JP2013055593A - 通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異常なメールボックスがメッセージ格納用に割り当てられるのを抑制
【解決手段】メッセージ(以下、単にMGという)と、MGの種別を示すCANID(以下、単にIDという)とが格納される複数のメールボックスMB(以下、単にMBという)と、MBからMGとIDを抽出し、MBから抽出したMGにIDを付与したフレームを構成して送信するとともに、フレームを受信した場合には、フレームからMGとIDを抽出し、抽出したIDと一致するIDが格納されているMBに、抽出したMGを格納するCANコントローラ2を備え、複数のMBについてビット固着の発生を判断する。ビット固着未発生のMBについては、MBにIDを格納することにより、このMBをIDに対応するMGの格納用に割り当て、ビット固着発生のMBについては、MBへのIDの格納を禁止することによりMGの格納用に割り当てることを禁止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、メールボックスを用いて通信を行う通信装置に関する。
車両においては、制御の高度化またはサービスの充実を図るために、電子制御装置(ECU)等の車載機器同士を通信バスで相互に接続してローカルエリアネットワーク(いわゆる車内LAN)を構成し、車載機器間で情報を共有することが行われている。
なお、車内LANの通信プロトコルとして、コントローラエリアネットワーク(CAN;Controller Area Network)が多く利用されている。
このCANプロトコルでは、送信メッセージをフレーム化して通信バスへ送信する前には、送信メッセージの種類を表す識別IDコード(以下、CANIDという)が設定された送信用メールボックスに送信メッセージを格納するとともに、通信バスを介してフレームを受信した場合には、フレームから抽出した受信メッセージを、この受信メッセージに付与されているCANIDと同一のCANIDが予め設定された受信用メールボックスに格納するように規定されている。
電子制御装置には、所定数(例えば32個)のメールボックスが予め設けられており、各メールボックスには、メールボックスを識別するためのボックス番号(例えば0〜31の整数値)が付与されている。そして、各メールボックスの設定は、電子制御装置が起動してCAN通信が開始される前のCAN初期化処理で行われる。
具体的には、まず、図10に示すように、CANID毎に、メールボックスの使用方法(送信用[Tx]/受信用[Rx])を示す送受信設定、およびメッセージのデータ長を示すDLC(Data Length Code)が記述されたメッセージ仕様MSに基づいて、設計者が、各メールボックスのボックス番号に対応するCANIDと送受信設定とDLCを設定し、メールボックス設定仕様MBSを作成している。このメールボックス設定仕様MBSは電子制御装置内に記憶されており、電子制御装置の起動毎に、メールボックス設定仕様MBSが読み出され、メールボックス設定仕様MBSの設定に従って、メールボックス毎にCANIDと送受信設定とDLCが設定される。したがって、電子制御装置の起動時にメールボックス設定が行われると、その後、メールボックス設定が変更されることはない。
ところで、メールボックスは、一般的にRAMで構成されており、ビット値を書き換えることができない異常であるビット固着が発生する可能性がある。
そして従来、メールボックスに所定のパターンを書き込んだ後に、書き込んだパターンを読み出し、書き込みパターンと読み出しパターンとが不一致である場合に、ビット固着が発生している旨を通知する技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。これにより、メールボックスの異常状態を検知することができるため、この異常状態に対応した制御(例えば、フェイルセーフ制御、あるいはメールボックスに格納されるメッセージに関連した制御の停止)を行うことが可能となり、メールボックスの異常による車両制御への影響を最低限に抑えることができる。
特開2004−153650号公報
しかしながら、上述のように、電子制御装置の起動時にメールボックス設定が行われた後ではメールボックス設定が変更されないために、特許文献1に記載のようにメールボックスの異常状態を検知することができても、異常なメールボックスに関連した制御の制限が継続してしまうという問題があった。
本発明は、こうした問題に鑑みてなされたものであり、異常なメールボックスがメッセージ格納用に割り当てられるのを抑制する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、メッセージと、メッセージの種別を示す識別コードとが少なくとも格納される複数の第1メールボックスと、第1メールボックスからメッセージと識別コードを抽出し、第1メールボックスから抽出したメッセージに、第1メールボックスから抽出した識別コードを付与したフレームを構成して通信バス上に送信するとともに、通信バスを介してフレームを受信した場合には、受信したフレームからメッセージと識別コードを抽出し、抽出した識別コードと一致する識別コードが格納されている第1メールボックスに、フレームから抽出したメッセージを格納する第1送受信手段とを備えた通信装置であって、異常判断手段が、複数の第1メールボックスのそれぞれについて異常が発生しているか否かを判断する。そして第1割当手段が、複数の第1メールボックスのうち、異常が発生していないと異常判断手段により判断された第1メールボックスについては、第1メールボックスに識別コードを格納することにより、第1メールボックスを、識別コードに対応するメッセージの格納用に割り当てるとともに、割当禁止手段が、複数の第1メールボックスのうち、異常が発生していると異常判断手段により判断された第1メールボックスについては、第1メールボックスへの識別コードの格納を禁止することにより、メッセージの格納用に割り当てることを禁止する。
このように構成された通信装置では、正常なメールボックスはメッセージの格納用に割り当てられる一方、異常なメールボックスはメッセージの格納用に割り当てられない。これにより、メールボックスの異常のために、この異常なメールボックスを割り当てられているメッセージの通信ができなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性を向上させることができる。
