JP2013052839A - 車両用シートスライド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レール断面を大型化することなく、レール間の移動係止を解除する際の係止部材の移動量をより増大することができる車両用シートスライド装置を提供する。
【解決手段】ロアレール3及びアッパレール4間に形成される空間S内に配置された係止部材30の一側方向への回動に伴い第2連結壁部15から離れつつロック孔と係合してロアレール3及びアッパレール4の相対移動を係止し、係止部材30の他側方向への回動に伴い第2連結壁部15に近付きつつロック孔との係合を解除して前記相対移動の係止を解除する平板状なすとともに、先端部における係止部材30の回動軌跡上で第2連結壁部15に対向する側の面に切り欠き35が設けられた係止部34を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両用シートスライド装置に関するものである。
従来、車両用シートスライド装置としては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。この車両用シートスライド装置は、ロアレール(4)と、該ロアレールに対し移動可能に連結されたアッパレール(5)と、これらロアレール及びアッパレール間に形成される空間内に配置された係止部材(3)とを備える。そして、付勢部材(23)の付勢力により、係止部材に設けた係止部(34)がロアレールに設けた被係止部(41)に嵌入するように下ろすことで、ロアレールに対するアッパレールの移動が係止される。あるいは、操作レバー(21)の操作力により、付勢部材の付勢力に抗して被係止部から係止部が外れるように持ち上げることで、ロアレールに対するアッパレールの移動係止が解除される。
特開2003−252086号公報
ところで、特許文献1のようにロアレール及びアッパレール間に形成される空間内に係止部材を配置する場合、該係止部材の配置スペースを確保するためにレール断面が大型化すると、材料消費量の増加等に伴うコストの増大や質量増加を余儀なくされてしまう。一方、係止部材に要する配置スペースを低減するために、被係止部から係止部が外れるように係止部材を持ち上げる際の移動量を縮小すると、ロアレールに対するアッパレールの移動係止の解除が不十分になって操作性が悪化する可能性がある。
本発明の目的は、レール断面を大型化することなく、レール間の移動係止を解除する際の係止部材の移動量をより増大することができる車両用シートスライド装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両フロア及びシートのいずれか一方に固定され、被係止部を有する第1レールと、前記車両フロア及び前記シートのいずれか他方に固定され、前記第1レールに対し相対移動可能に連結され、幅方向に並設された一対の側壁部、及び前記第1レールに車両高さ方向で対向配置され該第1レールから離隔する前記両側壁部の基端間を連結する連結壁部を有する第2レールと、前記第1レール及び前記第2レール間に形成される空間内に配置され、幅方向に延びる軸線周りに前記第2レールに回動自在に連結された係止部材と、前記係止部材の先端部に形成され、該係止部材の一側方向への回動に伴い前記連結壁部から離れつつ前記被係止部と係合して前記第1レール及び前記第2レールの相対移動を係止し、前記係止部材の他側方向への回動に伴い前記連結壁部に近付きつつ前記被係止部との係合を解除して前記第1レール及び前記第2レールの相対移動の係止を解除する平板状をなすとともに、先端部における前記係止部材の回動軌跡上で前記連結壁部に対向する側の面に切り欠きが設けられた係止部と、前記係止部が前記被係止部に係合する方向に前記係止部材を付勢する付勢部材とを備えたことを要旨とする。
同構成によれば、前記付勢部材の付勢力により、前記係止部が前記被係止部に係合する方向(一側方向)に前記係止部材を回動させることで、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動が係止される。一方、適宜の解除操作力により、前記付勢部材の付勢力に抗して前記係止部が前記被係止部との係合を解除する方向(他側方向)に前記係止部材を回動させることで、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動の係止が解除される。このとき、前記係止部は、前記連結壁部に近付いていくことから、前記係止部が前記被係止部との係合を解除するまでの前記係止部材の移動量は、前記係止部が前記連結壁部に当接するまでの範囲に制限される。