JP2013067832A - 原子層堆積法によるフレキシブル基板への成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

原子層堆積法によるフレキシブル基板への成膜方法及び成膜装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置全体を小型化すると共に、作業効率を向上させて生産性を向上させることができる成膜方法及び成膜装置を提供する。
【解決手段】複数のガイドローラーユニット200は、フレキシブル基板107を適宜屈曲させ該フレキシブル基板107の内側に第1空間部201と、この第1空間部201に隣接する第2空間部203とが形成される。また、フレキシブル基板107と、チャンバー100の壁部とで第3空間部203、第4空間部204が形成される。第1空間部201に第1の前駆体ガスが供給される。第2空間部202に第1のパージガスが供給される。第3空間部203に第2の前駆体ガスが供給される。第4空間部204に第2のパージガスが供給される。
【選択図】図2

Description

本発明は、フレキシブル基板上に薄膜を形成する成膜方法及び成膜装置に関する。より詳しくは、原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)による成膜法を用い、フレキシブル基板を断続的または連続的に搬送しながら該フレキシブル基板上に薄膜を形成する成膜方法及び成膜装置に関する。
気相を用いて薄膜を形成する方法は、大別して化学的気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)と物理的気相成長法(PVD:Physical Vapor Deposition)とがある。
PVDとして代表的なものには真空蒸着法やスパッタ法などがあり、特にスパッタ法では一般に装置コストは高いが膜質と膜厚の均一性に優れた高品質の薄膜の作製が行えるため、表示デバイスなどに広く応用されている。
CVDは真空チャンバー内に原料ガスを導入し、熱エネルギーによって基板上で1種類あるいは2種類以上のガスを分解または反応させて固体薄膜を成長させるものである。反応を促進させたり、反応温度を下げたりするため、プラズマや触媒(Catalyst)反応を併用するものもある。プラズマを併用するものをPECVD(Plasma Enhanced CVD)、触媒反応を併用するものをCat−CVD(Catalytic CVD)と呼ぶ。化学的気相成長法は成膜欠陥が少ない特徴を有し、ゲート絶縁膜の成膜など半導体デバイス製造工程に主に適用されている。
原子層堆積法(ALD:Atomic Layer Deposition)は、表面吸着した物質を表面における化学反応によって原子レベルで1層ずつ成膜していく方法であり、CVDに分類される。ALDが一般的なCVDと区別されるのは、一般的なCVDが単一のガスまたは複数のガスを同時に用いて基板上で反応させて薄膜を成長させるのに対して、ALDでは前駆体(またはプリカーサーともいう)と呼ばれる活性に富んだガスと反応性ガス(これもALDでは前駆体と呼ばれる)を交互に用い、基板表面における吸着と続く化学反応によって原子レベルで1層ずつ薄膜を成長させていく特殊な成膜方法にある。
具体的には、表面吸着において表面がある種のガスで覆われるとそれ以上そのガスの吸着が生じない自己制限(self−limiting)効果を利用し、表面が前駆体を1層吸着したところで未反応の前駆体を排気する。続いて反応性ガスを導入して先の前駆体を酸化または還元して所望の組成を有する薄膜を1層得たのち反応性ガスを排気する。これを1サイクルとしこのサイクルを繰り返して、1サイクルで1層ずつ、薄膜を成長させていくものである。従ってALDでは薄膜は二次元的に成長する。ALDでは、従来の蒸着法やスパッタ法などとの比較ではもちろん、一般的なCVDなどと比較しても成膜欠陥が少ないことが特徴であり、様々な分野に応用が期待されている。
ALDでは、第2の前駆体を分解し、基板に吸着している第1の前駆体と反応させる工程において、反応を活性化させるためにプラズマを用いる方法があり、これはプラズマ活性化ALD(PEALD:Plasma Enhanced ALD)または単にプラズマALDと呼ばれる。
ALDは他の成膜法と比較して斜影効果が無いなどの特徴があるため、ガスが入り込める隙間があれば成膜が可能であり、高アスペクト比を有するラインやホールの被覆のほか3次元構造物の被覆用途でMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)関連にも応用が期待されている。
