JP2013073919A - 導電性微粒子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の導電性微粒子は、基材粒子と該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを備えた導電性微粒子であって、前記基材粒子は、平均粒子径が1.0〜2.5μmであり、10%K値が3000N/mm2以上であり、下記式(1)で求められる40%K値減少率が30%以上であることを特徴とする。
40%K値減少率(%)=100−[(150℃における40%K値)/(25℃における40%K値)×100] …(1)
【選択図】なし
Description
40%K値減少率(%)=100−[(150℃における40%K値)/(25℃における40%K値)×100] …(1)
破壊強度増加率(%)=[(150℃における破壊強度)/(25℃における破壊強度)×100]−100 …(2)
また前記式(2)中の150℃における破壊強度は5mN以上であることが好ましい。
破壊変形率増加率(%)=[(150℃における破壊変形率)/(25℃における破壊変形率)×100]−100 …(3)
また前記式(3)中の150℃における破壊変形率は60%以上であることが好ましい。
本発明にかかる基材粒子は粒子径が小さく、平均粒子径が1.0〜2.5μmである。好ましくは1.1μm以上、より好ましくは1.2μm以上、さらに好ましくは1.3μm以上であり、好ましくは2.3μm以下、より好ましくは2.1μm以下、さらに好ましくは1.9μm以下である。基材粒子の平均粒子径がこの範囲内であれば、微細な導電性微粒子が得られ、微細化、狭小化された電極や配線の電気接続に対して、好適に使用できる。なお、本発明でいう基材粒子の平均粒子径は、個数基準の平均分散粒子径を意味するものであり、コールター原理を利用した粒度分布測定装置により測定することができ、より具体的には、例えば実施例で後述する方法で測定すればよい。
粒子の変動係数(%)=100×(粒子径の標準偏差/平均粒子径)
40%K値減少率(%)=100−[(150℃における40%K値)/(25℃における40%K値)×100] …(1)
ここで40%K値とは、基材粒子の直径が40%変位したときの圧縮弾性率である。導電性微粒子が小粒径の場合には接続に際し特に40%程度の大きい変形が必要になることに鑑み、本発明では40%K値に関して25℃でのK値と150℃でのK値とが特定の関係を有するよう規定した。具体的には、一般に粒子を圧縮する際の温度が上がると圧縮弾性率(K値)は低下する傾向があることに着目し、圧縮時の温度を25℃から150℃に昇温したときの40%K値の減少率(以下「40%K値減少率」と称する)を規定したものである。基材粒子の40%K値減少率が30%以上であると、異方性導電材料として加熱接続に供した際に十分に軟らかくなって低圧で大きく変形し、その結果、大きな接触面積が確保でき、優れた接続安定性を発現することが可能になる。40%K値減少率の上限は特に制限されないが、電極に対して良好な圧痕性を確保するうえでは、90%以下であることが好ましく、より好ましくは80%以下である。
破壊強度増加率(%)=[(150℃における破壊強度)/(25℃における破壊強度)×100]−100 …(2)
基材粒子の破壊強度とは、粒子の中心方向へ荷重をかけていき粒子が破壊したときの荷重値(mN)であり、各温度(25℃および150℃)における破壊強度は、上記40%K値減少率の測定と同様の装置、測定方法により測定することができる。異方性導電材料により電極間を接続する際には、電極間に捕捉される導電性微粒子の数のバラつきによって一部の粒子に過剰な荷重がかかり、それにより導電性微粒子が破壊されて抵抗値が上昇することがあるが、基材粒子の150℃における破壊強度が25℃における破壊強度よりも大きいと、特に前記破壊強度増加率の範囲を満足すると、適切な圧力により加熱接続した際に粒子が破壊される確率が下がり抵抗値の上昇を防ぐことができる。同様の理由から、150℃における破壊強度は5mN以上であることが好ましく、より好ましくは6mN以上、さらに好ましくは7mN以上である。なお、前記破壊強度増加率および150℃における破壊強度の上限は、粒子の破壊が認められない場合もあり、特に制限されるものではない。
破壊変形率増加率(%)=[(150℃における破壊変形率)/(25℃における破壊変形率)×100]−100 …(3)
