JP2013080576A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Katsuharu Matsuo
勝春 松尾
Tomoshi Kimura
智志 木村
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Abstract

【課題】鍋材質、鍋底径を正確に検出することにより、鍋材質、鍋底径に応じて適切な誘導加熱ができる誘導加熱調理器を提供する。
【解決手段】実施の形態の誘導加熱調理器は、誘導加熱調理器本体1と、商用交流電源を整流、平滑する直流電源部9と、直流電源部の直流から高周波電流を生成するインバータ回路部5と、インバータ回路部からの高周波電流を受けて被加熱物7を誘導加熱する加熱コイル3と、加熱コイルと共に共振回路部8を構成する共振コンデンサーとから成る誘導加熱回路1と、誘導加熱回路の電流と電圧を検知しインバータ回路部を制御するインバータ制御部6とを有し、インバータ制御部は、共振回路部の表皮電流と有効電流と入力電圧を検出すると共に、表皮電流と入力電圧との比及び有効電流と入力電圧との比により、鍋底径を検出し、検出した鍋底径に応じて電力制御することを特徴とする。
【選択図】 図12

Description

実施の形態は、誘導加熱調理器に関する。
従来の誘導加熱調理器は、鍋材質、鍋底径を有効電力を利用して判断しているが、精度良く検出できないので、鍋材質、鍋底径に応じた適切な火力制御ができない問題点があった。
特開2004−192943号公報 特開2009−16210号公報
本発明は、従来技術の課題に鑑みてなされたもので、加熱コイルに供給する有効電力と共に表皮電力も監視し、これらを利用して鍋材質、鍋底径を正確に検出することにより、鍋材質、鍋底径に応じて適切な誘導加熱ができる誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
実施の形態の誘導加熱調理器は、商用交流電源を整流、平滑する直流電源部と、前記直流電源部の直流から高周波電流を生成するインバータ回路部と、前記インバータ回路部からの高周波電流を受けて加熱対象の調理器内の被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルと共に共振回路部を構成する共振コンデンサーと、前記インバータ回路部の出力電力を制御するインバータ制御部とを有し、前記インバータ制御部は、前記直流電流検出部の入力有効電流と入力電圧、前記共振回路部の表皮電流を検出し、前記表皮電流と入力電圧との比及び前記入力有効電流と入力電圧との比に基づいて前記加熱対象の調理器の径を検出し、前記加熱対象の調理器の径に応じて前記インバータ回路部の出力電力を制御することを特徴とするものである。
図1は、第1の実施の形態の誘導加熱調理器の誘導加熱回路部の断面図。 図2は、第1の実施の形態の誘導加熱調理器の誘導加熱回路部の回路図。 図3Aは、第1の実施の形態の誘導加熱調理器の誘導加熱回路部における加熱コイル等価回路図(1)。 図3Bは、上記誘導加熱回路部における加熱コイル等価回路図(2)。 図4Aは、第1の実施の形態の誘導加熱調理器の誘導加熱回路部の等価回路図。 図4Bは、上記誘導加熱回路部における加熱コイル等価回路図。 図5は、第1の実施の形態の誘導加熱調理器の誘導加熱回路部が参照する鍋底径−入力電流特性グラフ。 図6は、第1の実施の形態の誘導加熱調理器の誘導加熱回路部が参照する各種材質の鍋底径検知のための有効電流−表皮電流特性グラフ(1)。 図7は、第3の実施の形態の誘導加熱調理器の誘導加熱回路部が参照する各種材質の鍋底径検知のための有効電流−表皮電流特性グラフ(2)。 図8は、第4の実施の形態の誘導加熱調理器の誘導加熱回路部が参照する各種材質の鍋底径検知のための有効電流−表皮電流特性グラフ(3)。 