JP2013047792A - 液体現像用電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 液体現像用電子写真感光体の感光層に特定の構造を有する化合物を含有させることにより、得られる感光体が良好な電気特性及び耐オゾン性を示すとともに、現像用溶剤に対して優れた耐クラック性を示すことを見いだした。
【選択図】 なし
Description
なお、感光体の最表面に硬化型等の保護層(オーバーコート層)を形成することによりクラックを抑制する手段もあるものの、これはコスト的に不利である。また、保護層は塗布時に下層を侵食しないようにするために、スプレー塗布やリング塗布を実施する必要がある等、製造面での制約が大きい。さらに、保護層が有ることによる電気特性面での副作用もある。これらのことから、保護層の形成は汎用的な解決手段とは言い難い。
まってしまう。
即ち、本発明の要旨は、下記式(1)で表される化合物を含有する感光層を備えることを特徴とする液体現像用電子写真感光体に存する。
7およびAr8 は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、nは2または3の整数を表す。
また、本発明の感光体は、シート状導電性支持体を備えることが好ましい。
本発明の別の要旨は、本発明の液体現像用電子写真感光体を備えることを特徴とする画像形成装置に存する。
[1.概要]
本発明の電子写真感光体(本発明の感光体)は、液体現像用の感光体であって、下記式(1)で表される化合物を(以下、適宜「本発明に係る化合物」という。)を含有する感光層を備える。感光層において、本発明に係る化合物は通常は電荷輸送物質として用いられる。また、感光体は通常は導電性支持体(支持体)を備え、この支持体上に前記の感光層を備えるものであるが、本発明の感光体では前記の支持体としてシート状支持体を備えることが好ましい。
7およびAr8 は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、nは2または3の整数を表す。
感光体の具体的な構成としては、例えば、支持体上に電荷発生物質を主成分とする電荷
発生層と、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を主成分とした電荷輸送層とを積層した感光層(積層型感光層。又は機能分離型感光層。)を備える積層型(又は機能分離型)感光体;支持体上に、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含有する層中に電荷発生物質を分散させた感光層(単層型感光層。又は分散型感光層。)を有する分散型(又は単層型)感光体等が挙げられる。本発明に係る化合物は、単層型感光体でも使用されるが、好ましくは積層型感光体の電荷輸送層に用いられる。
本発明の感光体の感光層は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
7およびAr8 は、置換基を有していてもよいアリール基を表し、nは2または3の整数を表す。
縮合多環芳香族炭化水素基としては、1−ナフチル基、2−ナフチル基、フェナントリル基、アントリル基、フルオレニル基等の炭素数14以下の縮合多環芳香族炭化水素基が挙げられ、バインダーとの相溶性及び電気的特性の面から炭素数13以下の縮合多環芳香族炭化水素基が好ましく、また高度に共役系が拡張すると分子同士の相互作用が強くなり、溶媒への溶解性が低下するおそれがあることから炭素数11以下の縮合多環芳香族炭化水素基がより好ましい。
性から水素原子、アルキル基、アルコキシ基が好ましく、電子写真感光体としての電気特性の面からは、水素原子、アルキル基がより好ましく、繰り返し耐久特性や耐オゾン性の面から、水素原子が更に好ましい。アルキル基、及びアルコキシ基中のアルキル基部分は、具体的には、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状のアルキル基、イソプロピル基、エチルヘキシル基等の分岐上のアルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基が挙げられる。これらアルキル基、及びアルコキシ基中のアルキル基部分の中でも、製造時の取扱性の面から、より好ましくは炭素数6以下のアルキル基であり、感光体の電気的特性の面から、更に好ましくは炭素数4以下のアルキル基であり、電荷移動度の面から更により好ましくは炭素数2以下である。
Ar5及びAr6において、アリーレン基が有していてもよい置換基としては、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数2〜4のアルキルアミノ基、炭素数6〜10のアリール基等が挙げられ、具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、フェニル、4−トリル、4−エチルフェニル、4−プロピルフェニル、4−ブチルフェニル、ナフチル等が挙げられる。中でも、電気特性の面から、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。
