JP2013058632A - 低反射基板の製造方法、および光起電力装置の製造方法 - Google Patents

低反射基板の製造方法、および光起電力装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】短時間のエッチングで低反射化が可能な低反射基板の製造方法を得る。
【解決手段】低反射基板の製造方法は、(100)単結晶シリコン基板1aを挟んだ両面の上に不純物拡散層2を形成する工程と、両面に形成された不純物拡散層の上に50nm以上400nm以下の膜厚のシリコン酸化膜3を形成する工程と、一方の上のシリコン酸化膜に対してブラスト加工を施すことにより、シリコン酸化膜を貫通して不純物拡散層に達する開口4を形成する工程と、基板をシリコン酸化膜が耐性を有するアルカリ水溶液に浸漬して開口を介したアルカリ水溶液による不純物拡散層のエッチングを行うことにより、シリコン酸化膜と基板との間にアンダーカットを形成する工程と、引き続きアルカリ水溶液により、アンダーカットの空間的な広がりに依存しつつシリコン(111)面を露出させる異方性エッチングを行う工程と、その後にシリコン酸化膜を除去する工程とを含む。
【選択図】図2−4

Description

本発明は、低反射基板の製造方法、および光起電力装置の製造方法に関する。
太陽電池等の光電変換装置の性能向上には、太陽電池を構成する基板内部に太陽光を効率良く取り込むことが重要である。このため、光入射側の基板表面にテクスチャ加工を施し、基板表面で一度反射した光を再度基板表面に入射させることで、より多くの太陽光を基板内部に取り込み、光電変換効率の向上を図っている。ここでテクスチャ加工とは、基板表面に意図的に数十nm〜数十μmの寸法の微細凹凸を形成する加工のことである。
基板に所望の形状を有するテクスチャを形成する手法として、基板表面全面へ形成したマスクとなる薄膜層(保護膜)に、サンドブラスト加工などの手法で部分的に開口部を設けたのち、エッチング溶液に浸漬することで、マスク開口部に相当する基板部に凹部を形成する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−287372号公報
シリコン基板へテクスチャ形成を行う方法として、基板が単結晶基板の場合には、エッチング速度に結晶方位依存性を有する水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ水溶液による、結晶方位を利用した異方性エッチングが広く用いられる。例えば、(100)シリコン基板表面に対してこの異方性エッチングを行うと、(111)面が露出したピラミッド状のテクスチャが基板表面に形成される。
しかし、部分的開口部を設けた保護膜を有する(100)単結晶シリコン基板を、このようなアルカリ水溶液を用いて異方性エッチングを行った場合、(111)面のエッチング速度は非常に遅いため、保護膜の部分開口部から横方向への凹部広がり速度が遅い。そのため、基板全面に均一にテクスチャを形成し、低反射化を図るためには長時間の異方性エッチング処理と、長時間の異方性エッチングに耐える膜厚を有する保護膜が必要であった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、より短時間の異方性エッチングで基板の低反射化が可能な低反射基板の製造方法、および光起電力装置の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、(100)単結晶シリコン基板の当該基板を挟んだ両面の上に不純物拡散層を形成する工程と、前記両面上に形成された前記不純物拡散層の上に、50nm以上且つ400nm以下の膜厚のシリコン酸化膜を形成する工程と、前記両面のうちの一方の上に形成された前記シリコン酸化膜に対してブラスト加工処理を施すことにより、当該シリコン酸化膜を貫通して前記不純物拡散層に達する開口を形成する工程と、前記基板を前記シリコン酸化膜が耐性を有するアルカリ水溶液に浸漬して、前記開口を介した当該アルカリ水溶液による前記不純物拡散層のエッチングを行うことにより、当該シリコン酸化膜と当該基板との間にアンダーカット領域を形成する工程と、引き続き前記アルカリ水溶液により、前記アンダーカット領域の空間的な広がりに依存しつつシリコン(111)面を露出させる異方性エッチングを行う工程と、前記異方性エッチングの後に前記シリコン酸化膜を除去する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、保護膜であるシリコン酸化膜直下の基板表面に不純物拡散層が存在するため、アルカリ水溶液に浸漬した際、不純物拡散層部に形成されるアンダーカット領域が高速に横広がりし、当該アンダーカット領域の横広がり速度に従ってテクスチャ形状が形成される。すなわち、基板全面へ均一にテクスチャを形成するために要するエッチング時間を短縮できるという効果を奏する。