JP4873990B2 - コークス炉燃焼室観察装置 - Google Patents

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Description

本発明は、コークス炉燃焼室観察装置に関し、特に、コークス炉の燃焼室の壁面を観察するために用いて好適なものである。
石炭を乾留してコークスを生成するためのコークス炉は、耐火レンガ等で形成された炉壁を介して炭化室と燃焼室とが交互に配置されて構成される。このようなコークス炉でコークスを生成する場合には、炭化室の頂部(装入口)から石炭を装入し、燃焼室でガスを燃やした熱によって、炭化室に装入した石炭を乾留してコークスを製造する。そして、生成されたコークスを、炭化室の側方から押出機により押し出して、炭化室から取り出す。
コークス炉の炉壁は常に1000℃以上の高温に保たれている。コークス炉は、通常20年以上の長期間にわたって連続操業されるものであるので、コークス炉の炉壁は、長期間にわたって高温状態となる。また、生成されたコークスが炭化室から押し出されるときに、コークス炉の炉壁に摩擦や押し出し応力等が発生する。従って、このような熱的、化学的、及び機械的要因等によって、コークス炉の炉壁は徐々に劣化する。コークス炉の炉壁の一部(例えば耐火レンガ)が欠落すると、多大な労力を要する補修が必要になり、その補修が完了するまで、コークスの生産能力が低下する。従って、コークス炉の炉壁の状況をいち早く把握しておくことは、コークス炉の操業を安定して行うために極めて重要である。
そこで、従来から、ミラーとビデオカメラとが先端部に搭載されたランスを燃焼室の頂部に形成された覗き穴から挿入し、ミラーに映し出されたコークス炉の炉壁の画像をビデオカメラで撮像する技術がある(特許文献1〜3を参照)。前述したように、コークス炉の炉壁は、1000℃以上の高温であるので、かかる技術では、ランスに冷却水を流すことにより、ビデオカメラ等の内部の装置を保護するようにしている。
特開昭62−288503号公報 特開平8−73860号公報 特開2000−136386号公報
しかしながら、前述した従来の技術では、ランスに冷却水を流すようにしているために、ランスが重くなる。従って、ランスを昇降させる専用の昇降装置が必要になる。また、ランスに供給する冷却水の貯水タンクや、ランスに冷却水を供給するための冷却水循環ポンプ等の設備も必要になる。従って、装置が大掛かりなものになってしまう。さらに、燃焼室にランスを挿入している最中にランスが破損した場合には、ランスから燃焼室内に冷却水が流出してしまう虞がある。
以上のような理由から、従来の技術では、コークス炉の炉壁を簡易な設備で観察することができないという問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、コークス炉の炉壁を容易に観察できるようにすることを目的とする。
本発明のコークス炉燃焼室観察装置は、内管と、前記内管の外側に設けられた外管と、前記内管内の先端側に設けられた撮像装置と、前記内管及び前記外管の間と、前記内管内に、それぞれ基端側から先端側に向けて別々に冷却ガスを流すガス供給手段と、前記内管の外周面の少なくとも一部に設けられた第1の断熱部材と、前記外管の外周面の少なくとも一部に設けられた第2の断熱部材とを有し、前記ガス供給手段により流された冷却ガスは、前記外管の先端側と、前記内管の先端側から外部に流出されることを特徴とする。
本発明によれば、内管内の先端側に設けられた撮像装置を用いてコークス炉の燃焼室の炉壁を観察するに際し、内管及び外管の間と、内管内に、それぞれ基端側から先端側に向けて別々に冷却ガスを流すようにしたので、冷却水で冷却する場合に比べて、装置を軽量化できる。これにより、人手により装置を昇降させることができ、装置を昇降させるための装置が不要になる。従って、コークス炉の燃焼室の炉壁の診断を迅速に且つ容易に行うことができる。