また、請求項1に記載の通信装置において、請求項2に記載のように、複数のメッセージにはそれぞれ、優先度が予め設定されており、第1割当手段は、複数のメッセージのうち、優先度が高いメッセージから順に第1メールボックスを割り当てるようにするとよい。
これにより、正常なメールボックスの数が複数のメッセージの数より少ない場合であっても、正常なメールボックスを、優先度が高いメッセージに優先的に割り当てることができる。このため、重要なメッセージの通信がメールボックスの異常のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
なお優先度は、メッセージのシステムへの影響度およびメッセージの通信周期等に基づいて決定するとよい。具体的には、請求項2に記載の通信装置が他の通信装置と通信バスを介してデータ通信可能に接続されることによりシステムを形成している場合において、メッセージの通信ができない場合におけるシステムに及ぼす影響が大きいほどそのメッセージの優先度を高くしたり、メッセージの通信周期が短いほどそのメッセージが重要であるという判断基準に基づいてメッセージの通信周期が短いほどそのメッセージの優先度を高くしたりする。
ところで、CAN(Controller Area Network)プロトコルでは、上述の識別コードを用いて、どのフレームを優先的に処理するかを決定する調停制御を、ビット単位非破壊アービトレーションと呼ばれる手法により実行するようにされている。
すなわち、通信バス上の信号レベルには、ドミナント(優性)とリセッシブ(劣性)とがあり、複数の通信装置から、ドミナントとリセッシブとが同時に送信された場合に、バスの信号レベルはドミナントとなる。一般的に、ドミナントの理論値を0、リセッシブの論理値を1として考える。
つまり、CANプロトコルを用いた通信システムでは、同時に複数のフレームが通信バス上に送信された場合、識別コードの論理値が最も小さいフレームを送信した通信装置が送信権を得る。そして、通常、優先度が高いフレームほど、他のフレームとの衝突が生じても優先して伝送されるように、論理値が小さい識別コードが割り当てられている。
そこで、請求項1に記載の通信装置において、第1送受信手段がCAN(Controller Area Network)プロトコルに従って送受信を行う場合には、請求項3に記載のように、第1割当手段は、複数の識別コードのうち、識別コードの値が小さい順に第1メールボックスに格納することにより、第1メールボックスを割り当てるようにするとよい。
これにより、正常なメールボックスの数が複数のメッセージの数より少ない場合であっても、正常なメールボックスを、識別コードの値が小さい識別コードに対応したメッセージに優先的に割り当てることができる。これにより、重要なメッセージの通信がメールボックスの異常のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
また、請求項2または請求項3に記載の通信装置において、請求項4に記載のように、第1メールボックスは、第1割当手段によって、第1送受信手段が送信するメッセージである送信用メッセージを格納する送信用第1メールボックス、および、第1送受信手段が受信するメッセージである受信用メッセージを格納する受信用第1メールボックスの何れかに割り当てられ、送信共有設定手段が、第1割当手段による第1メールボックスの割り当てが行われた結果、第1メールボックスに割り当てられなかった送信用メッセージである未割当送信用メッセージが存在する場合には、第1割当手段によって送信用第1メールボックスとして割り当てられた第1メールボックスの中から、予め設定された送信ボックス選択条件を満たす第1メールボックスを選択し、選択された送信用第1メールボックスについて、既に割り当てられている送信用メッセージの他に未割当送信用メッセージを格納できるように設定するようにするとよい。
これにより、1つのメールボックスを複数のメッセージの格納用として共有することができる。このため、正常なメールボックスの数が複数のメッセージの数より少ない場合であっても、メッセージの通信がメールボックス不足のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
また、請求項4に記載の通信装置において、請求項5に記載のように、送信ボックス選択条件は、第1割当手段により割り当てられた第1メールボックスのうち、第1割当手段により最も遅く割り当てられた送信用第1メールボックスであることであるようにするとよい。
これにより、識別コードが格納されているメールボックスの中で最も優先度が低い識別コードが格納されているメールボックスを、未割当送信用メッセージと共有してメッセージを格納するためのメールボックスとすることができる。すなわち、優先度が高いメッセージを格納するためのメールボックスが、未割当送信用メッセージと共有してメッセージを格納するためのメールボックスとして設定されるという状況の発生を抑制することができる。このため、メールボックスの共有設定に起因した異常により重要なメッセージの通信ができなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
また、請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の通信装置において、請求項6に記載のように、第1メールボックスは、第1割当手段によって、第1送受信手段が送信するメッセージである送信用メッセージを格納する送信用第1メールボックス、および、第1送受信手段が受信するメッセージである受信用メッセージを格納する受信用第1メールボックスの何れかに割り当てられ、受信共有設定手段が、第1割当手段による第1メールボックスの割り当てが行われた結果、第1メールボックスに割り当てられなかった受信用メッセージである未割当受信用メッセージが存在する場合には、第1割当手段によって受信用第1メールボックスとして割り当てられた第1メールボックスの中から、予め設定された受信ボックス選択条件を満たす第1メールボックスを選択し、選択された受信用第1メールボックスについて、既に割り当てられている受信用メッセージの他に未割当受信用メッセージを格納できるように設定するようにするとよい。
これにより、1つのメールボックスを複数のメッセージの格納用として共有することができる。このため、正常なメールボックスの数が複数のメッセージの数より少ない場合であっても、メッセージの通信がメールボックス不足のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