また、主表面の反対となる面は、形成されたシリコン酸化膜により保護された状態でアルカリによる異方性エッチングが施されるため、基板裏面側への意図しない凹凸形状形成やアルカリによる表面汚染を防ぐことができる。これにより当該基板を太陽電池作製に使用した際の特性の向上が図れる。また、基板裏面側がアルカリによりエッチングされ、仕上り基板厚さが過度に薄くなることを防ぐ効果も得られる。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる基板の粗面化方法により表面の低反射化が施されたp型単結晶シリコン基板を示す断面図である。 図2−1は、本発明の実施の形態1および2にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図2−2は、本発明の実施の形態1および2にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図2−3は、本発明の実施の形態1にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図2−4は、本発明の実施の形態1にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図2−5は、本発明の実施の形態1にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図3−1は、本発明の実施の形態1にかかる低反射基板の製造方法により製造した低反射基板を用いて製造した光起電力装置の上面図である。 図3−2は、本発明の実施の形態1にかかる低反射基板の製造方法により製造した低反射基板を用いて製造した光起電力装置の断面図である。 図4−1は、本発明の実施の形態2にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図4−2は、本発明の実施の形態2にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する上面図である。 図4−3は、本発明の実施の形態2にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図4−4は、本発明の実施の形態2にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図4−5は、本発明の実施の形態2にかかる低反射基板の作製方法の工程を説明する断面図である。 図5−1は、本発明の実施の形態2にかかる低反射基板の製造方法により製造した低反射基板を用いて製造した光起電力装置の上面図である。 図5−2は、本発明の実施の形態2にかかる低反射基板の製造方法により製造した低反射基板を用いて製造した光起電力装置の断面図である。 図6は、本発明の実施の形態1にかかる基板の低反射化の効果を波長628nmにおける反射率およびエッチング前後での重量差で比較例と比べた図である。
以下に、本発明にかかる低反射基板の製造方法、および光起電力装置の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
また、以下に説明する実施の形態において基板の材質、および低反射化された基板の用途は特に限定しないが、一例として(100)単結晶シリコン基板の低反射化について説明する。また基板の用途として、単結晶シリコン太陽電池を製造するために用いるものとして説明する。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため各部材の縮尺が実際と異なる場合があり、各図面間においても同様である。
実施の形態1.
図1は、本実施の形態にかかる基板の製造方法により表面の低反射化が施された基板であって、光起電力装置である太陽電池用の基板であるp型単結晶シリコン基板1(以下、基板1と称する)を示す断面図である。この基板1には、穴間平均ピッチが約1-10μm程度のピラミッド状凹凸を有するテクスチャ凹部5が基板表面に略均一に形成されている。
つぎに、このような基板1を形成するための実施の形態1にかかる低反射基板の製造方法について説明する。実施の形態1にかかる低反射基板の製造方法は、基板の表面に不純物拡散層を形成する第1工程と、不純物拡散層が形成されたシリコン基板の主表面およびその反対面(裏面)上に保護膜としてシリコン酸化膜を形成する第2工程と、保護膜たるシリコン酸化膜に対してブラスト加工処理を施してシリコン酸化膜に部分的な開口を形成する第3工程と、開口が形成されたシリコン酸化膜をマスクとして基板の当該マスクが形成された面に対してシリコン酸化膜が耐性を有する条件でエッチングを施す第4工程と、シリコン酸化膜を除去する第5工程とを含む。
図2−1〜図2−5は、実施の形態1にかかる低反射基板の製造方法の工程を説明するための断面図である。以下、これらの図面を参照して実施の形態1にかかる低反射基板の製造方法を説明する。
まず、第1工程では、図2−1に示すように基板表面の低反射化を行う対象であるp型単結晶シリコン基板1a(以下、基板1aと称する)の表面に、不純物拡散層としてn型拡散層2を形成する。