以上述べてきたような成膜法を用いて薄膜を形成する対象は、ウェハーやフォトマスクなどの小さな板状の基板、ガラス板などの大面積でフレキシブル性が無い基板、またはフィルムなどの大面積でフレキシブル性がある基板、など様々に存在する。これに対応してこれらの基板に薄膜を形成するための量産設備では、コスト、取り扱いの容易さ、成膜品質などによって様々な基板の取り扱い方法が提案され、実用化されている。
例えばウェハーでは基板一枚を成膜装置に供給して成膜して、その後、次の基板へ入れ換えて再び成膜を行う枚葉式や、複数の基板をまとめてセットし全てのウェハーに同一の成膜を行うバッチ式等がある。
また、ガラス基板などに成膜を行う方法には、成膜の源となる部分に対して基板を逐次搬送しながら同時に成膜を行うインライン式や、さらには、主にフレシキブル基板に対してはロールから基板を巻き出し、搬送しながら成膜を行い、別のロールに基板を巻き取る、いわゆるロールツーロールによるウェブコーティング方式がある。フレシキブル基板だけでなく、成膜対象となる基板を連続搬送できるようなフレキシブルなシートまたは一部がフレシキブルとなるようなトレイに載せて連続成膜する方式も、ウェブコーティング方式に含まれる。
いずれの成膜法、基板取り扱い方法も、コスト、品質、取り扱いの容易さなどから判断して最適な組み合わせが採用されている。
ALDの欠点として特殊な材料を使用する点やそのコスト等が挙げられるが、最大の欠点は、ALDは1サイクルで1層ずつ原子レベルの薄膜を成長させていく方法であるため、蒸着やスパッタ等の成膜法と比較しても5〜10倍ほど成膜速度が遅いことにある。
これを解決するため、一つのチャンバーで前駆体の供給と排気を繰り返す従来の方法(これを時間分割型という)から、チャンバーを幾つかに分割しそれぞれのチャンバーには単一の前駆体またはパージガスを供給して、各チャンバー間を基板が行き来する空間分割型が提案されている(例えば特許文献1)。
WO2007/112370A1
しかし空間分割型において、従来の方法及び装置では隔壁によって接続される複数のチャンバーが必要になるか、あるいは一つのチャンバーを隔壁によって複数の領域に分割する必要があるため、装置構造は複雑になる。
また、例えば、ローラーによってフレキシブル基板の進行方向を変化させる機構を用いて各前駆体及び/またはパージガスが存在する各チャンバーへ基板を搬送、往復させる空間分割型成膜装置では、各チャンバーを隔てる隔壁に基板を通過させるための開口部を設け、該開口部に基板を通してローラーに引っかけ、これを繰り返していく成膜前の準備工程を含む(これを通紙という)。開口部の両側のチャンバーに存在するガスが互いに混合しないよう、開口部の寸法は必要最小限の大きさに設計されている。このため該開口部へ基板を通していく工程は作業効率が悪く従って生産性も低いものであった。
本発明の目的は、フレキシブル基板上に薄膜を形成する成膜装置及び成膜方法であって、装置全体を小型化すると共に、作業効率を向上させて生産性を向上させることができる成膜方法及び成膜装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、連続して延在するフレキシブル基板をガイドローラーに掛装させてチャンバー内を搬送させ、前記搬送中に原子層堆積法により前記フレキシブル基板上に薄膜を形成する成膜方法であって、前記複数のガイドローラーにより、搬送中の前記フレキシブル基板を適宜屈曲させることで該フレキシブル基板の内側に第1空間部と、この第1空間部に隣接する第2空間部とが形成されるガイドローラーユニットを複数設け、さらに、前記フレキシブル基板が搬送される方向で前記各ガイドローラーユニットよりも上流側および下流側に位置するフレキシブル基板と、前記チャンバーの壁部とにより前記第2空間部に隣接する第3空間部を形成し、前記第1空間部に第1の前駆体ガスを供給し、前記第2空間部に前記第1の前駆体ガスおよび第2の前駆体ガスをパージする第1のパージガスを供給し、前記第3空間部に前記第2の前駆体ガスを供給することを特徴とする成膜方法。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の成膜方法において、前記各ガイドローラーユニットよりも上流側および下流側に位置するフレキシブル基板と、前記チャンバーの壁部とにより第4空間部を形成し、前記第4空間部に第2のパージガスを供給することを特徴とする。