上記Ar1及びAr2は、製造の容易性の観点から、Ar1とAr2が同一であることが好ましく、耐クラック性の観点から、Ar1とAr2が共に縮合多環芳香族炭化水素基であることがより好ましい。
上記式(1)で表される化合物の例としては以下の例示化合物が挙げられるが、これらの化合物に限定されるものではない。
支持体の材質としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料;金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を含有させて導電性を付与した樹脂材料;アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫合金)等
の導電性材料をその表面に蒸着または塗布した樹脂、ガラス、紙;などが主として使用される。また、金属材料等の支持体の表面には、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のために、適切な抵抗値を有する導電性材料を塗布するようしてもよい。
また、金属層としては、アルミニウム箔、ニッケル箔等の金属箔や、これら金属を積層したラミネートフィルムを用いることができる。この場合の金属箔の厚みは、5μm以下が好ましい。また、金属箔の上にさらに適切な抵抗値を持つ導電性材料を積層することもできる。
[4.下引き層]
支持体と感光層との間には、接着性及びブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けても良い。
チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複数の金属元素を含む金属酸化物粒子などが挙げられる。これらの金属酸化物粒子の中で、酸化チタン及び酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタン粒子は、その表面に、例えば酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪素等の無機物;又はステアリン酸、ポリオール、シリコーン等の有機物による処理を施されていても良い。また酸化チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブルッカイト、アモルファスのいずれも用いることができる。なお、一つの粒子には複数の結晶状態のものが含まれていても良い。
また、金属酸化物粒子の粒径としては、種々のものが利用できるが、中でも特性および下引き層形成用の塗布液の安定性の面から、平均一次粒径として10nm以上100nm以下が好ましく、特に好ましくは10nm以上50nm以下である。
また下引き層には、公知の酸化防止剤等の添加剤を含有させてもよい。
[5.感光層]
本発明の感光体において、感光層のタイプは特に限定されず、その層内に本発明に係る化合物を含有するものであれば積層型感光層であってもよく単層型感光層であってもよい。中でも積層型感光層が好ましく、その中でも電荷輸送層に本発明に係る化合物を含有させることがより好ましい。
積層型感光体の電荷発生層は、電荷発生物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷発生層は、具体的には、例えば電荷発生物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液(電荷発生層形成用塗布液)を作製し、これを順積層型感光層の場合には支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、また、逆積層型感光層の場合には電荷輸送層上に塗布、乾燥して得ることができる。
また、電荷発生層の膜厚は、通常0.1μm以上、好ましくは0.15μm以上であり、通常1μm以下、好ましくは0.6μm以下である。
は、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物などが挙げられる。また染料、顔料の例としては、各種の色素化合物、アゾ化合物などが挙げられ、界面活性剤の例としては、シリコーンオイル、フッ素系オイルなどが挙げられる。なお、添加剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び任意の比率で併用しても良い。
また、感光体表面の摩擦抵抗や、摩耗を軽減する目的で、表面の層にはシリコーンオイルやワックス、およびフッ素系樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子を含有させてもよい。また、無機化合物の粒子を含有させてもよい。
