JP2013070959A - 高膨張泡消火設備 - Google Patents
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Abstract
【課題】消火用泡の放出によって煙や有毒ガス等で避難救助者の避難救助を妨げないようにすることができる高膨張泡消火設備を提供する。
【解決手段】泡水溶液を高膨張泡として防護領域Rに放出する発泡機を防護領域R内に複数備えた高膨張泡消火設備1であって、複数の発泡機は、防護領域R内の天井C付近に形成される煙層SLよりも下方の空気を取り込んで発泡する第1の発泡機2−1と、防護領域R内の天井C付近の空気を取り込んで発泡する第2の発泡機2−2とを含み、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2の動作を制御する制御手段7を更に備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】泡水溶液を高膨張泡として防護領域Rに放出する発泡機を防護領域R内に複数備えた高膨張泡消火設備1であって、複数の発泡機は、防護領域R内の天井C付近に形成される煙層SLよりも下方の空気を取り込んで発泡する第1の発泡機2−1と、防護領域R内の天井C付近の空気を取り込んで発泡する第2の発泡機2−2とを含み、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2の動作を制御する制御手段7を更に備えたことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
この発明は、高膨張泡消火設備に関する。
従来より、例えば、石油コンビナートのピット、石油コンビナートのカルバート、或いは、船室、船倉、工場、各種危険物施設等には所謂インサイドエア式の高膨張泡消火設備が設けられている。高膨張泡消火設備は、発泡機から高膨張消火用泡を放出し、消火区画内の床面付近で燃えている火点を泡で埋め尽くすことで窒息消火を行うものである(例えば、特許文献1参照)。
尚、一般に、数十倍から1000倍程度(1000倍以上のこともある。)の高い発泡倍率の泡を発泡させるものが高膨張泡消火設備といわれており、又、その中でも、発泡機が泡水溶液を発泡させる際に、室内の空気を取り込んで発泡させるものがインサイドエア式の高膨張泡消火設備といわれている(室外の空気を取り込んで発泡させるものはアウトサイドエア式の高膨張泡消火設備といわれている。)。
高膨張泡消火設備の発泡機は、通常、防護領域の天井付近に設けられている。火災発生時、高膨張泡消火設備が起動する頃には、天井付近には火災の熱によって上昇した煙や有毒ガス等が層をなすように滞留して所謂煙層が形成されるが、インサイドエア式の高膨張泡消火設備の場合、発泡機は、そのような煙層内の煙や有毒ガス等を含んだ空気を取り込んで泡水溶液を発泡させることになる。このため、従来の高膨張泡消火設備においては、天井付近に形成される煙層内の煙や有毒ガス等を発泡機から放出される消火用泡と共に床面に降下させてしまうことになるので、消火用泡の放出を開始する際に、防護領域内に避難救助者がいると、消火用泡の放出によって煙や有毒ガス等で避難救助者の避難救助を妨げてしまう可能性があるという問題があった。
この発明は、前記の事情に鑑み、消火用泡の放出によって煙や有毒ガス等で避難救助者の避難救助を妨げないようにすることができる高膨張泡消火設備を提供することを目的とする。
この発明は、発泡機本体の先端に設けられた発泡網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡網に向かって泡水溶液を放射する放射ノズルと、前記発泡機本体の後端に設けられ、空気が吸引される吸気口とを有し、前記放射ノズルから放射された泡水溶液を前記発泡網に当てることにより前記吸気口から取り込んだ空気を利用して高い発泡倍率で発泡し、前記泡水溶液を高膨張泡として防護領域に放出する発泡機を前記防護領域内に複数備えた高膨張泡消火設備であって、前記複数の発泡機は、防護領域内の天井付近に形成される煙層よりも下方の空気を取り込んで発泡する第1の発泡機と、防護領域内の天井付近の空気を取り込んで発泡する第2の発泡機とを含み、そして、前記第1の発泡機と前記第2の発泡機の動作を制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする高膨張泡消火設備である。
