JP2013047538A - 車両の動力伝達制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】AMTを搭載した車両に適用される車両の動力伝達制御装置であって、車両のユーザーがクラッチの動作異常の発生を容易に知ることができるものを提供すること。
【解決手段】この装置では、有段変速機がニュートラル状態にある場合において、クラッチストロークStの目標値が一定速度で変化するようにクラッチアクチュエータに供給される供給電流がフィードフォワード制御される。このときのStの実際値の推移がクラッチストロークセンサから取得される。Stの実際値の推移がStの目標値の推移に対して乖離する度合、及び/又は、Stの時間微分値dSt/dtの実際値の推移がdSt/dtの目標値の推移に対して乖離する度合に基づいて、「クラッチの動作異常が発生した」と判定される。この判定がなされると、ユーザーに警告がなされる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車両の動力伝達制御装置に関する。
近年、複数の変速段を有し且つトルクコンバータを備えていない有段変速機と、内燃機関の出力軸と有段変速機の入力軸との間に介装されてクラッチトルク(クラッチが伝達し得るトルクの最大値)を調整可能なクラッチと、車両の走行状態に応じてクラッチアクチュエータ及び変速アクチュエータを用いてクラッチトルク及び有段変速機の変速段を制御する制御手段と、を備えた動力伝達制御装置が開発されてきている(例えば、特許文献1を参照)。係る動力伝達制御装置は、オートメイティッド・マニュアル・トランスミッション(AMT)とも呼ばれる。
AMTを搭載した車両では、変速作動(変速機の変速段を変更する作動)が行われる際、変速作動の開始前にクラッチアクチュエータの作動によりクラッチが接合状態(クラッチトルク>0)から分断状態(クラッチトルク=0)へと変更され、クラッチが分断状態に維持された状態で変速アクチュエータの作動により変速作動が行われ、変速作動の終了後にクラッチアクチュエータの作動によりクラッチが分断状態から接合状態へと戻される。
特開2006−97740号公報
AMTを搭載した車両に使用される前記クラッチでは、通常、摩擦板が備えられ、摩擦板の原位置からの軸方向の移動量(クラッチストローク)を調整することによって前記クラッチトルクが調整される。クラッチストロークは、クラッチアクチュエータに供給される電流(供給電流)を調整することによって、クラッチアクチュエータにより調整される。
供給電流に対するクラッチストロークの目標特性が予め定められている。クラッチ、及びクラッチアクチュエータが正常に動作する場合、供給電流に対してクラッチストロークの実際値が目標特性に沿って推移する。
ところで、クラッチやクラッチアクチュエータの経年劣化、故障等に起因して、供給電流に対してクラッチストロークの実際値が目標特性から乖離する事態(クラッチの動作異常)が発生し得る。クラッチの動作異常が発生すると、クラッチトルクが目標とする特性からずれて推移し得、この結果、ドライバビリティが低下するなどの事態が発生し得る。AMTを搭載した車両では、車両のユーザーがこのようなクラッチの動作異常の発生を容易に知ることができる装置の到来が望まれていたところである。
本発明の目的は、AMTを搭載した車両に適用される車両の動力伝達制御装置であって、車両のユーザーがクラッチの動作異常の発生を容易に知ることができるものを提供することにある。
本発明による車両の動力伝達制御装置は、有段変速機(T/M)と、クラッチ(C/T)と、クラッチアクチュエータ(ACT1)と、変速アクチュエータ(ACT2)と、制御手段(ECU)とを備える。
前記有段変速機は、前記内燃機関の出力軸(A1)から動力が入力される入力軸(A2)と、前記車両の駆動輪へ動力を出力する出力軸(A3)とを備える。前記有段変速機は、減速比(前記出力軸の回転速度(No)に対する前記入力軸の回転速度(Ni)の割合)が異なる予め定められた複数の変速段を有し、且つトルクコンバータを備えていない。
前記クラッチは、前記内燃機関の出力軸と前記有段変速機の入力軸との間に介装され、且つ、摩擦板を備える。前記摩擦板の原位置からの軸方向の移動量(=クラッチストロークSt)を調整することによって、前記摩擦板が伝達し得るトルクの最大値(=クラッチトルクTc)が調整可能となっている。
クラッチアクチュエータは、クラッチストロークを調整する。変速アクチュエータは、有段変速機の変速段を選択・実現する。前記制御手段は、前記車両の走行状態に基づいて、前記クラッチアクチュエータ及び前記変速アクチュエータを制御する。前記制御手段は、前記クラッチアクチュエータに供給される電流(供給電流)を調整することによって前記クラッチストロークを調整する。また、前記供給電流に対する前記クラッチストロークの目標特性が予め記憶されている。前記クラッチストロークの実際値を検出する検出手段が備えられている。
