JP2013044297A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動モータの回転位置の検出を安価な歪みセンサを用いて価格の高騰を抑制できる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供する。
【解決手段】タイミングスプロケットに対してカムシャフトを相対回転させるための回転力を付与する電動モータ12は、ハウジング5の内部に設けられたモータ軸13と、モータ軸の外周に固定され、コイル18が巻回された鉄心ロータ18と、ハウジング5の内周側に配置された一対の永久磁石14,15と、を備え、一方側永久磁石14をハウジングに対して切欠空間Zを介して回転可能に設けると共に、ハウジングに、一方側永久磁石の一方向の回転位置を規制するマグネットストッパ40を固定すると共に、該マグネットストッパの下面に一方側永久磁石14の当接時に受ける歪みを検出する歪みセンサ42を設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の機関弁である吸気弁や排気弁の開閉タイミングを制御する内燃機関のバルブタイミング制御装置に関する。
近時、電動モータの回転力を、減速機構を介してカムシャフトに伝達することによってクランクシャフトとカムシャフトの相対回転位相を変換して吸気弁や排気弁のバルブタイミングを制御するバルブタイミング制御装置が提供されている。
例えば、以下の特許文献1に記載されたバルブタイミング制御装置にあっては、電動モータとしてブラシレスモータを採用し、このブラシレスモータは、モータ軸の回転角を検出するホール素子からなる3つの回転センサが設けられている。これによって、電子コントローラが、モータ軸の回転角度位置から前記カムシャフトの回転位置を演算するようになっている。
また、電動モータとカムシャフトとの間に遊星歯車型の減速機構を設けることにより、カムシャフトの回転角度を検出する際の分解能を高くすることが可能になる。
特開2010−127192号公報
しかしながら、前記公報記載の従来技術にあっては、回転センサとして高価なホール素子を用いているため、装置の高騰が余儀なくされている。
本発明の目的は、電動モータの回転位置の検出を安価な歪みセンサを用いて価格の高騰を抑制できる内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供することを目的としている。
本願請求項1に記載の発明は、とりわけ、通電することによって駆動回転体に対して従動回転体を相対回転させるための回転力を付与する電動モータは、通電状態によって磁極が切り換わる電磁石と、該電磁石に対向配置されて、複数の磁極を有する永久磁石と、を備え、該電動モータが出力する回転力を減速して前記従動回転体に伝達する減速機構を設けると共に、前記永久磁石の歪みを、マグネットストッパを介して検出する歪みセンサとを設けたことを特徴としている。
この発明によれば、電動モータの回転位置の検出を安価な歪みセンサを用いることから、装置の価格の高騰を抑制することが可能になる。
本発明に係るバルブタイミング制御装置の実施形態に供されるハウジングと永久磁石を示す断面図である。 本実施形態に供される歪みセンサの一部を示す概略図である。 本実施形態に供される歪みセンサが設けられる測定装置を示す斜視図である。 測定装置の他例を示す平面図である。 本発明に係るバルブタイミング制御装置の一実施形態を示す縦断面図である。 本実施形態における主要な構成部材を示す分解斜視図である。 図5のA−A線断面図である。 図5のB−B線断面図である。 図5のC−C線断面図である。 図5のD矢視図である。 バルブタイミング制御装置の側面図である。 本実施形態に供される歪みセンサの出力波形図である。 本実施形態に供される鉄心ロータのスロットを介して歪みセンサで検出された歪み変化を回転パルス信号に変換させた波形図である。 測定装置のさらに異なる例を示す概略図である。
以下、本発明に係る内燃機関のバルブタイミング制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態では、内燃機関の吸気側の動弁装置に適用したものであるが、排気側の動弁装置に同様に適用することも可能である。
このバルブタイミング制御装置は、図5及び図6に示すように、内燃機関のクランクシャフトによって回転駆動する駆動回転体であるタイミングスプロケット1と、シリンダヘッド上に図外の軸受を介して回転自在に支持され、前記タイミングスプロケット1から伝達された回転力によって回転するカムシャフト2と、タイミングスプロケット1の前方位置に配置された図外のチェーンカバーに固定されたカバー部材3と、タイミングスプロケット1とカムシャフト2の間に配置されて、機関運転状態に応じて両者1,2の相対回転位相を変更する位相変更機構4と、を備えている。
前記タイミングスプロケット1は、全体が鉄系金属によって環状一体に形成されており、内周面が段差径状のスプロケット本体1aと、該スプロケット本体1aの外周に一体に設けられて、巻回された図外のタイミングチェーンを介してクランクシャフトからの回転力を受けるギア歯車1bと、前記スプロケット本体1aの前端側に一体に設けられた環状部材19と、から構成されている。
また、このタイミングスプロケット1は、スプロケット本体1aと前記カムシャフト2の前端部に設けられた後述する従動部材9との間に、軸受である1つの大径ボールベアリング43が介装されており、この大径ボールベアリング43によって、タイミングスプロケット1と前記カムシャフト2が相対回転自在に支持されている。