本実施の形態における基板1aは、民生用太陽電池向けとして多く使用されている(100)単結晶シリコン基板である。これは、シリコンインゴットからマルチワイヤーソーでスライスした後に、酸またはアルカリ溶液を用いたウェットエッチングでスライス時のダメージを除去したものである。例えばダメージ除去後の基板1aの厚みは200μm、寸法は156mm×156mmとされる。なお、基板1aの寸法はこれに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
また、n型拡散層2は、基板1aを熱酸化炉へ投入し、オキシ塩化リン(POCl)蒸気の存在下で加熱して基板1aの表面にリンガラスを形成したのち、基板1a中にリンを拡散させ形成する。拡散温度は、例えば840℃とされる。n型拡散層2の形成後、フッ酸溶液に浸漬し、リンガラス層は除去する。
第2工程では、図2−2に示すように基板表面の低反射化を行う対象であるn型拡散層2を形成した基板1aの主表面およびその反対面(裏面)の両面に、保護膜としてシリコン酸化膜3(シリコン酸化膜3aおよび3b)を形成する。
ここで、シリコン酸化膜3の膜厚が50nmより薄くなると、後述するアルカリ異方性エッチングに対する耐性が十分でなく、エッチングに対する保護膜としての役割が十分に果たせなくなるためエッチング保護膜としては不適当である。また、本願発明者らの研究によると、シリコン酸化膜3の膜厚が厚いほど、後述するブラスト加工を行った際のシリコン基板への加工ダメージが抑制される。しかし、膜厚が400nmより大きくなると、ブラスト加工によるシリコン酸化膜3への開口がなされず、アルカリ異方性エッチングによるテクスチャ形成が不可能となることが判明している。したがって、シリコン酸化膜3の膜厚は、少なくとも50nm以上400nm以下であることが望ましい。
シリコン酸化膜3の形成は、水蒸気もしくは酸素を含むガスを導入した石英炉の中で、例えば900℃に基板1aを加熱すること(以下熱酸化法)で行う。通常、熱酸化法により形成したシリコン酸化膜3は基板1aの主表面および裏面の両面に形成されるため、一度のプロセスで所望のシリコン酸化膜3を基板1aの両面に形成可能である。第1工程で形成した不純物拡散層であるn型拡散層2は、拡散直後は表面からおおよそ200nm程度の深さまで形成されている。本工程で前記熱酸化処理プロセスを行った場合、シリコン酸化膜3は、n型拡散層2が形成された基板1aの表面から深さ方向に酸化が進行することで形成される。この際、第1工程で形成されたn型拡散層2に含まれるリン原子は900℃の熱処理により基板1aの内部へ再拡散するため、シリコン酸化膜3の膜厚の上限を400nmとn型拡散層2の初期の厚さよりも大きく取ってもシリコン酸化層3とシリコン基板1aとの界面には基板1aの内部よりも高濃度にリンが存在する層が残存したままの状態となる。したがってシリコン酸化膜3の膜厚はブラスト加工による加工が有効である上限の400nm程度まで厚くすることが可能である。
また、シリコン酸化膜3は、基板1aを圧力が0.1MPa以上であり且つ10MPa以下の水蒸気を含むガス中で300℃以上且つ600℃以下の温度で熱処理することによっても形成可能である。この場合、加圧雰囲気で酸化処理を行うため、600℃以下の低い温度でも所望の膜厚を得るために十分な酸化速度を得ることが可能となる。この場合も、シリコン酸化膜3は、不純物拡散層であるn型拡散層2が形成された基板1aの表面から深さ方向に酸化が進行することで形成される。酸化温度が600℃以下の低温であるため、n型拡散層2に含まれるリン原子のシリコン内部への再拡散はほとんど生じない。したがってシリコン酸化膜3の膜厚をn型拡散層2の拡散深さに近い膜厚にした場合、n型拡散層2においてリンが高濃度に含有される領域がすべてシリコン酸化膜3に内包されてしまい、n型拡散層2を形成した効果が得られないことが予想される。したがって、この場合はシリコン酸化膜3の膜厚の上限は150nmとする必要がある。しかしその一方、シリコン酸化膜3の形成が600℃以下の熱処理で行われるため、基板品質の劣化を抑制することが可能となり、太陽電池特性を向上する効果が期待できる。
また、モノシランガスと酸素ガスを原料とした常圧(大気圧)CVD(化学気相堆積)法を用いて、300℃以上且つ600℃以下の成膜温度で基板1aの主表面およびその反対面の両面に堆積することでもシリコン酸化膜3は形成可能である。この場合、主表面側のシリコン酸化膜3aを形成した後、基板1aを反転して反対面側へもシリコン酸化膜3bを形成する、もしくは反対面側へシリコン酸化膜3bを形成した後、基板1aを反転して主表面側へシリコン酸化膜3aを形成する。この場合も、成膜温度が600℃以下の低温であるため、基板品質の劣化が抑制可能である。また、このようにシリコン酸化膜3の形成処理を行った場合、シリコン酸化膜3はn型拡散層2の上に、ガス原料を用いて堆積されるため、シリコン酸化膜3の膜厚を400nmまで厚膜化しても基板1a上へ形成されたn型拡散層2の効果を保持した状態とすることができる。