また、本発明の他の特徴によれば、内管の外周面の少なくとも一部に第1の断熱部材を設けると共に、外管の外周面の少なくとも一部に第2の断熱部材を設けるようにしたので、単管に厚い断熱材を施した場合に比べて、断熱材における蓄熱量を小さくすることができる。これにより、コークス炉の燃焼室から装置を引き抜いた後、第1及び第2の断熱材を早く冷ます(抜熱する)ことができる。従って、複数の燃焼室の炉壁を続けて診断することができ、燃焼室の炉壁の診断を効率よく診断することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
図1は、コークス炉燃焼室観察装置の構成の一例を示す図である。尚、図1では、コークス炉20全体のうち、観察対象の燃焼室付近のみを示している。
図1に示すように、コークス炉20は、炉壁20aを介して炭化室22a、22bと燃焼室21a、21bとが交互に配置されている。前述したように、炭化室22a、22bには、石炭が装入される。装入された石炭は、ガス燃焼を行う燃焼室21a、21bから加熱されて乾留し、コークスとなる。
炉壁20aは、例えば耐火レンガで形成されている。この炉壁20aは、操業中は1000℃以上の高温になっており、燃焼室21a、21b内の雰囲気温度も高温(例えば1200℃程度)になっている。
尚、石炭を装入する時以外は炭化室22a、22bの開口部は蓋23a、23bで塞がれている。また、燃焼室21a、21bの開口部24a、24bも内部を覗いて観察する時(通常は作業者が燃焼室内部の温度測定を行う)以外は蓋がしてある。
燃焼室は下部からガスと空気が吹き込まれて燃焼する構造になっている。図1に示すように、燃焼室21a、21bの上部には直径が80mm〜120mmで長さが1.5m程度の開口部(所謂覗き穴)24a、24bが設けられている。
このような燃焼室21a、21bの炉壁20aを観察するためのコークス炉燃焼室観察装置10は、ランス11と、ガス供給配管12と、ガスボンベ13と、信号ケーブル14と、ビデオレコーダ15とを有している。
ランス11は、ステンレス製の金属管である。図2は、ランス11のA−A´方向から見た縦断面図である。具体的に説明すると、図2は、ランス11の先端側の構成と、ランス11内の先端側に設けられている装置の構成の一例を示す図である。また、図3は、ランス11のB−B´方向から見た側断面図である。
図2及び図3に示すように、ランス11は、それぞれ同軸に配置された内管11aと、外管11bとを備えている。ここで、図3に示すように、外管11bの外径は49mmである。また、内管11aの基端側の外径は24mmであり先端側の外径は49mmである(図2に示すように、内管11aの内径は、先端側の内径が、基端側の内径よりも大きくなっている)。また、内管11aの厚みは1mm、外管11bの厚みは1.7mmである。
内管11aの外周には、厚さが5mmの断熱部材29が巻きつけられている。外管11bの外周には、厚さが8mmの断熱部材30が巻きつけられている。本実施形態では、セラミックファイバを用いて、断熱部材29、30を形成している。
また、図3に示すように、ランス11全体としての外径は65mmである。
前述したように、内管11aの内径は、先端側の方が、基端側よりも大きくなっている(図2を参照)。CCDカメラ23及びミラー24を配置するためのスペースを、内管11a内の先端側に確保するためである。また、内管11aの先端面には、開口部28が形成されている。
一方、外管11bは、内管11aにおける内径が小さい部分(内管11aの基端側の部分)の外側に設けられており、内管11aよりも長さが短い。従って、ランス11の長手方向の長さは、内管11aの長さによって定められる。具体的にランス11の長手方向の長さは5mである。また、外管11bの先端と内管11aとの間には、隙間27が形成されている。
耐熱ガラス25は、外部からの光を内管11aの内部に透過させるためのものである。この耐熱ガラス25は、内管11aの先端側の側面に設けられた開口部に取り付けられている。なお、外部からの光を内管11aの内部に透過させるものであり、燃焼室21a、21b内の熱に耐え得るものであれば、必ずしも耐熱ガラス25を用いる必要はない。
