能である。また、本工程で準備するポリエステル繊維含有布は、平坦なものでも良いが、すでに凹凸が形成されたものでも良い。例えば、ポリ乳酸等から形成された繊維の糸を、加熱処理等により収縮させて撚りを生じさせ、それを編むかまたは織って、凹凸が形成されたポリエステル繊維含有布を製造しても良い。
[2.加熱処理工程(A)]
次に、前記加熱処理工程(A)について説明する。
次に、前記加熱処理工程(A)について説明する。
前記加熱処理工程(A)における加熱方法は、特に限定されないが、例えば、アイロンを用いる方法、乾燥機を用いる方法、蒸気(スチーム)による加熱方法、熱水中に前記ポリエステル繊維含有布を浸漬させる方法(いわゆる湯せん)等が挙げられる。蒸気(スチーム)による加熱方法としては、例えば、蒸気釜、蒸気圧釜または高圧染色釜(圧力染色釜)を用いる方法が挙げられる。なお、以下において、蒸気(スチーム)による加熱方法を「蒸気熱法」ということがあり、蒸気(スチーム)および水を用いない加熱方法を「乾熱法」ということがある。例えば、アイロンを用いて加熱する場合、蒸気熱法でも乾熱法でも良い。また、熱水中に浸漬させる場合、例えば、あらかじめ水を加熱して、熱水としてから前記ポリエステル繊維含有布を浸漬させても良いし、前記ポリエステル繊維含有布を常温の水に浸漬させてから水を加熱して熱水としても良い。
前記加熱処理工程(A)における加熱温度も、特に制限されないが、例えば、前記ポリエステル繊維含有布を形成する繊維のうち最もガラス転移温度が低い繊維のガラス転移温度以上であることが好ましく、前記ポリエステル繊維含有布を形成する繊維のうち最もガラス転移温度が高い繊維のガラス転移温度以上であることがより好ましい。また、前記加熱温度は、前記ポリエステル繊維含有布を形成する繊維のうち最も融点が低い繊維の融点以下であることが好ましい。前記加熱温度が、前記ポリエステル繊維含有布を形成する繊維のうち最もガラス転移温度が低い繊維のガラス転移温度以上であれば、凹凸を形成しやすい。前記加熱温度が、最もガラス転移温度が高い繊維のガラス転移温度以上であれば、凹凸の制御が容易であり、例えば、意図しない凹凸ムラ、プリーツムラが生じにくい等の利点がある。また、前記加熱温度が、最も融点が低い繊維の融点以下であれば、前記ポリエステル繊維含有布の融解を防ぐことができる。また、前記加熱処理工程(A)における加熱温度が、前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリオレフィンのガラス転移温度以上であれば、さらに凹凸を形成しやすいため好ましい。前記加熱処理工程(A)における加熱温度が、前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリオレフィンの融点以下であれば、前記ポリエステル含有芯鞘繊維の融解を防ぐことができる。ただし、前記加熱温度は、これに限定されず、例えば、前記ポリエステル繊維含有布を形成する繊維のガラス転移温度以下であっても、凹凸の形成が可能である。また、ガラス転移温度や融点を明確に示さない繊維を用いている場合は、例えば、凹凸を形成しやすく、かつ、繊維の望ましくない変質等を起こさない範囲で、前記加熱温度を適宜設定することができる。
なお、下記表1に、ポリエステル、ポリオレフィン(ポリエチレンおよびポリプロピレン)、および前記「他の繊維」(ポリ乳酸)のガラス転移点、融点等の物性を例示する。下記表1に示すとおり、ポリエステルは、ガラス転移点が高く、融点がきわめて高いために、変形しにくい。また、ポリオレフィンは、ガラス転移点がきわめて低いために、柔軟性に富み、変形させやすい。本発明の凹凸含有布の製造方法および凹凸含有布によれば、これらの性質を用いることにより、凹凸が形成されやすく、かつ、一度形成された凹凸が取れにくいと考えられる。ただし、この説明は例示であって、本発明を何ら限定しない。また、同じ材質の繊維であっても、重合度、重量平均分子量等により、ガラス転移温度、融点等は異なる。したがって、下記表1に記載の物性値も単なる例示であって、本発明に用いるポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリ乳酸の物性値は、これにより何ら限定されない。
なお、樹脂は、ガラス転移温度以上でゴム弾性(柔軟性)を発揮することが多い。したがって、例えば、前記表1のように、ポリオレフィンのガラス転移温度が常温よりも低ければ、加熱せずに常温で凹凸形成が可能とも考えられる。しかし、本発明に用いる前記ポリエステル繊維含有布は、加熱しなければ、凹凸形成し得る程度に軟化させることが困難である。なぜならば、繊維に用いられるポリオレフィンは剛性が高く、かつ、前記ポリエステル繊維含有布は、繊維の鞘に、変形しにくいポリエステルを用いているためである。このため、本発明の凹凸形成布の製造方法においては、前記ポリエステル繊維含有布を加熱処理する前記加熱処理工程(A)が必須である。
前記加熱温度の好適範囲は、前記ポリエステル繊維含有布を形成する繊維の種類等によって異なる。例えば、同じ材質の繊維であっても、重合度、重量平均分子量等により、ガラス転移温度、融点等は異なるので、それらに応じて適宜前記加熱温度を設定すれば良い。前記加熱温度は、例えば40〜200℃、好ましくは50〜190℃、より好ましくは70〜170℃、さらに好ましくは80〜160℃、一層好ましくは90〜150℃、特に好ましくは、90〜100℃または100〜140℃である。例えば、前記加熱温度が、前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリオレフィンのガラス転移温度以上であれば、製造後の凹凸形成布における凹凸の取れにくさがおおむね良好であり、荷重をかけたり洗濯したりしても凹凸が取れにくい。また、前記ポリオレフィンの融点が高く、かつ、前記「他の繊維」の耐熱性が高ければ、前記加熱温度の上限を高く設定することが可能である。さらに、前記加熱処理工程(A)における加熱時間も、特に制限されず、適宜設定すれば良い。