また、請求項6に記載の通信装置において、請求項7に記載のように、受信ボックス選択条件は、第1割当手段により割り当てられた第1メールボックスのうち、第1割当手段により最も遅く割り当てられた受信用第1メールボックスであることであるようにするとよい。
これにより、識別コードが格納されているメールボックスの中で最も優先度が低い識別コードが格納されているメールボックスを、未割当受信用メッセージと共有してメッセージを格納するためのメールボックスとすることができる。すなわち、優先度が高いメッセージを格納するためのメールボックスが、未割当受信用メッセージと共有してメッセージを格納するためのメールボックスとして設定されるという状況の発生を抑制することができる。このため、メールボックスの共有設定に起因した異常により重要なメッセージの通信ができなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
また、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の通信装置において、メッセージと、メッセージの種別を示す識別コードとが少なくとも格納される複数の第2メールボックスと、第2メールボックスからメッセージと識別コードを抽出し、メールボックスから抽出したメッセージに、第2メールボックスから抽出した識別コードを付与したフレームを構成して通信バス上に送信するとともに、通信バスを介してフレームを受信した場合には、受信したフレームからメッセージと識別コードを抽出し、抽出した識別コードと一致する識別コードが格納されている第2メールボックスに、フレームから抽出したメッセージを格納する第2送受信手段とを備えている場合には、請求項8に記載のように、第2送受信使用判断手段が、第1割当手段によるメールボックスの割り当てが行われた結果、メールボックスに割り当てられなかったメッセージである未割当メッセージが存在する場合に、第2送受信手段が使用中であるか否かを判断し、第2割当手段が、第2送受信手段が使用中でないと第2送受信使用判断手段により判断された場合に、第2メールボックスについて、第2メールボックスに未割当メッセージの識別コードを格納することにより、識別コードが格納された第2メールボックスを未割当メッセージの格納用に割り当てるようにするとよい。
これにより、第1送受信手段が送受信するメッセージを格納するために第2メールボックスを用いることができる。このため、正常な第1メールボックスの数が複数のメッセージの数より少ない場合であっても、メッセージの通信がメールボックス不足のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
電子制御装置1の構成を示すブロック図である。 CAN初期化処理を示すフローチャートである。 ビット固着検査処理を示すフローチャートである。 第1,2実施形態のメールボックス設定処理を示すフローチャートである。 従来のメールボックス設定処理を示すフローチャートである。 第3実施形態のメールボックス設定処理を示すフローチャートである。 第4実施形態の電子制御装置1の構成を示すブロック図である。 第4実施形態のメールボックス設定処理を示すフローチャートである。 システム影響度に基づくメッセージ仕様MSの設定方法を説明する図である。 メッセージ仕様MSとメールボックス設定仕様MBSを示す図である。
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態を図面とともに説明する。
図1は、本発明が適用された電子制御装置1の構成を示すブロック図である。
電子制御装置(以下、ECUという)1は、CAN(Controller Area Network)プロトコルを用いた車内LANに接続され、車両に搭載された他のECUとの間でデータ通信可能に構成されている。
そしてECU1は、図1に示すように、CANプロトコルに従って他のECUとの通信を制御するCANコントローラ2と、CANコントローラ2とCANバスBS1との間でデータを送受信するためのCANトランシーバ3と、CANコントローラ2を介して他のECUとの間でメッセージを交換することにより、他のECUと連携して各種処理を実行する制御部4とを備えている。
CANトランシーバ3は、予め規定されたCANバスの電気的条件を満たす信号を確実に送受信するように構成されている。
CANコントローラ2は、ECU間で送受信されるメッセージ等を格納するためのメールボックスMBを複数(本実施形態で32個)備えたデータ格納部21と、メールボックスMBの格納値に基づいてメッセージをフレーム化し、CANトランシーバ3を介してCANバスBS1に送信する送信制御、CANトランシーバ3を介してフレームを受信してメッセージの抽出等を行う受信制御、バス上でフレームが衝突した際のバス権の調停制御等、CANプロトコルに従った通信制御を実行するプロトコルコア部22と、プロトコルコア部22の送信制御および受信制御時に、データ格納部21へのアクセスを制御するアクセス制御部23とを備えている。
なお、データ格納部21に設けられたメールボックスMBのそれぞれには、メールボックスを識別するためのボックス番号(本実施形態では0〜31の整数値)が付与されている。
また各メールボックスMBには、メッセージの種類および優先度を表す識別コード(以下、CANIDという)を格納するためのCANIDレジスタR1、フレームに載せて送信するメッセージまたは受信フレームから抽出したメッセージを格納するためのメッセージレジスタR2、メールボックスの使用方法(送信用/受信用)を示す送受信設定情報を格納するための送受信設定レジスタR3、メッセージのデータ長を示すDLC(Data Length Code)を格納するためのDLCレジスタR4が設けられている。
また制御部4は、CPU41、ROM42、およびRAM43を備え、ROM42が記憶するプログラムに基づく処理をCPU41が実行することにより、各種処理を実行する。例えば、他のECUに対して送信すべきメッセージがある場合、メッセージの内容からそのメッセージに対応するCANIDを特定し、特定したCANIDが設定されているメールボックスMBのメッセージレジスタR2にメッセージを格納する。
また制御部4は、CANコントローラ2からフレームを受信した旨の通知を受けた場合に、送受信設定レジスタR3が受信用に設定されているメールボックスMBのメッセージレジスタR2の内容を読み出すことにより、他のECUからのメッセージを受信する。
