JP2013070304A - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013070304A
JP2013070304A JP2011208532A JP2011208532A JP2013070304A JP 2013070304 A JP2013070304 A JP 2013070304A JP 2011208532 A JP2011208532 A JP 2011208532A JP 2011208532 A JP2011208532 A JP 2011208532A JP 2013070304 A JP2013070304 A JP 2013070304A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
display mode
edge extraction
display
imaging
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011208532A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Yoshida
和弘 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2011208532A priority Critical patent/JP2013070304A/ja
Priority to US13/626,347 priority patent/US8928783B2/en
Publication of JP2013070304A publication Critical patent/JP2013070304A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】 手動フォーカシングに際し、スルー画像におけるエッジ情報を見易く表示して、容易に、高精度に且つ高速に合焦状態を確認するようにして、ピント合わせを容易にする。
【解決手段】 撮像素子101により取得された被写体のスルー画像のエッジ抽出画像をリアルタイム的にLCDモニタ10に表示させる。CPUブロック104−3の制御に基づく第1および第2の撮像信号処理ブロック104−1および104−2の処理によって、エッジ抽出表示モードと通常の画像表示モードとを予め設定した条件に基づいて切り換え選択して、ピント合わせ時にはエッジ抽出表示を、そして被写体や構図確認時には、通常の画像表示を優先的に選択するようにすることにより、ピント合わせおよび構図確認が容易に行えるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像素子を用いてスティル画像およびムービー映像等を撮像する、いわゆるデジタルカメラおよびデジタルビデオカメラ等に好適な撮像装置に関するものである。
近年、いわゆるデジタル一眼レフ(一眼レフレックス)カメラに限らず、例えばいわゆるマイクロフォーサーズ(商標:オリンパスイメージング)システム等のレフレックスミラーを用いない小型一眼デジタルカメラなども含めて、レンズ交換式デジタルカメラの注目度が高まっている。レンズ交換式デジタルカメラにおいては、ユーザーは、カメラボディに様々な交換レンズを装着して撮影を楽しむことができる。
カメラボディと同じ規格の交換レンズの場合、最近のものではカメラボディと交換レンズとにそれぞれ電気接点を持ち、カメラボディは、交換レンズから電気接点を介してレンズ情報を取得し、装填した交換レンズおよびその状態に応じた制御をすることが可能である。その一方で、在来の銀塩フィルムを用いる、いわゆる銀塩カメラのような、いわばアナログカメラ等で用いられていた古いレンズ(オールドレンズ)や、規格のオプション仕様の異なる交換レンズでは、レンズマウントのサイズや形状等の基本的な仕様さえ一致していれば、装着可能ではあるが、電気接点を持たないものや、カメラボディと接点が適合しないものなどがある。そのような規格の異なる交換レンズが装填された場合、カメラボディは、どのようなレンズが装着されているかを適正に認識することができず、レンズのズーム、フォーカスおよび絞りなどの調整制御は、ユーザーがマニュアル操作(手動操作)で調整する必要がある。また、オートフォーカスが有効な場合にも、オートフォーカスに頼らずにマニュアル操作でフォーカシングしてピントを合わせたい場合もある。
刻々と変化する被写体に対して、特にフォーカス調整には即時性が求められており、一般的事例としては、ピントが合っているか否かを確認するために、画像の一部分を拡大してピントを確認し易くするなどの手法が取られている。
例えば、特許文献1(特開2010−114556号公報)、特許文献2(特開2010−16783号公報)および特許文献3(特開平9−326025号公報)には、マニュアル操作によるフォーカス調整の補助として利用可能な、画像のフォーカス状態を表示に反映させる従来の技術の例が開示されている。
すなわち、特許文献1には、マニュアル操作によるフォーカス調整を容易にして、合焦精度を向上させるために、本撮影前のプレビュー画像のエッジ部分に対応するエッジ画素を強調して表示させたり、エッジ部分を強調して表示したプレビュー画像の一部を拡大して表示させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、再生画像からエッジ成分を抽出したエッジ成分画像を生成し、生成されたエッジ成分画像を元の再生画像に重ね合わせて、エッジ部分を強調し、表示画像から合焦状態を分かり易くする技術が開示されている。
そして、特許文献3には、撮影時にカメラと被写体の複数の領域との距離を測距したデータを画像と対応させて記録し、所望に応じて、ある距離を抽出距離として設定すると、その抽出距離に対応する被写体領域を抽出し、抽出した領域以外の背景色を設定する技術が開示されている。このようにすると、抽出距離に対応する領域を画像上で目立たせたり、抽出距離に対応する領域に基づいて画像を編集したりすることができる。
上述したように、例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3等に開示されたような画像のフォーカス状態を表示に反映させる従来の技術は、マニュアル操作によるフォーカス調整の補助として利用することができると考えられる。しかしながら、いずれも、単にエッジ部分を抽出して表示したり、エッジ部分を抽出した画像を原画像に重ね合わせるなどして強調して表示したり、エッジ部分を強調した画像のエッジ部分を拡大表示したり、画像中の特定の抽出距離に対応する領域を目立たせたり、画像中の特定の抽出距離に対応する領域に編集処理を施したりするものであって、小さな表示画像に合焦状態を充分に表現することができず、フォーカス調整をさほど容易にするものではなかった。また、撮影に際しては、撮影視野の構図を決定するための、いわゆるフレーミングもフォーカス調整と並んで作画のために重要な要素である。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、電子ファインダとして撮影前に被写体構図を確認するためのスルー画像にも有効に利用することができ、画像を見ながら容易に且つ効果的にフレーミングおよびフォーカス調整を行うことを可能とする撮像装置を提供することを目的としている。
本発明に係る撮像装置は、上述した目的を達成するために、
被写体光学像を結像させるための撮像レンズと、
前記撮像レンズにより結像した被写体光学像を撮像素子によって画像データに変換して撮影画像を取得する撮像手段と、
前記撮像手段により取得された前記撮影画像に対して画像処理を施すための画像処理手段と、
前記画像処理手段を介して得られる画像を表示する画像表示手段と
を具備する撮像装置であって、
前記画像処理手段は、
前記撮影画像のエッジを抽出してエッジ抽出画像を得るためのエッジ抽出手段と、
前記エッジ抽出手段によるエッジ抽出画像を前記画像表示手段に供給して表示に供するエッジ抽出表示モードと前記エッジ抽出手段を介さない前記撮影画像をそのまま前記画像表示手段に供給して表示に供する通常画像表示モードとを有する表示処理手段と、
所定の条件に基づいて前記表示処理手段の前記エッジ抽出表示モードと前記通常画像表示モードとを選択的に切替えるモード選択手段と
を備えてなることを特徴としている。
本発明によれば、電子ファインダとして撮影前に被写体構図を確認するためのスルー画像にも有効に利用することができ、画像を見ながら容易に且つ効果的にフレーミングおよびフォーカス調整を行うことを可能とする撮像装置を提供することができる。
すなわち本発明の撮像装置によれば、
被写体光学像を結像させるための撮像レンズと、
前記撮像レンズにより結像した被写体光学像を撮像素子によって画像データに変換して撮影画像を取得する撮像手段と、
前記撮像手段により取得された前記撮影画像に対して画像処理を施すための画像処理手段と、
前記画像処理手段を介して得られる画像を表示する画像表示手段と
を具備する撮像装置であって、
前記画像処理手段は、
前記撮影画像のエッジを抽出してエッジ抽出画像を得るためのエッジ抽出手段と、
前記エッジ抽出手段によるエッジ抽出画像を前記画像表示手段に供給して表示に供するエッジ抽出表示モードと前記エッジ抽出手段を介さない前記撮影画像をそのまま前記画像表示手段に供給して表示に供する通常画像表示モードとを有する表示処理手段と、
所定の条件に基づいて前記表示処理手段の前記エッジ抽出表示モードと前記通常画像表示モードとを選択的に切替えるモード選択手段と
を備えてなることにより、
前記エッジ抽出表示モードと前記通常画像表示モードとを前記所定の条件に応じて切替え、前記エッジ抽出表示モードと前記通常画像表示モードのそれぞれが持つ利点を活かし且つ欠点を補った表示を行って、画像を見ながら容易に且つ効果的にフレーミングおよびフォーカス調整を行うことが可能となる。
