JP2013083386A - 高温雰囲気炉内観察装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】先端部に配置されたカメラを効果的に冷却し、且つ観察装置の挿入や取り出しを容易に行う。
【解決手段】カメラユニット部100は、カメラ101を収容する第1内管105と、第1内管の外面に積層された第1断熱部材107と、第1断熱部材を水密的に被覆する第1外管109と、を備え、胴部140は、第1内管内部と連通する軸方向貫通孔143を備えるとともに柔軟性を有した第2内管145と、第2内管の外面に積層された吸水性を有する第2断熱部材147と、第2断熱部材を気密的に被覆する柔軟性を有した第2外管149と、を備え、胴部の基端部側から第2内管と第2外管との間に冷却水を注入して冷却水を第2断熱部材に含浸させる冷却水注入口169と、胴部の基端部側から第2内管内に冷却ガスを注入して観察窓111から放出させる冷却ガス注入口179と、を備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気炉、コークス炉などの高温雰囲気炉内の状態を観察するのに適した高温雰囲気炉内観察装置に関し、詳細には観察装置に使用するCCDカメラ等の被保護対象物を液体、気体等の冷却媒体を用いて効率的に冷却するための冷却構造の改良に関するものである。
従来、コークス炉等、常に1000℃以上の高温に保たれている高温雰囲気炉内を観察する装置においては、冷却水又は冷却ガスを循環させる等により、効率的にCCDカメラを冷却して、高熱による破壊を防止していた。
例えば、特許文献1には、撮像装置を収容する内管と、内管と同心状に配置されて内管を収容する外管とを備え、内管の中空部内と、内管と外管が形成する空間とに、夫々基端部側から冷却ガスを注入し、先端部側から流出させる観察装置が記載されている。この発明においては、冷却水を使用せず冷却ガスのみを用いて冷却することにより、装置全体の軽量化を実現している。
特開2007−308536公報
ここで、特許文献1記載の観察装置による観察対象の一つであるコークス炉について説明する。コークス炉は、石炭を乾留してコークスを製造する装置であり、石炭を乾留する炭化室と炭化室内の石炭を加熱する燃焼室とが、水平方向に交互に配置された構成である。炭化室と燃焼室との間は、耐火レンガ等にて形成された炉壁によって仕切られている。1つの炭化室の大きさは、幅数十センチ、奥行き十数メートル、高さ数メートルに及び、非常に細長い空間である。燃焼室又は炭化室の炉壁を観察する場合、通常、上部又は側部に設けられた開口部から観察装置を挿入する。
特許文献1記載の観察装置は長尺且つ硬質の柱形状であるため、観察装置を上方に設けられた開口部から燃焼室内に挿入するには、図1に示されているように、一旦、観察装置をクレーン等により吊り下げ支持し、徐々に燃焼室内に挿入するという方法が採られる。従って、観察装置のコークス炉内への挿入や取り出し作業が非常に面倒であり、また炉内観察の為に必要な装置の全体規模が大きくなるという問題がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、コークス炉等への観察装置の挿入や取り出しを容易に行えるようにすると共に、先端部に配置されたCCDカメラを効果的に冷却することが可能な高温雰囲気炉内観察装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、一端側に形成された観察窓から入射した像を撮影するカメラが内蔵されたカメラユニット部と、該カメラユニット部の他端側に接続されて前記カメラの映像を伝送するケーブルが挿通された長尺の胴部と、を備え、前記カメラユニット部及び前記胴部を高温雰囲気炉内に挿入して該高温雰囲気炉内の状態を撮影する高温雰囲気炉内観察装置において、前記カメラユニット部は、前記カメラを収容する中空部を備えた第1内管と、該第1内管の外面に積層された第1断熱部材と、該第1断熱部材を水密的に被覆する第1外管と、を備え、前記観察窓は前記第1内管と前記第1断熱部材と前記第1外管とにまたがって貫通形成され、前記胴部は、前記第1内管内部と連通する軸方向貫通孔を備えるとともに柔軟性を有した第2内管と、該第2内管の外面に積層された吸水性を有する第2断熱部材と、該第2断熱部材を気密的に被覆する柔軟性を有した第2外管と、を備え、前記胴部の基端部側から前記第2内管と前記第2外管との間に冷却水を注入して該冷却水を前記第2断熱部材に含浸させる冷却水注入口と、前記胴部の基端部側から前記第2内管内に冷却ガスを注入して前記観察窓から放出させる冷却ガス注入口と、を備えたことを特徴とする。
請求項1の発明では、第2内管に積層される第2断熱部材に冷却水を含浸させることにより、胴部を冷却すると共に高温雰囲気炉からの高熱を遮断する。さらに、第2内管と、これと連通する第1内管内に、胴部の基端部側から冷却ガスを注入して観察窓から放出することにより、第1内管内に収容されたカメラを冷却する。また、胴部を構成する各部材は柔軟性を有しており、胴部を自在に湾曲させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、前記観察窓は、前記カメラユニット部の周方向に複数形成されており、該各観察窓から入射する像を夫々撮影するカメラが複数個、前記カメラユニット部内に収容されていることを特徴とする。
請求項2の発明では、カメラユニット部に対して異なる径方向から入射する光像を一度に撮影及び観察することができ、高温雰囲気炉内の観察を効率よく行うことができる
請求項3に記載の発明は、請求項2において、前記各観察窓は、前記カメラユニット部の軸方向に異なる位置に配置されていることを特徴とする。