続く第3工程では、図2−3に示すようにシリコン酸化膜3の一表面、例えば主表面に対して微細穴加工を施す。すなわち、サンドブラスト加工処理によりシリコン酸化膜3に複数の微細開口4を開ける。ここで形成された微細開口4は、シリコン酸化膜3を貫通してn型拡散層2まで達している。
このときのブラスト加工処理の砥粒としては、例えばアルミナ砥粒を投射剤として使用する。本願発明者らは、基板にクラックを発生させることなくシリコン酸化膜3に開口を開けるのに最も適した砥粒を探求し、研究を重ねた結果、アルミナ砥粒が最も適しているとの知見に至った。しかしながら、ブラスト加工処理の砥粒はこれに限定されるものではなく、シリコン酸化膜3に微細開口4を開けることができれば、アルミナ砥粒以外の他の砥粒を用いてもかまわない。
また、砥粒を水に(特に純水に)分散させた投射剤を用いてブラスト加工を行ってもよい。砥粒を純水に分散させた投射剤を用いた場合、加工機周辺雰囲気の砥粒による汚染を抑制することが可能である。また、このようにすることで砥粒が水と同時に試料表面へ噴射されるため、加工直後の試料表面における砥粒残渣を減少させることが可能となる。
第4工程では、微細穴加工が施されたシリコン酸化膜3をマスクとして、n型拡散層2を形成した基板1aのシリコン酸化膜3が形成された側の一面(例えば主表面側)に対してアルカリ水溶液による異方性エッチング(アルカリ異方性エッチング)を施し、図2−4に示すように微細開口4を介してテクスチャ凹部5を形成する。この工程は、微細開口4が形成されたシリコン酸化膜3を備えた基板1aをアルカリ水溶液に浸漬することにより実行されるが、その詳細は後述する。
エッチングに用いるアルカリ水溶液としては、例えば水酸化ナトリウム水溶液を用いる。アルカリ水溶液の濃度は1重量パーセント、温度は80℃である。また、アルカリ水溶液にイソプロピルアルコール等の添加材を添加してもよい。ここで、アルカリ水溶液の濃度及び温度は必要とするエッチング量、時間に応じて適宜変更可能である。
第5工程では、シリコン酸化膜3を除去することで、テクスチャ凹部5を表出させる。シリコン酸化膜3の除去には、例えばフッ酸水溶液を使用することができる。これにより図2−5に示すように、例えば10μm程度の微細なパターンを有するテクスチャ構造を基板1aの主表面に形成することができる。上記工程を経ることにより、図1に示した主表面の低反射化がなされたp型単結晶シリコン基板1が得られる。
次に、上述した低反射基板の製造方法を用いて基板表面にテクスチャ構造を形成した基板1を使用して、図3−1の上面図、及び図3−2の断面図に示される光起電力装置10を製造するための工程を説明する。なお、ここで説明する工程は、一般的な単結晶シリコン基板を用いた光起電力装置の製造工程と同様であるため、途中の工程は特に図示しない。
上記の第5工程の処理が完了した基板1を熱酸化炉へ投入し、オキシ塩化リン(POCl)蒸気の存在下で加熱して基板1の表面にリンガラスを形成することで基板1中にリンを拡散させ、基板1の表層にn型拡散層11aを形成する(図3−2)。拡散温度は、例えば840℃とする。図には示さないが側面または基板周辺の拡散層をエッチングやレーザなどで除去してpn分離しておくと良い。
次に、フッ酸溶液中で基板1のリンガラス層を除去した後、反射防止膜12としてプラズマCVD法によりSiN膜をn型拡散層11a上に形成する。反射防止膜12は、この後形成する受光面側電極13の形成領域を除いた領域に形成する(図3−2)。反射防止膜12の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。なお、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。また、反射防止膜12は、スパッタリング法など、異なる成膜方法により形成しても良い。
次に、基板1の受光面に銀の混入したペーストを櫛形にスクリーン印刷にて印刷し、基板1の裏面にアルミニウムの混入したペーストを全面にスクリーン印刷にて印刷した後、焼成処理を実施して受光面側電極13と裏面電極14とを形成する。焼成は大気雰囲気中において例えば760℃で実施する。なお、裏面のn型拡散層はアルミニウムの拡散によってp型に反転する。受光面側電極13は、光起電力装置10のバス電極13aおよびグリッド電極13bを含み(図3−1)、図3−2はグリッド電極13bの長手方向に垂直な断面における断面図を示している。以上のようにして、図3−1及び図3−2に示す光起電力装置10が作製される。
光起電力装置10は、表層にn型拡散層11aを有する半導体基板である基板1と、基板1の受光面側の面(主表面)に形成された反射防止膜12及び受光面側電極13と、受光面と反対側の面(裏面)に形成された裏面電極14とを備えた、15cm□の光起電力装置を構成している。
