JP2013071631A - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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【課題】車体の安定性、特に上下剛性を向上させた重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】ビードコア4間にトロイド状に延在させ、ビードコア4で内から外に折り返したカーカス5と、交錯ベルト層6からなるベルトとを具え、適用リムに装着し、50kPaの内圧を充填したタイヤ子午線断面で、ビードコア4の半径方向最外位置Dと最内位置Cからタイヤ中心軸線に引いたそれぞれの接線の、タイヤ外表面との交点E,Fを結ぶ線分を、タイヤ半径方向に対してタイヤ幅方向内側に0〜5°の範囲で傾け、カーカス本体部分5aの最大幅CWが、コード交錯ベルト層6の交錯最大幅位置を通るタイヤ半径方向線分とカーカス5の厚さ中心との交点と、ビードコア4の半径方法最内位置を通る、タイヤ中心軸線と平行な線分とカーカス本体部分5aとの厚さ中心との交点とを結ぶ線分の長さLより大きくするとともに、リム幅RW以上としてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、建設車両等に用いて好適な重荷重用空気入りラジアルタイヤに関するものであり、特に、荷重の負荷状態での車体の安定性の向上をもたらす技術を提案するものである。
ローダーやストラドルキャリア等のような建設車両では、積荷を積載した状態の重心位置が車軸から大きく離れることになるため、車体の安定性が低く、制動時、旋回時その他に、車体を横方向、前後方向等に揺らす力が発生する。
このことは、タイヤの剛性、なかでも、車軸と鉛直をなす方向の上下剛性および、車両の進行方向の前後剛性が低く、タイヤに荷重が負荷されたときに、車軸の変位が大きくなる場合に特に重大であり、車体の安定性が著しく低下して、運転手の心理的負担が増加するほか、積荷を降ろす場所が正確に定まらず、作業能率が低下するという問題を生じることになる。
これがため、特にタイヤの上下剛性および前後剛性を高めて、車体の安定性を向上させるために、タイヤヘの充填内圧を上げることが行われている。
しかるに、タイヤのこのような使用状況の下では、路面の石や突起を乗り越す際のタイヤのエンベロープ性が著しく低下してしまう結果、タイヤカット故障、ひいてはバースト故障を引き起こすおそれがあった。
本発明の目的は、タイヤの上下剛性それ自体を高めることで、タイヤへの充填内圧を高めることなしに、車体の安定性、特に上下方向の安定性を向上させた重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
発明者は、積層ゴムの変形時の応力を解析した結果、タイヤが、負荷荷重を支えるために、トレッド部のクラウン域が路面の形状に合わせて変形する時、タイヤの子午線断面内において、サイド部はトレッドゴムの接地端とリムから圧縮入力を受け、タイヤ幅方向の外側へ凸となる大きな曲げ変形を生じ、サイド部のこの曲げ変形に起因して、車軸が大きく鉛直下方向(上下方向)に変位するために車体の揺れが発生することがわかった。
そこで、車体の揺れを抑えるためには、サイド部の曲げ剛性を増加させて、サイドゴムの曲げ変形を低減させることが有効であるとの知見を得た。
この発明にかかる重荷重用空気入りラジアルタイヤは、トレッド部と、一対のサイドウォール部およびビード部と、各ビード部に埋設されたビードコア間に本体部分をトロイド状に延在させるとともに、各側部部分をビードコアの周りでタイヤ幅方向の内側から外側に向けて折り返した、少なくとも一枚のカーカスプライからなるラジアル構造を可とするカーカスと、カーカスのクラウン域の外周側に配設した、二層以上のコード交錯ベルト層からなるベルトとを具えてなるものであって、タイヤを適用リムに装着し、50kPaの内圧を充填したリム組み姿勢のタイヤ子午線断面内で、ビードコアの、半径方向の最外位置と最内位置からタイヤ中心軸線方向に引いたそれぞれの接線の、タイヤ外表面との交点を結ぶ仮想直線を、タイヤ半径方向線分に対し、前記両交点よりタイヤ半径方向外側でタイヤ幅方向内側に0〜5°の範囲で傾け、カーカス本体部分の厚さ中心の最大幅CWを、コード交錯ベルト層の交錯最大幅位置を通るタイヤ半径方向線分とカーカス本体部分の厚さ中心との交点と、ビードコアの半径方法最内位置を通る、タイヤ中心軸線方向に引いた接線とカーカス本体部分の厚さ中心との交点とを結ぶ線分の長さLより大きくするとともに、適用リムのリム幅RW以上としてなることを特徴とするものである。