請求項3の発明では、各観察窓の軸方向位置を互いにずらして配置したので、複数のカメラを互いに軸方向にずらしてカメラユニット部内に収容することができるので、カメラユニット部が径方向に巨大化することを防止することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項において、前記第1外管の内部空間が、前記第2内管と前記第2外管との間に形成される空間から隔離されていることを特徴とする。
請求項4の発明では、第1外管の内部空間は冷却水が入り込まないドライ環境であり、カメラユニット部の冷却は主として冷却ガスにより行われる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項において、前記カメラユニット部は、前記胴部に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする。
請求項5の発明では、カメラユニット部に接続させる胴部を軸方向長の異なるものに交換することで、異なる深さの高温雰囲気炉に対応させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項において、前記第1外管及び前記第2外管を被覆する第3断熱部材を更に備えたことを特徴とする。
請求項6の発明では、更に観察装置の耐熱性能を高めることができる。
本発明によれば、観察装置の胴部に柔軟性を持たせて自在に湾曲可能に構成したので、コークス炉等、観察対象となる高温雰囲気炉内に上方から撮影装置を挿入する際に、クレーン等を用いて撮影装置を吊り下げる必要がなく、大規模な装置が不要であり容易に撮影装置の挿入、取り出しができる。また撮影装置部分を、断熱部材に含浸させた冷却水と、撮影装置部分を流下する冷却ガスとの2つの冷却媒体を用いて冷却するので、効果的にカメラを冷却することができる。
本発明の第1の実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置の全体構成図である。 撮影装置の基本的構造を示す断面図である。 カメラユニット部と胴部との接続構造の一例を示す断面図である。 カメラユニット部と胴部との接続構造の他の例を示す断面図である。 本発明に係る高温雰囲気炉内観察装置の使用例を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係るカメラユニット部の断面図である。 本発明の第3の実施形態に係るカメラユニット部の断面図である。 本発明の第4の実施形態に係るカメラユニット部の断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るカメラユニット部の断面図である。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置について図1に基づいて説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置の全体構成図である。本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置は、撮影装置に、カメラケーブル等が挿通される内管と、内管の外面に積層された吸水性を有する断熱部材と、断熱部材を被覆する外管と、を備え、断熱部材に冷却水を含浸させると共に、内管の基端部側から供給した冷却ガスをCCDカメラが内蔵された先端部から放出してCCDカメラを効果的に冷却する点に特徴がある。
本発明に係る高温雰囲気炉内観察装置1は、コークス炉等の高温雰囲気炉内に挿入されて、高温雰囲気炉内の状態を撮影する撮影装置10と、撮影装置10を制御するコントロール装置20と、撮影装置10に冷却水と冷却ガスを供給する給水給気装置30と、を備えている。
〔撮影装置〕
撮影装置について図2に基づいて説明する。図2は、撮影装置の基本的構造を示す断面図である。
撮影装置10は、高温雰囲気炉内に挿入されるカメラユニット部100及び胴部140を備え、さらに胴部140の他端部側(基端部側)には、撮影装置10に電源電圧を供給するDC/DCコンバータ171等が収納されるアンプジャケット部160と、を備えている。撮影装置10の基端部側に位置するアンプジャケット部160には、給水給気装置30から冷却ガス及び冷却水が供給され、撮影装置10を冷却するようになっている。
カメラユニット部100は、CCDカメラ101を収容する中空部103を備えた第1内管105と、第1内管105の外面に積層された第1断熱部材107と、第1断熱部材107を水密的に被覆する第1外管109と、を備えている。カメラユニット部100の先端側(一端側)側面には、高温雰囲気炉内の光像が入射する観察窓111が形成されている。
第1内管105は、先端部側が閉止されて基端部側が開口された中空筒状の部材であり、先端側側面に観察窓111となる内管側開口部113が貫通形成されている。第1内管105には、高温雰囲気下において耐熱性を有するステンレス等をその材料として用いることができる。なお、第1内管105は柔軟性を有してなくともよい。
内管側開口部113には、耐熱サファイアガラス115が嵌合されている。内管側開口部113と耐熱サファイアガラス115との間には、部分的に所定の隙間117が形成されている。撮影装置10の基端部から供給された冷却ガスは、最終的に隙間117から撮影部の外に放出される。冷却ガスを隙間117から噴出させることで、観察窓111部分の粉塵を吹き飛ばすパージ機能をも有する構成である。
第1外管109は、先端部側が閉止されて基端部側が開口された中空筒状の部材であり、先端側側面に観察窓111となる外管側開口部119が貫通形成されている。第1外管109には、高温雰囲気下において耐熱性を有するステンレス等をその材料として用いることができる。なお、第1外管109も、第1内管105と同様に柔軟性を有してなくともよい。第1外管109は、その中空部121内に第1内管105を収容している。また、内管側開口部113と外管側開口部119とは、連通している。