前記大径ボールベアリング43は、図5〜図7に示すように、外輪43aと、内輪43b及び該両輪43a、43bの間に介装されたボール43cと、から構成されている。この大径ボールベアリング43は、前記外輪43aがスプロケット本体1aの内周側に固定されているのに対して、内輪43bが後述する従動部材9の外周側に固定されている。
前記スプロケット本体1aは、内周側に、前記カムシャフト2側に開口した円環溝状の外輪固定部60が切欠形成されている。
この外輪固定部60は、段差径状に形成されて、カムシャフト軸方向に延びた円環状の内周面60aと、該内周面60aの前記開口と反対側に一体に有し、径方向に沿って形成された第1固定段差面60bとから構成されている。前記内周面60aには、前記大径ボールベアリング43の外輪43aが軸方向から圧入されると共に、前記第1固定段差面60bには、圧入された前記外輪43aの軸方向の内端面43dが当接して、該外輪43aの軸方向一方側の位置決めをするようになっている。
前記環状部材19は、図5〜図7に示すように、前記スプロケット本体1aの前端部外周側に一体に設けられ、位相変更機構4の電動モータ12方向へ延出した円筒状に形成されていると共に、内周には、波形状の内歯19aが形成されている。この内歯19aは、円周方向に等間隔で連続的に複数形成されている。また、環状部材19の前端側には、電動モータ12の後述するハウジング5と一体の円環状の雌ねじ形成部6が配置されている。
また、スプロケット本体1aの環状部材19と反対側の後端部には、円環状の保持プレート61が配置されている。この保持プレート61は、比較的薄い金属板材によって一体に形成され、図2に示すように、外径が前記スプロケット本体1aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、内径が前記大径ボールベアリング43の径方向のほぼ中央付近の径に設定されている。
したがって、保持プレート61の内周部61aは、前記外輪43aの軸方向の外端面43eに対して一定の隙間をもって覆うように対向配置されている。また、前記内周部61aの内周縁所定位置には、径方向内側、つまり中心軸方向に向かって突出したストッパ凸部61bが一体に設けられている。
このストッパ凸部61bは、図6及び図8に示すように、ほぼ扇状に形成されて、先端縁61cが後述するストッパ溝2bの円弧状内周面に沿った円弧状に形成されている。さらに、前記保持プレート61の外周部には、前記各ボルト7が挿通する6つのボルト挿通孔61dが周方向の等間隔位置に貫通形成されている。
さらに、前記保持プレート61の内面と該内面に対向する前記大径ボールベアリング43の外輪43aの外端面43eとの間には、円環状のスペーサ62が介装されている。このスペーサ62は、前記保持プレート61を前記各ボルト7によって共締め固定した際に、保持プレート61の内面から前記外輪43aの外端面43eへ僅かな押し付け力を付与するものであるが、この肉厚は外輪43aの外端面43eと保持プレート61との間に、外輪43aの軸方向移動許容範囲内の微小隙間が形成される程度の厚さに設定されている。
前記スプロケット本体1a(環状部材19)及び保持プレート61のそれぞれの外周部には、ボルト挿通孔1c、61dが周方向のほぼ等間隔位置に6つ貫通形成されている。また、前記雌ねじ形成部6には、各ボルト挿通孔1c、61dと対応した位置に6つの雌ねじ孔6aが形成されており、これらに挿通した6本のボルト7によって前記3者61、1、6(ハウジング5)が共締め固定されている。
なお、前記スプロケット本体1a及び環状部材19が、後述する減速機構8のケーシングとして構成されている。
また、前記スプロケット本体1aと前記環状部材19、保持プレート61及び雌ねじ形成部6は、それぞれの外径がほぼ同一に設定されている。
前記カバー部材3は、アルミニウム合金材によってカップ状に一体に形成されて、前端部に形成された膨出部3aが前記ハウジング5の前端部を覆うように設けられていると共に、前記膨出部3aの外周部側には円筒壁3bが軸方向に沿って一体に形成されている。この円筒壁3bは、図5、図6にも示すように、内部に保持用孔3cが形成されて、この保持用孔3cの内周面が後述するブラシ保持体28のガイド面として構成されている。
また、カバー部材3は、図5に示すように、外周に形成されたフランジ部3dに6つのボルト挿通孔3eが貫通形成され、この各ボルト挿通孔3eに挿通された図外のボルトによって前記チェーンカバーに固定されている。
前記膨出部3aの外周側の段差部内周面と前記ハウジング5の外周面との間には、図5にも示すように、第2シール部材である大径なオイルシール50が介装されている。この大径オイルシール50は、横断面ほぼコ字形状に形成されて、合成ゴムの基材の内部に芯金が埋設されていると共に、外周側の円環状基部が前記カバー部材3の内周面に設けられた段差円環部3hに嵌着固定されている。
前記ハウジング5は、鉄系金属材をプレス成形によって有底筒状に形成された筒状部であるハウジング本体5aと、該ハウジング本体5aの前端開口を封止する合成樹脂の非磁性材からなる封止プレート11と、を備えている。
前記ハウジング本体5aは、後端側に円板状の仕切壁5bが設けられていると共に、前端内周に前記封止プレート11の外周を嵌着固定する円環状の固定用溝が形成されている。
前記仕切壁5bは、図5に示すように、ほぼ中央位置に後述の偏心軸部39が挿通される大径な軸部挿通孔5cが貫通形成されていると共に、外周部に前述した雌ねじ形成部6が軸方向から形成されている。また、仕切壁5bの前記雌ねじ形成部材6より内側の前端面には、環状凹部5dが形成されている。この環状凹部5dは、前記雌ねじ形成部6側の外側内周面5eが底面に対して拡径状のテーパ面に形成されていると共に、内側内周面5fが底面に対して垂直状に形成されている。