図9は、第1の実施の形態の誘導加熱調理器のインバータ制御部が参照する鍋底径検出値に基づく加熱電力設定のグラフ。 図10は、第3の実施の形態の誘導加熱調理器のインバータ制御部が参照する鍋底径検出値が大きい場合の加熱電力制御のグラフ。 図11は、第4の実施の形態の誘導加熱調理器のインバータ制御部が参照する鍋底径検出値が小さい場合の加熱電力制御のグラフ。 図12は、第1の実施の形態の誘導加熱調理器のインバータ制御部のインバータ制御のフローチャート。 図13は、第2の実施の形態の誘導加熱調理器のインバータ制御部が参照する商用電源周波数の違いによる入力電圧Vacの補正値を示すグラフ。
以下、実施の形態を図に基づいて詳説する。
[第1の実施の形態]
図2は、第1の実施の形態の誘導加熱調理器1の誘導加熱回路部10を示している。図2に示す誘導加熱回路部10は加熱コイル3、この加熱コイル3に高周波電流を供給するためのインバータ回路部5を備えている。さらに、誘導加熱回路部10は、商用電源11を直流電源に変換してインバータ回路部5に供給する直流電源部9と、入力電流検出部CDiと、高周波電流検出部CDoと、入力電圧検出部VDと、マイコン(MC)で構成されるインバータ制御部6と、共振回路部8を備えている。
直流電源部9は、ダイオードブリッジDB、平滑用コイルLi及び平滑用コンデンサーCiから構成され、商用電源11からの交流出力Vacを直流化してインバータ回路部5に供給する。
インバータ回路部5は、インバータ駆動回路DR、IGBTのスイッチング素子Qh、QlとフライホイールダイオードDh、Dlで構成されている。共振回路部8は、加熱コイル3と、これと共にLC共振回路を構成する共振コンデンサーCrh、Crlから構成され、加熱コイル3に高周波電流を供給することで加熱対象調理器である鍋7を誘導加熱する。
入力電流検出部CDiは、カレントトランスCTiの電圧から入力電流(有効電流)Iiを検出し、インバータ制御部6に出力する。高周波電流検出部CDoは、カレントトランスCToの電圧から加熱コイル3に流れる高周波電流(表皮電流)Icを検出し、インバータ制御部6に出力する。入力電圧検出部VDは、トランスTRの二次電圧に基づき、直流電源部9に入力される交流電圧Vacを検出し、インバータ制御部6に出力する。
インバータ制御部6は、入力電流検出部CDiにより検出される直流電源部9の入力電流Ii、高周波電流検出部CDoにより検出される加熱コイル3に流れる高周波電流Icと、入力電圧検出部VDにより検出される直流電源部9への入力電圧Vacとに基づいて、調理器1への入力電力及び鍋7の材質検知を行い、その結果に基づいてインバータ回路部5を制御する。
インバータ駆動回路DRには、インバータ制御部6からフォトカプラPHを介して制御信号が与えられ、この制御信号に基づいてスイッチング素子Qh、Qlをオン/オフ駆動する。インバータ主回路は、例えばIGBTのスイッチング素子Qh、Ql及びフライホイールダイオードDh、Dlを備えた周知のハーフブリッジ形の構成である。
スイッチング素子Qhのコレクタは電源線Pに接続され、スイッチング素子Qlのエミッタは電源線Nに接続されている。スイッチング素子Qh、Qlの各ゲートには、インバータ駆動回路DRから駆動信号が与えられる。スイッチング素子QhとQlの共通接続点は加熱コイル3の一端に接続されている。加熱コイル3の他端は、共振コンデンサーCrhを介して電源線Pに接続されるとともに、共振コンデンサーCrlを介して電源線Nに接続されている。このような構成により、インバータ回路部5は、インバータ駆動回路DRから与えられる駆動信号に応じて加熱コイル3に高周波電流を供給し、鍋7を誘導加熱する。