CCDカメラ23は、耐熱ガラス25を透過した光に基づく動画像(燃焼室21a、21bの炉壁20aの動画像等)を撮像するためのものである。このCCDカメラ23は、内管11a内の先端側に配置されており、その撮像面が内管11aの先端方向を向くような状態になっている。
ミラー24は、耐熱ガラス25を透過した光を映し出すためのものである。このミラー24は、CCDカメラ25の撮像面と対向する位置に配置されており、耐熱ガラス25を透過した光に基づく画像が、CCDカメラ25の光軸方向に向けて映し出されるように傾斜している。
以上のようにしてCCDカメラ23、ミラー24、及び耐熱ガラス25を搭載した本実施形態のランス11の重量は、約30kgである。
図1に説明を戻し、ガスボンベ13は、冷却ガスとして、例えば、7m3ボンベから圧縮空気を供給するためのものである。ガス供給配管12は、ガスボンベ13とランス11との間に設けられ、ガスボンベ13から供給された圧縮空気を、内管11a及び外管11bの間と、内管11a内に、別々に流すための配管である。図2に示すように、ガス供給配管12を介してガスボンベ13から内管11a及び外管11bの間に供給された圧縮空気26aは、外管11bの先端と内管11aとの間に形成された隙間27から外部に吹き出される。また、ガス供給配管12を介してガスボンベ13から内管11a内に供給された圧縮空気26bは、内管11aの先端面に形成された開口部28から外部に吹き出される。このように、本実施形態では、内管11a内に供給された圧縮空気26bが、CCDカメラ23及びミラー24の周囲を流れた後に外部に吹き出されるようにしている。
再び図1に説明を戻し、ビデオレコーダ15は、前述したようにしてCCDカメラ23で撮像された動画像のデータを、信号ケーブル14を介して受信し、受信した動画像のデータをDVD等の記録媒体に記録するための装置である。
以上のような構成のコークス炉燃焼室観察装置10を用いて、コークス炉20の燃焼室21a、21bの炉壁20aを観察する場合、作業者は、CCDカメラ23により観察される方向(即ち耐熱ガラス25)を、検査すべき炉壁20aに向けた状態で、燃焼室21a、21bの開口部24a、24bから、ランス11を徐序に挿入する。尚、図1では、ランス11を燃焼室21bに挿入している場合を例に挙げて示している。
このようにしてランス11が挿入されている間、CCDカメラ23により、炉壁20aの動画像が撮像される。撮像された動画像のデータは、信号ケーブル14を介してビデオレコーダ15に入力され、記録媒体に記録される。作業者は、検査すべき深さまでランス11を挿入したら、ランス11を徐序に引き抜く。これにより、炉壁20aの観察が終了する。ランス11の昇降時間は、例えば3分〜5分である。
尚、このようにして炉壁20aの動画像を撮像するに際し、作業者がある深さの所でランス11を回したり、ランス11を回しながら挿入したりすることによって、炉壁20aの深さ方向だけでなく、内周方向の動画像を得ることもできる。
記録媒体に記録された動画像のデータは、図示しない画像再生装置で再生され、炉壁20aの様子が表示装置に表示される。作業者等は、この表示装置に表示された炉壁20aの様子を見て、炉壁20aの状態(例えば損傷状況)を検査する。ここで、画像再生装置及び表示装置としては、例えばパソコンを用いるようにすればよい。
本願発明者らは、図1〜図3に示したコークス炉燃焼室観察装置10の有用性を検証するために、2種類のランスの断熱性能と、本実施形態のランス11の断熱性能とを比較した。
図4は、本実施形態のランス11と耐熱性能を比較する2種類のランスの構成を示した図である。尚、以下の説明では、本実施形態のランス11と耐熱性能を比較する2種類のランスを第1及び第2の比較用ランスと称する。
図4(a)に示すように、第1の比較用ランス41は、1つの管41aに、断熱部材42が巻き付けられている。この第1の比較用ランス41の外径は、本実施形態のランス11と同じあり、65mmである。このように、第1の比較用ランス41は、単管構造を有する。
また、管41aの外径は24mmであり、断熱部材42の厚さは20mmである。尚、管41aの材料と厚さは、本実施形態のランス11を構成する内管11a及び外管11bと同じである。また、断熱部材42の材料は、本実施形態の断熱部材29、30と同じである。