さらに、制御部4のROM42には、各メールボックスMBのボックス番号に対応するCANIDと送受信設定情報とDLCが設定されたメールボックス設定仕様MBS(図10を参照)が記憶されている。
まず、制御部4が実行するCAN初期化処理の手順を図2を用いて説明する。図2はCAN初期化処理を示すフローチャートである。このCAN初期化処理は、ECU1が起動した直後に1回のみ実行される処理である。
このCAN初期化処理が実行されると、制御部4のCPU41は、まずS10にて、メールボックスMBのビット固着を検査するビット固着検査処理(詳細は後述)を実行する。その後S20にて、CANコントローラ2の各種設定を行うためのコントロールレジスタ設定を実行する。
次にS30にて、メールボックスMBのレジスタ設定を行うメールボックス設定処理(詳細は後述)を実行し、さらにS40にて、CANコントローラ2の通信速度の設定を行い、CAN初期化処理を終了する。そして、このCAN初期化処理の終了後にCAN通信が開始される。
次に、S10で実行されるビット固着検査処理の手順を図3を用いて説明する。図3はビット固着検査処理を示すフローチャートである。
ビット固着検査処理が実行されると、制御部4のCPU41は、まずS110にて、ビット固着検査が行われていないメールボックスMB(以下、未検査メールボックスMBともいう)が存在するか否かを判断する。ここで、未検査メールボックスMBが存在する場合には(S110:YES)、S120にて、未検査メールボックスMBの中から1つのメールボックスMBを選択する。
そしてS130にて、S120で選択したメールボックスMBについて、そのメッセージレジスタR2に検査用データを書き込み、さらにS140にて、検査用データを書き込んだメールボックスMBのメッセージレジスタR2からデータを読み出し、読み出したデータと検査用データと照合する。
その後S150にて、S120で選択したメールボックスMBについて、そのCANIDレジスタR1に検査用データを書き込み、さらにS160にて、検査用データを書き込んだメールボックスMBのCANIDレジスタR1からデータを読み出し、読み出したデータと検査用データと照合する。
さらにS170にて、S120で選択したメールボックスMBについて、そのDLCレジスタR4に検査用データを書き込み、さらにS180にて、検査用データを書き込んだメールボックスMBのDLCレジスタR4からデータを読み出し、読み出したデータと検査用データと照合する。
そしてS190にて、S140,S160,S180での照合結果(以下、ビット固着検査照合結果という)をRAM43に記憶した後にS110に移行する。一方、S110にて、未検査メールボックスMBが存在しない場合、すなわち全てのメールボックスMBで固着検査が行われた場合には(S110:NO)、ビット固着検査処理を終了する。
次に、S30で実行されるメールボックス設定処理の手順を図4を用いて説明する。図4はメールボックス設定処理を示すフローチャートである。
メールボックス設定処理が実行されると、制御部4のCPU41は、まずS210にて、メールボックスMBのボックス番号を指示するボックス番号カウンタC1の値を0にセットする。次にS220にて、ROM42に記憶されているメールボックス設定仕様MBSの中でメールボックスの設定が行われていないメッセージ(以下、未設定メッセージという)が存在するか否かを判断する。ここで、未設定メッセージが存在しない場合(S220:NO)、すなわち、メールボックス設定仕様MBSに記載されている全てのメッセージについてメールボックスMBの設定が実施された場合には、メールボックス設定処理を終了する。一方、未設定メッセージが存在する場合には(S220:YES)、S230にて、メールボックス設定仕様MBSに記載されている未設定メッセージの中で、メールボックスMBのボックス番号が最も小さい未設定メッセージを選択する。
そしてS240にて、ボックス番号カウンタC1が指示するボックス番号を有するメールボックスMB(以下、カウンタ指示メールボックスMBという)が正常であるか否かを、RAM43に記憶されたビット固着検査照合結果に基づいて判断する。ここで、カウンタ指示メールボックスMBが正常である場合には(S240:YES)、S250にて、メールボックス設定仕様MBSに基づいて、カウンタ指示メールボックスMBの送受信設定レジスタR3に「送信用」または「受信用」を設定する。
その後S260にて、カウンタ指示メールボックスMBの送受信設定レジスタR3が「受信用」に設定されているか否かを判断する。ここで、「受信用」に設定されている場合には(S260:YES)、S270にて、メールボックス設定仕様MBSに基づいて、カウンタ指示メールボックスMBのCANIDレジスタR1にCANIDを設定し、さらにS280にて、CANIDレジスタR1に設定されているCANIDを有するメッセージのみを格納可能となるようにIDフィルタ設定を実施する。そしてS290にて、ボックス番号カウンタC1をインクリメント(1加算)して、S220に移行して、上述の処理を繰り返す。
一方、「受信用」に設定されていない場合には(S260:NO)、「送信用」に設定されていると判断して、S300にて、メールボックス設定仕様MBSに基づいて、カウンタ指示メールボックスMBのCANIDレジスタR1にCANIDを設定する。そしてS290にて、ボックス番号カウンタC1をインクリメント(1加算)して、S220に移行して、上述の処理を繰り返す。
また、S240にて、選択されたメールボックスMBがビット固着による異常である場合には(S240:NO)、S310にて、レジスタ設定が行われていないメールボックスMB(以下、未設定メールボックスMBともいう)が存在するか否かを判断する。具体的には、ボックス番号カウンタC1の値が31未満である場合に、未設定メールボックスMBが存在すると判断する。
ここで、未設定メールボックスMBが存在しない場合には(S310:NO)、メールボックス設定処理を終了する。一方、未設定メールボックスMBが存在する場合には(S310:YES)、S320にて、ボックス番号カウンタC1をインクリメント(1加算)して、S240に移行して、上述の処理を繰り返す。
