JP2013061640A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する電荷輸送性層を備えた電子写真感光体〔一般式(I)中、Fは電荷輸送性サブユニットを示し、Lはアルキレン基、−C=C−、−C(=O)−、−N(R)−、−O−、−S−、及びアルカン若しくはアルケンから誘導される3価又は価の4基からなる群より選択される2種以上を組み合わせてなる(n+1)価の連結基を示し、mは1以上6以下の整数を示し、nは2以上3以下の整数を示す。〕。
【選択図】なし
Description
即ち、電子写真感光体表面を帯電手段で所定の極性及び電位に帯電させ、帯電後の電子写真感光体表面を、像露光により選択的に除電することにより静電潜像を形成させた後、現像手段で該静電潜像にトナーを付着させることにより、潜像をトナー像として現像し、トナー像を転写手段で被転写媒体に転写させることにより、画像形成物として排出させるといったものである。
特許文献1には、有機−無機ハイブリッド材料によるものが提案されている。
特許文献2には、連鎖重合性材料によるものが提案されている。
特許文献3には、アクリル系材料によるものが提案されている。
特許文献4、5には、放射線架橋剤と電荷輸送物質からなり、放射線架橋されたものが提案されている。
請求項1に係る発明は、下記一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する電荷輸送性層を備えた電子写真感光体である。
上記一般式(III)中、Lはアルキレン基、−C=C−(アルケニル基)、−C(=O)−、−N(R)−、−O−、−S−、及びアルカン若しくはアルケンから誘導される3価又は価の4基からなる群より選択される2種以上を組み合わせてなる(n+1)価の連結基を示し、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を示す。nは2以上3以下の整数を示す。
請求項2に係る発明によれば、前記一般式(II)で表される化合物の重合体でない場合に比べ、電荷輸送性能に優れた電子写真感光体が得られる。
請求項3に係る発明によれば、前記一般式(IV−1)又は(IV−2)で表される基を有しない場合に比べ、さらに高い硬化度と優れた電荷輸送性能との両立を可能とする電子写真感光体が得られる。
請求項4に係る発明によれば、前記一般式(V−1)又は(V−2)で表される基を有しない場合に比べ、さらに高い硬化度と優れた電荷輸送性能との両立を可能とし、特に電荷輸送性能に優れた電子写真感光体が得られる。
請求項6に係る発明によれば、熱ラジカル発生剤又はその誘導体を含まない場合に比べ、長期に亘り繰り返し使用しても電気特性の劣化がより抑制された電子写真感光体が得られる。
本実施形態に係る電子写真感光体は、下記一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する電荷輸送性層を備えた電子写真感光体である。
まず、下記一般式(I)で表される化合物について説明する。
中でも、電荷移動度、酸化安定性などの面で優れる、トリアリールアミン化合物に由来するサブユニットであることがよい。
より具体的には、3価の連結基の場合には、以下のような基が挙げられる。下記に示す3価の連結基中、「*」は、Fと連結する部位を示している。
*−(CH2)a−CH[−C(=O)−O−(CH2)b−]2、
*−(CH2)a−CH[−CH2−O−(CH2)b−]2、
*−CH=C[−C(=O)−O−(CH2)b−]2、
*−CH=C[−(CH2)c−O−(CH2)b−]2、
*−(CH2)a−CH[−C(=O)−N(R)−(CH2)b−]2、
*−(CH2)a−CH[−C(=O)−S−(CH2)b−]2、
*−(CH2)a−CH[−(CH2)c−N(R)−(CH2)b−]2、
*−(CH2)a−CH[−(CH2)c−S−(CH2)b−]2、
*−(CH2)f−O−(CH2)d−CH[−(CH2)c−O−(CH2)b−]2
ここで、上記の3価の連結基中、a、b、c、d、e、及びfは、メチレン基の繰り返し単位を示し、1以上10以下(望ましくは1以上4以下)の整数を示す。
「−N(R)−」のRが表すアリール基としては、炭素数6以上20以下(望ましくは6以上12以下)のアリール基が挙げられ、具体的には、例えば、フェニル基、トルイル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ナフチル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、炭素数7以上20以下(望ましくは7以上14以下)のアラルキル基が挙げられ、具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基、ナルチルエチル基等が挙げられる。
中でも、溶解度の点からは混合体が好ましく、電荷輸送剤の製造性の点からは、再結晶による精製が可能になる場合が多いため、メタ位のみ、パラ位のみで構成されることが好ましく、特にパラ体が好ましい。
上記一般式(III)中、Lはアルキレン基、−C=C−、−C(=O)−、−N(R)−、−O−、−S−、及びアルカン若しくはアルケンから誘導される3価又は4価の基からなる群より選択される2種以上を組み合わせてなる(n+1)価の連結基を示し、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を示す。nは2以上3以下の整数を示す。
ここで、置換アリール基における置換基としては、「(D)C」以外のものとして、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、及びハロゲン原子等が挙げられる。
また、Ar1乃至Ar4としては、下記構造式(1)乃至(7)のうちのいずれかであることが望ましい。なお、下記構造式(1)乃至(7)は、各Ar1乃至Ar4に連結され得る「−(D)C1」乃至「−(D)C4」を総括的に示した「−(D)C」と共に示す。
上記構造式(2)及び(3)中、R10乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、及び炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表す。また、tは1以上3以下の整数を表す
上記構造式(7)中、Arは置換又は未置換のアリーレン基を表す。
ここで、式(7)中のArとしては、下記構造式(8)又は(9)で表されるものが望ましい。
また、前記構造式(7)中、Z’は2価の有機連結基を示すが、下記構造下記式(10)乃至(17)のうちのいずれかで表されるものが望ましい。また、sはそれぞれ0又は1を表す。
前記構造式(16)乃至(17)中のWとしては、下記(18)乃至(26)で表される2価の基のうちのいずれかであることが望ましい。但し、式(25)中、uは0以上3以下の整数を表す。