請求項3記載の発明は、連続して延在するフレキシブル基板上に原子層堆積法により薄膜を形成する成膜装置であって、前記フレキシブル基板が挿入される挿入口と前記フレキシブル基板が排出される排出口と複数のガイドローラーとが設けられたチャンバーと、前記フレキシブル基板を前記挿入口から前記チャンバー内に挿入し前記複数のガイドローラーに掛装して前記チャンバー内を搬送させ前記排出口から排出させる搬送手段と、前記複数のガイドローラーに搬送中の前記フレキシブル基板が掛装されることで前記フレキシブル基板を適宜屈曲させ該フレキシブル基板の内側に第1空間部と、この第1空間部に隣接する第2空間部とが形成される複数のガイドローラーユニットと、前記フレキシブル基板が搬送される方向で前記各ガイドローラーユニットの上流側および下流側に位置するフレキシブル基板と、それらフレキシブル基板に対向する前記チャンバーの壁部とで前記第2空間部に隣接する箇所に形成される第3空間部と、前記第1空間部に第1の前駆体ガスを供給する第1の前駆体ガス供給手段と、前記第2空間部に前記第1の前駆体ガスおよび第2の前駆体ガスをパージする第1のパージガスを供給する第1のパージガス供給手段と、前記第3空間部に前記第2の前駆体ガスを供給する第2の前駆体ガス供給手段とを備えることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の成膜装置において、前記複数のガイドローラーユニットに掛装されたフレキシブル基板と、前記各ガイドローラーユニットの上流側および下流側に位置するフレキシブル基板と、前記チャンバーの壁部とで第4空間部が形成され、前記第4空間部に第2のパージガスを供給する第2のパージガス供給手段を備えることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項3または請求項4記載の成膜装置において、前記第3空間部にプラズマを誘起させるプラズマ誘起手段を備えることを特徴とする。
本発明によれば、フレキシブル基板によって、前駆体ガスまたは/及びパージガスを互いに隔離するようにしたので、成膜前の準備工程でフレキシブル基板を成膜装置にセットする工程を短時間で効率的に行えるので、作業効率を向上させて生産性を向上させることができる。
また従来は、各前駆体または/及びパージガスゾーンを仕切る隔壁が必要で有ったが、本発明による成膜装置はこれが不要になるため、構成の簡素化を図れひいては装置全体の小型化を実現することができる。
本発明の実施の形態に係る成膜装置の主要部の概略図である。 本発明の実施の形態に係る成膜装置にフレキシブル基板を設置した状態を示す概略図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について、詳細に説明する。
本実施の形態の成膜装置は、連続して延在するフレキシブル基板上に原子層堆積法により薄膜を形成するものである。
図1、図2に示すように、成膜装置は、チャンバー100と、不図示の搬送手段と、複数のガイドローラーユニット200と、第1の前駆体ガス供給手段103と、第1のパージガス供給手段104と、第2の前駆体ガス供給手段105と、第2のパージガス供給手段106などを含んで構成されている。
チャンバー100は、フレキシブル基板107が挿入される挿入口100Aと、フレキシブル基板107が排出される排出口100Bと、複数のガイドローラー101とが設けられている。
前記の搬送手段は、フレキシブル基板107を挿入口100Aからチャンバー100内に挿入し複数のガイドローラーに掛装してチャンバー100内を搬送させ排出口100Bから排出させるものである。
なお、チャンバー100には、挿入口100Aおよび排出口100Bを設けず、チャンバー100内にフレキシブル基板107を巻き出すための巻出し部やフレキシブル基板107を巻き取るための巻き取り部を設けても良い。
複数のガイドローラーユニット200は、複数のガイドローラー101に搬送中のフレキシブル基板107が掛装されることでフレキシブル基板107を適宜屈曲させ該フレキシブル基板107の内側に第1空間部201と、この第1空間部201に隣接する第2空間部203とが形成されるものである。
より詳細には、複数のガイドローラー101は、それらの順に並べられた互いに近接する一対の第1ガイドローラー10と、互いに対向する一対の第2ガイドローラー12と、互いに近接する一対の第3ガイドローラー14と、方向転換用の第4ガイドローラー16とを有している。
フレキシブル基板107が、一対の第1〜第3ガイドローラー10,12,14のうちの一方のガイドローラーに掛装され第4ガイドローラー16に掛装されたのち、一対の第1〜第3ガイドローラー10,12,14のうちの他方のガイドローラーに掛装される。
これにより、一対の第3ガイドローラー14と第4ガイドローラー16との間に第1空間部201が形成される。
また、一対の第1ガイドローラー10と第3ガイドローラー14との間に第2空間部202が形成される。
また、フレキシブル基板107が搬送される方向で各ガイドローラーユニット200の上流側および下流側に位置するフレキシブル基板107と、それらフレキシブル基板107に対向するチャンバー100の壁部とで第2空間部203に隣接する箇所に第3空間部203が形成される。
