JP2013056866A - Bmal1遺伝子の発現活性化剤及びBmal1遺伝子の発現活性化方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のBmal1遺伝子の発現活性化剤は、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ゲニステイン、ゲニスチン、グリシテイン、グリシチン、イリゲニン、イリジン、テクトリゲニン、テクトリジン、クメステロール、ダイジン、オサジン、ポミフェリン、ヒオウギ抽出物、イリス根抽出物、プルーン抽出物、コメ種子抽出物、加水分解コメヌカ抽出物、褐藻抽出物、及び、カカオ種子殻抽出物からなる群より選ばれた少なくとも1種を含有することを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
さらに、時計遺伝子は、全身の細胞の概日リズムを統括すべく中枢組織としての視床下部の視交叉上核(suprachiasmatic nucleus : SCN)を制御するだけでなく、末梢組織の各細胞が概日リズムを刻むように末梢組織細胞をも直接的に制御する。
また、斯かる時計遺伝子の発現活性化剤は、Period1遺伝子に作用するものであり、概日リズムに関わる時計遺伝子のフィードバック機構において最も中心的な役割を担うとされるBmal1遺伝子の発現を直接的に活性化するものではない。
前記塩としては、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩などが挙げられる。
前記ビタミンB6としては、Bmal1遺伝子の発現をより活性化できるという点で、ピリドキシン又はその塩が好ましく、ピリドキシン塩酸塩がより好ましい。
前記油溶性L−アスコルビン酸誘導体としては、テトラ2−ヘキシルデカン酸L−アスコルビル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、ステアリン酸L−アスコルビル、L−アスコルビン酸−2リン酸−6パルミチン酸などが挙げられる。
また、例えば、ビタミンB6とビタミンCとビタミンDとの混合物を含むもの、ビタミンB6とビタミンCとビタミンEとの混合物を含むもの、ビタミンCとビタミンDとビタミンEとの混合物を含むもの、又は、ビタミンB6とビタミンDとビタミンEとの混合物を含むものなどが挙げられる。
また、前記抽出溶媒としては、水酸化ナトリウムなどを加えることによりpH10以上の調整されたアルカリ性水溶液、又は、塩酸などを加えることによりpH4以下に調整された酸性水溶液が挙げられる。
これらの抽出溶媒は、1種が単独で、又は2種以上が混合されて用いられ得る。混合された抽出溶媒の混合比は、特に限定されるものではなく、適宜調整される。
具体的には、該抽出溶媒としては、脂肪族1価アルコールとしてのエタノールと、脂肪族多価アルコールとしての1,3−ブチレングリコールと、水とを含む抽出溶媒が好ましい。
また、前記酵素処理においては、果肉細胞を分解する酵素を採用することができ、具体的には例えば、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、又はペクチナーゼを採用することができる。なお、前記酵素処理の後には、通常、酵素を失活させるべく加熱処理が行われる。
なお、該pH10以上に調整されたアルカリ性水溶液による抽出は、通常、15〜25℃の室温で行われる。
なお、該pH10以上に調整されたアルカリ性水溶液による抽出は、通常、15〜25℃の室温で行われる。
なお、乾燥物換算とは、抽出物から抽出溶媒を除いた残渣である乾燥物の質量に換算することである。
また、前記Bmal1遺伝子の発現活性化剤は、例えば、医薬品、医薬部外品、化粧料、食品などに配合されて使用され得る。
このような生体外でのBmal1遺伝子の発現活性化方法は、比較的簡便に実施できることから、例えば、後述する生体でのBmal1遺伝子の発現活性化方法における発現活性化剤の最適濃度を決定する目的で予備実験的に実施することができる。
前記脊柱動物としては、Bmal1遺伝子の発現が夜に活性化する動物であれば、必ずしも昼行性の動物でなくてもよい。前記脊柱動物としては、例えば、魚類動物、は虫類動物、鳥類動物、哺乳類動物などが挙げられる。
前記哺乳類動物としては、例えば、昼行性哺乳類動物としてのヒト、チンパンジー、ローランドゴリラ、イエネコ、ニホンザル、ウサギ、ヤギ等が挙げられる。また、例えば、夜行性哺乳類動物としてのマウス、ラット等が挙げられる。
前記Bmal1遺伝子の発現活性化方法は、ヒトへの医療行為を除くものであり、具体的には例えば、ヒトの皮膚に塗布して皮膚細胞のBmal1遺伝子の発現を活性化し、皮膚細胞の概日リズムを調整することによって、皮膚のくすみを抑制したり、皮膚のハリを維持したりする皮膚の美容方法に適用できる。
まず、下記に示す油溶性のビタミン類のそれぞれを予めエタノールに溶かして3質量%濃度のエタノール溶液を調製しておいた。
ビタミンC:ジパルミチン酸L−アスコルビル(L−アスコルビン酸誘導体)
ビタミンC:テトラ2−ヘキシルデカン酸L−アスコルビル
(L−アスコルビン酸誘導体)
ビタミンD:エルゴカルシフェロール
ビタミンE:酢酸dl−α−トコフェロール(α−トコフェロール誘導体)
ビタミンA:パルミチン酸レチノール
一方、ビタミンB6としてのピリドキシン塩酸塩を純水に溶解させて3質量%の水溶液を調製しておいた。