又、この発明は、発泡機本体の先端に設けられた発泡網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡網に向かって泡水溶液を放射する放射ノズルと、前記発泡機本体の後端に設けられ、空気が吸引される吸気口とを有し、前記放射ノズルから放射された泡水溶液を前記発泡網に当てることにより前記吸気口から取り込んだ空気を利用して高い発泡倍率で発泡し、前記泡水溶液を高膨張泡として防護領域に放出する発泡機を前記防護領域内に複数備えた高膨張泡消火設備であって、前記複数の発泡機は、前記防護領域内の空気を空気浄化手段を介して取り込んで発泡する第1の発泡機と、前記防護領域内の空気を空気浄化手段を介さずに取り込んで発泡する第2の発泡機とを含み、そして、前記第1の発泡機と前記第2の発泡機の動作を制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする高膨張泡消火設備である。
又、この発明は、発泡機本体の先端に設けられた発泡網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡網に向かって泡水溶液を放射する放射ノズルと、前記発泡機本体の後端に設けられ、空気が吸引される吸気口とを有し、前記放射ノズルから放射された泡水溶液を前記発泡網に当てることにより前記吸気口から取り込んだ空気を利用して高い発泡倍率で発泡し、前記泡水溶液を高膨張泡として防護領域に放出する発泡機を前記防護領域内に複数備えた高膨張泡消火設備であって、前記複数の発泡機は、前記防護領域外の空気を取り込んで発泡する第1の発泡機と、前記防護領域内の空気を取り込んで発泡する第2の発泡機とを含み、そして、前記第1の発泡機と前記第2の発泡機の動作を制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする高膨張泡消火設備である。
又、この発明は、前記制御手段の制御によって、前記第1の発泡機を動作させた後、前記第2の発泡機を動作させる切換手段を更に備えていることを特徴とする高膨張泡消火設備である。
又、この発明は、前記第1の発泡機から放出された高膨張泡の堆積高さを測定する測定手段を更に備え、その測定手段が高膨張泡の所定の堆積高さを測定したときに、前記切換手段に切換動作させることを特徴とする高膨張泡消火設備である。
この発明によれば、第1の発泡機によって、煙や有毒ガス等を含まない空気を取り込ませて発泡させて、煙や有毒ガス等を含まない消火用泡を放出させるようにすることができる。つまり、火災発生時、制御手段の制御によって、先に第1の発泡機のみを発泡動作させるようにすることで、先に煙や有毒ガス等を含まない消火用泡のみを防護領域の床面上に堆積させることができ、消火用泡の放出を開始する際に、防護領域内に避難救助者がいたとしても、消火用泡の放出により煙や有毒ガス等で避難救助者の避難救助を妨げないようにすることができる。
[第1の実施形態]
この発明の一実施形態を防護領域として工場の工作室に設備する場合を例に図面に基づいて説明する。
この発明の一実施形態を防護領域として工場の工作室に設備する場合を例に図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示したように、高膨張泡消火設備1は、工作室R内に高膨張の消火用泡を発泡して放出する発泡機として、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2とを備えている。高膨張泡消火設備1は、これら第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2により、火災発生時、泡水溶液供給源から供給本管MP等を介して供給される泡水溶液を発泡させて高膨張の消火用泡F1、F2として工作室R内に放出して、火源、例えば工作機械Mを覆いつつ、工作室R内を埋め尽くして、火災の消火をすることができるようになっている。
尚、高膨張泡消火設備1において、3は消火水が貯蔵される消火水タンク、4は泡消火薬剤が貯蔵される泡消火薬剤タンク、5は消火水タンク3内の消火水と泡消火薬剤タンク4内の泡消火薬剤とを混合して泡水溶液を生成する混合器、6は消火水タンク3内の消火水を圧送すると共に、混合器5で生成された泡水溶液を圧送するためのポンプであり、これらによって泡水溶液供給源が構成されている。又、7は制御装置であり、この制御装置7には、工作室R内で発生する火災を感知し、火災警報を発する火災警報器8と前記のポンプ6が信号線Lを介して接続されており、この制御装置7によって、高膨張泡消火設備1は、火災発生時に、火災警報器8からの火災信号に基づいて、ポンプ6を起動させ、泡水溶液供給源から第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2に泡水溶液を供給して発泡動作させるよう制御することができるようになっている。この制御装置7には、信号線Lを介し、更にレベルセンサ9や第1の開閉弁V1及び第2の開閉弁V2も接続されているが、それらの詳細については後記で説明する。
