JP2013075990A - 液晶性ポリマー、成形体および液晶性ポリマーの製造方法 - Google Patents

液晶性ポリマー、成形体および液晶性ポリマーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性が良好であり低比重である液晶性ポリマーを提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される繰返し単位と、下記式(2)で表される繰返し単位と、を含む液晶性ポリマー。
Figure 2013075990

(式中のRは、酸素原子、カルボニル基、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]を表し式中のX〜X16は水素、または置換基である。−R−Ar−R−・・・(2)(式中のArは置換されていてもよい2価の芳香族基を表し、式中のRは、酸素原子、カルボニル基又はイミノ基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。)
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶性ポリマー、成形体および液晶性ポリマーの製造方法に関するものである。
サーモトロピック液晶ポリエステル樹脂およびサーモトロピック液晶ポリエステルアミド樹脂に代表される液晶性ポリマー(LCP)は、耐熱性、剛性等の機械物性、耐薬品性、寸法精度等に優れている。そのため、成形品用途のみならず、繊維やフィルムといった各種用途にその使用が拡大しつつある。中でもパーソナルコンピューターや携帯電話等の情報通信分野においては、部品の高集積度化、小型化、薄肉化、低背化等が急速に進んでおり、用いられる成形体が0.5mm以下の非常に薄い肉厚部を有する例が多い。これらの分野においては、LCPの優れた成形性、すなわち、流動性が良好であり、かつバリが出ないという他の樹脂にない特徴を活かして、その使用量が大幅に増大している。
さらに近年では、液晶性ポリマーはモーターインシュレーターなどの大型の部品への使用も進んでいる。このような用途においては、成形される大型部品の軽量化が求められることが多いため、形成材料として用いる液晶性ポリマーの低比重化の要求がある。
このような課題に対し、特許文献1,2では、樹脂の分子構造にt−ブチル基のような嵩高い置換基を導入し、分子間に空隙を形成することで液晶ポリエステルの低比重化を実現する技術が提案されている。
特開昭63−280731号公報 特開2006−2114号公報
しかしながら、t−ブチル基のような脂肪族置換基は高温条件下で分解しやすいため、液晶性ポリマーの耐熱性が低下しやすくなることから、液晶性ポリマーを低比重化させながら耐熱性を低下させない技術が求められていた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、耐熱性が良好であり、低比重である液晶性ポリマーを提供することを目的とする。また、このような液晶性ポリマーの製造方法を提供することを併せて目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、下記式(1)で表される繰返し単位と、下記式(2)で表される繰返し単位と、を含む液晶性ポリマーを提供する。
Figure 2013075990
(式中のRは、酸素原子、カルボニル基、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
−R−Ar−R− ・・・(2)
(式中のArは2価の芳香族基を表し、芳香環にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。式中のRは、酸素原子、カルボニル基又はイミノ基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。)
本発明においては、式(1)で表される繰返し単位の比率が、自身を構成する全繰返し単位の合計量に対して、10モル%以上35モル%以下であることが望ましい。
本発明の成形体は、上述の液晶性ポリマーを成形してなる。
また、本発明は、下記式(11)〜(13)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、下記式(15)〜式(17)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含むモノマー混合物を溶融重縮合する工程を有する液晶性ポリマーの製造方法を提供する。
−R−Ar−R−G ・・・(11)
−R−Ar−CO−G ・・・(12)
−OC−Ar−CO−G ・・・(13)
(式(11)〜(13)中のArは、下記式(14)で表される基を表す。式(11),(12)中のRは、酸素原子、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。Gはそれぞれ独立に水素原子又はアルキルカルボニル基であり、Gはそれぞれ独立にヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基又はハロゲン原子である)
Figure 2013075990
(式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
−R−Ar−R−G ・・・(15)
−R−Ar−CO−G ・・・(16)
−OC−Ar−CO−G ・・・(17)
(式(15)〜(17)中のArは2価の芳香族基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Arで表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。式(15)、(16)中のRは、酸素原子又はイミノ基を表し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。G、Gは上記と同様である)
本発明においては、前記モノマー混合物が、分子内にフェノール性水酸基を有する化合物を含み、前記溶融重縮合する工程に先だって、前記フェノール性水酸基をアシル化する工程を有することが望ましい。
本発明においては、前記アシル化する工程では、前記フェノール性水酸基に対して1.1当量以上1.3当量以下の酸無水物を反応させることが望ましい。
本発明においては、前記酸無水物として無水酢酸を用いることが望ましい。
本発明によれば、低比重且つ高耐熱性である液晶性ポリマーを提供することが可能となる。また、このような液晶性ポリマーを用いて成形された耐熱性が高く軽量な成形体を提供することが可能となる。さらに、低比重且つ高耐熱性である液晶性ポリマーの製造方法を提供することが可能となる。