10%牛胎児血清(Gibco)を添加したDulbecco’s modification of Eagle’s medium (Gibco)培地(以下、「10%牛胎仔血清含有DMEM」という)を希釈用溶媒として用い、上記のピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液を0.1質量%濃度に希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液に代えて、上記のジパルミチン酸L−アスコルビル(ビタミンC)のエタノール溶液を用いた点以外は、実施例1と同様にして、0.1質量%濃度のBmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液に代えて、上記のテトラ2−ヘキシルデカン酸L−アスコルビル(ビタミンC)のエタノール溶液を用いた点以外は、実施例1と同様にして、0.1質量%濃度のBmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液に代えて、上記のエルゴカルシフェロール(ビタミンD)のエタノール溶液を用いた点以外は、実施例1と同様にして、0.1質量%濃度のBmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液に代えて、上記の酢酸dl−α−トコフェロール(ビタミンE)のエタノール溶液を用いた点以外は、実施例1と同様にして、0.1質量%濃度のBmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液と、上記のジパルミチン酸L−アスコルビル(ビタミンC)のエタノール溶液とを1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液と、上記のエルゴカルシフェロール(ビタミンD)のエタノール溶液とを1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液と、上記の酢酸dl−α−トコフェロール(ビタミンE)のエタノール溶液とを1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のジパルミチン酸L−アスコルビル(ビタミンC)のエタノール溶液と、エルゴカルシフェロール(ビタミンD)のエタノール溶液とを1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のジパルミチン酸L−アスコルビル(ビタミンC)のエタノール溶液と、酢酸dl−α−トコフェロール(ビタミンE)のエタノール溶液とを1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のエルゴカルシフェロール(ビタミンD)のエタノール溶液と、酢酸dl−α−トコフェロール(ビタミンE)のエタノール溶液とを1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液と、上記のジパルミチン酸L−アスコルビル(ビタミンC)のエタノール溶液と、上記のエルゴカルシフェロール(ビタミンD)のエタノール溶液とを1:1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液と、上記のジパルミチン酸L−アスコルビル(ビタミンC)のエタノール溶液と、上記の酢酸dl−α−トコフェロール(ビタミンE)のエタノール溶液とを1:1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液と、上記のエルゴカルシフェロール(ビタミンD)のエタノール溶液と、上記の酢酸dl−α−トコフェロール(ビタミンE)のエタノール溶液とを1:1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
上記のジパルミチン酸L−アスコルビル(ビタミンC)のエタノール溶液と、上記のエルゴカルシフェロール(ビタミンD)のエタノール溶液と、上記の酢酸dl−α−トコフェロール(ビタミンE)のエタノール溶液とを1:1:1の質量比で混合し、それぞれが0.1質量%濃度となるように実施例1と同様に希釈することにより、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)の水溶液に代えて、上記のパルミチン酸レチノール(ビタミンA)のエタノール溶液を用いた点以外は、実施例1と同様にして、0.1質量%濃度の比較サンプルを調製した。
試験研究用試薬として市販されているゲニステインを用いて上述のごとく調製したゲニステインのDMSO溶液を、ゲニステインが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているゲニスチンを用いて上述のごとく調製したゲニスチンのDMSO溶液を、ゲニスチンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているグリシテインを用いて上述のごとく調製したグリシテインのDMSO溶液を、グリシテインが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているグリシチンを用いて上述のごとく調製したグリシチンのDMSO溶液を、グリシチンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているイリゲニンを用いて上述のごとく調製したイリゲニンのDMSO溶液を、イリゲニンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているイリジンを用いて上述のごとく調製したイリジンのDMSO溶液を、イリジンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているテクトリゲニンを用いて上述のごとく調製したテクトリゲニンのDMSO溶液を、テクトリゲニンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているテクトリジンを用いて上述のごとく調製したテクトリジンのDMSO溶液を、テクトリジンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているクメステロールを用いて上述のごとく調製したクメステロールのDMSO溶液を、クメステロールが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているダイジンを用いて上述のごとく調製したダイジンのDMSO溶液を、ダイジンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているオサジンを用いて上述のごとく調製したオサジンのDMSO溶液を、オサジンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているポミフェリンを用いて上述のごとく調製したポミフェリンのDMSO溶液を、ポミフェリンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、Bmal1遺伝子の発現活性化剤を製造した。
試験研究用試薬として市販されているダイゼイン(イソフラボン類の1種)を用いて上述のごとく調製したダイゼインのDMSO溶液を、ダイゼインが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、比較サンプルを調製した。
試験研究用試薬として市販されているビオカニンA(イソフラボン類の1種)を用いて上述のごとく調製したビオカニンAのDMSO溶液を、ビオカニンAが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、比較サンプルを調製した。
試験研究用試薬として市販されているフォルモネチン(イソフラボン類の1種)を用いて上述のごとく調製したフォルモネチンのDMSO溶液を、フォルモネチンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、比較サンプルを調製した。
試験研究用試薬として市販されているプルネチン(イソフラボン類の1種)を用いて上述のごとく調製したプルネチンのDMSO溶液を、プルネチンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、比較サンプルを調製した。
試験研究用試薬として市販されているオノニン(イソフラボン類の1種)を用いて上述のごとく調製したオノニンのDMSO溶液を、オノニンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、比較サンプルを調製した。
試験研究用試薬として市販されているプエラリン(イソフラボン類の1種)を用いて上述のごとく調製したプエラリンのDMSO溶液を、プエラリンが0.05mM濃度となるように上記の10%牛胎仔血清含有DMEMで希釈し、比較サンプルを調製した。
ヒオウギ抽出物として、1,3−ブチレングリコール、エタノール、及び水(1:1:3容積比)の混合抽出溶媒により、ヒオウギ(Belamcanda chinensis De Candolle (Iridaceae))の根茎100gを室温にて5日間抽出処理した液体状のヒオウギ抽出物(乾燥物換算0.5質量%)を製造した。
イリス根抽出物として、1,3−ブチレングリコール及び水の混合抽出溶媒(90%1,3−ブチレングリコール含有)でイリス(Iris florentina Linne (Iridaceae))の根茎を室温にて5日間抽出処理した液体状のイリス根抽出物(乾燥物換算2.8質量%)を製造した。
プルーン抽出物を以下のようにして製造した。即ち、プルーン(Prunus domestica L.)の果肉100gに水100mLを加え、90℃にて3時間静置した後、圧搾してスラリー状にした。さらにセルラーゼにより酵素分解処理し、加熱により酵素を失活させ、室温に冷却後、残存した固形物をろ過により取り除き、液体状のプルーン抽出物(乾燥物換算28.7質量%)を製造した。
コメ種子抽出物としてのコメ種子溶媒抽出物を製造した。即ち、イネ(Oryza sativa Linne.(Gramineae))の種子(精白米)を、1,3−ブチレングリコール及び水の混合抽出溶媒中に室温にて浸漬し、ろ過により固形物を取り除いた液体状のコメ種子溶媒抽出物を製造した。
コメ種子抽出物としての加水分解コメ種子抽出物を製造した。即ち、イネ(Oryza sativa Linne.(Gramineae))の種子100g(精白米)を室温にて、400gのアルカリ水溶液(NaOHでpH12に調整したもの)中に24時間浸漬し、アルカリ性水溶液による抽出処理を施し、液体状の抽出物を得た。
続いて、斯かる抽出物に対して、蛋白質分解酵素としてのアクチナーゼ、ペプシン、トリプシンをそれぞれ順番に5mg加えて、加水分解処理をそれぞれ40℃で2時間施した。さらに、得られた処理液を90℃に加熱して酵素を失活させ、室温に冷却し、ろ過により液体状の加水分解コメ種子抽出物(乾燥物換算1.2質量%)を製造した。