このように構成された電子制御装置1では、メッセージと、メッセージの種別を示すCANIDとが少なくとも格納される複数のメールボックスMBと、メールボックスMBからメッセージとCANIDを抽出し、メールボックスMBから抽出したメッセージに、メールボックスMBから抽出したCANIDを付与したフレームを構成してCANバスBS1上に送信するとともに、CANバスBS1を介してフレームを受信した場合には、受信したフレームからメッセージとCANIDを抽出し、抽出したCANIDと一致するCANIDが格納されているメールボックスMBに、フレームから抽出したメッセージを格納するCANコントローラ2とを備え、複数のメールボックスMBのそれぞれについてビット固着が発生しているか否かを判断する(S10)。そして、複数のメールボックスMBのうち、ビット固着が発生していないと判断されたメールボックスMBについては(S240:YES)、メールボックスMBにCANIDを格納することにより、このメールボックスMBを、CANIDに対応するメッセージの格納用に割り当てるとともに(S250〜S300)、ビット固着が発生していると判断されたメールボックスMBについては(S240:NO)、メールボックスMBへのCANIDの格納を禁止することにより、メッセージの格納用に割り当てることを禁止する。
したがって、正常なメールボックスMBはメッセージの格納用に割り当てられる一方、異常なメールボックスMBはメッセージの格納用に割り当てられない。これにより、メールボックスMBの異常のために、この異常なメールボックスMBを割り当てられているメッセージの通信ができなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性を向上させることができる。
なお従来は、図5に示すように、メールボックス設定処理を実行していた。図5は、従来のメールボックス設定処理を示すフローチャートである。
従来のメールボックス設定処理が実行されると、図5に示すように、まずS1010にて、ボックス番号カウンタC1の値を0にセットする。次にS1020にて、未設定メッセージが存在するか否かを判断する。ここで、未設定メッセージが存在しない場合には(S1020:NO)、メールボックス設定処理を終了する。一方、未設定メッセージが存在する場合には(S1020:YES)、S1030にて、メールボックス設定仕様MBSに記載されている未設定メッセージの中で、メールボックスMBのボックス番号が最も小さい未設定メッセージを選択する。
そしてS1040にて、メールボックス設定仕様MBSに基づいて、ボックス番号カウンタC1が指示するボックス番号を有するメールボックスMB(カウンタ指示メールボックスMB)の送受信設定レジスタR3に「送信用」または「受信用」を設定する。
その後S1050にて、カウンタ指示メールボックスMBの送受信設定レジスタR3が「受信用」に設定されているか否かを判断する。ここで、「受信用」に設定されている場合には(S1050:YES)、S1060にて、メールボックス設定仕様MBSに基づいて、カウンタ指示メールボックスMBのCANIDレジスタR1にCANIDを設定し、さらにS1070にて、CANIDレジスタR1に設定されているCANIDを有するメッセージのみを格納可能となるようにIDフィルタ設定を実施する。そしてS1080にて、ボックス番号カウンタC1をインクリメント(1加算)して、S1020に移行して、上述の処理を繰り返す。
一方、「受信用」に設定されていない場合には(S1050:NO)、S1090にて、メールボックス設定仕様MBSに基づいて、カウンタ指示メールボックスMBのCANIDレジスタR1にCANIDを設定する。そしてS1080にて、ボックス番号カウンタC1をインクリメント(1加算)して、S1020に移行して、上述の処理を繰り返す。
すなわち、従来のメールボックス設定処理では、メールボックスMBにビット固着が発生しているか否かに関わらず、メールボックス設定仕様MBSの設定に従って、メールボックス毎に設定を行う。例えば、ボックス番号が5であるメールボックス(以下、メールボックスMB05という)に関するCANIDと送受信設定情報とDLCがメールボックス設定仕様MBSに記載されていた場合には、メールボックスMB05にビット固着が発生していたとしても、メールボックス設定仕様MBSの記載に基づいて、メールボックスMB05に関するCANIDと送受信設定情報とDLCがメールボックスMB05に設定される。
以上説明した実施形態において、電子制御装置1は本発明における通信装置、CANコントローラ2のメールボックスMBは本発明における第1メールボックス、CANIDは本発明における識別コード、CANコントローラ2は本発明における第1送受信手段、S10の処理は本発明における異常判断手段、S250〜S300の処理は本発明における第1割当手段、S240における判断がNOである場合の分岐は本発明における割当禁止手段である。
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態を図面とともに説明する。なお、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第2実施形態における電子制御装置(ECU)1は、メールボックス設定処理が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
第2実施形態のメールボックス設定処理は、S230の処理が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
すなわち、メールボックス設定仕様MBSに記載されている未設定メッセージの中で、CANIDが最も小さい未設定メッセージを選択する。
なお、CAN(Controller Area Network)プロトコルでは、CANIDを用いて、どのフレームを優先的に処理するかを決定する調停制御を、ビット単位非破壊アービトレーションと呼ばれる手法により実行するようにされている。
すなわち、通信バス上の信号レベルには、ドミナント(優性)とリセッシブ(劣性)とがあり、複数のECUから、ドミナントとリセッシブとが同時に送信された場合に、バスの信号レベルはドミナントとなる。一般的に、ドミナントの理論値を0、リセッシブの論理値を1として考える。
つまり、CANプロトコルを用いた通信システムでは、同時に複数のフレームが通信バス上に送信された場合、識別コードの論理値が最も小さいフレームを送信したECUが送信権を得る。そして、通常、優先度が高いフレームほど、他のフレームとの衝突が生じても優先して伝送されるように、論理値が小さいCANIDが割り当てられている。
つまり、第2実施形態の電子制御装置(ECU)1では、優先度が高いCANIDに対応するメッセージから順にメールボックスMBが割り当てられる。これにより、正常なメールボックスMBの数が、メールボックス設定仕様MBSで設定されているメッセージの数より少ない場合であっても、重要なメッセージの通信がメールボックスMBの異常のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