実施例を示す模式図である。
<液晶性ポリマーの製造方法>
本実施形態の液晶性ポリマーの製造方法は、下記式(11)〜(13)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、下記式(15)〜式(17)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含むモノマー混合物を溶融重縮合する工程を有している。
−R−Ar−R−G ・・・(11)
−R−Ar−CO−G ・・・(12)
−OC−Ar−CO−G ・・・(13)
(式(11)〜(13)中のArは、下記式(14)で表される基を表す。式(11),(12)中のRは、酸素原子、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。Gはそれぞれ独立に水素原子又はアルキルカルボニル基であり、Gはそれぞれ独立にヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基又はハロゲン原子である)
Figure 2013075990
(式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
−R−Ar−R−G ・・・(15)
−R−Ar−CO−G ・・・(16)
−OC−Ar−CO−G ・・・(17)
(式(15)〜(17)中のArは2価の芳香族基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Arで表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。式(15)、(16)中のRは、酸素原子又はイミノ基を表し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。G、Gは上記と同様である)
本発明の製造方法で製造されれる液晶ポリエステルの典型的な例としては、
(I)芳香族ヒドロキシカルボン酸と、芳香族ジカルボン酸と、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を重合(重縮合)させてなるもの、
(II)複数種の芳香族ヒドロキシカルボン酸を重合させてなるもの、
(III)芳香族ジカルボン酸と、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン及び芳香族ジアミンからなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を重合させてなるもの、
(IV)ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルと芳香族ヒドロキシカルボン酸とを重合させてなるもの、
であり、主鎖骨格に下記式(14)で表される基を含む重合体が挙げられる。
Figure 2013075990
(式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
ここで、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジオール、芳香族ヒドロキシアミン、芳香族アミノカルボン酸及び芳香族ジアミンは、それぞれ独立に、その一部又は全部に代えて、その重合可能な誘導体が用いられてもよい。
芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジカルボン酸及び芳香族アミノカルボン酸のようなカルボキシル基を有する化合物の重合可能な誘導体の例としては、カルボキシル基をアルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基に変換してなるもの(エステル)、カルボキシル基をハロホルミル基に変換してなるもの(酸ハロゲン化物)、及びカルボキシル基をアシルオキシカルボニル基に変換してなるもの(酸無水物)が挙げられる。
芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ジオール及び芳香族ヒドロキシアミンのようなヒドロキシル基(フェノール性水酸基)を有する化合物の重合可能な誘導体の例としては、フェノール性水酸基をアシル化してアシルオキシル基に変換してなるもの(アシル化物)が挙げられる。
芳香族ヒドロキシアミン、芳香族アミノカルボン酸及び芳香族ジアミンのようなアミノ基を有する化合物の重合可能な誘導体の例としては、アミノ基をアシル化してアシルアミノ基に変換してなるもの(アシル化物)が挙げられる。
本実施形態に係る液晶性ポリマーの製造方法の典型例としては、
(i)式(11)〜(13)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を必須の成分とし、式(11)〜(13)で表される化合物からなる群から選ばれた化合物と重縮合可能な式(15)〜式(17)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物をさらに含むモノマー混合物を溶融重縮合させるステップと、
(ii)溶融重縮合で得られる重合体を溶融状態で回収し固化させた後、粒径3mm以下の粒子となるように粉砕するステップと、
(iii)得られる粒子を固相状態のまま不活性気体雰囲気下で熱処理するステップと、を含む。
以下の説明においては、この典型例に基づいて説明する。
また、以下の説明においては、モノマーを溶融重縮合させるステップで得られる重合体を「プレポリマー」と称し、プレポリマーを固相状態のまま熱処理するステップで得られる重合体を、目的とする「液晶性ポリマー」と称する。
[溶融重縮合させるステップ]
まず、溶融重縮合させるステップについて説明する。本実施形態において、溶融重縮合するステップでは、以下のモノマーを含む混合物(モノマー混合物)を加熱攪拌し、溶融状態で重縮合(溶融重縮合)させる。
(モノマー)
溶融重縮合の反応においては、下記一般式(11)〜(13)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を必須の成分とし、式(11)〜(13)で表される化合物からなる群から選ばれた化合物と重縮合可能な、下記式(15)〜式(17)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物をさらに含むモノマー混合物を重縮合させる。以下の説明においては、一般式(11)で表される化合物を「モノマー(11)」と称することがあり、同様に一般式(12)、(13)、(15)〜(17)を「モノマー(12)、モノマー(13)、モノマー(15)〜モノマー(17)」と称することがある。