前記加熱時間は、凹凸の形成および取れにくさの観点からは短すぎないことが好ましく、凹凸形成布の製造効率の観点からは、長すぎないことが好ましい。好適な加熱時間は、加熱方法および前記ポリエステル繊維含有布を形成する繊維の種類等により異なる。例えば、湯せん法の場合、前記加熱時間は、特に制限されないが、例えば、10〜20分、8〜15分、5〜10分、または1〜5分である。また、アイロンによる乾熱法の場合、前記加熱時間は、特に制限されないが、例えば、10〜30秒、8〜25秒、5〜20秒、または1〜15秒である。前記ポリエステル繊維含有布を形成する繊維の種類に合わせて前記加熱温度等の条件を適切に設定すると、前記加熱時間を短縮することができ、製造効率の向上が可能であり好ましい。なお、前記ポリエステル含有芯鞘繊維を、150℃以上、または180℃以上等の高温で加熱する場合、前記ポリエステル含有芯鞘繊維の変質防止の観点から、加熱時間を45秒以下とすることが好ましく、30秒以下とすることがより好ましく、20秒以下とすることがさらに好ましい。前記加熱時間の下限値は、特に限定されないが、例えば、1秒以上である。例えば、前記ポリエステル含有芯鞘繊維を、150℃以上、または180℃以上等の高温で短時間加熱して仮押さえした後、低温で長時間加熱しても良い。また、例えば、150℃以上、または180℃以上等の高温での加熱を行わず、それらの温度未満の低温でのみ加熱しても良い。
[3.凹凸形成工程(B)]
次に、前記凹凸形成工程(B)について説明する。
次に、前記凹凸形成工程(B)について説明する。
前記凹凸形成工程(B)における凹凸形成方法は、特に制限されないが、例えば、手付け法、機械セット法、アイロン付け法、ハンドプリーツ法、機械プリーツ法、絞り加工法、機械絞り加工法、手絞り加工法、板締め法、糸を用いる方法、蒸気釜法、蒸気圧釜法、湯せん法、収縮糸法、高圧染色釜(圧力染色釜)法、エンボス加工法、クラッシュ法、ウェーブ法、手もみ法、ワッシャー法、洗濯法、リップル法、およびバキューム法からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。絞り加工法には、手絞り加工法と機械絞り加工法とがある。糸を用いる方法において、糸は特に制限されないが、例えば、ゴム等の伸縮糸でも良いし、加熱により融ける糸でも良い。例えば、前記ポリエステル繊維含有布を折り畳んで折り目(プリーツ)を形成した後に、または、絞りを形成した後に、糸により、前記折り目または絞り(凹凸)の仮形成(しつけ)を行うことができる。前記凹凸形成工程(B)を、前記加熱処理工程(A)と同時に行う場合、例えば、アイロン付け法、機械プリーツ法等を用いることができる。前記凹凸形成工程(B)において、凹凸形成のために力を掛け続ける時間も特に制限されず、凹凸形成方法等に応じて、瞬時から長時間まで、適宜設定すれば良い。前記力を掛け続ける時間は、凹凸の形成および取れにくさの観点からは短すぎないことが好ましく、凹凸形成布の製造効率の観点からは、長すぎないことが好ましい。好適な時間は、凹凸形成方法等により異なる。例えば、アイロンによる乾熱法の場合は、前記凹凸形成工程(B)を、前記加熱処理工程(A)と同時に行い、前記力を掛け続ける時間が、前記加熱時間と同じであっても良い。
前記凹凸形成工程(B)において、例えば、機械プリーツ法等のように、ポリエステル繊維含有布の所定の範囲全体に規則正しく力を掛ける方法によれば、整然とした規則正しい凹凸を形成することが可能である。一方、ポリエステル繊維含有布の一部分のみに力をかける方法(絞り加工法)、または所定の範囲全体に不規則に力を掛ける方法(バキューム法、クラッシュ法等)によれば、偶然性(ランダム性)により、複雑さ、自然な感じ等を備えた凹凸を形成することができる。例えば、絞り加工法によれば、絞りを掛けた複数の地点間に、偶然性(ランダム性)による複雑さ、自然な感じ等を備えた皺(プリーツ)を形成することも可能である。
また、前記凹凸形成工程(B)を、前記加熱処理工程(A)の前および前記加熱処理工程(A)と同時の少なくとも一方において行う場合は、前記凹凸形成工程(B)における凹凸形成方法は、例えば、物体を前記ポリエステル繊維含有布で包み、前記物体表面と前記ポリエステル繊維含有布とが接触する部分において前記ポリエステル繊維含有布に力を掛ける方法であってもよい。この方法によれば、例えば、前記物体表面の形状を凹凸形成布の凹凸形状に反映させ、ユニークな形状の凹凸を形成することができる。前記物体は特に制限されず、何でも良いが、本発明の製造方法の妨げにならないように、適度な耐熱性等を有するものが好ましい。前記物体としては、例えば、ビー玉、CD(コンパクトディスク)、硬貨、コルク(例えば、コルクから形成されたワイン瓶の栓等)、瓶のふた(例えば、ビール瓶のふた等)等が挙げられる。前記物体表面と前記ポリエステル繊維含有布とが接触する部分において前記ポリエステル繊維含有布に力を掛ける具体的な方法も、特に制限されない。例えば、前記ポリエステル繊維含有布を、糸で縛る、あるいはリングで締める等の方法により、前記物体表面と前記ポリエステル繊維含有布とが接触する部分に張力を掛けてもよい。糸で縛る、あるいはリングで締める部位も、特に制限されない。例えば、前記ポリエステル繊維含有布の中に前記物体を完全に閉じ込めて袋状にし、袋の口の部分を糸で縛るか、またはリングで締めてもよい。または、前記物体表面と前記ポリエステル繊維含有布とが接触する部分を直接糸で縛るか、またはリングで締めてもよい。この場合は、例えば、前記物体を前記ポリエステル繊維含有布で半包みの状態にしてもよい。このような、糸で縛る方法、あるいはリングで締める方法等の方法は、いわゆる絞り加工法の一種であると考えることができるので、前記物体を前記ポリエステル繊維含有布で包む以外は、絞り加工法と同様にして行うことができる。
