JP2013062928A - 同期制御システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コントローラ装置1の制御周期よりも駆動周期が短いドライブ装置30Aが、コントローラ装置1からの同期信号に合わせて駆動周期の起動タイミングを調整する周期タイミング補正手段33を備え、調整後の起動タイミングに従って駆動されるシステムにおいて、制御周期が駆動周期の整数倍でない場合に、制御周期に含まれる駆動周期の回数と端数時間とを求め、駆動周期の回数を変えずに1回以上の駆動周期を増加させた時の増加分の合計時間が前記端数時間に一致するように当該駆動周期を演算し、または、駆動周期の回数を増加させて1回以上の駆動周期を減少させた時の減少分の合計時間が元の駆動周期と端数時間との差に一致するように当該駆動周期を演算する周期演算手段32を備える。
【選択図】図1
Description
この同期制御システムでは、例えば特許文献1に記載されているように、コントローラ装置から出力される同期信号とドライブ装置の駆動周期の起動カウンタ値のずれ量とを算出し、前記起動カウンタ値をわずかに増減させてずれ量を減少させ、最終的にコントローラ装置からの同期信号に起動カウンタ値の開始タイミングを合わせて同期させる方法が採られている。
同図において、1はコントローラ装置、3A〜3Cはコントローラ装置1により同期制御されるサーボ、インバータ等のドライブ装置、4A〜4Cはドライブ装置3A〜3Cによりそれぞれ駆動される負荷としてのモータ、2はコントローラ装置1とドライブ装置3A〜3Cとの間で同期信号や駆動データを伝送する信号伝送路である。
なお、ドライブ装置3A〜3Cの構成は同一であり、その台数は3台に限定されず任意の台数であればよい。
コントローラ装置1は、一定の制御周期を決定する周期処理11を行う。同期信号発生手段12は、周期処理11の終了/開始に従って、ドライブ装置3A,3B,3C側が定周期処理を起動する起動タイミングの基準となる同期信号を出力する。この同期信号は、例えば、コントローラ装置1のアプリケーションプログラムによる制御周期ごとに出力され、ドライブ装置3A,3B,3Cは、同期信号に同期してモータ4A〜4Cを駆動するようになっている。
まず、同期処理を開始する前は、コントローラ装置1の同期信号発生手段12から出力される同期信号に対して、ドライブ装置3Aによる駆動周期を示す周期処理タイマ値と周期起動タイミングとの関係は図5(a)[周期処理タイマ補正なし]に示す通りである。同図から明らかなように、周期起動タイミングは周期処理タイマ値が0の時に発生する。また、同期信号と周期起動タイミングとは一般にずれており、しかも同期信号の周期と周期起動タイミング(周期処理タイマがタイムアップするタイミング)の周期とは変わらないので、同期信号と周期起動タイミングとはずれたままの状態で推移している。
図4の周期タイミング補正手段33は、同期信号取得手段31を介して同期信号を検知すると周期処理タイマ値をラッチし、ラッチしたタイマ値T1とドライブ装置3Aの駆動周期を決める周期処理タイマのタイムアップ値Tupとの差を求める。このとき、図5(b)のように周期起動タイミングの方が同期信号より進んでいる場合は、タイムアップ値Tupを一時的に増加させることによって周期が長くなり、図5(b)の時刻tbに示すごとく、同期信号に周期処理タイマ値、周期起動タイミングが近づいて同期がとれるようになる。
ここで、図4の周期起動タイミング発生手段34は、周期処理タイマ値のタイムアップと同時に周期起動タイミングを発生し、周期処理35を起動させてモータ4Aを駆動する。
しかし、一般にサーボやインバータ等のドライブ装置は、コントローラ装置1の制御周期Tcに比べて短い駆動周期Tdで動作を繰り返す場合が多い。
同期前の図6(a)では、コントローラ装置1とドライブ装置3A〜3Cとの間で同期が取れていないので、同期信号に対してドライブ装置3A〜3Cの周期起動タイミングが合っておらず、ドライブ装置3A〜3Cの間でも、周期起動タイミングがずれている。
ここで、図6(b)は、前述したようにTc=1600 [μs]、Td=80[μs]であって、TcがTdの整数倍(Tc=n×Td,nは正の整数)である場合のものであり、最初の同期信号発生時にドライブ装置3A〜3Cとの間で同期がとれれば、次の同期信号発生時にも同期が確保されることになる。
そこで、本発明の解決課題は、コントローラ装置の制御周期Tcがドライブ装置の駆動周期Tdの整数倍ではない場合にも同期を確保することができ、自由度の高いシステム構築を可能にした同期制御システムを提供することにある。
前記ドライブ装置が、
前記コントローラ装置から受信した同期信号に前記駆動周期の起動タイミングを同期させるように起動タイミングを調整する周期タイミング補正手段と、
前記周期タイミング補正手段による調整後の起動タイミングを基準とした駆動周期により前記負荷を周期的に駆動させる手段と、を有する同期制御システムにおいて、