−R−Ar−R−G ・・・(11)
−R−Ar−CO−G ・・・(12)
−OC−Ar−CO−G ・・・(13)
(式(11)〜(13)中のArは、下記式(14)で表される基を表す。式(11),(12)中のRは、酸素原子、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。Gはそれぞれ独立に水素原子又はアルキルカルボニル基であり、Gはそれぞれ独立にヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基又はハロゲン原子である)
Figure 2013075990
(式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
−R−Ar−R−G ・・・(15)
−R−Ar−CO−G ・・・(16)
−OC−Ar−CO−G ・・・(17)
(式(15)〜(17)中のArは2価の芳香族基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Arで表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。式(15)、(16)中のRは、酸素原子又はイミノ基を表し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。G、Gは上記と同様である)
なお、本ステップにおいて、重縮合可能なモノマーの組合せは、モノマー(11)については、モノマー(16)、またはモノマー(17)であり;モノマー(12)については、モノマー(15)、モノマー(16)またはモノマー(17)であり;モノマー(13)については、モノマー(15)、またはモノマー(16)である。
式(14)中のX〜X16として取り得る前記ハロゲン原子、および式(15)〜(17)中のArで表される基において、一つ以上の水素原子が置換される前記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
式(14)中のX〜X16として取り得る前記1価の脂肪族基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基が挙げられる。
式(15)〜(17)中のArで表される基において、一つ以上の水素原子が置換される前記アルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基及びn−ヘキシル基が挙げられ、その炭素数は、1〜6であることが好ましい。
式(14)中のX〜X16がこれらのハロゲン原子または1価の脂肪族基である場合、ハロゲン原子または1価の脂肪族基の数は、2個以下であることが好ましく、1個であることがより好ましい。
また、式(15)〜(17)中のArにおける前記水素原子がこれらのハロゲン原子またはアルキル基で置換されている場合、その数は、式(15)〜(17)中のArで表される前記基毎に、それぞれ独立に2個以下であることが好ましく、1個であることがより好ましい。
はそれぞれ独立に水素原子又はアルキルカルボニル基であり、該アルキルカルボニル基としては、メチルカルボニル基(アセチル基)、エチルカルボニル基等、式(15)〜(17)中のArで表される基において、水素原子が置換される前記アルキル基がカルボニル基(−C(=O)−)に結合した一価の基が例示できる。
前記一般式(11)または一般式(15)中の二つのGは互いに同じでも異なっていてもよい。そして、前記一般式(11)中のGと、前記一般式(12)中のGと、前記一般式(15)中のGと、一般式(16)のGとは互いに同じでも異なっていてもよい。
はそれぞれ独立にヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基又はハロゲン原子である。
における前記アルコキシ基としては、炭素数1から6のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基、エトキシ基等、前記アルキル基が酸素原子(−O−)に結合した一価の基が例示できる。
における前記アリールオキシ基としては、炭素数6から12のアリールオキシ基が好ましく、フェノキシ基、炭素数6から12のアリール基が酸素原子(−O−)に結合した一価の基が例示できる。
における前記アルキルカルボニルオキシ基としては、炭素数2から7のアルキルカルボニルオキシ基が好ましく、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基等、前記アルキル基がカルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)の炭素原子に結合した一価の基が例示できる。
における前記ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が例示できる。
前記一般式(13)または一般式(17)中の二つのGは互いに同じでも異なっていてもよい。そして、前記一般式(12)中のGと、前記一般式(13)中のGと、前記一般式(16)中のGと、一般式(17)のGとは互いに同じでも異なっていてもよい。
モノマー(11)〜モノマー(13)からなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマーのうち、モノマー(11)を用いることが好ましい。モノマー(11)の例としては、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)フルオレンなどが挙げられ、特に9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3-メチルフェニル)フルオレンが好ましい。
モノマー(11)について、その他の9,9−ジフェニルフルオレン誘導体としては、Gがアルキルカルボニル基であるもの(アシル化物およびアミド化物)が挙げられる。
モノマー(15)は、芳香族ジオールから誘導される化合物、芳香族ヒドロキシルアミンから誘導される化合物、芳香族ジアミンから誘導される化合物である。芳香族ジオールから誘導される化合物としては、ヒドロキノン、レゾルシン及び4,4’―ジヒドロキシビフェニル、並びにこれらの誘導体などが挙げられる。芳香族ヒドロキシルアミンから誘導される化合物としては、3−アミノフェノール及び4−アミノフェノール、並びにこれらの誘導体などが挙げられる。芳香族ジアミンから誘導される化合物としては、1,4−フェニレンジアミン及び1,3−フェニレンジアミン、並びにこれらの誘導体などが挙げられる。