また、置換アリーレン基における置換基としては、Ar1乃至Ar4の説明で、置換アリール基における「D」以外の置換基として挙げられているものと同様である。
下記部分構造及び一般式(III)で表される基としては、下記一般式(IV−1)で表される基、一般式(IV−2)で表される基、下記一般式(V−1)で表される基、又は一般式(V−2)で表される基が、電気特性と硬化度の両立の点から望ましい。
また、一般式(V−1)及び(V−2)中、X’は単結合又は連結基を示し、p’は0又は1を示す。
なお、上記部分構造において波線はFで示される電荷輸送性サブユニットとの結合部位を示す。
まず、一般式(I)中のFで表される電荷輸送性サブユニット(前記部分構造を除く骨格)の具体例、及び前記部分構造(一般式(III)で表される基)の具体例を例示し、その後ろに、これらの組み合わせについて表1及び表2に記載し、これを一般式(I)で表される化合物の具体例(例示化合物)とした。
なお、以下に示す各種の具体例において「*」は連結部位を意味する。ここで、表1に記載の例示化合物において、化合物No.のCTM−1は、Fで表される電荷輸送性サブユニットの具体例(表1中「骨格」と記載):(1)−1と、前記部分構造(一般式(III)で表される基、表1中「官能基」と記載)の具体例:(III)−1と、を組み合わせてなるものであって、「*」で連結した化合物を示している。具体的には、CTM−1は、以下の構造を示すものである。
一般式(I)で表される化合物の合成は以下にあげるような一般の電荷輸送材料の合成、反応に用いるものを応用することができる。具体的には実施例に挙げた方法を用いることができる。
ホルミル化:電子供与性基を持つ芳香族化合物・複素環化合物・アルケンにホルミル基を導入するのに適した反応。DMFとオキシ三塩化リンを用いるのが一般的であり、反応温度は室温から100℃程度で行われることが多い。
エステル化:有機酸とアルコールまたはフェノールのようなヒドロキシル基を含む化合物との縮合反応。脱水剤を共存させたり、水を系外へ除去することで平衡をエステル側へ偏らせる手法を用いることが好ましい。
エーテル化:アルコキシドと有機ハロゲン化合物を縮合させるウィリアムソン合成法が一般的である。
水素添加:種々の触媒を用いて不飽和結合に水素を反応させる方法。
本発明者らの詳細な検討により、電荷輸送性化合物の硬化度、即ち架橋部位数を上げると電荷輸送性能が悪くなることが明らかとなった。原因は必ずしも明らかではないが、現段階では、電荷輸送性化合物の硬化度、即ち架橋部位数を上げると、硬化(架橋)させた際に電荷輸送性部位(電荷輸送性サブユニット)に歪みが生じるためであると推測している。
しかしながら、一般式(I)で表される化合物は、1つの連結基Lを介して2つ又は3つの連鎖重合性の反応性基を有する構造であるため、高い硬化度、架橋部位数を保ちつつもこの連結基Lの存在により、硬化(架橋)させた際に電荷輸送性サブユニットに歪みを発生させ難く、高い硬化度と優れた電荷輸送性能との両立が可能となる。
また、従来用いられていた、(メタ)アクリル基を有する電荷輸送性化合物は、上記のようにひずみを生じやすい上に、反応性部位は親水性が高く、電荷輸送性部位は疎水性が高いため、ミクロ相分離しやすいのに対し、一般式(I)で表される化合物は、スチレン基を反応性基として有しており、更に、硬化(架橋)させた際に電荷輸送性部位(電荷輸送性サブユニット)に歪みを生じさせ難い連結基Lを有している構造であること、反応性部位、電荷輸送性部位ともに疎水性のため相分離が起きにくおため、効率的な電荷輸送性能と高強度化が図れると考えられる。その結果として、この一般式(I)で表される化合物の重合体を含む電荷輸送性層は、機械的強度に優れると共に、電荷輸送性能(電気特性)がより優れるものと考えられる。
本実施形態に係る電子写真感光体は、前記した一般式(I)で表される化合物の重合体を少なくとも含む電荷輸送性層を備えることを特徴とする。
上述したように、一般式(I)で表される化合物は、機械的強度及び電荷輸送性能の両方に優れた電荷輸送性層を形成しうることから、この電荷輸送性層を適用した電子写真感光体は、長期に亘り繰り返し使用しても電気特性の劣化が抑制され、その結果として、安定した画像を継続的に得ることができるものと考えられる。
特に、この電荷輸送性層は機械的強度が高いこともあり、電子写真感光体の最表面層に適用することが望ましく、この構成とした場合であっても、長期に亘り繰り返し使用しても電気特性の劣化が抑制され、その結果として、安定した画像を継続的に得ることができるものと考えられる。
また、この重合体を含む電荷輸送性層は、一般式(I)で表される化合物と、必要に応じた他の成分と、を含有する組成物を調製し、この組成物を熱、光、電子線などのエネルギーにより重合(硬化)させることで得られる。
なお、本実施形態に係る電荷輸送性層中には、一般式(I)で表される化合物の重合体の他、一般式(I)で表される化合物自体(未反応の状態)が含有されていてもよい。
具体的には、前記した一般式(III)で表される化合物は、電荷輸送性能を低下させることなく、電荷輸送性層(硬化物)の強度を調整する目的で、官能基数が2以上の化合物と、官能基数がそれよりも小さい化合物と、を併用してもよい。
このような併用の場合、官能基数が2以上の化合物の含有量は、一般式(III)で表される化合物の総含有量の5質量%以上95質量%以下(望ましくは10質量%以上90質量%以下)の範囲にて設定されればよい。
最表面層が保護層として機能する層の場合、導電性基体上に、感光層、及び最表面層として保護層を有し、該保護層が前述した電荷輸送性層で構成される形態が挙げられる。
一方、最表面層が電荷輸送層として機能する層の場合、導電性基体上に、電荷発生層、及び最表面層として電荷輸送層を有し、該電荷輸送層が前述した電荷輸送性層で構成される形態が挙げられる。
なお、前述した電荷輸送性層が最表面層以外の層を構成する場合、導電性基体上に、電荷発生層及び最表面層を含む感光層と共に、感光層上に最表面層として保護層を有し、該電荷輸送層が前述した電荷輸送性層で構成される形態が挙げられる。
図1は、実施形態に係る電子写真用感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図2乃至図3はそれぞれ他の実施形態に係る電子写真感光体を示す模式断面図である。
また、図3に示す電子写真感光体7Cにおいては、導電性基体4上に下引層1が設けられ、その上に単層型感光層6、保護層5が順次形成された構造を有するものである。
なお、図1乃至図3に示す電子写真感光体において、下引層1は設けてもよいし、設けなくてもよい。
導電性基体としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、薄膜(例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、及びアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)等の膜)を設けたプラスチックフィルム等、導電性付与剤を塗布又は含浸させた紙、導電性付与剤を塗布又は含浸させたプラスチックフィルム等が挙げられる。基体の形状は円筒状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