前記制御周期が前記駆動周期の整数倍でない場合に、
前記制御周期に含まれる前記駆動周期の回数と端数時間とを求め、前記駆動周期の回数を変えずに1回以上の駆動周期を増加させたときの増加分の合計時間が前記端数時間に一致するように当該駆動周期を演算し、または、前記駆動周期の回数を増加させて1回以上の駆動周期を減少させたときの減少分の合計時間が元の駆動周期と前記端数時間との差に一致するように当該駆動周期を演算する周期演算手段を備え、
前記周期演算手段により演算された駆動周期を前記周期タイミング補正手段に与えるものである。
図1はこの実施形態の構成図であり、図4と同一の構成要素には同一の参照符号を付してある。以下では、図4と異なる部分を中心に説明する。
この周期演算手段32は、同期信号取得手段31から出力される同期信号と周期演算手段32が有する周期処理タイマ値とに基づき、コントローラ装置1とドライブ装置30Aとの間で同期合わせを行うためにドライブ装置30Aの駆動周期を調整する機能を備えており、周期演算手段32の出力が周期タイミング補正手段33に送られている。
なお、周期演算手段32以外の構成は図4と同一である。
図2のフローチャートは、コントローラ装置1の制御周期Tcとドライブ装置30Aの駆動周期Td(他のドライブ装置30B,30Cの駆動周期も同一)との関係に応じた周期演算手段32の処理を示している。
ここで、図2のフローチャートは、制御周期Tcが駆動周期Tdの整数倍ではない場合を想定しているが、制御周期Tcが駆動周期Tdの整数倍である場合には、後述するステップS2〜S5における端数時間ΔTや回数Mがゼロになるため、実質的に処理は行われず、図1における周期演算手段32を除去したのと同様の動作になる。
[数式1]
N=int(Tc/Td)
[数式2]
ΔT=mod(Tc/Td)
数式1における駆動周期回数N=int( )は、括弧内の割り算の余りを切り捨てた整数であって、制御周期Tcに含まれる駆動周期Tdの回数を示す。また、数式2における端数時間ΔT=mod( )は、括弧内の割り算の余りである。
従って、N×Td+ΔT=Tcの関係が成り立つ。
[数式3]
M=ΔT/t
減少分は、前記同様に駆動周期Tdが処理基準タイマ値tを基準(刻み幅)として設定されている場合、数式4を演算し(ステップS7)、このM回をN+1回のTdの中で配分する(ステップS5)。例えば、M=2であり、N=18である場合には、N+1=19であるから、19回のTdのうちの2回のTdを減少させ、その減少分の合計時間が(Td−ΔT)になるようにする。
[数式4]
M=(Td−ΔT)/t
N=int(1500/80)=18回
ΔT=mod(1500/80)=60[μs]
M=(Td−ΔT)/t=(80−60)/10=2
従って、19回のTdのうちの2回のTdを減少させ、その減少分の合計時間を(Td−ΔT)=20[μs]にすればよく、例えば、19回のTdのうち、2回のTdを10[μs]ずつ減少させてそれぞれ70[μs]とし、残りの17回のTdを80[μs]のままにすればよい。
従って、コントローラ装置1の制御周期がドライブ装置の元の駆動周期の整数倍ではない場合であっても、ドライブ装置の同期制御を行うことが可能である。
11:周期処理
12:周期信号発生手段
2:信号伝送路
30A,30B,30C:ドライブ装置
31:同期信号取得手段
32:周期演算手段
33:周期タイミング補正手段
34:周期起動タイミング発生手段
35:周期処理
4A,4B,4C:モータ
Claims (2)
- 一定の制御周期ごとに同期信号を出力するコントローラ装置と、前記制御周期よりも短い駆動周期に従って負荷を駆動するドライブ装置と、を有し、
前記ドライブ装置が、
前記コントローラ装置から受信した同期信号に前記駆動周期の起動タイミングを同期させるように起動タイミングを調整する周期タイミング補正手段と、
前記周期タイミング補正手段による調整後の起動タイミングを基準とした駆動周期により前記負荷を周期的に駆動させる手段と、を有する同期制御システムにおいて、
前記制御周期が前記駆動周期の整数倍でない場合に、
前記制御周期に含まれる前記駆動周期の回数と端数時間とを求め、前記駆動周期の回数を変えずに1回以上の駆動周期を増加させたときの増加分の合計時間が前記端数時間に一致するように当該駆動周期を演算し、または、前記駆動周期の回数を増加させて1回以上の駆動周期を減少させたときの減少分の合計時間が元の駆動周期と前記端数時間との差に一致するように当該駆動周期を演算する周期演算手段を備え、
前記周期演算手段により演算された駆動周期を前記周期タイミング補正手段に与えることを特徴とする同期制御システム。 - 請求項1に記載した同期制御システムにおいて、
前記ドライブ装置を複数台有し、前記コントローラ装置から出力される同期信号に全てのドライブ装置の起動タイミングを同期させることを特徴とする同期制御システム。
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