本発明の撮像装置の一つの実施の形態に係るデジタルカメラの制御系の要部の電子機械的なシステム構成を示すブロック図である。 図1のデジタルカメラの外観構成を上面側から見た状態を模式的に示す平面図である。 図1のデジタルカメラの外観構成を正面被写体側から見た状態を模式的に示す正面図である。 図1のデジタルカメラの外観構成を背面撮影者側から見た状態を模式的に示す背面図である。 図1のデジタルカメラにおける基本的な画像処理を示すフローチャートである。 図1のデジタルカメラにおけるガンマ補正処理を説明するために横軸を入力信号そして縦軸を出力信号としてガンマ補正曲線を示すガンマ補正特性図である。 図1のデジタルカメラにおけるガンマ補正処理を説明するために一般的な画像表示出力装置における入力に対する出力の特性を横軸を入力信号そして縦軸を出力信号として示す入出力特性図である。 図1のデジタルカメラにおける色補正処理を説明するために色空間における色補正を模式的に示すCbCr色空間図である。 図1のデジタルカメラにおけるエッジ強調処理を説明するための原理的ブロック図である。 図1のデジタルカメラにおけるエッジ抽出モードでのモード変更処理を説明するためのフローチャートである。 図1のデジタルカメラにおける図9のエッジ強調処理に用いるローパスフィルタの特性の例を示す図であり、(a)は、通常のスルー画像表示時のローパスフィルタ特性、そして(b)は、エッジ抽出モード時のローパスフィルタ特性をそれぞれ示す図である。 図1のデジタルカメラにおけるエッジ強調処理による表示画像の例を示す図であり、(a)は、通常のスルー画像表示時の表示画像、そして(b)は、エッジ抽出モード時のエッジ抽出画像の表示画像をそれぞれ示す図である。 図1のデジタルカメラにおけるエッジ抽出結果のレベルに対応してエッジ抽出表示モードと通常画像表示モードとを切替えるためのレベル区分を決定するしきい値を設定する方法を説明するための図である。 図1のデジタルカメラにおける被写体輝度に対応してエッジ抽出表示モードと通常画像表示モードとを切替えるための被写体輝度の区分を決定するしきい値を設定する方法を説明するための図である。 図1のデジタルカメラにおける撮像素子のゲイン値に対応してエッジ抽出表示モードと通常画像表示モードとを切替えるためのゲイン値の区分を決定するしきい値を設定する方法を説明するための図である。 図1のデジタルカメラにおけるエッジ抽出結果のレベルまたは被写体輝度の区分判定に撮影画像のブロック領域毎の値を用いる場合の撮影画像のブロック分割を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明に係る撮像装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
ここでは、撮像装置としてのデジタルカメラの実施の形態について説明するが、本発明は、これに限定されるものではなく、カメラ機能を持つ電子機器、あるいは撮像装置に係る画像を処理するための画像処理IC(集積回路)および画像処理ソフトウェアなどの画像処理全般に適用することが可能である。
図1〜図4には、本発明の一つの実施の形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラの基本的な構成を示している。図1は、デジタルカメラの制御系のシステム構成の概要を模式的に示すブロック図である。図2は、図1のデジタルカメラの外観構成を上方から見た模式的な平面図、図3は、図1のデジタルカメラのレンズユニットを外した状態の外観構成を正面被写体側から見た模式的な正面図、そして図4は、図1のデジタルカメラの外観構成を背面撮影者側から見た模式的な背面図である。
図1〜図4に示すデジタルカメラは、その外観構成を図2〜図4に示したように、サブ液晶ディスプレイ(サブLCD)1、レリーズボタン2、モード切替ダイヤル3、光学ファインダ4、ストロボ発光部5、リモートコントロール受光部(リモコン受光部)6、レンズマウント7、オートフォーカス表示発光ダイオード(AF表示LED)8、ストロボ表示発光ダイオード(ストロボ表示LED)9、液晶ディスプレイモニタ(LCDモニタ)10、広角側(WIDE)ズームボタン11、望遠側(TELE)ズームボタン12、電源スイッチ13、操作ボタン群14、メモリカード収納部15、測距ユニット16、電気接点17およびレンズユニット18を具備している。
さらに、図1〜図4に示すデジタルカメラは、図1に主として電子的な制御に係るシステム構成を示すように、上述のサブLCD1、ストロボ発光部5、リモコン受光部6、レンズマウント7、AF表示用LED8、ストロボ表示用LED9およびLCDモニタ10に加えて、撮像素子101、フロントエンド部(F/E部)102、SDRAM(シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)103、カメラプロセッサ104、RAM(ランダムアクセスメモリ)107、ROM(リードオンリメモリ)108、サブCPU(サブ中央処理部)109、操作部110、サブLCDドライバ111、ブザー113、ストロボ回路114、音声記録ユニット115、音声再生ユニット116、LCDドライバ117、ビデオアンプ(ビデオ増幅器)118、ビデオコネクタ119、内蔵メモリ120、メモリカードスロット121、USB(ユニバーサルシリアルバス)コネクタ122およびシリアルインタフェース部123を備えている。
レンズマウント7は、明確には図示していないが、ズームレンズ系およびズームモータを含むズーム光学系、フォーカスレンズ系およびフォーカスモータを含むフォーカス光学系、絞りおよび絞りモータを含む絞りユニットを内蔵したレンズユニット18を着脱可能に装着する。レンズマウント7近傍のカメラボディ内部には、シャッタ19−1aおよびシャッタモータ19−1を含むシャッタユニット、並びにモータドライバ19−2を有しており、このレンズマウント7に設けられた電気接点17を介して、レンズマウント7に装着されたレンズユニット18からレンズ情報を取得したり、モータドライバ19−2からのズーム、フォーカスおよび絞り駆動信号を、レンズユニット18に供給してそれぞれズームモータ、フォーカスモータおよび絞りモータを駆動させたりする。シャッタモータ19−1は、モータドライバ19−2によって駆動される。
フロントエンド部102は、CDS(相関2重サンプリング部)102−1、AGC(自動利得制御部)102−2、A/D(アナログ−デジタル)変換部102−3およびTG(タイミングジェネレータ)102−4を有している。
カメラプロセッサ104は、第1の撮像信号処理ブロック104−1、第2の撮像信号処理ブロック104−2、CPU(中央処理部)ブロック104−3、ローカルSRAM(ローカルスタティックランダムアクセスメモリ)104−4,USB処理ブロック104−5、シリアル処理ブロック104−6、JPEGコーデック(CODEC)ブロック104−7、リサイズ(RESIZE)ブロック104−8、ビデオ信号表示ブロック104−9およびメモリカードコントローラブロック104−10を有している。
操作部110は、図2に示すレリーズボタン2、モード切替ダイヤル3、図4に示すWIDEズームボタン11、TELEズームボタン12、電源スイッチ13および操作ボタン群14を含んでいる。
音声記録ユニット115は、音声記録回路115−1、マイクアンプ(マイクロフォン増幅器)115−2およびマイク(マイクロフォン)115−3を有しており、音声再生ユニット116は、音声再生回路116−1、オーディオアンプ(オーディオ増幅器)116−2およびスピーカ116−3を有している。シリアルインタフェース部123は、シリアルドライバ回路123−1およびシリアルコネクタ123−2を有している。
サブLCD1、レリーズボタン2およびモード切替ダイヤル3は、図2に示すように、カメラボディの上面に配置されている。サブLCD1は、例えば、撮影可能枚数等を表示するための表示部として用いられる。レリーズボタン2は、2段階に押下操作することができ、1段目の押下で自動合焦(AF)動作、そして2段目まで押下すると撮影動作というような動作をさせることができる。一般に、1段目の押下を「半押し」、そして2段目の押下を「全押し」などと称する。モード切替ダイヤル3は、その操作によって、撮影モード、再生モード等のデジタルカメラの動作モードを切り替える。
また、光学ファインダ4の対物面、ストロボ発光部5、リモコン受光部6、レンズマウント7および測距ユニット16は、図3に示すように、カメラボディの正面側に配置されている。SDカード等のメモリカードを装填するためのメモリカード収納部15は、カメラボディの物体(被写体)側から見て左側面に配設されている。このメモリカード収納部15の内部にメモリカードスロット121が設けられていて、このメモリカードスロット121にメモリカードMCを挿入することによってメモリカードMCを装填する。
さらに、光学ファインダ4の接眼部、AF表示用LED8、ストロボ表示用LED9、LCDモニタ10、WIDEズームボタン11、TELEズームボタン12、電源スイッチ13および操作ボタン群14は、図4に示すように、カメラボディの背面側に配置されている。
操作ボタン群14は、再生ボタン、頻繁に使うセルフタイマ/削除ボタン、メニュー(MENU)/オーケー(OK)ボタン、上/ストロボボタン、下/マクロボタン、左/画像確認ボタン、右ボタン、画像を表示させるディスプレイボタン等を含んでいる。上/ストロボボタン、下/マクロボタン、左/画像確認ボタンおよび右ボタンは、十字キーに相当する上下左右ボタンを構成している。
このデジタルカメラにおいては、例えば、MENUボタンの操作で各種設定を行う画面を表示させ、その状態で上下左右ボタンを操作することにより、手動フォーカシングモードに移行させることができる。手動フォーカシングモードを選択した後は、再びMENUボタンの操作によってスルー画像を表示させることができる。手動フォーカシングモードでスルー画像を表示している状態では、例えば上下ボタンによりレンズユニット18のフォーカスレンズ系の位置を光軸方向に沿って任意の位置に駆動して、フォーカシング操作を行うことができる。
