JP2013060035A - 車両用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】乗り心地の良さを確保しつつ、リアシートに着座した乗員の足の干渉を防止できる車両用シートを提供すること。
【解決手段】車両用シート1は、シートクッション10と、シートクッション10に組み付けられたシートバック20とを備え、シートクッション10とシートバック20との間の空隙部30が着座面側から布部材40によって覆われている。空隙部30は、そのシートクッション10側が、少なくとも、シートクッション10に着座した乗員M1のヒップポイントHPの下部に相当する位置Aを含むように、シートクッション10を切り欠いて形成されており、そのシートバック20側が、少なくとも、シートクッション10に着座した乗員M1のヒップポイントHPの後部に相当する位置Bを含むように、シートバック20を切り欠いて形成されている。
【選択図】図2
【解決手段】車両用シート1は、シートクッション10と、シートクッション10に組み付けられたシートバック20とを備え、シートクッション10とシートバック20との間の空隙部30が着座面側から布部材40によって覆われている。空隙部30は、そのシートクッション10側が、少なくとも、シートクッション10に着座した乗員M1のヒップポイントHPの下部に相当する位置Aを含むように、シートクッション10を切り欠いて形成されており、そのシートバック20側が、少なくとも、シートクッション10に着座した乗員M1のヒップポイントHPの後部に相当する位置Bを含むように、シートバック20を切り欠いて形成されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、車両用シートに関し、詳しくは、シートクッションと、このシートクッションに組み付けられたシートバックとを備え、シートクッションとシートバックとの間の隙間が着座面側から布部材によって覆われている車両用シートに関する。
従来、着座した乗員の尻部を支持するシートクッションと、このシートクッションに組み付けられ着座した乗員の背中部を支持するシートバックとを備えた車両用シートが既に知られている。ここで、下記特許文献1には、図5に示すように、これらシートクッション210とシートバック220との間の隙間230が着座面側から布部材240によって覆われている車両用シート201が開示されている。これにより、シートクッション210およびシートバック220において、着座した乗員M3(図5において、図示しない)の尻部および腰部からの体圧の集中を抑えることができるため、乗り心地の良さを確保できる。
しかしながら、上述した従来技術では、図6に示すように、この車両用シート201をフロントに適用した場合、この車両用シート201の後方に設けたリアシート202との前後方向の間隔が狭いと、リアシート202に着座した乗員M4の足が車両用シート201に干渉してしまうことがあった。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、乗り心地の良さを確保しつつ、リアシートに着座した乗員の足の干渉を防止できる車両用シートを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、シートクッションと、シートクッションに組み付けられたシートバックとを備え、シートクッションとシートバックとの間の空隙部が着座面側から布部材によって覆われている車両用シートであって、空隙部は、そのシートクッション側が、少なくとも、シートクッションに着座した乗員のヒップポイントの下部に相当する位置を含むように、シートクッションを切り欠いて形成されており、そのシートバック側が、少なくとも、シートクッションに着座した乗員のヒップポイントの後部に相当する位置を含むように、シートバックを切り欠いて形成されていることを特徴とする構成である。
この構成によれば、シートクッションのパッド長は、その前後方向の長さが従来技術のそれより十分に短くなっている。また、シートバックのパッド長は、その上下方向の長さが従来技術のそれより十分に短くなっている。そのため、この車両用シートをフロントシートに適用すると、このフロントシートの後方のリアシートに着座した乗員の足(特に、膝)をこの車両用シートの空隙部に配置できる。したがって、フロントシートとリアシートとの前後方向の間隔が狭い場合でも、リアシートに着座した乗員の足が車両用シートに干渉してしまうことを防止できる。なお、空隙部は、従来技術と同様に、着座面側から布部材によって覆われている。そのため、従来技術と同様に、シートクッションおよびシートバックにおいて、フロントシートに着座した乗員の尻部および腰部からの体圧の集中を抑えることができるため、乗り心地の良さを確保できる。これらのことから、乗り心地の良さを確保しつつ、リアシートに着座した乗員の足がフロントシートに干渉することを防止できる。
請求項1に記載の発明は、シートクッションと、シートクッションに組み付けられたシートバックとを備え、シートクッションとシートバックとの間の空隙部が着座面側から布部材によって覆われている車両用シートであって、空隙部は、そのシートクッション側が、少なくとも、シートクッションに着座した乗員のヒップポイントの下部に相当する位置を含むように、シートクッションを切り欠いて形成されており、そのシートバック側が、少なくとも、シートクッションに着座した乗員のヒップポイントの後部に相当する位置を含むように、シートバックを切り欠いて形成されていることを特徴とする構成である。
この構成によれば、シートクッションのパッド長は、その前後方向の長さが従来技術のそれより十分に短くなっている。また、シートバックのパッド長は、その上下方向の長さが従来技術のそれより十分に短くなっている。そのため、この車両用シートをフロントシートに適用すると、このフロントシートの後方のリアシートに着座した乗員の足(特に、膝)をこの車両用シートの空隙部に配置できる。したがって、フロントシートとリアシートとの前後方向の間隔が狭い場合でも、リアシートに着座した乗員の足が車両用シートに干渉してしまうことを防止できる。なお、空隙部は、従来技術と同様に、着座面側から布部材によって覆われている。そのため、従来技術と同様に、シートクッションおよびシートバックにおいて、フロントシートに着座した乗員の尻部および腰部からの体圧の集中を抑えることができるため、乗り心地の良さを確保できる。これらのことから、乗り心地の良さを確保しつつ、リアシートに着座した乗員の足がフロントシートに干渉することを防止できる。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートであって、布部材は、シートクッションとシートバックとの間の空隙部と共に、シートクッションの着座面とシートバックの背凭れ面も覆うように形成されており、布部材の一方側の縁は、シートクッションの先端側の縁に留められ、布部材の他方側の縁はシートバックの先端側の縁に留められていることを特徴とする構成である。
