JP2013083130A - 総合災害対応避難誘導標識柱 - Google Patents

総合災害対応避難誘導標識柱 Download PDF

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Abstract

【課題】屋外の人々に対し、災害直前から警報を発信し、音声の発信及び絵や文字の表示により避難情報・災害情報を発信すると共に災害救急用具を備えた総合災害対応避難誘導標識を提供する。
【解決手段】公道上に立設された支柱1であり、高位置に避難場所名称・方向・距離、さらに避難場所の設備を絵文字にて示した。支柱1の中位置には標識設置地域の過去最大の津波または洪水の水準を表示している。また、緊急地震速報装置を備え、震度5弱以上と推定される地震の初期微動(P波)を感知した時には、コミュニティ放送を通じて、装置が自動起動し、スピーカー及び情報表示板上で緊急地震速報や警報及び災害情報を発信し、発光ダイオード内蔵の表示板2、3が発光し、屋外において注意を喚起する。外部電源のほか、支柱2最上部に設置した太陽電池4、格納箱5内の蓄電池による独立電源を備え、突然の停電時にも動作可能なシステムである。
【選択図】図1

Description

本発明は、災害時に避難場所や避難設備等の避難誘導情報を表示し、夜間に発生した災害において被災者を円滑に誘導する自発光式避難誘導標識柱としての機能を備えながら、さらに「コミュニティ放送(市区町村又は政令指定都市の一部の地域を放送対象地域とするFM放送)」を受信し、地震発生前に緊急地震速報を発信し、地震のほか、様々な災害の情報の発信も行う。さらに標識支柱の背面や下部には災害救急用具収納箱を備え、万一時の人命救助等に役立てることが出来る。
従来より、災害発生時に避難場所への誘導を行う表示装置としては、例えば広域避難場所を表示する表示部を有する表示板と広域避難場所を発生する拡声器等を有し、太陽電池によって充電するバッテリーを電源とし、表示板に内蔵する制御部は電圧検出部を有し、電圧検出部によって太陽電池の電圧を検出し、日中は電源を断として太陽電池によりバッテリーを充電し、夜間は太陽電池の電圧降下を検出してバッテリーから電源供給を行い、表示板の表示部を発光させると共に拡声器により避難場所を発声させる広域避難誘導装置がすでに開示されている(特許文献1参照)。
また従来において、避難場所・避難場所の設備等の情報を提供する方法として公道上等に支柱を立設して、避難場所名と避難場所の方向を表示すると共にその避難場所における救急医療、非常飲用水、非常食料、トイレ等の設備内容をピクトグラムで表示した避難場所表示部を設けた避難誘導標識が提案されている(特許文献2参照)。
具体的には、板体などで構成された避難場所標示板を有し、避難場所近傍の道路に面した場所に設置した支柱で人々に対し、注意を喚起するように立設されている。そして、この避難誘導表示板には「i」の絵文字からなる情報設備表示部、「医師」の絵文字からなる救護活動設備、「薬箱」の絵文字からなる救急医療設備、「水道」の絵文字からなる非常飲用水設備、「食器とフォーク」の絵文字からなる非常食料設備、そして「男女」の絵文字からなるトイレ設備が表示されている。
また、そのほか前記避難誘導表示板には避難場所名称・方向・距離が表示され、下部表示板には地域貢献活動と自治体支援活動に協賛する企業名又は各自治体のスローガン等を表示する協賛板が付設される。
特開平10−27284公報 特開2005−16302公報
前述したように、従来の避難誘導灯や避難誘導標識柱は、災害発生時において、特許文献1では、避難誘導を行うために、予め設定されている避難場所等の表示を行うものであり、またこのような避難誘導標識の機能を高めるために、太陽電池とバッテリーによる独立電源を設け、夜間に点灯表示を行い、避難誘導の為の音声を発信する事が提案されている。特許文献2では最寄りの避難場所名および避難場所への方向・距離を表示し、また避難場所の設備内容を表示する標識が提案されている。
しかしながら、特許文献1の様な従来の避難場所表示装置では、夜間の表示板点灯時に拡声器により音声発信を行うが、特に日中に実際に災害が発生した場合には音声発信はされず、表示板としての効果しか発揮されない恐れがある。
また特許文献2では、災害時には遠くからも認識可能な避難誘導標識であり、避難場所・方向・距離・設備内容を表示してはいるものの、災害の発生やその都度変化する災害の情報を被災者に提供する事は出来ない。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、屋外において被災者に対し、震度5弱以上と推定されるP波受信時・災害警報発生時には必ず音声等により情報を発信する総合災害対応避難誘導標識柱を提供することを目的とする。
本発明では、AC電源による電力供給のほか、太陽電池と蓄電池による外部電源に頼らない独立電源を備えており、夜間には発光ダイオード内蔵の表示板が発光し、また緊急地震速報システムを搭載し、震度5弱以上と推定される初期微動(P波)を感知した場合に表示板と同時に黄色点滅灯が発光し、コミュニティ放送を受信してスピーカー及び情報表示板により屋外の被災者に対して、音声及び絵や文字により緊急地震速報を発信・表示し、更に地震のほか、様々な災害警報・災害情報を提供し、被災者が常に避難可能となるシステムを備える。