上記の工程を経て作製した光起電力装置10の性能を評価した結果について説明する。光起電力装置10の作製に当たって、基板1の低反射化を実施した時点で基板1の反射率特性を、分光光度計で評価した。そのうち波長628nmにおける反射率およびエッチング前後での重量差を図6に示す。
比較例として、上記第1工程を実施せずに、上記第2工程以降の工程を実施し、凹凸基板を作製した。この際、第4工程におけるアルカリ異方性エッチングの時間は、実施の形態1にかかる基板の製造方法により低反射化を施した基板1におけるアルカリ異方性エッチング時間と同一時間にて実施している。比較例の基板の光反射特性を分光光度計で評価した。そのうち波長628nmにおける反射率およびエッチング前後での重量差を図6に併せて示す。
図6からわかるように、エッチング前後での重量差は、同一のエッチング時間であるにもかかわらず、実施の形態1にかかる基板の粗面化法により粗面化を実施した基板1と、比較例の基板とでは約1.8倍の差が生じており、本実施例にかかる基板の粗面化方法を用いることで、より高いエッチング速度でシリコンのエッチングが進行したことを示している。
また、図6からわかるように、波長628nmにおける反射率は、比較例の基板では19.1%であるのに対して、実施の形態1にかかる基板の粗面化方法により粗面化を実施した基板1では13.9%まで抑制できている。これにより、実施の形態1にかかる基板の粗面化方法により粗面化を施した基板1は、同一時間のアルカリ異方性エッチングを施した場合でも、表面への非エッチング平坦領域の残留が僅かであり、より良好な反射率抑制効果を発揮していることがわかった。
本実施の形態にかかる低反射基板の製造方法にて、比較例に比べて速いエッチング速度でシリコンエッチングが進行したことは次のように説明可能である。
一般的にアルカリ水溶液によるシリコンのエッチング反応は、水溶液中に存在する水酸化イオンがシリコン基板表面へ作用することで生じる。この際、ダイヤモンド構造を有するシリコン結晶において、原子密度が最も高い(111)面が露出した異方性エッチングが生じる。一方、形成したn型拡散層には過剰な不純物ドーピングが施されているため、ドーピング濃度が低い領域に比べてシリコン結晶中に不純物や欠陥が多く含まれる。そのため、高濃度ドーピングを実施していない領域に比べてシリコンの格子配列が乱れている傾向にある。その傾向は特に不純物存在密度が高い最表面で顕著である。このような格子配列が乱れたシリコンをアルカリ水溶液に浸漬した場合、エッチングの異方性、すなわち結晶構造に起因したエッチングレート差が生じにくくなり、シリコンのエッチング進行はやや等方性に近い形で進行する。
上記理由により、本実施の形態にかかる低反射基板の製造方法においては、部分的に微細開口4を施したシリコン酸化膜3からなるマスクの直下に存在するn型拡散層2(ドーピング層)最表部のエッチングがやや等方性に近く進行する。そのため、アルカリ水溶液への浸漬と同時にシリコン酸化膜3の下部の非常に薄い領域においてアンダーカット領域を生じる。
引き続いて、n型拡散層2(ドーピング層)の下部に存在する非ドーピング領域であるp型単結晶シリコン基板1aにおいて、上記アンダーカット領域によって空間的に制限されたシリコンの(111)面が露出するように異方性エッチングが進行する。したがって、本実施の形態にかかる低反射基板の製造方法においては、p型単結晶シリコン基板1aにおける(111)面のエッチング速度ではなく、n型拡散層2の領域がアルカリによってエッチングされることにより生じるアンダーカット領域の横広がり速度で律速された異方性エッチングが生じる。
一方、上記比較例においては、シリコン酸化膜3(保護膜)の下部にn型拡散層2が存在せず、保護膜直下から格子状態が保たれている。このような試料をアルカリ水溶液に浸漬した場合、シリコン酸化膜3の下部に高濃度n型拡散を施した領域がないため、アンダーカットは形成されにくく、シリコン酸化膜3に施した部分的開口領域で空間的に制限された(111)面が露出する。また、その先の時間帯においては、エッチング進行が高濃度ドーピングを実施していないシリコン(111)面のエッチングによる横広がり速度に律速される。
n型ドーピング領域のエッチングにより形成されるアンダーカット領域の横広がり速度と、高濃度ドーピングを施していないシリコン(111)面のエッチングによる横広がり速度の比率は、エッチングに用いるアルカリ水溶液の濃度や温度、あるいはn型ドーピング領域のドーピング濃度に左右されると考えられるが、本願発明者らの研究によれば、前者の横広がりのほうが2−8倍程度早く進行する結果が得られた。かかる理由により、本実施の形態にかかる低反射基板の製造方法により得られたシリコンのエッチング速度は、比較例により得られたシリコンのエッチング速度に比べて高く、より短時間で基板全面へのテクスチャ形成が可能であったものと考えられる。
上述したように、実施の形態1にかかる基板の製造方法によれば、シリコン酸化膜3の下層に、上記第1工程においてn型拡散層2を形成する。これにより、アルカリ異方性エッチングにおける、(111)面のエッチングレートを比較的大きくとること、即ちエッチングの高速化が可能となり、面内に均一な凹凸をより短時間で形成することができるようになる。