この動力伝達制御装置の特徴は、前記制御手段が「判定手段」を備えたことにある。この判定手段は、前記有段変速機が前記入力軸及び前記出力軸の間で動力伝達系統が実現されないニュートラル状態にある場合において(所定のタイミングが到来すると)、前記クラッチストロークの前記目標特性に対応する目標値が一定速度で変化するように前記供給電流をフィードフォワード制御したときの前記クラッチストロークの実際値の推移を前記検出手段から取得し、前記クラッチストロークの実際値の推移が前記クラッチストロークの目標値の推移に対して乖離する度合、及び/又は、前記クラッチストロークの実際値の時間微分値の推移が前記クラッチストロークの目標値の時間微分値の推移に対して乖離する度合に基づいて、前記クラッチの動作異常が発生したと判定する。ここにおいて、前記クラッチの動作異常が発生したと判定されたことに基づいて、前記車両のユーザーに警報を行うように構成されることが好適である。
これによれば、有段変速機がニュートラル状態にある場合において、車両のユーザーは、クラッチの動作異常の発生を容易に知ることができ、クラッチの交換などの適切な処置を早期に行うことができる。
本発明の実施形態に係る車両の動力伝達制御装置を搭載した車両の概略構成図である。 図1に示したクラッチについての「ストローク−トルク特性」を規定するマップを示したグラフである。 図1に示したクラッチについての「供給電流−ストローク特性」を規定するマップを示したグラフである。 本発明の実施形態により実行されるクラッチ動作異常判定の際の処理の流れを示したフローチャートである。 クラッチ動作異常判定が行われる際の、供給電流、クラッチストローク、及びクラッチストロークの時間微分値の推移の一例を示したグラフである。
以下、本発明による車両の動力伝達制御装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1は、本発明の実施形態に係る動力伝達制御装置(以下、「本装置」と称呼する。)を搭載した車両の概略構成を示している。この車両は、動力源として内燃機関を備え、且つ、トルクコンバータを備えない有段変速機とクラッチとを使用した所謂オートメイティッド・マニュアル・トランスミッション(AMT)を搭載した車両である。
この車両は、エンジンE/Gと、変速機T/Mと、クラッチC/Tと、を備えている。E/Gは、周知の内燃機関の1つであり、例えば、ガソリンを燃料として使用するガソリンエンジン、軽油を燃料として使用するディーゼルエンジンである。E/Gの出力軸A1は、C/Tを介してT/Mの入力軸A2と接続されている。
変速機T/Mは、前進用の複数(例えば、5つ)の変速段、後進用の1つの変速段、及びニュートラル段を有するトルクコンバータを備えない周知の有段変速機の1つである。T/Mの出力軸A3は、図示しないプロペラシャフト、図示しないディファレンシャル等を介して車両の駆動輪と接続されている。T/Mの変速段の切り替えは、変速アクチュエータACT2を制御することで実行される。変速段を切り替えることで、減速比(出力軸A3の回転速度Noに対する入力軸A2の回転速度Niの割合)が変更される。
クラッチC/Tは、周知の構成の1つを備えていて、E/Gの出力軸とT/Mの入力軸との間で、伝達し得るトルクの最大値(クラッチトルクTc)を調整可能に構成されている。具体的には、クラッチC/Tは、エンジンE/Gの出力軸A1と一体回転するように設けられたフライホイール(前記「摩擦板」に対応)と、変速機T/Mの入力軸A2と一体回転するように設けられた摩擦クラッチ板(前記「摩擦板」に対応)と、を備える。以下、フライホイール及び摩擦クラッチ板を総称して「摩擦板」とも呼ぶ。
摩擦クラッチ板は、フライホイールに対して同軸的に向き合うように、且つ、フライホイールに対する軸方向の位置が調整可能に配置・構成されている。摩擦クラッチ板の軸方向位置は、クラッチアクチュエータACT1により調整される。即ち、この車両には、クラッチペダルは備えられていない。
以下、摩擦クラッチ板の「原位置」からの接合方向(圧着方向)への軸方向の移動量を「クラッチストローク(St)」と呼ぶ。「原位置」は、例えば、摩擦クラッチ板(摩擦板)の可動範囲内における基準となる位置、摩擦クラッチ板(摩擦板)の可動範囲におけるフライホイールから遠い側の端位置(ストッパに当接する位置)である。Stは、「摩擦クラッチ板とフライホイールとの原位置からの軸方向の相対移動量」と考えることもできる。摩擦クラッチ板が「原位置」にあるとき、Stが「0」となる。図2に示すように、Stを調整することにより、クラッチトルクTcが調整される。
