JP2013040718A - ループヒートパイプ及び該ループヒートパイプを備えた電子機器 - Google Patents

ループヒートパイプ及び該ループヒートパイプを備えた電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸発器に複数内臓されたウィックが、均一でない熱入力によっても液管側への蒸気逆流を防止することができるループヒートパイプを提供する。
【解決手段】複数のウィック50を内蔵する蒸発器10と、凝縮器2と、蒸発器10と凝縮器2とを繋ぐ液管4及び蒸気管3とを備えるループヒートパイプ30の蒸発器10内に、蒸気を分散する熱分散空間14を設けると共に、ウィック50を、多孔質の第1のウィック51と、液管4側から第1のウィック51に挿入する、第1のウィック51よりも孔径が大きい多孔質の第2のウィック52とから構成し、第2のウィック52の挿入方向の第1のウィック51と第2のウィック52の界面には蒸気流路52Gを設け、全ての蒸気流路52Gの液管4側の端部を熱分散空間14に繋げたループヒートパイプである。
【選択図】図8

Description

本発明はループヒートパイプ及び該ループヒートパイプを備えた電子機器に関する。以下に説明される実施の形態では、実施例として流体を搬送する流体搬送装置(ループヒートパイプ)並びにループヒートパイプを備えた電子機器が説明される。
従来、流体(作動液)の潜熱で熱を輸送するループヒートパイプが知られている。このうち、ループヒートパイプは、外部から加熱されて作動液の蒸発が生じる蒸発器と、外部に熱を放散して蒸気の凝縮が生じる凝縮器とが、蒸気管と液管によってループを形成するように連結されたものである。このようなループヒートパイプ(循環型ループヒートパイプとも呼ばれる)の構成は特許文献1の図1に開示されている。
ループヒートパイプは、作動液の蒸発・凝縮に伴う潜熱を利用して熱を効率よく輸送する装置である。ループヒートパイプでは、液相の作動液と気相(蒸気)の作動液の圧力差と、ウィックの毛細管力を駆動力とするため、熱輸送に外部電力を必要としない特徴を持つ。ループヒートパイプは一般に、作動液を気化させるウィックを内蔵する蒸発器、作動液を一時的に蓄える補償チャンバ、及び作動液の蒸気を液化させる凝縮器と、蒸発器と凝縮器とを連結する輸送管を備える。ここで、輸送管は、内部を流れる作動液の状態により、凝縮器から液体を蒸発器に運ぶ輸送管が液管と呼ばれ、蒸発器から蒸気を凝縮器に運ぶ輸送管が蒸気管と呼ばれる。
単一の蒸発部内に、複数の蒸発器を内蔵したループヒートパイプでは、入力された熱量をそれぞれの蒸発器に分散して熱輸送できるため、高発熱体の冷却が可能である。このようなループヒートパイプは、コンピュータ等の電子機器の冷却、例えば、コンピュータに内蔵された回路基板上に実装された集積回路のような高発熱体の電子部品に取り付けられて冷却を行う。蒸発器に複数のウィックを内蔵したループヒートパイプを図1に示す。
図1(a)、(b)に示すループヒートパイプ30では、蒸発器1にウィック5が複数個(この例では3個のウィック)が内蔵されている。ウィック5は、例えばセラミックやニッケル、或いは銅、銅酸化物、ステンレスなどの金属を原料とした多孔質材料、或いはポリエチレン樹脂等の高分子材料を原料とする多孔質材料で構成される。そして、蒸発器1には、補償チャンバ8から還流してきた作動液6をそれぞれのウィック5に供給する液側多岐管11と、それぞれのウィック5から発生した蒸気7を蒸気管3に流入させる蒸気側多岐管12とが設けられている。各ウィック5と蒸発器1のケースとの界面において、ケースからウィック5の表面に熱が伝わり、ウィック5の表面に浸透していた作動液6が蒸発して蒸気7となる。
ウィック5は、図1(c)、(d)に示すように円筒状をしており、液管4側が開口して中空部5Hが設けられている。中空部5Hは、ウィック5の外周面への作動液6の供給を促進するための液流路である。また、ウィック5の外周面には、蒸発した蒸気が速やかに蒸気管3へ移動するように、液管4側から蒸発管3側に向かって複数本の溝であるグルーブ5Gが設けられている。グルーブ5Gは蒸気流路となる。ループヒートパイプ30の内部は、完全に真空引きされた後、アンモニア、水系、アルコール系、炭化水素化合物系及びフッ化炭化水素化合物系等の液体が作動液として封入されている。作動液は、熱が加えられる蒸発器1のウィック5で液相の作動液6が蒸気7になって蒸気管3を流れ、凝縮器2で蒸気7が液相の作動液6になって蒸発器1に還流する。作動液はウィック5の毛細管圧力をポンプ力として使用することにより蒸発器1と凝縮器2の間を循環する。