(第3実施形態)
以下に本発明の第3実施形態を図面とともに説明する。なお、第3実施形態では、第2実施形態と異なる部分のみを説明する。
第3実施形態における電子制御装置1は、メールボックス設定処理が変更された点以外は第2実施形態と同じである。図6は、第3実施形態のメールボックス設定処理を示すフローチャートである。
図6に示すように、第3実施形態のメールボックス設定処理は、S410〜S440の処理が追加された点以外は第2実施形態と同じである。
すなわち、S310にて、未設定メールボックスMBが存在しない場合には(S310:NO)、S410にて、メールボックス設定仕様MBSに基づいて、S230で選択された未設定メッセージが「受信用」に設定されているか否かを判断する。
ここで、未設定メッセージが「受信用」に設定されている場合には(S410:YES)、S420にて、「受信用」に設定されたメールボックスMBの中で最もボックス番号が大きいメールボックスMB(以下、直前設定済受信メールボックスMBという)のIDフィルタを変更することにより、この直前設定済受信メールボックスMBのCANIDレジスタR1に格納されているCANIDを有するメッセージだけではなく、S230で選択された未設定メッセージも格納可能となるように、直前設定済受信メールボックスMBのIDフィルタ設定を実施し、その後S220に移行して、上述の処理を繰り返す。具体的には、直前設定済受信メールボックスMBのCANIDレジスタR1に格納されているCANIDと、S230で選択された未設定メッセージに設定されているCANIDと比較して、値が異なっているビットをマスクし、マスクされていない残りのビットが同一のCANIDを有するメッセージの格納を許可するように、直前設定済受信メールボックスMBのIDフィルタ設定を実施する。
一方、未設定メッセージが「送信用」に設定されている場合には(S410:NO)、S430にて、「送信用」に設定されたメールボックスMBの中で最もボックス番号が大きいメールボックスMB(以下、直前設定済送信メールボックスMBという)を、共有使用できるように設定する。さらにS440にて、直前設定済送信メールボックスMBに格納する前のメッセージを一時的に記憶するために制御部4のRAM43に設けられた記憶領域(以下、共有時送信用バッファという)の記憶容量を、S230で選択された未設定メッセージのデータ長分増加させ、その後S220に移行して、上述の処理を繰り返す。
このように構成された電子制御装置1では、メールボックスMBの割り当てが行われた結果、メールボックスMBに割り当てられなかった受信用メッセージ(以下、未割当受信用メッセージという)が存在する場合には(S310:NO、S410:YES)、「受信用」に設定されたメールボックスMBの中で最もボックス番号が大きいメールボックスMB(直前設定済受信メールボックスMB)について、既に割り当てられている受信用メッセージの他に未割当受信用メッセージを格納できるように設定する(S420)。
また、メールボックスMBの割り当てが行われた結果、メールボックスMBに割り当てられなかった送信用メッセージ(以下、未割当送信用メッセージという)が存在する場合には(S310:NO、S410:NO)、「送信用」に設定されたメールボックスMBの中で最もボックス番号が大きいメールボックスMB(以下、直前設定済送信メールボックスMBという)について、既に割り当てられている送信用メッセージの他に未割当送信用メッセージを格納できるように設定する(S430)。
これにより、1つのメールボックスMBを複数のメッセージの格納用として共有することができる。このため、正常なメールボックスMBの数が、メールボックス設定仕様MBSで設定されているメッセージの数より少ない場合であっても、メッセージの通信がメールボックス不足のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
また、識別コードが格納されているメールボックスの中で最も優先度が低いCANIDが格納されているメールボックスMB(すなわち、直前設定済受信メールボックスMBまたは直前設定済送信メールボックスMB)を、未割当受信用メッセージまたは未割当送信用メッセージと共有してメッセージを格納するためのメールボックスMBとすることができる。すなわち、優先度が高いメッセージを格納するためのメールボックスMBが、未割当受信用メッセージまたは未割当送信用メッセージと共有してメッセージを格納するためのメールボックスMBとして設定されるという状況の発生を抑制することができる。このため、メールボックスMBの共有設定に起因した異常により重要なメッセージの通信ができなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
以上説明した実施形態において、CANコントローラ2において「送信用」に設定されたメールボックスMBは本発明における送信用第1メールボックス、CANコントローラ2において「受信用」に設定されたメールボックスMBは本発明における受信用第1メールボックス、S430の処理は本発明における送信共有設定手段、S420の処理は本発明における受信共有設定手段である。
(第4実施形態)
以下に本発明の第4実施形態を図面とともに説明する。なお、第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
第4実施形態における電子制御装置1は、電子制御装置1の構成とメールボックス設定処理が変更された点以外は第1実施形態と同じである。
図7は、第4実施形態における電子制御装置1の構成を示すブロック図である。
第4実施形態における電子制御装置1は、図7に示すように、CANコントローラ6が追加された点と、CANコントローラ6とCANトランシーバ3とがデータ入出力可能に接続された点と、CANコントローラ6と制御部4とがデータ入出力可能に接続された点と、CANバスBS1と異なるCANバスBS2がCANトランシーバ3に接続されている点以外は第1実施形態と同じである。
まずCANコントローラ6は、CANコントローラ2と同様に、データ格納部61とプロトコルコア部62とアクセス制御部63とを備えている。
またCANトランシーバ3は、通常時は、CANコントローラ2とCANバスBS1との間でデータを送受信する機能と、CANコントローラ6とCANバスBS2との間でデータを送受信する機能を備えるように設定されている。但し、CANトランシーバ3は、制御部4からのメールボックス共有指令によって、CANコントローラ6とCANバスBS1との間でデータを送受信する機能を備えるように設定される。