第1内管105と第1外管109との間には、第1断熱部材107が充填されている。第1断熱部材107は綿状の耐熱素材からなり、具体的には例えばセラミックファイバーからなる綿状のブランケット等を使用することができる。第1断熱部材107は、断熱性と耐熱性を有しておればよく、綿状以外の形状のものを用いてもよい。例えば布状のものを用いる場合は、第1内管105に布状の断熱部材を巻き付けた後、断熱部材が巻き付けられた第1内管105を第1外管109内に挿入することで、第1内管105と第1外管109との間に断熱部材を充填することが可能である。もちろん、第1内管105と第1外管109との間に形成される空間のうち、観察窓111に相当する部位には、第1断熱部材107が充填されていない状態である。
観察窓111は、第1内管105と第1断熱部材107と第1外管109とにまたがって貫通形成されている。観察窓111はカメラユニット部100先端側側面に矩形状に開口されており、観察窓111から高温雰囲気炉内の光像が入射する。
第1内管105内の先端側には、観察窓111から入射した光像のうち、熱線成分を通過させ、可視光成分のみを反射させるコールドミラー123が配置されている。コールドミラー123は、観察窓111に対向するように第1内管105内の先端に固定されている。
第1内管105内には、光像を電気信号に変換するCCDカメラ101が収容されている。CCDカメラ101は、コールドミラー123よりも基端部側に配置され、コールドミラー123により反射された可視光成分(光像)を電気信号に変換して、カメラユニット部100に供給する。
また、第1内管105内のCCDカメラ101近傍には、CCDカメラ101部分の温度を計測し、補償導線(不図示)を介してその温度信号をコントロール装置20に供給する熱電対(不図示)が収容されている。コントロール装置20では熱電対の温度信号を受けて、CCDカメラ101の温度が設定温度を超えているときに警報を発する。
第1内管105内には、CCDカメラ101と胴部140内に挿通されたカメラケーブル141とを着脱自在に接続するカメラケーブルコネクタ部125を有している。カメラケーブル141は、CCDカメラ101からの映像信号をコントロール装置20に伝送し、又はコントロール装置20からの制御信号をCCDカメラ101に伝送する。また、第1内管105内には、熱電対と胴部140内に挿通された補償導線とを着脱自在に接続する補償導線コネクタ部(不図示)を有している。補償導線は、熱電対の温度信号をコントロール装置20に伝送する。
胴部140について説明する。胴部140は、カメラユニット部100とアンプジャケット部160との間に配置され、内部にカメラケーブル141と補償導線とが挿通される部位である。胴部140は、軸方向に貫通した軸方向貫通孔143を備えて第1内管105と連通するとともに柔軟性を有する第2内管145と、第2内管145の外面に積層された吸水性を有する第2断熱部材147と、第2断熱部材147を気密的に被覆する柔軟性を有した第2外管149と、を備え、胴部140自体が湾曲可能な柔軟性を有している。カメラケーブル141と補償導線とは、第2内管145の軸方向貫通孔143内に挿通されている。
第2内管145は、軸方向に貫通した軸方向貫通孔143を備え、柔軟性を有し、自在に湾曲させることができる管状の部材である。第2内管145の先端部側(一端部)は、CCDカメラ101が収容される第1内管105と連通し、基端部側(他端部側)は、後述するアンプジャケット部160内の通気室167と連通している。
ここで、第1内管105に内蔵されたCCDカメラ101を冷却水と接触させないようにする必要があるため、第2内管145の外部から軸方向貫通孔143内に冷却水が入り込まない構造とする必要がある。つまり、第2内管145は、湾曲可能な柔軟性、高熱環境に耐える耐熱性のほかに、冷却水を内部に通さない防水性を有していることを要する。
例えば第2内管145には、ステンレス製ベローズをステンレスメッシュにて被覆したフレキシブルチューブを用いることができる。また、ゴムやシリコンを利用することにより防水性を確保したフレキシブルチューブを利用することもできる。これら、フレキシブルチューブの素材は、使用環境下において求められる耐熱温度等によって選定する。
第2断熱部材147は、耐熱性と吸水性を備えて、第2内管145の周囲を被覆する部材であり、具体的には例えばセラミックファイバーからなる綿状のブランケット等を使用することができる。第2断熱部材147には、基端部から冷却水(工業用水等)を含浸させて撮影装置10の耐熱性を高める。第2断熱部材147の周囲には、ステンレスワイヤ(金属線:不図示)を巻き付けて、第2断熱部材147を第2内管145に固定する。なお、ステンレスワイヤの代わりに、或いはステンレスワイヤと併用して、テープ状の耐熱布(例えばガラス繊維テープや、セラミック繊維テープ等)を用いて第2断熱部材147を第2内管145に固定するようにしてもよい。少なくとも、第2断熱部材147を第2内管145に固定する際に、胴部140全体としての柔軟性を失わないようにする。
第2外管149は、軸方向に伸びる中空部151を備え、柔軟性を有し、自在に湾曲させることができる管状の部材である。中空部151内に第2内管145が挿通される。第2外管149と第2内管145との間に配置される第2断熱部材147に冷却水を含浸させるため、第2外管149は、湾曲可能な柔軟性、高熱環境に耐える耐熱性のほかに、冷却水を外部に通さない防水性を有している。第2外管149としては、第2内管145と同様に、ステンレス製ベローズをステンレスメッシュにて被覆したフレキシブルチューブを用いることができる。また、ゴムやシリコンを利用することにより防水性を確保したフレキシブルチューブを利用することもできる。これら、フレキシブルチューブの素材は、各使用環境下において求められる耐熱温度等によって選定する。なお、第2外管149については、防水性を有していない管状の部材を用いることもできる。
