JP2013048158A - 窒化ガリウムの気相成長方法 - Google Patents

窒化ガリウムの気相成長方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 大きな直径を有する複数枚の基板(4インチ基板、6インチ基板)の表面に、1000℃以上の温度で窒化ガリウムの気相成長を行なっても、基板が割れず高品質の結晶成長が可能な気相成長方法を提供する。
【解決手段】 原料ガス導入部の鉛直方向に仕切られた複数枚のガス仕切板の間隙から原料ガスを供給する方法において、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を300〜700℃に設定し、かつ基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスのガス仕切板の位置における線速が、0.3〜3m/sとなるように原料ガスの供給を調整して基板の表面に窒化ガリウム層の形成を行なう方法とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、基板を保持するサセプタ、基板を加熱するためのヒータ、原料ガス導入部、反応炉、及び反応ガス排出部等を備えた気相成長装置(MOCVD装置)を用いた気相成長方法に関し、さらに詳細には、原料ガス導入部の鉛直方向に仕切られた複数枚のガス仕切板の間隙から原料ガスを供給し、複数枚の大口径(4インチ以上)の基板の表面に窒化ガリウム層の形成を行なう窒化ガリウムの気相成長方法に関する。
有機金属化合物気相成長法(MOCVD法)は、分子線エピタキシー法(MBE法)と並び窒化物半導体の結晶成長によく用いられる。特に、MOCVD法は、MBE法に比べて結晶成長速度も速く、またMBE法のように高真空装置等も必要ないことから、産業界の化合物半導体量産装置において広く用いられている。近年、青色または紫外LED及び青色または紫外レーザーダイオードの普及にともない、窒化ガリウム、窒化インジウムガリウム、窒化アルミニウムガリウムの量産性を向上させるために、MOCVD法の対象となる基板の大口径化、多数枚化が数多く研究されている。
このような気相成長装置としては、例えば特許文献1〜5に示すように、基板を保持するためのサセプタ、基板を加熱するためのヒータ、サセプタの中心部に設けられた原料ガス導入部(鉛直方向に仕切られた複数枚のガス仕切板の間隙から原料ガスが導入される構成を含む)、サセプタとサセプタの対面の間隙からなる反応炉、及びサセプタより外周側に設けられた反応ガス排出部を有する気相成長装置を挙げることができる。その他、例えば特許文献6に示すように、サセプタ、ヒータ、原料ガスの反応管内への供給方向が基板に平行となるように配置された原料ガス導入部、及び反応ガス排出部を有する横形反応管からなる気相成長装置を挙げることができる。これらの気相成長装置においては、複数の基板ホルダーがサセプタに設けられており、駆動手段によってサセプタが自転するとともに、基板ホルダーが自公転する構成となっている。
特開2002−175992号公報 特開2007−96280号公報 特開2007−243060号公報 特開2010−232624号公報 特開2011−18895号公報 特開2002−299244
気相成長装置の反応炉においては、各種原料ガスは高温に熱せられた基板表面で分解し、基板表面において結晶化する。しかし、基板の大口径化(4インチ基板、6インチ基板等)、多数枚化にともない、特に1000℃以上の気相成長温度が必要な窒化ガリウム層の形成において基板が割れやすいという不都合が発生した。
従って、本発明が解決しようとする課題は、前述のような気相成長装置であって、大きな直径を有する複数枚の基板(4インチ基板、6インチ基板等)の表面に、1000℃以上の温度で窒化ガリウムの気相成長を行なっても、基板が割れず高品質の結晶成長が可能な窒化ガリウムの気相成長方法を提供することである。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討した結果、大きな直径を有する基板を複数枚用いた場合の基板の割れは、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度(原料ガスの予備加熱温度)に大きく影響すること、さらにガス仕切板の位置における原料ガスの線速に影響すること、及び、これらを適切な範囲でコントロールすることにより、基板が割れず高品質の窒化ガリウムの結晶膜が再現性良く得られることを見出し、本発明の窒化ガリウムの気相成長方法に到達した。
すなわち本発明は、原料ガス導入部の鉛直方向に仕切られた複数枚のガス仕切板の間隙から原料ガスを供給し、複数枚の4インチ以上の基板の表面に窒化ガリウム層の形成を行なう窒化ガリウムの気相成長方法であって、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を300〜700℃に設定し、かつ基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスのガス仕切板の位置における線速が、0.3〜3m/sとなるように原料ガスの供給を調整して基板の表面に窒化ガリウム層の形成を行なうことを特徴とする窒化ガリウムの気相成長方法である。