積層型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液(電荷輸送層形成用塗布液)を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。
部以上が好ましく、更には、繰り返し使用した際の安定性や電荷移動度の観点から25質量部以上がより好ましい。一方、感光層の熱安定性の観点から、電荷輸送物質を通常は100質量部以下の比率で使用する。さらに、耐刷性の観点から80質量部以下が好ましく、耐傷性の観点から70質量部以下がより好ましく、クラック性能維持の観点から60質量部以下が最も好ましい。
電荷輸送層の膜厚は特に制限されないが、長寿命、画像安定性の観点、更には高解像度の観点から、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、一方、通常50μm以下、好ましくは45μm以下、更には30μm以下の範囲とする。
単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質に加えて、積層型感光体の電荷輸送層と同様に、膜強度確保のためにバインダー樹脂を使用して形成する。具体的には、電荷発生物質と電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、導電性支持体上(下引き層を設ける場合は下引き層上)に塗布、乾燥して得ることができる。
電荷発生物質は、積層型感光体の電荷発生層について説明したものと同様のものが使用できる。但し、単層型感光体の感光層の場合、電荷発生物質の粒子径を十分に小さくする必要がある。具体的には、通常1μm以下、好ましくは0.5μm以下の範囲とする。
れる電荷発生物質の量は、少な過ぎると十分な感度が得られない一方で、多過ぎると帯電性の低下、液安定性の低下等の弊害があることから、単層型感光層全体に対して、通常0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上、また、通常50質量%以下、好ましくは20質量%以下の範囲で使用される。
また、単層型感光層におけるバインダー樹脂と電荷発生物質との使用比率は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質が通常0.1質量部以上、好ましくは1質量部以上、また、通常30質量部以下、好ましくは10質量部以下の範囲とする。
単層型感光層の膜厚は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常100μm以下、好ましくは50μm以下の範囲である。
積層型感光体、単層型感光体ともに、感光層又はそれを構成する各層には、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性等を向上させる目的で、周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤等の添加物を含有させても良い。
感光層の形成方法に制限は無く、任意の方法を用いることができる。例えば、各層に含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液(電荷発生層形成用塗布液、電荷輸送層形成用塗布液、分散型感光層形成用塗布液、など)を順次塗布し、乾燥させて形成される。
持体上に塗布して形成される。
本発明の感光体がシート状感光体である場合、例えば、その両端部を超音波融着等の公知の方法によって接合してエンドレスベルトとして使用される。また、例えば、シート状感光体をそのままドラムに巻き付けて使用することもできる。ドラムに巻き付ける場合、例えば細巻きにしたロールをドラム内部に保持して巻き出す形を取ることもあれば、1枚のシートを巻き付けることもある。
次に、本発明の感光体を用いた画像形成装置の一実施形態について、装置の要部構成を図面を用いて説明する。但し、本発明の実施形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変更して実施することができる。
図1は本発明の一実施形態としての画像形成装置の要部構成を模式的に示す図である。この図1に示すように、本実施形態の画像形成装置は、感光体1、帯電手段としての帯電装置2、露光手段としての露光装置3及び現像手段としての現像装置4を備えて構成され、更に、必要に応じて転写手段としての転写装置5、クリーニング手段としてのクリーニング装置6及び定着手段としての定着装置(図示せず)が設けられる。
帯電装置2は感光体1を帯電させるもので、感光体1の表面を所定電位に均一帯電させる装置である。図1では帯電装置2の一例としてコロナ放電型の帯電装置(コロトロン)を示しているが、他にも、例えばスコロトロン等のコロナ帯電装置、帯電ローラや帯電ブラシ等の接触型帯電装置などがよく用いられる。