次に、図1に示したデジタルカメラの制御系の概略について説明する。ここでは、主として本発明の理解に必要な部分について詳細に述べ、本発明の理解のためにさほど重要でない部分については、かならずしも詳細に述べていない。
レンズユニット18におけるズーム光学系のズームレンズ系と、フォーカス光学系のフォーカスレンズ系とは、撮像光学系を構成し、被写体の光学像を撮像素子101の受光面に結像する。モータドライバ19−2は、カメラプロセッサ104のCPUブロック104−3によって制御され、レンズユニット18におけるズーム駆動モータ、フォーカス駆動モータ、絞りモータおよびカメラボディ内のマウント7近傍に配置されたシャッタモータ19−1を駆動する。
撮像素子101は、例えばCMOS(相補型金属酸化物半導体)イメージセンサまたはCCD(電荷結合素子)イメージセンサ等の固体撮像素子を用いて構成し、被写体の光学像を光電変換して、電子的な画像信号として取り込む。フロントエンド部102は、カメラプロセッサ104のCPUブロック104−3によって制御される。カメラプロセッサ104の第1の撮像信号処理ブロック104−1から垂直駆動信号(VD)および水平駆動信号(HD)が供給されるTG102−4によって、撮像素子101、CDS102−1、AGC102−2およびA/D変換部102−3の駆動タイミング信号を発生し、それぞれ所定のタイミングにて駆動する。
CDS102−1は、撮像素子101から出力される画像信号に対して相関二重サンプリングを行って画像ノイズを除去する。AGC102−2は、CDS102−1で相関二重サンプリングされた、画像信号の利得調整を行う。A/D変換部102−3は、AGC102−2で利得調整された画像信号をデジタル信号に変換する。
カメラプロセッサ104において、第1の撮像信号処理ブロック104−1は、撮像素子101で撮像され、フロントエンド部102から出力される画像データにホワイトバランス調整やガンマ調整を行い、且つ上述したように、フロントエンド部102のTG102−4にVD信号およびHD信号を供給する。第2の撮像信号処理ブロック104−2は、フィルタリング処理によって画像データを輝度データ・色差データに変換する処理を行う。CPUブロック104−3は、上述したように装置各部の動作を制御する。ローカルSRAM104−4は、上述した制御に必要なデータ等を、一時的に、格納する。
さらに、カメラプロセッサ104において、USB処理ブロック104−5は、USB規格に従ってPC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器と接続し、外部機器との間で通信を行うためのUSB信号処理を行い、シリアルブロック104−6は、RS−232C等のシリアル通信規格に従ってPC等の外部機器と接続し、外部機器との間で通信を行うためのシリアル信号処理を行い、JPEGコーデックブロック104−7は、画像データに対するJPEG圧縮/伸張を行い、リサイズブロック104−8は、外挿/内挿等の補間処理により画像データのサイズを拡大/縮小し、ビデオ信号表示ブロック104−9は、画像データをLCDモニタ10やテレビジョン(TV)受像機等の外部表示機器に表示するためのビデオ信号に変換し、メモリカードコントローラブロック104−10は、メモリカード装填部15内のメモリカードスロット121に装填されたメモリカードに、撮影された撮像画像データを記録し、メモリカードに記録された撮像画像データを再生するためのメモリカードの書き込み/読み出し制御を行う。
LCDドライバ117は、LCDモニタ10を駆動する回路であり、このLCDドライバ117は、ビデオ信号表示ブロック104―9から出力されるビデオ信号を、LCDモニタ10に表示するための信号に変換する機能をも有している。LCDモニタ10は、主として画像を表示するためのモニタであり、撮影前に被写体の状態を観察するためのスルー表示、撮影した画像を確認するための表示およびメモリカードや内臓メモリ120に記録した画像データを確認/鑑賞するための再生表示等の表示を行う。
次に、図1〜図4に示されたデジタルカメラの基本的な動作を説明する。図1および図2において、ストロボ発光部5およびストロボ回路114は、被写体における自然光等の光量が足りない場合に光量を補うために用いる。すなわち、暗い場所の撮影や被写体が暗い場合の撮影には、カメラプロセッサ104からストロボ回路114にストロボ発光信号を与えることによって、ストロボ回路114が、ストロボ発光部3を発光させて被写体を照明する。
測距ユニット16は、当該デジタルカメラと被写体との間の距離を計測して、被写体の距離情報を得る。近年のデジタルカメラにおけるオートフォーカシング(AF)には、一般に、マウント7に装着されたレンズユニット18の光学系によって撮像素子101に結像された被写体像の合焦評価値としてのコントラスト等を検出し、コントラストが最も高い位置にレンズユニット18のフォーカスレンズ系を移動させてフォーカスを合わせる、いわゆるCCD−AF方式が用いられている。しかしながら、このようなCCD−AF方式は、レンズを少しずつ動かしコントラストを探していくためフォーカス動作が遅いという問題があった。そこで、測距ユニット16を用いて被写体との距離情報を常に取得し、この距離情報に基づいてフォーカスレンズ系を一気に移動してフォーカス動作を高速化するようにしている。
温度センサ124は、環境温度を測定するために設けられており、デジタルカメラの内外の温度を測定し、温度が異常に上昇している場合には、デジタルカメラの電源を落としたり、温度センサのデータを参照してカメラの制御内容を変更したりする。
レンズマウント7は、交換可能なレンズユニット18をカメラボディに結合するためのものであり、レンズユニット18とレンズマウント7とにそれぞれネジが切られたねじ込み式や、レンズユニット18とレンズマウント7とにそれぞれ数個の爪を配してレンズユニット18を回転させることにより固定するバヨネット式などが知られている。電気接点17は、カメラボディ側が、それに装着されているレンズからレンズ情報を取得したり、モータドライバ7−5からのズーム、フォーカスおよび絞り等の駆動信号をレンズユニット18に伝達してレンズを駆動させるためのものである。
ROM108には、CPUブロック104−3にて解読することが可能なコードで記述された制御プログラムや制御するためのパラメータが格納されている。そして、このデジタルカメラの電源がオン状態になると、前述したプログラムは、図示していないメインメモリにロードされ、CPUブロック104−3はそのプログラムに従って装置各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等を、一時的に、RAM107および後述するカメラプロセッサ104内にあるローカルSRAM104−4に保存する。また、ROM108として書き換え可能なフラッシュROMを使用することによって、制御プログラムや制御するためのパラメータを変更することが可能となり、容易に機能のバージョンアップを行うことができる。
SDRAM103は、上述したカメラプロセッサ104で画像データに各種処理を施す際に、画像データを一時的に保存する。保存される画像データは、例えば、撮像素子101から、F/E部102を経由して取り込み、第1の撮像信号処理ブロック104−1でホワイトバランス設定、ガンマ設定が行われた状態のRAW−RGB画像データや、第2の撮像信号処理ブロック104−2で輝度データ/色差データ変換が行われた状態のYCbCr画像データ、そしてJPEGコーデックブロック104−7で、JPEG圧縮されたJPEG画像データなどである。
メモリカードスロット121は、撮影した画像データを記憶するためのメモリカードMCを着脱可能に装填するためのコネクタスロットであり、このメモリカードスロット121に装填されたメモリカードの書き込み/読み出し制御は、メモリカードスロット121を介してメモリカードコントローラブロック104−10によって行われる。内蔵メモリ120は、撮影した画像データを記憶するためのメモリであり、メモリカードスロット121にメモリカードMCが装着されていない場合であっても、撮影した画像データを記憶することができるようにするために設けられている。LCDドライバ117は、後述するLCDモニタ10を駆動するドライブ回路であり、ビデオ信号表示ブロック104−9から出力されたビデオ信号を、LCDモニタ10に表示するための信号に変換する機能も有している。
LCDモニタ10は、撮影前に被写体の状態を監視する画像データを表示し、撮影した画像の画像データを表示し、メモリカードMCや上述した内蔵メモリ120に記録した画像データを表示すること、などを行うために設けられている。ビデオアンプ(ビデオ増幅器)118は、ビデオ信号表示ブロック104−9から出力されたビデオ信号を、75Ω等のインピーダンスの信号にインピーダンス変換するための増幅器であり、ビデオコネクタ119は、テレビジョン(TV)受像機等の外部表示機器と接続するためのコネクタである。
USBコネクタ122は、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器との間をUSB接続するためのコネクタである。シリアルドライバ回路123−1およびシリアルコネクタ123−2を備えるシリアルインタフェース部123は、標準化された在来のシリアル通信規格、例えばRS−232C規格等、に従ってPC等の外部機器との間でシリアル通信を行うためのインタフェースを構成している。すなわち、シリアルドライバ回路123−1は、シリアル処理ブロック104−6の出力信号を電圧変換する回路であり、シリアルコネクタ123−2は、シリアルドライバ回路123−1で電圧変換されたシリアル出力をPC等の外部機器に接続するためのコネクタである。
サブCPU109は、例えば同一チップ上にROM・RAMを内蔵したマイクロプロセッサ等のCPUであり、操作部110やリモコン受光部6等の出力信号をユーザーの操作情報として、カメラプロセッサ104のCPUブロック104−3に与えたり、CPUブロック104−3から出力されるカメラの状態情報に基づいて、サブLCD1、AF表示用LED8、ストロボ表示用LED9およびブザー113に制御信号を供給したりする。