また、本発明の製造方法の各工程、例えば、前記加熱処理工程(A)または前記凹凸形成工程(B)等において、大規模な機械、装置等を用いれば、凹凸形成布の量産化、品質コントロール、製造安定性の確保等がしやすい。大規模な機械、装置等を用いる方法としては、特に制限されないが、例えば、前述の機械セット法、機械プリーツ法、圧力染色釜法等が挙げられる。一方、手作業によれば、さらに自然な感じ、複雑さ等を有する凹凸を形成することも可能である。手作業としては、特に制限されないが、例えば、前述の手付け法、ハンドプリーツ法等が挙げられる。
[4.冷却工程(C)]
前記冷却工程(C)において、冷却方法は、特に制限されない。例えば、加熱された前記ポリエステル繊維含有布を常温の大気中に放置する方法(放冷)でも良いし、水で冷却する方法でも良い。水で冷却する方法は、例えば、前記ポリエステル繊維含有布に水流を当てる方法でも良いし、前記ポリエステル繊維含有布を水中に浸漬させる方法でも良い。水は、常温(室温とほぼ等しい温度)の水でも冷水でも良いが、前者が簡便である。また、前記冷却方法としては、例えば、加熱された前記ポリエステル繊維含有布に冷風を当てる方法、室温を下げる方法なども挙げられる。「冷風」とは、温度は特に制限されないが、例えば室温以下である。
前記冷却工程(C)において、冷却方法は、特に制限されない。例えば、加熱された前記ポリエステル繊維含有布を常温の大気中に放置する方法(放冷)でも良いし、水で冷却する方法でも良い。水で冷却する方法は、例えば、前記ポリエステル繊維含有布に水流を当てる方法でも良いし、前記ポリエステル繊維含有布を水中に浸漬させる方法でも良い。水は、常温(室温とほぼ等しい温度)の水でも冷水でも良いが、前者が簡便である。また、前記冷却方法としては、例えば、加熱された前記ポリエステル繊維含有布に冷風を当てる方法、室温を下げる方法なども挙げられる。「冷風」とは、温度は特に制限されないが、例えば室温以下である。
例えば、前記加熱処理工程(A)および前記凹凸形成工程(B)を経た前記ポリエステル繊維含有布を、前記冷却工程(C)で冷却することにより、凹凸を形成することができる。冷却時間も特に制限されず、必要かつ十分な時間に適宜設定すれば良い。
本発明の凹凸形成布の製造方法は、例えば、以下のようにして行うことができるが、これらに限定されるものではない。
[実施形態1]
前記凹凸形成工程(B)を前記加熱処理工程(A)と同時に行う場合は、例えば、以下のようにする。
前記凹凸形成工程(B)を前記加熱処理工程(A)と同時に行う場合は、例えば、以下のようにする。
すなわち、まず、前記ポリエステル繊維含有布を準備する。次に、前記加熱処理工程(A)と前記凹凸形成工程(B)を同時に行う。例えば、ローラーを用いた乾熱法で、加熱しながら圧力をかけて、プリーツ、エンボス模様等の凹凸を形成する。このとき、例えば、ローラー表面形状等を適宜設定することで、凹凸形状を適宜設計または制御することができる。加熱温度は、例えば前述の通りである。ローラーの重さは特に制限されないが、例えば25kg〜40kgの範囲である。加熱しながら圧力をかける時間も特に制限されないが、例えば20秒程度である。加熱およびローラーの駆動を行う方法も特に制限されず、例えば、適切な機械を用いれば良い。さらにその後、前記冷却工程(C)を、例えば前述の記載に従って行う。例えば、放冷が簡便で好ましい。このようにして本発明の凹凸形成布を製造することができる。
[実施形態2]
前記凹凸形成工程(B)を前記加熱処理工程(A)の前に行う場合は、例えば、以下のようにする。
前記凹凸形成工程(B)を前記加熱処理工程(A)の前に行う場合は、例えば、以下のようにする。
すなわち、まず、前記ポリエステル繊維含有布を準備する。次に、前記凹凸形成工程(B)を行う。具体的には、例えば、前記ポリエステル繊維含有布を、プリーツ型に挟む(ハンドプリーツ)か、または、手絞り加工もしくは機械絞り加工でプリーツを形成し、糸でしつけ(仮形成)を行う。次に、前記加熱処理工程(A)を行う。具体的には、例えば、前記ポリエステル繊維含有布をプリーツ型に挟んだまま、あるいはしつけ糸を付けたまま、真空蒸気セット釜に入れて加熱する(蒸気熱法)。加熱温度は、特に制限されないが、例えば前述の通りである。加熱時間も特に制限されないが、例えば30〜40分である。その後、前記ポリエステル繊維含有布を前記真空蒸気セット釜から取り出し、前記冷却工程(C)を、例えば前述の記載に従って行う。例えば、放冷が簡便で好ましい。このようにして本発明の凹凸形成布を製造することができる。
[実施形態3]
前記凹凸形成工程(B)を前記加熱処理工程(A)の後に行う場合は、例えば、以下のようにする。
前記凹凸形成工程(B)を前記加熱処理工程(A)の後に行う場合は、例えば、以下のようにする。
すなわち、まず、前記ポリエステル繊維含有布を準備する。次に、前記加熱処理工程(A)を行う。具体的には、例えば、前記ポリエステル繊維含有布を、力をかけないで平坦な状態のまま、真空蒸気セット釜に入れて加熱する(蒸気熱法)か、乾燥機に入れて加熱する(乾熱法)。加熱温度および加熱時間は、特に制限されないが、例えば前述の通りである。次に、前記凹凸形成工程(B)と前記冷却工程(C)を同時に行うか、または前記凹凸形成工程(B)後に前記冷却工程(C)を行う。これらのうち、例えば、前記凹凸形成工程(B)と前記冷却工程(C)を同時に行う方法が、製造効率および簡便性の観点から好ましい。より具体的には、例えば、加熱後の前記ポリエステル繊維含有布を、常温(室温とほぼ等しい温度)の水中に浸漬させて瞬時に冷却すると同時に、手で揉んで収縮させ、皺を形成させることができる。また、例えば、水中に浸漬させる代わりに水流を当てても良い。手で揉む時間(凹凸形成のために力を掛け続ける時間)は、特に制限されず、適宜設定すれば良いが、例えば5〜25秒、好ましくは8〜20秒、より好ましくは10〜15秒である。水で冷却する時間は、特に制限されないが、前記ポリエステル繊維含有布を常温まで冷却できれば良く、例えば1〜10秒、好ましくは1〜5秒、より好ましくは1〜3秒である。このようにして本発明の凹凸形成布を製造することができる。