なお、導電性基体は、例えば体積抵抗率が107Ω・cm未満の導電性を有するものがよい。
下引層は、導電性基体表面における光反射の防止、導電性基体から感光層への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。
下引層に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などが挙げられる。これらの中でも、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が望ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが望ましく用いられる。
また、導電性粒子は、疎水化処理剤(例えばカップリング剤)等により表面処理を施して、抵抗調整して用いてもよい。
導電性粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが望ましく、より望ましくは40質量%以上80質量%以下である。
また、下引層形成用塗布液中に粒子を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。ここで、高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂中とを含んで構成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が挙げられ、特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶が挙げられる。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。また、これらの電荷発生材料は、単独又は2種以上を混合して用いてもよい。
なお、電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、例えば10:1乃至1:10の範囲が望ましい。
電荷輸送層は、電荷輸送性材料と、必要に応じて結着樹脂と、を含んで構成される。
なお、電荷輸送性材料と上記結着樹脂との配合比は、例えば10:1乃至1:5が望ましい。
電荷輸送層の膜厚は、望ましくは5μm以上50μm以下、より望ましくは10μm以上40μm以下の範囲に設定される。
保護層は、前述した電荷輸送性層を適用したものであり、前記一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する。
この保護層を形成するにあたって、一般式(I)で表される化合物を含有する電荷輸送性組成物を用いるが、一般式(I)で表される化合物の総含有量は、電荷輸送性組成物(溶媒を除く全固形分質量)に対して、例えば、40質量%以上が望ましく、より望ましくは50質量%以上、更に望ましくは60質量%以上である。
この範囲とすることで、電気特性に優れ、硬化膜の厚膜化が実現される。
この公知の電荷輸送性材料としては、前述の電荷輸送層を構成する電荷輸送性材料として挙げられたものが用いられる。
保護層を形成するために用いる電荷輸送性組成物には、製膜性を確保する観点から、下記界面活性剤を含んでいてもよい。
この界面活性剤は、分子内に、(A)乃至(D)の構造を1種以上含有していればよく、2種以上を含有していてもよい。
(A)フッ素原子を有するアクリルモノマーを重合してなる構造としては、特に制限されないが、フルオロアルキル基を有するアクリルモノマーを重合してなる構造であることが望ましく、パーフルオロアルキル基を有するアクリルモノマーを重合してなる構造であることがより望ましい。
(B)炭素−炭素二重結合及びフッ素原子を有する構造としては、特に制限されないが、下記構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方で示される基であることが望ましい。
(B)の構造を有する界面活性剤がアクリル重合体の側鎖に構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方を有する化合物である場合には、アクリル構造が組成物中の他の成分となじみやすい性質を有しているため、均一な最表面層を形成しうる。
また、(B)の構造を有する界面活性剤が、構造式(B3)乃至(B5)のいずれかで示される化合物である場合には、塗布の際のはじきを防止する傾向にあり、塗膜欠陥を抑制しうる。
構造式(B3)乃至(B5)中、R’が表す1価の有機基としては、例えば、炭素数1以上30以下のアルキル基、炭素数1以上30以下のヒドロキシアルキル基が挙げられる。
例えば、構造式(B3)乃至(B5)のいずれかで示される化合物として、フタージェント100、100C、110、140A、150、150CH、A−K、501、250、251、222F、FTX−218、300、310、400SW、212M、245M、290M、FTX−207S、FTX−211S、FTX−220S、FTX−230S、FTX−209F、FTX−213F、FTX−222F、FTX−233F、FTX−245F、FTX−208G、FTX−218G、FTX−230G、FTX−240G、FTX−204D、FTX−280D、FTX−212D、FTX−216D、FTX−218D、FTX−220D、FTX−222D(ネオス株式会社製)等が挙げられる。
また、アクリル重合体の側鎖に構造式(B1)及び(B2)の少なくとも一方を有する化合物としては、KB−L82、KB−L85、KB−L97、KB−L109、KB−L110、KB−F2L、KB−F2M、KB−F2S、KB−F3M、KB−FaM(ネオス株式会社製)等が挙げられる。
(C)アルキレンオキサイド構造としては、アルキレンオキサイド、ポリアルキレンオキサイドを含む。具体的には、アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどがあり、これらのアルキレンオキサイドの繰り返し数が2以上10000以下であるポリアルキレンオキサイドであってもよい。
(C)アルキレンオキサイド構造を有する界面活性剤としては、ポリエチレングリコール、ポリエーテル消泡剤、ポリエーテル変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
ポリエチレングリコールとしては、平均分子量が2000以下のものが好ましく、平均分子量が2000以下のポリエチレングリコールとしては、ポリエチレングリコール2000(平均分子量2000)、ポリエチレングリコール600(平均分子量600)、ポリエチレングリコール400(平均分子量400)、ポリエチレングリコール200(平均分子量200)等が挙げられる。