ここで、「適用リム」とは、タイヤが生産され、または使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation) STANDARDS MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等に規定されたリムをいうものとする。
このような重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいてより好ましくは、カーカス本体部分の厚さ中心の最大幅CWに対する、適用リムのリム幅RWが
0.90≦RW/CW≦1.0の関係を満たすものとする。
また好ましくは、コード交錯ベルト層の交錯最大幅位置を通る半径方向線分とカーカスの厚さ中心との交点と、ビードコアの半径方向最内位置を通る、タイヤ中心軸線方向に引いた接線とカーカス本体部分の厚さ中心との交点とを結ぶ仮想線分の長さLに対する、カーカスの、それらの両交点間のペリフェリ長さPの比が
1.02≦P/L≦1.10の関係を満たすものとする。
ここで、「コード交錯ベルト層の交錯最大幅位置」とは、ベルトの最大幅ベルト層の、タイヤ幅方向の端部分には交錯対象が存在しないので、二番目に幅が広いベルト層の端縁位置を意味する。
「仮想線分長さ」および「カーカスプライのペリフェリ長さ」はいずれも、タイヤを適用リムに装着して、50kPaの内圧を充填した状態でタイヤ形状を測定することに基づき、タイヤのカットサンプル等を用いて部材配置を考慮して測定することができる。
また、「カーカスのペリフェリ長さ」は、カーカスプライが複数枚存在する場合は、カーカス本体部分の厚さ中心を通るカーカスプライの長さをいうものとする。
そしてまた好ましくは、タイヤの最大幅TWと、タイヤの直径ODおよびリムの直径RDとのそれぞれが、(OD−RD)/2TW≦0.80の関係を満たすものとする。
ところで、ビードコアの半径方向最内位置からタイヤ中心軸線方向に引いた接線と、カーカス本体部分の厚さ中心との交点と、カーカスの最大高さの50%のカーカス本体部分の厚さ中心位置とを結ぶ直線の、前記接線とのなす角度θは、65〜105°の範囲を満たすことが好ましい。
ここで、「カーカスの最大高さ」とは、ビードコアのタイヤ半径方向最内位置から、タイヤ半径方向最外側のカーカス本体部分の厚さ中心までのタイヤ半径方向距離をいうものとする。
本発明の重荷重用空気入りラジアルタイヤは、ビードコアの半径方向の最外位置と最内位置からタイヤ中心軸線方向に引いたそれぞれの接線の、タイヤ外表面との交点を結ぶ仮想直線を、タイヤ半径方向線分に対し、前記両交点よりタイヤ半径方向外側でタイヤ幅方向内側に0〜5°の範囲で傾け、カーカス本体部分厚さ中心の最大幅CWを、コード交錯ベルト層の交錯最大幅位置を通るタイヤ半径方向成分とカーカス本体部分の厚さ中心との交点と、ビードコアの、半径方法の最内位置を通る、タイヤ中心軸線方向に引いた接線とカーカス本体部分の厚さ中心との交点とを結ぶ仮想直線より大きくするとともに、適用リムのリム幅RW以上としてなることで、タイヤ子午線断面内におけるタイヤの半径方向内方半部の形状が、上底が下底より長い略台形形状となり、サイド部の曲率半径が大きくなるので、そのタイヤ内に、所定の圧力の所定量の空気等を充填した場合に、サイド部のカーカスに作用する張力を、従来のタイヤに比して増加させることができる。
これがため、タイヤの上下剛性を高めて、サイド部の曲げ剛性を高め、車軸の沈み込み量を減少させて、車体の安定性を向上させることができる。
前記仮想直線の半径方向線分に対する角度が5°を超えると、ORタイヤをリムに装着するのが困難になる。