サブLCD1は、例えば、撮影可能枚数等を表示するための表示部であり、サブLCDドライバ111は、サブCPU109の出力信号に基づいてサブLCD1を駆動する回路である。AF表示用LED8は、撮影時の合焦状態を表示するためのLEDであり、ストロボ表示用LED9は、ストロボ発光用コンデンサの充電が完了して発光可能となっているか否か等の発光準備状態を表示するためのLEDである。なお、これらAF表示用LED8とストロボ表示用LED9とを、他の表示用途、例えば、メモリカードのアクセス中を示す表示に使用するなどしても良い。
リモコン受光部6は、ユーザーが操作するリモコン送信機(図示していない)からの赤外線等の光信号を受信する。
音声記録ユニット115は、マイク115−3により、ユーザーが音声信号を入力し、マイク115−3に入力された音声信号をマイクアンプ115−2で増幅し、マイクアンプ115−2で増幅された音声信号を音声記録回路115―1で記録する。また、音声再生ユニット116は、記録された音声信号を、音声再生回路116−1により、スピーカから出力再生するための信号に変換し、音声再生回路116−1で変換された音声信号をオーディオアンプ116−2により増幅して、オーディオアンプ116−2で増幅された信号により、スピーカ116−3を駆動して音声信号を音声出力する。
次に、上述のように構成された本発明の一つの実施の形態に係るデジタルカメラにおける本発明の特徴となる構成および動作について具体的に説明する。ここで説明している実施の形態は、それに限定されることはなく、当業者が容易に想到できる範囲内において、種々に修正または変形して実施することができる。
〔画像処理〕
図5に示すフローチャートは、上述したデジタルカメラにおける基本的な画像処理の全体の流れを示している。
図5のフローチャートは、この種のデジタルカメラにおける一般的な画像処理の一例を示しており、この画像処理は、図1におけるCPUブロック104−3の制御に基づき、第1の撮像信号処理ブロック104−1および第2の撮像信号処理ブロック104−2において実行される。
撮像素子101から出力される画像信号を、CDS102−1における相関2重サンプリングおよびAGC102−2における自動利得制御により、1画素毎にサンプリングして、A/D変換部102−3にてA/D変換したデータは、未だ画像処理されていない段階であるため一般にRAWデータと称されており、カメラプロセッサ104の第1の撮像信号処理ブロック104−1および第2の撮像信号処理ブロック104−2等の画像処理部に入力される画像データはこのようなRAWデータである。
〔ステップS11〜ホワイトバランス(WB)処理〕
図5のフローチャートにおいて、RAWデータは、まず、ホワイトバランス(WB)処理に供される(ステップS11)。
例えば撮像素子101として、CCDイメージセンサを用いている場合、被写体からの光量を蓄積するCCDイメージセンサのフォトダイオード上には1画素毎に個々に赤(レッド:R)、緑(グリーン:G)および青(ブルー:B)のいずれか1色のカラーフィルタが貼付されているが、これらカラーフィルタの色によって透過光量が異なっているため、各画素のフォトダイオードに蓄積される電荷量は、それぞれカラーフィルタの色毎に相違する。レッド(赤)、グリーン(緑)およびブルー(青)の3色のうち、
最も感度が高いのはグリーンであり、レッドおよびブルーは、グリーンと比較すると感度が低く約半分程度である。ステップS11のホワイトバランス(WB)処理では、これらの感度差を補い、撮影画像の中の白色を白く見せるために、R(赤)とB(青)に対するゲインを大きくする処理を行う。また、物の色は、光源の色によって変化するため、光源が変わっても白色を白く見せるようにR(赤)とB(青)のゲインを変更すべく制御する機能も有している。
〔ステップS12〜ガンマ(γ)補正処理〕
図6は、γ補正曲線の一例を示すものである。図6においては、横軸に入力信号、縦軸に出力信号を示しており、図示のように非線形な入出力変換を行う。一般に、LCD(液晶ディスプレイ)やCRT(陰極線管)等の表示出力装置においては、図7に示すように、入力に対して出力は、非線形な特性で出力される。例えば、図7のような非線形出力の場合、明るさに階調性が乏しく、また画像が暗くなる傾向があるため、人は適正に画像を読み取ることができない。そこで、ステップS12では、表示出力装置の特性を考慮して、出力が線形性を保つように、予め入力信号に非線形出力特性を打ち消すような入出力特性(ガンマ曲線)を与える処理を行う。これがガンマ補正処理である。
〔ステップS13〜補間処理〕
撮像素子101が、例えばCCDイメージセンサである場合、ベイヤ配列と称される配列で、1画素毎にR(赤)、G(緑)およびB(青)のいずれか1色のカラーフィルタが貼付されており、RAWデータでは1画素に1色の情報しか存在しない。しかしながら、RAWデータから観察に適する画像を具現化するためには、各画素にR(赤)、G(緑)およびB(青)の3色の情報が必要であり、各画素について、足りない2色の情報を補うために、周辺の画素から補間して色情報を生成する補間処理を行う。
〔ステップS14〜YCbCr変換処理〕
画像データは、RAWデータの段階では、R(赤)、G(緑)およびB(青)の3色によるRGBデータ形式であるが、YCbCr変換では、RGBデータを、輝度信号Yと色差信号CbおよびCrとのYCbCrデータ形式に変換する。デジタルカメラ等で一般的に用いられるファイル形式のJPEG画像においては、YCbCrデータから画像が作成されるため、RGBデータをYCbCrデータに変換する。この場合の変換式は、例えば次の通りである。
Y = 0.299×R + 0.587×G + 0.114×B
Cb=−0.299×R − 0.587×G + 0.886×B
Cr= 0.701×R − 0.587×G − 0.114×B
〔ステップS15〜色補正処理〕
色補正には、彩度設定、色相設定、部分的な色相変更設定および色抑圧設定などがある。彩度設定は、色の濃さを決定するパラメータ設定であり、例えば図8は、CbCr色空間を示すものであるが、例えば、第2象限でレッド(赤)の色に対して原点からレッド(赤)のドットまでのベクトルの長さが長い程、赤い色の濃さは濃くなる。次に、色相設定は、色合いを決定するパラメータである。例えば、図8の第3象限でグリーン(緑)の色に対してベクトルの長さが同じであってもベクトルの向きが異なると色合いは変わってくる。部分的な色相変更設定は、図8の第4象限に示すように部分的な色領域を回転させる設定である。彩度が強いと色が濃くなる一方で色ノイズが強くなる傾向にある。そこで色抑圧設定では、例えば輝度信号に対してしきい値を設け、しきい値よりも低い領域または高い領域に対して彩度を抑えることにより色ノイズを抑える制御を行う。
〔ステップS16〜エッジ強調処理〕
エッジ強調処理は、処理の概略を図9に示すブロック図として説明することができる。図9に示すようにエッジ強調処理の構成は、輝度信号Yから画像のエッジ部分を抽出するエッジ抽出フィルタ部B1と、エッジ抽出フィルタ部B1により抽出されたエッジに対してゲインを掛けて増幅するゲイン乗算部B2と、エッジ抽出部B1と並行して画像のノイズ成分を除去するローパスフィルタ(LPF)部B3と、ゲイン乗算後のエッジ抽出データとLPF処理後の画像データとを加算する加算部B4とを有する。エッジの強弱は、ゲイン乗算部B2のゲインによって決まり、ゲインが大きい場合にはエッジが強くなり、ゲインが小さい場合にはエッジが弱くなる。また、エッジ抽出フィルタB1のフィルタ係数によってもエッジの検出方向やエッジの抽出量が変わるため、重要なパラメータである。LPF部B3のフィルタ係数では、画像を平滑化して画像のノイズを減らしているが、LPFを強く掛けるとノイズは少なくなるが、一方で平滑化により細かな部分が潰れてしまい解像度が失われる傾向にある。
〔その他の画像処理〕
上述した各処理の他に、画像処理には、画像サイズを保存する画像サイズに変更するリサイズ処理および情報量を圧縮するJPEG圧縮処理などがあり、これらの処理を、必要に応じて、図5のフローの適宜箇所に挿入する場合がある。
〔エッジ抽出表示モードとスルー画像表示モードの切り替え〕
次に、上述のように構成されたデジタルカメラにおいて、本発明の特徴となるエッジ抽出表示モードと通常のスルー画像表示モードとの選択的な切り替え処理(請求項1または請求項2に対応する)について具体的に説明する。この処理も、図1におけるCPUブロック104−3の制御に基づき、第1の撮像信号処理ブロック104−1および第2の撮像信号処理ブロック104−2において実行される。
〔フローチャート〕
図10には、この実施の形態に係るデジタルカメラのエッジ抽出表示モードと通常のスルー画像表示モードとを選択的に切替える処理の流れを説明するためのフローチャートを示している。なお、このエッジ抽出表示モードと通常のスルー画像表示モードとの選択的な切替え処理ルーチンは、所定時間毎に定期的に実行するようにするか、またはモード変更に係る何らかの操作がなされたときにその都度実行するようにする。
この実施の形態に係るデジタルカメラにおける基本的な動作においては、通常はスルー画像表示モードでスルー画像を表示させておき、ユーザーが操作部110を操作してエッジ抽出表示モードを選択した場合にエッジ抽出表示モードに移行する。
すなわち、図10において、最初に、ユーザーによりエッジ抽出表示モードが選択されているか否かを判別し(ステップS21)、エッジ抽出表示モードが選択されていない場合には、そのまま処理を終了しスルー画像表示モードに戻る。
ステップS21において、エッジ抽出表示モードが選択されていると判断された場合には、エッジ抽出処理を行い(ステップS22)、エッジ抽出画像を表示して(ステップS23)、エッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードへ表示モードを変更する所定の条件に該当するか否かを判別する(ステップS24)。
