JP2013052747A - ジャッキベース - Google Patents

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Abstract

【課題】強度、クッション性及びグリップ力を兼ね備えたジャッキベースを提供する。
【解決手段】車両の姿勢を保持するために車両に取り付けられたジャッキJの先端に取り付けられて、車両が接地されている地面に接地するジャッキベースJB1は、繊維層Lfがゴム材Rで弾性的に固定されて成る第1の層Lrと、第1の層Lrの上面に、ゴム材Rで形成された第2の層Ltと、第1の層Lrの下面にゴム材Rで形成された第3の層Lbとを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、重心が移動する作業装置が装備された車両に取り付けられて、作業装置或いは車両の姿勢を保持するために用いられるジャッキの端部に取り付けられて接地するジャッキベースに関する。
高所作業や穴掘り等の作業に用いられる作業用車両は、図6に示すように、トラック車両の車体に、吊り下げ、運搬、穴掘りなどの作業が行えるクレーンやショベルなどの作業装置が可動な状態で装備されている。このような作業用車両は、作業装置を所望の位置に移動させたり、所望の位置で作業をさせたりする場合に、その重心が移動したり重量自体が変動する。よって、作業用車両に対する作業装置による荷重の掛かり方が大きく変動するので、車両のタイヤでは重心移動を安定して受け止めることが出来ず、作業用車両の車体姿勢が不安定になりやすい。
その対策として、作業装置の重心の移動及び重量変動を受け止めて、作業用車両の姿勢を安定させるべく、作業装置を挟んで作業用車両の車体の両側部にジャッキJを取り付け、ジャッキJの先端部を作業用車両の設置面(地面)に接地させて、車体を支持するように構成される。ジャッキには、少なくとも作業装置の移動する重心および車両の重量の一部が掛かる。しかしながら、ジャッキが地面に接地する面(接地面)は掛かる重量に対して十分な大きさではないことが多い。そのために、強度が不足している軟弱な地面(舗装面)の場合には、ジャッキの先端で地面を破損したり、地面にめり込んだりする。一方、強度が十分な強固な地面(コンクリート面)の場合には、ジャッキの先端部が破損したり、ジャッキが地面をグリップ出来ずに表面を滑ったりする。何れの場合でも、ジャッキにより作業用車両の姿勢を安定保持できない。
上述の対策として、ジャッキの先端が地面に直接接地することを防ぐと共に、ジャッキの地面に対する接地面積を間接的に拡大することが有効である。つまり、接地面積を拡大することにより、単位面積当たりの接地圧を抑えて、軟弱地面への負荷を軽減し、ジャッキの地面へのめり込みを防止すると共に、ジャッキ自身の破損の防止を図る。この目的のために、ジャッキJの先端部に取り付けられて、ジャッキJが地面に直接接地するのを防ぐと共に、ジャッキJの地面に対する接地面積を拡大するために用いられるジャッキベースJBが従来より実用化されている。ジャッキベースJBは、木材、プラスチック、金属、及びゴム等の材料により、概ね平板状に構成されている。
図7、図8、図9及び図10に従来用いられているジャッキベースの一例を示す。図7に示すジャッキベースJBaは、その本体は木材により形成された平板であり、その周囲が鋼製のフレームで補強されている。ジャッキベースJBaは、木製平板の上面でジャッキJを受け止めて、木製平板の下面側の鋼製フレームを介して地面に接地される。木製平板は、掛かる荷重を考慮して適切な大きさに構成される。
図8に示すジャッキベースJBbは、木材の代わりに、プラスチックで構成されている(特許文献1参照)。なお、ジャッキベースJBbは、ジャッキベースJBaとは異なり、鋼製フレームで補強されていない。ジャッキベースJBbは、プラスチック製平板の上面でジャッキJを受け止め、プラスチック製平板の下面で地面と接地する。プラスチック製平板は、掛かる荷重を考慮して適切な大きさに構成される。