また、PE−M、PE−L(以上、和光純薬工業社製)、消泡剤No.1、消泡剤No.5(以上、花王社製)等のポリエーテル消泡剤も好適な例として挙げられる。
(C)アルキレンオキサイド構造の他に分子内にフッ素原子を含む界面活性剤として具体的には、例えば、メガファックF−443、F−444、F−445、F−446(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)、フタージェント250、251、222F(以上、ネオス社製)、POLY FOX PF636、PF6320、PF6520、PF656(以上、北村化学社製)などが挙げられる。
(D)炭素−炭素三重結合及び水酸基を有する構造としては特に制限はなく、この構造を有する界面活性剤としては、以下に示す化合物が挙げられる。
(D)炭素−炭素三重結合及び水酸基を有する構造を有する界面活性剤としては、分子中に三重結合及び水酸基を有する化合物が挙げられ、具体的には、例えば、2−プロピン−1−オール、1−ブチン−3−オール、2−ブチン−1−オール、3−ブチン−1−オール、1−ペンチン−3−オール、2−ペンチン−1−オール、3−ペンチン−1−オール、4−ペンチン−1−オール、4−ペンチン−2−オール、1−ヘキシン−3−オール、2−ヘキシン−1−オール、3−ヘキシン−1−オール、5−ヘキシン−1−オール、5−ヘキシン−3−オール、1−ヘプチン−3−オール、2−ヘプチン−1−オール、3−ヘプチン−1−オール、4−ヘプチン−2−オール、5−ヘプチン−3−オール、1−オクチン−3−オール、1−オクチン−3−オール、3−オクチン−1−オール、3−ノニン−1−オール、2−デシン−1−オール、3−デシン−1−オール、10−ウンデシン−1−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−4−イン−3−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、5−メチル−1−ヘキシン−3−オール、3−エチル−1−ペンチン−3−オール、3−エチル−1−ヘプチン−3−オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、3,4−ジメチル−1−ペンチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3,6−ジメチル−1−ヘプチン−3−オール、2,2,8,8−テトラメチル−3,6−ノナジイン−5−オール、4,6−ノナデカジイン−1−オール、10,12−ペンタコサジイン−1−オール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、(+)−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、(−)−1,6−ビス(2−クロロフェニル)−1,6−ジフェニル−2,4−ヘキサジイン−1,6−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール ビス(2−ヒロドキシエチル)、1,4−ジアセトキシ−2−ブチン、4−ジエチルアミノ−2−ブチン−1−オール、1,1−ジフェニル−2−プロピン−1−オール、1−エチニル−1−シクロヘキサノール、9−エチニル−9−フルオレノール、2,4−ヘキサジインジイル−1,6−ビス(4−フェニルアゾベンゼンスルフォネート)、2−ヒドロキシ−3−ブチン酸、2−ヒドロキシ−3−ブチン酸 エチルエステル、2−メチル−4−フェニル−3−ブチン−2−オール、メチル プロパラギル エーテル、5−フェニル−4−ペンチン−1−オール、1−フェニル−1−プロピン−3−オール、1−フェニル−2−プロピン−1−オール、4−トリメチルシリル−3−ブチン−2−オール、3−トリメチルシリル−2−プロピン−1−ol等が挙げられる。
また、上記の化合物の水酸基の一部又は全部にエチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドが付加した化合物(例えば、サーフィノール400シリーズ(信越化学社製))等が挙げられる。
上記一般式(D1)又は(D2)で示される化合物の中でも、Ra、Rb、Rc、Rdが、アルキル基であるものが望ましい。また、Ra及びRbの少なくとも一方、Rc及びRdの少なくとも一方が分岐アルキル基であるものがより望ましい。更に、zは1以上10以下であることが望ましい。x及びyは、それぞれ1以上500以下であることが望ましい。
即ち、(A)乃至(D)の構造を有する界面活性剤と併用しうるフッ素原子を有する界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸類(例えば、パーフルオロブタンスルホン酸、パーフルオロオクタンスルホン酸など)、パーフルオロアルキルカルボン酸類(例えば、パーフルオロブタンカルボン酸、パーフルオロオクタンカルボン酸など)、パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルが好適に挙げられる。パーフルオロアルキルスルホン酸類、及びパーフルオロアルキルカルボン酸類は、その塩及びそのアミド変性体であってもよい。
パーフルオロアルキルスルホン酸類の市販品としては、例えば、メガファックF−114(大日本インキ化学工業株式会社製)、エフトップEF−101、EF102、EF−103、EF−104、EF−105、EF−112、EF−121、EF−122A、EF−122B、EF−122C、EF−123A(以上、JEMCO社製)、フタージェント 100、100C、110、140A、150、150CH、A−K、501(以上、ネオス社製)などが挙げられる。
パーフルオロアルキルカルボン酸類の市販品としては、例えば、メガファックF−410(大日本インキ化学工業株式会社製)、エフトップ EF−201、EF−204(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。
パーフルオロアルキル基含有リン酸エステルの市販品としては、メガファックF−493、F−494(以上、大日本インキ化学工業株式会社製)エフトップ EF−123A、EF−123B、EF−125M、EF−132、(以上、JEMCO社製)などが挙げられる。
また、全界面活性剤中、(A)乃至(D)の構造を有する界面活性剤は、1質量%以上含まれることが望ましい、10質量%以上含まれることがより望ましい。
1官能のラジカル重合性のモノマーとしては、例えば、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、エチルカルビトールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールメタクリレート、ヒドロキシエチルo−フェニルフェノールアクリレート、o−フェニルフェノールグリシジルエーテルアクリレート等が挙げられる。