本発明の窒化ガリウムの気相成長方法は、大きな直径を有する複数枚の基板(4インチ以上の基板)の表面に、同時に1000℃以上の温度で窒化ガリウムの気相成長を行なっても、従来からの欠点であった基板の割れが発生することなく、高品質の結晶成長が可能である。従って、本発明の気相成長方法により、窒化ガリウム等の窒化物半導体を効率よく量産することが可能である。
本発明は、大きな直径を有する複数枚の基板(4インチ基板、6インチ基板等)を保持するためのサセプタ、該サセプタの対面、該基板を加熱するためのヒータ、該サセプタと該サセプタの対面の間隙からなる反応炉、鉛直方向に仕切られた複数枚のガス仕切板の間隙から原料ガスを導入する構成の原料ガス導入部、及び反応ガス排出部を有する気相成長装置を用いた窒化ガリウムの気相成長方法に適用される。以下、本発明の気相成長方法を、特許文献1〜5に示すような形態の気相成長装置(サセプタの中心部に設けられた原料ガス導入部から原料ガスを供給する)を例に挙げ、図1〜図4に基づいて詳細に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
尚、図1、図2は、本発明の気相成長方法に使用される気相成長装置の一例を示す垂直断面図である。(図1は、回転発生部10を回転させることにより、サセプタ2を回転させる機構を有する気相成長装置であり、図2は、サセプタ回転軸12を回転させることにより、サセプタ2を回転させる機構を有する気相成長装置である。)図3は、図1、図2における基板の近辺の拡大断面図である。図4は、本発明に使用される気相成長装置のサセプタの形態の例を示す構成図である。
本発明の窒化ガリウムの気相成長方法は、図1、図2に示すように、複数枚の基板(4インチ以上の基板)1を保持するためのサセプタ2、基板(サセプタ)の対面3、基板を加熱するためのヒータ4、サセプタの中心部に設けられた原料ガス導入部5(図3に示すように、鉛直方向に仕切られた複数枚のガス仕切板17、17’の間隙から原料ガスが導入される構成を有する導入部)、サセプタと該サセプタの対面の間隙からなる反応炉6、及びサセプタより外周側に設けられた反応ガス排出部7を有する気相成長装置を用いた気相成長方法である。但し、原料ガス導入部、及び反応ガス排出部は、他の形態(例えば特許文献6に記載されたような形態)とすることもできる。
そして、前記のような気相成長装置において、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を300〜700℃に設定し、かつ基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスのガス仕切板の位置における線速が、0.3〜3m/sとなるように原料ガスの供給を調整して基板の表面に窒化ガリウム層の形成を行なう気相成長方法である。
尚、本発明の気相成長方法において、基板に最も近接するガス仕切板とは、例えば図3に示すような原料ガス導入部5において、ガス仕切板17を示し、基板に最も近接するガス仕切板の先端部とは、ガス仕切板17の先端部18を示すものである。
本発明において使用されるガス仕切板17、17’は、図1、図2に示すような気相成長装置に用いる場合は、通常は直径が20〜50cm、厚みが0.5〜3mmの円盤状である。従ってこの場合、前記のガス仕切板17の先端部18は、円盤状のガス仕切板の周辺部(例えば、幅10mm程度のリング状部)である。また、基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスのガス仕切板の位置における線速とは、円盤状のガス仕切板17により形成された流路のうち、先端部18に相当する部分を流れる最上部(ガス仕切板17の上)の噴出口から噴出する原料ガスの25℃の状態に換算した線速を示すものである。
窒化ガリウム層の形成の際に、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を300℃より低い温度に設定した場合は、基板が割れやすくなる虞があり、700℃より高い温度に設定した場合は、基板より上流側の反応炉壁の表面に固体析出物が堆積してしまう虞がある。また、基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスのガス仕切板の位置における線速が、0.3m/sより小さくなるように原料ガスの供給を調整した場合は、基板より上流側の反応炉壁の表面に固体析出物が堆積してしまう虞があり、3m/sより大きくなるように調整した場合は、ガス仕切板の先端部の温度にもよるが基板が割れやすくなる虞があるほか、流速が速すぎて原料が無駄になる虞がある。