図9に示すジャッキベースJBcは、ジャッキベースJBbのプラスチックとは異なるものの、同一の材料(ゴム)で全体が構成されている。つまり、ゴム製平板の上面でジャッキJを受け止め、ゴム製平板の下面で地面と接地する(特許文献2参照)。
図10に示すジャッキベースJBdは、鋼鉄製の平板の下面にゴム製の平板が貼り付けられて構成され、鋼鉄製の平板の上面に木製のジャッキベースが載置されて使用される。鋼製平板の上面に載置された木製ジャッキベースでジャッキJを受け止め、鋼製平板の下面に設けられたゴム製平板で地面と接地する(特許文献3参照)。
実開平4−020561号 実開平5−056705号 実開平1−104851号
上述のジャッキベースJBaは、ジャッキJを受け止める木製平板の上面が損傷し易い。また、地面に起伏や石などによる突起がある場合に、木製平板の下面が部分的に当接する。そのため、ジャッキJを介して掛かる荷重は、木製平板の上面と下面の一部分にそれぞれに集中するため、木製平板はジャッキJ或いは地面との当接で損傷しやすい。そして、損傷は木目に沿って進行して、木製平板の亀裂、ひいては破断を招く。なお、木製平板が亀裂あるいは破断した場合にでも、鋼製フレームによって、木製平板の飛散は防止されて、ジャッキベースJBaとして直ちに使用できなくなることはない。
しかしながら、平坦な地面の場合には、鋼製フレームは地面と当接するが、木製平板は鋼製フレームのために地面から浮いた状態になり、ジャッキベースJBaに掛かる荷重を木製平板の下面全体では無く周辺部で支えることになり、ジャッキベース本来の目的の一つである単位面積当たりの接地圧の低減という点に関して問題がある。なお、地面が段差などを有する形状の場合、主に鋼製フレームが地面と点或いは線当たりをするため接地圧の低減がより困難である。
さらに、ジャッキベースJBaの下面全体で地面に接地できないので、接地圧が高くても、地面に対するグリップ力が十分でない。そのため、地面が傾斜しているような場合や、また、クレーンなどの作業装置の運転による重心の移動により、ジャッキJを介してジャッキベースJBaに掛かる荷重の向き及び方向が動的に変化する場合には、ジャッキベースJBaを地面に対して横方向に動かそうとする力が、接地面(部)における最大静止摩擦力や動摩擦力を容易に超える。このような場合、ジャッキベースJBaの地面に対するグリップは容易に失われて、ジャッキベースJBaは地面に対して横方向に移動してしまう。
また、荷重がその向きを含めて、動的に変化する場合には、荷重はジャッキJ、ジャッキベースJBa(木製平板、鋼製フレーム)、及び地面に対して、衝撃力として働くため、それらを損傷するおそれがあると共に、作業用車両の姿勢の安定保持上問題である。このような衝撃力を低減させるには、弾性構造が望ましいが、ジャッキベースJBaの木製平板および鋼製フレームは剛性構造である。
また、雨天時或いは水たまりでの使用などの作業環境によっては、木製平板及び鋼製フレームともに腐敗や錆による品質劣化が避けられない。腐敗は木製平板の亀裂や破断を早め、錆は補強材としての鋼製フレームの強度を弱め、ジャッキベースJBa全体の寿命を縮める。
ジャッキベースJBbは、平板がプラスチックで形成されると共に、鋼製フレームを備えない。プラスチック製平板は木製平板に比べて、水などに対する耐腐食性は高いものの、一般に強度が落ちる。さらに、鋼製フレームを有していないために、耐水性を除いては、ジャッキベースJBaよりも強度及び耐衝撃性が劣る。そのために、ジャッキベースJBbをあまり厚くできないので、作業車両用としてではなく、工事現場の足場として用いられることが多い。また、プラスチックは木材に比べて耐候性が劣るので、寿命的にも問題がある。