インバータ制御部6は、CPU、ROM、RAMなどを備えたマイコン(MC)を主体として構成されている。このインバータ制御部6及び電流検出回路CDi、CDo、電圧検出回路VDそれぞれには、電源Vが供給されるようになっている。また、インバータ駆動回路DRには、電源Vcが供給されるようになっている。Vs、Veは基準電位を示している。
図1は、本実施の形態の誘導加熱調理器1におけるトッププレート2に鍋7をセットした状態の誘導加熱回路部(IH加熱回路部)10の構造を示している。このIH加熱回路部10における加熱コイル3の等価回路を、図3A、図3Bに示す。ここで、Nは、トランスの1次巻き線に相当する加熱コイル3の巻き数、Nはトランスの2次巻き線に相当する鍋7の巻き数で1ターンに相当する。Rは加熱コイル3の抵抗、Lは漏れインダクタンス、Rは鍋7の等価抵抗である。kは加熱コイル3と鍋7の結合係数である。加熱コイル3側(1次側)からみたRの等価抵抗R2−1は、次式となる。
Figure 2013080576
また、鍋7に電流が流れない場合の加熱コイル3のインダクタンスをLoとすると、漏れインダクタンスLは、次式となる。
Figure 2013080576
IH加熱回路部10の等価回路を図4Aに示し、このIH加熱回路部の等価回路における加熱コイル等価回路を図4Bに示す。図4Aにおいて、商用電源11の電力が、ダイオードブリッジDB、平滑コンデンサーCiにより構成される直流電源部9により全波整流、平滑され、IGBTスイッチング素子Qh、Qlを含むハーフブリッジインバータ回路部5により高周波電圧Vcが生成され、共振コンデンサーCrと加熱コイル3より成る共振回路部8に供給される。高周波電圧Vcは、次式となる。
Figure 2013080576
ここで、aは約0.5程度の定数である。
加熱コイル3の入力抵抗Rcを
Figure 2013080576
とする。
また、鍋7の抵抗Rは、鍋7の固有抵抗をρ、鍋の比透磁率μ、高周波電圧Vcの周波数をf、ω=2πfとすると、比例定数bを用いて次式となる。
Figure 2013080576
=ω・L、Xc=1/(ωCr)とすると、共振回路部8の入力インダクタンスXrは、
Figure 2013080576
となり、共振回路部8の入力インピーダンZr、加熱コイル3の入力インピーダンスZcは、
Figure 2013080576
となる。
上記(1)式〜(7)式から、加熱コイル3の電流Icは次の(8)式となる。ここで、鍋径や鍋材質を検出する場合は、インバータ回路部5の出力電流Icの周波数fは共振回路部8の共振周波数より高いので、Xr≫Rcとしている。また、R2−1≫RであるからRc≒R2−1としている。
Figure 2013080576
また、直流電源部9への入力電流Iiは、次式のようになる。
Figure 2013080576
ここで、Paは有効電力、cは定数である。尚、平滑コンデンサーCiの容量が小さい場合は、入力電流Iiの力率が略1となるので、この定数cは略1になる。
従来は、25kHzで定格電力3kWとなるよう加熱コイル3の巻き数及び共振コンデンサーCrの容量を決めている。具体的には、図1の加熱コイル3は、内径Φi=50mm、外形Φo=190mm、巻き数20T、共振コンデンサー容量Crは、図2において、Cr=Crh+Crl=1.6μFである。
このような構成にて、加熱を開始する場合、インバータ周波数f=60kHzで前記入力電流Iiの値により鍋径を検出する。その後、インバータ周波数f=50kHzで、加熱コイル電流Icと次の(10)式で示す入力電流Iiの関数Icdと比較し、材質を判定している。
Figure 2013080576
ここで、d、e材質毎に決める定数である。