また、複数のガイドローラーユニット200に掛装されたフレキシブル基板107と、各ガイドローラーユニット200の上流側および下流側に位置するフレキシブル基板107と、チャンバー100の壁部とで第4空間部204が形成される。
第1の前駆体ガス供給手段103は、第1空間部201に第1の前駆体ガスを供給するものである。
第1のパージガス供給手段104は、第2空間部202に第1の前駆体ガスおよび第2の前駆体ガスをパージする第1のパージガスを供給するものである。
第2の前駆体ガス供給手段105は、第3空間部203に第2の前駆体ガスを供給するものである。
第2のパージガス供給手段106は、第4空間部204に第1の前駆体ガスおよび第2の前駆体ガスに対して不活性な第2のパージガスを供給するものであり、第2のパージガスは、第1の前駆体ガスおよび第2の前駆体ガスをパージする第1のパージガスを補佐するものである。
これらガス供給手段103、104,105,106は、単一の孔からなるガス導入口で構成されていても、複数の孔からなるガス導入口で構成されていてもよい。
また、ガス供給手段103、104,105,106は、ガスの空間濃度分布を改善するために前記の孔に孔空きパイプなどを接続した形態としてもよい。
また、第2の前駆体ガスによる反応を活性化させるため、第3空間部203にプラズマを誘起させるプラズマ誘起手段102を設けても良い。
また、第4空間部204に第1の排気口111を設け、第3空間部203に第2の排気口112を設けると、第1,第2の前駆体ガスの混合がよりいっそう妨げられて好適である。
また、第1空間部201に第3の排気口113を設けても良く、この場合、第1,第2の前駆体ガスの混合がよりいっそう妨げられて好適である。
以上のような構成によれば、フレキシブル基板107によって第1,第2の前駆体ガスまたは/及び第1、第2のパージガスが混合することを妨げる様に、チャンバー内100を、第1空間部201(第1の前駆体領域)、第2空間部202(第1のパージ領域)、第3空間部203(第2の前駆体領域)、第4空間部204(第2のパージ領域)に分けることができる。
すなわち、フレキシブル基板107によって、前駆体ガスまたは/及びパージガスを互いに隔離するようにした。
また、各前駆体ガスまたは/及びパージガスを隔離できればよいので、ガイドローラー101の配置やフレキシブル基板107の経路はこのとおりでなくともよい。
フレキシブル基板107については、薄膜を形成する部分はなるべくガイドローラー101に接触させないことが薄膜を安定して形成する上で望ましい。
ガスを導入する際には、本実施形態では第1の前駆体領域201と第1のパージ領域202が隣接する部分の二つのローラー101の幅を、可能な限り狭めておくことが要求される。第1のパージ領域202と第2の前駆体領域203が隣接する部分のローラー101の幅も同様である。
このようにすることで、第1の前駆体ガスと第2の前駆体ガスとの混合を抑制することができる。
次に本成膜装置を使って成膜を実施する方法を詳細に述べる。
フレキシブル基板107を成膜装置にセットする。この時成膜装置のチャンバー100には前述の各領域を隔てる隔壁が無いためフレキシブル基板107のセットはスムーズに行える。フレキシブル基板107を正しくセットすると、絶妙に配置されたガイドローラー101によってチャンバー100は該基板107を隔壁として第1の前駆体領域201、第1のパージ領域202、第2の前駆体領域203、第2のパージ領域204に隔離される。続いてチャンバー100を真空状態にする。求められる真空度は製造する膜の膜質や許される処理速度などによって変わってくるため、一義的に決定することは適当ではない。続いて前駆体ガス及びパージガスを導入する。この時、第1のパージ領域202のガス圧が、他の領域のガス圧よりも最も高く、そして第2のパージ領域204のガス圧が次いで高くなるように設定する。
これにより第1の前駆体ガスと第2の前駆体ガスがチャンバー100内で直接混合する確率を低くすることができる。これはパーティクルの発生による膜質の低下を避けるために重要である。
続いて前記の搬送手段によりフレキシブル基板107の搬送を開始する。搬送のスピードは膜質からの要求及び許容されるスループットによって制限されるため、規定することは好適ではない。
フレキシブル基板107は、チャンバー100内で複数のガイドローラーユニット200に掛装されて搬送される過程において、以下の1)、2)の工程が繰り返して実施されることにより、フレキシブル基板107の表面に1層ずつ成膜がなされる。
1)第1空間部201において第1の前駆体ガスにより前駆体をフレキシブル基板107の表面に吸着させる工程。
2)第3空間部203において第2の前駆体ガスにより前記前駆体に化学反応を生じさせる工程。
チャンバー100の排出口100Bから排出されたフレキシブル基板107を巻き取ったあとは、前駆体ガス及びパージガスの供給を止め、チャンバー100を真空引きしてチャンバー100内に残った前駆体ガスを完全に排気した後、チャンバー100をベントしてフレキシブル基板107を取り出す。