図8は、第4実施形態のメールボックス設定処理を示すフローチャートである。
図8に示すように、第4実施形態のメールボックス設定処理は、S240の処理が変更された点と、S510〜S520の処理が追加された点以外は第1実施形態と同じである。
すなわち、S310にて、未設定メールボックスMBが存在しない場合には(S310:NO)、S510にて、CANコントローラ6が未使用であるか否かを判断する。ここで、CANコントローラ6が使用中である場合には(S510:NO)、メールボックス設定処理を終了する。
一方、CANコントローラ6が未使用である場合には(S510:YES)、S520にて、CANトランシーバ3へ上述のメールボックス共有指令を出力することによって、CANコントローラ6とCANバスBS1との間でデータを送受信可能となるようにCANトランシーバ3を設定(すなわち、CANコントローラ6のメールボックスMBをCANコントローラ2側で共有使用できるように設定)し、S320に移行する。
またS240では、ボックス番号カウンタC1の値が0以上31以下である場合には、CANコントローラ2について、ボックス番号カウンタC1が指示するボックス番号を有するメールボックスMBが正常であるか否かを、RAM43に記憶されたビット固着検査照合結果に基づいて判断する。
さらにS240では、ボックス番号カウンタC1の値が32以上62以下である場合には、CANコントローラ6について、ボックス番号カウンタC1の値から32を減算した値に一致するボックス番号を有するメールボックスMBが正常であるか否かを、RAM43に記憶されたビット固着検査照合結果に基づいて判断する。例えば、ボックス番号カウンタC1の値が34である場合には、CANコントローラ6についてボックス番号が3であるメールボックスMBが正常であるか否かを判断する。
したがって、ボックス番号カウンタC1の値が32以上62以下である場合には、S250〜S300の処理により、CANコントローラ6のメールボックスMBについてレジスタ設定等が実施される。
これにより、CANコントローラ2内のメールボックスMBに、メールボックス設定仕様MBSに記載されている全てのメッセージを割り当てることができない場合であっても、CANコントローラ6内のメールボックスMBを利用することによって、メールボックス設定仕様MBSに記載されている全メッセージをメールボックスMBに割り当てることができる。
このように構成された電子制御装置1では、メールボックスMBの割り当てが行われた結果、メールボックスMBに割り当てられなかったメッセージ(以下、未割当メッセージという)が存在する場合には(S310:NO)、CANコントローラ6が使用中であるか否かを判断し(S510)、CANコントローラ6が使用中でないと判断された場合に(510:NO)、CANコントローラ6のメールボックスMBについて、このメールボックスMBに未割当メッセージのCANIDを格納することにより、CANIDが格納されたCANコントローラ6のメールボックスMBを未割当メッセージの格納用に割り当てる(S520,S320,S240〜S300)。
これにより、CANコントローラ2が送受信するメッセージを格納するためにCANコントローラ6のメールボックスMBを用いることができる。このため、CANコントローラ2の正常なメールボックスMBの数が、メールボックス設定仕様MBSで設定されているメッセージの数より少ない場合であっても、メッセージの通信がメールボックス不足のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
以上説明した実施形態において、CANコントローラ6のメールボックスMBは本発明における第2メールボックス、CANコントローラ6は本発明における第2送受信手段、S510の処理は本発明における第2送受信使用判断手段、S520,S320,S240〜S300の処理は本発明における第2割当手段である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
例えば上記第1実施形態においては、メールボックス設定仕様MBSに記載されているメッセージについて、小さいボックス番号と対応付けられたメッセージから順にメールボックスMBの設定が実施されるものを示した。そこで、各メッセージについて、電子制御装置1が搭載されている車両の制御システムへの影響度を判定し、メッセージ仕様MSにおいて、影響度が高いメッセージが上位に記載されるように、設計者がメッセージの定義順を変更するようにしてもよい。これにより、メールボックス設定仕様MBSにおいて、影響度が高いメッセージが、小さいボックス番号と対応付けられるようにすることができ、影響度の高いメッセージを優先的にメールボックスMBに割り当てることができる。
例えば図9に示すように、制御システムへの影響度を考慮しないで記述されたメッセージ仕様MS11では、上位からダイアグデータ、イモビデータ、トルクデータ、車速データ、水温データの順で記載されている。一方、制御システムへの影響度が例えばダイアグデータ<車速データ<水温データ<トルクデータ<イモビデータである場合には、制御システムへの影響度を考慮して記述されたメッセージ仕様MS12は、上位からイモビデータ、トルクデータ、水温データ、車速データ、ダイアグデータの順で記載される。
これにより、正常なメールボックスMBの数が、メールボックス設定仕様MBSで設定されているメッセージの数より少ない場合であっても、重要なメッセージの通信がメールボックスMBの異常のためにできなくなるという状況の発生を抑制し、通信の信頼性をさらに向上させることができる。
1…電子制御装置、2…CANコントローラ、3…CANトランシーバ、4…制御部、6…CANコントローラ、21…データ格納部、22…プロトコルコア部、23…アクセス制御部、41…CPU、42…ROM、43…RAM、61…データ格納部、62…プロトコルコア部、63…アクセス制御部、MB…メールボックス、R1…CANIDレジスタ、R2…メッセージレジスタ、R3…送受信設定レジスタ、R4…DLCレジスタ

Claims (8)

  1. メッセージと、該メッセージの種別を示す識別コードとが少なくとも格納される複数の第1メールボックスと、