図2は、図1(a)、(b)に示した蒸発器1の構成を分解して示すものである。液側多岐管11と蒸気側多岐間12との間のケースにはウィック収容部1Wがあり、このウィック収容部1Wにウィック5がそれぞれ収容されて蒸発器1が構成される。そして、蒸発器1の底面1Bが、回路基板21の上に実装された発熱回路部品である集積回路22の上に、ヒートスプレッダ23を介して取り付けられる。
以上のように構成された蒸発器1を製造する場合は、図2に示したように、蒸発器1を上下方向に分割して製造することができるが、図3に示すように、蒸発器1を作動液の流れ方向に分割して製造することもできる。図3に示す製造方法では、液管4に接続する液側多岐管11、ウィック5を収容するウィック収容部1W、及び蒸気管3に接続する蒸気側多岐間12をそれぞれ別に製造して繋ぎ合わせている。図3に示した蒸発器1を作動液の流れ方向に分割して製造する方法の方が、ウィック5とウィック収納部1Wとの接触部に隙間が生じにくいので、ウィック5への伝熱効率が高められる。
図4(a)は、図1(a)、図2及び図3に示した蒸発器1への集積回路22からの熱入力が均一である時の蒸発器1と補償チャンバ8の動作を示すものである。図4(b)は図4(a)のB‐B線における局部断面を示している。ここで、蒸発器1の集積回路22側の温度をT1とし、集積回路22と反対側の温度をT2(3つのウィック5の上側の蒸発器1の温度はそれぞれT2a、T2b、T2cとする)とする。集積回路22からの熱入力が均一であり、蒸発器1に入力された熱がそれぞれのウィック5に分散される場合には、それぞれのウィック5の上側の蒸発器1の温度T2a、T2b、T2cはほぼ同じである。この場合は、それぞれのウィック5における発生蒸気量の差が小さく、また、還流してきた作動液6が蒸発量に応じて供給されるため、蒸発器1は正常に作動する。
特許第4459783号(図1)
ところが、集積回路22の高発熱時や、図4(d)に示すように、集積回路22からの熱入力の分布が偏っている場合など、入力された熱が十分に分散されない場合には、特定のウィック5に熱入力が集中してしまう。熱入力が集中したウィック5(図4(d)では中央のウィック)からは、他のウィック5に比べて多くの蒸発が生じるが、同時に、ウィック5を通過する熱量が増加し、ウィック5の内側に発生する蒸気量が増加する。
ウィック5の内側に発生した蒸気は、図4(c)に示すように液側多岐管11へ逆流する際に、ウィック5の内部への作動液6の流入を妨げるので、ウィック5への液供給が不足する。ウィック5への作動液6の供給が不足すると、ウィック5に十分に作動液6が浸透せず、ウィック5に部分的に液が乾いた領域が生じる。ウィック5の液が浸透していない領域では、毛細管力による逆止弁の効果が生じないので、蒸気管3側の蒸気7がウィック5内へ貫通し、ウィック5の内部の蒸気量がさらに増加することになる。その結果、熱入力が集中した蒸発器1のウィック5では、蒸発量が多いにも関わらず、液供給が不十分になるので、最終的にはウィック5全体が枯渇するドライアウトDOを引き起こす。また、ウィック5の内側からの蒸気Vが大量に発生した場合には、液側多岐管11内にこの蒸気Vが拡散することにより、他のウィック5への液供給も阻害されるので、蒸発部1全体の冷却性能が劣化するという問題があった。
上述の問題に鑑み、ウィックを内蔵する蒸発器に不均一な熱入力があっても、熱入力の大きさや分布状況に応じて熱を蒸発器全体に分散させて、蒸発器の機能を損ねないループヒートパイプ、及び該ループヒートパイプを備えた電子機器を提供することを目的としている。
実施形態の一観点によれば、少なくとも1つのウィックを内蔵する蒸発器と、凝縮器と、蒸発器と凝縮器とを繋ぐ液管及び蒸気管と、蒸発器内に形成され、蒸気を分散する熱分散空間とを有し、ウィックは、多孔質の第1のウィックと、液管側から第1のウィックに挿入され、第1のウィックよりも孔径が大きい多孔質の第2のウィックとを含み、第2のウィックの挿入方向の第1のウィックと第2のウィックの界面に設けられた蒸気流路は、その液管側の端部が熱分散空間に繋がっていることを特徴とするループヒートパイプを提供する。
実施形態の他の観点によれば、電子部品と、電子部品に熱的に接触し、少なくとも1つのウィックを内蔵する蒸発器と、凝縮器と、蒸発器と凝縮器とを繋ぐ液管及び蒸気管と、蒸発器内に形成され、蒸気を分散する熱分散空間とを有し、ウィックは、多孔質の第1のウィックと、液管側から第1のウィックに嵌め込まれ、第1のウィックよりも孔径が大きい多孔質の第2のウィックとを含み、第2のウィックの挿入方向の第1のウィックと第2のウィックの界面に設けられた蒸気流路は、その液管側の端部が熱分散空間に繋がっているループヒートパイプを備えたことを特徴とする電子機器を提供する。
開示するループヒートパイプ、及び該ループヒートパイプを備えた電子機器によれば、ウィックを内蔵する蒸発器に不均一な熱入力があっても、熱入力の大きさや分布状況に応じて熱を蒸発器全体に分散させて、蒸発器の機能を損ねないようにすることができる。