加水分解コメヌカ抽出物を以下のようにして製造した。即ち、イネ(Oryza sativa Linne.(Gramineae))のコメヌカ、即ち、イネの果皮、種皮、澱粉層、及び胚芽の合計100gを室温にて、400gのアルカリ水溶液(NaOHでpH12に調整したもの)中に24時間浸漬し、アルカリ性水溶液による抽出処理を施し、液体状の抽出物を得た。
続いて、斯かる抽出物に対して、蛋白質分解酵素としてのアクチナーゼ、ペプシン、トリプシンをそれぞれ順番に5mg加えて、加水分解処理をそれぞれ40℃で2時間施した。さらに、得られた処理液を90℃に加熱して酵素を失活させ、室温に冷却し、ろ過により液体状の加水分解コメヌカ抽出物(乾燥物換算4.1質量%)を製造した。
褐藻抽出物を以下のようにして製造した。即ち、抽出溶媒として、水1000mLを用い、ウミウチワ(Padina arborescens Holmes)、コンブ(Laminaria angustata)、ヒジキ(Hizikia fusiforme)、ヒバマタ(Fucus distichus Linnaeus subsp. evanescens (C. Agardh) Powell)、ワカメ(Undaria pinnatifida)それぞれの全藻(胞子葉の部分を含む乾燥物合計量100g)を80℃で5時間抽出処理し、液体状の褐藻抽出物(乾燥物換算0.67質量%)を製造した。
カカオ種子殻抽出物を以下のようにして製造した。即ち、70容量%の1,3−ブチレングリコール水溶液(500mL)を用い、カカオ(Theobroma cacao)の種子殻(100g)を80℃にて2時間抽出処理し、ろ過によって液体状のカカオ種子殻抽出物(乾燥物換算2.4質量%)を製造した。
上記した各実施例のBmal1遺伝子の発現活性化剤、及び、各比較例の比較サンプルついて、下記のリアルタイムリポーターアッセイにより、Bmal1遺伝子の発現活性化性能を評価した。
マウスの時計遺伝子Bmal1プロモーター領域の下流にルシフェラーゼ遺伝子が連結した遺伝子を安定的に発現するマウス由来繊維芽細胞NIH3T3(以下、「NIH3T3−Bmal−Luc」という)を、35mm培養ディシュに約2.5×105個 播種した。その後、上述した10%牛胎仔血清含有DMEM中にて2日間培養を行った。
そして、時計遺伝子Bmal1を同調させるべく培地中にデキサメタゾン(Sigma社製)を加え、100nM濃度デキサメタゾン/DMEMにおいて2時間培養した。その後、培地を、0.1mM濃度のD−Luciferin(TOYOBO社製)を含む10%牛胎仔血清含有DMEMに交換し、リアルタイムリポーターアッセイ用発光測定装置(製品名「Kronos Dio AB−2550」 ATTO社製)により、各発現活性化剤を用いたものについて遺伝子の発現を測定した。
測定条件は、測定時間1分、計測間隔10分とした。詳しくは、計測約24時間後のルシフェラーゼ発光量が下限ピークをむかえたタイミングで、各発現活性化剤を所定濃度となるように各ディシュに添加し、その後、ルシフェラーゼ発光量の経時変化を測定し、各発現活性化剤のBmal1遺伝子の発現活性化性能を調べた。
陰性対照(コントロール)においては、発現活性化剤を添加しない点以外は、上記と同様の操作を行った。
ビタミン類:各0.005質量%(単独の場合は、0.010質量%濃度あり)
イソフラボン類:25μM、又は、2.5μM
各抽出物:それぞれ、表3に記載した濃度に設定
なお、実施例2(0.010%濃度)においては、細胞毒性が認められたため、上記の評価を実施できなかった。同様に、実施例26及び27における25μM濃度においても上記の評価を実施できなかった。
同様に、実施例16〜27、及び比較例2〜7の評価結果をグラフに表したものを図8〜図16に示す。
また、同様に、実施例28〜35の評価結果をグラフに表したものを図17及び図18に示す。
なお、Bmal1遺伝子の発現が活性化すると、時計遺伝子としてのPeriod遺伝子やCry遺伝子の発現が活性化され得ることから、Bmal1遺伝子の発現を活性化することにより、時計遺伝子の発現リズムを調整でき、また、概日リズムを調整できると考えられる。
概日リズムを調製することにより、加齢、時差ぼけ、若しくは交代勤務などによる概日リズムの乱れ、又は、睡眠相後退症候群や非24時間睡眠覚醒症候群といった睡眠障害を改善できることが期待できる。また、皮膚細胞の概日リズムを調整することにより、具体的には例えば、皮膚のハリを維持する、皮膚のくすみを抑制する、表皮におけるターンオーバーを正常化する、皮膚のシワを抑制する、又は、ニキビや目の下のくまを抑制すること等が期待できる。
Claims (3)
- ビタミンC、ビタミンB6、ビタミンD、ビタミンE、ゲニステイン、ゲニスチン、グリシテイン、グリシチン、イリゲニン、イリジン、テクトリゲニン、テクトリジン、クメステロール、ダイジン、オサジン、ポミフェリン、ヒオウギ抽出物、イリス根抽出物、プルーン抽出物、コメ種子抽出物、加水分解コメヌカ抽出物、褐藻抽出物、及び、カカオ種子殻抽出物からなる群より選ばれた少なくとも1種を含むBmal1遺伝子の発現活性化剤。
- ビタミンC、ビタミンB6、ビタミンD、及びビタミンEからなる群より選ばれた少なくとも2種を含む請求項1記載のBmal1遺伝子の発現活性化剤。
- 請求項1又は2に記載の発現活性化剤によってBmal1遺伝子の発現を活性させるBmal1遺伝子の発現活性化方法。
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