ここで、「熱ラジカル発生剤の誘導体」とは、熱によってラジカルを発生させた後の反応残さ、もしくはラジカル活性種が重合末端に結合したものを意味する。
したがって、熱硬化は無触媒で行ってもよいが、上記熱ラジカル発生剤又はその誘導体を触媒として用いることが望ましい。これにより、繰り返し使用による、ゴーストの発生が抑制され易くなる。
熱ラジカル発生剤又はその誘導体は特に限定されないが、保護層の形成時における感光層中の感光材料のダメージを抑制するために、10時間半減期温度が40℃以上110℃以下のものが望ましい。
パーテトラA、パーヘキサHC、パーヘキサC、パーヘキサV、パーヘキサ22、パーヘキサMC、パーブチルH,パークミルH、パークミルP、パーメンタH、パーオクタH、パーブチルC、パーブチルD、パーヘキシルD、パーロイルIB、パーロイル355、パーロイルL、パーロイルSA、ナイパーBW、ナイパーBMT−K40/M、パーロイルIPP、パーロイルNPP、パーロイルTCP、パーロイルOPP、パーロイルSBP、パークミルND、パーオクタND、パーヘキシルND、パーブチルND、パーブチルNHP、パーヘキシルPV、パーブチルPV、パーヘキサ250、パーオクタO、パーヘキシルO、パーブチルO、パーブチルL、パーブチル355、パーヘキシルI、パーブチルI、パーブチルE、パーヘキサ25Z、パーブチルA、パーへヘキシルZ、パーブチルZT、パーブチルZ(以上、日油化学社製)、カヤケタールAM−C55、トリゴノックス36−C75、ラウロックス、パーカドックスL−W75、パーカドックスCH−50L、トリゴノックスTMBH、カヤクメンH、カヤブチルH−70、ペルカドックスBC−FF、カヤヘキサAD、パーカドックス14、カヤブチルC、カヤブチルD、カヤヘキサYD−E85、パーカドックス12−XL25、パーカドックス12−EB20、トリゴノックス22−N70、トリゴノックス22−70E、トリゴノックスD−T50、トリゴノックス423−C70、カヤエステルCND−C70、カヤエステルCND−W50、トリゴノックス23−C70、トリゴノックス23−W50N、トリゴノックス257−C70、カヤエステルP−70、カヤエステルTMPO−70、トリゴノックス121、カヤエステルO、カヤエステルHTP−65W、カヤエステルAN、トリゴノックス42、トリゴノックスF−C50、カヤブチルB、カヤカルボンEH−C70、カヤカルボンEH−W60、カヤカルボンI−20、カヤカルボンBIC−75、トリゴノックス117、カヤレン6−70(以上、化薬アクゾ社製)、ルペロックス LP(同:64℃)、ルペロックス 610(同:37℃)、ルペロックス 188(同:38℃)、ルペロックス 844(同:44℃)、ルペロックス 259(同:46℃)、ルペロックス 10(同:48℃)、ルペロックス 701(同:53℃)、ルペロックス 11(同:58℃)、ルペロックス 26(同:77℃)、ルペロックス 80(同:82℃)、ルペロックス 7(同:102℃)、ルペロックス 270(同:102℃)、ルペロックス P(同:104℃)、ルペロックス 546(同:46℃)、ルペロックス 554(同:55℃)、ルペロックス 575(同:75℃)、ルペロックス TANPO(同:96℃)、ルペロックス 555(同:100℃)、ルペロックス 570(同:96℃)、ルペロックス TAP(同:100℃)、ルペロックス TBIC(同:99℃)、ルペロックス TBEC(同:100℃)、ルペロックス JW(同:100℃)、ルペロックス TAIC(同:96℃)、ルペロックス TAEC(同:99℃)、ルペロックス DC(同:117℃)、ルペロックス 101(同:120℃)、ルペロックス F(同:116℃)、ルペロックス DI(同:129℃)、ルペロックス 130(同:131℃)、ルペロックス 220(同:107℃)、ルペロックス 230(同:109℃)、ルペロックス 233(同:114℃)、ルペロックス 531(同:93℃)(以上、アルケマ吉富社製)などが挙げられる。
シランカップリング剤としては、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等が用いられる。
また、市販のハードコート剤としては、KP−85、X−40−9740、X−8239(以上、信越シリコーン社製)、AY42−440、AY42−441、AY49−208(以上、東レダウコーニング社製)等が用いられる。
更に、撥水性等の付与のために、(トリデカフルオロ−1,1,2,2−テトラヒドロオクチル)トリエトキシシラン、(3,3,3−トリフルオロプロピル)トリメトキシシラン、3−(ヘプタフルオロイソプロポキシ)プロピルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロアルキルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトシキシラン等の含フッ素化合物を加えてもよい。
シランカップリング剤は任意の量で使用されるが、含フッ素化合物の量は、フッ素を含まない化合物に対して質量で0.25倍以下とすることが望ましい。この使用量を超えると、架橋膜の成膜性に問題が生じる場合がある。
ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ブチラールの一部がホルマールやアセトアセタール等で変性された部分アセタール化ポリビニルアセタール樹脂などのポリビニルアセタール樹脂(たとえば積水化学社製エスレックB、K等)、ポリアミド樹脂、セルロ−ス樹脂、ポリビニルフェノール樹脂などがあげられる。特に、電気特性の点でポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂が望ましい。当該樹脂の重量平均分子量は2,000以上100,000以下が望ましく、5,000以上50,000以下がより望ましい。樹脂の分子量が2,000未満であると樹脂の添加による効果が不十分となる傾向にあり、また、100,000を超えると溶解度が低下して添加量が制限され、更には塗布時に製膜不良を招く傾向にある。また、当該樹脂の添加量は1質量%以上40質量%以下が望ましく、1質量%以上30質量%以下がより望ましく、5質量%以上20質量%以下が更に望ましい。当該樹脂の添加量が1質量%未満であると樹脂の添加による効果が不十分となる傾向にあり、また、40質量%を超えると高温高湿下(例えば28℃、85%RH)での画像ボケが発生しやすくなる。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系又はヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては20質量%以下が望ましく、10質量%以下がより望ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナマイド、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエステル、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,5−ジ−t−アミルヒドロキノン、2−t−ブチル−6−(3−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等が挙げられる。