この構成によれば、フロントシートに着座した乗員の尻部および腰部からの体圧をシートクッションの着座面およびシートバックの背凭れ面に分散させることができる。すなわち、フロントシートに着座した乗員の尻部および腰部からの荷重によってシートクッションの着座面およびシートバックの背凭れ面を全域に亘って撓ませることができる。したがって、フロントシートに着座した乗員の尻部および腰部からの体圧の集中をより抑えることができるため、乗り心地の良さをより確保できる。
この構成によれば、フロントシートに着座した乗員の尻部および腰部からの体圧をシートクッションの着座面およびシートバックの背凭れ面に分散させることができる。すなわち、フロントシートに着座した乗員の尻部および腰部からの荷重によってシートクッションの着座面およびシートバックの背凭れ面を全域に亘って撓ませることができる。したがって、フロントシートに着座した乗員の尻部および腰部からの体圧の集中をより抑えることができるため、乗り心地の良さをより確保できる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1〜2のいずれかに記載の車両用シートであって、シートバックは、シートクッションに対してリクライナを介して組み付けられていることを特徴とする構成である。
この構造によれば、シートクッションに対してシートバックを所望する傾き位置でロックできる。
この構造によれば、シートクッションに対してシートバックを所望する傾き位置でロックできる。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を用いて説明する。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1を、図1〜2を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、『車両用シート』の例として、『リアシート2が備えられた車両に配置されたフロントシート(以下、単に「フロントシート1」と記す)』を例に説明することとする。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、フロントシート1を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。このことは、後述する実施例2においても同様である。
(実施例1)
まず、本発明の実施例1を、図1〜2を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、『車両用シート』の例として、『リアシート2が備えられた車両に配置されたフロントシート(以下、単に「フロントシート1」と記す)』を例に説明することとする。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、フロントシート1を基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。このことは、後述する実施例2においても同様である。
はじめに、図1〜2を参照して、本発明の実施例1に係るフロントシート1の概略構成を説明する。フロントシート1は、図1に示すように、シートクッション10と、このシートクッション10に対して公知のリクライナ50を介して組み付けられたシートバック20とを備えている。また、フロントシート1は、そのシートクッション10とシートバック20との間の空隙部30が着座面側から矩形状に形成された布部材40によって覆われている。
ここで空隙部30について詳述すると、空隙部30は、図2に示すように、そのシートクッション10側が、シートクッション10に着座した乗員M1のヒップポイントHPの下部に相当する位置Aを含むように、シートクッション10を切り欠いて形成されている。すなわち、シートクッション10のパッド14長は、その前後方向の長さが従来技術のそれより十分に短くなっている。このことは、図2と図6との比較からも明らかである。
また、この空隙部30は、そのシートバック20側が、シートクッション10に着座した乗員M1のヒップポイントHPの後部に相当する位置Bを含むように、シートバック20を切り欠いて形成されている。すなわち、シートバック20のパッド24長は、その上下方向の長さが従来技術のそれより十分に短くなっている。このことは、図1と図5との比較からも明らかである。
一方、布部材40について詳述すると、布部材40は、その矩形の前縁がシートクッション10の後縁に対して縫着され、その矩形の後縁がシートバック20の下縁に対して縫着されている。図1において、N1とN2とが、これらの縫着箇所を示している。
本発明の実施例1に係るフロントシート1は、上述したように構成されている。この構成によれば、図2に示すように、空隙部30は、そのシートクッション10側が、シートクッション10に着座した乗員M1のヒップポイントHPの下部に相当する位置Aを含むように、シートクッション10を切り欠いて形成されている。すなわち、シートクッション10のパッド14長は、その前後方向の長さが従来技術のそれより十分に短くなっている。また、空隙部30は、そのシートバック20側が、シートクッション10に着座した乗員M1のヒップポイントHPの後部に相当する位置Bを含むように、シートバック20を切り欠いて形成されている。すなわち、シートバック20のパッド24長は、その上下方向の長さが従来技術のそれより十分に短くなっている。そのため、リアシート2に着座した乗員M2の足(特に、膝)をフロントシート1の空隙部30に配置できる。したがって、フロントシート1とリアシート2との前後方向の間隔が狭い場合でも、リアシート2に着座した乗員M2の足がフロントシート1に干渉してしまうことを防止できる。なお、上述した空隙部30は、図2に示すように、従来技術と同様に、着座面側から布部材40によって覆われている。そのため、従来技術と同様に、シートクッション10およびシートバック20において、着座した乗員M1の尻部および腰部からの体圧の集中を抑えることができるため、乗り心地の良さを確保できる。これらのことから、乗り心地の良さを確保しつつ、リアシート2に着座した乗員M2の足がフロントシート1に干渉することを防止できる。
また、この構造によれば、シートバック20は、シートクッション10に対してリクライナ50を介して組み付けられている。そのため、シートクッション10に対してシートバック20を所望する傾き位置でロックできる。
