JP2013063459A - アルミ鋳造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミ鋳造装置として、金型を効率よく所定温度に予熱して一定の加熱温度に保持でき、高歩留りで高品質の鋳造製品が得られ、高い熱効率でエネルギーコストを低減でき、鋳造能率も大きく改善し、金型の耐久性が向上し、良好な作業環境を実現でき、金型の改造・製作を安価に行えるものを提供する。
【解決手段】金型1,2の背面側に凹陥部3が形成され、凹陥部3に電磁誘導コイル4が配設され、電磁誘導コイル4への通電によって金型母材に生じる渦電流Eに伴うジュール熱で金型1,2を加熱するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、金型を用いてアルミニウム又はその合金(以降は総称してアルミという)からなる各種鋳品を製造するためのアルミ鋳造装置、特に低圧鋳造用又はグラビティ鋳造用として好適な該鋳造装置に関する。
従来より、アルミ鋳造装置として、各金型の背面側にガスバーナーを配備したものが汎用されている。これは、鋳造開始前に金型を該ガスバーナーによって所定温度まで予熱することにより、注湯直後のアルミ溶湯が金型に熱を奪われて急冷固化するのを防止し、もって鋳造不良や鋳造品質の低下を抑えるものである。しかしながら、このようなガスバーナーによる予熱では、燃焼状態をコントロールしにくく、加熱温度を一定に保持することが困難である上に局所的な低温部を生じ易いため、鋳造品質のばらつきが大きく、製品歩留が低くなり、且つ熱効率に劣ってエネルギーコストが高く付くという難点があり、また金型自体が燃焼ガスに晒されて劣化し易いことに加え、高温の燃焼排ガスによる作業環境の悪化という問題もあった。
一方、金型の予熱手段として、上記ガスバーナーに代えて、金型に孔を設けて電熱ヒーターを挿入したり、金型内に高温ガスを吹き込んだりする方法(特許文献1,2)も提案されている。しかるに、これらの方法では、金型に電熱ヒーター挿入孔やガス通路を設けるための加工に多大な手間を要し、金型の改造・製作に費用が嵩むと共に、エネルギーコストも高く付くという難点があった。
更に、アルミのダイカスト鋳造に関しては、始業時に低温で休止していた金型が注入溶湯によって所定の高温状態に達するまで、所謂捨て打ちとして製品化しない鋳造を繰り返すのが一般的であるが、この捨て打ちの無駄を少なくするために、金型外面に高周波誘導加熱コイルを密着させ、この加熱コイルによって生じるジュール熱で鋳造開始前の金型を予熱する方法が提案されている(特許文献3)。このようなダイカスト鋳造では、鋳造効率を高めるために、所謂プレッシャーダイカストとして溶湯の金型内への高圧注入(一般的に100kg/cm2 以上)と注湯後の金型の強制冷却によって鋳造サイクルを速くするのが普通であるから、上記予熱は金型温度で200℃前後と比較的低温でよい上、以降の連続鋳造サイクルに入れば予熱は不要となる。
しかるに、形態的に複雑であったり中空部を有する鋳造品の場合、ダイカスト鋳造ではキャビティ細部まで溶湯が廻りにくく、また中空部形成用の中子(砂型)が注湯圧に耐えられないことから、低圧鋳造法やグラビティ鋳造法を採用せざるを得ない。そして、これら低圧鋳造法やグラビティ鋳造法では、金型温度300〜550℃まで予熱する必要があるが、前記の高周波誘導加熱コイルによる予熱手段を適用しても、加熱効率が悪いために金型温度を充分に高められない上、予熱に長時間を要して鋳造能率が著しく低下することになる。
特開2002−254138号公報 特開2007−7681号公報 特開2001−113354号公報