ところで、ビードコアの半径方向最内位置からタイヤ中心軸線方向に引いた接線と、カーカス本体部分の厚さ中心との交点と、カーカスの最大高さの50%のカーカス本体部分の厚さ中心位置とを結ぶ直線の、前記接線とのなす角度θを、65〜105°の範囲とすることで、カーカス本体部分の剛性を高め、ビード部の耐久性を向上させることができる。
すなわち、前記θが105°を超えた場合には、タイヤのケースラインが内側に凸の形状となり、ケースラインとして成り立たず、耐久性を確保できない。この一方で、前記θが65°を下回った場合には、目的の剛性が得られなくなる。
本発明の重荷重用空気入りラジアルタイヤの一の実施形態を、タイヤを適用リムに組み付けて50kPaの空気圧を充填した状態で示す子午線断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明の重荷重用空気入りラジアルタイヤを詳細に説明する。
図1に示すところにおいて、1はトレッド部を、2は、トレッド部1のそれぞれの側部に連続して半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部を、そして3は、サイドウォール部2の半径方向内方に連続するビード部をそれぞれ示す。
図示の重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、それぞれのビード部3に埋設配置された、略楕円断面形状のそれぞれのビードコア4間にカーカス5の本体部分5aをトロイド状に延在させるとともに、カーカス5の各側部部分を、ビードコア4の周りでタイヤ幅方向内側から外側に折り返した折返し部分5bとしてなる、例えば一枚のカーカスプライで、ラジアル構造を可とするカーカス5を形成する。
ここで、このカーカス5は、例えば、タイヤ周方向と直交する方向に延びるスチールコード、有機繊維コード等にて形成することができる。
また、カーカスのクラウン域の外周側には、二層以上、図では四層のコード交錯ベルト層6からなるベルトおよびトレッドゴム7を順次に配置し、このトレッドゴム7の表面には、図では省略しているが、所要のトレッドパターンを形成する複数本の溝を設ける。
サイドウォール部2およびビード部3では、カーカス5のタイヤ幅方向外側部分が、それの外側面に沿って配置されたサイドゴム8によって覆われている。
そしてこの重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、ビードコア4の、半径方向最外位置Dと最内位置Cからタイヤ中心軸線方向に引いたそれぞれの接線の、タイヤ外表面との交点F、Eを結ぶ仮想直線を、タイヤ半径方向線分に対し、両交点F、Eよりタイヤ半径方向外側でタイヤ幅方向内側に0〜5°の範囲内で傾け、カーカス本体部分5aの厚さ中心の最大幅CWを、コード交錯ベルト層6の交錯最大幅位置Aを通るタイヤ半径方向成分とカーカス本体部分5の厚さ中心Bとの交点と、ビードコア4の半径方法最内位置を通る、タイヤ中心軸線方向に引いた接線とカーカス本体部分5aの厚さ中心との交点Gとを結ぶ線分の長さLより大きくするとともに、適用リムRのリム幅RW以上としてなる。
このようなタイヤにおいてより好ましくは、カーカス本体部分5aの厚さ中心の最大幅CWに対する、適用リムRのリム幅RWの比が0.90≦RW/CW≦1.0の関係を満たすものとする。
この範囲では、サイド部でのカーカス5に作用する張力を有効に高めることができる。
すなわち、RW/CWが0.90未満では、カーカス本体部分5aの厚さ中心の、カーカスラインの曲率半径が、剛性を高める効果が得られるほど大きくならないおそれがあり、一方1.0を超えると、カーカス本体部分5aと折り返し間部分5bの歪みが悪化し、ビード部3の耐久性が低下する傾向がある。