アンプジャケット部160について説明する。アンプジャケット部160は、内部に中空部163を有する概略円筒状の筐体161を備えている。中空部163は、冷却水の通過経路となる通水室165と、冷却ガスの通過経路となる通気室167とからなる。通水室165と通気室167とは互いに隔離されている。
通水室165は、筐体161の先端側に配置され、第2内管145と第2外管149とが形成する空間と連通する。また、筐体161の先端部側側面適所には、通水室165を介して第2内管145と第2外管149とが形成する空間に冷却水を供給する冷却水注入口169が配置されている。冷却水は胴部140の基端部側から第2内管145と第2外管149との間に供給される。
冷却水注入口169は、筐体161の先端部側側面に等間隔に4箇所形成されている。冷却水注入口169の少なくとも一つが冷却水供給管31を介して給水給気装置30と接続(図1参照)され、第2内管145と第2外管149とが形成する空間に冷却水を供給する。冷却水注入口169から注入された冷却水は通水室165を通過した後、第2断熱部材147に含浸され、高温雰囲気下にある胴部140を効果的に冷却・断熱する。なお、給水給気装置30と接続されない冷却水注入口169は、第2内管145と第2外管149とが形成する空間内に一旦注入された後、この空間から溢れた冷却水(水又は蒸気)を排出する排出口として機能する。
通気室167は、筐体161の基端側に配置され、第2内管145の軸方向貫通孔143、及び第1内管105の中空部103と連通している。
通気室167内には、CCDカメラ101に電源電圧を供給するDC/DCコンバータ171や、RS−232CとRS−485を双方向に変換するRS232C/485コンバータ173等の電気部品が収容されている。また、通気室167内には、第2内管145の基端部側から引き出されたカメラケーブル141と、DC/DCコンバータ171及びRS232C/485コンバータ173と、を着脱自在に接続するカメラケーブルコネクタ部175と、第2内管145の基端部側から引き出された補償導線(不図示)とコントロール装置20に温度信号を伝送するためのケーブルとを着脱自在に接続する補償導線コネクタ部(不図示)と、が配置されている。
さらに、筐体161の基端部には、CCDカメラ101からの映像信号及び熱電対からの温度信号を撮影装置10の外部に出力し、また外部からの制御信号を撮影装置10内に受け入れるインターフェースとしての多芯コネクタ177が配置されている。映像信号、温度信号、及び制御信号は、多芯コネクタ177と接続された複合ケーブル21を介してコントロール装置20との間で伝送される(図1参照)。
筐体161の基端部側適所には、通気室を介して軸方向貫通孔143と中空部103内に冷却ガスを供給する冷却ガス注入口179が配置されている。冷却ガス注入口179は、冷却ガス供給管33を介して給水給気装置30と接続されている(図1参照)。給水給気装置30から供給された冷却ガスは、アンプジャケット部160内を通過する過程でDC/DCコンバータ171及びRS232C/485コンバータ173を冷却し、胴部140の基端部側から軸方向貫通孔143内に流入して中空部103へと流れてCCDカメラ101を冷却し、観察窓111部分に形成された隙間117から撮影装置10の外部に放出される。
ここで、胴部140とカメラユニット部100、アンプジャケット部160と胴部140との間の接続構造について図3に基づいて説明する。図3は、カメラユニット部と胴部との接続構造の一例を示す断面図である。本実施形態に係る胴部とカメラユニット部との間は、着脱自在に固定されている。
図示するように、胴部140とカメラユニット部100とは、接続部190において着脱自在に接続されている。接続部190は、第1外管109の基端部側外周面に形成された雄ネジと、第2外管149の先端部側内周面に形成されて雄ネジと螺着される雌ネジと、を備えている。また、胴部140の先端部側の第2外管149と第2内管145との間には隔壁191が形成されており、第1外管109と第1内管105とが形成する空間と、第2外管149と第2内管145とが形成する空間と、を隔離している。すなわち、第1断熱部材107は第2断熱部材147と接触しないように構成されている。第2断熱部材147が冷却水を含浸するウェット環境であるのに対し、第1断熱部材107は冷却水を含まないドライ環境となり、カメラユニット部100の冷却は主として冷却ガスにより行われる。なお、隔壁191を有さずに、第1断熱部材107と第2断熱部材147の双方に冷却水を含浸させる構造としてもよい。
また、図示するように、第2内管145の先端部はカメラユニット部100内に延在しており、第1内管105の中空部103と第2内管145の軸方向貫通孔143内とが連通する構成である。中空部103内と軸方向貫通孔143内は、冷却水が入り込まないドライ環境である。軸方向貫通孔143内にはカメラケーブル141が挿通されており、中空部103内に配置されたカメラケーブルコネクタ部125においてCCDカメラ101と着脱自在に接続されている。なお、補償導線(不図示)についても同様である。
従って、接続部190の雄ネジと雌ネジとを緩めて、第1外管109と第2外管149、第1内管105と第2内管145を夫々分離し、カメラケーブルコネクタ部125と補償導線のコネクタ部とを引き離せば、胴部140とカメラユニット部100とを完全に分離することができる。
或いは、図4に示すような構造としてもよい。図4は、カメラユニット部と胴部との接続構造の他の例を示す断面図である。接続部192は、第1外管109の基端部側の外周面に突出形成された第1フランジ部193と、第2外管149の先端部側の外周面に突出形成された第2フランジ部194と、を備え、第1フランジ部193と第2フランジ部194とを対向(接触)させて、ボルト195とナット196を用いて固定している。また、第1外管109と第1内管105とが形成する空間と、第2外管149と第2内管145とが形成する空間とは、隔壁191により隔離されている。