ガス仕切板の先端部の温度を前記のように設定する手段としては、反応炉の上部に設けたヒータの中心部の温度を調節する方法、基板を加熱するヒータとは別にガス仕切板を加熱するヒータを設けて、ガス仕切板の温度を調節する方法等を例示することができるが、これらの方法に特に限定されることはない。前記のようなガス仕切板の温度条件と原料ガスの供給条件とすることにより、基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスの仕切板の先端部における温度は、通常は100〜300℃にコントロールされる。
本発明の気相成長方法においては、図1、図2に示すように、サセプタの対面に冷媒を流通する流路が設けられ、窒化ガリウム層の形成の際に対面を冷却する場合は、前記の条件のほか、基板表面の温度を900〜1100℃に設定し、基板表面と基板(サセプタ)の対面表面との温度差を300〜600℃に調整することが好ましい。基板表面とその対面表面との温度差が300℃より小さい場合は基板の対面表面に固体析出物が多く堆積する虞があり、600℃より大きい場合は基板が割れやすくなる虞がある。さらに、基板の位置においては、原料ガス全体の線速を0.25〜2.5m/s(25℃のガスに換算した値)となるように原料ガスの供給を調整することが好ましい。
また、基板の割れに対する影響は比較的に小さいが、基板の対面に最も近接するガス仕切板の先端部(例えば、図3のガス仕切板17’の先端部)の温度を、50〜300℃に設定することが好ましい。また、ガス仕切板が3枚以上ある場合は、基板の対面に最も近接するガス仕切板の先端部が最も高温で、順次基板の対面に向かってガス仕切板の先端部の温度を低く設定することが好ましい。
尚、ガス仕切板が2枚の場合の原料ガス導入部の例として、基板側から基板の対面側に向かって、アンモニアを含むガスの噴出口、ガリウム化合物を含むガスの噴出口、及びキャリヤガスの噴出口を備えた原料ガス導入部を挙げることができる。
本発明の気相成長方法においては、さらに基板に最も近接するガス仕切板17の先端(先端部18の先端)と基板との水平面の距離19(図3)が、15〜60mmであることが好ましい。ガス仕切板の先端と基板との距離が15mmより小さい場合は、原料ガスが基板に到達するまでに所定の温度まで加熱できず、基板が割れやすくなる虞があり、60mmより大きい場合は、基板が割れやすくなる虞がないが、原料ガスの噴出口と基板が離れていて、基板の表面に効率よく窒化ガリウム層を形成することが難しくなる。
尚、本発明の気相成長方法において、基板の対面8に冷媒を流通する流路9を設ける場合、流路9は通常はサセプタの対面3の内部に設置される。流路9を構成する配管は1本であっても複数本であってもよい。また、配管の構成については、特に限定されることはなく、例えば、複数本の配管がサセプタの対面の中心部から放射状に設置されたもの、あるいは渦巻き状に設置されたもの等を挙げることができる。冷媒の流れる方向は、特に限定されることはない。流路9に通す冷媒としては、任意の高沸点溶媒が用いられ、特に沸点90℃以上の溶媒が好ましい。このような冷媒としては、水、有機溶媒、油等を例示することができる。
また、本発明に使用される気相成長装置の反応炉において、原料ガスが接触する部分の材料(例えば、サセプタ2、サセプタの対面3、ガス仕切板17等)としては、カーボン系材料として、カーボン、パイロリティックグラファイト(PG)、グラッシカーボン(GC)、窒化物系材料として、窒化アルミニウム(AlN)、ボロンナイトライド(BN)、窒化ケイ素(Si)、炭化物系材料として、炭化ケイ素(SiC)、ボロンカーバイト(BC)、その他の材料として、石英、モリブデン、銅、アルミナが用いられる。また、前記の材料を2種以上組み合わせた複合材料としては、PGコートカーボン、GCコートカーボン、SiCコートカーボンが用いられる。
また、本発明に使用される気相成長装置のサセプタとその対面の間隙(反応炉の高さ)については、特に制限されることはないが、通常は15mm以下、好ましくは10mm以下である。例えば、図3に示すように、基板の上流側の位置15において6〜10mm、基板の下流側の位置16において2〜5mmと設定することができる。サセプタの材料、基板(サセプタ)の対面の材料としては、SiCコートカーボンまたは石英を用いることが好ましい。
本発明におけるサセプタの形態は、例えば図4に示すように、複数枚の基板(基板ホルダー)を保持するための空間を周辺部に有する円盤状のものである。気相成長を行なう際には、例えば4インチ基板(基板ホルダー)、6インチ基板(基板ホルダー)がこの空間部に挿入される。図1に示すような気相成長装置においては、外周に歯車を有する円盤(サセプタ2を回転させる回転発生部10)が、サセプタの外周の歯車と噛合うように設置されており、外部のモータ等を通じて円盤を回転させることにより、サセプタが回転する構成になっている。本発明におけるサセプタの対面3は、通常はサセプタの直径と同等か多少大きいものが用いられる。