しかしながら、前記係止部には、前記係止部材の回動軌跡上で前記連結壁部に対向する先端部に前記切り欠きが形成されていることで、その分、前記移動量を増大することができる。これにより、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動の係止の解除精度を高めることができ、操作性を向上させることができる。また、前記第2レール等の形状変更等が不要であるため、レール断面を大型化する必要性もない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、前記第2レールは、前記側壁部の前記第1レールに近付く先端から幅方向外側に張り出して前記側壁部の基端側に折り返す一対の折返し壁部を有し、前記第1レールは、幅方向に並設された一対の第1側壁部と、前記第2レールに車両高さ方向で対向配置され、該第2レールから離隔する前記両第1側壁部の基端間を連結する第1連結壁部と、前記第1側壁部の前記第2レールに近付く先端から幅方向内側に張り出して前記第1側壁部の基端側に折り返し、前記第2レールの前記側壁部及び前記折返し壁部に包囲される一対の第1折返し壁部とを有し、前記被係止部は、前記第1折返し壁部の基端に配置されており、前記第2レールの前記側壁部に形成された透孔と、前記第2レールの前記折返し壁部の先端に形成された嵌入溝とを備え、前記係止部は、前記第2レールの前記両側壁部間に配置される本体部と、前記本体部の幅方向外側に突出して前記透孔に挿通され、前記被係止部及び前記嵌入溝に嵌入可能な係止爪とを有し、前記切り欠きは、前記本体部に形成されていることを要旨とする。
同構成によれば、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動は、前記透孔に挿通された前記係止爪が前記被係止部及び前記嵌入溝に嵌入することで係止される。このとき、前記係止爪は、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動方向一側の前記透孔及び前記嵌入溝の内壁面と、前記相対移動方向他側の前記被係止部の内壁面とから荷重を受けることでせん断応力を生じる。換言すれば、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動の係止強度は、前記係止爪のせん断強度で支配的であり、前記本体部による影響は僅少である。従って、前記切り欠きは、前記本体部に形成されていることで、前記切り欠きによって前記第1レール及び前記第2レールの相対移動の係止強度が低下することを回避できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の車両用シートスライド装置において、前記切り欠きは、前記係止部材の他側方向への回動に伴い前記連結壁部に前記係止部が当接した際、前記連結壁部と面接触するように成形されていることを要旨とする。
同構成によれば、前記係止部材の他側方向への回動に伴い前記連結壁部に前記係止部が当接した際には、前記切り欠きにおいて前記連結壁部に面接触するため、当該接触面に荷重を分散させることができる。従って、例えば前記連結壁部に当接する前記係止部の先端に荷重が集中した場合のように該係止部が変形する可能性を低減することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、前記係止部は、前記係止部材の一側方向への回動に伴い下降することで、前記被係止部と係合して前記第1レール及び前記第2レールの相対移動を係止することを要旨とする。
同構成によれば、例えば前記付勢部材の不具合などで前記係止部が前記被係止部に係合する方向に前記係止部材が付勢されなくなったとしても、前記係止部は、その自重で下降することで、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動の係止状態を保持することができる。
本発明の目的は、レール断面を大型化することなく、レール間の移動係止を解除する際の係止部材の移動量をより増大することができる車両用シートスライド装置を提供することができる。
本発明の一実施形態を模式的に示す側面図。 同実施形態を示す横断面図であって、図3(a)のA−A線に沿った断面図。 (a)(b)は、同実施形態を示す平面図及び側面図。 (a)は、図3(a)のB−B線に沿った断面図であり、(b)は、同実施形態の動作を示す断面図。 (a)(b)は、係止部材を示す斜視図及び平面図であり、(c)は、(b)の縦断面図。
図1〜図5を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1に示すように、車両フロア2には、第1レールとしてのロアレール3が前後方向に延在する態様で固定されるとともに、該ロアレール3には、第2レールとしてのアッパレール4がロアレール3に対し前後方向に相対移動可能に装着されている。