このように、第1の比較用ランス41は、断熱部材42を厚くすることによって断熱効果が得られるか否かを確認することを狙ったものである。
図4(b)に示すように、第2の比較用ランス51は、1つの管51aに、断熱部材52が巻き付けられている。この第2の比較用ランス51の外径は、本実施形態のランス11と同じであり、65mmである。このように、第2の比較用ランス51も、単管構造を有する。
また、管51aの外径は49mmであり、断熱部材52の厚さは8mmである。尚、管51aの材料と厚さは、本実施形態のランス11を構成する内管11a及び外管11bと同じである。また、断熱部材52の材料は、本実施形態の断熱部材29、30と同じである。
このように、第2の比較用ランス51は、管51aの内径を大きくすることによって(冷却ガスの流量を大きくすることによって)、管51a内の温度上昇を低減させることが可能か否かを確認することを狙ったものである。
このような第1及び第2の比較用ランス41、51と、本実施形態のランス11を、それぞれ同一の条件下で圧縮空気を供給しながら、雰囲気温度が1200℃の燃焼室に3m挿入し、その状態を5分間保持した。そして、第1及び第2の比較用ランス41、51と、本実施形態のランス11とのそれぞれの冷却ガスの温度上昇をシミュレーションした。具体的に、第1及び第2の比較用ランス41、51の管41a、41aの先端から外部に吹き出される直前の冷却ガスの温度と、ランス11の内管11aの先端(開口部27、28)から外部に吹き出される直前の冷却ガスの温度がそれぞれ何℃になるのかをシミュレーションした。
図5は、以上のようなシミュレーションを行って得られた本実施形態のランス11の耐熱性能と、第1及び第2の比較用ランス41、51の耐熱性能とを比較した結果を表形式で示した図である。図5において、2重管構造の欄には、本実施形態のランス11を用いた場合の値が示されている。単管構造(a)の欄には、図4(a)に示した第1の比較用ランス41を用いた場合の値が示されている。単管構造(b)の欄には、図4(b)に示した第2の比較用ランス42を用いた場合の値が示されている。
図5に示すように、本実施形態のランス11では、内管11a及び外管11bの間(図中では外筒と記載)の温度は230℃となるが、保護すべきCCDカメラ23、ミラー24、及び信号ケーブル14が配置されている内管11a内(図中では内筒と記載)の温度は、50℃となり、CCDカメラ23、ミラー24、及び信号ケーブル14の耐熱温度以下になる。また、本願発明者らは、内管11a内の温度が50℃以下になることを実験によっても確認している。即ち、本願発明者らは、CCDカメラ23に温度センサが取り付けられたランス11を燃焼室21a、21bへ挿入する作業と、挿入したランス11を引き抜く作業とを5分間かけて行った結果、温度センサにより検出された温度が50℃以下になったことを確認している。
これに対して、第1及び第2のランス41、51の管41a、41bの温度は、それぞれ75℃、110℃になる。第1及び第2の比較用ランス41、51であっても、燃焼炉21a、21bに挿入している時間がごく短時間であれば、内部の温度を50℃以下にすることも可能であるが、燃焼室21a、21bの炉壁20aの動画像を撮像するのに十分な時間を確保することができない。
以上のことから、CCDカメラ23、ミラー24、及び信号ケーブル14を、燃焼室21a、21b内の熱から保護するためには、本実施形態のランス11(内管11a及び外管11b)のように、2重に管を設ける構造を採るのが良いことが分かる。即ち、ランス11の方が、第1及び第2の比較用ランス41、51よりも、内部における耐熱性能が高く、燃焼室21a、21bの炉壁20aを観察するには、ランス11を用いるのが最も良いということが分かる。