ステップS24で、スルー画像表示モードへ表示モードを変更する所定の条件に該当しないと判定された場合には、ステップS22に戻り、エッジ抽出処理およびエッジ抽出表示を繰り返し、エッジ抽出表示モードを継続する。そして、ステップS24で、スルー画像表示モードへ表示モードを変更する所定の条件に該当すると判定された場合には、表示モードをスルー画像表示モードに変更してスルー画像表示を行って(ステップS25)、スルー画像表示モードからエッジ抽出表示モードへ表示モードを変更する所定の条件に該当するか否かを判別する(ステップS26)。
ステップS26で、エッジ抽出表示モードへ表示モードを変更する所定の条件に該当すると判定された場合には、ステップS22に戻り、表示モードをエッジ抽出表示モードに変更して、エッジ抽出処理およびエッジ抽出表示を行う。ステップS26で、エッジ抽出表示モードへ表示モードを変更する所定の条件に該当しないと判定された場合には、エッジ抽出表示モードの選択が終了しているか否かが判別され(ステップS27)、エッジ抽出表示モードの選択が終了していないと判定された場合には、ステップS25に戻り、スルー画像表示を繰り返す。ステップS27で、エッジ抽出表示モードの選択が終了していると判定された場合には、そのまま処理を終了しスルー画像表示モードに戻る。
〔エッジ抽出表示モードとスルー画像表示モード〕
ここで、上述したエッジ抽出表示モードとスルー画像表示モードの表示モード変更に係る個々の処理について、さらに詳細に説明する。
まず、エッジ抽出表示モードとスルー画像表示モードの相違について説明する。
スルー画像表示モードは、通常、撮影前に被写体構図(フレーミング)を確認するために撮像素子101を介して実質的にリアルタイムで取得される画像に対して先に述べた一連の画像処理を行い、そのままLCDモニタ10等の画像表示手段に表示するモードである。一方、エッジ抽出表示モードは、スルー画像表示モードで表示する画像とは、画像処理を変更し、スルー画像のエッジを抽出した画像を表示するモードである。
上述したように、この実施の形態に係るデジタルカメラにおいては、通常は、スルー画像表示モードでスルー画像を表示させておき、ユーザーが操作部110を操作してエッジ抽出表示モードを選択した場合にエッジ抽出表示モードに移行する。
スルー画像からのエッジ抽出には、図9に示すエッジ強調処理とは一部処理が異なり、輝度信号に対してエッジ抽出フィルタ部B1によるフィルタリングおよびゲイン乗算部B2によるゲイン乗算の処理を行い、LPF部B3の処理結果は出力されないようにする。 例えば、通常のスルー画像表示時は、LPF部B3において、図11(a)のようなフィルタ係数で処理し、エッジ抽出表示モードのときは図11(b)のような全てが0のLPFのフィルタ係数で処理する。このようにすることによって、LPF部B3による処理結果は0となりスルー画像のエッジのみを抽出したエッジ抽出画像を表示に供することが可能となる。例えば図12(a)のようなスルー画像は、エッジ抽出表示モードでは図12(b)のようなエッジのみを抽出した画像となる。
〔スルー画像表示モードとエッジ抽出表示モードの使い分け〕
エッジ抽出表示モードでは、図11(b)のように全てが0のフィルタ係数を用いているため、図12(b)のようにエッジのみの画像となり、色はモノトーンの一色表示となる。このように一色表示となることによって、ピント合わせ時のエッジの視認性に優れている。一方で、本来の色およびグラデーションとは異なる表示であるため、被写体をエッジのみで判断する必要があり、被写体の確認や、構図の確認には適していない。そこで、本発明では所定の条件によって、スルー画像表示モードとエッジ抽出表示モードを自動的に切り替えるようにして、常に状況に適した表示となるようにする。このように、エッジ抽出表示モードとスルー画像表示モードとを所定の条件に応じて切り換えるようにすることにより、エッジ抽出モードとスルー画像表示モードの各々が持つ利点を活かし、欠点を補った表示を行うことができる。
〔表示モード変更条件〕
次に、上述したスルー画像表示モードとエッジ抽出表示モードの表示モードの変更に係る種々の条件、すなわち、エッジ抽出表示モードにおけるスルー画像表示モードへの表示モード変更の条件(図10のステップS24における判別のための条件)およびスルー画像表示モードからエッジ抽出表示モードへの表示モード変更の条件(図10のステップS26における判別のための条件)について説明する。
〈エッジ抽出結果〉
まず、条件としてエッジ抽出結果を用いる場合(請求項3に対応する)について説明する。
エッジ抽出表示モードでは、スルー画像から画像処理を変更してエッジを抽出するために、図9に示すエッジ抽出フィルタ部B1およびゲイン乗算部B2による処理を行い、LPF部B3におけるLPFフィルタ係数を全て0にしてフィルタリング結果が出力されないようにしている。このように、抽出されたエッジ抽出フィルタ処理およびゲイン乗算処理後のエッジ抽出結果に対して予めレベル区分のしきい値を設定する。しきい値の設定方法としては、例えば、1画素単位で画素毎にしきい値と比較するようにしてもよいし、画面全体のエッジ抽出結果の平均をしきい値と比較するようにしてもよい。エッジ抽出結果がしきい値により規定されるレベル区分の範囲外である間はエッジ抽出表示モードで表示し、しきい値により規定されるレベル区分内となったときには通常のスルー画像表示モードに変更する。
なぜなら、エッジ抽出結果の絶対値が小さかったり、ほとんど出力されていないような状況ではエッジ抽出表示モードで表示し続けるメリットはないと思われる。そのような場合には、自動的にスルー画像表示モードに変更することによりエッジ確認を中止して、被写体確認を容易に行えるようにする。
このように、エッジ抽出結果レベルを表示モード変更の条件とすることによって、例えば、エッジ抽出結果レベルに予めしきい値を設定しておき、エッジ抽出結果レベルがしきい値を下回った場合にエッジ抽出モードからスルー画像表示モードに自動的に変更するようにする。こうして、エッジ抽出結果が小さかったり、ほとんど出力されないような状況では、エッジ抽出表示モードが選択されていても、スルー画像表示モードに変更することによりエッジ確認を中止し、被写体確認を行うようにすることができる。
〈被写体輝度〉
また、条件として被写体輝度を用いる場合(請求項4に対応する)について説明する。
この場合、スルー画像から被写体の輝度値平均を算出するようにしておき、予め輝度値平均に対して、輝度区分のしきい値を設定する。当該デジタルカメラの向きを変えて撮像視野を変化させ、構図を変更したときにスルー画像の輝度が変化した場合には輝度値平均が変化し、例えば、被写体輝度が明るく下限のしきい値を超えて、設定された輝度区分の範囲内である場合にはエッジ抽出表示モードで表示し、被写体が暗く被写体輝度値が下限のしきい値を下回って、設定された輝度区分の範囲外となったときには、通常のスルー画像表示モードに変更する。なぜなら、被写体輝度が暗い場合には、エッジを確認することが困難になるためエッジ抽出表示モードで表示し続けるメリットはない。そのような場合に、自動的にスルー画像表示モードに変更することによりエッジ確認を中止して、被写体確認を行うことができるようにする。
このように、被写体輝度を表示モード変更の条件とすることによって、例えば、被写体輝度値に予めしきい値を設定しておき、被写体輝度がしきい値を下回った場合にエッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに自動的に変更するようにする。こうして、被写体輝度が暗い場合には、エッジ確認が困難となるが、エッジ抽出表示モードが選択されていても、スルー画像表示モードに変更するようにすることでエッジ確認を中止し、被写体確認を行うようにすることができる。
〈撮像素子ゲイン〉
次に、条件として撮像素子101のゲイン値を用いる場合(請求項5に対応する)について説明する。
一般にこの種のデジタルカメラ等においては、スルー画像では被写体輝度に応じて撮像素子のゲイン値を調整制御し、被写体輝度が暗い場合にはゲイン値を高い値に変更し画像を明るくして視認性を高めている場合が多い。そこで、予め撮像素子101のゲイン値区分に対してしきい値を設定する。先に述べた被写体輝度の場合と同様に、当該デジタルカメラの向きを変えて撮像視野を変化させ、構図を変更したときにスルー画像の輝度が変化した場合には撮像素子101のゲイン値が変化するので、例えば、被写体輝度が明るくゲイン値が上限のしきい値以下となって、設定されたゲイン値区分の範囲内である場合にはエッジ抽出表示モードで表示し、被写体が暗くゲイン値が上限のしきい値を超えて設定されたゲイン値区分の範囲外となったときには、通常のスルー画像表示モードに変更する。なぜなら、エッジ抽出表示モードでは、エッジの視認性を高めるために強いエッジ強調処理を行っており、被写体輝度が暗くゲイン値が高い場合に、自動的にスルー画像表示モードを選択させることにより、エッジ抽出に伴うノイズの多い画像が表示されることが効果的に防止される。
このように、撮像素子101のゲイン値を表示モード変更の条件とすることによって、例えば、撮像素子101のゲイン値に予めしきい値を設定しておき、撮像素子101のゲイン値がしきい値を超えた場合にエッジ抽出モードからスルー画像表示モードに自動的に変更するようにする。エッジ抽出表示モードではエッジの視認性を高めるために強いエッジ強調処理を行っており、そのため撮像素子101のゲイン値が高いとノイズの多い画像となるが、エッジ抽出表示モードが選択されていても、撮像素子101のゲイン値が高い時に通常のスルー画像表示とすることにより、エッジ抽出表示によるノイズの多い画像を表示せずに済む。
〈しきい値設定方法〉