なお、胴部140とアンプジャケット部160間も同様に着脱自在に構成されているが、その接続構造は胴部140とカメラユニット部100間の接続構造と類似するため、詳細な説明を省略する。
このように、胴部140とカメラユニット部100、及び胴部140とアンプジャケット部160を着脱自在に構成したので、胴部140からカメラユニット部100とアンプジャケット部160とを分離し、軸方向長の異なる胴部140に取り替えることで、カメラユニット部100とアンプジャケット部160を共用しながらも、撮影装置10を異なる深さの高温雰囲気炉に対応させることができる。また、胴部140とカメラユニット部100とを着脱自在に構成したので、CCDカメラ101故障時の点検、交換が容易となる。
基本的な冷却・断熱構造は以上説明した通りであるが、図1に示すように、第1外管109及び第2外管149の外面に、更に第3断熱部材199を積層してもよい。なお、図において第3断熱部材199は、説明の便宜上カメラユニット部100と胴部140との間で分離されたように記載されているが、第1外管109と第2外管149を一括して被覆する構造としてよい。
第3断熱部材199は、第1外管109及び第2外管149の外面を覆う綿状の耐熱素材と、耐熱素材を第1外管109と第2外管149に固定するために耐熱素材の周囲に巻き付けられたステンレスワイヤ(金属線)と、第1外管109及び第2外管149をステンレスワイヤごと収容する耐熱袋と、を備えている。もちろん、観察窓111に相当する部位は開口している。綿状の耐熱素材としては、第1断熱部材107や第2断熱部材147と同様の素材、具体的にはセラミックファイバーからなる綿状のブランケット等を使用することができる。また、耐熱袋としては、例えば袋状のガラスクロス等を用いることができる。
このように、観察窓111を除く第1外管109及び第2外管149の外面を第3断熱部材199にて覆うことにより、撮影装置10の耐熱性能を高めることができる。なお、第3断熱部材199には冷却水を含浸させず、ドライ状態のまま使用してもよいが、冷却水を含浸させてウェット状態とした上で使用しても良い。後者の場合は、さらに撮影装置10の耐熱性能を高めることができる。
〔コントロール装置〕
コントロール装置20は、筐体201と、この筐体201内に配置され、筐体201の前面に形成された操作パネル203の操作内容に応じた制御指令を発生して撮影装置10などを制御する制御回路(不図示)と、筐体201内に配置され操作パネル203の操作内容及び撮影装置10から出力される温度信号などを処理して警報音などを発生する警報回路(不図示)と、制御回路の出力内容および警報回路の出力内容などを処理して表示信号などを生成する表示回路(不図示)と、撮影装置10から出力される映像信号などを取り込んで、指定された信号形式に変換して、これを出力する画像処理回路(不図示)などを備えている。
操作パネル203には、コントロール装置20全体の電源をオン/オフする際に操作されるメイン電源スイッチ205と、CCDカメラ101の電源をオン/オフする際に操作されるカメラ電源スイッチ207と、熱電対から出力される温度信号などの処理を開始させる際に操作される温度電源スイッチ209と、CCDカメラ101の露光時間を調整して、電子アイリスを調整するときに操作される光量調整用デジタルスイッチ211と、CCDカメラ101の温度が設定温度を越えているとき点灯駆動される温度警報ランプ213と、CCDカメラ101の許容温度を設定する際に操作される温度警報設定器215と、CCDカメラ101の温度を桁のLEDで表示する温度表示器217とが設けられている。
操作パネル203のメイン電源スイッチ205が操作されて電源が投入されて、カメラ電源スイッチ207が操作されて電源が投入されれば、撮影装置10を制御して高温雰囲気炉内の状態を撮影させるとともにこの撮影動作で得られた映像信号を取り込んで、これを指定された形式の映像信号に変換し、外部のモニタ装置などに供給する。
また、温度電源スイッチ209が操作されて、電源が投入されていれば、撮影装置10から出力される温度信号を取り込んで、温度表示器217上にCCDカメラ101部分の温度を表示するとともに、これが設定温度を越えているとき、温度警報ランプ213を点灯させて、温度が高過ぎることをオペレータに知らせる。
〔給水給気装置〕
給水給気装置30は、撮影装置10に冷却ガスと冷却水を供給する装置であり、不図示のガス源と冷却水タンクとを備えている。ここで、撮影装置10に供給される冷却ガスとしては、例えば、空気、窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスなどを用いることができる。また、冷却水には、例えば工業用水や、その他の冷却用の液体等を用いることができる。
冷却ガスは、撮影装置10のアンプジャケット部160の基端部に配置された冷却ガス注入口179から撮影装置10内部に供給される。また、冷却水は、アンプジャケット部160側面に配置された冷却水注入口169から撮影装置10内に供給される。
〔使用例〕
上述の高温雰囲気炉内観察装置1の使用例について、図1、図2、図5に基づいて説明する。図5は、本発明に係る高温雰囲気炉内観察装置の使用例を示す模式図である。図5には、高温雰囲気炉の一例としてコークス炉を示している。
コークス炉400は、石炭を乾留する炭化室(不図示)と炭化室内の石炭を加熱する燃焼室401とが、水平方向に交互に配置された構成である。図には、燃焼室のみを示している。燃焼室401の炉壁403は耐火レンガ等にて形成されている。燃焼室401の上部には、ランス等を挿入可能な開口部405が形成されており、この開口部405から、高温雰囲気炉内観察装置1の撮影装置10を挿入して、炉壁403の観察を行う。