本発明の気相成長方法において、原料ガスとなる有機金属化合物(トリメチルガリウム、トリエチルガリウム等)、アンモニア、及びキャリヤガス(水素、窒素等の不活性ガス、またはこれらの混合ガス)等は、図1、図2に示すように、外部からの配管11により原料ガス導入部5に供給され、さらに原料ガス導入部5から反応炉6に導入されて、反応後のガスは排出部7から外部に排出される。
次に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明がこれらにより限定されるものではない。
[実施例1]
(気相成長装置の製作)
ステンレス製の反応容器の内部に、円板状のサセプタ(SiCコートカーボン製、直径600mm、厚さ20mm、4インチの基板を5枚保持可能)、冷媒を流通する構成を備えたサセプタの対面(SiCコートカーボン製)、ヒータ(原料ガスの導入部と基板を別々に温度コントロール可能)、図3に示すような原料ガスの導入部(カーボン製)、反応ガス排出部等を設けて、図1に示すような気相成長装置を製作した。また、4インチサイズのサファイア(厚さ1.2mm)よりなる基板を5枚気相成長装置にセットした。尚、基板に最も近接するガス仕切板の先端と基板との水平面の距離は30mmであった。また、冷媒を流通する構成として、配管1本を中心部から周辺部に向かって渦巻き状に配置した。
(気相成長実験)
このような気相成長装置を用いて、基板の位置における間隙が10mm以下となるようにサファイア基板5枚をサセプタに保持し、基板の表面に窒化ガリウム(GaN)の成長を行なった。対面の冷却用配管への冷却水循環を開始し、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を400℃(±10℃)に設定した後、水素を流しながら基板表面の温度を1050℃まで上昇させ、基板のクリーニングを行なった。この間、基板表面とその対面表面との温度差を500℃以内となるようにした。続いて、基板表面の温度を510℃まで下げて、原料ガスとしてトリメチルガリウム(TMG)とアンモニア、キャリヤガスとして水素を用いて、サファイア基板上にGaNから成るバッファー層を約20nmの膜厚で成長させた。
バッファー層成長後に、TMGのみ供給を停止し、基板表面の温度を1050℃(±10℃)まで上昇させた。その後、原料ガス導入部の基板に最も近接する仕切りの先端部の温度を400℃(±10℃)に維持しながら、原料ガスとして、TMG、アンモニア等(キャリアガスとして、水素、窒素を含む)を反応炉に流して、アンドープGaNを1時間成長させた。尚、基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスのガス仕切板の位置における線速は1.0m/sであった。また、バッファー層を含めた全ての成長は基板を自公転させながら行なった。この間、サセプタの対面の冷却用配管への冷却水循環量を調節して、基板の対面の表面温度が600℃(±10℃)となるように設定した。このように窒化ガリウムを成長させた後、温度を下げ、基板を反応容器から取り出した。
以上のような気相成長実験を合計5回行なったが、得られた25枚の基板に割れは発生していなかった。また、基板より上流側の反応炉壁の表面には、固体析出物がほとんど見られなかった。
[実施例2〜4]
実施例1と同一の気相成長装置(4インチの基板5枚を保持可能)を用いて、気相成長実験を行なった。実施例1の窒化ガリウムの気相成長において、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度と原料ガスのガス仕切板の位置における線速の組合せが、各々350(±10℃)、0.8m/s(実施例2)、500(±10℃)、1.2m/s(実施例3)、600(±10℃)1.4m/s(実施例4)となるように設定したほかは実施例1と同様にして気相成長実験を行なった。その結果、いずれの場合も、25枚の基板に割れは発生していなかった。また、基板より上流側の反応炉壁の表面には、固体析出物がほとんど見られなかった。
[実施例5]
実施例1の窒化ガリウムの気相成長装置の製作において、サセプタを6インチの基板4枚を保持可能なものに替え、基板に最も近接するガス仕切板の先端と基板との水平面の距離を40mmに変更したほかは実施例1と同様にして気相成長装置を製作した。
この気相成長装置のサセプタに、6インチサイズのサファイア(厚さ1.2mm)よりなる基板を4枚気相成長装置にセットしたほかは実施例1と同様にして気相成長実験(5回)を行なった。その結果、20枚の基板に割れは発生していなかった。また、基板より上流側の反応炉壁の表面には、固体析出物がほとんど見られなかった。
[実施例6〜8]