その結果、短時間の異方性エッチング処理でも基板表面の反射率を抑制することが可能となる。
保護膜の下部に拡散層が存在することで、異方性の強いアルカリ溶液を使用した状況下においても、拡散層がない場合に比べて開口部からの横広がりエッチングレートを増加させ、短時間の異方性エッチング処理で基板全面に均一なテクスチャを形成することが可能となる。
また、基板全面へのテクスチャ形成に必要なアルカリ異方性エッチング時間が短縮されることから、シリコン酸化膜3の必要膜厚を減少させる効果もある。
また、シリコン酸化膜3を基板1aの主表面およびその反対面(裏面)の両面に形成した後、主表面側のみに微細開口4を形成し、アルカリ異方性エッチングを実施するため、主表面の反対面である裏面はアルカリエッチングに耐性のあるシリコン酸化膜3bで完全に保護された状態となる。したがって、基板1aの裏面側に不要な汚染や凹凸形状ができず、基板1aを用いて太陽電池セルを作製した際の特性悪化を抑制する効果がある。
また、基板1aの裏面側がシリコン酸化膜3bで完全に保護された状態でアルカリエッチングがなされるため、基板1aの裏面側はエッチングされない。その結果、基板1aの仕上がり厚さが過剰に薄くなることを防止できる。即ち、基板1aを用いて太陽電池を作製した場合に光電変換に必要な光吸収量が減少することを抑制する効果も得られる。
また、実施の形態1にかかる光起電力装置10の製造方法によれば、上記の実施の形態1にかかる基板の製造方法により表面の低反射化を施した基板1を用いて光起電力装置を作製するため、光入射側の基板表面における表面光反射損失が大幅に低減される。従って、光電変換効率の向上が図られ、より高い光電変換効率を有する光起電力装置を製造することが可能となる。
実施の形態2.
図4−1〜図4−5は、実施の形態2にかかる低反射基板の製造方法の工程を説明するための断面図および上面図である。以下、これらの図面を参照して実施の形態2にかかる基板の粗面化方法を説明する。なお、図2−1〜図2−5に示した部材と同じ部材については、同じ符号を付すことで詳細な説明は省略する。
まず、第1工程は、実施の形態1にかかる低反射基板の製造方法の第1工程と同様であり、図2−1に示すように基板表面の低反射化を行う対象であるp型単結晶シリコン基板1a(以下、基板1aと称する)の表面に、n型拡散層2を形成する。
n型拡散層2は、基板1aを熱酸化炉へ投入し、オキシ塩化リン(POCl)蒸気の存在下で加熱して基板1aの表面にリンガラスを形成したのち、基板1a中にリンを拡散させ形成する。拡散温度は、例えば840℃とされる。拡散層形成後、フッ酸溶液に浸漬し、リンガラス層は除去する。
第2工程は、実施の形態1にかかる低反射基板の製造方法の第2工程と同様であり、図2−2に示すように基板表面の低反射化を行う対象であるn型拡散層2を形成した基板1aの一面側の表面に、保護膜として、後述するエッチングに対してエッチング耐性を有するシリコン酸化膜3を形成する。
第3工程では、図4−1の断面図、及び図4−2の上面図に示すように、第2工程が完了した基板1aの表面に、この後の工程であるサンドブラスト加工に対する耐性を有する耐ブラスト保護膜21を部分的に形成する。図4−1は低反射化を施す対象の基板1aの断面図、図4−2は基板1aの上面図である。耐ブラスト保護膜21は、図4−2に示すようにバス電極部用耐ブラスト保護膜21aと、グリッド電極部用耐ブラスト保護膜21bとを含み、図4−1はグリッド電極部耐ブラスト保護膜21bの長手方向に垂直な断面における断面図を示している。
耐ブラスト保護膜21は、例えばスクリーン印刷法により形成した膜厚100μmのポリウレタン樹脂を用いる。耐ブラスト保護膜21の膜厚や材質は、下地のシリコン酸化膜3をブラスト加工から保護することができれば、異なる材質や膜厚でもよい。また、耐ブラスト保護膜21の形成手法はスクリーン印刷法に限らず、グラビア印刷法、インクジェット法など異なる手段で形成してもよい。
第4工程では、図4−3に示すように、上記の第3工程が完了した基板1a上からサンドブラスト加工を施し、シリコン酸化膜3に対して微細穴加工を施す。すなわち、ブラスト加工処理によりシリコン酸化膜3に複数の微細開口4を開ける。この際、第3工程において耐ブラスト保護膜21を形成した個所については耐ブラスト保護膜21がマスクとなり、シリコン酸化膜3に対する加工が妨げられる。上に耐ブラスト保護膜21が形成されていないシリコン酸化膜3には、これを貫通してn型拡散層2まで達する微細開口4が形成される。
第5工程では、薬剤処理により耐ブラスト保護膜21を除去したのち、微細穴加工が施されたシリコン酸化膜3をマスクとして、基板1aのシリコン酸化膜3が形成された側の一面に対してアルカリ水溶液による異方性エッチングを施し、図4−4に示すように微細開口4を介してテクスチャ凹部5を形成する。エッチングに用いるアルカリ水溶液としては、例えば水酸化ナトリウム水溶液を用いる。アルカリ水溶液の濃度は1重量パーセント、温度は80℃である。また、アルカリ水溶液にイソプロピルアルコール等の添加材を添加してもよい。