モノマー(16)は、芳香族ヒドロキシカルボン酸から誘導される化合物、カルボキシル基を有する芳香族アミンから誘導される化合物である。この芳香族ヒドロキシカルボン酸から誘導される化合物としては、p−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸及び4−ヒドロキシ−4’−ビフェニルカルボン酸、並びにこれらの誘導体などが挙げられる。カルボキシル基を有する芳香族アミンから誘導される化合物としては、4−アミノ安息香酸及び3−アミノ安息香酸、並びにこれらの誘導体などが挙げられる。
モノマー(17)は、芳香族ジカルボン酸から誘導される化合物である。芳香族ジカルボン酸から誘導される化合物としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸及びジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、並びにこれらの誘導体などが挙げられる。
(アシル化)
ここで、反応に用いるモノマーが、芳香族ヒドロキシカルボン酸(下記一般式(A))、芳香族ジオール(下記一般式(B))、のように、フェノール性水酸基を有する化合物である場合、反応性が低く、重縮合での転化率が上がりにくいことがある。
そのため、このような化合物を出発物質とする場合には、反応性を上げるために、重縮合に先だって、これらの化合物のフェノール性水酸基と脂肪酸無水物とを反応させ、当該フェノール性水酸基をアシル化すると良い。
(A)HO−Ar−CO−G
(B)HO−Ar−O−G
(式中、Arは、2価の芳香族基または下記式(14)で表される基であり;Gは水素原子又はアルキルカルボニル基であり;Gはヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基又はハロゲン原子であり;前記2価の芳香族基上の一つ以上の水素原子は、それぞれ独立にハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。)
Figure 2013075990
(式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
脂肪酸無水物としては、例えば、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水吉草酸、無水ピバル酸、無水2エチルヘキサン酸、無水モノクロル酢酸、無水ジクロル酢酸、無水トリクロル酢酸、無水モノブロモ酢酸、無水ジブロモ酢酸、無水トリブロモ酢酸、無水モノフルオロ酢酸、無水ジフルオロ酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水β−ブロモプロピオン酸等が挙げられるが、特に限定されるものでない。
これらは2種類以上を混合して用いてもよい。価格と取り扱い性の観点から、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸が好ましく使用され、無水酢酸がより好ましく使用される。
アシル化に用いる脂肪酸無水物の使用量は、アシル化を行う化合物が有するフェノール性水酸基の量に対して、1.0倍当量以上1.3倍当量以下が好ましい。成形品からのアウトガスが少なく、成形品の耐ハンダブリスター性などの観点からは1.0倍当量以上1.05倍当量以下がより好ましく、1.03倍当量以上1.05倍当量以下がさらに好ましい。また、衝撃強度の観点からは1.05倍当量以上1.1倍当量以下が好ましい。
脂肪酸無水物の使用量が、該フェノール性水酸基に対して1.0倍当量未満の場合には、アシル化反応時の平衡が脂肪酸無水物側にずれてポリエステルへの重合時に未反応の芳香族ジオールまたは芳香族ジカルボン酸が昇華し、反応容器の配管等が閉塞するおそれがある。
また、脂肪酸無水物の使用量が、該フェノール性水酸基に対して1.3倍当量を超える場合には、得られる液晶性ポリエステルの着色が著しくなる傾向がある。
アシル化反応は、130℃以上180℃以下の温度条件下、30分間以上20時間以下反応させることが好ましく、140℃以上160℃以下の温度条件下で、1時間以上5時間以下反応させることがより好ましい。
このような反応は、重縮合反応を行う反応容器と別の反応容器で行うこととしてもよいし、重縮合反応を行う反応容器と同一の反応容器で行い、引き続き重縮合反応を行うこととしてもよい。アシル化反応と重縮合とを同じ反応容器で行うこととすると、操作が簡便になるため好ましい。
その際、アシル化反応を行う反応容器は、チタン、ハステロイB等の耐腐食性を有する材料の使用が可能である。また、目的とする液晶性ポリマーが高い色調(L値)を必要とする場合は、反応容器の内壁の材質がガラスであることが好ましい。反応混合物と接する反応容器の内壁がガラス製であるならば、反応容器全体がガラス製である必要はなく、例えば、グラスライニングされたSUS製等の反応槽等を使用することも可能である。例えば、大型の生産設備においては、グラスライニングされた反応槽を用いることが好ましい。
(重縮合条件)
本実施形態における重縮合反応は、不活性気体、例えば窒素雰囲気下で、常圧または減圧の条件下で行うことができるが、不活性気体雰囲気下に常圧で行うことが好ましい。プロセスは回分式、連続式、またはそれ等の組み合わせを採用できる。
本発明における重縮合反応の温度は、260℃以上350℃以下の範囲であり、好ましくは270℃以上330℃以下である。温度が260℃より低いと反応の進行が遅く、350℃を越えると分解等の副反応が起こりやすく、得られる樹脂が着色しやすい。なお、反応槽が多段に分割、または切られている場合には、最も高い反応温度が本発明で言うところの重縮合反応温度である。
重縮合反応の時間は反応条件等により適宜決められるべきであるが、多段階の反応温度を採用しても構わないし、場合により、反応途中で、あるいは重縮合反応温度に達したら直ぐに重合体を溶融状態で抜出し、回収することとしても構わない。
重縮合反応は、無触媒条件下でも充分進行するが、必要に応じてGe、Sn、Ti、Sb、Co、Mn等の酸化物、酢酸塩等の化合物を触媒として使用することとしてもよい。例えば食品用途のように、使用用途によっては重合後に触媒成分の除去が必要な場合もあり、当該用途で用いる液晶性ポリマーの重合においては無触媒が好ましい。そのため、得られる樹脂の使用用途に応じて触媒使用の可否を選択するとよい。