本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置1は、カメラユニット部100及び胴部140を巻き取り、巻き出し自在にする巻取装置411を備えた移動台車410に乗せられており、コークス炉400上を自在に移動可能である。
上述の通り(図2参照)、撮影装置10の胴部140を構成する第2内管145、第2断熱部材147、及び第2外管149が夫々柔軟性を有する部材から構成されているため、胴部140自体が湾曲可能な柔軟性を有している。なお、カメラユニット部100は胴部140のような柔軟性を有していないが、巻取装置411の巻き取り半径に対して軸方向長が十分に短く、カメラユニット部100は実質的に巻取装置411にて巻き取り可能である。
アンプジャケット部160の冷却水注入口169と冷却ガス注入口179には、移動台車410を介して給水給気装置30から夫々冷却水及び冷却ガスが供給されるようになっている。また、多芯コネクタ177は、移動台車410を介してコントロール装置20と複合ケーブル21にて接続されている。
さて、冷却水注入口169から冷却水を注入して第2断熱部材147に十分含浸させ、冷却ガス注入口179から冷却ガスを供給する。そして、図5に示すように、巻取装置411からカメラユニット部100及び胴部140を巻き出しながら、徐々にカメラユニット部100を開口部405から燃焼室401内に挿入し、CCDカメラ101にて炉壁403の様子を観察する。
冷却水は、コークス炉400内の観察中においても冷却水注入口169から供給されるが、第2断熱部材147の吸水能力を超えた分の冷却水は、給水給気装置30と接続されていない冷却水注入口169から水又は蒸気となって排出される。胴部140は、第2断熱部材147に含浸させた冷却水により冷却されつつ、高温雰囲気環境から断熱される。さらに、CCDカメラ101は、第2断熱部材147と冷却水により十分に断熱された第2内管145を通過した冷却ガスにより冷却される。CCDカメラ101は、1200℃を超える高温環境下においても数分程度はその使用限界温度を超えることなく使用できる。なお、CCDカメラ101を冷却した冷却ガスは、観察窓111部分の隙間117からカメラユニット部100外部に放出される。このとき、冷却ガスは耐熱サファイアガラス115表面の粉塵を吹き飛ばすので、炉壁403の状況をCCDカメラ101により明りょうに撮影できる。
以上のように、本実施形態によれば、撮影装置の胴部に柔軟性を持たせて自在に湾曲可能に構成したので、コークス炉等、観察対象となる高温雰囲気炉内に上方から撮影装置を挿入する際に、クレーン等を用いて撮影装置を吊り下げる必要がなく、大規模な装置が不要であり容易に撮影装置の挿入、取り出しができる。また撮影装置部分を、断熱部材に含浸させた冷却水と、撮影装置部分を流下する冷却ガスとの2つの冷却媒体を用いて冷却するので、効果的にCCDカメラを冷却することができる。また、冷却水を第2断熱部材に含浸させるとともに、第2断熱部材に含まれずに溢れた分を排出するという簡易な構造であり、冷却水を循環させるための特別な経路を設けていないので、胴部の柔軟性を高めることができる。また、カメラユニット部及びアンプジャケット部が胴部に対して着脱自在であるので、長さの異なる胴部に容易に交換することができ、カメラユニット部とアンプジャケット部を共用しながらも様々な深さの高温雰囲気炉に対応することができる。
〔第2の実施形態〕
以下、本発明の第2の実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置について図6に基づいて説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係るカメラユニット部の断面図である。本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置は、監視窓を通して入射する光像を直接CCDカメラに導くようにした点に特徴がある。第1の実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
カメラユニット部130は、CCDカメラ101を収容する中空部103を備えた第1内管105と、第1内管105の外面に積層された第1断熱部材107と、第1断熱部材107を被覆する第1外管109と、を備えている。カメラユニット部100の先端面(一端面)には、高温雰囲気炉内の光像が入射する観察窓111が形成されている。
第1内管105は、軸方向に貫通した中空筒状の部材であり、先端面に観察窓111となる内管側開口部113が貫通形成されている。内管側開口部113には、部分的に所定の隙間117が形成された状態にて耐熱サファイアガラス115が嵌合されている。また、耐熱サファイアガラス115のCCDカメラ101寄りには、観察窓111から入射した光像から熱線成分をカットして可視光成分のみを通過させるコールドフィルター131が配置されている。
第1外管109の先端面には観察窓111を形成する外管側開口部119が貫通形成されている。もちろん、観察窓111に対応する部分には、第1断熱部材107が積層されておらず、観察窓111は、第1内管105、第1断熱部材107、及び第1外管109にまたがって貫通形成されている。
このように構成することにより、第1の実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置と同様に、CCDカメラ101を効果的に冷却しながらも、観察窓111を介して高温雰囲気炉内の状況を察することができる。