ジャッキベースJBcは、平板がゴムで形成されているので、ジャッキJおよび地面形状に対する追随性及び耐衝撃性は本来は高い。しかしながら、ジャッキJによって容易に且つ大きく変形するので、地面との接地面も変形してグリップ力が失われてしまいやすい。特に、荷重が動的に変化する際には、ゴム製平板も動的に変形するので、よりグリップ力が失われ易い。この可能性を低減するためには、ゴム製平板の厚さを制限する必要があり、やはり高さ要求を満たすことが非常に困難である。
ジャッキベースJBdは、鋼製の平板の下面にゴム製平板が貼り付けられているので、地面形状に対する追随性に優れる。また、ジャッキJを介して、木製のジャッキベースに局部的に掛けられた荷重は、鋼製平板によって均等化されて、下面のゴム製平板に伝えられる。つまり、ジャッキベースJBdの地面に対する単位面積当たりの接地圧が効果的に低減できる。
しかしながら、荷重によるゴム製平板の変形は、鋼製平板の変形に比べて非常に大きい。特に、互いの貼り合わせ面に平行な方向への変形量は大きいので、ゴム製平板は鋼製平板から剥がれ易い。特に、荷重がその向きを含めて動的に変化する際には、鋼製平板に対するゴム製平板の変形量は特に大きいので、ゴム製平板はより容易に剥がれ易くなる。これは、上下面のゴム製平板に共通に言える。また、ゴム製平板の変形量は、その厚さに応じて決まるので、ゴム製平板の厚さは限定される。つまり、ゴム製平板はあまり厚く構成することが出来ないので、ジャッキベースJBdに対する高さ要求を満たせない場合がある。
上述のように、従来のジャッキベースにおいては、高さ要求を満たせるジャッキベースJBaの場合には、地面に対する追随性が劣るためグリップ力が不足し、特に作業装置の運転中にはジャッキJ或いは作業用車両の姿勢を安定的に保持出来ない問題がある。また、材質的に耐久性に問題がある。
ジャッキベースJBb、ジャッキベースJBc、及びジャッキベースJBdは、材料及び構造に起因して強度が不足し、強度上の制約により高さ要求を満たすことが出来ない。また、使用用途が限定されるという問題がある。
上述の問題に鑑みて、本発明は強度、クッション性及びグリップ力を兼ね備えたジャッキベースを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るジャッキベースは、車両の姿勢を保持するために車両に取り付けられたジャッキの先端に取り付けられて、車両が接地されている地面に接地するジャッキベースであって、
繊維層がゴム材で弾性的に固定されて成る第1の層と、
前記第1の層の上面に、ゴム材で形成された第2の層と、
前記第1の層の下面に、ゴム材で形成された第3の層とを備える。
本発明によると、強度、クッション性及びグリップ力を兼ね備えたジャッキベースを提供できる。
本発明の実施の形態1に係るジャッキベースを示す斜視図である。 図1の強化層の内部構造を部分的に示す強化層の斜視図である。 図1の強化層の内部構造を示す強化層の部分断面図である。 図1のジャッキベースの機能の説明図である。 本発明の実施の形態2に係るジャッキベースを示す斜視図である。 ジャッキ及びジャッキベースを用いて作業用車両の車体を支持した状態を示す斜視図である。 従来の木製のジャッキベースの一例を示す斜視図である。 従来のプラスチック製のジャッキベースの一例を示す斜視図である。 従来のゴム製のジャッキベースの一例を示す斜視図である。 従来の、鋼製平板とゴム製平板とを組み合わせたジャッキベースの一例を示す側面図である。
(実施の形態1)
図1、図2、図3、及び図4を参照して、本発明の実施の形態1に係るジャッキベースについて説明する。図1に示すように、ジャッキベースJB1は、概ね平板状に形成され、強化層Lr、上層Lt、及び下層Lbの3層を含む。なお、上層Ltおよび下層Lbはそれぞれ、ゴム材料で形成されており、強化層Lrの両面に熱溶着されている。