粒子の一例として、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン粒子等が挙げられる。ケイ素含有粒子として用いられるコロイダルシリカは、平均粒径1nm以上100nm以下、望ましくは10nm以上30nm以下のシリカを、酸性若しくはアルカリ性の水分散液、アルコール、ケトン、又はエステル等の有機溶媒中に分散させたものから選ばれ、一般に市販されているものを使用してもよい。保護層中のコロイダルシリカの固形分含有量は、特に限定されるものではないが、製膜性、電気特性、強度の面から、電荷輸送性組成物(溶媒を除く全固形分質量)に対して、0.1質量%以上50質量%以下、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下の範囲で用いられる。
ケイ素含有粒子として用いられるシリコーン粒子は、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム粒子、シリコーン表面処理シリカ粒子から選ばれ、一般に市販されているものが使用される。これらのシリコーン粒子は球状で、その平均粒径は望ましくは1nm以上500nm以下、より望ましくは10nm以上100nm以下である。シリコーン粒子は、化学的に不活性で、樹脂への分散性に優れる小径粒子であり、更に十分な特性を得るために必要とされる含有量が低いため、架橋反応を阻害することなく、電子写真感光体の表面性状が改善される。すなわち、強固な架橋構造中にバラツキが生じることなくに取り込まれた状態で、電子写真感光体表面の潤滑性、撥水性を向上させ、長期にわたって良好な耐磨耗性、耐汚染物付着性が維持される。
保護層中のシリコーン粒子の含有量は、電荷輸送性組成物(溶媒を除く全固形分質量)に対して、望ましくは0.1質量%以上30質量%以下、より望ましくは0.5質量%以上10質量%以下である。
かかる溶剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用可能であるが、望ましくは沸点が100度以下のものである。溶剤としては、特に、少なくとも1種以上の水酸基を持つ溶剤(例えば、アルコール類等)を用いることが望ましい。
なお、保護層形成用塗布液の重合(硬化)中の酸素濃度は1%以下が望ましく、1000ppm以下がより望ましく、500ppm以下が更に望ましい。
また、保護層があっても、その下層の電荷輸送層として前述した電荷輸送性層を適用してもよい。
図4は、実施形態に係る画像形成装置100を示す概略構成図である。
図4に示される画像形成装置100は、電子写真感光体7を備えるプロセスカートリッジ300と、露光装置(静電潜像形成手段)9と、転写装置(転写手段)40と、中間転写体50と、を備える。なお、画像形成装置100において、露光装置9はプロセスカートリッジ300の開口部から電子写真感光体7に露光可能な位置に配置されており、転写装置40は中間転写体50を介して電子写真感光体7に対向する位置に配置されており、中間転写体50はその一部が電子写真感光体7に接触して配置されている。
ここで、電子写真感光体7として、前述した本実施形態に係る電子写真感光体が用いられる。本実施形態に係る電子写真感光体は、前述したように、長期に亘り繰り返し使用しても電気特性の劣化が抑制されるので、この電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ、及び画像形成装置は、長期に亘り安定した画像を提供しうる。
なお、プロセスカートリッジ300は、電子写真感光体7を備え、画像形成装置に着脱される構成であれば、特に制限はなく、必要に応じて電子写真感光体7以外の装置(例えば、帯電装置(帯電手段)8、現像装置(現像手段)11、及びクリーニング装置13から選択される一つ)を電子写真感光体7と共に一体に支持した構成であってもよい。
図5に示される画像形成装置120は、プロセスカートリッジ300を4つ搭載したタンデム方式のカラー画像形成装置である。
画像形成装置120では、中間転写体50上に4つのプロセスカートリッジ300がそれぞれ並列に配置されており、1色に付き1つの電子写真感光体が使用される構成となっている。なお、画像形成装置120は、タンデム方式であること以外は、画像形成装置100と同様の構成を有している。
例示化合物であるCTM−39について、以下のスキームにて合成した。
続いて、ナス型フラスコに、オイル状の上記化合物(2)33.3gをとり、テトラヒドロフラン(THF)200mlに溶解させ、エタノール50ml、10%Pd/C2gを加え、水素ガス供給元につなぎ24時間撹拌し、減圧下溶剤を留去した。その後、カラムクロマトグラフィー(吸着剤:シリカゲル、溶剤:トルエン/酢酸エチル=20/1)にて精製し、オイル状の上記化合物(3)32.3gを得た。
得られたCTM−39は、IRスペクトルにより構造を同定した。
CTM−39 のIRスペクトルデータを、図7に示す。
例示化合物であるCTM−40について、以下のスキームにて合成した。
続いて、固体状の上記化合物(4)16.5gをTHF200mlに溶解し4−クロロメチルスチレン18g、カリウム tert−ブトキシド11.9gを徐々に加え、70℃で16時間撹拌した。その後室温まで冷却しトルエン250mlを加え、有機層を蒸留水250mlで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶剤を留去した。その後カラムクロマトグラフィー(吸着剤:シリカゲル、溶剤:トルエン/酢酸エチル=20/1)にて精製し、オイル状のCTM−40を20.3g得た。
得られたCTM−40は、IRスペクトルにより構造を同定した。
CTM−40のIRスペクトルデータを、図8に示す。
例示化合物であるCTM−44について、以下のスキームにて合成した。
続いて、ナス型フラスコにオイル状の上記化合物(6)31.2gをとり、THF200mlに溶解させ、エタノール50ml、10%Pd/C2gを加え、水素ガス供給元につなぎ24時間撹拌し、減圧下溶剤を留去した。その後、カラムクロマトグラフィー(吸着剤:シリカゲル、溶剤:トルエン/酢酸エチル=20/1)にて精製し、オイル状の上記化合物(7)29.8gを得た。
得られたCTM−44は、IRスペクトルにより構造を同定した。
CTM−44のIRスペクトルデータを、図9に示す。
例示化合物であるCTM−45について、以下のスキームにて合成した。