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置について図7に基づいて説明する。図7は、本発明の第3の実施形態に係るカメラユニット部の断面図である。本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置は、カメラユニット部の周方向に複数の観察窓を形成して、各観察窓からカメラユニット部内に入射する光像をCCDカメラにて撮影するようにした点に特徴がある。以下、第1及び第2の実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
カメラユニット部220には周方向に異なる位置に2つの観察窓(第1観察窓111a、第2観察窓111b)が形成されている。また、第1内管105の中空部103内には、第1観察窓111aと第2観察窓111bから入射する像を夫々撮影するCCDカメラ(第1CCDカメラ101a、第2CCDカメラ101b)が収容されている。
各観察窓の構造は、第1の実施形態に係る観察窓と同様であるため、その説明を省略する。なお、図7に示す各部材には、第1の実施形態にて説明した各部材と同一の数字を付しているが、特に第1観察窓111aに関係する部材にはアルファベット符号aを付し、第2観察窓111bに関係する部材にはアルファベット符号bを付している。
カメラユニット部220の第1観察窓111a側には、第1観察窓111aから入射した光像から可視光成分のみを反射させる第1コールドミラー123aと、第1コールドミラー123aによって反射された可視像を撮影する第1CCDカメラ101aが配置されている。
また、カメラユニット部220の第2観察窓111b側には、第2観察窓111bから入射した光像から可視光成分のみを反射させる第2コールドミラー123bと、第2コールドミラー123bによって反射された可視像を撮影する第2CCDカメラ101bが配置されている。
本実施形態において第1観察窓111aと第2観察窓111bは、互いに180度異なる方向からの光像を入射するように形成されている。従って、一方のCCDカメラ(第1CCDカメラ101a)が撮影可能な面に対向する面を、他のCCDカメラ(第2CCDカメラ101b)にて撮影することができる。もちろん、カメラユニット部220の周方向に3以上の観察窓を形成し、各観察窓に対応するCCDカメラを複数個、第1内管105内に収容して、各観察窓から入射する光像を夫々の観察窓に対応するCCDカメラにて撮影するようにしてもよい。
また、第1観察窓111aと第2観察窓111bは、共にカメラユニット部220における軸方向位置が略同一となる位置に配置されている。各観察窓から入射して各コールドミラーを透過した光像の熱線成分の通過経路上には、CCDカメラやカメラケーブル等の電気部品が配置されておらず、これらの電気部品に熱線による悪影響を与えないようになっている。
このように、本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置においては複数の観察窓を備えたので、カメラユニット部に対して異なる径方向から入射する光像を一度に撮影及び観察することができ、高温雰囲気炉内の観察を効率よく行うことができる。また、高温雰囲気炉中で撮影するべき範囲を同時に多数撮影できるので、高温雰囲気炉内観察装置の炉内挿入時間の短縮を図ることができ、装置の寿命の延長にも貢献する。
〔第4の実施形態〕
本発明の第4の実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置について図8に基づいて説明する。図8は、本発明の第4の実施形態に係るカメラユニット部の断面図である。本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置は、カメラユニット部の周方向に複数の観察窓を形成するとともに、各観察窓からカメラユニット部内に入射する光像を1つのCCDカメラにて撮影する点に特徴がある。以下、第1乃至第3の実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
カメラユニット部221の先端側には、コールドミラー223が配置されている。このコールドミラー223は、第1観察窓111aから入射した光像の可視光成分をCCDカメラ101に反射させる第1反射面223aと、第2観察窓111bから入射した光像の可視光成分をCCDカメラ101に反射させる第2反射面223bと、を備えている。従って、互いに180度異なる方向を向く第1観察窓111aと第2観察窓111bから入射した光像を一台のCCDカメラ101にて撮影することができる。
以上のように本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置によれば、複数の観察窓から入射する光像を単一のCCDカメラにて撮影するので、カメラユニット部に収容するCCDカメラの台数を減らし、カメラユニット部の巨大化を防止することができる。
〔第5の実施形態〕
本発明の第5の実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置について図9に基づいて説明する。図9は、本発明の第5の実施形態に係るカメラユニット部の断面図である。本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置は、カメラユニット部の周方向に形成された複数の観察窓に対応するCCDカメラを軸方向において互いに干渉しないようにカメラユニット部内に収容した点に特徴がある。以下、第1乃至第4の実施形態と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
カメラユニット部230には周方向の異なる位置に2つの観察窓(第1観察窓111a、第2観察窓111b)が形成されている。カメラユニット部230の第1内管105内には、第1観察窓111aと第2観察窓111bから入射する像を夫々撮影するCCDカメラ(第1CCDカメラ101a、第2CCDカメラ101b)が収容されている。