第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2は、何れも、発泡機本体2aの先端に設けられた発泡網2bと、発泡機本体2a内部の後端側に設けられ、発泡網に向かって泡水溶液を放射する放射ノズル(図示省略)と、発泡機本体2aの後端に設けられ、空気が吸引される吸気口2cとを有しており、泡水溶液供給源から供給される泡水溶液を放射ノズルから放射して、先端の発泡網2bに当てることにより、後端の吸気口2cから取り込んだ空気を利用して、数十倍から1000倍程度(1000倍以上としてもよい。)の高い発泡倍率で発泡し、高膨張泡として放出することができるようになっている。
そして、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2は、本実施の形態においては、何れも、吸気口2cから工作室R内の空気を取り込むインサイドエア式のものではあるが、第1の発泡機2−1は、発泡の際に、天井C付近に火災の熱によって上昇した煙や有毒ガス等が層をなすように滞留して形成される煙層SLの下方の空気を吸気口2cから取り込むよう構成されているのに対し、第2の発泡機2−2は、発泡の際に、第2の発泡機2−2は、天井C付近の空気を吸気口2cから取り込むよう構成されており、具体的には、第1の発泡機2−1は、発泡の際に、煙層SLの下方の空気を吸気口2cから取り込むことができるような工作室R内における高さ位置に設けられているのに対し、第2の発泡機2−2は、発泡の際に、天井C付近の空気を吸気口2cから取り込むことができるような工作室R内における高さ位置に設けられている。
ここで、第1の発泡機2−1が、前記のように、その発泡に際し、天井C付近に火災の熱によって上昇した煙や有毒ガス等が層をなすように滞留して形成される煙層SLの下方の空気を吸気口2cから取り込むよう構成されていることで、高膨張泡消火設備1は、第1の発泡機2−1に煙や有毒ガス等を含まない空気を取り込ませて発泡させるようにすることができ、それにより第1の発泡機から煙や有毒ガス等を含まない消火用泡を放出させるようにすることができるものとなっており、先に第1の発泡機2−1のみを発泡動作させるようにすることで、先に煙や有毒ガス等を含まない消火用泡のみを工作室R内の床面上に堆積させることができ、消火用泡の放出を開始する際に、工作室R内に避難救助者がいたとしても、消火用泡の放出により煙や有毒ガス等で避難救助者の避難救助を妨げないようにすることができるものとなっている。尚、火源が第1の発泡機2−1の真下に位置する場合、第1の発泡機は、その発泡に際し、火源から上昇する煙や有毒ガス等を取り込んでしまうこととなる。しかしながら、第1の発泡機2−1の真下に火種となるものが位置しないようにすることで、そうならないようにすることができる。
第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2の設置の高さ位置は、第1の発泡2−1については、発泡の際に煙層SLの下方の空気を吸気口2cから取り込むことができる範囲で適宜設定することができ、第2の発泡機2−2については、発泡の際に天井C付近の空気を吸気口2cから取り込むことができる範囲で適宜設定することができる。具体的には、例えば、図1及び図2に示したように、第1の発泡機2−1の設置の高さ位置については、工作室R内の高さ方向中間の高さ位置(天井高中間の高さ位置)とすることができ、第2の発泡機2−2の設置の高さ位置については、工作室Rの天井C直下の高さ位置とすることができる。尚、第1の発泡機2−1の設置の高さ位置については、防護領域の天井高が高い場合には、人の身長の高さよりも高い位置とすることが避難救助の点で好ましく、具体的に2〜2.5mの高さ位置とすることができる。
第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2には、前記の通り、泡水溶液の供給本管MP等を介して泡水溶液が供給されるが、具体的には、供給本管MPと、その供給本管MPから分岐する第1の分岐供給管BP1と第2の分岐供給管BP2とを介して泡水溶液が供給され、それら第1の分岐供給管BP1と第2の分岐供給管BP2には、制御装置7に信号線Lを介してそれぞれ接続され、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2への泡水溶液の供給の切換手段を構成する第1の開閉弁V1と第2の開閉弁V2が設けられていて、制御装置7による第1の開閉弁V1と第2の開閉弁V2の開閉動作の制御によって、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2への泡水溶液の供給の有無を選択制御することができるようになっており、又、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2への泡水溶液の供給の切換制御することができるようになっている。