上述したエッジ抽出結果レベル、被写体輝度および撮像素子ゲイン値の区分に対するしきい値設定方法について、さらに詳細に説明する。なお、エッジ抽出結果レベル、被写体輝度および撮像素子ゲイン値に対しては、それぞれ個別に区分およびその区分のためのしきい値を設定する。しきい値の設定値は、予め設定した固定値をカメラ内のROM108に保持しておき、ROM108からRAM107やSDRAM103等に読み出して使用するようにしてもよく、ユーザーが操作部110を操作して任意に変更設定することができるようにしてもよい。
まず、エッジ抽出結果のレベル区分に対してしきい値を設定する方法を説明する。エッジ抽出結果には、図13に示すようにエッジの形態によってプラスに出力される場合とマイナスに出力される場合とがある。このようなエッジ抽出結果レベルに対して、エッジ抽出結果レベルを区分するしきい値としては、図13のようにプラス側のしきい値Th1と、マイナス側のしきい値Th2との両方を設定できるようにする。実際の設定にあたっては、プラス側のしきい値Th1とマイナス側のしきい値Th2の両方を設定するようにしてもよいし、いずれか一方だけを設定するようにしてもよい。片側だけを設定する場合、設定しない側のしきい値は、プラス側のしきい値Th1ならば設定できる最大値に設定し、マイナス側のしきい値Th2ならば設定できる最小値に設定する。
また、被写体輝度の輝度値区分に対してしきい値を設定する方法を説明する。図14に示すようにスルー画像から算出した被写体の輝度値平均に対して、輝度区分を規定する上限および下限のしきい値Th1およびTh2を設定する。このような輝度区分を規定するしきい値としては、上限の明るい側のしきい値Th1と、下限の暗い側のしきい値Th2との両方を設定できるようにする。実際の設定にあたっては、上限および下限の両方を設定するようにしてもよいし、いずれか一方だけを設定するようにしてもよい。片側だけを設定する場合、設定しない側のしきい値は、上限のしきい値Th1ならば設定できる最大値に設定し、下限のしきい値Th2ならば設定できる最小値に設定する。
そして、撮像素子101のゲイン値区分に対してしきい値を設定する方法を説明する。図15に示すようにスルー画像で使用している撮像素子101のゲイン値に対して、ゲイン値区分を規定する上限および下限のしきい値Th1およびTh2を設定する。このようなゲイン値区分を規定するしきい値としては、被写体が暗くゲイン値を高くする側の上限のしきい値Th1と、被写体が明るくゲイン値を低くする側の下限のしきい値Th2との両方を設定できるようにする。実際の設定にあたっては、上限および下限の両方を設定するようにしてもよいし、いずれか一方だけを設定するようにしてもよい。片側だけを設定する場合、設定しない側のしきい値は、上限のしきい値Th1ならば設定できる最大値に設定し、下限のしきい値Th2ならば設定できる最小値に設定する。
〈評価値取得方法としきい値判定方法〉
上述したエッジ抽出結果と被写体輝度については、評価値の取得としきい値の判定にあたり、スルー画像に対して、画面全体の平均値を用いるようにしてもよいし、図16に示すように、画面領域を水平方向および垂直方向にブロック分割して、各ブロック領域毎に平均を算出した結果を利用するようにしてもよい。
画面全体の平均値を用いる場合には、エッジ抽出結果または被写体輝度の評価値をDとすれば、評価値Dとしきい値との比較を行って、表示モードを決定する。
上述したように上限および下限の2つのしきい値に対して、評価値Dが2つのしきい値で規定される区分の範囲内にある場合(Th2≦D≦Th1)には、エッジ抽出表示モードで表示する。評価値Dが2つのしきい値で規定される区分の範囲外にある場合(Th2>D、またはD>Th1)には、スルー画像表示モードで表示する。
画像の画面をブロック分割して評価する場合には、各ブロック毎にエッジ抽出結果または被写体輝度の評価値Dを算出し、各ブロック毎の評価値Dとしきい値との比較を行う。
ブロック毎の評価値Dとしきい値との比較による結果を用いる場合には、次のような様々な制御方法が可能となる。
(1)1つのブロックでもしきい値による区分の範囲外になったら制御変更する。すなわち、エッジ抽出表示モードにおいて、ブロック分割した全てのブロックで評価値Dとしきい値との比較を行い、全ブロックのうちの1つのブロックでもしきい値で規定される区分の範囲外(Th2>D、またはD>Th1)となったら、表示モードをエッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに変更する。
(2)所定数以上のブロックがしきい値による区分の範囲外になったら制御変更する。すなわち、エッジ抽出表示モードにおいて、ブロック分割した全てのブロックで評価値Dとしきい値との比較を行い、しきい値で規定される区分の範囲外(Th2>D、またはD>Th1)となるブロックの数をカウントする。そして、しきい値区分範囲外のブロック数に対しても予めしきい値を設定しておき、しきい値区分範囲外のブロック数がブロック数のしきい値を超えた場合には、表示モードをエッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに変更する。
(3)特定ブロックがしきい値による区分の範囲外になったら制御変更する。すなわち、エッジ抽出表示モードにおいて、ブロック分割した各ブロックのうちの特定の1つ以上のブロックに着目し、該特定ブロックのみについて、評価値Dとしきい値との比較を行い、特定ブロックのうちの1つのブロックでもしきい値で規定される区分の範囲外(Th2>D、またはD>Th1)となったら、表示モードをエッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに変更する。この場合の特定ブロックの選択については、予め特定ブロックを選択設定して、ROM108に保持しておくようにしてもよいし、ユーザーが所望に応じてブロック選択することができるようにしてもよい。
また、撮像素子ゲインについては、撮像素子101の出力画像全体に均一のゲインが掛かるため、撮像素子ゲインを評価値Dとすると、この評価値Dと2つのしきい値とを比較する。エッジ抽出表示モードにおいて、評価値Dが2つのしきい値で規定される区分の範囲内にある場合(Th2≦D≦Th1)には、エッジ抽出表示モードで表示し、評価値Dが、しきい値で規定される区分の範囲外にある場合(Th2>D、またはD>Th1)には、スルー画像表示モードで表示する。
〈組合せ制御〉
上述したように、エッジ抽出結果レベル、被写体輝度および撮像素子ゲイン値の3つの要素に対して、個別にしきい値と比較した結果を判定して制御変更する以外に、これらの要素を適宜組み合わせて制御することも可能である。
例えば、上述した3つの要素に対応する制御変更に対して次のように優先順位を付ける。
撮像素子ゲイン値 < 被写体輝度 < エッジ抽出結果レベル
そして、優先順位が低い要素(被写体輝度および撮像素子ゲイン値)の一方または両方についてしきい値で規定する区分の範囲外となっても優先順位最上位のエッジ抽出結果レベルについてしきい値で規定する区分の範囲外となっていなければ制御変更を行わない。一方、優先順位最上位のエッジ抽出結果レベルについてしきい値で規定する区分の範囲外となった場合には、優先順位が低い要素のいずれかについてしきい値で規定する区分の範囲外となっていなければ制御変更を行わない。
このように、優先順位の低い要素だけが制御変更に該当する場合にも制御変更させず、優先順位最上位の要素のみが制御変更に該当するだけでは制御変更させないようにする。このようにすることで、各要素の個別判定で制御変更するようにすると表示モードが頻繁に切り替わるおそれがあるが、各要素を組合せ制御することで、表示モードが頻繁に切り替わるという問題を抑えることができる。
〈レリーズボタン動作〉
次に、条件としてレリーズボタンの操作状態を用いる場合(請求項6に対応する)について説明する。
一般に、この種のデジタルカメラにおいては、レリーズボタン2は2段階操作のスイッチとなっており、1段目の押操作、すなわち半押しは、フォーカスロックおよび露出固定に用いられ、2段目の押操作、すなわち全押しで、撮影動作、すなわち画像記録動作が行われる。先に述べたように、エッジ抽出表示モードは、表示が一色のモノトーン表示であるためエッジ確認には適しているが、被写体確認および構図確認(フレーミング)には適していない。エッジ抽出表示モードから撮影すると、例えば、被写体の色を確認することなく撮影し画像記録することになる。また、被写体が同系色のものが重なって区別がつきにくい構図になっていても、エッジ抽出表示モードでは色が分からないため、そのまま撮影し画像記録されてしまう。そのような問題を解決するために、レリーズボタン2で1段目が操作されると、エッジ抽出表示モードになっていてもスルー画像表示モードに切替えられて表示されるようにする。
このように、レリーズボタン2の操作を表示モード変更の条件とすることによって、レリーズボタン2の1段目が押下された半押し状態のときに、エッジ抽出モードからスルー画像表示モードに自動的に変更するようにすることによって、撮影時に被写体の形状、被写体の色および構図を確認して撮影を行うことが可能となる。
〈フォーカス動作〉
条件としてフォーカス操作を用いる場合(請求項7に対応する)について説明する。
本来、エッジ抽出表示モードが使用されるのは、ピント合せを行うときである。オートフォーカス作動時には特に必要はないが、手動操作でピント合わせを行うマニュアルフォーカス操作時には、自動的にエッジ抽出表示モードに変更されることが望ましい。そこで、フォーカスボタンまたはフォーカスレバー等の操作部材を用いてフォーカス操作を行った場合に、スルー画像表示モードからエッジ抽出表示モードに変更する。なお、フォーカス操作を止めた時には、エッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに変更する。
このように、フォーカス操作を表示モード変更の条件とすることによって、フォーカスボタンまたはフォーカスレバー等の操作部材を用いてフォーカス操作が行われたときに、スルー画像表示モードからエッジ抽出表示モードに自動的に変更するようにして、ユーザーにストレスを与えることなくフォーカス操作に必要なエッジ抽出表示モードに移行することができる。また、フォーカス操作を終了したときには、スルー画像表示モードに戻すようにすることによって、エッジ抽出表示モードでは困難な被写体確認や構図確認を容易に行うことができる。