重縮合反応において、反応容器の形状は公知のものを用いることができる。用いる攪拌翼は、縦型の反応容器の場合、多段のパドル翼、タービン翼、モンテ翼、ダブルヘリカル翼、アンカー翼が好ましく、中でも、多段のパドル翼、タービン翼、アンカー翼がより好ましい。横型の反応容器では、1軸または2軸の攪拌軸に垂直に、種々の形状の翼、例えばレンズ翼、眼鏡翼、多円平板翼等が設置されているものが良い。また、翼にねじれを付けて、攪拌性能や送り機構を向上させたものも良い。
反応容器の加熱は、熱媒、気体、電気ヒーターにより行うが、均一加熱という目的で、反応容器だけでなく、攪拌軸、翼、邪魔板等の反応容器内の反応物に浸漬する部材も加熱することが好ましい。
溶融重縮合反応は、得られるプレポリマーの流動開始温度が、200℃以上かつ重縮合反応温度より30℃以上低い温度となるまで行う。
なお、流動開始温度は、フロー温度又は流動温度とも呼ばれ、毛細管レオメーターを用いて、9.8MPa(100kg/cm2)の荷重下、4℃/分の速度で昇温しながら、液晶性ポリマーを溶融させ、内径1mm及び長さ10mmのノズルから押し出すときに、4800Pa・s(48000ポイズ)の粘度を示す温度であり、液晶性ポリマーの分子量の目安となるものである(小出直之編、「液晶ポリマー−合成・成形・応用−」、株式会社シーエムシー、1987年6月5日、p.95参照)。
流動開始温度が200℃未満では、後述の固相重合において、液晶性ポリマー同士の融着や副生成物が大量に生じるため、所望の重縮合反応を行いにくく、また経済的にも好ましくない。
また、プレポリマーの流動開始温度が重縮合反応温度に近いと、反応容器からの排出のために更なる昇温が必要となるほどプレポリマーの粘度が高くなるため、反応容器からの排出が困難となる。また、高粘度のために反応中の攪拌混合も困難となることから、加熱が不均一となりやすく、得られる液晶性ポリマーの熱安定性に影響を及ぼすおそれがあるためである。
以上のようにして重縮合を行い、プレポリマーを得る。
(プレポリマーを粉砕するステップ)
次いで、本実施形態の液晶性ポリマーの製造方法における「プレポリマーを粉砕するステップ」について説明する。
本ステップでは、まず、上記重縮合反応によって得られるプレポリマーを、反応容器から溶融状態で排出し回収する。
プレポリマーを溶融状態で取出す場合、不活性気体雰囲気中、例えば窒素雰囲気中で実施するのが、得られる液晶性ポリマーの色調が悪化せず好ましいが、水分が少ない場合は空気中で実施してもよい。また、プレポリマーを溶融状態で取出す際、反応容器を窒素等の不活性ガスにより、好ましくはゲージ圧力で0.1kg/cmG以上2kg/cmG以下、さらに好ましくは0.2kg/cmG以上1kg/cmG以下(ただし、大気圧=1.033kg/cmAとする)で加圧して行うと好ましい。加圧して払い出しをすることで、副生物の生成が抑えられ、重縮合反応の平衡がポリマー生成側に傾かないため、プレポリマーの分子量上昇が抑制され、結果、抜出し時のポリマーの流動開始温度の上昇を抑えることができる。
プレポリマーを回収するための設備としては、公知の押出機、ギヤポンプが挙げられるが、単なるバルブだけでも良い。上述の流動開始温度にまで重合が進行したプレポリマーは、取出された後しばらくすると固化するので、目的に応じて、ストランドカッターやシートカッターでカットしたり、粉砕したりすることが可能となる。また、大量かつ短時間処理する手段としては、特開平6−256485号公報に記載された定量供給装置を経てダブルベルトクーラーで冷却する方法等が挙げられる。
また、プレポリマーを回収した後の反応容器の洗浄方法としては、特開平5−29592号、特開平5−29593号公報に記載されたグリコール類とアミン類とのいずれか一方または両方を用いた方法が挙げられる。
次いで、得られたプレポリマーを公知の粉砕機で粉砕することで、粒子径が3mm以下、好ましくは0.5mm以下、更に好ましくは0.1mm以上0.4mm以下の粒子(粉末)とする。粒子径が3mmを越えると、表面層と内部との間で、重合速度、未反応原料の反応の結果生じた副生物の拡散時間が異なることから、分子量分布が広がるおそれがあり、また、揮発成分が十分除去されないために発泡やガス発生の原因となるおそれがあることから好ましくない。ここで、粒子の「粒子径が3mm以下」とは、粒子が目開き3mmの篩を通過する大きさであることを示す。
以上のようにして、プレポリマーの粒子を得る。
(熱処理するステップ)
次いで、本実施形態の液晶性ポリマーの製造方法における「熱処理するステップ」について説明する。
本ステップでは、不活性気体雰囲気下においてプレポリマーの粒子を固相状態で熱処理し、固相重合を行って目的とする液晶性ポリマーを得る。これにより、プレポリマーの粒子に残存する未反応原料を消費して除去するとともに、分子量を上げることができ、液晶性ポリマーの物性を上げることができる。
固相重合時の昇温速度、および最高処理温度は、生じる液晶性ポリマーの粒子を融着させないような条件とする。融着を起こすと、表面積が減少し、重縮合反応や低沸点成分の除去が遅くなり好ましくない。
固相重合の昇温速度は、0.05℃/分以上0.25℃/分以下であることが好ましく、0.10℃/分以上0.20℃/分以下であることがより好ましい。
固相重合の最高処理温度は、好ましくは200℃以上310℃以下の範囲、より好ましくは220℃以上300℃以下の範囲に設定する。200℃未満の温度では、反応が遅く処理時間がかかるため不経済であり、310℃を越えると、粉体粒子同士が融着したり、溶融するため固相状態が保持できなかったりするため好ましくない。
固相重合を行う装置としては、既知の乾燥機、反応機、混合機、電気炉等、粉体を加熱処理することが可能であれば種々の装置を用いることができるが、不活性気体雰囲気下で固相重合を行うために、密閉度の高いガス流通式の装置が好ましい。
不活性気体としては、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭酸ガスから選ばれるものが好ましく、さらに好ましくは窒素である。不活性気体の流量は、固相重合装置の容積、粉末の粒径、充填状態等を勘案して決められるが、反応容器1m当たり2m/hr以上8m/hr以下、より好ましくは3m/hr以上6m/hr以下である。不活性気体の流量が2m/hr未満では重合速度が遅く、8m/hrを越えると、粉末の飛散が起こる場合があるため好ましくない。
なお、固相重合の時間としては、1時間以上24時間以下が好ましい。
以上のようにして、目的とする液晶性ポリマーを得ることができる。
<液晶性ポリマーの構造>
上述の製造方法により得られる本実施形態の液晶性ポリマーは、下記式(1)で表される繰返し単位と、下記式(2)で表される繰返し単位と、を含む。
Figure 2013075990
(式中のRは、酸素原子、カルボニル基、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