なお、ロアレール3及びアッパレール4は、幅方向(図1において紙面に直交する方向)でそれぞれ対をなして配設されており、ここでは前方に向かって左側に配置されたものを示している。そして、両アッパレール4には、乗員の着座部を形成するシート5が固定・支持されている。ロアレール3及びアッパレール4の相対移動は基本的に係止状態にあって、該係止状態を解除するための解除ハンドル6が設けられている。
図2に示すように、ロアレール3は、板材からなり、幅方向両側から立設された一対の第1側壁部11及びこれら第1側壁部11の基端(下端)間を連結する第1連結壁部12を有する。そして、各第1側壁部11の先端(上端)には、幅方向内側に張り出して更に第1側壁部11の基端側に折り返された第1折返し壁部13が連続形成されている。
一方、前記アッパレール4は、略階段状の板材P1及び略平板状の板材P2をそれらの上端部で接合することでなり、ロアレール3の両第1折返し壁部13間で上下方向に延びる一対の側壁部としての第2側壁部14及びこれら第2側壁部14のロアレール3から離隔する基端(上端)間を連結する連結壁部としての第2連結壁部15を有する。そして、各第2側壁部14の先端(下端)には、幅方向外側に張り出して更に第1側壁部11及び第1折返し壁部13に包囲されるように折り返された折返し壁部としての第2折返し壁部16が連続形成されている。
つまり、ロアレール3及びアッパレール4は、開口側が互いに突き合わされたU字状のレール断面をそれぞれ有しており、主として第1及び第2折返し壁部13,16との係合によって上下方向に抜け止めされている。これらロアレール3及びアッパレール4により形成されるレール断面は、矩形状をなすいわゆる箱形である。ロアレール3は、アッパレール4と協働して空間Sを構成する。
なお、図3(a)(b)に示すように、各第2折返し壁部16及びこれに対向する第1側壁部11間には、前後一対の転動部材20が装着されており、アッパレール4は、ロアレール3との間で転動部材20を転動させる態様で、該ロアレール3に対し長手方向(前後方向)に摺動自在に支持されている。
ロアレール3の両第1折返し壁部13の基端(上端)には、それぞれの長手方向に並設された複数の四角形の被係止部としてのロック孔13aが所定の間隔をもって形成されている。これらロック孔13aは、上方に開口している。
また、アッパレール4の両第2側壁部14の長手方向中間部には、それぞれの長手方向に並設された複数(3個)の透孔14a,14b,14cが前記所定の間隔をもって形成されている。これら透孔14a〜14cは、幅方向に開口しており、ロアレール3の長手方向で隣り合う複数(3個)のロック孔13aと合致可能な位置に配置されている。
さらに、アッパレール4の両第2折返し壁部16の先端(上端)には、それぞれの長手方向に並設された複数(3個)の嵌入溝16aが前記所定の間隔をもって形成されている。これら嵌入溝16aは、上方に開口しており、幅方向で透孔14a〜14cにそれぞれ対向するように配置されている。そして、これら嵌入溝16aは、ロアレール3の長手方向で隣り合う複数(3個)のロック孔13aと合致可能な位置に配置されている。
なお、アッパレール4の両第2側壁部14の透孔14a〜14cよりも前側には、幅方向に対向配置された円形の一対の軸受穴21が配設されている。これら軸受穴21の軸線は、幅方向に延びている。また、アッパレール4の一側(図3(a)の下側であって前記板材P2側)の第2側壁部14の前端部には、空間S内に向けて対向する第2側壁部14側の幅方向に切り起こされた略四角枠状の支持壁部22が形成されている。さらに、アッパレール4の第2連結壁部15の支持壁部22よりも後側には、図4(a)(b)に示すように、空間S内に向けて下方に切り起こされた爪状のストッパ部23が形成されている。さらにまた、アッパレール4の第2連結壁部15には、軸受穴21よりも前側であってストッパ部23の後側に、前後方向に並設された略四角形の一対の支持孔24が形成されている。
ロアレール3及びアッパレール4間に形成される空間Sには、板材からなる係止部材30が前後方向に延在する態様で配置されている。この係止部材30は、図5(a)〜(c)に示すように、その長手方向中間部の幅方向両端縁から上向きに立設された一対の縦壁部31を有する。これら両縦壁部31の幅方向の距離は、アッパレール4の両第2側壁部14の幅方向の距離よりも小さく設定されており、その後端部には、前記軸受穴21に軸支される一対の有底略円筒状の軸部32が幅方向外側に突設されている。図3に示すように、係止部材30は、両軸部32が軸受穴21に嵌入・軸支されることで、幅方向に延びる軸線周りにアッパレール4に回動自在に連結されている。