ここで、防護領域である工作室R内の避難救助者の避難救助に消火用泡中の煙や有毒ガス等が妨げとならないようにするには、火災発生時、先に第1の発泡機2−1のみを発泡動作させて、先に煙や有毒ガス等を含まない消火用泡のみを工作室R内の床面上に堆積させる必要があるが、前記の通り、本実施の形態においては、制御装置7によって、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2への泡水溶液の供給の有無を選択制御することができるようになっており、又、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2への泡水溶液の供給の切換制御することができるようになっていることで、図1に示したように、先に第1の発泡機2−1のみを発泡動作させて、第1の発泡機2−1に煙層SLの下方にある煙や有毒ガス等を含まない空気を取り込ませて発泡させた消火用泡F1、即ち、煙や有毒ガス等を含まない消火用泡F1を先に工作室R内の床面上に堆積させるようにすることができるものとなっており、その後、第1の発泡機2−1から第2の発泡機2−2へと泡水溶液の供給先を切り換えて、図2に示したように、第2の発泡機2−2に発泡動作させて、それが放出した消火用泡F2を第1の発泡機2−1が放出して先に堆積させた消火用泡F1の上に堆積させ、工作室R内の天井C付近まで積み上げることができるものとなっている。
これにより、本実施形態の高膨張泡消火設備1は、第1の発泡機2−1によって、先に煙や有毒ガス等を含まない消火用泡F1のみを工作室R内の床面上に堆積させるようにすることができ、消火用泡F1の放出の開始の際に、工作室R内に避難救助者がいたとしても、消火用泡の放出によって煙や有毒ガス等で避難救助者の避難救助を妨げないようにすることができるものでありつつ、その後、第2の発泡機2−2に消火用泡F2を放出させて、その消火用泡F2を先に床面上に堆積させた消火用泡F1の上に堆積させ、工作室R内の天井C付近まで積み上げて、工作室R内を消火用泡F1とF2で埋め尽くし、それにより工作室R内で発生する火災の窒息消火ができるものとなっている。尚、本実施形態において、高膨張泡消火設備1は、第1の発泡機2−1と第2の発泡機2−2とを1機づつ備えたものとなっているが、それらの数は防護領域の広さ等の条件に応じ、勿論増やしてもよい。
更に、高膨張泡消火設備1は、前記の通り、制御装置7により、第1の開閉弁V1と第2の開閉弁V2を開閉制御して、泡水溶液の供給先を第1の発泡機2−1から第2の発泡機2−2へと切換制御することができるようになっているが、本実施形態においては、その切換制御を所定のタイミングですることができるものとなっている。即ち、高膨張泡泡消火設備1は、工作室R内に消火用泡の堆積高さを測定することができるレベルセンサ(例えば水位センサ等)9を備えており、そのレベルセンサ9が制御装置7に信号線Lを介して接続されていて、レベルセンサ9が第1の発泡機2−1から放出され消火用泡F1が所定の堆積高さになるのを検知したタイミングで、泡水溶液の供給先を第1の発泡機2−1から第2の発泡機2−2へと切換制御することができるようになっており、第1の発泡機2−1から放出される消火用泡F1の堆積高さが所定の高さになったときに、泡水溶液の供給先を第1の発泡機2−1から第2の発泡機2−2へと切換制御して、第2の発泡機2−2を発泡動作させるよう制御することができるものとなっている。尚、レベルセンサ9の設置高さについては、第1の発泡機2−1の設置高さと同じにするか、それよりも若干低い設置高さとすることが避難救助の点で好ましい。
本実施形態の高膨張泡消火設備1の火災発生時の動作について説明する。
火災発生時、火災警報器8が火災の発生を感知すると、火災信号を制御装置7に送信する。制御装置7は火災警報機8からの火災信号を受信すると、ポンプ6に起動信号を送信して、ポンプ6を起動させる。ポンプ6が起動すると、供給本管MPを介して泡水溶液の供給が開始される。この際、第1の発泡機2−1への泡水溶液の供給を制御する第1の開閉弁V1は開状態にあり、第2の発泡機2−2への泡水溶液の供給を制御する第2の開閉弁V2は閉状態にあり、供給本管MPを介して供給される泡水溶液は第1の分岐供給管BP1を介して第1の発泡機2−1のみに供給されることとなり、先に第1の発泡機2−1のみが発泡を開始することとなる。