〈ズーム動作〉
条件としてズーム操作を用いる場合(請求項8に対応する)について説明する。
既に述べたように、エッジ抽出表示モードは、ピント合せを行う場合に有効なモードであり、被写体確認および構図確認などには適していないため、ズーム操作を行う場合にはスルー画像表示モードを用いることが望ましい。そこで、エッジ抽出表示モードのときに、ズームボタンまたはズームレバー等のズーム操作部材を使用してズーム操作を行った場合に、エッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに変更する。そして、ズーム操作を止めた時には、スルー画像表示モードからエッジ抽出表示モードに変更する。この場合のズーム操作には、いわゆるデジタルズームを用いるズーム操作も含まれる。
このように、ズーム操作を表示モード変更の条件とすることによって、ズーム操作時に必要で、しかもエッジ抽出表示モードのままでは困難な、被写体確認や構図確認を、ズームボタンまたはズームレバー等のズーム操作部材を用いたズーム操作が行われたときに、エッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに自動的に変更するようにして、ズーム操作時に被写体の形状、色および構図を容易に確認することが可能となる。
〈絞り動作〉
条件として絞り操作を用いる場合(請求項9に対応する)について説明する。
エッジ抽出表示モードでは、エッジのみを表示するので被写体の明るさを正しく認識することができないため、絞りを変更しても被写体の明るさがどの程度変化したかを認識することはできない。そこで、エッジ抽出表示モード時に、絞りが変更された場合にはエッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに自動的に変更するようにすることが望ましい。この場合、絞り操作を止めた時には、スルー画像表示モードからエッジ抽出表示モードに変更する。エッジ抽出表示モードに戻すときは、絞り操作を止めてからユーザーが被写体の明るさを確認できるようにするために、適切な時間だけスルー画像表示モードで表示を行ってからエッジ抽出表示モードに戻すようにしてもよい。
このように、絞り操作を表示モード変更の条件とすることによって、絞り変更操作時に必要で、しかもエッジ抽出モードのままでは困難な、被写体の明るさの変化を認識することが、絞り操作が行われたときに、エッジ抽出モードからスルー画像表示モードに自動的に変更するようにして、被写体の明るさ変化を容易に確認することが可能になる。また、絞り操作を終了した後に、スルー画像表示モードからエッジ抽出表示モードに戻すときには、絞り操作の終了後直ちに表示モードを変更せずに、少し時間を遅らせて被写体の明るさを確認した後に表示モードを戻すようにすることがさらに望ましい。
〈表示拡大〉
さらに、条件として部分拡大表示時の表示位置変更を用いる場合(請求項10に対応する)について説明する。
一部のデジタルカメラには、フォーカシング状態を確認し易いようにするために、スルー画像の一部を拡大して表示する部分拡大表示モードを備えているものがある。このような場合、部分拡大する位置を指定するには、操作部110のキー等を使ってスルー画像から拡大位置を選択指定するが、このときのスルー画像の表示モードが、エッジ抽出表示モードの場合には被写体確認や構図確認をすることが難しい。そこで、エッジ抽出表示モードのときに、スルー画像の拡大位置を指定する場合には、一旦スルー画像表示モードに変更し、拡大位置指定が終了したらエッジ抽出表示モードに戻すようにすることが望ましい。
このように、スルー画像の部分拡大表示モードでスルー画像における部分拡大する位置を変更指定する操作を条件とすることによって、エッジ抽出表示モードのままでは、部分拡大表示しても被写体を確認したり、構図を確認したりすることが容易ではないが、部分拡大する位置を変更指定する操作が行われたときに、エッジ抽出表示モードからスルー画像表示モードに自動的に変更するようにして、被写体の形状、色および構図等を容易に確認することが可能となる。
1 サブ液晶ディスプレイ(サブLCD)
2 レリーズボタン
3 モード切替ダイヤル
4 光学ファインダ
5 ストロボ発光部
6 リモートコントロール受光部(リモコン受光部)
7 レンズマウント
8 オートフォーカス表示発光ダイオード(AF表示LED)
9 ストロボ表示発光ダイオード(ストロボ表示LED)
10 液晶ディスプレイモニタ(LCDモニタ)
11 広角側(WIDE)ズームボタン
12 望遠側(TELE)ズームボタン
13 電源スイッチ
14 操作ボタン群
15 メモリカード収納部
16 測距ユニット
17 電気接点
18 レンズユニット
101 撮像素子
102 フロントエンド部(F/E部)
103 SDRAM(シンクロナスダイナミックランダムアクセスメモリ)
104 カメラプロセッサ
107 RAM(ランダムアクセスメモリ)
108 ROM(リードオンリメモリ)
109 サブCPU(サブ中央処理部)
110 操作部
111 サブLCDドライバ
113 ブザー
114 ストロボ回路
115 音声記録ユニット
116 音声再生ユニット
117 LCDドライバ
118 ビデオアンプ(ビデオ増幅器)
119 ビデオコネクタ
120 内蔵メモリ
121 メモリカードスロット
122 USB(ユニバーサルシリアルバス)コネクタ
123 シリアルインタフェース部
19−1a シャッタ
19−1 シャッタモータ
19−2 モータドライバ
102−1 CDS(相関2重サンプリング部)
102−2 AGC(自動利得制御部)
102−3 A/D(アナログ−デジタル)変換部
102−4 TG(タイミングジェネレータ)
104−1 第1の撮像信号処理ブロック
104−2 第2の撮像信号処理ブロック
104−3 CPU(中央処理部)ブロック
104−4 ローカルSRAM(ローカルスタティックランダムアクセスメモリ)
104−5 USB処理ブロック
104−6 シリアル処理ブロック
104−7 JPEGコーデック(CODEC)ブロック
104−8 リサイズ(RESIZE)ブロック
104−9 ビデオ信号表示ブロック
104−10 メモリカードコントローラブロック
115−1 音声記録回路
115−2 マイクアンプ
115−3 マイク(マイクロフォン)
116−1 音声再生回路
116−2 オーディオアンプ(オーディオ増幅器)
116−3 スピーカ
123−1 シリアルドライバ回路
123−2 シリアルコネクタ
特開2010−114556号公報 特開2010−16783号公報 特開平9−326025号公報

Claims (10)

  1. 被写体光学像を結像させるための撮像レンズと、
    前記撮像レンズにより結像した被写体光学像を撮像素子によって画像データに変換して撮影画像を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段により取得された前記撮影画像に対して画像処理を施すための画像処理手段と、
    前記画像処理手段を介して得られる画像を表示する画像表示手段と
    を具備する撮像装置であって、
    前記画像処理手段は、
    前記撮影画像のエッジを抽出してエッジ抽出画像を得るためのエッジ抽出手段と、
    前記エッジ抽出手段によるエッジ抽出画像を前記画像表示手段に供給して表示に供するエッジ抽出表示モードと前記エッジ抽出手段を介さない前記撮影画像をそのまま前記画像表示手段に供給して表示に供する通常画像表示モードとを有する表示処理手段と、
    所定の条件に基づいて前記表示処理手段の前記エッジ抽出表示モードと前記通常画像表示モードとを選択的に切替えるモード選択手段と
    を備えてなることを特徴とする撮像装置。
  2. ピント調整のためのフォーカシング調整機構を含み、被写体光学像を結像させるための撮像レンズと、
    前記撮像レンズにより結像した被写体光学像を撮像素子によって画像データに変換して撮影画像を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段により取得された前記撮影画像に対して画像処理を施すための画像処理手段と、
    前記画像処理手段を介して得られる画像を表示する画像表示手段と
    を具備する撮像装置であって、
    前記画像処理手段は、
    前記撮影画像のエッジを抽出してエッジ抽出画像を得るためのエッジ抽出手段と、
    前記撮像手段により取得された前記撮影画像をピント調整および構図確認のためのスルー画像として前記画像表示手段に供給しリアルタイム的なスルー画像表示に供するに際し、前記エッジ抽出手段によるエッジ抽出画像を前記画像表示手段に供給して表示に供するエッジ抽出表示モードと前記エッジ抽出手段を介さない前記撮影画像をそのまま前記画像表示手段に供給して表示に供する通常画像表示モードとを有する表示処理手段と、
    所定の条件に基づいて、前記スルー画像表示における前記表示処理手段の前記エッジ抽出表示モードと前記通常画像表示モードとを選択的に切替えるモード選択手段と
    を備えてなることを特徴とする撮像装置。
  3. 前記モード選択手段は、前記所定の条件として、前記エッジ抽出手段により抽出されるエッジの抽出結果のレベル区分を予め設定しておき、エッジ抽出結果のレベル変化に対応して前記エッジ抽出表示モードおよび前記通常画像表示モードのいずれか一方を選択する手段を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記モード選択手段は、前記所定の条件として、被写体輝度の区分を予め設定しておき、被写体輝度の変化に対応して前記エッジ抽出表示モードおよび前記通常画像表示モードのいずれか一方を選択する手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記モード選択手段は、前記所定の条件として、被写体輝度に応じて制御される前記撮像手段の前記撮像素子のゲイン値の区分を予め設定しておき、前記撮像素子のゲイン値に対応して前記エッジ抽出表示モードおよび前記通常画像表示モードのいずれか一方を選択する手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 押操作によりフォーカスロックおよび画像記録を操作指示するためのレリーズボタンを含み、