図2及び図3を参照して、強化層Lrの構成について説明する。強化層Lrは中心の布などの繊維層LfにゴムRが染みこまされ、さらに1枚のベルトに折り重ねられて圧縮加硫されて形成されている。繊維層Lfは緯線Foと経線Faが交互に編み込まれており(図2)、その間及び周囲に染みこませたゴムRにより繊維層Lfが弾性的に固定されて構成されている(図2、図3)。繊維層Lfの表面には、所定の厚さのゴム層が形成されている。主に、このゴム層が、強化層Lrと上層Lt及び下層Lbとの熱溶着に供される。強化層Lrとしては、ベルトコンベア用に市販されている平ベルトが利用でき、製造コスト的にも有利である。
図4を参照して、ジャッキベースJB1の機能について説明する。図4に示すように、ジャッキベースJB1の上層Ltの好ましくは中央部でジャッキJを受け止め、下層Lbの下面の全体で地面に接地される。上層Lt及び下層Lbは弾性体であるゴム材料で形成されているので、ジャッキJの形状に応じて弾性的に変形しながら、荷重Fを分散しながら強化層Lrに伝える。分散荷重Fdは、強化層Lrの中央部(ジャッキJの直下)で最大Fdmaxとなり、周囲に向かうほど小さくなり、最外縁部で最小Fdminとなる。
強化層Lrは、その全面で分散して伝えられる荷重Fを受け止める。なお、強化層Lrは上述のように、緯線Foと経線Faが交互に編まれて構成された繊維層LfがゴムRによって弾性的に固定されているので、繊維層Lfに対して垂直に伝えられる荷重は、緯線Foおよび経線Faの抗張力に抗する状態で受け止められる。なお、繊維層Lfに対して斜めに伝えられる荷重は、緯線Foおよび経線Faの何れか、また両方の抗張力に抗する状態で受け止められる。
結果、強化層Lrの中央部で受け止めた最大の分散荷重Fdmaxは、中央部以外の残りの部分に伝えられ、周辺部での分散荷重Fd及び外縁部での最小分散荷重Fdmin等と合わされ、より均等化される。つまり、強化層Lrの上面での荷重の分布に比べて、強化層Lrの下面での荷重の分布はより平均化されたものになる。
このように、強化層Lrの上面で平均化されたジャッキJによる荷重Fは、強化層Lrの下面から下層Lbに向かって伝達される。ゴム材で形成された下層Lbは、弾性変形しながら強化層Lrから伝えられた荷重Fを分散しながら地面に伝える。下層Lbの下面での荷重、つまり地面に伝えられる荷重の分布は、強化層Lrの下面での分布と同様であり、ジャッキベースJB1の地面に対する単位面積当たりの接地圧が効果的に低減できる。
なお、ジャッキJによる荷重Fが伝えられると、上層Lt、強化層Lr、及び下層Lbは、水平方向、つまり上層Lt、強化層Lr、及び下層Lbの貼り合わせ面に平行な方向に変形しようとする。この場合、繊維層LfにゴムRが染みこまされ、圧縮加硫されて形成されている強化層Lrに比べて、上層Lt及び下層Lbの変形量は一般的に大きくなる傾向がある。しかしながら、ジャッキベースJB1においては、上層LtはジャッキJを受け止める中央部で貼り合わせ面に対して垂直な方向へは大きく変形するが、水平方向への変形は比較的小さい。
さらに、上層Lt、強化層Lr、及び下層Lbの3層の貼り合わせ面は、それぞれゴム材で溶着されており、相手側の変形に対して容易に追随するので、貼り合わせ部における水平方向への変形量の差の小ささと併せて、3層の互いに剥がれ難い効果を奏している。なおこの効果は、荷重Fがその向きを含めて動的に変化する、特に荷重Fが貼り合わせ面に対して、平行な方向に働く場合に有効である。なおさらに、強化層Lrにおいては、内部の繊維層Lfの緯線Fo及び経線Faの何れか、或いは両方の抗張力によって、荷重Fが安定的かつ強靱に受け止めることができる。