前記カムシャフト2は、外周に図外の吸気弁を開作動させる一気筒当たり2つの駆動カムを有していると共に、前端部に前記フランジ部2aが一体に設けられている。
このフランジ部2aは、図5に示すように、外径が後述する従動部材9の固定端部9aの外径よりも僅かに大きく設定されて、各構成部品の組み付け後に、前端面2eの外周部が前記大径ボールベアリング43の内輪43bの軸方向外端面に当接配置されるようになっている。また、前端面2eが従動部材9に軸方向から当接した状態でカムボルト10によって軸方向から結合されている。
また、前記フランジ部2aの外周には、図8に示すように、前記保持プレート61のストッパ凸部61bが係入するストッパ凹溝2bが円周方向に沿って形成されている。このストッパ凹溝2bは、円周方向へ所定長さの円弧状に形成されて、この長さ範囲で回動したストッパ凸部61bの両端縁が周方向の対向縁2c、2dにそれぞれ当接することによって、タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の最大進角側あるいは最大遅角側の相対回転位置を規制するようになっている。
なお、前記ストッパ凸部61bは、前記保持プレート61の大径ボールベアリング43の外輪43aに軸方向外側から対向して固定する部位よりもカムシャフト2側に離間して配置されて、前記従動部材9の固定端部9aとは非接触状態になっている。したがって、ストッパ凸部61bと固定端部9aとの干渉を十分抑制できる。
前記ストッパ凸部61bとストッパ凹溝2bによってストッパ機構が構成されている。
前記カムボルト10は、図5に示すように、頭部10aの軸部10b側の端面に円環状のワッシャ部10cが配置されていると共に、軸部10bの外周に前記カムシャフト2の端部から内部軸方向に形成された雌ねじ部に螺着する雄ねじ部10dが形成されている。
前記従動部材9は、鉄系金属材によって一体に形成され、図5に示すように、前端側に形成された円板状の固定端部9aと、該固定端部9aの内周前端面から軸方向へ突出した円筒部9bと、前記固定端部9aの外周部に一体に形成されて、複数のローラ48を保持する円筒状の保持器41とから構成されている。
前記固定端部9aは、後端面が前記カムシャフト2のフランジ部2aの前端面に当接配置されて、前記カムボルト10の軸力によってフランジ部2aに軸方向から圧接固定されている。
前記円筒部9bは、図5に示すように、中央に前記カムボルト10の軸部10bが挿通される挿通孔9dが貫通形成されていると共に、外周側にニードルベアリング38が設けられている。
前記保持器41は、図5〜図7に示すように、前記固定端部9aの外周部前端から断面ほぼL字形状に折曲されて、前記円筒部9bと同方向へ突出した有底円筒状に形成されている。この保持器41の筒状先端部41aは、環状の空間部44を介して仕切壁5b方向へ延出している。また、前記先端部41aの周方向のほぼ等間隔位置に、前記複数のローラ48をそれぞれ転動自在に保持するローラ保持部であるほぼ長方形状の複数のローラ保持孔41bが周方向の等間隔位置に形成されている。このローラ保持孔41b(ローラ48)は、その全体の数が前記環状部材19の内歯19aの全体の歯数よりも1つ少なくなっている。
そして、前記固定端部9aの外周部と保持器41の底部側結合部との間には、前記大径ボールベアリング43の内輪43bを固定する内輪固定部63が切欠形成されている。
この内輪固定部63は、前記外輪固定部60と径方向から対向した段差状に切欠形成されて、カムシャフト軸方向に延びた円環状の外周面63aと、該外周面63aの前記開口と反対に一体に有し、径方向に沿って形成された第2固定段差面63bとから構成されている。前記外周面63aには、大径ボールベアリング43の内輪43bが軸方向から圧入されると共に、前記第2固定段差面63bには、圧入された前記内輪43bの内端面43fが当接して軸方向の位置決めされるようになっている。
前記位相変更機構4は、前記カムシャフト2のほぼ同軸上前端側に配置されたアクチュエータである前記電動モータ12と、該電動モータ12の回転速度を減速してカムシャフト2に伝達する前記減速機構8と、から構成されている。
前記電動モータ12は、図5及び図6に示すように、ブラシ付きのDCモータであって、前記タイミングスプロケット1と一体に回転するヨークである前記ハウジング5と、該ハウジング5の内部に回転自在に設けられたモータ軸13(出力軸)と、ハウジング5の内周面に沿って配置されたステータである半円弧状の一対の永久磁石14,15と、前記封止プレート11に固定された固定子16と、を備えている。
前記モータ軸13は、図5に示すように、段差円筒状に形成されてアーマチュアとして機能し、軸方向のほぼ中央位置に形成された段差部13cを介してカムシャフト2側の大径部13aと、ブラシ保持体28側の小径部13bとから構成されている。また、前記大径部13aの外周に鉄心ロータ17が固定されていると共に、該大径部13aの内部に偏心軸部39が軸方向から圧入固定されて、前記段差部13cの内面によって偏心軸部39の軸方向の位置決めがさせるようになっている。
一方、前記小径部13bの外周には、円環部材20が圧入固定されていると共に、該円環部材20の外周面にコミュテータ21が軸方向から圧入固定されて前記段差部13cの外面によって軸方向の位置決めがなされている。前記円環部材20は、その外径が前記大径部13aの外径とほぼ同一に設定されていると共に、軸方向の長さが小径部13bよりも僅かに短く設定されている。
そして、前記段差部13cの内外面によって前記偏心軸部39とコミュテータ21の両方の軸方向の位置決めができるので、組み付け作業が容易になると共に、位置決め精度が向上する。