図5に示すように、係止部材30の両縦壁部31よりも前側には、両縦壁部31の幅方向の距離よりも縮幅されて前方に延出する入力部33が形成されている。この入力部33の前端は、上側に凸となる略円弧壁状の当接部33aを形成する。一方、係止部材30の両縦壁部31よりも後側には、後方に延出する平板状の係止部34が形成されている。この係止部34は、アッパレール4の両第2側壁部14の幅方向の距離よりも小さい幅を有する略四角形の本体部34aを有するとともに、該本体部34aの後端の幅方向各外側に突設された複数(各側に3個、合計6個)の係止爪34b,34c,34dを有する。各側の係止爪34b〜34dは、前記所定の間隔をもって係止部材30の長手方向(前後方向)に並設されている。図3に示すように、アッパレール4に連結された係止部材30は、両第2側壁部14間に本体部34aが配置され全ての係止爪34b〜34dが対応する透孔14a〜14cに内側から遊挿される態様で軸部32周りの回動が許容されている。なお、係止部材30の重心は、軸部32よりも後側に配置されている。
そして、図2に実線で示すように、係止部34が下降するように係止部材30が軸部32周りに回動するとき、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入可能となっている。そして、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入するとき、係止爪34b〜34dが挿入等された透孔14a〜14c及び嵌入溝16a間で係止爪34b〜34dがロック孔13aに嵌入することで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動が堅固に係止される。
一方、図2に2点鎖線で示すように、係止部34が上昇するように係止部材30が軸部32周りに回動するとき、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a等から外れるように設定されている。このとき、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止が解除される。
なお、図5に示すように、両縦壁部31の前端には、それらの後側の幅方向の距離を縮小する態様で相対的に幅方向外側に突出させた前側規制部36が配設されている。一方、本体部34aには、係止爪34dの前側で幅方向両外側に湾出する後側規制部37が配設されている。これら両前側規制部36及び両後側規制部37は、両第2側壁部14の幅方向で対向する対向面との間隙をそれぞれ部分的に縮小することで、協働して係止部材30の幅方向への位置ずれを抑制するものである。
また、本実施形態では、両係止爪34bの幅方向内側となる本体部34aの後端上部に切り欠き35が形成されている。この切り欠き35は、後方に向かうに従って本体部34aが徐々に肉薄になるような傾斜面を形成する。そして、図4に示すように、係止部34が上昇する側の係止部材30の回動に伴い、係止部34が第2連結壁部15の対向面に当接した際、該対向面に切り欠き35が面接触するようにその傾斜角度が設定されている。これは、係止部34(係止爪34b〜34d)がロック孔13aとの係合を解除するまでの係止部材30の移動量(以下、「ロック解除ストローク」ともいう)は、最大でも係止部34が第2連結壁部15の対向面に当接するまでの範囲に制限されており、係止部材30の回動軌跡上で第2連結壁部15に対向する係止部34の後端部に切り欠き35を形成することで、その分、ロック解除ストロークを増大するためである。
ロアレール3及びアッパレール4間に形成される空間Sには、図3に示すように、付勢部材としての1本の線材からなるトーションスプリング41が配置されている。このトーションスプリング41は、平面視において後側に開口する略コ字状に成形されており、左右対称で前後方向に延在する一対の延設部41aを有するとともに、これら両延設部41aの前端間を幅方向に接続する接続部41bを有する。トーションスプリング41は、一部を前記一対の支持孔24から突出させる態様で空間S内に位置決めされて第2連結壁部15に締結されており、軸受穴21(軸部32)よりも後側で両延設部41aの後端を係止部34の上面に弾性的に接触させている。従って、係止部材30の係止部34は、トーションスプリング41によりその下降する側、即ち各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入する側に付勢されている。なお、トーションスプリング41の接続部41bは、前後方向で支持壁部22及びストッパ部23間に配置されている。
前記解除ハンドル6は、筒材を曲げ成形してなり、両アッパレール4の前側でこれらを幅方向に橋渡しするように成形されている。この解除ハンドル6の後方に延出する先端部61は、前記支持壁部22の開口幅よりも縮小された略四角筒形状を呈しており、その底壁には、幅方向に延在するスリット状の支持溝62が形成されている。また、先端部61の先端(後端)は、上下方向に平板状に押し潰されて押圧部63を形成する。
解除ハンドル6は、各先端部61が対応する支持壁部22に前側から挿入される際、トーションスプリング41の接続部41bが支持溝62に嵌入することで係止・抜け止めされる。このとき、各先端部61は、支持溝62においてトーションスプリング41により上昇するように付勢されることで、先端部61の上面を支持壁部22の対向する内壁面に当接させる態様で保持される。このとき、図4(a)に示すように、押圧部63は、係止部材30の入力部33の上側に間隔を保って配置されている。つまり、トーションスプリング41は、解除ハンドル6が係止部材30と一定の連係状態を維持するように解除ハンドル6を所定初期位置に弾性的に保持する機能を併せ有している。
そして、解除ハンドル6の先端部61が支持壁部22との当接点(以下、「支持点O1」ともいう)を支点に図示時計回転方向に回動すると、押圧部63に押圧される係止部材30は、その入力部33が下降することで、図示反時計回転方向に回動する。これにより、係止部材30の係止部34は、トーションスプリング41の付勢力に抗して上昇する側、即ち各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a等から外れる側に移動する。支持壁部22を用いて先端部61(解除ハンドル6)の回動の支点を設定しているのは、てこの原理を利用して係止部材30の解除のために要する解除ハンドル6の操作力及び操作量のバランスをとるためである。係止部材30の回動方向が解除ハンドル6の回動方向と逆転していることはいうまでもない。
なお、アッパレール4側への解除ハンドル6(先端部61)の保持状態では、ストッパ部23は、押圧部63の後方への移動軌跡を遮るように配置されている。これは、解除ハンドル6の組付け工程において各先端部61を支持壁部22に挿入する際、その過剰な挿入をストッパ部23による係止で防止するためである。
次に、本実施形態の動作について説明する。
まず、解除ハンドル6の操作力が解放されているものとする。このとき、支持溝62においてトーションスプリング41に付勢・保持される各先端部61は、その上面を支持壁部22の対向面に当接させる態様で位置決めされている。そして、押圧部63は、係止部材30の入力部33の上側に間隔を保って配置されている。従って、先端部61(解除ハンドル6)から解放された係止部材30は、トーションスプリング41により、係止部34が下降する側、即ち各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入する側に付勢されている。これにより、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入することで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動が堅固に係止される。そして、アッパレール4に支持されるシート5の前後方向の位置が保持される。
ここで、解除ハンドル6がその前端を持ち上げるように操作されたとする。このとき、各先端部61は、支持点O1を支点に押圧部63を下降させる側に回動することで、該押圧部63で係止部材30の入力部33を押圧する。従って、係止部材30は、トーションスプリング41の付勢力に抗して軸部32周りに係止部34が上昇する側、即ち各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a等から外れる側に回動する。これにより、各係止爪34b〜34dが対応するロック孔13a等から外れることで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止が解除される。そして、アッパレール4に支持されるシート5の前後方向の位置調整が可能になる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)本実施形態では、トーションスプリング41の付勢力により、係止部34が第2連結壁部15から離れつつロック孔13aに係合する方向に係止部材30を回動させることで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動が係止される。