を、より小さなスポットサイズの光で露光することができ、高解像度で高階調性を有する高品質の画像を形成することができることから、高品質の画像を得たい際には好ましい。
図2(a)に示す液体現像装置4は、感光体1に近接又は当接する現像ローラ7とスクイズローラ8とを感光体1の移送方向に沿ってこの順に備える。そして、まず現像ローラ7から濃度の低い現像液を感光体に転写して現像を行い、続いて感光体1上の余剰な現像用溶剤をスクイズローラ8で電界の力も借りながら搾り取ることで、感光体1上に薄く均一で密度の高いトナー像を形成できるようになっている。
転写装置5は、その種類に特に制限はなく、例えばコロナ転写、ローラ転写、ベルト転写などの静電転写法、圧力転写法、粘着転写法など、任意の方式を用いた装置を使用することができる。ここでは、転写装置5が感光体1に対向して配置された転写チャージャー、転写ローラ、転写ベルト等から構成されるものとする。この転写装置5は、トナーの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、感光体1に形成されたトナー像を記録紙(用紙,媒体,転写材)Pに転写するものである。なお、図1は感光体から記録紙Pへの直接転写方式を表しているが、感光体から中間転写ベルト、中間転写ローラ等の中間転写体にいったんトナー像を転写した後に記録紙Pに転写する、中間転写方式も用いることができる。
記録紙P上に転写されたトナーは、通常、定着器(図示せず)を通過する際、トナーが溶融状態まで熱加熱され、通過後冷却されて記録紙P上にトナーが定着される。
以上のように構成された画像形成装置では、現像液を用いた液体現像方式の画像形成方法によって、次のようにして画像の記録が行なわれる。
続いて、帯電された感光体1の感光面を、記録すべき画像に応じて露光装置3により露光し、感光面に静電潜像を形成する(露光工程)。そして、その感光体1の感光面に形成された静電潜像の現像を、現像装置4で行なう(現像工程)。
さらに、例えばエンドレスベルト状感光体に代えて、金属ドラム上にシート状感光体を静電気力等によって貼り付けた形態にしてもよい。
実施例1
平均一次粒子径13nmの酸化アルミニウム粒子(日本アエロジル社製 Aluminum Oxide C)を、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中で超音波により分散させることにより、酸化アルミニウムの分散スラリーとした。該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール(質量比7/3)の混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム[
下記式(A)で表わされる化合物]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[下記式(B)で表わされる化合物]/ヘキサメチレンジアミン[下記式(C)で表わされる化合物]/デカメチレンジカルボン酸[下記式(D)で表わされる化合物]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式(E)で表わされる化合物]の組成モル比率が、60%/15%/5%/15%/5%からなる共重合ポリアミドのペレットとを、加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより、酸化アルミニウム/共重合ポリアミドを質量比1/1で含有する固形分濃度8.0%の下引き層用分散液とした。
電荷発生物質として、図3に示すCuKα特性X線に対する粉末X線回折スペクトルパターンを有するチタニウムオキシフタロシアニン20部と1,2−ジメトキシエタン280部を混合し、サンドグラインドミルで2時間粉砕して微粒化分散処理を行った。続いて、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)の2.5%1,2−ジメトキシエタン溶液400部と、170部の1,2−ジメトキシエタンを混合して分散液1)を調製した。次に、図4に示すCuKα特性X線に対する粉末X線回折スペクトルパターンを有するチタニウムオキシフタロシアニンについても同様の操作を行い分散液2)を調整した。これらの分散液を1:1で混合・撹拌した混合液を、前記下引き層上にバーコーターで塗布して、乾燥後の膜厚が0.4μmとなるよう
に電荷発生層を形成した。
感光体を感光体X1とする。
実施例1において、電荷輸送物質を下記構造の電荷輸送物質(2)に変えた以外は実施例1と同様にして、感光体X2を得た。
実施例2において、電荷輸送層用塗布液のバインダー樹脂を下記繰り返し構造のバインダー樹脂(2)(粘度平均分子量:30000)に変え、溶剤としてジオキソランを使用した以外はすべて実施例2と同様にして、感光体X3を得た。
実施例3において、電荷輸送物質を40部に変えた以外はすべて実施例3と同様にして、感光体X4を得た。
実施例5