基材粒子の破壊変形率とは、粒子の中心方向へ荷重をかけていき粒子が破壊したときの変位量(μm)をA、粒子の平均粒子径(μm)をBとし、式;(A/B)×100(%)に基づき算出されるものであり、ここで粒子が破壊したときの変位量(μm)は、各温度(25℃および150℃)ごとに、上記40%K値減少率の測定と同様の装置、測定方法により測定することができる。基材粒子の150℃における破壊変形率が25℃における破壊変形率よりも大きいこと、特に前記破壊変形率増加率の範囲を満足することにより、異方性導電材料として加熱接続に供した際の粒子のバラつき等により接続時の加圧によって粒子が破壊される確率が下がり抵抗値の上昇を防ぐことができる。同様の理由から、150℃における破壊変形率は60%以上であることが好ましく、より好ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上である。なお、前記破壊変形率増加率および150℃における破壊変形率の上限は、粒子の破壊が認められない場合もあり、特に制限されるものではない。
なお、前記ジ(メタ)アクリレートモノマー以外の2官能ビニル系モノマーの含有量は、特に限定されるものではなく、後述する架橋性シラン化合物などを含めた架橋性モノマー全体の含有量が後述する範囲となるように用いればよい。
なお、架橋性シラン化合物(その加水分解縮合物を含む)の含有量は、特に限定されるものではなく、上述したジ(メタ)アクリレートなどを含めた架橋性モノマー全体の含有量が後述する範囲となるように用いればよい。
重合開始剤としては、例えば、過酸化物系開始剤やアゾ系開始剤など従来から重合に用いられる公知のものを使用することができる。重合開始剤の使用量は、単量体成分全量100質量部に対して、0.001質量部以上とすることが好ましく、より好ましくは0.01質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上であり、20質量部以下であることが好ましく、より好ましくは10質量部以下、さらに好ましくは5質量部以下である。重合温度は、40℃以上が好ましく、より好ましくは50℃以上であり、100℃以下が好ましく、より好ましくは80℃以下である。重合時間は用いる重合開始剤の種類に応じて適宜変更すればよいが、通常5分以上が好ましく、より好ましくは10分以上であり、600分以下が好ましく、より好ましくは300分以下である。
本発明の導電性微粒子は、上述した本発明の基材粒子と該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを備える。
前記導電性金属層を構成する金属としては特に限定されないが、例えば、金、銀、銅、白金、鉄、鉛、アルミニウム、クロム、パラジウム、ニッケル、ロジウム、ルテニウム、アンチモン、ビスマス、ゲルマニウム、スズ、コバルト、インジウム及びニッケル−リン、ニッケル−ホウ素等の金属や金属化合物、及び、これらの合金等が挙げられる。これらの中でも、金、ニッケル、パラジウム、銀、銅、錫が導電性に優れた導電性微粒子となることから好ましい。また、安価な点で、ニッケル、ニッケル合金(Ni−Au、Ni−Pd、Ni−Pd−Au、Ni−Ag);銅、銅合金(CuとFe、Co、Ni、Zn、Sn、In、Ga、Tl、Zr、W、Mo、Rh、Ru、Ir、Ag、Au、Bi、Al、Mn、Mg、P、Bからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素との合金、好ましくはAg、Ni、Sn、Znとの合金);銀、銀合金(AgとFe、Co、Ni、Zn、Sn、In、Ga、Tl、Zr、W、Mo、Rh、Ru、Ir、Au、Bi、Al、Mn、Mg、P、Bからなる群から選択される少なくとも1種の金属元素との合金、好ましくはAg−Ni、Ag−Sn、Ag−Zn);錫、錫合金(たとえばSn−Ag、Sn−Cu、Sn−Cu−Ag、Sn−Zn、Sn−Sb、Sn−Bi−Ag、Sn−Bi−In、Sn−Au、Sn−Pb等)等が好ましい。中でもニッケル、ニッケル合金が好ましい。また、導電性金属層は、単層でもよいし複層であってもよく、複層の場合には、例えば、ニッケル−金、ニッケル−パラジウム、ニッケル−パラジウム−金、ニッケル−銀等の組合せが好ましく挙げられる。
本発明の異方性導電材料は、上記本発明の導電性微粒子を含有してなるものである。異方性導電材料の形態としては、特に制限されないが、例えば、異方性導電フィルム、異方性導電ペースト、異方性導電接着剤、異方性導電インクなど、相対向する基材間や電極端子間に設けることで電気的な接続を可能にするものが挙げられる。また、本発明の異方性導電材料には、導通スペーサーおよびその組成物などの液晶表示素子用導通材料も包含される。
なお、本発明の異方性導電材料は、上述のように導電性微粒子とバインダー樹脂が予め混合された状態である場合に限らず、例えば、バインダー樹脂と導電性微粒子とを別々に使用し、接続しようとする基材間や電極端子間に導電性微粒子をバインダー樹脂とともに存在させることによって接続する場合をも包含する。
なお、以下においては、特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