−R−Ar−R− ・・・(2)
(式中のArは2価の芳香族基を表し、Arで表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。式中のRは、酸素原子、カルボニル基又はイミノ基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。)
このような液晶性ポリマーは、流動開始温度が好ましくは250℃以上400℃以下、より好ましくは280℃以上350℃以下である。液晶性ポリマーの流動開始温度が、このような範囲である場合、液晶性ポリマー自体の耐熱性が十分に発現される。
上記式(1)の繰り返し単位では、フルオレン骨格が、当該繰り返し単位が組み込まれるポリエステル骨格の方向に対し、必ず交差する配置となるように立体が固定されている。そのため、上記式(1)の繰り返し単位を組み込んだ液晶性ポリマーでは、主鎖骨格の延在方向と交差するように広がった嵩高いフルオレン骨格の立体反発により、分子間に効果的に空隙が形成され、確実に低比重化を実現することができる。
また、フルオレン骨格は、芳香族性を備えているため耐熱性が高く、高温条件下で分解しにくいため、液晶性ポリマーの耐熱性を低下させにくい。
以上のことから、式(1)の繰り返し単位を有する本実施形態の液晶性ポリマーは、低比重化と耐熱性の維持とを両立することが可能となる。
本実施形態の液晶性ポリマーを構成する繰り返し単位は、液晶性ポリマーが液晶性を示す範囲で、その比率が決定される。液晶性ポリマーとしては、液晶ポリエステルまたは液晶ポリエステルアミドが好ましい。
上記式(1)の繰り返し単位において式中のRが酸素原子、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]である場合、上記式(1)の繰り返し単位の比率は、液晶性ポリマーを構成する全繰返し単位の合計量を100モル%としたとき、10モル%以上35モル%以下であることが好ましく、17.5モル%以上32.5モル%以下であるとより好ましい。
このとき、式中のRの一方がカルボニル基、他方が酸素原子である式(2)の繰り返し単位(ヒドロキシカルボン酸に由来する繰り返し単位)の比率は、30モル%以上80モル%以下であると好ましく、35モル%以上65モル%以下であるとさらに好ましい。
また、式中のRがいずれもカルボニル基である式(2)の繰り返し単位の比率は、10モル%以上35モル%以下であると好ましく、17.5モル%以上32.5モル%以下であるとより好ましい。
なお、式(1)の繰り返し単位が上述の範囲に含まれるならば、式中のRが酸素原子又はイミノ基である式(2)の繰り返し単位をさらに含むこととしても構わない。
液晶性ポリマーを構成する繰り返し単位のモル比率がこのような範囲であると、低比重化の効果が発現しやすい。
(造粒するステップ)
更に、得られた液晶性ポリマーを、溶融して造粒することとしてもよい。造粒の形態は、ペレット状が好ましい。以下に「造粒するステップ」について説明する。
液晶性ポリマーの粒子を造粒してペレットを製造する方法としては、一般に使用されている一軸または二軸の押出機を用い溶融混練し、空冷または必要に応じて水冷した後、ペレタイザー(ストランドカッター)でペレットに賦形する方法が挙げられる。溶融均一化と賦形が目的のため、汎用の押出機が使用できるが、L/Dの大きい押出機を用いることが溶融均一化の観点からは好ましい。
溶融混練に際しては、押出機のシリンダー設定温度(ダイヘッド温度)は200℃以上350℃以下の範囲が好ましく、より好ましくは230℃以上330℃以下、更に好ましくは240℃以上320℃以下である。
また、ペレット状の液晶性ポリマーを得る方法は上記方法には限らない。例えば、「プレポリマーを粉砕するステップ」において、溶融状態のプレポリマーを溝付きの平行ローラー上に排出してストランド状(紐状)に賦形した後、切断して粒径3mm以下のペレットとし、該ペレットを熱処理することで、ペレット状の液晶性ポリマーとしてもよい。
なお、本実施形態の製造方法で製造される液晶性ポリマーには、必要に応じて無機充填剤を添加することができる。このような無機充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカ、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、アルミナ、モンモリロナイト、石膏、ガラスフレーク、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、ホウ酸アルミニウムウィスカ、チタン酸カリウム繊維等が例示される。これらの無機充填剤は、フィルムの透明性や機械強度を著しく損なわない範囲で用いることができる。
また、本実施形態の製造方法で製造される液晶性ポリマーに、必要に応じて、さらに、有機充填剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、無機もしくは有機系着色剤、防錆剤、架橋剤、発泡剤、蛍光剤、表面平滑剤、表面光沢改良剤、またはフッ素樹脂などの離型改良剤など、各種の添加剤を製造工程中あるいはその後の加工工程において添加することができる。
(成形体を得るステップ)
上述の液晶性ポリマーは、成形することにより、種々の成形体を得ることができる。以下、「成形体を得るステップ」について説明する。
本ステップでは、公知の溶融成形法、好ましくは、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成形、真空成形などの成形法が適用可能である。また、Tダイを用いたフィルム成形、インフレーション成形などのフィルム製膜や溶融紡糸も適用可能である。特に、様々な形状の成形体に適用でき、高生産性が達成可能である点で射出成形が好ましい。ここでは射出成形について詳述する。
好適な射出成形方法としては、組成物ペレットの流動開始温度に対して、流動開始温度以上、流動開始温度+100℃以下の温度で該組成物ペレットを溶融せしめて、0℃以上の温度に設定された金型に射出成形する方法が挙げられる。なお、該組成物ペレットは射出成形する前に乾燥させておくことが好ましい。
樹脂溶融温度が、流動開始温度よりも低い温度で射出成形すると、流動性が低く微細な形状において完全に充填することができなかったり、金型面への転写性が低く成形体表面が荒れたりする傾向があり、好ましくない。