(a)は蒸発器に3つのウィックを内蔵する関連技術のループヒートパイプの構成を示す図、(b)は(a)の蒸発器に内蔵されたウィックの1つを作動液の入口側から見た斜視図、(c)は(a)の蒸発器に内蔵されたウィックの1つを作動液の出口側から見た斜視図である。 図1(a)に示した蒸発器を水平方向に分割してその構成を示す分解斜視図と、この蒸発器が取り付けられる回路基板上にある発熱回路部品を示す斜視図である。 図1(a)に示した蒸発器を作動液の流れ方向に分割してその構成を示す分解斜視図である。 (a)は図1(a)に示した蒸発器への熱入力が均一である時の蒸発器と補償チャンバの動作を示す図、(b)は(a)のB‐B線における局部断面図と発熱回路部品からの均一な熱入力を示す図、(c)は図1(a)に示した蒸発器への熱入力が不均一である時の蒸発器と補償チャンバの動作を示す図、(d)は(c)のB‐B線における局部断面図と発熱回路部品からの不均一な熱入力を示す図である。 開示するループヒートパイプの蒸発器に設けた熱分散空間の位置を説明する蒸発器の透視斜視図である。 (a)は、開示する蒸発器における第1と第2のウィックからなるウィックの取り付けを説明する要部組立斜視図、(b)は(a)に示したウィックの構成を示す組立斜視図、(c)は(b)のようにして組み立てられたウィックを第2のウィック側から見た斜視図である。 (a)は開示する蒸発器の一実施例の断面図、(b)は(a)のA‐A線における要部断面図、(c)は(a)に示した開示する蒸発器の動作を示す断面図、(d)は(c)のA‐A線における要部断面図である。 (a)は開示する蒸発器の変形実施例の断面図、(b)は(a)のA‐A線における要部断面図、(c)は(a)に示した開示する蒸発器の動作を示す断面図、(d)は(c)のA‐A線における要部断面図である。 (a)は図8(a)に示した蒸発器への熱入力が均一である時の蒸発器と補償チャンバの動作を示す図、(b)は(a)のA‐A線における局部断面図と発熱回路部品からの均一な熱入力を示す図、(c)は図8(a)に示した蒸発器への熱入力が不均一である時の蒸発器と補償チャンバの動作を示す図、(d)は(c)のA‐A線における局部断面図と発熱回路部品からの不均一な熱入力を示す図である。 (a)は、発熱回路部品から不均一な熱入力があった直後の開示する蒸発器の動作を示す平面図、A−A線における断面図及び放熱器の各部の温度分布を示す温度特性図を縦に並べて示す図、(b)は、発熱回路部品からの不均一な熱入力があってから、所定時間経過った時の開示する蒸発器の動作を示す平面図、A−A線における断面図及び放熱器の各部の温度分布を示す温度特性図を縦に並べて示す図、(c)は発熱回路部品から均一な熱入力があった直後の関連技術の蒸発器の動作を示す平面図、A−A線における断面図及び放熱器の各部の温度分布を示す温度特性図を縦に並べて示す図である。 (a)は、発熱回路部品から別の不均一な熱入力があった直後の開示する蒸発器の動作を示す平面図、A−A線における断面図及び放熱器の各部の温度分布を示す温度特性図を縦に並べて示す図、(b)は、発熱回路部品からの別の不均一な熱入力があってから、所定時間経過った時の開示する蒸発器の動作を示す平面図、A−A線における断面図及び放熱器の各部の温度分布を示す温度特性図を縦に並べて示す図、(c)は発熱回路部品から不均一な熱入力があった直後の関連技術の蒸発器の動作を示す平面図、A−A線における断面図及び放熱器の各部の温度分布を示す温度特性図を縦に並べて示す図である。 (a)は、開示するループヒートパイプにおける一例の蒸発器の熱輸送能力を説明する図、(b)は関連技術のループヒートパイプにおける蒸発器の熱輸送能力を説明する図である。 (a)、(b)は、開示するループヒートパイプにおける一例のウィックからチャンバへの蒸気の移動に伴う伝熱を説明する図、(c)、(d)は関連技術のループヒートパイプにおけるウィックからチャンバへの蒸気の移動に伴う伝熱を説明する図である。 開示するループヒートパイプの蒸発器の熱分散空間の近傍に放熱用の放熱フィンを取り付けた一実施例を示す断面図。 (a)は開示するループヒートパイプの一例を適用可能な電子機器の平断面図、(b)は(a)に示した電子機器に開示するループヒートパイプが取り付けられた状態を示す平断面図である。 (a)は開示するループヒートパイプにおける蒸発器の変形実施例の構成を示す断面図、(b)は開示するループヒートパイプにおける蒸発器の別の変形実施例の構成を示す断面図である。
以下、添付図面を用いて実施形態の一例を、具体的な実施例に基づいて詳細に説明するが、関連技術のループヒートパイプの構成と同じ構成部材については、同じ符号を付して説明する。