ここで、図1に示したように、火災発生により天井C付近には煙や有毒ガス等を含む煙層SLが形成されるが、第1の発泡機2−1は、その煙層SLの下方の高さ位置に設けられているので、煙層SLの下方の煙や有毒ガス等を含まない空気を取り込んで泡水溶液を発泡させ、煙や有毒ガス等を含まない消火用F1として放出し、それを工作室R内の床面上に堆積させることとなる。従って、第1の発泡機2−1から消火用泡F1の放出を開始する際に、工作室R内に避難救助者がいたとしても、消火用泡F1は煙や有毒ガス等を含んでいないので、その放出によって煙や有毒ガス等で避難救助者の避難救助を妨げるようなことがない。尚、火源が第1の発泡機2−1よりも低い位置にある場合(例えば、図1に示したような工作機械M等である場合)、第1の発泡機2−1から放出される消火用泡F1は、火源を上方から覆って、火勢を抑えながら、床面上に堆積することとなる。
第1の発泡機2−1から放出された消火用F1が床面上に堆積し、それが所定の高さ位置に到達したのをレベルセンサ9が感知すると、その感知信号を制御装置7に送信する。制御装置7はその感知信号を受信すると、第1の開閉弁V1に閉弁信号を送信して閉弁動作させると共に、第2の開閉弁V2に開弁信号を送信して開弁動作させて、泡水溶液の供給先を第1の発泡機2−1から第2の発泡機2−2へと切り換える動作をさせ、第2の発泡機2−2は発泡を開始させる。第2の発泡機2−2は、図2に示したように、発泡の際に、天井C付近の煙や有毒ガス等を含む煙層SL内の空気を取り込むこととなるので、煙や有毒ガス等を含む消火用泡F2を放出することになるが、その消火用F2は消火用泡F1の上に堆積することになる。
そして、第2の発泡機2−2から放出された消火用泡F2が、第1の発泡機から放出された消火用泡F1の上に堆積し、工作室R内の天井C付近まで積み上がると、工作室R内は消火用泡F1とF2とで埋め尽くされることとなり、工作室R内で発生した火災は窒息消火されることとなる。
[他の実施形態]
この発明の一実施形態を上記の通り図面に基づいて説明したが、図示は省略するが、例えば、次のようにその構成を変更することができる。
この発明の一実施形態を上記の通り図面に基づいて説明したが、図示は省略するが、例えば、次のようにその構成を変更することができる。
上記実施形態の高膨張泡消火設備1においては、第1の発泡機2−1を天井C付近に火災の熱によって上昇した煙や有毒ガス等が層をなすように滞留して形成される煙層SLの下方の空気を吸気口2cから取り込むよう構成されるものとしているが、第1の発泡機2−1は、発泡に際し、火災により発生する煙や有毒ガス等を含まない空気を取り込むよう構成されるものであればよく、例えば、それが取り込む空気の浄化手段(例えば、フィルタ等。)を備えたものとして、煙や有毒ガス等を含む空気を浄化して取り込むことのできるものとしてもよいし、又、工作室Rの室外の空気を取り込むアウトサイドエア式のものとして、工作室Rの室外の煙や有毒ガス等を含まない空気を取り込むことのできるものとしてもよい。何れの場合も、上記実施形態と同様、第1の発泡機2−1によって、先に煙や有毒ガス等を含まない消火用泡F1のみを工作室R内の床面上に堆積させるようにすることができ、消火用泡F1の放出の開始の際に、工作室R内に避難救助者がいたとしても、消火用泡の放出によって煙や有毒ガス等で避難救助者の避難救助を妨げないようにすることができる。
尚、第1の発泡機2−1をアウトサイドエア式のものとする場合、高膨張泡消火設備1は、アウトサイドエア式の第1の発泡機2−1とインサイドエア式の第2の発泡機2−1とを組み合わせて利用するものとなる。第1の発泡機2−1をアウトサイドエア式のものにするには、工作室Rの室外の空気を取り込むことができるようにするために、工作室Rの壁等に穴を開ける必要があるが、全ての発泡機をアウトサイドエア式にするものではないので、全ての発泡機がアウトサイドエア式のものである設備に比べれば、工作室Rの壁等に開ける穴の数を減らすことができ、設備費用を減らすことができる。
1:高膨張泡消火設備 2−1:第1の発泡機 2−2:第2の発泡機
2a:発泡機本体 2b:発泡網 2c:吸気口 3:消火水タンク
4:泡消火薬剤タンク 5:混合器 6:ポンプ 7:制御装置
8:火災警報器 9:レベルセンサ L:信号線 MP:泡水溶液供給本管
BP1:第1の分岐供給管 BP2:第2の分岐供給管 V1:第1の開閉弁
V2:第2の開閉弁 C:天井 SL:煙層
2a:発泡機本体 2b:発泡網 2c:吸気口 3:消火水タンク
4:泡消火薬剤タンク 5:混合器 6:ポンプ 7:制御装置
8:火災警報器 9:レベルセンサ L:信号線 MP:泡水溶液供給本管
BP1:第1の分岐供給管 BP2:第2の分岐供給管 V1:第1の開閉弁
V2:第2の開閉弁 C:天井 SL:煙層
Claims (5)