従来は、(9)式に示す入力電流Iiにて鍋径を判定している。(9)式において、鍋径が小さく(大きく)なると、結合係数kが小さく(大きく)なり、分子(kNが小さく(大きく)なる。したがって、入力電流Iiにより、鍋径を検出することができる。しかし、この方法は、次のように、鍋の材質によって変化するという問題がある。すなわち、入力電流Iiは、分子の√(ρωμ)の比透磁率μに大きく影響される。鉄や磁性SUS鍋は、比透磁率μ=100程度と大きく、非磁性SUSはμ=1と小さいので、鍋底径Dpが同じでも、鉄や磁性SUSの場合はこのIiは大きな値となり、非磁性SUSの場合はIiが小さくなる。尚、(10)式の分母の
Figure 2013080576
における加熱コイルインダクタンスLoは比透磁率μが大きくなると大きくなるので、入力電流Iiの比透磁率μによる影響は緩和される。しかし、この比透磁率μの変化による加熱コイルインダクタンスLoと√(ρωμ)の変化(影響度合い)を比較すると、Loの変化の方が小さい。これは、インダクタンスLoは加熱コイル3の磁束の磁気抵抗に反比例するが、加熱コイル3と鍋7の間が離れていて大きなエアーギャップがあるため、鍋7のμが変化しても、エアーギャップのμが1のまま変化しないため、磁気抵抗の変化が小さくなるからである。一方、√(ρωμ)は、√μに比例して変化するので、鍋底の透磁率μが大きくなると入力電流Iiは大きくなる。
図5に、図1の構成で、f=60kHzで鍋の材質毎に鍋底径Dpに対する入力電流Iiの変化を測定した結果を示す。縦軸は、鍋底径100mmφの鉄鍋の入力電流Iisと各種材質の鍋の入力電流Iiとの比Ii/Iisである。また、鍋材質の「アルミ+磁性SUS」は、アルミ製の鍋本体の底に3φ程度の多数の開口のある磁性SUS板を張り合わせた構造の鍋で、この多数の開口や、磁性SUS板の周囲の鍋底表面はアルミ製になっているので、透磁率はアルミと非磁性SUSの中間の値で非磁性SUSより小さい。
例えば、加熱制御仕様を次の仕様とする。
・鍋底径90φ未満は、マグカップ等小物として検知し加熱停止する。
・鍋底径90φ〜110φは、火力を最大火力の40%の低い火力に設定する。
・鍋底径110φを越える場合は、最大火力100%の火力に設定する。
この場合、図5において、鉄の鍋底径90φ及び110φそれぞれは、アルミ+磁性SUS鍋の底径115φ及び145φに相当し、非磁性SUS鍋の鍋底径130φ及び170φに相当するので、従来の鍋底径検出値は、鍋の材料に大きく影響されることがわかる。また、(9)式に示すように、Iiは商用電源電圧Vacに比例する。したがって、商用電源電圧Vacの変動分が検出誤差になる。
次に(10)式による従来の鍋材質判定について検証する。(10)式において、IcdはIiの関数であり、(9)式で説明したように鍋の材質によって比透磁率μが変化するので分子の√(ρωμ)も変化する。そこで、従来はこれにより材質を検知している。また、(10)式の分母の
Figure 2013080576
におけるLoは、比透磁率μが大きくなると大きくなるので、比透磁率μによる変化は相殺される。一方、
Figure 2013080576
の変化は√(ρωμ)より小さいので、鍋の材質の検出が可能となる。入力電流Iiは、(9)式で鍋底径Dpの検出値として用いられていることからも明らかであるが、鍋底径Dpにより変動するので、鍋材質検知の誤差要因となる。そこで、(10)式の定数d、eにてこれを補正している。また、材質判定は、コイル電流Icを検出してIcdと比較するが、コイル電流Icは、(8)式に示すようにVacに比例するので、鍋底径判定の場合と同様、Vacの変動が誤差要因となる。
このため、このような鍋底径判定方法では、次の点を改善する必要がある。
(i)鍋材質が誤差要因となり、鍋底径を精度良く検出できないので、鍋底径に応じた適切な火力制御(制限)ができない。誘導加熱調理器の最大火力は一般に3kWであり、100φ程度の鍋径の小さい鍋に高火力を入れると、沸騰水が飛び散ったり、吹き出たりして危険である。
(ii)インバータ回路部5の入力電流Iiにより鍋底径Dpを判定しているので、商用電源電圧Vacの変動により誤差を生ずる。