本発明は、上述の情況に鑑み、低圧鋳造やグラビティ鋳造に好適なアルミ鋳造装置として、金型を効率よく所定温度に予熱して一定の加熱温度に制御でき、もって高歩留りで高品質の鋳造製品が得られる上、高い熱効率でエネルギーコストを低減でき、鋳造能率も大きく改善し、また金型の耐久性が向上すると共に良好な作業環境を実現でき、更に金型の大幅な軽量化と製作コストの低減を行えるものを提供することを目的としている。
上記目的を達成するための手段を図面の参照符号を付して示せば、請求項1の発明に係るアルミ鋳造装置は、金型1,2の背面側に凹陥部3が形成され、該凹陥部3に電磁誘導コイル4が配設され、この電磁誘導コイル4への通電によって金型母材に生じる渦電流に伴うジュール熱で金型1,2を加熱するように構成されてなる。
請求項2の発明は、上記請求項1のアルミ鋳造装置において、金型1,2が鉄材からなり、電磁誘導コイル4に周波数20〜1000Hzの電流を通電するように構成されてなる。
請求項3の発明は、上記請求項1又は2のアルミ鋳造装置において、金型1,2内部の要所にオイル冷却用流路5が設けられてなる構成としている。
請求項4の発明は、上記請求項1〜3のいずれかのアルミ鋳造装置において、凹陥部3の底部においてキャビティCに臨む金型壁1a,2aの最小厚みが10mm以上であり、その金型壁1a,2aの背面側に電磁誘導コイル4が配設されてなる。
請求項5の発明は、上記請求項1〜4のいずれかのアルミ鋳造装置において、金型1,2の背面側に複数の凹陥部3A〜3E,3F〜3Jが形成され、各凹陥部に電磁誘導コイル4が配設されてなる。
請求項6の発明は、上記請求項5のアルミ鋳造装置において、複数の凹陥部3A〜3E,3F〜3Jが金型1,2背面側からの深さの異なるものを含む構成としている。
請求項7の発明は、上記請求項1〜6のいずれかのアルミ鋳造装置において、金型1,2内へのアルミ溶湯の注入圧が0.1MPa以下の低圧鋳造用であるものとしている。
請求項8の発明は、上記請求項1〜6のいずれかのアルミ鋳造装置において、グラビティ鋳造用であるものとしている。
次に本発明の効果を図面の参照符号を附して説明する。まず、請求項1の発明に係るアルミ鋳造装置によれば、金型1,2の背面側に配設された電磁誘導コイル4への通電により、金型母材に生じた渦電流に伴って発生するジュール熱で金型1,2を金型を効率よく所定温度に予熱して加熱状態を維持できる上、その予熱温度及び以降の加熱温度を電磁誘導コイル4への通電制御によって精密に設定できるから、高歩留りで高品質の鋳造製品が得られることに加え、従来に比較して鋳造品の大幅な薄肉化が可能であり、また高い熱効率でエネルギーコストを低減でき、鋳造能率も大きく改善できる。しかして、電磁誘導コイル4は金型1,2の背面側に設けた凹陥部3に配設されているため、金型母材のキャビティC近傍に渦電流が到達し易く、それによってキャビティC近傍が効果的に予熱されると共に、金型1,2が凹陥部3による薄肉化で大幅に重量を低減できる。また、従来のガスバーナーによる加熱のように金型が高温の燃焼ガスに晒されることがないから、該金型1,2の耐久性が著しく向上すると共に、良好な作業環境を実現でき、更に金型1,2は、予熱用としての複雑な加工を施す必要がないから、その改造・製作を安価に行えるという利点がある。
請求項2の発明によれば、金型1,2が鉄材からなり、電磁誘導コイル4に周波数20〜1000Hzの電流を通電するように構成されているから、金型母材への渦電流の浸透深さが大きくなり、それだけ高い加熱効率が得られる。
請求項3の発明によれば、金型1,2内部の要所にオイル冷却用流路5が設けられているから、注湯後の所定時間後に該オイル冷却用流路5に冷却用オイルを流通させることにより、鋳造品の冷却を早めて鋳造効率を更に大きく高めることができる。
請求項4の発明によれば、金型1,2の凹陥部11,21の底部でキャビティCに臨む金型壁1a、2aの最小厚みを10mm以上としているから、該キャビティCに臨む金型壁1a,2aに対して渦電流を効率よく生じさせ、もって高い加熱効率を達成しつつ金型1,2の強度も充分に確保できる。