上述したように、本発明は外部電源のほか内部に独立電源を備え、夜間の災害時であっても表示板を発光させ、被災者を最寄りの避難場所へ誘導する事が可能であり、さらに屋外において緊急地震速報を含めた様々な災害情報をスピーカー及び情報表示板で発信・表示する事により円滑な避難誘導、災害弱者の保護及び被害の軽減等を可能とする。
本発明の正面図 本発明におけるシステムのブロック図 本発明における津波・洪水水準マーク部分の拡大図 本発明における上部表示板の断面図 本発明における下部表示板の断面図 本発明の点灯システムを示すフローチャート図 災害発生時における本発明の動作を表すフローチャート図
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づいて説明する。
図1は本発明である避難誘導標識柱の正面図である。自立式の支柱1は、地面等に立設される。高位置には避難誘導表示板2及び協賛板3が取り付けられており、避難誘導表示板2には避難場所名・避難場所内の設備及び距離・方向を表示している。高位置に設置してあるため、災害発生時のパニック状態であっても遠距離から被災者に視認可能なものとなっている。協賛板3は避難誘導標識の設置活動に協賛する企業・団体名を表示、または各自治体のスローガン等を表示するものである。また図3のように、支柱1中位置には設置場所付近の過去最高の津波・洪水の水準マーク7を表示し、人々に対して注意を喚起する。
図4、図5は前記避難誘導表示板2及び前記協賛板3の断面図である。いずれも内照式の表示板であり、内部の発光ダイオード21、31により光が発せられるようになされている。発光ダイオード21、31は並列に設置され、導光板22、32に光を通し、省電力かつ高輝度な両面発光表示を実現している。
通常時は外部電源であるAC電源(100V)12を供給し、発光ダイオード21、31を発光させる仕組みとなっている。日中は電源を断としているが、照度が一定未満となり、明るさセンサー13が夜を感知すると、自動でAC電源からの電力供給が行われ、表示板を発光させている(図2参照)。照度が一定以上となり、明るさセンサー13が昼を感知すると、電源を断とし、表示板は発光停止状態となる(図5参照)。
図1中、支柱1最上部に設置されたものは太陽電池5であり、南向きに傾斜して設置されている。また前記支柱1の中位置に設置されたものは格納箱4である。内部には、バッテリー41、充放電コントローラー42及び制御回路43が設置されており、突然の停電時等の避難誘導標識の自発光システムの制御を行っている(図2参照)。また図5に示したように、停電時には自動的にAC電源から独立電源に切り替わる仕組みとなっている。
具体的には、太陽電池5で発電した電力は格納箱4内のバッテリー41に蓄電され、独立電源としての機能を有している。前記格納箱4内にはバッテリー41の充放電を制御する充放電コントローラー42を取り付け、太陽電池5の電圧が一定未満に下がると充放電コントローラー42が電圧の低下を検出し、太陽電池5からの電圧が一定数値未満となると、自動で充放電を切り替え、バッテリー41から放電する。充放電コントローラー42が放電を感知し、制御回路に信号を送り、点灯回路に出力し、発光ダイオード21、31を発光させ、表示板を点灯させる仕組みとなる。また発光した表示板は、点灯開始後8時間経過及びバッテリーの電圧が一定数値未満となった場合に電源が断となり、発光停止状態となる(図5参照)。
支柱1の低位置に取り付けられているのは、地図案内板8である。前記地図案内板8は災害時に避難場所までの誘導に必要な地図による案内表示を被災者に提供するものである。
図1中、前記地図案内板上部に取付られたものは情報表示板14であり、P波受信時及び災害警報受信時に自動起動し、周囲の人々に対して、絵や文字表示による避難誘導情報・災害情報を提供するものである。表示部の絵や文字は本発明の設置する場所の状況に応じて、変更可能である。
支柱1に付設されたものは電波送受信用アンテナ6である。主にP波(地震発生前の初期微動)発生、災害諸情報及びコミュニティ放送電波の送受信を行う。震度5弱以上の地震発生と推定されるP波が発生した場合、気象庁で発信されたデータをコミュニティ放送局で受信して発信されたデータを本発明である避難誘導標識が受信する。データを受信すると、まず前記支柱1上部の黄色点滅灯11が発光し、コミュニティ放送受信後に前記情報表示板8及びスピーカー10が自動起動し、警報の発信を行い、避難を促す。災害後はコミュニティ放送による災害情報を受信し、スピーカー10では音声を発信し、情報表示板14では絵や文字の表示により屋外の被災者に情報提供を行い、パニック状態の軽減、災害弱者の保護及び円滑な避難行動を可能とする(図6参照)。
前記支柱の背面や下部に取り付けられたものは災害救急用具収納箱9であり、災害時に被災者に対し、最低限の道具を提供するものである。前記災害救急用具収納箱内にはスコップやバール、救急用具等の人命救助に役立つ道具が収納され、災害時には誰もが使用可能である。
1 支柱
2 避難誘導表示板
3 協賛板
4 格納箱
5 太陽電池
6 電波送受信用アンテナ
7 津波・洪水の水準マーク
8 地図案内板
9 災害救急用具収納箱
10 スピーカー
11 黄色点滅灯
12 AC電源(外部電力)
13 明るさセンサー
14 情報表示板
21、31 発光ダイオード
22、32 導光板
41 バッテリー
42 充放電コントローラー
43 制御装置