(iii) 商用電源の周波数の違いにより、そのVacが同じでも、インバータ回路部5の入力電圧Viが変化する。そのため、商用電源周波数の違いにより鍋底径Dpの検出結果に誤差が出る。
(iv)加熱初期に周波数を変化させて複数回、鍋検知を行い、鍋底径や鍋材質を行うので、加熱開始時の火力立ち上げ時間が長くなる。
そこで、第1の実施の形態では、次のようにして鍋材質、鍋底径を判定する。図6〜図8の横軸、縦軸となるIi/Vac、Ic/Vacは、(8)式、(9)式を用いて換算すると、次の(11)式、(12)式となる。
Figure 2013080576
これにより、次の点がわかる。
(a)横軸Ii/Vacは、(11)式により、鍋底径Dpにより決まる結合係数kと、鍋材質により決まる比透磁率√μに比例し、分母の
Figure 2013080576
に反比例する。Loは比透磁率μが大きくなると大きくなるので、鍋材質により決まる分子の√(ρωμ)と分母の
Figure 2013080576
がキャンセルされる。そのため、鍋底径Dpを一定とすると、鍋材質によるIi/Vacの変化は比較的小さい。但し、アルミは、分子の比抵抗ρが他の材料に比べ極端に小さいので、Ii/Vacは非常に小さくなる。
(b)縦軸Ic/Vacは、(12)式に示すようにkとLoの関数となる。k及びLoは、kによる影響は小さく、鍋材質μにより決まるLoの影響が大きいので、このIc/Vacは鍋材質によって大きく変化する。
以上により、各種鍋材質毎のIi/Vac、Ic/Vacの特性は、図6に示すようになる。図6について、Iid1、Iid2は、鍋底径90φ及び110φの鍋底径判定値である。インバータ制御部(マイコン)6は、図9に示す火力Pa/Pasを次のように制御する。
・鍋底径Dp<90φで、検出値Ii/Vac<Iid1の場合は、Pa/Pas=0%(加熱停止)。
・90φ≦Dp<110φで、Iid1≦Ii/Vac<Iid2の場合は、Pa/Pas=40%の出力。
・鍋底径Dp≧110φで、Ii/Vac≧Iid2の場合は、Pa/Pas=100%の最大出力。
以上の加熱制御を図12のフローチャートを用いて説明する。
加熱開始時には、インバータ制御周波数f=60kHzに設定してインバータ動作を開始する(ステップS101)。
加熱中、入力電圧Vacxを検出し、入力電流Iixを検出し、さらに加熱コイル電流Icxを検出する(ステップS103〜S107)。
続くステップS109,S111では、定数のIis、Icsは、入力電圧Vacx=Vacs=200Vにおける基準値であるため、電流検出値Iix、Icxを電圧補正し、Ii、Icとする。つまり、入力電流検出値Iixの入力電圧補正値Ii=Iix・(Vacs/Vacx)、及び、(マイコン)定数の入力電流基準値IisをもとにIi/Iisを算出し、また、加熱コイル電流Icxの入力電圧補正値Ic=Icx・(Vacs/Vacx)、及び、(マイコン)定数の加熱コイル電流基準値IcsをもとにIc/Icsを算出する。
続くステップS113,S115では、Ii/IisをIid1、Iid2と比較し、ステップS117〜S121ではこれらの比較結果に基づき鍋底径を判定する。ここで、図6に示すように、Iid1、Iid2はIc/Icsを関数とするマイコンに記憶されている定数である。例えば、アルミ+磁性SUS製の100φの鍋をセットすると、制御部(マイコン)は、Ic/Ics=1.1、Ii/Iis=0.61を検出するので、Ic/Ics=1.1おいて、Ii/IisをIid1、Iid2と比較すると、Iid1(=0.48)≦Ii/Iis(=0.61)<Iid2(=0.84)となる。これにより、鍋底径Dpを90φ≦鍋底径Dp<110φと判定し、最大火力Pa/Pasを40%に設定する(ステップS121、S123)。