以上のように本実施形態では、内管11a及び外管11bの間、及び内管11a内に別々に圧縮空気(冷却ガス)26a、26bを流すようにした。従って、燃焼室21a、21b内の高温雰囲気により、内管11a及び外管11bの間を流れる圧縮空気26aの温度上昇は大きくなるが、燃焼室21a、21bの温度の伝達はこの内管11a及び外管11bの間を流れる圧縮空気で緩衝されるので、内管11a内を流れる圧縮空気26bの温度上昇を小さくすることができる。
また、ランス11に圧縮空気26を流すので、従来の水冷式のランスに比べて、ランス11を軽くすることができる。従って、人手によりランス11を操作することができ、専用の昇降装置が不要になる。さらに、ランス11に付帯する設備も、ガスボンベ13やビデオレコーダ15等の簡素な設備となる。従って、専用台車等の大掛かりな装置が不要になる。以上のことから、人手により簡易に且つ迅速に燃焼室21a、21bの炉壁20aの動画像を撮像することができる。
また、内管11a及び外管11bの外周に断熱部材29、30を巻き付けるようにしたので、外管11bに巻きつけられた断熱部材30と、内管11a及び外管11bの間を流れる圧縮空気26aと、内管11aに巻き付けられている断熱部材29とにより、燃焼室21a、21bの温度の伝達を緩衝することができる。これにより、内管11a内を流れる圧縮空気26bの温度上昇をより一層小さくすることができる。従って、内管11a内を流れる圧縮空気26bの温度を、内管11a内の先端側に設けられているCCDカメラ23の最大使用周囲温度(仕様値)以下にすることができる。
また、内管11a及び外管11bの外周に断熱部材29、30を巻き付けることにより、例えば図4(a)に示したように厚い断熱部材41を用いる場合よりも、個々の断熱部材29、30を小さくすることができるので、断熱部材29、30の蓄熱量を小さくすることができる。これにより、燃焼室21a、21bからランス11を引き抜いた後、断熱部材29、30を早く冷ます(抜熱する)ことができる。従って、複数の燃焼室21a、21bの炉壁20aを続けて診断することができ、燃焼室21a、21bの炉壁の診断をより効率良く診断することができる。
さらに、内管11a内に供給された圧縮空気26bが、CCDカメラ23及びミラー24の周囲を流れた後に外部に吹き出されるようにしたので、CCDカメラ23及びミラー24の周囲における温度の上昇をより確実に抑えることができる。
尚、本実施形態では、断熱部材29の厚さを5mm、断熱部材30の厚さを8mmとしたが、断熱部材29、30の厚さはこれらに限定されない。即ち、燃焼室21a、21bの開口部24a、24bの大きさと、内管11a及び外管11bの厚さと、CCDカメラ23、ミラー24、及び信号ケーブル14の耐熱性とに応じて、断熱部材29、30の厚さを適宜決定することができる(例えば、10mm以下の適当な値にすることができる)。
また、断熱部材29、30を、セラミックファイバを用いて形成するようにしたが、必ずしもセラミックファイバを用いる必要はなく、この他の材料の断熱部材を用いてもよい。例えば、微細セラミック粉体の成型品を用いて断熱部材29、30を形成するようにしてもよい。また、断熱部材29、30の種類を異ならせてもよい。尚、内管11aに巻き付けられる断熱部材29については、熱伝導率が0.02W/mK以上、0.04W/mK以下である断熱材を用いて形成するのが好ましく、外管11bに巻き付けられる断熱部材30については、熱伝導率が0.03W/mK以上、0.1W/mK以下である断熱材を用いて形成するのが好ましい。
また、本実施形態では、内管11aの外周に断熱部材29を巻き付けると共に、外管11bの外周に断熱部材30を巻き付けるようにしたが、CCDカメラ23等の内管11a内の装置が高温に曝されないように、内管11a及び外管11bの外面の全体又は一部に断熱部材29、30が付されていれば、断熱部材29、30が付される部分は限定されない。例えば、ランス11の基端部分には、断熱部材29、30を巻き付けないようにしてもよい。
さらに、ランス11をステンレス製としたが、ランス11はステンレス製に限定されない。ただし、熱伝導度の低い材料でランス11を形成することが好ましい。
また、ランス11の寸法は、図3に示した値に限定されない。