本発明の凹凸形成布の製造方法は、以上の説明以外にも、多種多様な方法により行うことができる。例えば、前記凹凸形成工程(B)を複数回行う(2度掛け、3度掛け等)ことにより、凹凸のパターン(柄)をさらに自在に設定または制御できる。より具体的には、例えば、凹凸形成用機械の設定、種類等を適宜選択したり、あるいは、タイプの違う機械、ハンドプリーツ、手作業、縫製(糸により凹凸を仮形成する方法)等を組み合わせたりして、2度掛け、3度掛け等を行うことができる。以下に、一部の方法を例示する。
(1)機械プリーツa×機械プリーツb
(2)機械プリーツa×手絞り加工プリーツ
(3)ハンドプリーツ×機械プリーツc
(4)機械プリーツ×アイロン手作業→蒸気セットプリーツ
(5)縫製→アイロン手作業→蒸気セットプリーツ
(1)機械プリーツa×機械プリーツb
(2)機械プリーツa×手絞り加工プリーツ
(3)ハンドプリーツ×機械プリーツc
(4)機械プリーツ×アイロン手作業→蒸気セットプリーツ
(5)縫製→アイロン手作業→蒸気セットプリーツ
さらに、前記工程(A)〜(C)は、例えば、前記ポリエステル繊維含有布を製品に加工した後に行うこともできる。また、例えば、前記ポリエステル繊維含有布を製品のパーツ(半製品)に加工した後、前記工程(A)〜(C)により凹凸を形成し、さらに前記パーツを組み合わせて製品としても良い。また、例えば、前記ポリエステル繊維含有布(特に制限されないが、例えば、ニット等の編物)を準備し、人形(マネキン等)のボディに巻きつけ(前記凹凸形成工程(B))、加熱(特に制限されないが、水蒸気による加熱等)し(前記加熱処理工程(A))、冷却して(前記冷却工程(C))、凹凸を形成してもよい。このようにして製造した凹凸形成布は、例えば、そのまま衣服として用いることができる。
[凹凸形成布およびそれを用いた製品]
本発明の凹凸形成布の製造方法は特に制限されず、どのような製造方法でも良いが、前記本発明の製造方法が好ましい。前述の通り、本発明の製造方法によれば、ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成するため、力の掛け方を設計または制御することにより、凹凸の形状を自在に設計または制御することが可能である。本発明の凹凸形成布は、例えば、前述の通り、衣類、洋服、和服、着物、手袋、靴下、ソックス、下着、肌着、シャツ、カーディガン、タンクトップ、スカート、帽子、寝巻き、ストッキング、スカーフ、子供服、カバーリング、雑貨、寝具、クッション、インテリア雑貨、バッグ、手提げ袋、コサージュ、アートフラワー、またはタペストリーである製品に用いることができる。例えば、衣類としては、上記の通り、洋服、和服、着物、手袋、靴下、ソックス、下着、肌着、シャツ、カーディガン、タンクトップ、スカート、帽子、寝巻き、ストッキング、スカーフ、子供服等が挙げられる。また、本発明の凹凸形成布は、これらに限定されず、あらゆる製品に使用可能である。
本発明の凹凸形成布の製造方法は特に制限されず、どのような製造方法でも良いが、前記本発明の製造方法が好ましい。前述の通り、本発明の製造方法によれば、ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成するため、力の掛け方を設計または制御することにより、凹凸の形状を自在に設計または制御することが可能である。本発明の凹凸形成布は、例えば、前述の通り、衣類、洋服、和服、着物、手袋、靴下、ソックス、下着、肌着、シャツ、カーディガン、タンクトップ、スカート、帽子、寝巻き、ストッキング、スカーフ、子供服、カバーリング、雑貨、寝具、クッション、インテリア雑貨、バッグ、手提げ袋、コサージュ、アートフラワー、またはタペストリーである製品に用いることができる。例えば、衣類としては、上記の通り、洋服、和服、着物、手袋、靴下、ソックス、下着、肌着、シャツ、カーディガン、タンクトップ、スカート、帽子、寝巻き、ストッキング、スカーフ、子供服等が挙げられる。また、本発明の凹凸形成布は、これらに限定されず、あらゆる製品に使用可能である。
以下、本発明の凹凸形成布または本発明の製品の例について、図面を用いて説明する。
図2に、本発明の凹凸形成布およびそれを用いた製品の一例を示す。図2(A)〜(C)は、本発明の凹凸形成布の一例を模式的に示した図である。図2(A)は、平面図であり、図2(B)は、X−X’方向断面図であり、図1(C)は、Y−Y’方向断面図である。図2(A)に示すとおり、この凹凸形成布20は、複数の突起部21aと、複数の折り目山21bと、複数の折り目谷21cとを有する。図2(B)に示すとおり、突起部21aは、X−X’断面方向に複数存在している。また、図2(C)に示すとおり、折り目山21bと折り目谷21cは、Y−Y’断面方向に複数存在している。図2(D)および(E)は、そのような凹凸形成布を用いた衣服の一例である。図2(D)では、複数の突起部21aが水平かつ左右対称に配列され、複数の折り目山21bと、複数の折り目谷21cとが左右対称に配列されている。図2(E)では、複数の突起部21aが斜めにかつ左右非対称に配列され、複数の折り目山21bと、複数の折り目谷21cとが左右非対称に配列されている。
図2(A)〜(C)に示す凹凸形成布の製造方法は、特に制限されないが、例えば、前記本発明の製造方法の前記凹凸形成工程(C)において、絞り加工法(手絞り加工法または機械絞り加工法)を用いればよい。より具体的には、例えば、前記[実施形態2]のようにしてもよい。このようにすると、絞り加工により突起部21aが形成される。また、絞り加工の際、突起部2a以外の部分にも張力が掛かり、折り目山21bおよび折り目谷21cが形成される。折り目山21bおよび折り目谷21cについては、これらの部分に直接力を掛けないことにより、適度な不規則性を有する自然な感じの凹凸を形成することができる。また、図2(D)若しくは(E)の衣服を製造する方法は、特に制限されない。例えば、本発明の凹凸形成布を用いて衣服を仕立てても良い。また、例えば、凹凸を有しないポリエステル繊維含有布を用いて衣服を仕立て、その衣服をポリエステル繊維含有布として本発明の凹凸形成布の製造方法により凹凸を形成してもよい。また、パーツごとに凹凸を形成した後、組み合わせて衣服としてもよい。