図5は、開示するループヒートパイプの蒸発器に設けた熱分散空間の位置を説明する蒸発器の透視斜視図である。蒸発器10と、図2に示した関連技術の蒸発器1の構成上の差異は、たとえば、関連技術のウィック収容部1Wに対応するウィック収容部10Wに収容されるウィック50に構成上の差異がある点と、ウィック収容部10Wの近傍に熱分散空間14を設けた点である。ウィック50の一例の構造については後述するので、まず、熱分散空間14について説明する。
関連技術の蒸発器1は、図2で説明したように、液管4から供給される作動液を3つのウィック5に分岐する液側多岐管11と、作動液の蒸気を集めて蒸気管3に流す蒸気側多岐管12の間には、ウイック収納部1Wが設けられているだけであった。一方、蒸発器10には、たとえば、ウィック収納部10Wと液側多岐管11との間に連絡流路13があり、更に、蒸発器の底部10Bと反対側の面とウィック収納部10Wとの間に、熱分散空間14が設けられている。熱分散空間14は、たとえば、この実施例では3つのウィック50の上側を覆う閉空間であり、液管側の端部が連絡流路13に連通している。
次に、ウィック50の構成の一例について図6を用いて説明する。ウィック50は、図6(b)に示すように、たとえば、第1のウィック51と第2のウィック52を備える。第1のウィック50は円筒状であり、関連技術のウィック5と同様に、液管4側に中空部51Hを備え、蒸気管3側に蒸気流路としてのグルーブ51Gを備える。一方、第2のウィック52は、たとえば、第1のウィック51に挿入されるようになっており、第1のウィック51よりも細い円筒状をしている。第2のウィック52の液管4側には中空部52Hを備えるが、第2のウィック52の蒸気管3側の側面には、第1のウィック51に設けられた中空部51Hの深さよりも短い長さの突条52Pが所定間隔で設けられている。そして、突条52Pと突条52Pの間の部分が第2のウィック52における蒸気流路としてのグルーブ52Gとなっている。
第2のウィック52に設けられた突条52Pの外周面は、たとえば、第2のウィック52の中心軸に同心の円周面である。突条52Pの外周面は、第1のウィック51の中空部51Hの内周面に隙間なく嵌め込むことができる。図6(c)は、図6(b)のようにして組み立てられたウィックを第2のウィック側から見た斜視図である。すなわち、第1のウィック51の中空部51Hに、第2のウィック52に設けられた突条52Pの外周面を嵌め込んだ状態を示した一例である。この状態では、第2のウィック52のグルーブ52Gの半径方向の外側には、第1のウィック51のグルーブ51Gの1つが位置するようになっており、突条の端部52Tが第1のウィック51の端面51Eに面一となっている。
図5に示した連絡流路13と熱分散空間14の間の部分には、図6(a)に示すようにたとえば、第1の仕切壁31がある。第1の仕切壁31には、第1のウィック51から突出する第2のウィック52の円筒部分を挿通する第2のウィック挿通孔17と、第2のウィック52のグルーブ52Gに連通するグルーブ連通孔18及び熱分散空間14に連通する熱分散空間連絡孔19がある。また、液側多岐管11と連絡流路13の間の部分にはたとえば、第2の仕切壁32がある。第2の仕切壁32には、第1のウィック51から突出する第2のウィック52の円筒部分を挿通して固定する第2のウィック取付孔16がある。符号15は液側多岐管11への液管4からの作動液流入口を示している。
ウィック50は、たとえば、第1のウィック51から突出する第2のウィック52の円筒部分が、第2のウィック挿通孔17に挿通された後に、第2のウィック取付孔16に挿入されて固定される。この時、第1のウィック51の端面51Eは第1の仕切壁31に密着すると共に、第2のウィック52のグルーブ52Gが全て第1の仕切壁31に設けられたグルーブ連通孔18に重なる。ウィック50が第1の仕切壁31に固着された状態では、3つのウィック50の第2のウィック52のグルーブ52Gは全て、グルーブ連通孔18と連絡流路13、及び熱分散空間連絡孔19を通じて図5に示した熱分散空間14に連通する。
図7(a)は、開示する蒸発器の一実施例の断面図であり、図7(b)は、図7(a)のA‐A線における要部断面図である。図7(a)、(b)は、図5、図6のような開示する一実施例の蒸発器10内に設置される1つのウィック50を取り出して断面で示すものである。前述のように、ウィック50は、たとえば、蒸発器10のウィック収容部10Wに蒸発器10のケースと接して収容され、作動液を蒸発させる第1のウィック51の内側に、第2のウィック52が挿入されている。第2のウィック52の外表面には、たとえば、第1のウィック51の内側に発生した蒸気を取り除くための蒸気流路としてのグルーブ52Gがある。第2のウィック52のグルーブ52Gは、たとえば、液側多岐管11とウィック50との間に設けられた蒸気収集部である連絡流路13に連通しており、更にこの連絡流路13は、蒸発器10の加熱面(底面)10Bと反対側に設けられた熱分散空間14に連通している。