第1観察窓111aと第2観察窓111bは、カメラユニット部220の軸方向に異なる位置にずらして配置されており、第1CCDカメラ101aと第2CCDカメラ101bは第1内管105内の軸方向において互いに干渉しない位置に収容されている。
カメラユニット部230の先端側には、第1観察窓111aと、第1観察窓111aから入射した光像から可視光成分のみを反射させる第1コールドミラー123aと、第1コールドミラー123aによって反射された可視像を撮影する第1CCDカメラ101aが配置されている。
また、カメラユニット部230の基端側には、第2観察窓111bと、第2観察窓111bから入射した光像から可視光成分のみを反射させる第2コールドミラー123bと、第2コールドミラー123bによって反射された可視像を撮影する第2CCDカメラ101bが配置されている。なお、第2観察窓111bとコールドミラー123bは、第1CCDカメラ101aに対して軸方向位置をずらして配置され、中空部103内で互いに干渉しないようになっている。
図9において第2観察窓111bは、第1の実施形態と同様の構造となっているが、第2の実施形態のように、耐熱サファイアガラス115bの内側に、第2観察窓111bから入射した光像から熱線成分をカットして可視光成分のみを通過させるコールドフィルターを配置してもよい。
本実施形態おいては、周方向に180度異なる方向を向くように観察窓が形成されている。もちろん、カメラユニット部220の周方向に3以上の観察窓を形成し、各観察窓を互いに軸方向にずらした位置に配置すると共に、互いに干渉しないように軸方向位置をずらして配置された夫々のCCDカメラにて各観察窓から入射する光像を撮影するようにしてもよい。
このように、本実施形態に係る高温雰囲気炉内観察装置においては、各CCDカメラが軸方向において互いに干渉しない位置に配置されているため、複数のCCDカメラを収容しながらも、カメラユニット部が径方向に巨大化することを防止することができる。
1…高温雰囲気炉内観察装置、10…撮影装置、100…カメラユニット部、101…CCDカメラ、103…中空部、105…第1内管、107…第1断熱部材、109…第1外管、111…観察窓、113…内管側開口部、115…耐熱サファイアガラス、117…隙間、119…外管側開口部、121…中空部、123…コールドミラー、125…カメラケーブルコネクタ部、130…カメラユニット部、131…コールドフィルター、140…胴部、141…カメラケーブル、143…軸方向貫通孔、145…第2内管、147…第2断熱部材、149…第2外管、151…中空部、160…アンプジャケット部、161…筐体、163…中空部、165…通水室、167…通気室、169…冷却水注入口、171…DC/DCコンバータ、173…RS232C/485コンバータ、175…カメラケーブルコネクタ部、177…多芯コネクタ、179…冷却ガス注入口、190…接続部、191…隔壁、192…接続部、199…第3断熱部材、220、221、230…カメラユニット部、223…コールドミラー、223a…第1反射面、223b…第2反射面、20…コントロール装置、21…複合ケーブル、30…給水給気装置、31…冷却水供給管、33…冷却ガス供給管

Claims (6)

  1. 一端側に形成された観察窓から入射した像を撮影するカメラが内蔵されたカメラユニット部と、該カメラユニット部の他端側に接続されて前記カメラの映像を伝送するケーブルが挿通された長尺の胴部と、を備え、前記カメラユニット部及び前記胴部を高温雰囲気炉内に挿入して該高温雰囲気炉内の状態を撮影する高温雰囲気炉内観察装置において、
    前記カメラユニット部は、前記カメラを収容する中空部を備えた第1内管と、該第1内管の外面に積層された第1断熱部材と、該第1断熱部材を水密的に被覆する第1外管と、を備え、前記観察窓は前記第1内管と前記第1断熱部材と前記第1外管とにまたがって貫通形成され、
    前記胴部は、前記第1内管内部と連通する軸方向貫通孔を備えるとともに柔軟性を有した第2内管と、該第2内管の外面に積層された吸水性を有する第2断熱部材と、該第2断熱部材を気密的に被覆する柔軟性を有した第2外管と、を備え、
    前記胴部の基端部側から前記第2内管と前記第2外管との間に冷却水を注入して該冷却水を前記第2断熱部材に含浸させる冷却水注入口と、前記胴部の基端部側から前記第2内管内に冷却ガスを注入して前記観察窓から放出させる冷却ガス注入口と、を備えたことを特徴とする高温雰囲気炉内観察装置。
  2. 前記観察窓は、前記カメラユニット部の周方向に複数形成されており、
    該各観察窓から入射する像を夫々撮影するカメラが複数個、前記カメラユニット部内に収容されていることを特徴とする請求項1記載の高温雰囲気炉内観察装置。
  3. 前記各観察窓は、前記カメラユニット部の軸方向に異なる位置に配置されていることを特徴とする請求項2記載の高温雰囲気炉内観察装置。
  4. 前記第1外管の内部空間が、前記第2内管と前記第2外管との間に形成される空間から隔離されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項記載の高温雰囲気炉内観察装置。
  5. 前記カメラユニット部は、前記胴部に対して着脱自在に構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の高温雰囲気炉内観察装置。
  6. 前記第1外管及び前記第2外管を被覆する第3断熱部材を更に備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項記載の高温雰囲気炉内観察装置。
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