具体的には、クラッチストロークStは、クラッチアクチュエータACT1に供給される電流(供給電流)iを調整することによって調整される。なお、ACT1がステッピングモータの場合には、Stは、供給電流の積算値Σiを調整することによって調整される。以下、供給電流、及び「供給電流の積算値」を総称して「供給電流」と呼ぶ。図3に実線で示すように、供給電流iに対するクラッチストロークStの目標特性が予め記憶されている。クラッチC/T、及びクラッチアクチュエータACT1が正常に動作する場合、iに対して、Stの実際値がStの目標特性に沿って推移する。
「Tc=0」の状態では、エンジンE/Gの出力軸A1と変速機T/Mの入力軸A2との間で動力が伝達されない。この状態を「分断状態」と呼ぶ。また、「Tc>0」の状態では、出力軸A1と入力軸A2との間で動力が伝達される。
また、「接合状態」において、クラッチC/Tに滑りが発生していない状態(出力軸A1の回転速度Neと入力軸A2の回転速度Niとが一致している状態)を特に「完全接合状態」と呼び、クラッチC/Tに滑りが発生している状態(NeとNiとが一致していない状態)を特に「半接合状態」と呼ぶ。なお、C/Tでは、ACT1によって摩擦クラッチ板のみの軸方向位置を調整することによってクラッチストロークが調整されているが、ACT1によって摩擦クラッチ板及びフライホイールの両方の軸方向位置をそれぞれ調整することによってクラッチストロークが調整されてもよい。
また、本装置は、アクセルペダルAPの操作量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサS1と、シフトレバーSFの位置を検出するシフト位置センサS2と、ブレーキペダルBPの操作の有無を検出するブレーキセンサS3と、出力軸A1の回転速度Neを検出する回転速度センサS4と、入力軸A2の回転速度Niを検出する回転速度センサS5と、クラッチストロークStの実際値を検出するクラッチストロークセンサS6と、車輪の回転速度を検出する車輪速度センサS7と、を備えている。
更に、本装置は、電子制御ユニットECUを備えている。ECUは、上述のセンサS1〜S7、並びにその他のセンサ等からの情報等に基づいて、上述のアクチュエータACT1、ACT2を制御することで、C/TのクラッチストロークSt(従って、クラッチトルクTc)、及び、T/Mの変速段を制御する。また、ECUは、E/Gの燃料噴射量(スロットル弁の開度)を制御することでE/Gの出力軸A1の駆動トルクを制御する。具体的には、アクセル開度が大きくなるに従ってE/Gの駆動トルクが大きくなるように燃料噴射量(スロットル弁の開度)が制御される。
本装置では、シフトレバーSFの位置が「自動モード」に対応する位置にある場合、ECU内のROM(図示せず)に記憶された変速マップ(図示せず)に、車輪速度センサS7から得られる車輪速度に基づいて算出される車速と、アクセル開度センサS1から得られるアクセル開度、とを適用して、達成すべき1つの変速段(以下、「選択変速段」と呼ぶ。)が選択される。一方、シフトレバーSFの位置が「手動モード」に対応する位置にある場合、運転者によるシフトレバーSFの操作に基づいて選択変速段が選択される。T/Mでは、現在の選択変速段が実現(確立)される。選択変速段が一定、且つ選択変速段が実現された状態で車両が走行する場合、通常、C/Tは完全接合状態に維持される。
一方、選択変速段が変化したとき、変速機T/Mの変速作動(変速段が変更される際の作動)が行われる。変速作動の開始は、変速段の変更に関連して移動する部材(具体的には、スリーブ)の移動の開始に対応し、変速作動の終了は、その部材の移動の終了に対応する。変速作動が行われる際、変速作動の開始前にクラッチC/Tが接合状態(完全接合状態、Tc>0)から分断状態(Tc=0)へと変更され、クラッチが分断状態に維持された状態で変速作動が行われ、変速作動の終了後にクラッチが分断状態から接合状態(完全接合状態)へと戻される。以上、この車両は、AMTを搭載した車両である。
(クラッチ動作異常判定)
上述のように、クラッチC/T、及びクラッチアクチュエータACT1が正常に動作する場合、供給電流iに対して、クラッチストロークStの実際値が目標特性(図3の実線を参照)に対応する目標値と一致し続けるように推移する。ところが、C/TやACT1の経年劣化、故障等に起因して、供給電流iに対してクラッチストロークStの実際値が目標特性から乖離する事態(クラッチの動作異常)が発生し得る(図3の破線(異常1)や2点鎖線(異常2)を参照)。
クラッチの動作異常が発生すると、クラッチトルクTcが目標とする特性からずれて推移し得、この結果、ドライバビリティが低下するなどの事態が発生し得る。本装置では、このようなクラッチの動作異常の発生の有無が判定される。