実施例5と同一の気相成長装置を用いて気相成長実験を行なった。実施例5の窒化ガリウムの気相成長において、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度と原料ガスのガス仕切板の位置における線速の組合せが、各々350(±10℃)、0.8m/s(実施例6)、500(±10℃)、1.2m/s(実施例7)、600(±10℃)1.4m/s(実施例8)となるように設定したほかは実施例1と同様にして気相成長実験を行なった。その結果、いずれの場合も、20枚の基板に割れは発生していなかった。また、基板より上流側の反応炉壁の表面には、固体析出物がほとんど見られなかった。
[比較例1]
実施例1と同一の気相成長装置(4インチの基板5枚を保持可能)を用いて、気相成長実験を行なった。実施例1の窒化ガリウムの気相成長において、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を250℃(±10℃)となるように設定したほかは実施例1と同様にして気相成長実験(5回)を行なった。その結果、25枚中2枚の基板に割れが発生していた。基板より上流側の反応炉壁の表面には、固体析出物がほとんど見られなかった。
[比較例2]
実施例1と同一の気相成長装置(4インチの基板5枚を保持可能)を用いて、気相成長実験を行なった。実施例1の窒化ガリウムの気相成長において、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を750℃(±10℃)となるように設定したほかは実施例1と同様にして気相成長実験(5回)を行なった。その結果、いずれの場合も、25枚の基板に割れは発生していなかった。しかし、基板より上流側の反応炉壁の表面には固体析出物が見られた。
[比較例3]
実施例1と同一の気相成長装置(4インチの基板5枚を保持可能)を用いて、気相成長実験を行なった。実施例1の窒化ガリウムの気相成長において、基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスのガス仕切板の位置における線速を4m/sとなるように設定したほかは実施例1と同様にして気相成長実験(5回)を行なった。その結果、25枚中3枚の基板に割れが発生していた。基板より上流側の反応炉壁の表面には、固体析出物がほとんど見られなかった。
以上のように、本発明の気相成長方法は、大きな直径を有する複数枚の基板(4インチ基板、6インチ基板等)の表面に、1000℃以上の温度で窒化ガリウムの気相成長を行なっても、基板が割れず高品質の結晶成長が可能なことがわかった。
本発明の気相成長方法に使用される気相成長装置の一例を示す垂直断面図 本発明の気相成長方法に使用される図1以外の気相成長装置の一例を示す垂直断面図 図1、図2における基板の近辺の拡大断面図 本発明に使用される気相成長装置のサセプタの形態の例を示す構成図
1 基板
2 サセプタ
3 サセプタの対面
4 ヒータ
5 原料ガス導入部
6 反応炉
7 反応ガス排出部
8 基板の対面
9 冷媒を流通する流路
10 回転発生部
11 ガス配管
12 サセプタ回転軸
13 均熱板
14 基板ホルダー
15 基板の上流側の位置における間隙
16 基板の下流側の位置における間隙
17 基板に最も近接するガス仕切板
17’基板の対面に最も近接するガス仕切板
18 基板に最も近接するガス仕切板の先端部
19 基板に最も近接するガス仕切板の先端と基板との水平面の距離

Claims (6)

  1. 原料ガス導入部の鉛直方向に仕切られた複数枚のガス仕切板の間隙から原料ガスを供給し、複数枚の4インチ以上の基板の表面に窒化ガリウム層の形成を行なう窒化ガリウムの気相成長方法であって、基板に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を300〜700℃に設定し、かつ基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスのガス仕切板の位置における線速が、0.3〜3m/sとなるように原料ガスの供給を調整して基板の表面に窒化ガリウム層の形成を行なうことを特徴とする窒化ガリウムの気相成長方法。
  2. 基板の対面に最も近接するガス仕切板の先端部の温度を、50〜300℃に設定する請求項1に記載の窒化ガリウムの気相成長方法。
  3. 原料ガス導入部が、基板側から基板の対面側に向かって、アンモニアを含むガスの噴出口、ガリウム化合物を含むガスの噴出口、及びキャリヤガスの噴出口を備えた請求項1に記載の窒化ガリウムの気相成長方法。
  4. 基板に最も近接するガス噴出口から噴出する原料ガスの仕切板の先端部における温度が、100〜300℃である請求項1に記載の窒化ガリウムの気相成長方法。
  5. 基板に最も近接するガス仕切板の先端と基板との水平面の距離が、15〜60mmである請求項1に記載の窒化ガリウムの気相成長方法。
  6. ガス仕切板先端部の位置における原料ガスの線速は、25℃のガスに換算した値である請求項1に記載の窒化ガリウムの気相成長方法。
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