前記鉄心ロータ17は、複数の磁極を持つ磁性材によって形成され、外周側が電磁コイル18のコイル線を巻回させるスロットを有するボビンとして構成されている。このボビンは、図3に示すように、軸方向前後位置にほぼL字形状に折曲された第1、第2顎部17a、17bを有している。
この第1、第2顎部17a、17bは、電磁コイル18のコイル巻線18a、18bをモータ軸13寄りの内周側に位置決めするものであって、コミュテータ21側の第1顎部17aは、第2顎部17bよりもさらに内周側寄りに配置され、つまり前記大径部13a側に近接配置されていると共に、前端の一部が前記コミュテータ21の一部に軸方向からオーバーラップしており、この第1顎部17aとコミュテータ21との間に、円環状の環状空間Sが形成されている。換言すれば、前記コミュテータ21の後端側(後述する折り返し部21a)の一部が、軸方向から第1顎部17aの内部に入り込んだ状態になって、この第1顎部17aの内周面とコミュテータ21の後端側との間に、環状空間Sが形成されている。これに対して、反対側の第2顎部17bは、外周部が前記仕切壁5bの環状凹部5d内に嵌入している。
したがって、前記電磁コイル18は、コミュテータ21側の一方のコイル巻線18aとカムシャフト2側の他方のコイル巻線18bが鉄心ロータ17を軸とした左右非対称となるように巻回されている。
すなわち、一方のコイル巻線18aが第1顎部17aを介してモータ軸13に近接した位置から巻回されている一方、他方のコイル巻線18bが第2顎部17bを介して前記ハウジング5の仕切壁5bの環状凹部5d内に収容された形で軸方向から近接配置されている。
一方、前記コミュテータ21は、導電材によって円環状に形成されて、前記鉄心ロータ17の極数と同数に分割された各セグメントに前記電磁コイル18の引き出された図外のコイル線の端末が電気的に接続されている。つまり、内周側に形成された接続部である折り返し部21aに、前記環状空間S内でコイル線の端末先端を挟み込んで電気的に接続されるようになっている。
前記永久磁石14,15は、図1に示すように、全体が円筒状に形成されて円周方向に複数の磁極を有していると共に、一方側の永久磁石14が前記ハウジング5の内周面に沿って回転可能に配置されているのに対して他方側の永久磁石15はハウジング5の内周面に固定されている。
すなわち、前記それぞれ円弧状の各永久磁石14,15は、互いに径方向で対向する部位がN極14a、15aとS極14b、15bに設定され、一方側永久磁石14の外周面が前記ハウジング5の内周面と一定の隙間Pをもって配置されているのに対して、他方側永久磁石15の外周面が前記ハウジング5の内周面に圧入あるいは接着剤などによって固定されている。そして、一方側永久磁石14側は、N極14bの円周方向の一端部が切欠されて、全体の周方向長さLが他方側永久磁石15側のN極15bの円周方向長さL1よりも短く形成されて、前記切り欠かれた円弧状の切欠空間Zの周方向の範囲の長さだけハウジング5に対して相対的な回転が許容されている。
なお、一方側の永久磁石14が、前記切欠空間Zの範囲内で回転するための具体的手段としては、前記隙間Pに例えばニードルベアリングなどの軸受を介装するとか、あるいは非磁性材のプレーンベアリングを介装してある。
また、前記ハウジング5の一方側永久磁石14のN極14aの一端部の端縁14cに対向する位置、つまり前記切欠空間Zの端縁に、規制部材であるマグネットストッパ40が固定されている。このマグネットストッパ40は、非磁性材の例えば合成樹脂材によってブロック状に形成されて、ハウジング5の内周面にネジ止めなどによって固定されていると共に、前記切欠空間Zと反対側の下面に歪みセンサ42が取り付けられている。また、一方側永久磁石14は、図1中、時計方向の最大回転位置は図外の別異のマグネットストッパによって規制されるようになっている。
前記歪みセンサ42は、例えば、特開2006−220574号公報などに記載されたものと構造的に同一のものである。
この歪みセンサ42は、シリコン単結晶によって形成された一片が数ミクロン〜数mm角、厚さが10〜数百ミクロンのチップ形状を有したものを拡散層などの素子形成面(シリコン基板)の裏面全体を前記マグネットストッパ40の下面に貼り付けて、前記一方側の永久磁石14が、前記マグネットストッパ40に周方向から当接した際の歪みを検出するようになっている。
この歪みセンサ42の構造の一例を図2に基づいて簡単に説明すると、例えばp型の拡散抵抗4本を用いてホイートスンブリッジ回路を形成し、このホイートストンブリッジ回路を形成する4本のp型不純物拡散層による抵抗15は、対向する一組の抵抗、15,15がシリコン単結晶の〔−110〕方向が長手となるように配置されている。残りの一組の抵抗15、15は、〔−110〕方向に対して90°回転させた〔110〕方向が長手となるように配置されている。すなわち、ホイートストンブリッジ回路を構成する半数の抵抗の各抵抗の両端子102を結ぶ直線が半導体単結晶の〔110〕方向とほぼ同一となるように形成されていると共に、該半数の抵抗の各抵抗の両端子を結ぶ線に対してほぼ直角が望ましいが、45°より大きく135°より小さい角度で交わるように配置されている。
このように拡散抵抗のレイアウトにすることにより、4本すべての抵抗15は周囲の影響をすべて等しくすることができることから、4本の抵抗15のマスク形状を同一にエッチングすることができる。このため、不純物拡散層を形成した際に、4本の抵抗値を均一にすることができ、ホイートストンブリッジ回路のオフセットを小さくことを可能とし、精度の高い歪み量測定を行うことができる。