- 発泡機本体の先端に設けられた発泡網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡網に向かって泡水溶液を放射する放射ノズルと、前記発泡機本体の後端に設けられ、空気が吸引される吸気口とを有し、前記放射ノズルから放射された泡水溶液を前記発泡網に当てることにより前記吸気口から取り込んだ空気を利用して高い発泡倍率で発泡し、前記泡水溶液を高膨張泡として防護領域に放出する発泡機を前記防護領域内に複数備えた高膨張泡消火設備であって、
前記複数の発泡機は、防護領域内の天井付近に形成される煙層よりも下方の空気を取り込んで発泡する第1の発泡機と、防護領域内の天井付近の空気を取り込んで発泡する第2の発泡機とを含み、
そして、前記第1の発泡機と前記第2の発泡機の動作を制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする高膨張泡消火設備。 - 発泡機本体の先端に設けられた発泡網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡網に向かって泡水溶液を放射する放射ノズルと、前記発泡機本体の後端に設けられ、空気が吸引される吸気口とを有し、前記放射ノズルから放射された泡水溶液を前記発泡網に当てることにより前記吸気口から取り込んだ空気を利用して高い発泡倍率で発泡し、前記泡水溶液を高膨張泡として防護領域に放出する発泡機を前記防護領域内に複数備えた高膨張泡消火設備であって、
前記複数の発泡機は、前記防護領域内の空気を空気浄化手段を介して取り込んで発泡する第1の発泡機と、前記防護領域内の空気を空気浄化手段を介さずに取り込んで発泡する第2の発泡機とを含み、
そして、前記第1の発泡機と前記第2の発泡機の動作を制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする高膨張泡消火設備。 - 発泡機本体の先端に設けられた発泡網と、前記発泡機本体内部の後端側に設けられ、前記発泡網に向かって泡水溶液を放射する放射ノズルと、前記発泡機本体の後端に設けられ、空気が吸引される吸気口とを有し、前記放射ノズルから放射された泡水溶液を前記発泡網に当てることにより前記吸気口から取り込んだ空気を利用して高い発泡倍率で発泡し、前記泡水溶液を高膨張泡として防護領域に放出する発泡機を前記防護領域内に複数備えた高膨張泡消火設備であって、
前記複数の発泡機は、前記防護領域外の空気を取り込んで発泡する第1の発泡機と、前記防護領域内の空気を取り込んで発泡する第2の発泡機とを含み、
そして、前記第1の発泡機と前記第2の発泡機の動作を制御する制御手段を更に備えたことを特徴とする高膨張泡消火設備。 - 前記制御手段の制御によって、前記第1の発泡機を動作させた後、前記第2の発泡機を動作させる切換手段を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の高膨張泡消火設備。
- 前記第1の発泡機から放出された高膨張泡の堆積高さを測定する測定手段を更に備え、その測定手段が高膨張泡の所定の堆積高さを測定したときに、前記切換手段に切換動作させることを特徴とする請求項4に記載の高膨張泡消火設備。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111053486A (zh) * | 2019-12-30 | 2020-04-24 | 厦门正捷科技有限公司 | 一种起泡机 |
CN115721889A (zh) * | 2022-08-30 | 2023-03-03 | 嵊州市浙江工业大学创新研究院 | 集成高倍数泡沫灭火技术的智能安全型油烟机及灭火方法 |
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2011
- 2011-09-29 JP JP2011214524A patent/JP2013070959A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111053486A (zh) * | 2019-12-30 | 2020-04-24 | 厦门正捷科技有限公司 | 一种起泡机 |
CN111053486B (zh) * | 2019-12-30 | 2022-04-26 | 厦门正捷科技有限公司 | 一种起泡机 |
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CN115721889B (zh) * | 2022-08-30 | 2023-06-27 | 嵊州市浙江工业大学创新研究院 | 集成高倍数泡沫灭火技术的智能安全型油烟机及灭火方法 |
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