図3に、本発明の製品の別の一例を示す。この製品は、本発明の凹凸形成布を用いた衣服であるが、この衣服自体が本発明の凹凸形成布であるということもできる。同図は、この衣服の一部の形状を拡大して模式的に示す図である。図示のとおり、この衣服30は、表面に複数の突起部31を有する。突起部31は、ほぼ球状の形状をしている。
図3に示す衣服の製造方法は、特に制限されないが、例えば、以下のようにすればよい。すなわち、前記本発明の製造方法の前記凹凸形成工程(C)において、ビー玉を前記ポリエステル繊維含有布で包み、前記ポリエステル繊維含有布に前記ビー玉を完全に閉じ込めて袋状にし、袋の口の部分を糸で縛るか、またはリングで締める。前記加熱処理工程(A)等の他の工程は、特に制限されないが、例えば、いわゆる絞り加工法と同様でも良い。より具体的には、例えば、前記[実施形態2]のようにしてもよい。
図4に、本発明の製品のさらに別の一例を示す。この製品は、本発明の凹凸形成布を用いた衣服であるが、この衣服自体が本発明の凹凸形成布であるということもできる。同図は、この衣服の形状を模式的に示す図である。図示のとおり、この衣服40は、表面に複数の突起部41および42を有する。突起部41および42は、円盤状あるいは紡錘状の形状をしている。
図4に示す衣服の製造方法は、特に制限されないが、例えば、以下のようにすればよい。すなわち、前記本発明の製造方法の前記凹凸形成工程(C)において、CD(コンパクトディスク)を前記ポリエステル繊維含有布で包み、前記ポリエステル繊維含有布に前記CDを完全に閉じ込めて袋状にし、袋の口の部分を糸で縛るか、またはリングで締める。前記加熱処理工程(A)等の他の工程は、特に制限されないが、例えば、いわゆる絞り加工法と同様でも良い。より具体的には、例えば、前記[実施形態2]のようにしてもよい。
図5に、本発明の凹凸形成布の別の一例を示す。図5(A)は、平面図であり、図5(B)は、X−X’方向断面図である。これらの図に示すとおり、この凹凸形成布50は、複数の折り目山51aと、複数の折り目谷51bとを有し、それらが複数の規則正しい折り目を形成している。この凹凸形成布の製造方法は、特に制限されないが、例えば、前記本発明の製造方法において、機械プリーツ法を用いれば良い。
図6に、本発明の凹凸形成布の別の一例を示す。図6(A)は、平面図であり、図6(B)は、X−X’方向断面図である。これらの図に示すとおり、この凹凸形成布60は、複数のシボ山61aと、複数のシボ谷61bとを有し、それらが複数の不規則なシボを形成している。この凹凸形成布の製造方法は、特に制限されないが、例えば、前記本発明の製造方法において、バキュームクラッシュ(バキュームプリーツ)法を用いれば良い。
図7に、本発明の凹凸形成布の別の一例を示す。図7(A)は、平面図であり、図7(B)は、X−X’方向断面図である。これらの図に示すとおり、この凹凸形成布70は、複数の折り目山71aと、複数の折り目谷71bとを有し、それらが複数の不規則な皺(プリーツ)を形成している。この凹凸形成布の製造方法は、特に制限されないが、例えば、前記本発明の製造方法において、ハンドプリーツ法を用いれば良い。このような方法によれば、適度な不規則性を有する自然な感じの皺を形成することができる。
図8に、本発明の凹凸形成布の別の一例を示す。図8(A)は、平面図であり、図8(B)は、X−X’方向断面図である。これらの図に示すとおり、この凹凸形成布80は、複数の折り目山81aと、複数の折り目谷81bとを有し、それらが複数の不規則な皺(プリーツ)を形成している。この凹凸形成布の製造方法は、特に制限されないが、例えば、前記本発明の製造方法において、前記凹凸形成工程(B)で手で皺を形成し、その後、前記加熱処理工程(A)で、アイロンにより加熱すれば良い。このような方法によれば、適度な不規則性を有し、ハンドプリーツ法とはまた異なった自然な感じの皺を形成することができる。
なお、以上説明した本願の図面は、あくまで例示であり、模式図である。本願の凹凸形成布または製品における凹凸パターン等は、これらの図面により、何ら制限ないし限定されない。
なお、本発明において、前記ポリエステル繊維含有布は、前述のとおり、先分解繊維を含んでいても良い。例えば、前述のとおり、前記ポリエステル含有芯鞘繊維が生分解性でも良い。また、前記ポリエステル繊維含有布が、前記「他の繊維」を含み、前記「他の繊維」が生分解性であっても良い。このような生分解繊維含有布に凹凸を形成することの利点としては、例えば、以下のような利点がある。
生分解性繊維を含有する布または製品は、廃棄時に生分解することで自然環境への負荷を軽減できるが、使用時には、耐久性等の観点から、あまり速やかに生分解しないことが好ましい。生分解性繊維含有布またはそれを用いた製品において、使用時に生分解が起こる原因としては、例えば、湿気、張力、熱等が挙げられる。これらの問題は、例えば、前記製品が衣服である場合において、特に顕著となる。なぜならば、衣服を着用している人体自体が、発汗等により常に湿気および熱を発しており、また、人体自体の運動により衣服に張力が掛かるためである。例えば、特に発汗量が多い脇部分において、生分解による劣化が問題となったり、袖口の破れ、ほつれなどが問題となったりする可能性がある。
この点、本発明の凹凸形成布およびそれを用いた製品は、凹凸が形成されていることにより、生分解性繊維を含んでいても、使用時の急速な生分解が防止されており、耐久性等に優れる。しかも、本発明の凹凸形成布またはそれを用いた製品が前記生分解繊維を含むことにより、廃棄時においては、自然環境に多大な負荷をかけることがない。
凹凸形成により使用時の急速な生分解が防止され、耐久性等が向上するメカニズムは、必ずしも明らかではないが、例えば以下のように考えられる。すなわち、まず、凹凸が形成されていることで繊維と肌の接触面積が減少し、生地と体の間に空気を纏うような状態となり、汗が蒸発しやすくなると考えられる。さらに、凹凸が形成されていることで、衣服の脱着時などにかかる張力が、凹凸非形成の場合と比較して分散される作用が働き、生分解が遅れると考えられる。ただし、これらは、推定可能なメカニズムの一例であり、本発明を何ら限定しない。