以上で成膜が完了する。
このように、成膜に用いるフレキシブル基板を用いて各前駆体または/及びパージガスを互いに隔離する構成を含む本発明の成膜方法を用いることによって、複数のチャンバーを用いたりチャンバーの内部に隔壁を設けたりすることなく、単一のチャンバーで成膜を行うことができ、装置構成を簡単な構成にすることができる。また装置構成が簡単な本発明の成膜装置を使用することによって、成膜の前工程において基板のセット(組み込み)を容易に行うことができ、生産性向上に寄与する。
本発明は基板を搬送しながら基板上に薄膜を作製する工程において、設備を大規模化することなく成膜を実施することができ、生産コスト低減に貢献する。
100……チャンバー
100A……挿入口
100B……排出口
101……ガイドローラー
102……プラズマ誘起手段
103……第1の前駆体ガス供給手段
104……第1のパージガス供給手段
105……第2の前駆体ガス供給手段
106……第2のパージガス供給手段
107……フレキシブル基板
111……第1の排気口
112……第2の排気口
113……第3の排気口
200……ガイドローラーユニット
201……第1空間部(第1の前駆体領域)
202……第2空間部(第1のパージ領域)
203……第3空間部(第2の前駆体領域)
204……第4空間部(第2のパージ領域)

Claims (5)

  1. 連続して延在するフレキシブル基板をガイドローラーに掛装させてチャンバー内を搬送させ、前記搬送中に原子層堆積法により前記フレキシブル基板上に薄膜を形成する成膜方法であって、
    前記複数のガイドローラーにより、搬送中の前記フレキシブル基板を適宜屈曲させることで該フレキシブル基板の内側に第1空間部と、この第1空間部に隣接する第2空間部とが形成されるガイドローラーユニットを複数設け、
    さらに、前記フレキシブル基板が搬送される方向で前記各ガイドローラーユニットよりも上流側および下流側に位置するフレキシブル基板と、前記チャンバーの壁部とにより前記第2空間部に隣接する第3空間部を形成し、
    前記第1空間部に第1の前駆体ガスを供給し、
    前記第2空間部に前記第1の前駆体ガスおよび第2の前駆体ガスをパージする第1のパージガスを供給し、
    前記第3空間部に前記第2の前駆体ガスを供給する、
    ことを特徴とする成膜方法。
  2. 前記各ガイドローラーユニットよりも上流側および下流側に位置するフレキシブル基板と、前記チャンバーの壁部とにより第4空間部を形成し、
    前記第4空間部に第2のパージガスを供給する、
    ことを特徴とする請求項1記載の成膜方法。
  3. 連続して延在するフレキシブル基板上に原子層堆積法により薄膜を形成する成膜装置であって、
    前記フレキシブル基板が挿入される挿入口と前記フレキシブル基板が排出される排出口と複数のガイドローラーとが設けられたチャンバーと、
    前記フレキシブル基板を前記挿入口から前記チャンバー内に挿入し前記複数のガイドローラーに掛装して前記チャンバー内を搬送させ前記排出口から排出させる搬送手段と、
    前記複数のガイドローラーに搬送中の前記フレキシブル基板が掛装されることで前記フレキシブル基板を適宜屈曲させ該フレキシブル基板の内側に第1空間部と、この第1空間部に隣接する第2空間部とが形成される複数のガイドローラーユニットと、
    前記フレキシブル基板が搬送される方向で前記各ガイドローラーユニットの上流側および下流側に位置するフレキシブル基板と、それらフレキシブル基板に対向する前記チャンバーの壁部とで前記第2空間部に隣接する箇所に形成される第3空間部と、
    前記第1空間部に第1の前駆体ガスを供給する第1の前駆体ガス供給手段と、
    前記第2空間部に前記第1の前駆体ガスおよび第2の前駆体ガスをパージする第1のパージガスを供給する第1のパージガス供給手段と、
    前記第3空間部に前記第2の前駆体ガスを供給する第2の前駆体ガス供給手段と、
    を備えることを特徴とする成膜装置。
  4. 前記複数のガイドローラーユニットに掛装されたフレキシブル基板と、前記各ガイドローラーユニットの上流側および下流側に位置するフレキシブル基板と、前記チャンバーの壁部とで第4空間部が形成され、
    前記第4空間部に第2のパージガスを供給する第2のパージガス供給手段を備える、
    ことを特徴とする請求項3記載の成膜装置。
  5. 前記第3空間部にプラズマを誘起させるプラズマ誘起手段を備える、
    ことを特徴とする請求項3または4記載の成膜装置。
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