ここで、アルカリ水溶液の濃度及び温度は必要とするエッチング量、時間に応じて適宜変更可能である。この際、第3工程において耐ブラスト保護膜21を形成した部分には、微細開口4が形成されなかったシリコン酸化膜3が残留するので、テクスチャ凹部5は形成されない。
第6工程では、シリコン酸化膜3を除去することで、テクスチャ凹部5を表出させる。シリコン酸化膜3の除去には、例えばフッ酸水溶液を使用することができる。これにより図4−5に示すように、基板1a表面のうち、第3工程で耐ブラスト保護膜21を形成した箇所以外の領域に、例えば10μm程度の微細なパターンを有するテクスチャ構造を形成することができる。上記工程を経ることにより基板表面の低反射化がなされたp型単結晶シリコン基板1aを基板1’とする。また、第3工程において耐ブラスト保護膜21を形成した領域は、第1工程で形成したn型拡散層2が表面に露出した平坦領域22となっている。
次に、上述した低反射基板の製造方法を用いて基板表面にテクスチャ構造を形成した基板1’を使用して、図5−1の上面図、及び図5−2の断面図に示される光起電力装置20を製造するための工程を説明する。
上記の第6工程の処理が完了した基板1’を熱酸化炉へ投入し、オキシ塩化リン(POCl)蒸気の存在下で加熱して基板1’の表面にリンガラスを形成することで基板1’中にリンを拡散させ、基板1’の表層に低濃度n型拡散層31bを形成する(図5−2)。拡散温度は、例えば800℃とする。この際、平坦領域22に形成済みのn型拡散層31aにおいては、高濃度の不純物ドーパントがすでに存在するため、本工程における低濃度拡散処理を施したのちもn型拡散層31aのシート抵抗値は本工程処理前と同等以下の値が保持される。
次に、フッ酸溶液中で基板1’のリンガラス層を除去した後、反射防止膜12としてプラズマCVD法によりSiN膜を低濃度n型拡散層31b上に形成する。反射防止膜12は、この後形成する受光面側電極13の形成領域を除いた領域に形成する(図5−2)。反射防止膜12の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。なお、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。また、反射防止膜12は、スパッタリング法など、異なる成膜方法により形成しても良い。
次に、基板1’の受光面のうち、テクスチャ非形成領域である平坦領域22に銀の混入したペーストをスクリーン印刷にて印刷し、基板1’の裏面にアルミニウムの混入したペーストを全面にスクリーン印刷にて印刷した後、焼成処理を実施して受光面側電極13と裏面電極14とを形成する。焼成は大気雰囲気中において例えば760℃で実施する。
受光面側電極13は、光起電力装置20のバス電極13aおよびグリッド電極13bを含み(図5−1)、それぞれ、n型拡散層2が表面に露出した平坦領域22のバス電極部平坦領域、及びグリッド電極部平坦領域の直上に形成される。図5−2は、グリッド電極13bの長手方向に垂直な断面における断面図を示している。以上のようにして、図5−1及び図5−2に示す光起電力装置20が作製される。
光起電力装置20は、基板表層にn型拡散層31a及び低濃度n型拡散層31bを有する半導体基板1’と、半導体基板1’の受光面側の面(表面)に形成された反射防止膜12及び受光面側電極13と、受光面と反対側の面(裏面)に形成された裏面電極14とを備えた、15cm□の光起電力装置を構成している。
上述したように、実施の形態2にかかる基板の製造方法によれば、シリコン酸化膜3の下層に、上記第1工程においてn型拡散層2を形成する。これにより、アルカリ異方性エッチングにおける、(111)面のエッチングレートを比較的大きくとること、即ちエッチングの高速化が可能となり、面内に均一な凹凸をより短時間で形成することができるようになる。
その結果、短時間の異方性エッチング処理でも基板表面の反射率を抑制することが可能となる。また、ブラスト加工による微細孔加工を施す際に、光起電力装置の受光面側電極相当部分にあらかじめ耐ブラスト保護膜21を形成することで、電極相当部分にn型拡散層2即ち、n型拡散層31aを残すことが可能である。
実施の形態2にかかる光起電力装置20の製造方法によれば、上記の実施の形態2にかかる基板の製造方法を用いて基板表面の低反射化を施した基板1’を用いて光起電力装置を作製するため、光入射側の基板表面における表面光反射損失が大幅に低減される。従って、光電変換効率の向上を図ることができる。また、受光面側電極相当部にはあらかじめ低いシート抵抗を有するn型拡散層31aが形成されているため、電気的接触、即ち接触抵抗の改善が可能である。
さらに、受光面側電極相当部以外の受光面領域には低濃度n型拡散層31bが形成されており、光入射により生成された余剰少数キャリアの再結合を抑制可能である。上記の効果により高い光電変換効率を有する光起電力装置を製造することが可能となる。