以下、本装置によるクラッチ動作異常判定に関する処理の流れについて、図4に示すフローチャートを参照しながら説明する。なお、この処理は、車両の走行距離が所定値に達する毎など、所定のタイミングが到来する毎に実行される。
図4に示すように、先ず、ステップ405では、T/Mがニュートラル状態にあるか否かが判定される。T/Mがニュートラル状態にある場合において以下の処理が実行される。ステップ410では、図5に示すように、図3に示す目標特性に対応するクラッチストロークStの目標値が一定速度で変化(増加)するように、(Stの実際値の推移とは無関係に)供給電流iが一定速度で変化(増加)させられる(iがフィードフォワード制御される)。ここで、クラッチC/T、及びクラッチアクチュエータACT1が正常に動作する場合、Stの目標値は、目標特性(図5を参照)と一致し続けるように推移する。
ここで、クラッチストロークStの目標値が変化させられる範囲は、図2において「Stの増加に応じてTcが増加するStの範囲内」に設定されることが好ましい。これは、図2において「Stの増加に応じてTcが増加するStの範囲内」において発生するクラッチの動作異常がドライバビリティの低下に最も強く影響を与えると考えられることに基づく。
ステップ415では、上述のように供給電流iが一定速度で変化(増加)するようフィードフォワード制御されたときのクラッチストロークStの実際値の推移がクラッチストロークセンサS6の検出結果に基づいて取得され、取得されたStの実際値の推移に基づいて、Stの時間微分値dSt/dtの実際値の推移が算出される。
そして、ステップ420では、Stの実際値の推移、及び/又は、dSt/dtの実施値の推移から、クラッチ動作異常の有無が判定される。具体的には、「Stの実際値がStの目標値に対して第1所定値以上大きい状態」と「Stの目標値がStの実際値に対して前記第1所定値以上大きい状態」とが交互に(例えば、2回ずつ)発生する状態が検出されたこと、及び/又は、「dSt/dtの実際値がdSt/dtの目標値に対して第2所定値以上大きい状態」と「dSt/dtの目標値がdSt/dtの実際値に対して前記第2所定値以上大きい状態」とが交互に(例えば、2回ずつ)発生する状態が検出されたことに基づいて、クラッチの動作異常(異常1)が発生したと判定される。
或いは、「Stの実際値及びStの目標値のうちの一方が他方に対して第3所定値以上大きい状態が所定時間継続する状態」が検出されたこと、及び/又は、「dSt/dtの実際値及びdSt/dtの目標値のうちの一方が他方に対して第4所定値以上大きい状態が所定時間継続する状態」が検出されたことに基づいて、クラッチの動作異常(異常2)が発生したと判定される。
図5に示した例では、クラッチストロークStの実際値が図5に破線で示すように推移した場合に「異常1が発生した」と判定され得、Stの実際値が図5に2点鎖線で示すように推移した場合に「異常2が発生した」と判定され得る。クラッチの動作異常が発生したと判定された場合、車両のダッシュボード、メータパネル等に設けられた警報部(図1を参照)を利用して車両のユーザー(運転者)に警告がなされる。この警告は、例えば、ブザー音、ランプの点灯等によって達成される。この警告によって、車両のユーザーは、クラッチの動作異常の発生を容易に知ることができる。
なお、このクラッチ動作異常判定が「T/Mがニュートラル状態にあるとき」に実行されるのは、走行用の変速段が選択されていると、Stの増加によってC/Tが「分断状態」から「接合状態」に移行した後においてC/Tに大きな負荷トルクが作用し、クラッチの動作異常判定に悪影響を与える恐れがあることに基づく。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態では、1本の入力軸を備えた変速機と、その1本の入力軸に接続された1つのクラッチと、を含む動力伝達制御装置が適用されているが、2本の入力軸を備えた変速機と、それら2本の入力軸のそれぞれと接続された2つのクラッチと、を含む動力伝達制御装置が適用されてもよい。この装置は、ダブル・クラッチ・トランスミッション(DCT)とも呼ばれる。
また、上述のように、クラッチ動作異常判定がなされる際には、クラッチストロークStの実際値の推移とは無関係に、供給電流iが一定速度で変化(増加)するようにフィードフォワード制御される。これに対して、クラッチ動作異常判定がなされていない通常の走行中においても、供給電流iがフィードフォワード制御されてもよい。具体的には、上述した「変速作動」中などにおいて、T/Mの作動状態に応じてクラッチトルクTcの目標値が決定され、図2に示すマップにTcの目標値を適用してクラッチストロークStの目標値が決定され、図3に示すマップにStの目標値を適用して(Stの実際値の推移とは無関係に)供給電流iの最終値が決定されてもよい。