一方、樹脂溶融温度が、流動開始温度+100℃よりも高い温度で射出成形すると、成形機内で滞留する液晶高分子の分解が生じて、その結果得られる成形体に膨れを生じたり、あるいは、脱ガスなどが発生しやすい成形体が得られたり、射出成形後、金型を開いて成形体を取り出す際にノズルから溶融樹脂が流れ出やすくなったりする。このような脱ガスが発生しやすい成形体では、該成形体を種々の部品に適用するうえで、ガスが悪影響を及ぼす傾向にあり、様々な用途に適用することが困難になることがある。
また、金型を開いて成形体を取り出す際にノズルから溶融樹脂が流れ出るような場合、流れ出た溶融樹脂が、いわゆるバリとなって所望の形状の成形体が得られにくいという場合、後工程でバリを除去する必要があるので成形体の生産性が低下するといった問題も生じる。
このような不都合を良好に回避する点と、得られる成形体の安定性と成形加工性を考慮して、樹脂溶融温度は流動開始温度+10℃以上、流動開始温度+80℃以下であることが好ましく、さらに流動開始温度+15℃以上、流動開始温度+60℃以下であることがより好ましい。
また、金型温度は前記のとおり、通常0℃以上に設定されるが、必ずしも限定されるものではなく、成形体の外観、寸法、機械物性、および、加工性や成形サイクルといった生産性を加味して決定され、40℃以上が好適である。該金型温度が40℃を下回ると、連続成形した際の金型温度のコントロールが難しくなり、その温度ばらつきが成形体に悪影響を及ぼすことがあるため好ましくない。
また、金型温度は70℃以上であることがより好ましい。金型温度が70℃を下回ると、得られる成形体の表面平滑性が損なわれやすい。表面平滑性を上げる観点からは、金型温度は高いほど有利であるが、高すぎると冷却効果が低下して冷却工程に要する時間が長くなるために生産性が低下したり、離型性の低下により成形体が変形したりするなどの問題が生じるため好ましくない。さらに、金型温度を上げすぎると金型どうしの噛み合いが悪くなり、金型開閉時に金型が破損するという不都合が生じやすくなる。金型温度の上限も、前記組成物ペレットに含まれる液晶高分子の分解を防止するために、適用する組成物ペレットの種類に応じて適宜最適化することが好ましい。
なお、前記に例示したような、特に好適な液晶高分子である全芳香族ポリエステルである場合、金型温度は70℃以上220℃以下が好ましく、130℃以上200℃以下がより好ましい。
液晶性ポリマーの成形体としては、光ピックアップボビン、トランスボビン等のボビン;リレーケース、リレーベース、リレースプルー、リレーアーマチャー等のリレー部品;RIMM、DDR、CPUソケット、S/O、DIMM、Board to Boardコネクター、FPCコネクター、カードコネクター等のコネクター;ランプリフレクター、LEDリフレクター等のリフレクター;ランプホルダー、ヒーターホルダー等のホルダー;スピーカー振動板等の振動板;コピー機用分離爪、プリンター用分離爪等の分離爪;カメラモジュール部品;スイッチ部品;モーター部品;センサー部品;ハードディスクドライブ部品;オーブンウェア等の食器;車両部品;航空機部品;半導体素子用封止部材、コイル用封止部材等の封止部材;フィルム;繊維等が例示できる。
以上のような構成の液晶性ポリマーは、耐熱性が良好であり、低比重である新規な液晶性樹脂を提供することが可能となる。
また、以上のような成形体は、耐熱性が高く軽量なものとなる。
さらに、以上のような構成の液晶性ポリマーの製造方法によれば、耐熱性が良好であり、低比重である新規な液晶性樹脂を製造することが可能となる。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例中の各種物性は以下の方法により測定した。
〈流動開始温度〉
液晶ポリエステルの流動開始温度は、フローテスター(株式会社島津製作所製、CFT−500型)を用いて測定した。液晶ポリエステル約2gを、内径1mm及び長さ10mmのノズルを有するダイを取り付けたシリンダーに充填し、9.8MPa(100kg/cm)の荷重下、4℃/分の速度で昇温しながら、液晶ポリエステルを溶融させ、ノズルから押し出し、4800Pa・s(48000ポイズ)の粘度を示す温度を、流動開始温度として測定した。
〈比重〉
図1は、比重測定用の試験片を得るための操作を示す説明図である。
図1(a)に示すように、離型材を塗布した鏡面アルミシート1(縦15cm×横15cm×厚さ0.5mm)の上に、SUS型2(内枠:縦7cm×横7cm×厚さ1mm)を置き、その中に得られた液晶ポリエステル粉末を6g入れ、上部から離型材を塗布した鏡面アルミシート3を重ねた。さらに2枚のSUS製の板(SUS板4,5)(縦15cm×横15cm×厚さ7mm)に挟んで、液晶ポリエステルの流動開始温度+20℃に加熱した熱プレス機(株式会社神藤金属工業製、NF−37)に入れ、5分間、約30kgf/cmでプレス加工した。
その後、サンプルを挟んだSUS板4,5ごと速やかに冷プレスに移行し、約5分後厚み約1mmのプレス成形体10を取り出した。
さらに、図1(b)に示すように、プレス成形体10を端から1cm×7cmの大きさに切り出し、比重測定用の試験片20を得た。得られた試験片20の比重を、自動比重測定装置(関東メジャー株式会社製、ASG−320K)で測定した。異なる試験片20について比重を測定し、三回測定した結果の平均を比重データとして採用した。
〈5%重量減少温度〉
本実施例においては、耐熱性の指標として、液晶ポリエステルの粉末を用いて5%重量減少温度を測定した。
熱重量測定装置(株式会社島津製作所製、DTG―50)を用い、Air雰囲気下、開始温度30℃、終了温度800℃、昇温速度10℃/分、という条件下において熱重量分析を実施し、開始温度30℃におけるサンプルの重量%を100%とし、温度上昇によりサンプル重量%が95%に達した時の温度を5%重量減少温度とした。
5%重量減少温度は、高いものほど測定した樹脂の耐熱性が高いことを示している。
(実施例1:9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン(BHMF)20mol%)
(1)プレポリマーの重合(溶融重縮合)
ジムロート冷却管、窒素導入管および内温測定用の熱電対を取り付けたト型連結管、アンカー翼を有し、フラスコ外側にも熱電対を取り付けた500mL四ツ口セパラブルフラスコに、BHMF(東京化成工業(株)製)75.7g(0.20モル)、4−ヒドロキシ安息香酸(POB、上野製薬(株)製)82.9g(0.60モル)、テレフタル酸(TPA、水島アロマ(株)製)33.2g(0.20モル)、無水酢酸(ダイセル化学工業(株)製)112.3g(1.10モル)、酢酸(和光純薬(株)製)71g(1.18モル)を入れ、窒素気流下、マントルヒーターにてフラスコ外温を135℃まで昇温し、200rpmで攪拌しながら、還流下約3時間アセチル化反応を行った。