一方、解除ハンドル6の操作力により、トーションスプリング41の付勢力に抗して係止部34が第2連結壁部15に近付きつつロック孔13aとの係合を解除する方向に係止部材30を回動させることで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止が解除される。このとき、係止部34は、第2連結壁部15に近付いていくことから、ロック解除ストロークは、係止部34が第2連結壁部15に当接するまでの範囲に制限される。しかしながら、係止部34には、係止部材30の回動軌跡上で第2連結壁部15に対向する後端部に切り欠き35が形成されていることで、その分、ロック解除ストロークを増大することができる。これにより、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止の解除精度を高めることができ、操作性を向上させることができる。また、アッパレール4等の形状変更等が不要であるため、レール断面を大型化する必要性もない。
(2)本実施形態では、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動は、透孔14a〜14cに挿通された係止爪34b〜34dがロック孔13a及び嵌入溝16aに嵌入することで係止される。このとき、例えばロアレール3及びアッパレール4を相対移動させようとする荷重が加わると、係止爪34b〜34dは、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動方向一側の透孔14a〜14c及び嵌入溝16aの内壁面と、相対移動方向他側のロック孔13aの内壁面とから荷重を受けることでせん断応力を生じる。換言すれば、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止強度は、係止爪34b〜34dのせん断強度で支配的であり、本体部34aによる影響は僅少である。従って、切り欠き35は、本体部34aに形成されていることで、切り欠き35によってロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止強度が低下することを回避できる。
(3)本実施形態では、係止部材30の回動に伴い第2連結壁部15に係止部34が当接した際には、切り欠き35において第2連結壁部15に面接触するため、当該接触面に荷重を分散させることができる。従って、例えば第2連結壁部15に当接する係止部34の先端に荷重が集中した場合のように該係止部34が変形する可能性を低減することができる。
(4)本実施形態では、係止部34は、係止部材30の回動に伴い下降することで、ロック孔13aと係合してロアレール3及びアッパレール4の相対移動を係止する。従って、例えばトーションスプリング41の不具合などで係止部34がロック孔13aに係合する方向に係止部材30が付勢されなくなったとしても、係止部34は、その自重で下降することで、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止状態を保持することができる。
(5)本実施形態では、アッパレール4の支持壁部22に解除ハンドル6の先端部61を過剰に挿入した場合、押圧部63の後端がストッパ部23に当接することで係止される。従って、このような解除ハンドル6の先端部61の過剰な挿入を防止することができる。また、ストッパ部23は、アッパレール4の第2連結壁部15を切り起こすのみの簡易な方法でこれに形成されているため、部品点数及び製造工数の増大を抑制することができる。
(6)本実施形態では、係止部34(本体部34a)の後端のみに切り欠き35を形成したため、徒に薄肉化して強度不足に陥ることを回避できる。
(7)本実施形態では、周囲の閉じた穴状のロック孔13aを採用したことで、例えば周囲の一部の開いた溝状(又は切り欠き)の被係止部に比べて係止爪34b〜34dから過大な荷重が加わった際の変形を抑制することができ、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止強度を増加することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態において、切り欠き35は、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止強度に影響を及ぼさないのであれば、その形成範囲や傾斜角度の設定は任意である。また、係止部34の後端上部の角部をステップ状に切り欠いた切り欠きであってもよい。
・前記実施形態において、係止部34の前後方向に並設する係止爪の個数は任意であり、ロアレール3及びアッパレール4の相対移動の係止強度や必要なロック解除ストロークの設定に合わせて適宜の個数を採用すればよい。