続いて、オイル状の上記化合物(8)16.0gをTHF200mlに溶解し4−クロロメチルスチレン17.5g、カリウムtert−ブトキシド11.2gを徐々に加え、70℃で16時間撹拌した。その後室温まで冷却しトルエン250mlを加え、有機層を蒸留水250mlで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶剤を留去した。その後カラムクロマトグラフィー(吸着剤:シリカゲル、溶剤:トルエン/酢酸エチル=20/1)にて精製し、オイル状のCTM−45を18.7g得た。
得られたCTM−45は、IRスペクトルにより構造を同定した。
CTM−45のIRスペクトルデータを、図10に示す。
例示化合物であるCTM−46について、以下のスキームにて合成した。
ナス型フラスコにオイル状の上記化合物(6)27.5gをとり、THF200ml、エタノール50mlに溶解させ、水酸化ナトリウム8.7gを蒸留水25mlに溶解させたものを、0℃にて徐々に滴下し、室温にて2時間撹拌した。二層に分離した下層をトルエン100mlで2回洗浄した。その後、その下層とDMF200ml、クロロメチルスチレン40gを室温で15分、70℃で7時間撹拌した。その後室温まで冷却し、酢酸エチル500mlを加え、有機層を蒸留水500mlで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶剤を留去した。その後カラムクロマトグラフィー(吸着剤:シリカゲル、溶剤:トルエン/酢酸エチル=20/1)にて精製し、オイル状の化合物CTM−46を18.4g得た。
得られたCTM−46は、IRスペクトルにより構造を同定した。
CTM−46のIRスペクトルデータを、図11に示す。
例示化合物であるCTM−71について、以下のスキームにて合成した。
続いて、ナス型フラスコに、オイル状の上記化合物(10)28.5gをとり、THF200mlに溶解させ、エタノール25ml、10%Pd/C2gを加え、水素ガス供給元につなぎ24時間撹拌し、減圧下溶剤を留去した。その後、カラムクロマトグラフィー(吸着剤:シリカゲル、溶剤:トルエン/酢酸エチル=20/1)にて精製し、オイル状の上記化合物(11)27.1gを得た。
そして、化合物(11)27.1gを、THF250mlに溶解し水素化アルミニウムリチウム6.2gを加え室温にて2時間撹拌した。その後水500ml、酢酸エチル1Lを加え、セライトを敷いたろしで固形分をろ別した。さらに有機層を蒸留水500mlで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶剤を留去した。その後ラムクロマトグラフィー(吸着剤:シリカゲル、溶剤:酢酸エチル)にて精製し、オイル状の上記化合物(12)19.1gを得た。
続いて、上記化合物(12)19.1gをTHF200mlに溶解し4−クロロメチルスチレン23.7gカリウム tert−ブトキシド17.4gを徐々に加え、70℃で16時間撹拌した。その後室温まで冷却しトルエン250mlを加え、有機層を蒸留水250mlで3回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶剤を留去した。その後カラムクロマトグラフィー(吸着剤:シリカゲル、溶剤:トルエン/酢酸エチル=20/1)にて精製し、オイル状のCTM−71を20.3g得た。
CTM−71のIRスペクトルデータを、図12に示す。
(電子写真感光体の作製)
−下引層の作製−
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製:比表面積値15m2/g)100質量部をトルエン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM503:信越化学社製)1.3質量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤で表面処理を施した酸化亜鉛を得た。
表面処理を施した酸化亜鉛110質量部を500質量部のテトラヒドロフランと攪拌混合し、アリザリン0.6質量部を50質量部のテトラヒドロフランに溶解させた溶液を添加し、50℃にて5時間攪拌した。その後、減圧ろ過にてアリザリンを付与させた酸化亜鉛をろ別し、更に60℃で減圧乾燥を行い、アリザリンを付与させた酸化亜鉛を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート:0.005質量部、及びシリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製):40質量部を添加し、下引層形成用塗布液を得た。この塗布液を浸漬塗布法にてアルミニウム基材上に塗布し、175℃、40分の乾燥硬化を行い、厚さ22μmの下引層を得た。
電荷発生物質としてのCukα特性X線を用いたX線回折スペクトルのブラッグ角度(2θ±0.2°)が少なくとも7.3゜,16.0゜,24.9゜,28.0゜の位置に回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン15質量部、結着樹脂としての塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニカー社製)10質量部、及びn−酢酸ブチル200質量部からなる混合物を、直径1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液にn−酢酸ブチル175質量部、及びメチルエチルケトン180質量部を添加し、攪拌して電荷発生層形成用塗布液を得た。この電荷発生層形成用塗布液を下引層上に浸漬塗布し、常温(25℃)で乾燥して、膜厚が0.15μmの電荷発生層を形成した。
N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン(以下、「TPD」と表記)48質量部、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(以下、「PCZ500」と表記、粘度平均分子量:5万)52質量部をクロルベンゼン800質量部に加えて溶解し、電荷輸送層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に塗布し、130℃、45分の乾燥を行って膜厚が22μmの電荷輸送層を形成した。
一般式(I)で表される化合物(前記例示化合物CTM−9)20質量部を、安定剤不含テトラヒドロフラン(THF)15質量部、及びシクロペンチルメチルエーテル15質量部に溶解し、更に開始剤V−601(和光純薬社製)3.8質量部を溶解させ保護層形成用塗布液を得た。この塗布液を電荷輸送層上に塗布し、酸素濃度約80ppmの雰囲気下で155℃、40分加熱し、厚み7μmの保護層を形成した。
以上のような方法で、電子写真感光体を得た。この感光体を感光体1とする。
(1)帯電電位(表面電位)及び残留電位の測定
得られた電子写真感光体を、高温、高湿下(28℃、67%RH)で下記工程(A)〜(C)に供した。
(A):グリッド印加電圧−700Vのスコロトロン帯電器で電子写真感光体を帯電させる工程