さらに、本発明の衣服は、凹凸が形成されていることで、汗による蒸れ等が軽減され、着心地が向上するという効果を得ることも可能である。前述のように、凹凸が形成されていることで汗の蒸発が促進されるためである。
なお、本発明によれば、前述のように、凹凸の形状を自在に設計または制御することが可能であるため、凹凸形成に伴う効果を一層高めることも可能である。例えば、本発明により凹凸の形状を自在に設計または制御すれば、前記凹凸の形状に応じて、製品として好ましい耐久性、衣服として好ましい着心地等を自在に演出することも可能である。また、形成された凹凸が取れにくいことで、凹凸形成に伴う効果をさらに長く維持させることもできる。
以下、本発明の実施例について説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により何ら限定されない。
以下の実施例において、ポリエステル含有芯鞘繊維としては、特に断らない限り、下記のポリエステル含有芯鞘繊維を用いた。なお、下記「芯鞘比率(質量):PE/PET=1/2」は、ポリエステル含有芯鞘繊維の芯が、ポリエステル(PE)から形成され、鞘が、ポリエチレンテレフタレート(PET)から形成され、芯と鞘との質量比が1:2であることを表す。
(ポリエステル含有芯鞘繊維)
豊田通商株式会社から購入
原糸品番:L−613
原糸品種:SD84T24K110
芯鞘比率(質量):PE/PET=1/2
(ポリエステル含有芯鞘繊維)
豊田通商株式会社から購入
原糸品番:L−613
原糸品種:SD84T24K110
芯鞘比率(質量):PE/PET=1/2
[実施例1]
まず、経糸と横糸のいずれにも前記ポリエステル含有芯鞘繊維を100%用いて織った織布(小林当織物社製、平織)を準備した。この織布を、常圧の大気中において60℃で5分間加熱した(加熱処理工程(A))。この加熱は、前記ニットを乾燥機内に静置することにより行い、加熱時に加湿等は特に行わなかった。加熱後、前記ニットを、常温(室温とほぼ等しい温度)の水中に浸漬させて瞬時に冷却した(冷却工程(C))。このとき同時に、手で前記ニットを揉んで収縮させ(手付け法)、皺を形成させた(凹凸形成工程(B))。このとき、手で揉んだ時間は、約30秒であり、水への浸漬時間(冷却時間)は、約10秒であった。このようにして本実施例の凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
まず、経糸と横糸のいずれにも前記ポリエステル含有芯鞘繊維を100%用いて織った織布(小林当織物社製、平織)を準備した。この織布を、常圧の大気中において60℃で5分間加熱した(加熱処理工程(A))。この加熱は、前記ニットを乾燥機内に静置することにより行い、加熱時に加湿等は特に行わなかった。加熱後、前記ニットを、常温(室温とほぼ等しい温度)の水中に浸漬させて瞬時に冷却した(冷却工程(C))。このとき同時に、手で前記ニットを揉んで収縮させ(手付け法)、皺を形成させた(凹凸形成工程(B))。このとき、手で揉んだ時間は、約30秒であり、水への浸漬時間(冷却時間)は、約10秒であった。このようにして本実施例の凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
[実施例2]
横糸として、前記ポリエステル含有芯鞘繊維に代えて綿を100%用いた以外は実施例1と同様の織布を用い、実施例1と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
横糸として、前記ポリエステル含有芯鞘繊維に代えて綿を100%用いた以外は実施例1と同様の織布を用い、実施例1と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
[実施例3]
前記加熱処理工程(A)における加熱温度を80℃とする以外は実施例1と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
前記加熱処理工程(A)における加熱温度を80℃とする以外は実施例1と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
[実施例4]
前記加熱処理工程(A)における加熱温度を80℃とする以外は実施例2と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
前記加熱処理工程(A)における加熱温度を80℃とする以外は実施例2と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
[実施例5]
前記加熱処理工程(A)における加熱温度を95℃とする以外は実施例1と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
前記加熱処理工程(A)における加熱温度を95℃とする以外は実施例1と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
[実施例6]
前記加熱処理工程(A)における加熱温度を95℃とする以外は実施例2と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
前記加熱処理工程(A)における加熱温度を95℃とする以外は実施例2と同様にして凹凸形成布を製造した。この凹凸形成布には、図7に表すような凹凸が形成されていた。
[実施例7]
図8に示すような凹凸形成布を製造した。具体的には、まず、実施例1で用いたものと同じポリエステル繊維含有布を準備した。これに対し、手で折り目(皺)を形成した後、アイロンで加熱(アイロン付け法)した。アイロン付け法は、アイロン温度を140℃に設定して4〜8秒間プレスし、その後放冷することにより行った。このプレスおよび放冷は、2回繰り返した。このようにして、目的の凹凸形成布を得た。