或いは、クラッチ動作異常判定がなされていない通常の走行中においては、供給電流iがフィードバック制御されてもよい。具体的には、上述した「変速作動」中などにおいて、T/Mの作動状態に応じてクラッチトルクTcの目標値が決定され、図2に示すマップにTcの目標値を適用してクラッチストロークStの目標値が決定され、図3に示すマップにStの目標値を適用して供給電流iの基準値が決定され、供給電流iの最終値が、「供給電流iの基準値」に「Stの目標値とStの実際値との偏差に基づくフィードバック補正値」を加算した値に決定されてもよい。
T/M…変速機、E/G…エンジン、C/T…クラッチ、A1…エンジンの出力軸、A2…変速機の入力軸、A3…変速機の出力軸、ACT1…クラッチアクチュエータ、ACT2…変速アクチュエータ、ECU…電子制御ユニット

Claims (3)

  1. 車両の内燃機関の出力軸から動力が入力される入力軸と、前記車両の駆動輪へ動力を出力する出力軸とを備え、前記出力軸の回転速度に対する前記入力軸の回転速度の割合である減速比が異なる予め定められた複数の変速段を有する有段変速機と、
    前記内燃機関の出力軸と前記有段変速機の入力軸との間に介装された、摩擦板を備えたクラッチであって、前記摩擦板の原位置からの軸方向の移動量であるクラッチストロークを調整することによって、前記摩擦板が伝達し得るトルクの最大値であるクラッチトルクを調整可能なクラッチと、
    前記クラッチのクラッチストロークを調整するクラッチアクチュエータと、
    前記有段変速機の変速段を選択する変速アクチュエータと、
    前記車両の走行状態に基づいて、前記クラッチアクチュエータ及び前記変速アクチュエータを制御する制御手段と、
    を備えた車両の動力伝達制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記クラッチアクチュエータに供給される電流である供給電流を調整することによって前記クラッチストロークを調整するように構成され、
    前記供給電流に対する前記クラッチストロークの目標特性を予め記憶していて、
    前記クラッチストロークの実際値を検出する検出手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記有段変速機が前記入力軸及び前記出力軸の間で動力伝達系統が実現されないニュートラル状態にある場合において、前記クラッチストロークの前記目標特性に対応する目標値が一定速度で変化するように前記供給電流をフィードフォワード制御したときの前記クラッチストロークの実際値の推移を前記検出手段から取得し、前記クラッチストロークの実際値の推移が前記クラッチストロークの目標値の推移に対して乖離する度合、及び/又は、前記クラッチストロークの実際値の時間微分値の推移が前記クラッチストロークの目標値の時間微分値の推移に対して乖離する度合に基づいて、前記クラッチの動作異常が発生したと判定する判定手段を備えた、車両の動力伝達制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の動力伝達制御装置において、
    前記判定手段は、
    前記クラッチストロークの前記実際値が前記目標値に対して第1所定値以上大きい状態と前記目標値が前記実際値に対して前記第1所定値以上大きい状態とが交互に発生する状態が検出されたこと、及び/又は、前記クラッチストロークの前記実際値の時間微分値が前記目標値の時間微分値に対して第2所定値以上大きい状態と前記目標値の時間微分値が前記実際値の時間微分値に対して前記第2所定値以上大きい状態とが交互に発生する状態が検出されたことに基づいて、前記クラッチの第1の動作異常が発生したと判定するように構成された、車両の動力伝達制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両の動力伝達制御装置において、
    前記判定手段は、
    前記クラッチストロークの前記実際値及び前記目標値のうちの一方が他方に対して第3所定値以上大きい状態が所定時間継続する状態が検出されたこと、及び/又は、前記クラッチストロークの前記実際値の時間微分値及び前記目標値の時間微分値のうちの一方が他方に対して第4所定値以上大きい状態が所定時間継続する状態が検出されたことに基づいて、前記クラッチの第2の動作異常が発生したと判定するように構成された、車両の動力伝達制御装置。
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