また好ましくは、コード交錯ベルト層6の交錯最大幅位置Aを通るタイヤ半径方向線分とカーカス5本体部分5aの厚さ中心との交点Bから、ビードコア4の半径方向最内位置Cからタイヤ中心軸線方向に引いた接線とカーカス本体部分5aの厚さ中心との交点Gまでの直線距離Lに対する、カーカス本体部分5aの厚さ中心の、それらの両交点間B、Gのペリフェリ長さPの比が、1.02≦P/L≦1.10の関係を満たすものとすることで、従来より、サイド部のカーカスラインのペリフェリ長さを短くし、サイド部の曲率半径を大きくして、そのタイヤ内へ、所定の圧力の所定量の空気等を充填した場合にサイド部でカーカス5に作用する張力を、従来のタイヤに比して増加させる。
この結果として、タイヤの上下剛性が高まり、サイド部の曲げ剛性が増加することになる。
すなわち、上記P/Lが1.02未満では、タイヤのショルダー部のエア入り等が発生し、製造上の不具合を生じたり、ビード部3の耐久性が悪化するおそれがあり、一方、1.10を超えると、カーカスラインの曲率半径が小さくなりすぎることに起因する、タイヤの剛性不足が否めず、操縦安定性の向上効果がほとんど得られないおそれがある。
なお、カーカスラインのペリフェリ長さをBG間で規定した理由は、コード交錯ベルト層6の交錯最大幅位置Aからタイヤ幅方向内側では、コード交錯ベルト層6の交錯域が存在することになるため、そのたが効果によりコード交錯ベルト層が張力を負担してしまうことになり、カーカスに作用する張力を高めることによる上下剛性の増加効果を得ることができない一方で、交錯最大幅位置Aからタイヤ幅方向外側では、ベルトが交錯していないため、前記たが効果が及ぼす影響が小さく、タイヤ半径方向内方部分でのカーカスの張力負担が大きくなるからである。
そして、タイヤの最大幅TWと、タイヤの直径ODおよびリムの直径RDのそれぞれが、(OD−RD)/2TW≦0.80の関係を満たすものとしたときは、タイヤの上下剛性を高めるとともに、所望の耐荷重性を確保することができる。
すなわち、(OD−RD)/2TWが0.80を超えると、タイヤの最大幅TWが小さくなることにより、タイヤの内圧充填する容積が小さくなって、重荷重用空気入りラジアルタイヤに必要な耐荷重能力を得られないおそれがある。
またここでは、ビードコア4の半径方向最内位置Cからタイヤ中心軸線の方向に引いた接線と、カーカスの本体部分5aの厚さ中心との交点Gと、カーカス本体部分の厚さ中心の最大高さの50%のカーカスの本体部分5aの厚さ中心位置Hとを結ぶ直線の前記接線とのなす角度θが、65〜105°の範囲を満たすものとする。
この角度範囲では、カーカス本体部分の剛性を高め、カーカス本体部分5aとの折り返し部分5bとの間の歪みを抑制してビード部3の耐久性を向上させることができる。
ところで、サイド部の剛性のこのような増加により、たとえば、サイドウォール部2のゴム厚みを薄くしてタイヤの軽量化や、低発熱化を図ることができる一方で、サイドウォール部2、特にタイヤ最大幅位置より半径方向外方部分のゴム厚みを厚くして耐カット性を高めることもできる。
次に、図1に示すような構造を有する、サイズが775/65R29のタイヤを試作し、表1に示すように、それぞれの諸元を変化させた実施例タイヤ1〜6および、比較例タイヤのそれぞれにつき、タイヤの上下剛性、前後剛性、ビード部耐久性および耐荷重能力を評価した。
なお、比較例タイヤは、サイドウォール部およびビード部以外のタイヤ構造については改変を要しないため、実施例タイヤに準ずるものとした。
Figure 2013071631
(上下剛性、前後剛性)
実施例タイヤ1〜6および、比較例タイヤのそれぞれを、サイズが
25.00/3.5×29のリムに装着し、充填空気圧を500kPa、負荷質量1500kgとして、トレッド踏面幅より大きい平板への平押し時の、負荷質量付与時の撓み量から、上下方向のばね定数(N/mm)を指標として上下剛性を求め、また、前後方向のばね定数(N/mm)を指標として前後剛性を求めた。その結果を表2に指数値をもって示す。
なお、表中の指数値は、比較例タイヤの値をコントロールとして求めたものであり、数値が大きいほど、剛性が高いものとした。
(ビード部耐久性)
室内ドラム耐久試験機を用いて、先の空気圧条件および負荷条件と同様の条件の下で、ドラム回転速度を20km/hとし、カーカスの折り返し端へのセパレーション故障が発生するまでの時間を測定して、先の場合と同様に指数評価した。指数値は大きいほどすぐれた結果を示すものとした。
(耐荷重能力)