図8に示すような凹凸形成布を製造した。具体的には、まず、実施例1で用いたものと同じポリエステル繊維含有布を準備した。これに対し、手で折り目(皺)を形成した後、アイロンで加熱(アイロン付け法)した。アイロン付け法は、アイロン温度を140℃に設定して4〜8秒間プレスし、その後放冷することにより行った。このプレスおよび放冷は、2回繰り返した。このようにして、目的の凹凸形成布を得た。
[実施例8]
図5に示すような凹凸形成布を製造した。具体的には、まず、実施例1で用いたものと同じポリエステル繊維含有布を準備した。これに対し、機械プリーツ(マシンプリーツ)により190℃で5秒間仮押さえをした後、蒸気釜に入れ、50℃で5分間加熱した。さらに、前記蒸気釜の中から蒸気を抜いて真空にし、かつ、前記蒸気釜中の温度を常温(室温とほぼ等しい温度)にして5分間静置した。その後、前記布を前記蒸気釜中から取り出して、目的の凹凸形成布を得た。
図5に示すような凹凸形成布を製造した。具体的には、まず、実施例1で用いたものと同じポリエステル繊維含有布を準備した。これに対し、機械プリーツ(マシンプリーツ)により190℃で5秒間仮押さえをした後、蒸気釜に入れ、50℃で5分間加熱した。さらに、前記蒸気釜の中から蒸気を抜いて真空にし、かつ、前記蒸気釜中の温度を常温(室温とほぼ等しい温度)にして5分間静置した。その後、前記布を前記蒸気釜中から取り出して、目的の凹凸形成布を得た。
[実施例9]
前記仮押さえの温度を190℃に代えて150℃とし、前記上記釜での加熱温度を、50℃に代えて102℃とする以外は実施例8と同様にして凹凸形成布を得た。
前記仮押さえの温度を190℃に代えて150℃とし、前記上記釜での加熱温度を、50℃に代えて102℃とする以外は実施例8と同様にして凹凸形成布を得た。
[洗濯による凹凸の取れにくさの試験]
前記各実施例の布を洗濯(水洗い)し、洗濯前後の寸法測定により、凹凸の取れにくさを試験した。すなわち、まず、室温とほぼ同温(約20℃)の水に洗剤を溶かし、前記各実施例の布を洗濯機で5分間洗った。その後、脱水、すすぎ、脱水、すすぎ、脱水の順に処理し、洗濯を完了した。洗いから最後の脱水までの全工程にかけた時間は、15分間であった。また、水洗いに代えて、湯洗いも行った。前記湯洗いは、前記室温とほぼ同温の水に代えて40℃のぬるま湯を用いる以外は、前記水洗いと同様に行った。その結果、実施例8(前記加熱処理工程(A)における加熱温度が50℃)は、水洗いにより若干の凹凸の緩み(伸び)が見られたが、洗濯後も凹凸が形成されていた。その他の実施例(前記加熱処理工程(A)における加熱温度が60℃以上)は、洗濯後も、凹凸の緩み(伸び)が全くなく、洗濯前と変わらずに凹凸が形成されていた。特に、水洗い後だけでなく、湯洗い後にも、凹凸の緩み(伸び)が全くなかった。
前記各実施例の布を洗濯(水洗い)し、洗濯前後の寸法測定により、凹凸の取れにくさを試験した。すなわち、まず、室温とほぼ同温(約20℃)の水に洗剤を溶かし、前記各実施例の布を洗濯機で5分間洗った。その後、脱水、すすぎ、脱水、すすぎ、脱水の順に処理し、洗濯を完了した。洗いから最後の脱水までの全工程にかけた時間は、15分間であった。また、水洗いに代えて、湯洗いも行った。前記湯洗いは、前記室温とほぼ同温の水に代えて40℃のぬるま湯を用いる以外は、前記水洗いと同様に行った。その結果、実施例8(前記加熱処理工程(A)における加熱温度が50℃)は、水洗いにより若干の凹凸の緩み(伸び)が見られたが、洗濯後も凹凸が形成されていた。その他の実施例(前記加熱処理工程(A)における加熱温度が60℃以上)は、洗濯後も、凹凸の緩み(伸び)が全くなく、洗濯前と変わらずに凹凸が形成されていた。特に、水洗い後だけでなく、湯洗い後にも、凹凸の緩み(伸び)が全くなかった。
[実施例10]
実施例9の凹凸形成布を用いて、洋服(ブラウス)を仕立てた。この洋服は、実施例9の凹凸形成布と同様、洗濯後も、凹凸の緩み(伸び)が全くなく、洗濯前と変わらずに凹凸が形成されていた。
実施例9の凹凸形成布を用いて、洋服(ブラウス)を仕立てた。この洋服は、実施例9の凹凸形成布と同様、洗濯後も、凹凸の緩み(伸び)が全くなく、洗濯前と変わらずに凹凸が形成されていた。
以上、説明したとおり、本発明によれば、低温でもポリエステル繊維を含む布に凹凸形成が可能な凹凸形成布の製造方法、凹凸形成布、およびそれを用いた製品を提供することができる。また、本発明の製造方法によれば、ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成するため、力の掛け方を設計または制御することにより、凹凸の形状を自在に設計または制御することが可能である。すなわち、本発明によれば、凹凸の形状が自在に設計または制御された凹凸形成布を製造することができる。
本発明によれば、例えば、天然繊維、生分解性繊維、バイオマスプラスチック繊維等を混合したポリエステル繊維含有布を用いることで、前記天然繊維等の風合いを損ねず、ポリエステルの優れた特性を兼ね備えた凹凸形成布を提供することもできる。本発明の凹凸形成布が生分解性繊維を含有していれば、廃棄時における自然環境への負荷を軽減することも可能である。本発明の凹凸形成布は、衣類、洋服、和服、着物、手袋、靴下、ソックス、下着、肌着、シャツ、カーディガン、タンクトップ、スカート、帽子、寝巻き、ストッキング、スカーフ、子供服、カバーリング、雑貨、寝具、クッション、インテリア雑貨、バッグ、手提げ袋、コサージュ、アートフラワー、またはタペストリーに用いることができ、さらに、これらに限定されず、あらゆる製品に使用可能である。
10 ポリエステル含有芯鞘繊維
11 芯
12 鞘
20、50、60、70、80 凹凸形成布
21a 突起部
21b 折り目山
21c 折り目谷
30、40 衣服
31、41、42 突起部
51a、71a、81a 折り目山
51b、71b、81b 折り目谷
61a シボ山
61b シボ谷
11 芯
12 鞘
20、50、60、70、80 凹凸形成布
21a 突起部
21b 折り目山
21c 折り目谷
30、40 衣服
31、41、42 突起部
51a、71a、81a 折り目山
51b、71b、81b 折り目谷
61a シボ山