また、この測定装置としては、図3に示すように、前記歪みセンサ52が貼り付けられた前記シリコン基板60上に、電源61や増幅器62やA/D変換器、アナログ回路63、通信制御部64及びアンテナ65が設けられて、後述するコントロールユニットとの情報のやり取りを無線形式で行うようになっている。この場合、前記電源61は、蓄電池であっても良いし、電磁波を用いて自己発電を行うもので合っても良い。このような無線方式でコントロールユニットとの通信を行うことにより、コントロールユニットとの間に配線が必要なくなり、ベーンロータ7の回転を阻害することなく測定を行うことができる。
また、前記アンテナ65は、図4に示すように、シリコン基板60の外側に配置することも可能である。このように、アンテナ65を外部に配置する場合には、アンテナ65が取り囲む面積を大きくすることができることから、通信距離を長くすることができる。
前記固定子16は、図9及び図10に示すように、前記封止プレート11の内周側に一体的に設けられた円板状の樹脂プレート22と、該樹脂プレート22の内側に設けられた一対の樹脂ホルダー23a、23bと、該各樹脂ホルダー23a、23bの内部に径方向に沿って摺動自在に収容配置されて、コイルスプリング24a、24bのばね力で各先端面が前記コミュテータ21の外周面に径方向から弾接する切換ブラシ(整流子)である一対の第1ブラシ25a、25bと、前記樹脂ホルダー23a、23bの前端面に、各外端面を露出した状態で埋設固定された内外二重の円環状のスリップリング26a、26bと、前記各第1ブラシ25a、25bと各スリップリング26a、26bを電気的に接続するピグテールハーネス27a、27bと、から主として構成されている。なお、前記スリップリング26a、26bと後述する第2ブラシ30a、30bが給電機構として構成され、また、前記第1ブラシ25a、25bやコミュテータ21、ピグテールハーネス27a、27bなどが通電切換手段として構成されている。
前記封止プレート11は、前記ハウジング5の前端部内周に形成された凹状段差部にかしめによって位置決め固定されている。また、中央位置には、モータ軸13の一端部などが挿通される軸挿通孔11aが貫通形成されている。
前記膨出部3aには、合成樹脂材によって一体的にモールドされた給電ブラシユニットであるブラシ保持体28が固定されている。
このブラシ保持体28は、図5、図6及び図11にも示すように、側面視ほぼL字形状に形成され、前記保持用孔3cに挿入されるほぼ円筒状のブラシ保持部28aと、該ブラシ保持部28aの上端部に有するコネクタ部28bと、前記ブラシ保持部28aの両側に一体に突設されて、前記膨出部3aに固定される一対のブラケット部28c、28cと、前記ブラシ保持体28の内部に大部分が埋設された一対の端子片31、31と、から主として構成されている。
前記一対の端子片31,31は、上下方向に沿って平行かつクランク状に形成されて、一方側(下端側)の各端子31a、31aが前記ブラシ保持部28aの底部側に露出状態で配置されている一方、他方側(上端側)の各端子31b、31bが前記コネクタ部28bの雌型嵌合溝28d内に突設されている。また、前記他方側端子31a、31bは、図外の雄端子を介してバッテリー電源に電気的に接続されている。
前記ブラシ保持部28aは、ほぼ水平方向(軸方向)に延設されて、内部の上下位置に形成された円柱状の貫通孔内にスリーブ状の摺動部29a、29bが固定されていると共に、該各摺動部29a、29bの内部に、各先端面が前記各スリップリング26a、26bに軸方向からそれぞれ当接する第2ブラシ30a、30bが軸方向へ摺動自在に保持されている。
この各第2ブラシ30a、30bは、ほぼ長方体状に形成されて、各貫通孔の底部側に臨む前記一方側端子31a、31aとの間に弾装された付勢部材である第2コイルスプリング32a、32bのばね力によってそれぞれ前記各スリップリング26a、26b方向に付勢されている。
また、前記第2ブラシ30a、30bの後端部と前記一方側端子31a、31aとの間には、可撓性を有する一対のピグテールハーネス33a、33bが溶接固定されて、前記両者を電気的に接続している。このピグテールハーネス33a、33bは、その長さが前記第2ブラシ30a、30bが前記各コイルスプリング32a、32bによって最大に進出した際に、前記各摺動部29a、29bから脱落しないように、その最大摺動位置を規制する長さに設定されている。
また、前記ブラシ保持部28aの基部側外周に形成された円環状の嵌着溝内に、環状シール部材34が嵌着保持されており、前記ブラシ保持部28aが前記保持用孔3cに挿通された際に、前記シールリング34が前記円筒壁3bの先端面に弾接してブラシ保持部28a内をシールするようになっている。
前記コネクタ部28bは、上端部に図外の雄型端子が挿入される前述した嵌合溝28dに臨む前記他方側端子31b、31bが前記雄型端子を介して図外のコントロールユニットに電気的に接続されている。
前記ブラケット部28c、28cは、ほぼ三角形状に形成されて、両側部にボルト挿通孔28e、28eが貫通形成されている。この各ボルト挿通孔28e、28eには、前記膨出部3aに形成された一対の雌ねじ孔3f、3fに螺着する各ボルト36、36が挿通されて各ブラケット部28c、28cを介して前記ブラシ保持体28が膨出部3aに固定されるようになっている。
前記モータ軸13と偏心軸部39は、前記カムボルト10の頭部10a側の軸部10bの外周面に設けられた小径ボールベアリング37と、前記従動部材9の円筒部9bの外周面に設けられて小径ボールベアリング37の軸方向側部に配置された前記ニードルベアリング38とによって回転自在に支持されている。この小径ボールベアリング37とニードルベアリング38によって軸受機構が構成されている。