また、非磁性SUS製の80φの鍋をセットすると、制御部(マイコン)は、Ic/Ics=1.16、Ii/Iis=0.37を検出するので、Ic/Ics=1.16において、Ii/IisをIid1と比較すると、Iid1(=0.47)>Ii/Iis(=0.37)となる。これにより、鍋底径を90φ>鍋底径Dpと判定し、加熱停止とする(ステップS117、S123)。
さらに、アルミ+磁性SUS製の140φの鍋をセットすると、制御部(マイコン)は、Ic/Ics=1.33、Ii/Iis=1.1を検出するので、Ic/Ics=1.33において、Ii/IisをIid1、Iid2と比較すると、Ii/Iis(=1.1)>Iid2(=0.66)となる。これにより、鍋底径を鍋底径Dp≧110φと判定し、最大火力100%に設定する(ステップS119、S123)。
これにより、本実施の形態によれば、鍋材料の変化による影響の少ない精度の良い鍋底径検出ができるので鍋底径に応じた火力制御が可能となる、電源電圧Vacの変動による影響がないのでさらに精度の良い鍋底径検出が可能となる、瞬時(短い時間)に鍋底径を検出できるので素早く火力を立ち上げることができる効果を奏する。
また、インバータ制御部6が加熱禁止鍋底径Dp検出基準値を含む複数の鍋底径Dp検出基準値を有するものとしたことにより、小物検知と火力制限鍋底径検知を同時にでき、素早く火力を立ち上げることができる利点がある。
さらに、表皮電流Icと入力電圧Vacとの比Ic/Vac及び有効電流Iiと入力電圧Vacとの比Ii/Vacによって鍋材質を検出し、鍋底径Dpに応じて電力制御するので、非磁性体鍋などではIGBTスイッチング素子のスイッチング損失が多くなるが、このような鍋の場合、IGBTに流れる電流を制限することによってIGBTの温度過昇防止が可能であり、誘導加熱回路の信頼性向上を図ることができる利点もある。
[第2の実施の形態]
図2の直流電源部9の出力電圧Viは、平滑コンデンサーCiの容量が小さいため定格最大出力では殆ど平滑されず、最大値は√Vac、最小値は略0の正弦波半波整流波形となる。ところが、インバータ周波数fが高い場合は、電流Icの有効電流分Ipが小さいため、正弦波半波整流波形の略0のゼロクロス部分の電圧Vzが高くなる。図13に示すように、この電圧Vzは、50Hzの周期が60Hzの周期より長いため、50Hzに比べ60Hzの方が高くなり、IcやIiも60Hzの方が大きくなる。そこで、60Hzの検出基準値を大きくするか、検出値を小さくするなど商用周波数の検出結果に基づき補正する制御を採用することができる。
本実施の形態によれば、電源電圧Vacの商用周波数の違いによる鍋底径検出値の変動を防止できるので、さらに精度の良い鍋底径検出が可能となる。
[第3、第4の実施の形態]
図6の特性グラフ(1)に対して、図7、図8の特性グラフ(2)、(3)を採用することもできる。図7の特性グラフ(2)について、Iid3、Iid4に基づき、上記図6の特性グラフ(1)と同様に制御するが、鍋が非磁性SUSでは、前述のように同一の消費電力におけるIGBTスイッチング素子の電流が大きくなると共にIGBTのスイッチング損失が多くなり、この傾向が鍋径が小さくなると顕著になる。そこで、鍋底径Dp判定基準値を大きな値としている。尚、非磁性SUS等透磁率μの小さな小径鍋は誘導加熱に適さないことが知られているので、非磁性SUS製の鍋等の小径マグカップや小径鍋は、一般には市販されていない。
この場合の出力制御は、図10のようになる。図10のPas、Pesは、それぞれPa、Peの最大設定値である。また、Pasm、PesmはPas、Pesより小さくした設定値を示す。