請求項5の発明によれば、金型1,2の背面側に設けた複数の凹陥部3A〜3E,3F〜3Jに各々電磁誘導コイル4が配設されているから、金型1,2の各凹陥部に対応する部位毎に適切な加熱温度を設定できると共に、隣接する凹陥部間の隔壁によって金型強度が増大するという利点がある。
請求項6の発明によれば、上記の複数の凹陥部3A〜3E,3F〜3Jが金型1,2背面側からの深さの異なるものを含むから、金型1,2におけるキャビティCの形状や湯道の配置等に応じて、部位毎に高い加熱効率が得られるように凹陥部深さを設定できる。
請求項7の発明によれば、金型1,2内へのアルミ溶湯の注入圧が0.1MPa以下の低圧鋳造用として、効率よく電磁誘導加熱を行えるものが提供される。
請求項8の発明によれば、グラビティ鋳造用として、効率よく電磁誘導加熱を行えるものが提供される。
本発明の第1実施形態に係るアルミ鋳造装置の概略構成を示す模式図である。 同第1実施形態のアルミ鋳造装置における下側金型の縦断側面図である。 本発明の第2実施形態に係るアルミ鋳造装置の上下両金型を各々背面側から見る斜視図である。 同第2実施形態のアルミ鋳造装置における下側金型の平面図である。
以下、本発明に係るアルミ鋳造装置の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、第1及び第2実施形態で共通する構成部分については、同一符号を附している。
図1で示す第1実施形態のアルミ鋳造装置は、低圧鋳造用又はグラビティ鋳造用として構成されており、離接動作する上下の金型1,2間で構成するキャビティC内に、湯道Lよりアルミ溶湯を注入圧0.1MPa以下の低圧(低圧鋳造)もしくは自重(グラビティ鋳造)で注湯し、冷却固化させることにより、例えば自動車部品としてのアルミ製エアーパイプを鋳造するものであり、キャビティC内には中空部形成用の中子6が配置している。なお、両金型1,2は炭素鋼等の鉄材からなる。
金型1,2には、それぞれ背面側の略全体にわたって複数の凹陥部3が形成されており、これら凹陥部3の各底部に電磁誘導コイル4が配設され、該電磁誘導コイル4へ通電して金型母材に渦電流を生じさせ、その渦電流に伴って発生するジュール熱によって金型母材の金属を加熱できるようになっている。また、両金型1,2の内部には各々要所にオイル冷却用流路5が形成されており、金型1,2の各々のオイル冷却用流路5にポンプP及び熱交換器Hを介して冷却用オイルOを循環流通させることにより、金型1,2を個別に排熱冷却できる仕様になっている。7は制御装置であり、各部位の電磁誘導コイル4による加熱温度、冷却用オイルOの流量、電磁誘導加熱及びオイル冷却のタイマーによるオン・オフ等を設定・制御できるようになっている。
図2は上記アルミ鋳造装置における金型の具体的構成を下側の金型2で代表して示している。図示のように、金型2(1)の各凹陥部3に配設された電磁誘導コイル4は、絶縁被覆した導線を保持枠40上で平坦な渦巻き状に巻回すると共に、その全体を絶縁材で被覆したものであり、凹陥部3の底部でキャビティCに臨む金型壁2a(1a)の背面側に沿って密接状態に装填されている。しかして、各凹陥部3内の電磁誘導コイル4の背面側にはガラスウールの如き断熱材8が充填されると共に、金型2(1)の背面側全体が背面カバー9にて覆われている。なお、図2における金型2(1)の表面側はキャビティC(図1参照)に臨んでおり、このキャビティCに臨む金型壁2a(1a)が略均等な厚みに設定されている。