前記ニードルベアリング38は、偏心軸部39の内周面に圧入された円筒状のリテーナ38aと、該リテーナ38aの内部に回転自在に保持された複数の転動体であるニードルローラ38bとから構成されている。このニードルローラ38bは、前記従動部材9の円筒部9bの外周面を転動している。
前記小径ボールベアリング37は、内輪が前記従動部材9の円筒部9bの前端縁とカムボルト10のワッシャ10cとの間に挟持状態に固定されている一方、外輪がモータ軸13の内周に形成された段差部と抜け止めリングであるスナップリング45との間で軸方向から位置決め支持されている。
また、前記モータ軸13(偏心軸部39)の外周面と前記仕切壁5bの軸部挿通孔5cの内周面との間には、減速機構8の内部から電動モータ12内への潤滑油のリークを阻止する小径なシール部材である小径オイルシール46が設けられている。この小径オイルシール46は、電動モータ12と減速機構8とを隔成するものであって、内周部が前記モータ軸13の外周面に弾接していることによって、該モータ軸13の回転に対して摩擦抵抗を付与するようになっている。
前記減速機構8は、図5及び図6に示すように、偏心回転運動を行う前記偏心軸部39と、該偏心軸部39の外周に設けられた中径ボールベアリング47と、該中径ボールベアリング47の外周に設けられた前記ローラ48と、該ローラ48を転動方向に保持しつつ径方向の移動を許容する前記保持器41と、該保持器41と一体の前記従動部材9と、から主として構成されている。
前記偏心軸部39は、段差径の円筒状に形成されて、前端側の小径部39aが前述したモータ軸13の大径部13aの内周面に圧入固定されている共に、後端側の大径部39bの外周面に形成されたカム面の軸心Yがモータ軸13の軸心Xから径方向へ僅かに偏心している。なお、前記中径ボールベアリング47とローラ48などが遊星噛み合い部として構成されている。
前記中径ボールベアリング47は、前記ニードルベアリング38の径方向位置で全体がほぼオーバーラップする状態に配置され、内輪47aと外輪47b及び両輪47a、47bとの間に介装されたボール47cとから構成されている。前記内輪47aは、前記偏心軸部39の外周面に圧入固定されているのに対して、前記外輪47bは、軸方向で固定されることなくフリーな状態になっている。つまり、この外輪47bは、軸方向の電動モータ12側の一端面がどの部位にも接触せず、また軸方向の他端面47dがこれに対向する保持器41の内側面との間に微小な第1隙間Cが形成されてフリーな状態になっている。また、この外輪47bの外周面には、前記各ローラ48の外周面が転動自在に当接している。この外輪47bの外周側には、円環状の第2隙間C1が形成されて、この第2隙間C1によって中径ボールベアリング47全体が前記偏心軸部39の偏心回転に伴って径方向へ移動可能、つまり偏心動可能になっている。
前記各ローラ48は、前記中径ボールベアリング47の偏心動に伴って径方向へ移動しつつ前記環状部材19の内歯19aに嵌入すると共に、保持器41のローラ保持孔41bの両側縁によって周方向にガイドされつつ径方向に揺動運動させるようになっている。
前記減速機構8の内部には、潤滑油供給手段によって潤滑油が供給されるようになっている。この潤滑油供給手段は、前記シリンダヘッドの軸受の内部に形成されて、図外のメインオイルギャラリーから潤滑油が供給される油供給通路と、図5に示すように、前記カムシャフト2の内部軸方向に形成されて、前記油供給通路にグルーブ溝を介して連通した油供給孔51と、前記従動部材9の内部軸方向に貫通形成されて、一端が該油供給孔51に開口し、他端が前記ニードルベアリング38と中径ボールベアリング47の付近に開口した前記小径なオイル孔52と、同じく従動部材9に貫通形成された前記大径な3つの図外のオイル排出孔と、から構成されている。
この潤滑油供給手段によって、前記空間部44に潤滑油が供給されて滞留し、ここから中径ボールベアリング47や各ローラ48などの可動部へ十分に潤滑油が供給されるようになっている。なお、この空間部44内に滞留した潤滑油は、前記小径オイルシール46によってハウジング5内へのリークが阻止されている。
なお、前記モータ軸13の前端内部には、図5に示すように、カムボルト10側の空間部を閉止する断面ほぼコ字形状のキャップ53が圧入固定されている。
前記コントロールユニットは、内蔵されたマイクロコンピュターが図外のクランク角センサやエアーフローメータ、水温センサ、アクセル開度センサなど各種のセンサ類から情報信号に基づいて現在の機関運転状態を検出して、機関制御を行うと共に、前記電磁コイル18に通電してモータ軸13の回転制御を行い、減速機構8を介してカムシャフト2のタイミングスプロケット1に対する相対回転位相を制御するようになっている。
すなわち、このコントロールユニットは、前記歪みセンサ42が検出したマグネットストッパ40の歪みの変動出力によって前記電動モータ12の回転角度を検出すると共に、前記歪みセンサ42で検出した歪みの変動出力の平均値によって前記電動モータ12の回転方向を検出するようになっている。
具体的には、前記鉄心ロータ17が回転駆動した際に発生する永久磁石14,15への反力によって一方側永久磁石14が前記切欠空間Zを介して正逆回転し、例えば図1中、反時計方向へ回転して切欠空間Z側の一端縁14cがマグネットストッパ40の上面に当接して規制される。この状態で前記鉄心ロータ17の各スロット分だけ歪みが発生する。つまり、スロット分の歪みセンサ42が歪みとしてカウントして検出し、この歪みの変化を、図13に示すように、鉄心ロータ17の回転角度検出用のパルス信号として利用して鉄心ロータ17の回転角を算出する。この算出された回転角に基づいて前記タイミングスプロケット1とカムシャフト2との相対回転角を算出するようになっている。