・前記実施形態において、ロアレール3及びアッパレール4と、車両フロア2及びシート5の固定関係(即ち上下の配置関係)は逆であってもよい。
・前記実施形態において、トーションスプリング41に代えて板ばねからなる付勢部材を採用してもよい。
・前記実施形態において、係止部材30を付勢する付勢部材と、解除ハンドル6(先端部61)を保持する部材を個別に設けてもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
前記被係止部は、周囲の閉じた穴状であることを特徴とする車両用シートスライド装置。同構成によれば、前記被係止部は、周囲の閉じた穴状であることで、例えば周囲の一部の開いた溝状の場合に比べてその変形を抑制することができ、前記第1レール及び前記第2レールの相対移動の係止強度を増加することができる。
S…空間、2…車両フロア、3…ロアレール(第1レール)、4…アッパレール(第2レール)、5…シート、6…解除ハンドル、11…第1側壁部、12…第1連結壁部、13…第1折返し壁部、13a…ロック孔(被係止部)、14…第2側壁部(側壁部)、14a〜14c…透孔、15…第2連結壁部(連結壁部)、16…第2折返し壁部(折返し壁部)、16a…嵌入溝、21…軸受穴、30…係止部材、32…軸部、34…係止部、34a…本体部、34b〜34d…係止爪、35…切り欠き、41…トーションスプリング(付勢部材)。

Claims (4)

  1. 車両フロア及びシートのいずれか一方に固定され、被係止部を有する第1レールと、
    前記車両フロア及び前記シートのいずれか他方に固定され、前記第1レールに対し相対移動可能に連結され、幅方向に並設された一対の側壁部、及び前記第1レールに車両高さ方向で対向配置され該第1レールから離隔する前記両側壁部の基端間を連結する連結壁部を有する第2レールと、
    前記第1レール及び前記第2レール間に形成される空間内に配置され、幅方向に延びる軸線周りに前記第2レールに回動自在に連結された係止部材と、
    前記係止部材の先端部に形成され、該係止部材の一側方向への回動に伴い前記連結壁部から離れつつ前記被係止部と係合して前記第1レール及び前記第2レールの相対移動を係止し、前記係止部材の他側方向への回動に伴い前記連結壁部に近付きつつ前記被係止部との係合を解除して前記第1レール及び前記第2レールの相対移動の係止を解除する平板状をなすとともに、先端部における前記係止部材の回動軌跡上で前記連結壁部に対向する側の面に切り欠きが設けられた係止部と、
    前記係止部が前記被係止部に係合する方向に前記係止部材を付勢する付勢部材とを備えたことを特徴とする車両用シートスライド装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記第2レールは、前記側壁部の前記第1レールに近付く先端から幅方向外側に張り出して前記側壁部の基端側に折り返す一対の折返し壁部を有し、
    前記第1レールは、
    幅方向に並設された一対の第1側壁部と、
    前記第2レールに車両高さ方向で対向配置され、該第2レールから離隔する前記両第1側壁部の基端間を連結する第1連結壁部と、
    前記第1側壁部の前記第2レールに近付く先端から幅方向内側に張り出して前記第1側壁部の基端側に折り返し、前記第2レールの前記側壁部及び前記折返し壁部に包囲される一対の第1折返し壁部とを有し、
    前記被係止部は、前記第1折返し壁部の基端に配置されており、
    前記第2レールの前記側壁部に形成された透孔と、
    前記第2レールの前記折返し壁部の先端に形成された嵌入溝とを備え、
    前記係止部は、
    前記第2レールの前記両側壁部間に配置される本体部と、
    前記本体部の幅方向外側に突出して前記透孔に挿通され、前記被係止部及び前記嵌入溝に嵌入可能な係止爪とを有し、
    前記切り欠きは、前記本体部に形成されていることを特徴とする車両用シートスライド装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記切り欠きは、前記係止部材の他側方向への回動に伴い前記連結壁部に前記係止部が当接した際、前記連結壁部と面接触するように成形されていることを特徴とする車両用シートスライド装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記係止部は、前記係止部材の一側方向への回動に伴い下降することで、前記被係止部と係合して前記第1レール及び前記第2レールの相対移動を係止することを特徴とする車両用シートスライド装置。
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