上記構成のアルミ鋳造装置では、鋳造開始前に電磁誘導コイル4に通電することにより、その周りを周回する磁力線を生じ、これに伴って金型母材と該電磁誘導コイル4との間に渦電流が発生し、この渦電流と金型母材の持つ抵抗とによって発生するジュール熱により、金型1,2が加熱される。この加熱によって両金型1,2を所定温度まで予熱することにより、キャビティCへの注湯直後のアルミ溶湯が金型1,2に熱を奪われて急冷固化するのを防止できると共に、注湯以降についても電磁誘導コイル4への通電制御によって一定の加熱温度に維持できるから、高品質の鋳造製品を高歩留り且つ高能率で安定的に得ることが可能となる。また、この電磁誘導加熱による予熱では、金型1,2に局所的な低温部を生じる懸念がないから、鋳造品が複雑な形状であってもキャビティCの細部まで確実に溶湯を充填でき、特にパイプを初めとする中空部を有する鋳造品については従来のガスバーナー予熱による場合に比較して大幅な薄肉化が可能となる。一方、この電磁誘導加熱では、ガスバーナーや電熱ヒーターによる加熱に比較して格段に高い熱効率が得られるから、エネルギーコストを大きく低減できる。しかも、ガスバーナーによる加熱のように金型1,2が高温の燃焼ガスに晒されることがないから、該金型1,2の耐久性が著しく向上すると共に、良好な作業環境を実現できる。
更に、注湯後の所定時間後にオイル冷却用流路5に冷却用オイルOを流通させることにより、鋳造品の冷却を早めて鋳造効率を更に大きく高めることが可能である。一方、金型1,2は、背面側に凹陥部3を設けるだけで、予熱用としての複雑な加工を施す必要がないから、その改造・製作を安価に行えるという利点もある。
ここで、電磁誘導コイル4に通電する電流の周波数としては、特に制約されないが、20〜1000Hzの範囲とするのがよく、より好ましくは50〜500Hzの範囲が推奨される。この周波数が低過ぎる場合は、電磁誘導による発生熱量が不充分になり、加熱効率が低下する。逆に周波数が高過ぎる場合は、渦電流の浸透深さが浅くなり、やはり加熱効率が低下する。参考として、炭素鋼の磁性域を対象とした電磁誘導加熱における電流の周波数と渦電流の浸透深さとの相関データ(出典:社団法人日本溶接協会 2004年)を示す。
〔渦電流の浸透深さ mm/秒〕
<周波数> (50Hz) (500Hz) (1KHz) (3KHz) (10KHz) (200KHz)
21℃・・・・ 6.4 1.4 0.84 0.42 0.19 0.025
300℃・・・・ 8.6 1.9 0.122 0.58 0.26 0.035
600℃・・・・ 13.0 2.9 0.180 0.09 0.40 0.054
上表より、周波数50Hzの電流では、鋼材表面から21℃で6.4mm、600℃で13mmの深さまで到達するのに対し、10KHz以上の高周波電流になると鋼材表面から数10μm以下といった極表層にしか達しないことが判る。
一方、金型1,2の凹陥部11の底部におけるキャビティCに臨む金型壁1a,2aの厚みについては、特に制約されないが、最小厚みを10mm以上とするのがよく、薄過ぎては金型としての強度が不充分になる。
第2実施形態のアルミ鋳造装置は、自動車部品としてのアルミ製エアーパイプを鋳造するものであり、図3及び図4に示すように、炭素鋼からなる上下の金型1,2の矩形をなす背面側に、各々電磁誘導コイル4(図1,2参照)を配置するための複数(各5個)の矩形の凹陥部3A〜3Jが形成されている。なお、両金型1,2の側面には、オイル冷却用流路5の出入口が開口すると共に、両金型1,2間で構成する湯道Lの入口をなす溝を有している。しかして、凹陥部3A〜3Jはいずれも底面が金型背面に沿う平坦面をなすが、その深さは、キャビティC(図4参照)の形状と配置から、例えば金型1の凹陥部3A,3Bが30mm、凹陥部3Cが90mm、凹陥部3D,3Eが50mm、金型2の凹陥部3F,3G、3I,3Jが60mm、凹陥部3Hが25mmと異なっている。
このような構成では、金型1,2の背面側に設けた複数の凹陥部3A〜3E,3F〜3Jに各々配設した電磁誘導コイル4への通電量を個別に調整することにより、金型1,2の凹陥部3A〜〜3Jに対応する各部位毎に、キャビティCの形状や湯道Lの配置等に応じて高い加熱効率が得られるように適切な加熱温度を設定できる。