また、図12に示すように、前記歪みセンサ42から出力された歪みの変動出力(波形)の平均値から前記鉄心ロータ17の左右回転方向、つまり平均値よりも大きい場合は左回転方向(反時計方向)、平均値よりも小さい場合は右回転方向(時計方向)と判断するようになっている。
〔バルブタイミング制御装置の作動〕
以下、本実施形態のバルブタイミング制御装置の作動について説明する。
まず、機関のクランクシャフトが回転駆動すると図外のタイミングチェーンを介してタイミングスプロケット1が回転して、その回転力が環状部材19と雌ねじ形成部6を介してハウジング5、つまり電動モータ12が同期回転する。一方、前記環状部材19の回転力が、各ローラ48から保持器41及び従動部材9を経由してカムシャフト2に伝達される。これによって、カムシャフト2のカムが吸気弁を開閉作動させる。
そして、機関始動後の所定の機関運転時には、前記コントロールユニットから各端子片31,31から各ピグテールハーネス32a、32b、第2ブラシ30a、30b、各スリップリング26a、26bなどを介して電動モータ12の電磁コイル17に通電される。これによって、モータ軸13が回転駆動され、この回転力が減速機構8を介してカムシャフト2に減速された回転力が伝達される。
すなわち、前記モータ軸13の回転に伴い偏心軸部39が偏心回転すると、各ローラ48がモータ軸13の1回転毎に保持器41の各ローラ保持孔41bで径方向へガイドされながら前記環状部材19の一の内歯19aを乗り越えて隣接する他の内歯19aに転動しながら移動し、これを順次繰り返しながら円周方向へ転接する。この各ローラ48の転接によって前記モータ軸13の回転が減速されつつ前記従動部材9に回転力が伝達される。このときの減速比は、前記ローラ48の個数などによって任意に設定することが可能である。
これにより、カムシャフト2がタイミングスプロケット1に対して正逆相対回転して相対回転位相が変換されて、吸気弁の開閉タイミングを進角側あるいは遅角側に変換制御するのである。
そして、前記タイミングスプロケット1に対するカムシャフト2の正逆相対回転の最大位置規制(角度位置規制)は、前記ストッパ凸部61bの各側面が前記ストッパ凹溝2bの各対向面2c、2dのいずれか一方に当接することによって行われる。
すなわち、前記従動部材9が、前記偏心軸部39の偏心回動に伴ってタイミングスプロケット1の回転方向と同方向に回転することによって、ストッパ凸部61bの一側面がストッパ凹溝2bの一方側の対向面1cに当接してそれ以上の同方向の回転が規制される。これにより、カムシャフト2は、タイミングスプロケット1に対する相対回転位相が進角側へ最大に変更される。
一方、従動部材9が、タイミングスプロケット1の回転方向と逆方向に回転することによって、ストッパ凸部61bの他側面がストッパ凹溝2bの他方側の対向面2dに当接してそれ以上の同方向の回転が規制される。これにより、カムシャフト2は、タイミングスプロケット1に対する相対回転位相が遅角側へ最大に変更される。
この結果、吸気弁の開閉タイミングが進角側あるいは遅角側へ最大に変換されて、機関の燃費や出力の向上が図れる。
そして、本実施形態では、コントロールユニットが、前記歪みセンサ42で検出した歪みの出力を用いて前記電動モータ12(鉄心ロータ17)の回転角度と回転方向を算出することから、前記吸気弁のバルブタイミングを高精度に制御することができると共に、検出手段として従来のような高価なホール素子を用いずに、安価な歪みセンサ42を用いたため装置の低廉化が図れる。
また、本実施形態では、前述したように、電磁コイル18の一方のコイル巻線18aを、第1顎部17aを介してコミュテータ21側(軸方向)に十分に近接した内周側からへ巻回することができるため、コイル巻線18aの巻量を多くしても軸方向への突出量を抑制することができる。また、他方のコイル巻線18bを、ハウジング仕切壁5bの環状凹部5dに軸方向から収容状態に配置できるので、この配置構成によってもコイル巻線18bの巻量を多くしても、これを前記環状凹部5d内に吸収することができるので、装置の軸方向の長さを可及的に小さくすることができる。
このように、両方のコイル巻線18a、18bの巻量を多くして、電動モータ12の大きな発生トルクを確保できると共に、前記巻量を多くしても、巻量の径方向の拡大と前記環状凹部5dへの吸収によって装置全体の軸方向の長さを可及的に短くすることが可能になる。
しかも、前記小径オイルシール46を、適当な軸方向位置ではなく、あえて仕切壁5bの軸部挿通孔5cの内周面と偏心軸部39の外周面との間に配置したことによって、軸方向へ効率良く配置することができることから、この点でも装置の軸方向の長さ寸法を抑制することができる。
この結果、装置の軸方向の長尺化が十分に抑制されることによって、内燃機関への搭載性が向上する。
さらに、本実施形態では、前記永久磁石14,15の軸方向の中心Pが鉄心ロータ17の軸方向の中心P1から前方にオフセット配置されていることから、前記永久磁石14,15と鉄心ロータ17との間に発生する磁力によって、鉄心ロータ17が、前方(図5中、左方向)に吸引されて、該鉄心ロータ17とモータ軸13及び偏心軸部39が矢印方向へ常時引き付けられる。つまり、永久磁石14,15の磁力や鉄心ロータ17の磁力は、それぞれの軸方向中心P,P1で最も大きくなることから、永久磁石14,15の中心P方向への鉄心ロータ17に対する吸引力が大きくなって矢印方向へ強く引き付けられる。
これに伴って、小径ボールベアリング37やニードルベアリング38の他に、前記中径ボールベアリング47も矢印方向に引き付けられる。