図7の特性グラフ(3)について、Iid3、Iid5に基づき、上記図6の特性グラフ(1)と同様に制御するが、同時にIc/Vacを鍋材質判定基準値Icd1、Iid2と比較して鍋材質判定を行い、鍋材質に応じて最大入力を制限する。この実施の形態は、鉄や磁性SUSは、110φ未満にて最大入力制限を行い、非磁性SUS、アルミ+磁性SUS鍋は、材質判定により最大入力制限を行う。この場合の出力制御は、図11のようになる。図11においても、Pas、Pesは、それぞれPa、Peの最大設定値である。また、Pasm、PesmはPas、Pesより小さくした設定値を示す。
本実施の形態によれば、鍋底径や鍋材質に応じて火力制御をするので、吹きこぼれや飛び散りのない安全な誘導加熱制御が可能となる。また、非磁性体鍋などではIGBTスイッチング素子のスイッチング損失が多くなるが、このような鍋の場合、IGBTに流れる電流を制限するので、IGBTの温度過昇防止が可能となり、誘導加熱回路の信頼性向上を図ることができる。
[他の実施の形態]
上記の各実施の形態では、入力電流Ii、コイル電流Icにより出力制御するようにしたが、インバータ回路部5の有効電流、無効電流、回生電流などを用いて同様に鍋底径検出こともできる。
また、上記実施の形態では、鍋材質は3種類に分類したが、さらに多くの種類に分類してもよい。また、離散的ではなく、比透磁率μを連続的に検出し、鍋底径を連続的に補正してもよい。
また、インバータ周波数fを固定し、1回で鍋材質及び鍋底径検知を行う説明をしたが、2種類以上の固定周波数fで複数回検知してもよい。
さらに、電圧としては商用電源電圧Vacを用いたが、直流入力電圧Vi、加熱コイル電圧Vcを検出してIi/Vi、Ii/Vc等で鍋底径や鍋材質を検出してもよい。
1 誘導加熱調理器
2 トッププレート
3 加熱コイル
5 インバータ回路部
6 インバータ制御部(マイコン)
7 鍋
8 共振回路部
9 直流電源部
10 誘導加熱回路部

Claims (5)

  1. 商用交流電源を整流、平滑する直流電源部と、
    前記直流電源部の直流から高周波電流を生成するインバータ回路部と、
    前記インバータ回路部からの高周波電流を受けて加熱対象の調理器内の被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、
    前記加熱コイルと共に共振回路部を構成する共振コンデンサーと、
    前記インバータ回路部の出力電力を制御するインバータ制御部とを有し、
    前記インバータ制御部は、前記直流電流検出部の入力有効電流と入力電圧、前記共振回路部の表皮電流を検出し、前記表皮電流と入力電圧との比及び前記入力有効電流と入力電圧との比に基づいて前記加熱対象の調理器の径を検出し、前記加熱対象の調理器の径に応じて前記インバータ回路部の出力電力を制御することを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記インバータ制御部は、加熱禁止の調理器径検出基準値を含む複数の調理器径検出基準値を記憶していることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記インバータ制御部は、前記表皮電流と入力電圧との比及び前記入力有効電流と入力電圧との比によって調理器材質を検出し、調理器径に応じて電力制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記インバータ制御部は、商用電源の周波数を検知し、周波数に応じて前記調理器径及び調理器材質検出基準値又は前記入力有効電流及び表皮電流を補正することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記インバータ制御部は、前記入力電力の減少に伴い、前記表皮電力の制限値を減少させるように表皮電力制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
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