因みに、図3及び図4に示す上下の金型1,2及び中子を用い、毎回の鋳造前に電磁誘導コイル4への周波数60Hzの電流の通電量調整によって凹陥部3A〜3Jに対応する部位の金型温度を350〜500℃の範囲で適宜調整して予熱し、アルミ溶湯温度約700℃、湯口温度約550℃でエアーパイプを繰返し鋳造したところ、従来のガスバーナー予熱による鋳造に比較し、鋳造品の不良率が半減すると共に、鋳造サイクル時間も略半分に短縮できることが判明した。また、鋳造品の肉厚についても、ガスバーナー予熱による限界肉厚に対して約40%も削減できることが確認された。
本発明のアルミ鋳造装置は、アルミ溶湯の注入圧が0.1MPaを越える鋳造条件にも適用可能であるが、注入圧が0.1MPa以下の低圧鋳造用ならびにグラビティ鋳造用としての適用性に特に優れている。これは、上記低圧鋳造及びグラビティ鋳造は、鋳造品の構造が複雑である場合や、中空部形成用の中子を配置する場合に好適であるが、溶湯の注入圧が低いため、キャビティ細部まで確実に注湯する上で予熱温度を高くして、且つ局所的な低温部の生成を防止する必要があり、これに対処するのに本発明の電磁誘導コイルによる予熱が最適であることによる。
なお、実施形態では金型1,2の各々背面側に複数の凹陥部3を設けているが、鋳造品の形態や金型サイズによっては凹陥部を一つだけにしてもよく、また一つの凹陥部3内に独立した複数の電磁誘導コイル4を配設することも可能である。ただし、複数の凹陥部3を設ける構成では、隣接する凹陥部3,3間の隔壁部が補強壁として機能して金型強度の増大に繋がるという利点がある。
更に、本発明のアルミ鋳造装置においては、実施形態では省略しているが、アルミ溶湯を保持する坩堝や、この坩堝から供給されるアルミ溶湯を受け入れて湯道Lへ注湯する湯口桶についても、電磁誘導コイルによる電磁誘導加熱で所定温度に保持するように設定してもよい。また、本発明のアルミ鋳造装置における金型は、実施形態では上下の金型1,2を例示しているが、キャビティCを構成する金型分割数や、可動型と固定型の組合せ構成について制約はない。その他、本発明においては、キャビティC及び中子6の形状と配置形態、オイル冷却用流路のライン構成、制御装置等の付属設備の種類と配置等、細部構成については実施形態以外に種々設計変更可能である。
1,2 金型
1a,2a 金型壁
3 凹陥部
4 電磁誘導コイル
5 オイル冷却用流路
C キャビティ
L 湯道

Claims (8)

  1. 金型の背面側に凹陥部が形成され、該凹陥部に電磁誘導コイルが配設され、この電磁誘導コイルへの通電によって金型母材に生じる渦電流に伴うジュール熱で金型を加熱するように構成されてなるアルミ鋳造装置。
  2. 金型が鉄材からなり、前記電磁誘導コイルに周波数20〜1000Hzの電流を通電するように構成されてなる請求項1に記載のアルミ鋳造装置。
  3. 金型内部にオイル冷却用流路が設けられてなる請求項1又は2に記載のアルミ鋳造装置。
  4. 前記凹陥部の底部においてキャビティに臨む金型壁の最小厚みが10mm以上であり、その金型壁の背面側に電磁誘導コイルが配設されてなる請求項1〜3のいずれかに記載のアルミ鋳造装置。
  5. 金型の背面側に複数の前記凹陥部が形成され、各凹陥部に電磁誘導コイルが配設されてなる請求項1〜4のいずれかに記載のアルミ鋳造装置。
  6. 前記複数の凹陥部が金型背面側からの深さの異なるものを含む請求項5に記載のアルミ鋳造装置。
  7. 金型内へのアルミ溶湯の注入圧が0.1MPa以下の低圧鋳造用である請求項1〜6のいずれかに記載のアルミ鋳造用装置。
  8. グラビティ鋳造用である請求項1〜6のいずれかに記載のアルミ鋳造用装置。
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