ここで、液側多岐管11と連絡流路13との間で蒸気の流出がないよう、液側多岐管11と連絡流路13との境界には気密性を持たせている。作動液は、図7(c)に示すように、たとえば、液側多岐管11から第2のウィック52を通じて、第1のウィック51へ移動する。作動液の移動の駆動力として、第1のウィック51の毛細管力を用いるので、第1のウィック51の気孔径は、第2のウィック52の気孔径よりも小さくなっている。ここで、第2のウィック52に浸透した作動液は、第2のウィック52と第1のウィック51との接触面を通じて、図7(d)に矢印で示すように第1のウィック51に浸透する。
以上のような構造により、第1のウィック51内部で発生した蒸気は、第2のウィック52の表面に設けられたグルーブ52Gと液側多岐管11に隣接して設けられた連絡流路13を通じて、熱分散空間14へ送ることが可能である。熱分散空間14は、隣接する他のウィック50のグルーブ52Gと、連絡流路13を介して連通しているので、熱分散空間14に蒸気が広がることにより、蒸発部10全体が均熱化される。
ところで、第2のウィック52から第1のウィック51に作動液を供給する際には、両ウィックの毛細管力の差が液供給の駆動力となる。毛細管力Pは、σを作動液の表面張力、θを作動液とウィックとの接触角、rをウィックの気孔半径として、P=2σcosθ/rで表される。第2のウィック52から第1のウィック51に作動液が供給されるためには、第1のウィック51の気孔直径が第2のウィック52の気孔直径より小さく、毛細管力が大きい必要がある。
一方、ウィック50に作動液が浸透することにより、ウィック50の気孔部分にメニスカスが形成され、逆止弁として作用する。逆流を防止できる最大の圧力は、毛細管力に等しいので、第1のウィック51に比べて、第2のウィック52の方が逆流を防止できる最大圧力が低くなる。したがって、図7(a)、(b)に示す構造では、第1のウィック51と第2のウィック52との間に発生する蒸気が第2のウィック52を貫通しない範囲において、動作させる必要がある。
第1のウィック51と第2のウィック52の間に発生した蒸気が第2のウィック52を貫通すると、関連技術の蒸発器1と同様に開示する蒸発器10の性能が劣化する。そこで、開示する蒸発器10では第2のウィック51を蒸気が貫通することによる蒸発器10の性能劣化を抑制するために、第1のウィック51の内部に発生した蒸気が第2のウィック52を貫通しないように、たとえば、第2のウィック52のグルーブ52Gを非多孔質板33で被覆する。
図8(a)は、開示する蒸発器の変形実施例の断面図であり、図8(b)は、図8(a)のA‐A線における要部断面図である。図8(a)、(b)に、実施例の一例として、浸透を防ぐ非多孔質板33をグルーブ52Gに設けた蒸発器10を示す。非多孔質板33以外の蒸発器10の構成は図7(a)、(b)で説明したのでここでは説明を省略する。
図8(a)、(b)に示すように、グルーブ52Gに浸透を防ぐ非多孔質板33を設けた場合は、図8(c)、(d)に示すように第1のウィック51の内部に発生した蒸気が非多孔質板33を貫通しない。よって、非多孔質板33により、第1のウィック51の内部に発生した蒸気は、第2のウィック52に浸透することなく、全量熱分散空間14へ移動するので、第2のウィック52への蒸気浸透による、蒸発器10の性能劣化を防ぐことができる。
図9(a)、(b)は図8(a)、(b)に示した蒸発器10への熱入力Qが均一である時の蒸発器10と補償チャンバ8の動作を示すものである。また、図9(c)、(d)は図8(a)、(b)に示した蒸発器10への熱入力Qが不均一である時の蒸発器10と補償チャンバ8の動作を示すものである。熱入力Qが均一な場合は、開示する蒸発器10は、関連技術の蒸発器1と同様に機能する。
一方、蒸発器10への熱入力Qが図9(d)に示すように不均一な場合は、関連技術では十分に熱が分散できなかったために、熱が集中するウィック内部に蒸気が発生していた。ところが、蒸発器10では、熱入力Qが図9(d)に示すように不均一な場合でも、たとえば、ウィック50の内部に発生した蒸気が、第2のウィック52の外周面上のグルーブ52Gを通じて、熱分散空間14に放出され、蒸発部10全体を均熱化する。この結果、特定のウィック50への熱入力Qの集中が緩和され、他のウィック50へ熱が分散されるため、熱入力Qの集中による特定のウィック50における蒸発能力の低下が生じ難い。また、ウィック50の内部に発生した蒸気が作動液の流路と干渉しないため、作動液の供給を妨げず、ウィック50の枯渇(=ドライアウト)を抑制できる。