さらに、本願発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、上記実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出されうる。例えば、実施の形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出されうる。更に、異なる実施の形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
以上のように、本発明にかかる低反射基板の製造方法、および光起電力装置の製造方法は、光電変換効率の向上を図るためのテクスチャ加工に有用であり、特に、太陽電池の製造時間の短縮および太陽電池の性能向上に適している。
1、1’ 低反射化されたp型単結晶シリコン基板
1a p型単結晶シリコン基板
2、11a、31a n型拡散層
3、3a、3b シリコン酸化膜
4 微細開口
5 テクスチャ凹部
10、20 光起電力装置
12 反射防止膜
13 受光面側電極
13a バス電極
13b グリッド電極
14 裏面電極
21 耐ブラスト保護膜
21a バス電極部用耐ブラスト保護膜
21b グリッド電極部用耐ブラスト保護膜
22 平坦領域
31b 低濃度n型拡散層

Claims (10)

  1. (100)単結晶シリコン基板の当該基板を挟んだ両面の上に不純物拡散層を形成する工程と、
    前記両面上に形成された前記不純物拡散層の上に、50nm以上且つ400nm以下の膜厚のシリコン酸化膜を形成する工程と、
    前記両面のうちの一方の上に形成された前記シリコン酸化膜に対してブラスト加工処理を施すことにより、当該シリコン酸化膜を貫通して前記不純物拡散層に達する開口を形成する工程と、
    前記基板を前記シリコン酸化膜が耐性を有するアルカリ水溶液に浸漬して、前記開口を介した当該アルカリ水溶液による前記不純物拡散層のエッチングを行うことにより、当該シリコン酸化膜と当該基板との間にアンダーカット領域を形成する工程と、
    引き続き前記アルカリ水溶液により、前記アンダーカット領域の空間的な広がりに依存しつつシリコン(111)面を露出させる異方性エッチングを行う工程と、
    前記異方性エッチングの後に前記シリコン酸化膜を除去する工程と、
    を含むことを特徴とする低反射基板の製造方法。
  2. 前記シリコン酸化膜を形成する工程は、水蒸気もしくは酸素を含むガス雰囲気中での熱酸化である
    ことを特徴とする請求項1に記載の低反射基板の製造方法。
  3. 前記シリコン酸化膜を形成する工程は、圧力が0.1MPa以上且つ10MPa以下の水蒸気を含むガス雰囲気中での300℃以上且つ600℃以下の熱処理を用いて、膜厚が150nm以下となるように形成する工程である
    ことを特徴とする請求項1に記載の低反射基板の製造方法。
  4. 前記シリコン酸化膜を形成する工程は、成膜温度が300℃以上且つ600℃以下の大気圧での化学気相堆積(CVD)法による
    ことを特徴とする請求項1に記載の低反射基板の製造方法。
  5. 前記シリコン酸化膜の形成後、前記ブラスト加工処理の前に、当該ブラスト加工から当該シリコン酸化膜の一部を保護する耐ブラスト保護膜を形成する工程と、
    前記開口の形成後、前記耐ブラスト保護膜を除去する工程と、
    をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の低反射基板の製造方法。
  6. 前記単結晶シリコン基板の導電型はp型で、前記不純物拡散層の導電型はn型である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の低反射基板の製造方法。
  7. アルミナ砥粒を投射剤として用いて前記ブラスト加工処理を行う
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の低反射基板の製造方法。
  8. アルミナ砥粒を水に分散させた投射剤を用いて前記ブラスト加工処理を行う
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の低反射基板の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の低反射基板の製造方法にて製造した低反射基板を用いて光起電力装置を製造する
    ことを特徴とする光起電力装置の製造方法。
  10. 請求項5に記載の低反射基板の製造方法にて製造した低反射基板を用いて、
    前記耐ブラスト保護膜を形成した領域下の前記不純物拡散層の上に受光面側電極を形成して光起電力装置を製造する
    ことを特徴とする光起電力装置の製造方法。
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