(実施例2)
次に、本発明の実施例1を、図3〜4を用いて説明する。この実施例2のフロントシート101は、既に説明した実施例1のフロントシート1と比較すると、乗り心地の良さをより確保した形態である。なお、以下の説明にあたって、実施例1で説明した部材と同一な構成または均等な構成の部材には、図面において同一符号を付すことで重複する説明は省略することとする。
次に、本発明の実施例1を、図3〜4を用いて説明する。この実施例2のフロントシート101は、既に説明した実施例1のフロントシート1と比較すると、乗り心地の良さをより確保した形態である。なお、以下の説明にあたって、実施例1で説明した部材と同一な構成または均等な構成の部材には、図面において同一符号を付すことで重複する説明は省略することとする。
図3〜4に示すように、この実施例2におけるフロントシート101の布部材40のサイズは、実施例1におけるフロントシート1のそれとは異なっている。すなわち、この実施例2では、布部材40は、シートクッション10とシートバック20との空隙部30と共に、シートクッション10の着座面とシートバック20の背凭れ面も覆うように形成されている。
そして、この布部材40は、その矩形の前縁がシートクッション10の前縁に対して縫着され、その矩形の後縁がシートバック20の上縁に対して縫着されている。この記載が、特許請求の範囲に記載の「布部材の一方側の縁は、シートクッションの先端側の縁に留められ、布部材の他方側の縁はシートバックの先端側の縁に留められている」に相当する。
本発明の実施例2に係るフロントシート101は、上述したように構成されている。この構成によれば、布部材40は、シートクッション10とシートバック20との空隙部30と共に、シートクッション10の着座面とシートバック20の背凭れ面も覆うように形成されている。そして、この布部材40は、その矩形の前縁がシートクッション10の前縁に対して縫着され、その矩形の後縁がシートバック20の上縁に対して縫着されている。そのため、実施例1とは異なり、着座した乗員M1の尻部および腰部からの体圧をシートクッション10の着座面およびシートバック20の背凭れ面に分散させることができる。すなわち、着座した乗員M1の尻部および腰部からの荷重によってシートクッション10の着座面およびシートバック20の背凭れ面を全域に亘って撓ませることができる。したがって、着座した乗員M1の尻部および腰部からの体圧の集中をより抑えることができるため、乗り心地の良さをより確保できる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、「車両用シート」の例として、「リアシート2が備えられた車両に配置されたフロントシート1」を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、例えば、「3列目シートが備えられた車両に配置された2列目シート」であっても構わない。
実施例では、「車両用シート」の例として、「リアシート2が備えられた車両に配置されたフロントシート1」を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、例えば、「3列目シートが備えられた車両に配置された2列目シート」であっても構わない。
1 フロントシート(実施例1)
10 シートクッション
20 シートバック
30 空隙部
40 布部材
50 リクライナ
101 フロントシート(実施例2)
HP ヒップポイント
10 シートクッション
20 シートバック
30 空隙部
40 布部材
50 リクライナ
101 フロントシート(実施例2)
HP ヒップポイント
Claims (3)
- シートクッションと、シートクッションに組み付けられたシートバックとを備え、シートクッションとシートバックとの間の空隙部が着座面側から布部材によって覆われている車両用シートであって、
空隙部は、
そのシートクッション側が、少なくとも、シートクッションに着座した乗員のヒップポイントの下部に相当する位置を含むように、シートクッションを切り欠いて形成されており、
そのシートバック側が、少なくとも、シートクッションに着座した乗員のヒップポイントの後部に相当する位置を含むように、シートバックを切り欠いて形成されていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項1に記載の車両用シートであって、
布部材は、シートクッションとシートバックとの間の空隙部と共に、シートクッションの着座面とシートバックの背凭れ面も覆うように形成されており、
布部材の一方側の縁は、シートクッションの先端側の縁に留められ、布部材の他方側の縁はシートバックの先端側の縁に留められていることを特徴とする車両用シート。 - 請求項1〜2のいずれかに記載の車両用シートであって、
シートバックは、シートクッションに対してリクライナを介して組み付けられていることを特徴とする車両用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011197993A JP2013060035A (ja) | 2011-09-12 | 2011-09-12 | 車両用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011197993A JP2013060035A (ja) | 2011-09-12 | 2011-09-12 | 車両用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013060035A true JP2013060035A (ja) | 2013-04-04 |
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ID=48185135
Family Applications (1)
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JP2011197993A Withdrawn JP2013060035A (ja) | 2011-09-12 | 2011-09-12 | 車両用シート |
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Country | Link |
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2011
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