図10(a)は、発熱回路部品である集積回路22から中央部の温度が高い、不均一な熱入力Qがあった直後の開示する蒸発器10の動作と、蒸発器10の断面図と、放熱器10の各部の温度分布を示す温度特性図を、縦に並べて示すものである。また、図10(b)は中央部の温度が高い不均一な熱入力Qがあってから所定時間経過後の熱が分散した状態の同状態を示している。更に、図10(c)は中央部の温度が高い不均一な熱入力Qがあってから所定時間経過後の関連技術の蒸発器における同状態を示している。所定時間とは、熱分散空間14の均熱化機能が動作する時間である。ここで、T1が熱入力Q側の蒸発器1、10の温度、T2が熱源と反対側の蒸発器1、10の温度を示しており、a、b、cはそれぞれ蒸発器1、10の場所を示している。
集積回路22からの熱入力Qが蒸発器10の中央部に集中した場合は、図10(a)に示すように、熱源と反対側の蒸発器10の中央部の温度T2bが上昇する。しかし、所定時間経過後には、熱分散空間14の作用によって蒸発器10全体が均熱化されるので、熱源と反対側の蒸発器10の中央部の温度T2bが、熱源と反対側の蒸発器10の左右の温度T2a、T2cと変わらなくなる。熱源側の蒸発器10の中央部の温度T1bも、熱源側の蒸発器10の左右の温度T1a、T1cと変わらなくなる。また、各ウィックの蒸発温度が下がり、その結果、蒸発器10の温度も下がる。更に、ウィック内部に発生した蒸気が補償チャンバ側へ移動しないので、ウィックに供給される液温が上がらず、蒸発温度も低く維持でき、温度T1も下がる。これに対して、図10(c)に示すように、関連技術の蒸発器1には熱分散空間14がないので、熱源と反対側の蒸発器10の中央部の温度T2bは上昇したままである。
図11(a)は、発熱回路部品である集積回路22の一方の端部の温度が高い、不均一な熱入力Qがあった直後の開示する蒸発器10の動作と、蒸発器10の断面図と、放熱器10の各部の温度分布を示す温度特性図を、縦に並べて示すものである。また、図11(b)は一方の端部の温度が高い不均一な熱入力Qがあってから所定時間経過後の熱が分散した状態の同状態を示している。更に、図11(c)は一方の端部の温度が高い不均一な熱入力Qがあってから所定時間経過後の関連技術の蒸発器における同状態を示している。T1が熱入力側の蒸発器1、10の温度、T2が熱源と反対側の蒸発器1、10の温度を示しており、a、b、cはそれぞれ蒸発器1、10の場所を示していることは同様である。
集積回路22からの熱入力Qが蒸発器10の一方の端部に集中した場合は、図11(a)に示すように、熱源と反対側の蒸発器10の一方の端部の温度T2cが上昇する。しかし、所定時間経過後には、熱分散空間14の作用によって蒸発器10全体が均熱化されるので、熱源と反対側の蒸発器10の一方の端部の温度T2cが、熱源と反対側の蒸発器10の他方の端部と中央部の温度T2a、T2bと変わらなくなる。熱源側の蒸発器10の一方の端部の温度T1cも、熱源側の蒸発器10の他方の端部と中央部の温度T1a、T1bと変わらなくなる。また、各ウィックの蒸発温度が下がって蒸発器10の温度も下がり、更に、ウィック内部に発生した蒸気が補償チャンバ側へ移動せず、ウィックに供給される液温が上がらないので蒸発温度を低く維持でき、温度T1も下がる。これに対して、図11(c)に示すように、関連技術の蒸発器1には熱分散空間14がないので、熱源と反対側の蒸発器10の一方の端部の温度T2cは上昇したままである。
以上から、関連技術においては、熱入力Qが集中した蒸発器1近傍の温度が他の蒸発器1近傍の温度に比べて高くなる。この温度分布により、蒸発器1間の蒸発量の差が大きくなり、上述したような熱輸送性能の劣化が生じる。一方、開示するループヒートパイプは、熱入力Qの入力直後は関連技術と同様に蒸発器10に温度分布が生じるが、ウィック51内部に発生した蒸気が熱分散空間14へ流入することにより、熱源と反対側の温度が均一化され、熱入力Qの集中が緩和される。各ウィックに熱が分散されて入力されることにより、各ウィックにおける蒸発温度が下がり、その結果、蒸発器1の温度が下がる。更に、関連技術とは異なり、ウィック内部に発生した蒸気が補償チャンバ側へ移動しないので、ウィックに供給される液温が上がらず、蒸発温度も低く維持できる。
関連技術において、ウィック5の内側からの蒸気Vが大量に発生すると、液側多岐管11内にこの蒸気Vが拡散することにより、他のウィック5への液供給も阻害され、冷却性能が劣化することは冒頭に述べた。以下では、関連技術における蒸気Vの発生と冷却性能の劣化について詳述し、関連技術に対する開示するループヒートパイプの優位性を示す。