(B):工程(A)の1秒後に波長780nmの半導体レーザーを用いて10.0erg/cm2の光を照射する露光工程
(C):工程(A)の3秒後に50.0erg/cm2の赤色LED光を照射する除電工程
このとき、レーザープリンター改造スキャナーを用いて、上記の工程を100kcycle繰り返した。
なお、表面電位(残留電位)の測定には、表面電位計 MODEL344 (トレックジャパン社製)を用いた。
(VLの評価指標)
A:−240V以上
B:−280V以上−240V未満
C:−300V以上−280V未満
D:−300V未満
(VRPの評価指標)
A:−130V以上
B:−150V以上−130V未満
C:−170V以上−150V未満
D:−170V未満
(ΔVH、ΔVL、及びΔVRPの評価指標)
A:10V以下
B:10Vより大きく20V以下
C:20Vより大きく30V以下
D:30Vより大きい
これらの結果を表4に示す。
作製した電子写真感光体を富士ゼロックス社製「Docu Centre−III C7600(K色)」に装着し、28℃、67%RHの環境下において、以下のようにしてゴーストの評価(テスト1)を行った。
なお、この評価には、富士ゼロックス社製 P紙(A4サイズ、短手方向送り)を用いた。
ゴーストは、図6(A)に示したGと黒領域を有するパターンのチャートをプリントし、黒領域部分にGの文字の現れ具合を目視にて評価した。
A:図6(A)のように良好乃至軽微である。
B:図6(B)のように若干目立つ程度である
C:図6(C)のようにはっきり確認されることを示す。
作製した電子写真感光体を富士ゼロックス社製「Docu Centre−III C7600(K色)」に装着し、28℃、67%RHの環境下において、15%ハーフトーンのプリントテストを1万枚行った。
その後、28℃、67%RHの環境下において、上記と同様にしてゴーストの評価(テスト2)を行った。
前記(2)初期画質評価:ゴーストの評価時の電子写真感光体の表面を観察し、以下のようにして表面観察(テスト1)を行った。
電子写真感光体表面を観察し、以下のように評価した。
A:20倍に拡大しても傷、付着ともに見らせず良好。
B:20倍に拡大すると付着物が見られる
C:20倍に拡大するとわずかな傷が見られる
D:肉眼でもわずかに傷、若しくは付着物が見られる。
E:肉眼でもはっきりと傷、若しくは付着物が見られる。
前記(3)プリントテスト後画質評価:ゴーストの評価時の電子写真感光体の表面を観察し、上記と同様にして表面観察(テスト2)を行った。
(電子写真感光体の作製)
電荷輸送層までは実施例1と同様に作製し、保護層の形成に用いられる材料の組成を表3のように変更して、保護層形成用塗布液を得た。それぞれの塗布液を電荷輸送層上に塗布し、酸素濃度約80ppmの雰囲気下で155℃、40分加熱し、厚さ7μmの保護層を形成した。
以上のような方法で、電子写真感光体を得た。この感光体を感光体2〜15、比較感光体R1とする。
ここで、比較例1において電荷輸送能を有する化合物として用いられたRef CT−1を、以下に示す。
得られた感光体について、実施例1と同様な評価を行った。結果を表4に示す。
また、本実施例は、比較例に比べ、初期及びプリントテスト後におけるゴーストにも優れ、プリントテスト後における表面観察において良好な結果が得られた。
Claims (8)
- 下記一般式(I)で表される化合物の重合体を含有する電荷輸送性層を備えた電子写真感光体。
〔一般式(I)中、Fは電荷輸送性サブユニットを示し、Lはアルキレン基、−C=C−(アルケニル基)、−C(=O)−、−N(R)−、−O−、−S−、及びアルカン若しくはアルケンから誘導される3価又は4価の基からなる群より選択される2種以上を組み合わせてなる(n+1)価の連結基を示し、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を示す。mは1以上6以下の整数を示し、nは2以上3以下の整数を示す。〕 - 前記一般式(I)で表される化合物が下記一般式(II)で表される化合物である請求項1に記載の電子写真感光体。
〔一般式(II)中、Ar1乃至Ar4はそれぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基を示し、Ar5は置換若しくは未置換のアリール基、又は置換若しくは未置換のアリーレン基を示し、Dは上記一般式(III)で表される基を示す。kは0又は1を示し、c1〜c5はそれぞれ0〜2の整数を示し、c1〜c5の全てが同時に0になることはない。
上記一般式(III)中、Lはアルキレン基、−C=C−(アルケニル基)、−C(=O)−、−N(R)−、−O−、−S−、及びアルカン若しくはアルケンから誘導される3価又は4価の基からなる群より選択される2種以上を組み合わせてなる(n+1)価の連結基を示し、Rは水素原子、アルキル基、アリール基、又はアラルキル基を示す。nは2以上3以下の整数を示す。〕 - 前記一般式(I)で表される化合物中の下記部分構造、及び前記一般式(III)で表される基が、下記一般式(IV−1)で表される基又は一般式(IV−2)で表される基である請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
〔一般式(IV−1)及び(IV−2)中、Xは連結基を示し、pは0又は1を示す。なお、上記部分構造において波線はFで示される電荷輸送性サブユニットとの結合部位を示す。〕 - 前記一般式(I)で表される化合物中の下記部分構造、及び前記一般式(III)で表される基が、下記一般式(V−1)で表される基又は一般式(V−2)で表される基である請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体。
〔一般式(V−1)及び(V−2)中、X’は連結基を示し、p’は0又は1を示す。なお、上記部分構造において波線はFで示される電荷輸送性サブユニットとの結合部位を示す。〕 - 前記電荷輸送性層を最表面層として備えた請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送性層が熱ラジカル発生剤又はその誘導体を更に含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体を備え、
画像形成装置に着脱するプロセスカートリッジ。 - 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記電子写真感光体に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
前記電子写真感光体に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段と、
前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、
を備える画像形成装置。
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