先の空気圧条件と同様の条件の下で、一定時間毎に荷重を漸次増加させていきながら、カーカスの張力分布を観察することで、カーカスの破断強力を測定して、先の場合と同様に指数評価した。指数値は大きいほどすぐれた結果を示すものとした。
Figure 2013071631
表2の結果から、実施例タイヤ1〜6は、比較例タイヤに対して、ビード部耐久性および耐荷重能力をそれほど低減させることなく、タイヤの上下剛性および前後剛性を大きく高めることができた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 カーカス
5a 本体部分
5b 折返し部分
6 コード交錯ベルト層
7 トレッドゴム
8 サイドゴム
R 適用リム
H カーカスの厚さ中心の最大高さの50%のカーカスの本体部分の厚さ中心位置
A コード交錯ベルト層の交錯最大幅位置
B コード交錯ベルト層の交錯最大幅位置を通るタイヤ半径方向線分とカーカスの厚さ中心との交点

Claims (5)

  1. トレッド部と、一対のサイドウォール部およびビード部と、各ビード部に埋設されたビードコア間に本体部分をトロイド状に延在させるとともに、各側部部分をビードコアの周りでタイヤ幅方向の内側から外側に向けて折り返した、少なくとも一枚のカーカスプライからなるラジアル構造を可とするカーカスと、カーカスのクラウン域の外周側に配設した、二層以上のコード交錯ベルト層からなるベルトとを具えてなる重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、
    タイヤを適用リムに装着し、50kPaの内圧を充填したリム組み姿勢のタイヤ子午線断面内で、ビードコアの、半径方向の最外位置と最内位置からタイヤ中心軸線方向に引いたそれぞれの接線の、タイヤ外表面との交点を結ぶ仮想直線を、タイヤ半径方向線分に対して、前記両交点よりタイヤ半径方向外側でタイヤ幅方向内側に0〜5°の範囲で傾け、
    カーカス本体部分厚さ中心の最大幅CWが、コード交錯ベルト層の交錯最大幅位置を通るタイヤ半径方向線分とカーカス本体部分の厚さ中心との交点と、ビードコアの半径方法最内位置を通る、タイヤ中心軸線方向に引いた接線とカーカス本体部分との厚さ中心との交点とを結ぶ線分の長さLより大きくするとともに、適用リムのリム幅RW以上としてなることを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. カーカス本体部分の厚さ中心の最大幅CWに対する、適用リムのリム幅RWが0.90≦RW/CW≦1.0の関係を満たしてなる請求項1に記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  3. コード交錯ベルト層の交錯最大幅位置を通る半径方向線分とカーカスの厚さ中心との交点と、ビードコアの半径方向最内方位置を通る、タイヤ幅方向内側へのタイヤ中心軸線方向に引いた接線とカーカス本体部分の厚さ中心との交点とを結ぶ仮想直線の長さLに対する、前記カーカスの、それらの両交点間のペリフェリ長さPの比が1.02≦P/L≦1.10の関係を満たしてなる請求項1または2に記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  4. タイヤの最大幅TWと、タイヤの直径ODおよびリムの直径RDとのそれぞれが、(OD−RD)/2TW≦0.80の関係を満たしてなる請求項1〜3のいずれかに記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  5. ビードコアの半径方向最内方位置からタイヤ中心軸線方向に引いた接線と、カーカス本体部分の厚さ中心との交点と、カーカスの最大高さの50%のカーカス本体部の厚さ中心位置とを結ぶ直線の、前記接線とのなす角度θは、65〜105°の範囲を満たしてなる請求項1〜4のいずれかに記載の重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
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