関連技術において、ウィック5の内側から蒸気Vが大量に発生すると、液側多岐管11内に蒸気Vが充満し、ウィック5への液供給が妨げられる。すると、個々のウィック5への液供給量と、蒸発量とのバランスが崩れ、ウィック5が完全に枯渇した場合には、冷媒の循環が停止し、ループヒートパイプの冷却機能が失われる。一方、開示するループヒートパイプでは、ウィック50内に蒸気が発生した場合にも、蒸気が液供給を妨げないので、液供給が継続され、ウィック50が枯渇せず、冷媒は循環し続ける。したがって、関連技術ではループヒートパイプの冷却機能が停止するような条件においても、開示するループヒートパイプの一例では冷却機能を維持できる。
次に、ウィック内部に蒸気が発生するものの、蒸気発生量が比較的少なく、液供給が継続されている場合について関連技術と開示するループヒートパイプの一例との輸送熱量を比較する。開示するループヒートパイプの一例と関連技術との入力熱量Qinに対する輸送熱量Qoutの比較を図12(a)、(b)に示す。ループヒートパイプ30において蒸発器10から凝縮器2へ輸送できる熱量Qoutは、蒸発器10内において作動液の蒸発に使われた熱量Qevpであり、これは入力熱量Qinから、蒸発器10からの熱の逃げQHLを除いた熱量である。したがって、蒸発器10からの熱の逃げQHLを小さくすることにより、入力熱量Qinに対する作動液の蒸発に使われた熱量Qevpの割合を大きくすることができ、ループヒートパイプ30の冷却性能が向上する。
熱の逃げQHLは以下のように表される。
QHL=Qcase+Qwick+Qvflow
ここで、Qcaseは蒸発器ケースと補償チャンバケース間の伝熱、Qwickはウィックの半径方向の伝熱、Qvflowはウィックから補償チャンバへの蒸気の移動に伴う伝熱である。最初の2つは蒸発器ケース、補償チャンバ、およびウィックの材料や幾何形状、および作動流体の物性により決まり、同様の形状で同じ材料を使用すると、関連技術と開示するループヒートパイプの一例との間で大きな差とならない。
ここで、ウィック内の蒸気発生が少なく、蒸気の補償チャンバへの熱移動が無視できる場合は、QHL=Qcase+Qwickとなる。一般に、蒸気発生がなく、ループヒートパイプが正常に動作している場合は熱の逃げQHL、すなわち蒸発器ケースと補償チャンバケース間の伝熱Qcaseとウィックの半径方向の伝熱Qwickとの和は入力熱量Qinの数%となる。例えば入力熱量Qinに対し、蒸発器ケースと補償チャンバケース間の伝熱Qcaseとウィックの半径方向の伝熱Qwickとの和が5%程度である場合、300Wの熱入力に対しては、両技術ともに熱輸送量は285Wとなる。以下では、関連技術においてチャンバへの蒸気流入が顕著な場合について両技術の輸送熱量Qoutを比較する。
関連技術と開示するループヒートパイプの一例とについて、入力熱量Qinに対するウィックから補償チャンバへの蒸気の移動に伴う伝熱Qvflowの割合の比較を図13(a)〜(d)に示す。図13(a)、(b)がたとえば、開示するループヒートパイプの一例のウィック50を示しており、図13(c)、(d)が関連技術のウィック5を示している。ここで、中央のウィックに入力熱量Qinの60%の熱量が入力され、さらに中央のウィックの部分的な枯渇により、内側にその30%の熱が流入したと仮定する。この場合は、関連技術のウィック5では、入力熱量Qinの18%がウィック5から図示しない補償チャンバへの蒸気の移動に伴う伝熱Qvflowとして液側多岐管11を経てチャンバへ移動する。一方、開示するループヒートパイプの一例としてのウィック50では、たとえば、発生した蒸気が連絡流路13を通じて熱分散空間14に移動し、補償チャンバには移動しないので、蒸気によるチャンバへの熱移動量Qvflowはゼロである。
入力熱量Qinを300W、蒸発器ケースと補償チャンバケース間の伝熱量Qcaseとウィック半径方向の伝熱量Qwickとの和を入力熱量Qinの5%とした場合の熱輸送量Qoutの比較を以下に示す。
(関連技術)
Qout=Qin−QHL=Qin−(Qcase+Qwick+Qvflow)=Qin−0.05×Qin−0.18×Qin=0.77Qin=231W
(開示するループヒートパイプの一例)
Qout=Qin−QHL=Qin−(Qcase+Qwick+Qvflow)=Qin−0.05×Qin−0×Qin=0.95Qin=285W
上記熱輸送量Qoutの比較により、開示するループヒートパイプの一例においては、補償チャンバへの蒸気流入に伴う伝熱を防ぐことにより、正常動作時の熱輸送量を維持できることがわかる。また、ループヒートパイプの冷却性能の別の指標として、蒸発器と凝縮器の温度差を入力熱量で除した値である熱抵抗が用いられる。熱抵抗が小さいほど、少ない温度差で熱を輸送でき、効率的に放熱できる。