このため、バルブスプリングのばね力などに起因して前記カムシャフト2に発生する交番トルクによる前記各ボールベアリング37,47やニードルベアリング38の軸方向の微振動に伴う異音の発生を抑制することが可能になる。
また、前記永久磁石14,15の軸方向の位置をオフセットさせることにより、前端部14a、15aを、前記第1ブラシ25a、25bやコミュテータ21にオーバーラップさせることができるので、装置の軸方向の長さを可及的に小さくすることが可能になる。
さらに、前記歪みセンサ53を用いた測定装置を、図14に示すように、前記カムシャフト2の外周側に配置することも可能である。
すなわち、カムシャフト2の外周面には、図3に示した前記歪みセンサ52や電源61や増幅器62やA/D変換器、アナログ回路63、通信制御部64が設けられたシリコン基板60が設けられ、前記カムシャフト2の外周を取り囲むように円環状の受信アンテナ65が配置されていると共に、該受信アンテナ65から出力された信号を受ける受信部66が設けられている。前記歪みセンサ53からの電磁波はカムシャフト2がどの位置に存在しても受信アンテナ65で受信できる。したがって、電波が受信できないために、歪み量が測定不能となる領域が存在することがないといった、利点がある。
本発明は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記歪みセンサ42によって電動モータ12の回転角と回転方向を検出するにしても、コントロールユニットに電動モータ12の回転基準位置を予めメモリーしておくことも可能である。
また、ハウジング5の前記一方側の永久磁石14の両端側に一対のマグネットストッパを配置固定し、この両マグネットストッパの各下面に前記一対の歪みセンサを設けることも可能である。このようにすれば、永久磁石14の左右の回転位置を、それぞれ別個のマグネットストッパによって規制できると共に、ここに作用する歪みをそれぞれの歪みセンサによって検出することができるので、タイミングスプロケット1とカムシャフト2の相対回転角をより精度良く制御することが可能になる。
1…タイミングスプロケット(駆動回転体)
1a…スプロケット本体
1b…ギア部
2…カムシャフト
2a…フランジ部
2b…ストッパ凹溝
2e…前端面
3…カバー部材
3a…膨出部
3b…円筒壁
3c…保持用孔
4…位相変更機構
5…ハウジング
5a…ハウジング本体
5b…仕切壁
7…ボルト
8…減速機構
9…従動部材(従動回転体)
10…カムボルト
12…電動モータ
13…モータ軸(中間回転体)
14…一方側永久磁石
14a…N極
14b…S極
15…他方側永久磁石
15a…N極
15b…S極
17…鉄心ロータ
18…電磁コイル
20…円環部材
21…コミュテータ
25a、25b…第1ブラシ
39…偏心軸部
40…マグネットストッパ(規制部材)
42…歪みセンサ
46…小径オイルシール
Z…切欠空間

Claims (5)

  1. クランクシャフトから回転力が伝達される駆動回転体と、
    カムシャフトに固定された従動回転体と、
    通電することによって前記駆動回転体に対して前記従動回転体を相対回転させるための回転力を付与すると共に、通電状態によって磁極が切り換わる電磁石と、該電磁石に対向配置されて、複数の磁極を有する永久磁石と、を備えた電動モータと、
    該電動モータが出力する回転力を減速して前記従動回転体に伝達する減速機構と、
    前記電磁石または永久磁石の歪みを検出する歪みセンサと、
    を備えたことを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記電磁石または永久磁石は、ヨークの内部に正逆回転可能に設けられていると共に、前記ヨークに設けられた規制部材によって所定の回転位置で規制され、
    該規制部材に前記歪みセンサが設けられていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記電磁石または永久磁石は、前記ヨークに対して所定の回転角度範囲のみ回転可能になっていることを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  4. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記電動モータは、前記駆動回転体に固定されて、前記永久磁石が設けられた前記ヨークと、前記電磁石が設けられ、前記減速機構に回転力を伝達するロータとから構成され、
    前記歪みセンサは、前記ヨーク側に固定されていると共に、検出した結果を受信機に無線で送信することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
  5. 請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング制御装置において、
    前記歪みセンサで検出された歪みの変動出力を前記電動モータの回転角度検出用のパルスとして利用して電動モータの回転角度を検出すると共に、前記歪みセンサで検出された歪みの変動出力の平均値によって前記電動モータの回転方向を検出することを特徴とする内燃機関のバルブタイミング制御装置。
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JP2016000961A (ja) * 2014-06-11 2016-01-07 日立オートモティブシステムズ株式会社 内燃機関のバルブタイミング制御装置

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