    前記モード選択手段は、前記所定の条件として、前記レリーズボタンのフォーカスロック操作の有無を用い、前記エッジ抽出表示モードが選択されていても前記フォーカスロック操作に対応して前記通常画像表示モードを選択する手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 手動によるピント合わせのためのマニュアルフォーカシング手段を含み、
    前記モード選択手段は、前記所定の条件として、前記マニュアルフォーカシング手段のマニュアルフォーカシング動作の有無を用い、前記マニュアルフォーカシング動作にのみ対応して前記エッジ抽出表示モードを選択し、それ以外には前記通常画像表示モードを選択する手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の撮像装置。
  8. ズーミングのためのズーミング手段を含み、
    前記モード選択手段は、前記所定の条件として、前記ズーミング手段のズーミング動作の有無を用い、前記エッジ抽出表示モードが選択されていても前記ズーミング動作にのみ対応して前記通常画像表示モードを選択し、それ以外には前記エッジ抽出表示モードを選択する手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の撮像装置。
  9. 絞り操作のための絞り操作手段を含み、
    前記モード選択手段は、前記所定の条件として、前記絞り操作手段の絞り操作動作の有無を用い、前記エッジ抽出表示モードが選択されていても前記絞り操作動作にのみ対応して前記通常画像表示モードを選択し、それ以外には前記エッジ抽出表示モードを選択する手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の撮像装置。
  10. 前記表示処理手段は、前記撮影画像の指示された一部を部分的に拡大して前記画像表示手段に供給して表示に供する部分拡大表示機能をさらに含み、
    前記モード選択手段は、前記所定の条件として、前記部分拡大表示機能による部分拡大表示における拡大表示部分を変更指示する操作の有無を用い、前記エッジ抽出表示モードが選択されていても前記拡大表示部分の変更操作時にのみ対応して前記通常画像表示モードを選択し、それ以外には前記エッジ抽出表示モードを選択する手段を含むことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の撮像装置。
JP2011208532A 2011-09-26 2011-09-26 撮像装置 Pending JP2013070304A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011208532A JP2013070304A (ja) 2011-09-26 2011-09-26 撮像装置
US13/626,347 US8928783B2 (en) 2011-09-26 2012-09-25 Imaging apparatus including switchable edge extraction

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011208532A JP2013070304A (ja) 2011-09-26 2011-09-26 撮像装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013070304A true JP2013070304A (ja) 2013-04-18

Family

ID=48475468

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011208532A Pending JP2013070304A (ja) 2011-09-26 2011-09-26 撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013070304A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017005528A (ja) * 2015-06-11 2017-01-05 キヤノン株式会社 撮像装置
JP2018133094A (ja) * 2018-03-14 2018-08-23 株式会社ニコン 画像処理装置、画像表示装置、撮像装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001086385A (ja) * 1999-09-14 2001-03-30 Nikon Corp 電子カメラ
JP2003230052A (ja) * 2002-02-01 2003-08-15 Nikon Corp 電子カメラ、画像処理プログラムおよび画像処理方法
JP2007028380A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Sony Corp 撮像装置
JP2007060328A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Sony Corp 撮像装置および表示制御方法
JP2011130112A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Sony Corp 表示支援装置及び撮像装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001086385A (ja) * 1999-09-14 2001-03-30 Nikon Corp 電子カメラ
JP2003230052A (ja) * 2002-02-01 2003-08-15 Nikon Corp 電子カメラ、画像処理プログラムおよび画像処理方法
JP2007028380A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Sony Corp 撮像装置
JP2007060328A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Sony Corp 撮像装置および表示制御方法
JP2011130112A (ja) * 2009-12-16 2011-06-30 Sony Corp 表示支援装置及び撮像装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017005528A (ja) * 2015-06-11 2017-01-05 キヤノン株式会社 撮像装置
US10551535B2 (en) 2015-06-11 2020-02-04 Canon Kabushiki Kaisha Image pickup apparatus capable of inserting and extracting filter
JP2018133094A (ja) * 2018-03-14 2018-08-23 株式会社ニコン 画像処理装置、画像表示装置、撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8928783B2 (en) Imaging apparatus including switchable edge extraction
US7706674B2 (en) Device and method for controlling flash
EP2186345B1 (en) Imaging apparatus and imaging method
JP4824586B2 (ja) 撮像装置
JP6019964B2 (ja) 画像処理装置及びそれを搭載した撮像装置、並びに画像処理方法
JP5660341B2 (ja) 撮像装置、撮像方法
JP5123137B2 (ja) 撮像装置および撮像方法
JP5553230B2 (ja) 撮像装置および撮像処理方法
JP5817131B2 (ja) 撮像装置と撮像方法並びに撮像プログラム
JP5794475B2 (ja) 撮像装置
KR20080101277A (ko) 히스토그램을 디스플레이 하는 디지털 영상 처리 장치 및그의 동작 방법
JP4855155B2 (ja) 撮像装置及びこれを用いた撮影方法
JP2014161079A (ja) 画像生成装置及び方法、並びに撮像装置
JP5948997B2 (ja) 撮像装置及び撮像方法
JP5629456B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP2013070304A (ja) 撮像装置
JP2012124652A (ja) 撮像装置及び画像処理方法
JP5310331B2 (ja) 撮像装置および撮像方法
WO2006054763A1 (ja) 電子カメラ
JP5418553B2 (ja) 撮像装置及びこれを用いた撮影方法
JP5799690B2 (ja) 撮像装置及びその制御方法
JP2012129611A (ja) 撮像装置
JP4954658B2 (ja) 画像処理装置
JP2010016783A (ja) 撮像装置
JP5091734B2 (ja) 撮像装置および撮像方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150820

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160401