さらに、下層Lbはゴムで形成されているので、地面の形状に対する追随性にも優れている。よって、起伏の程度がゴムの弾性変形能内であれば、下層Lbの下面のほぼ全面で地面に接地出来る。また、上層Lt及び下層Lbはゴム材であり、強化層Lrもゴムベルト材で構成されるため、ジャッキベースJB1は、雨天時或いは水たまりでの作業環境での使用においても、錆や腐敗などによる品質劣化が防止できる。
また、ジャッキJを介して、ジャッキベースJB1に伝わる荷重Fが急激に変化する場合に生じる衝撃を、上層Lt、強化層Lr、及び下層Lbという主にゴム材を含む3層構造が生むクッション性で効果的に吸収できる。これにより、作業装置の稼働中に、ジャッキベースJB1の地面に対するグリップが失われることが防止される。
なお、上層Lt及び下層Lbは、骨材として機能するゴムチップとゴムチップを繋ぐバインダとして生ゴムから成るゴム材が使用できる。これにより、ジャッキベースJB1は、防振および空孔構造によるクッション性の優れたものとなる。このようなゴムチップとバインダからなる弾性材はゴムチップにリサイクルした例えば粒径1、2mm程度のゴム材をチップ化して混合したものなど既に知られるもの(例えば、日東化工製のグラデーション(商品名))を採用することができ、チップの材質、大きさ、配合割合などによって上層Lt及び下層Lbの弾性を調整することができる。
ゴムチップの形状、大きさ、及びゴムチップと生ゴムとの配合割合は均一でない方が、ゴム材としての構造強度が向上するので好ましい。さらに、単位体積当たりに含まれるゴムチップの量はゴム材の部分によって構造強度が過度にばらつかないように決められる。なお、ゴムチップは、ゴム状弾性体でもよい。具体例としては、ゴムなどのエラストマ単体、例えば古タイヤ等を細断したもの、が用いられているとともに、そのバインダとしては従来と同等のエポキシ系樹脂を用いることが出来る。
なお、ゴムチップは、上層Lt及び下層Lbを圧縮する(貼り合わせ面に垂直な)方向に掛かる荷重Fに対する抗力として働くと共に、上層Lt及び下層Lbの水平(貼り合わせ面に平行な)方向への伸張を抑制する。これにより、荷重Fを受けた時点での、上層Lt及び下層Lbの強化層Lrとの水平方向の寸法差を抑えることができ、荷重Fが動的に変動する際にも、繊維層Lfの機能と併せて、上層Lt及び下層Lbが強化層Lrから剥がれるのを防止できる。
(実施の形態2)
図5を参照して、本発明の実施の形態2に係るジャッキベースについて説明する。図5に示すように、ジャッキベースJB2は、ジャッキベースJB1において、強化層Lrがもう一層追加されると共に、両強化層Lrの間がゴム材で充填されて中間層Lmが形成されている。この2枚の強化層Lrとゴム材で形成される中間層Lmは、ジャッキJ或いは地面に直接当接するものではなく、主にジャッキベースJB2の高さ(厚さ)を増すために設けられる。つまり、ジャッキベースJB1に関して述べたように、上層Lt及び下層Lbの水平方向の伸張(特に強化層Lrに比べて)を抑えるためには、上層Lt及び下層Lbの厚さを制限する必要があり、結果的にジャッキベースJB1自体の高さ(厚さ)も制限されて、要求を満たせないことがある。
このような、ジャッキベースJB2に対する高(厚)さ要求に応じて、必要な数(n)だけ中間層Lmを設けることができる。なお、n個の中間層Lm1〜Lmnを形成するためには、n+1個の強化層Lrと、n個のゴム層が必要であることはいうまでもない。さらに、強化層Lrは上述のように、ジャッキJによる荷重Fを平均化して下層に伝えるので、n個の中間層(n+1個の強化層Lr)によって、荷重Fはより平均化して下層Lbに伝えられて、下層Lbの下面での単位面積あたりの接地圧はより平均化かつ低減される。
本発明の実施の形態に係るジャッキベースを作製し、下記の条件で強度試験を行った。当該ジャッキベースの形状は略直方体であり、長さが379mm、幅が299mm、厚さが51mmである。ジャッキベースの強化層Lrの繊維層Lfとして、直径1mmのナイロン66繊維を1層編みにしたものを用いた。繊維層Lfにおいて、隣接する緯線Fo、Foの間隔及び隣接する経線Fa、Faの間隔は、約5mmであった。