実施例1において、電荷輸送物質(1)の代わりに電荷輸送物質(3)を28部使用した以外はすべて同様にして、感光体X5を得た。
実施例1において、電荷輸送物質として下記構造の電荷輸送物質(4)を30部使用した以外はすべて実施例1と同様にして、感光体X6を得た。
実施例1において、電荷輸送物質として下記構造の電荷輸送物質(5)を使用した以外はすべて実施例1と同様にして、感光体Y1を得た。
実施例1において、バインダー樹脂として上記繰り返し構造のバインダー樹脂(2)を使用した以外はすべて比較例1と同様にして、感光体Y2を得た。
比較例3
実施例1において、電荷輸送物質として下記構造の電荷輸送物質(6)を使用した以外はすべて実施例1と同様にして、感光体Y3を得た。
比較例1において、バインダー樹脂として下記の繰り返し構造をもつバインダー樹脂(3)(粘度平均分子量:38000)を使用した以外はすべて比較例1と同様にして、感光体Y4を得た。
比較例4において、電荷輸送物質として上記電荷輸送物質(2)を使用した以外はすべて比較例4と同様にして、感光体Z1を得た。
製造した感光体シートX1〜X6、Y1〜Y4、Z1について、以下の電気特性試験とクラックテストを行なった。これらの結果を表−1にまとめた。
電子写真学会測定標準に従って製造された電子写真特性評価装置(続電子写真技術の基礎と応用、日本画像学会編、コロナ社、404〜405頁記載)を使用し、上記感光体シートX1〜Z1を直径80mmのアルミニウム製ドラムに貼り付けて円筒状にし、アルミニウム製ドラムと感光体シートのアルミニウム支持体との導通を取った上で、ドラムを一定回転数60rpmで回転させ、帯電、露光、電位測定、除電のサイクルによる電気特性評価試験を行なった。その際、感光体の初期表面電位が−700Vになるように帯電させ、ハロゲンランプの光を干渉フィルターで780nmの単色光としたものを1.0μJ/cm2で露光したときの100ms後の表面電位(以下、VLと呼ぶことがある)を測定
した。測定環境は、温度25℃、相対湿度50%で行なった。
上記で作製した感光体シートを1cm×20cmの短冊に切り、感光体表面に溶剤;アイソパーLを薄く塗りつけて約3時間放置した。この短冊をテンシロン万能材料試験機
TENSILON RTM100(株式会社エー・アンド・デイ社製)にとりつけ、アイソパーLを再度
塗りつけて30ニュートンの力で引っ張り、感光体表面にクラックが出現するまでの時間を測定した。クラック性に弱い感光体は短時間でクラックが発生するが、クラックに強い感光体はクラック発生までの時間が長い。
幅が500mmであり、膜中にシリカ粒子を含有させることで表面が粗面化(Ra=0.1μm)された厚み75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタラートフィルムの表面に70nmの厚さでアルミニウム蒸着膜を設け、巻き取り、長さ2000mのロールとした。
次に、実施例1で調整した下引き層用塗布液を、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタラートフィルムのロールを巻き出しながら、リバースコート法を用い、その上に乾燥後の膜厚が1.2μmとなるように塗布し、下引き層を設けた。
次に、実施例2で調整した電荷輸送層用塗布液を、上述の下引き層及び電荷発生層を形成したアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタラートフィルムのロールを巻き出しながら、ダイコート法を用い、その上に乾燥後の膜厚が18μmとなるように塗布し、電荷輸送層を設けた。
、電子写真感光体Aを得た。
製造した感光体シートAについて以下の実機試験を行なった。
市販の液体現像タイプの軽印刷機、ヒューレットパッカード社製TurboStreamに感光体シートAを装着し、画像評価を行なった。装着に於いては、機内のアルミニウ
ムドラムに感光体シートを巻き付け、両端の未塗布領域を重ね合わせてドラム上に感光体シートMを保持した。片側のアルミニウム層を除去したことで、静電気によって容易に重ね合わせることができた。
く、良好な画像を得た。さらに、繰り返し使用しても感光層にクラックが入る等のトラブルもなく、実使用上も問題なかった。
以上から、本発明に係る電荷輸送物質を用いた場合に限り、電気特性、画像特性、耐クラック性のいずれにも優れる感光体を初めて得ることができることがわかる。
Claims (3)
- 下記式(1)で表される化合物を含有する感光層を備えることを特徴とする液体現像用電子写真感光体。
7およびAr8は置換基を有していてもよいアリール基を表し、nは2または3の整数を
表す。) - シート状導電性支持体を備えることを特徴とする請求項1記載の液体現像用電子写真感光体。
- 請求項1又は請求項2記載の液体現像用電子写真感光体を備えることを特徴とする画像形成装置。
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