<粒子径>
基材粒子の粒子径は、粒度分布測定装置(ベックマンコールター社製「コールターマルチサイザーIII型」)により30000個の粒子の粒子径を測定し、個数基準の平均分散粒子径を求めた。
なお、基材粒子を製造する際に得たポリシロキサン粒子の個数基準の平均分散粒子径も同様にして求めた。
微小硬度試験機(H.FISHER社製「HM2000LT」)を用い、25℃において、マイクロスライドグラス(プレクリン水縁磨:厚さ1.3mm)上に散布した粒子1個について、50μm四方の正方形平面圧子(材質:ダイヤモンド)を用いて、荷重増加(dSQRT(F)/dt=一定)モードで、最大荷重20mNまで5秒かけて到達するように粒子の中心方向へ荷重をかけた。そして、粒子の直径が40%変位したときの荷重値(mN)とそのときの変位量(μm)を測定し、得られた荷重値(mN)を圧縮荷重(N)に換算し、得られた変位量(μm)を圧縮変位(mm)に換算し、粒子の平均粒子径(μm)から粒子の半径(mm)を算出し、これらを用いて下記式に基づき25℃における圧縮弾性率(K値)を算出した。なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。
次に、前記微小硬度試験機の加熱ステージにより上記マイクロスライドグラス上の粒子を150℃に加熱し、その状態で、上述した25℃における40%K値と同様にして、150℃における40%K値を求めた。
そして、25℃における40%K値と、150℃における40%K値とから、下記式に基づき、40%K値減少率(%)を算出した。
40%K値減少率(%)=100−[(150℃における40%K値)/(25℃における40%K値)×100]
微小圧縮試験機(島津製作所社製「MCT−W500」)を用いて、室温(25℃)において、試料台(材質:SKS材平板)上に散布した粒子1個について、直径50μmの円形平板圧子(材質:ダイヤモンド)を用いて、「標準表面検出」モードで、粒子の中心方向へ一定の負荷速度(2.2295mN/秒)で荷重をかけた。そして、粒子の直径が10%変位したときの荷重値(mN)とそのときの変位量(μm)、ならびに粒子が変形により破壊したときの荷重値(mN)とそのときの変位量(μm)を測定した。
10%変位したときの荷重値(mN)を圧縮荷重(N)に換算し、そのときの変位量(μm)を圧縮変位(mm)に換算し、粒子の平均粒子径(μm)から粒子の半径(mm)を算出し、これらを用いて下記式に基づき25℃における10%K値を算出した。
なお、測定は各試料について、異なる10個の粒子に対して行い、平均した値を測定値とした。
上記40%K値減少率の測定と同様の装置、測定方法により、25℃および150℃において粒子の中心方向へ荷重をかけて、それぞれ粒子が破壊したときの荷重値(mN)と変位量(μm)を測定し、粒子が破壊したときの荷重値(mN)を破壊強度(mN)とした。また破壊変形率は、粒子が破壊したときの変位量(μm)をA、粒子の平均粒子径(μm)をBとし、式;(A/B)×100(%)に基づき算出した。
フロー式粒子像解析装置(シスメックス社製「FPIA(登録商標)−3000」)を用いて、基材粒子3000個の個数平均粒子径X(μm)および導電性微粒子3000個の個数平均粒子径Y(μm)を測定した。なお、測定は、粒子0.05部に、乳化剤であるポリオキシエチレンオレイルエーテル(「エマルゲン(登録商標)430」花王株式会社製)の1.4%水溶液17.5部を加え、超音波で10分間分散させた後に行なった。そして、下記式に従って導電性金属層の膜厚を算出した。
導電性金属層膜厚(μm)=(Y−X)/2
冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに、イオン交換水1800部、25%アンモニア水24部およびメタノール600部を入れ、攪拌下、滴下口から、シード粒子形成用重合性シラン化合物(単量体成分)として3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)40部を添加し、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解、縮合反応を行って、メタクリロイル基を有するポリシロキサン粒子(シード粒子)の懸濁液を調製した。このポリシロキサン粒子の個数基準の平均分散粒子径は0.94μmであった。
得られた基材粒子の粒子径、破壊強度、破壊変形率、30%K値減少率(K30減少率)、40%K値減少率(K40減少率)、50%K値減少率(K50減少率)および10%K値(K10)は、表1に示す通りであった。