また、本実施形態では、CCDカメラ23により動画像を撮像するようにしたが、動画像の代わりに又は動画像に加えて静止画像を撮像するようにしてもよい。さらに、動画像や静止画像を撮像できる撮像装置であれば、必ずしもCCDカメラ23を用いる必要はない。例えば、CMOSセンサを撮像素子として用いたカメラを用いてもよい。
また、本実施形態では、CCDカメラ23で撮像した画像をビデオレコーダ15に記録するようにしたが、ビデオレコーダ15に記憶する代わりに又はビデオレコーダ15に記録することに加え、CCDカメラ23で撮像した画像を作業中に表示装置に表示するようにしてもよい。このようにする場合には、例えばノート型のパソコンを用いるようにすればよい。
また、本実施形態では、内管11a内に供給するガスと、内管11a及び外管11bの間に供給するガスが、同じ圧力の同じ種類のガス(7m3の圧縮空気)である場合を例に挙げて説明したが、内管11a内に供給するガスと、内管11a及び外管11bの間に供給するガスの圧力及び種類のうち、少なくとも何れか一方を異ならせるようにしてもよい。このようにする場合、内管11a内の温度上昇を低減させられればよいので、例えば、内管11a及び外管11bの間に供給するガスを安価なガスにし、内管11a内に供給するガスを冷たいガスや温まりにくいガス(例えばCO2ガス)にするのが好ましい。
更に、内管11a内を照明する照明装置を、内管11a内に設けるようにしてもよい。
尚、前述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明の実施形態を示し、コークス炉燃焼室観察装置の構成の一例を示す図である。 本発明の実施形態を示し、ランスのA−A´方向から見た縦断面図である。 本発明の実施形態を示し、ランスのB−B´方向から見た側断面図である。 本発明の実施形態を示し、本実施形態のランスと耐熱性能を比較する2種類の比較用ランスの構成を示した図である。 本発明の実施形態を示し、本実施形態のランスの耐熱性能と、比較用ランスの耐熱性能とを比較した結果を表形式で示した図である。
符号の説明
10 コークス炉燃焼室観察装置
11 ランス
11a 内管
11b 外管
12 ガス供給配管
13 ガスボンベ
14 信号ケーブル
15 ビデオレコーダ
20 コークス炉
21 燃焼室
22 炭化室
23 CCDカメラ
24 ミラー
25 耐熱ガラス
26 圧縮空気
27 開口部(隙間)
28 開口部(隙間)
30 断熱部材

Claims (4)

  1. 内管と、
    前記内管の外側に設けられた外管と、
    前記内管内の先端側に設けられた撮像装置と、
    前記内管及び前記外管の間と、前記内管内に、それぞれ基端側から先端側に向けて別々に冷却ガスを流すガス供給手段と
    前記内管の外周面の少なくとも一部に設けられた第1の断熱部材と、
    前記外管の外周面の少なくとも一部に設けられた第2の断熱部材とを有し、
    前記ガス供給手段により流された冷却ガスは、前記外管の先端側と、前記内管の先端側から外部に流出されることを特徴とするコークス炉燃焼室観察装置。
  2. 前記ガス供給手段により、前記内管及び前記外管の間に流された冷却ガスは、前記外管の先端側から流出され、前記ガス供給手段により、前記内管内に流された冷却ガスは、前記撮像装置の周囲を流れた後に、前記内管の先端側から外部に流出されることを特徴とする請求項1に記載のコークス炉燃焼室観察装置。
  3. 前記内管の先端は、前記外管の先端よりも突出しており、
    前記内管の内径は、前記外管の先端より突出していない部分よりも、前記外管の先端より突出している部分の方が大きく、
    前記撮像装置は、前記内管内の先端側の位置であって、前記外管の先端よりも突出している位置に設けられていることを特徴とする請求項に記載のコークス炉燃焼室観察装置。
  4. 前記内管と前記外管は、同軸に配置されていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のコークス炉燃焼室観察装置。
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