Claims (3)

  1. 地面等に立設され、災害発生時に被災者に対して避難場所名・方向・距離・避難場所に供えられた設備を表示し、情報提供を行う前記避難誘導標識柱において、避難誘導表示を支柱の高位置に取り付け、前記支柱の中位置には設置場所付近の過去の津波・洪水被害の高さの情報を表示、また原子力施設事故に対応し、施設から20km、30km等、10km各に設置される標識には注意マークを表示し、安全を期す事を特徴とする総合災害対応避難誘導標識柱。
  2. 外部からのAC電源供給のほか、前記支柱に取り付けられた太陽電池と前記太陽電池から発電した電力を蓄電するバッテリーにより、外部電源に頼らない独立電源を備え、自動で電源の入切を行い、日没後に表示板が自発光し、夜間及び突然の停電時にも避難場所表示を提供することを特徴とする請求項1項記載の総合災害対応避難誘導標識柱。
  3. 震度5弱以上と予想される地震発生前の初期微動(P波)を感知した場合、気象庁より発信された情報をコミュニティ放送局で受信し、コミュニティ放送局から発信された緊急警報を本発明が受信する事により装置が自動起動し、緊急地震速報・緊急災害警報を前記スピーカー及び情報表示板より音声の発信や文字・絵の情報を表示し、大地震に備えることが可能となり、その他の災害に対しても同様に情報提供を行い、被害の軽減、災害による混乱の軽減、災害弱者の保護及び円滑な避難行動を可能とすることを特徴とする請求項1項記載の総合災害対応避難誘導標識柱。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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