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更するとともに、乾燥して得られた基材粒子にさらに窒素雰囲気下230℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして基材粒子(2)を得た。
得られた基材粒子の粒子径、破壊強度、破壊変形率、30%K値減少率(K30減少率)、40%K値減少率(K40減少率)、50%K値減少率(K50減少率)および10%K値(K10)は、表1に示す通りであった。
重合性シラン化合物および吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更するとともに(但し、表1中「MPMDMS」は3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを意味する)、乾燥して得られた樹脂粒子にさらに窒素雰囲気下230℃で1時間加熱処理を施したこと以外は、製造例1と同様にして基材粒子(3)を得た。なお、このとき得られたポリシロキサン粒子懸濁液中の粒子の個数基準の平均分散粒子径は1.03μmであった。
得られた基材粒子の粒子径、破壊強度、破壊変形率、30%K値減少率(K30減少率)、40%K値減少率(K40減少率)、50%K値減少率(K50減少率)および10%K値(K10)は、表1に示す通りであった。
ポリシロキサン粒子懸濁液を調製するにあたり、イオン交換水の使用量を2100部に変更し、メタノールの使用量を300部に変更するとともに、吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更した(但し、表1中「HXDMA」は1,6−ヘキサンジオールジメタクリレートを意味する)こと以外は、製造例1と同様にして基材粒子(4)を得た。なお、このとき得られたポリシロキサン粒子懸濁液中の粒子の個数基準の平均分散粒子径は0.96μmであった。
得られた基材粒子の粒子径、破壊強度、破壊変形率、30%K値減少率(K30減少率)、40%K値減少率(K40減少率)、50%K値減少率(K50減少率)および10%K値(K10)は、表1に示す通りであった。
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様にして基材粒子(5)を得た。
得られた基材粒子の粒子径、破壊強度、破壊変形率、30%K値減少率(K30減少率)、40%K値減少率(K40減少率)、50%K値減少率(K50減少率)および10%K値(K10)は、表1に示す通りであった。
吸収モノマーの種類と使用量(質量部)を表1に示すように変更したこと以外は、製造例1と同様にして基材粒子(6)を得た。
得られた基材粒子の粒子径、破壊強度、破壊変形率、30%K値減少率(K30減少率)、40%K値減少率(K40減少率)、50%K値減少率(K50減少率)および10%K値(K10)は、表1に示す通りであった。
乳化剤としてポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(第一工業製薬社製:「ハイテノール(登録商標)NF−08」)の20%水溶液10部をイオン交換水300部で希釈した溶液に、単量体成分として1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HXDA)50部およびジビニルベンゼン(新日鐡化学社製「DVB960」:ジビニルベンゼン96%、ビニル系非架橋性単量体(エチルビニルベンゼン等)4%含有品)(DVB)50部と、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製:「V−65」)2.0部とを溶解した溶液を加え、乳化分散させることにより単量体成分の乳化液を調製した。
次いで、得られた乳化液を、冷却管、温度計、滴下口を備えた四つ口フラスコに入れ、イオン交換水500部を加えて希釈し、窒素雰囲気下で65℃まで昇温させて、65℃で2時間保持し、単量体成分のラジカル重合を行った。ラジカル重合後の反応液(乳濁液)を固液分離し、得られたケーキをイオン交換水、メタノールで洗浄した後、湿式分級を繰り返し、120℃で2時間真空乾燥させ、基材粒子(7)を得た。
得られた基材粒子の粒子径、破壊強度、破壊変形率、30%K値減少率(K30減少率)、40%K値減少率(K40減少率)、50%K値減少率(K50減少率)および10%K値(K10)は、表1に示す通りであった。
撹拌機、滴下装置および温度計を備えた容量20Lのガラス製反応器に、溶媒としてのメタノール700部と28%アンモニア水250部とを仕込み、撹拌しながら液温を20℃に調整した。他方、滴下装置にはテトラメトキシシラン300部をメタノール100部に溶解させた溶液を仕込んだ。この溶液を滴下装置から2時間かけて滴下し、滴下終了後、さらに1時間撹拌を続けることにより、テトラメトキシシランの加水分解、縮合反応を行った。反応後に得られたスラリーを真空乾燥装置で乾燥し、次いで得られた乾燥シリカ粒子を空気雰囲気下で常温より昇温して1000℃で1時間焼成した後、冷却、粉砕することにより、比較用の基材粒子(C1)として非晶質シリカ粒子を得た。