61b シボ谷
Claims (14)
- 繊維含有布に凹凸が形成された凹凸形成布の製造方法であって、
前記繊維含有布は、ポリエステル繊維含有布であり、
前記ポリエステル繊維含有布は、ポリエステル含有芯鞘繊維を含み、
前記ポリエステル含有芯鞘繊維は、芯およびその周囲を囲む鞘から形成され、
前記芯は、ポリオレフィンから形成され、前記鞘は、ポリエステルから形成され、
前記製造方法は、下記工程(A)〜(C)を含み、
下記凹凸形成工程(B)を、下記加熱処理工程(A)の前、下記加熱処理工程(A)と同時、および下記加熱処理工程(A)の後からなる群から選択される少なくとも一つにおいて行うことを特徴とする製造方法。
(A)前記ポリエステル繊維含有布を加熱処理する工程
(B)前記ポリエステル繊維含有布に力を掛けて凹凸を形成する工程
(C)前記ポリエステル繊維含有布を冷却する工程 - 前記凹凸が、皺、折り目、ひだ、エンボス模様、クラッシュ模様、絞り加工模様、ウェーブ、プリーツ、手もみ模様、ワッシャー模様、洗い模様、リップル模様、およびバキューム模様からなる群から選択される少なくとも一つである請求項1に記載の製造方法。
- 前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリオレフィンが、ポリエチレンおよびポリプロピレンの少なくとも一方である請求項1または2に記載の製造方法。
- 前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリエステルが、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、およびポリエチレンナフタレートからなる群から選択される少なくとも一つである請求項1から3のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記繊維含有布が、さらに、前記ポリエステル含有芯鞘繊維以外の他の繊維を含み、
前記他の繊維が、天然繊維および合成繊維の少なくとも一方である請求項1から4のいずれか一項に記載の製造方法。 - 前記繊維含有布が、編物、ニット、織布、不織布、レース、またはフェルトである請求項1から5のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記加熱処理工程(A)における加熱温度が、前記繊維含有布を形成する繊維のうち最もガラス転移温度が低い繊維のガラス転移温度以上である請求項1から6のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記加熱処理工程(A)における加熱温度が、前記繊維含有布を形成する繊維のうち最もガラス転移温度が高い繊維のガラス転移温度以上であり、かつ、前記繊維含有布を形成する繊維のうち最も融点が低い繊維の融点以下である請求項1から7のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記加熱処理工程(A)における加熱温度が、前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリオレフィンのガラス転移温度以上である請求項1から8のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記加熱処理工程(A)における加熱温度が、前記ポリエステル含有芯鞘繊維における前記ポリオレフィンの融点以下である請求項1から9のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記加熱処理工程(A)における加熱温度が、40℃以上、200℃以下である請求項1から10のいずれか一項に記載の製造方法。
- 前記凹凸形成工程(B)における凹凸形成方法が、手付け法、機械セット法、アイロン付け法、ハンドプリーツ法、機械プリーツ法、絞り加工法、機械絞り加工法、手絞り加工法、板締め法、糸を用いる方法、蒸気釜法、蒸気圧釜法、湯せん法、収縮糸法、高圧染色釜(圧力染色釜)法、エンボス加工法、クラッシュ法、ウェーブ法、手もみ法、ワッシャー法、洗濯法、リップル法、およびバキューム法からなる群から選択される少なくとも一つである請求項1から11のいずれか一項に記載の製造方法。
- 請求項1から12のいずれか一項に記載の製造方法により製造される凹凸形成布。
- 請求項13に記載の凹凸形成布を含む製品であり、衣類、洋服、和服、着物、手袋、靴下、ソックス、下着、肌着、シャツ、カーディガン、タンクトップ、スカート、帽子、寝巻き、ストッキング、スカーフ、子供服、カバーリング、雑貨、寝具、クッション、インテリア雑貨、バッグ、手提げ袋、コサージュ、アートフラワー、またはタペストリーである製品。
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JP2011229214A JP2013087388A (ja) | 2011-10-18 | 2011-10-18 | 凹凸形成布の製造方法、凹凸形成布、およびそれを用いた製品 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020091245A1 (ko) * | 2018-11-01 | 2020-05-07 | 주식회사 플리츠미 | 경량보온성 주름직물 제조방법 |
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2011
- 2011-10-18 JP JP2011229214A patent/JP2013087388A/ja active Pending
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KR102109389B1 (ko) | 2018-11-01 | 2020-05-12 | (주)플리츠미 | 경량보온성 주름직물 제조방법 |
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