当該ジャッキベースの上面(上層Ltの表面)に、作業用車両のジャッキの接地面に相当する直径(150mm)の治具に対する荷重を増加させながらジャッキベースの上面の変位量を測定した。
その結果、ジャッキベースの上面に341.5kNの荷重をかけた時の、ジャッキベースの上面の変位量が29.9mmであり、荷重を取り除いた後のジャッキベースの上面の変位量は除荷直後に1.8mmになり、除荷後5分が経過した時点で1.3mmになり、そして除荷後1時間が経過した時点で1.1mmになったことが確認された。なお、ここでかけた荷重はおよそ35t弱に相当し、通常ジャッキベースにかかる荷重(14t〜17t)のおよそ2倍の荷重である。
つまり、本発明の実施の形態に係るジャッキベースは、341.5kNの荷重に対して破損することなく耐え、また荷重を取り除くと、ジャッキベースの上面の変形は1時間後には約29分の1まで回復することが分かる。つまり、ジャッキベースの上面の変位量は、341.5kNの荷重をかけた状態ではジャッキベースの厚さの約59%であるが、除荷後1時間が経過した時点では約2%にまで回復する。
本発明は、重心が移動する作業装置が装備された車両の、作業装置或いは車両の姿勢の保持に利用することができる。
J ジャッキ
JB、JB1、JB2、JBa、JBb、JBc、JBd ジャッキベース
Lt 上層
Lb 下層
Lr 強化層
Lm 中間層
Lf 繊維層
Fa 経線
Fo 緯線
R ゴム

Claims (7)

  1. 車両の姿勢を保持するために車両に取り付けられたジャッキの先端に取り付けられて、車両が接地されている地面に接地するジャッキベースであって、
    繊維層がゴム材で弾性的に固定されて成る第1の層と、
    前記第1の層の上面に、ゴム材で形成された第2の層と、
    前記第1の層の下面に、ゴム材で形成された第3の層とを備えるジャッキベース。
  2. 前記第2の層は、前記ジャッキを受け止めると共に、当該ジャッキにより掛かる荷重を分散して前記第1の層に伝え、
    前記第1の層は、前記分散して伝えられた荷重を受け止めると共に平均化して前記第3の層に伝えることを特徴とする、請求項1に記載のジャッキベース。
  3. 前記繊維層は緯線と経線が互いに組み込まれて形成され、前記荷重は当該緯線と経線の少なくとも一方で受け止められることを特徴とする、請求項2に記載のジャッキベース。
  4. 前記第1の層と前記第3の層との間に中間層をさらに備え、当該中間層は前記第1の層と繊維層がゴム材で弾性的に固定されて成る第4の層との間にゴム材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のジャッキベース。
  5. 前記第2の層は、前記ジャッキを受け止めると共に、当該ジャッキにより掛かる荷重を分散して前記第1の層に伝え、
    前記第1の層は、前記分散して伝えられた荷重を受け止めると共に平均化して前記中間層に伝え、
    前記中間層は、前記平均化されて伝えられた荷重をさらに平均化して前記第3の層に伝えることを特徴とする、請求項4に記載のジャッキベース。
  6. 前記第1の層及び前記第4の層の少なくとも1方は、ベルトコンベア用の平ベルトが用いられることを特徴とする、請求項1及び請求項4の何れか一項に記載のジャッキベース。
  7. 前記第2の層、第3の層、及び第4の層の形成に用いられるゴム材は、ゴムチップとゴムチップを繋ぐバインダとしての生ゴムから成るものであることを特徴とする、請求項1及び請求項4の何れか一項に記載のジャッキベース。
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