得られた基材粒子の粒子径、破壊強度、破壊変形率、30%K値減少率(K30減少率)、40%K値減少率(K40減少率)、50%K値減少率(K50減少率)および10%K値(K10)は、表1に示す通りであった。
基材粒子(1)に、水酸化ナトリウムによるエッチング処理を施した後、二塩化スズ溶液に接触させることによりセンシタイジングし、次いで二塩化パラジウム溶液に浸漬させることによりアクチベーティングする方法(センシタイジング−アクチベーション法)によって、パラジウム核を形成させた。次に、パラジウム核を形成させた基材粒子2部をイオン交換水400部に添加し、超音波分散処理を行った後、得られた基材粒子懸濁液を70℃の温浴で加温した。このように懸濁液を加温した状態で、別途70℃に加温した無電解めっき液(日本カニゼン(株)製「シューマーS680」)600部を加えることにより、無電解ニッケルめっき反応を生じさせた。水素ガスの発生が終了したことを確認した後、固液分離を行い、イオン交換水、メタノールの順で洗浄し、100℃で2時間真空乾燥して、ニッケルめっきを施した粒子を得た。次いで、得られたニッケルめっき粒子を、シアン化金カリウムを含有する置換金めっき液に加え、ニッケル層表面にさらに金めっきを施すことにより、導電性微粒子を得た。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚は表1に示す通りであった。
表1に示す基材粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様にして導電性微粒子を作製した。得られた導電性微粒子における導電性金属層の膜厚は表1に示す通りであった。
すなわち、導電性微粒子1部に、バインダー樹脂としてのエポキシ樹脂(三菱化学製「JER828」)100部と、硬化剤(三新化学社製「サンエイド(登録商標)SI−150」)2部と、トルエン100部とを加え、さらにφ1mmのジルコニアビーズ50部を加えて、ステンレス製の2枚攪拌羽根を用いて300rpmで10分間攪拌して分散させた。そして、得られたペースト状組成物をバーコーターにて剥離処理を施したPETフィルム上に塗布し乾燥させることにより異方性導電フィルムを得た。
得られた異方性導電フィルムを、抵抗測定用の線を有した全面アルミ蒸着ガラス基板と
20μmピッチに銅パターンを形成したポリイミドフィルム基板との間に挟みこみ、2MPa、150℃で圧着した。そして、電極間の初期抵抗値を測定し、初期抵抗値が5Ω以下の場合を「○」、5Ωを超える場合を「×」、と評価した。
Claims (8)
- 基材粒子と該基材粒子の表面を被覆する導電性金属層とを備えた導電性微粒子であって、
前記基材粒子は、平均粒子径が1.0〜2.5μmであり、10%K値が3000N/mm2以上であり、下記式(1)で求められる40%K値減少率が30%以上であることを特徴とする導電性微粒子。
40%K値減少率(%)=100−[(150℃における40%K値)/(25℃における40%K値)×100] …(1) - 前記基材粒子は、150℃における破壊強度が25℃における破壊強度よりも大きく、下記式(2)で求められる破壊強度増加率が5%以上である請求項1に記載の導電性微粒子。
破壊強度増加率(%)=[(150℃における破壊強度)/(25℃における破壊強度)×100]−100 …(2) - 前記式(2)中の150℃における破壊強度が5mN以上である請求項2に記載の導電性微粒子。
- 前記基材粒子は、150℃における破壊変形率が25℃における破壊変形率よりも大きく、下記式(3)で求められる破壊変形率増加率が10%以上である請求項1〜3のいずれかに記載の導電性微粒子。
破壊変形率増加率(%)=[(150℃における破壊変形率)/(25℃における破壊変形率)×100]−100 …(3) - 前記式(3)中の150℃における破壊変形率が60%以上である請求項4に記載の導電性微粒子。
- 前記基材粒子が、スチレン系単官能モノマーとジ(メタ)アクリレートモノマーとを必須とする単量体成分を重合したものである、請求項1〜5のいずれかに記載の導電性微粒子。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の導電性微粒子に用いられる基材粒子。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の導電性微粒子を含有してなる異方性導電材料。
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