    前記第1メールボックスから前記メッセージと前記識別コードを抽出し、前記第1メールボックスから抽出した前記メッセージに、前記第1メールボックスから抽出した前記識別コードを付与したフレームを構成して通信バス上に送信するとともに、該通信バスを介して前記フレームを受信した場合には、受信した前記フレームから前記メッセージと前記識別コードを抽出し、抽出した前記識別コードと一致する前記識別コードが格納されている前記第1メールボックスに、前記フレームから抽出した前記メッセージを格納する第1送受信手段とを備えた通信装置であって、
    前記複数の第1メールボックスのそれぞれについて異常が発生しているか否かを判断する異常判断手段と、
    複数の前記第1メールボックスのうち、異常が発生していないと前記異常判断手段により判断された前記第1メールボックスについては、該第1メールボックスに前記識別コードを格納することにより、該第1メールボックスを、該識別コードに対応する前記メッセージの格納用に割り当てる第1割当手段と、
    複数の前記第1メールボックスのうち、異常が発生していると前記異常判断手段により判断された前記第1メールボックスについては、該第1メールボックスへの前記識別コードの格納を禁止することにより、前記メッセージの格納用に割り当てることを禁止する割当禁止手段とを備える
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 複数の前記メッセージにはそれぞれ、優先度が予め設定されており、
    前記第1割当手段は、
    複数の前記メッセージのうち、前記優先度が高い前記メッセージから順に前記第1メールボックスを割り当てる
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記第1送受信手段は、CAN(Controller Area Network)プロトコルに従って送受信を行い、
    前記第1割当手段は、
    複数の前記識別コードのうち、前記識別コードの値が小さい順に前記第1メールボックスに格納することにより、前記第1メールボックスを割り当てる
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記第1メールボックスは、
    前記第1割当手段によって、前記第1送受信手段が送信するメッセージである送信用メッセージを格納する送信用第1メールボックス、および、前記第1送受信手段が受信するメッセージである受信用メッセージを格納する受信用第1メールボックスの何れかに割り当てられ、
    前記第1割当手段による前記第1メールボックスの割り当てが行われた結果、前記第1メールボックスに割り当てられなかった前記送信用メッセージである未割当送信用メッセージが存在する場合には、前記第1割当手段によって前記送信用第1メールボックスとして割り当てられた前記第1メールボックスの中から、予め設定された送信ボックス選択条件を満たす前記第1メールボックスを選択し、選択された前記送信用第1メールボックスについて、既に割り当てられている前記送信用メッセージの他に前記未割当送信用メッセージを格納できるように設定する送信共有設定手段を備える
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の通信装置。
  5. 前記送信ボックス選択条件は、
    前記第1割当手段により割り当てられた前記第1メールボックスのうち、前記第1割当手段により最も遅く割り当てられた前記送信用第1メールボックスであることである
    ことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記第1メールボックスは、
    前記第1割当手段によって、前記第1送受信手段が送信するメッセージである送信用メッセージを格納する送信用第1メールボックス、および、前記第1送受信手段が受信するメッセージである受信用メッセージを格納する受信用第1メールボックスの何れかに割り当てられ、
    前記第1割当手段による前記第1メールボックスの割り当てが行われた結果、前記第1メールボックスに割り当てられなかった前記受信用メッセージである未割当受信用メッセージが存在する場合には、前記第1割当手段によって前記受信用第1メールボックスとして割り当てられた前記第1メールボックスの中から、予め設定された受信ボックス選択条件を満たす前記第1メールボックスを選択し、選択された前記受信用第1メールボックスについて、既に割り当てられている前記受信用メッセージの他に前記未割当受信用メッセージを格納できるように設定する受信共有設定手段を備える
    ことを特徴とする請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の通信装置。
  7. 前記受信ボックス選択条件は、
    前記第1割当手段により割り当てられた前記第1メールボックスのうち、前記第1割当手段により最も遅く割り当てられた前記受信用第1メールボックスであることである
    ことを特徴とする請求項6に記載の通信装置。
  8. メッセージと、該メッセージの種別を示す識別コードとが少なくとも格納される複数の第2メールボックスと、
    前記第2メールボックスから前記メッセージと前記識別コードを抽出し、前記メールボックスから抽出した前記メッセージに、前記第2メールボックスから抽出した前記識別コードを付与したフレームを構成して通信バス上に送信するとともに、該通信バスを介して前記フレームを受信した場合には、受信した前記フレームから前記メッセージと前記識別コードを抽出し、抽出した前記識別コードと一致する前記識別コードが格納されている前記第2メールボックスに、前記フレームから抽出した前記メッセージを格納する第2送受信手段と、
    前記第1割当手段による前記メールボックスの割り当てが行われた結果、前記メールボックスに割り当てられなかった前記メッセージである未割当メッセージが存在する場合に、前記第2送受信手段が使用中であるか否かを判断する第2送受信使用判断手段と、
    前記第2送受信手段が使用中でないと前記第2送受信使用判断手段により判断された場合に、前記第2メールボックスについて、該第2メールボックスに前記未割当メッセージの識別コードを格納することにより、前記識別コードが格納された前記第2メールボックスを前記未割当メッセージの格納用に割り当てる第2割当手段とを備える
    ことを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の通信装置。
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