アセチル化反応に引き続き、1.0℃/分の昇温速度で、フラスコ外温を135℃から215℃まで昇温し、215℃で30分間保持した後、1.0℃/分の昇温速度で300℃まで昇温した。この間に重縮合反応で副生する酢酸を留去し続けた。300℃に到達した際に、撹拌を停止させ、重縮合反応で生じたプレポリマーを溶融状態で取り出した。反応容器および攪拌翼への付着は殆どなかった。
(2)プレポリマーの粉砕
得られたプレポリマーを、まず1〜3cm角程度の大きさに粗く粉砕した後、小型粉砕機(HSIANGTAI MACHINERY INDUSTRY社製、SM−1)を用いプレポリマーの粒子を得た。得られた粒子の流動開始温度は、226℃であった。また、プレポリマーは溶融時に偏光顕微鏡を用いて観察することで光学異方性を示すことを確認した。
(3)プレポリマーの熱処理(固相重合)
プレポリマーの粒子をアルミ製トレーに入れ、熱風式乾燥機(エスペック株式会社製、IPHH−201M)に仕込み、窒素雰囲気下に、室温から160℃まで1時間かけて昇温し、次に160℃から200℃まで30分かけて昇温し、更に200℃から230℃まで3時間かけて昇温した後、230℃で5時間保持することで、固相重合を行った。放冷した後に取り出し、流動開始温度が291℃の液晶ポリエステルの粉末を得た。固相重合前後での重量減少は、2.4%であった。
(4)比重、5%重量減少温度
得られた液晶ポリエステルの粉末を用い、上述の方法にて試験片を作成した。得られた試験片の比重は1.28であった。また、得られた液晶ポリエステルの粉末の5%重量減少温度は415℃であった。
(比較例1:2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン(DTBHQ)20mol%)
実施例1の原料を、DTBHQ(和光純薬(株)製)66.7g(0.30モル)、POB124.3g(0.90モル)、TPA49.8g(0.30モル)、無水酢酸168.4g(1.65モル)に変えることの他は、実施例1と同様に溶融重縮合を実施した。得られたプレポリマー粒子の流動開始温度は、248℃であった。また、実施例1と同様の固相重合を実施したところ、流動開始温度が318℃の液晶ポリエステルの粉末を得た。
得られた液晶ポリエステルの粉末を用いて作成した試験片の比重は1.29であった。また、得られた液晶ポリエステルの粉末の5%重量減少温度は376℃であった。
測定の結果、実施例1の液晶ポリエステルの比重は1.28であり、例えば特開2001−288342に記載されたような、嵩高い置換基を有さない一般的なLCPの比重(1.38)と比較して、1割ほどの低比重化を実現した。さらに、5%重量減少温度は415℃と高く、低比重且つ高耐熱な液晶ポリエステルを得ることに成功した。一方、比較例のポリエステルは同様に低比重化を実現しているが、5%重量減少温度は376℃と低い。
これらの結果から、本発明の有用性が確かめられた。
1,3…鏡面アルミシート、2…SUS型、4,5…SUS板、10…プレス成形体、20…試験片

Claims (7)

  1. 下記式(1)で表される繰返し単位と、下記式(2)で表される繰返し単位と、を含む液晶性ポリマー。
    Figure 2013075990
    (式中のRは、酸素原子、カルボニル基、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
    −R−Ar−R− ・・・(2)
    (式中のArは2価の芳香族基を表し、Arで表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。式中のRは、酸素原子、カルボニル基又はイミノ基を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。)
  2. 式(1)で表される繰返し単位の比率が、自身を構成する全繰返し単位の合計量に対して、10モル%以上35モル%以下である請求項1に記載の液晶性ポリマー。
  3. 請求項1または2に記載の液晶性ポリマーを成形してなる成形体。
  4. 下記式(11)〜(13)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、下記式(15)〜式(17)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物と、を含むモノマー混合物を溶融重縮合する工程を有する液晶性ポリマーの製造方法。
    −R−Ar−R−G ・・・(11)
    −R−Ar−CO−G ・・・(12)
    −OC−Ar−CO−G ・・・(13)
    (式(11)〜(13)中のArは、下記式(14)で表される基を表す。式(11),(12)中のRは、酸素原子、イミノ基又は−O−(CH−O−[iは1〜3の整数を表わす]を表し、2つのRは同一でも異なっていてもよい。Gはそれぞれ独立に水素原子又はアルキルカルボニル基であり、Gはそれぞれ独立にヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基又はハロゲン原子である)
    Figure 2013075990
    (式中のX〜X16は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜6の1価の脂肪族基である。)
    −R−Ar−R−G ・・・(15)
    −R−Ar−CO−G ・・・(16)
    −OC−Ar−CO−G ・・・(17)
    (式(15)〜(17)中のArは2価の芳香族基を表し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。Arで表される前記基にある水素原子は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基又はアリール基で置換されていてもよい。式(15)、(16)中のRは、酸素原子又はイミノ基を表し、複数のRは同一でも異なっていてもよい。G、Gは上記と同様である)
  5. 前記モノマー混合物が、分子内にフェノール性水酸基を有する化合物を含み、
    前記溶融重縮合する工程に先だって、前記フェノール性水酸基をアシル化する工程を有する請求項4に記載の液晶性ポリマーの製造方法。
  6. 前記アシル化する工程では、前記フェノール性水酸基に対して1.1当量以上1.3当量以下の酸無水物を反応させる請求項5に記載の液晶性ポリマーの製造方法。
  7. 前記酸無水物として無水酢酸を用いる請求項6に記載の液晶性ポリマーの製造方法。
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