関連技術では、図13(c)、(d)に示すように、ウィック5内に発生した蒸気は、液側多岐管11を通じて補償チャンバ8(図1参照)へ流入する。補償チャンバ8内に流入した蒸気がもつ熱は、補償チャンバ8内に滞留する作動流体の温度を上昇させる。作動流体の温度上昇に伴い、ウィック5の表面からの蒸発温度も上昇するので、ウィック5から補償チャンバ8へ蒸気が流入すると、同じ発熱量に対して、蒸発器1の温度が上昇することになる。したがって、関連技術では、ウィック1の内側に蒸気が発生し、これが補償チャンバ8へ蒸気が流入すると、同じ発熱量に対して蒸発器1と凝縮器2との温度差が増え、蒸発器1と凝縮器2間の熱抵抗が増大する。
これに対して、開示するループヒートパイプの一例では、たとえば、図13(a)、(b)に示すように、ウィック50内に発生した蒸気は、液側多岐管11に達せず、連絡流路13を通じて熱分散空間14に拡散される。このため、ウィック50内に発生した蒸気の補償チャンバ8への流入が防止されるので、これに伴う熱抵抗の上昇が生じず、正常動作時の熱抵抗を維持できる。
図14は、開示するループヒートパイプの蒸発器10の変形実施例の一例を示すものであり、蒸発器10の底面10Bの反対側の外表面の、熱分散空間14の近傍に放熱用の放熱フィン9を取り付けたものである。放熱フィン9以外の蒸発器10の構成は図7(a)で説明したのでここでは説明を省略する。放熱フィン9により、熱分散空間14の近傍の蒸発器の温度が下がり、この結果、熱分散空間14内に流入した蒸気を凝縮させることができる。凝縮した蒸気は作動液となるので、連絡流路13を通じて第2のウィック52へ還流させることができる。
図15(a)は開示するループヒートパイプの一例を適用可能な電子機器20の内部を平面視して示すものである。電子機器20、特にコンピュータ20のCPU(集積回路)22の冷却方法としては、CPU22の直ぐ上にヒートシンクを搭載し、冷却風Wを当てることにより冷却する空冷方式が広く使われている。一方、高発熱CPUの冷却に対応するためには、ヒートシンクを大型化して放熱面積を拡大するか、冷却風Wの風量を増加させる必要がある。通常、CPU20の周辺の回路基板21の上には、記憶装置25やその他の電子部品24が密に配置されており、大型のヒートシンクを搭載するスペースを確保することは難しい。また、冷却風Wの風量を増加させるためには、冷却ファン28の回転数を増加させる必要があり、冷却に要する電力が増加する。更には、風量の増大に伴い、冷却ファン28の風切り音も大きくなる。近年のコンピュータ20の省電力化と静音化の観点からは、風量を増加して冷却能力を向上することは良い解決策ではない。
このような高発熱の回路部品の冷却に対応するためには、CPU22の直上から離れた位置に高効率でCPU22が発生する熱を輸送できる熱輸送装置を活用する冷却方式が有効である。一般に、コンピュータ20の筐体に搭載されている冷却ファン28の近傍には、CPU22の近傍に比べてスペースSがあることが多い。したがって、CPU22の直上から冷却ファン28の近傍に高効率にCPU22で発生する熱を輸送できれば、放熱面積の大きなヒートシンクを用いて放熱でき、少ない風量で冷却が可能になるので、省電力化と静音化が実現できる。更には、コンピュータ20の筐体内のスペースが有効に活用でき、筐体の省スペース化も可能になる。
熱輸送装置としては、液体の冷媒をポンプで駆動して流路内を循環させる液循環方式や、開示するループヒートパイプ30などがある。開示するループヒートパイプ30では、冷媒の循環に外部電力を必要としないため、前者の液循環方式に比べて、低消費電力の冷却が可能である。また、近年、コンピュータ20の演算性能の向上のため、CPU22のマルチコア化が進められている。それぞれのコアの発熱量の増大に伴い、CPU22の表面上に発熱分布が生じる。前述のように、関連技術の複数のウィック5を内蔵した蒸発器1をもつループヒートパイプ30では、CPU22が発生する高発熱の冷却には対応できるが、冷却対象の表面に発熱分布がある場合には、動作が不安定化して、冷却性能が低下する。
これに対して、図5から図14において説明した蒸発器10と凝縮器2とが蒸気管3と液管4とで接続された開示するループヒートパイプ30をCPU22の冷却装置として使用したコンピュータ20を図15(b)に示す。開示するループヒートパイプ30を適用することにより、高発熱のマルチコアCPU22を搭載したコンピュータ20において、低消費電力の冷却が可能となる。更に、開示するループヒートパイプ30を適用することにより、CPU22上に発熱分布が生じた場合にも安定に動作し、冷却性能が低下しない、信頼性の高い冷却システムを実現できる。
なお、本実施例では、電子機器の一例として、コンピュータでのループヒートパイプの使用を説明したが、ループヒートパイプが使用できる電子機器としてはコンピュータ以外にもあり、電子機器をコンピュータに制限するものではない。高発熱の演算器を搭載した電子機器であれば、開示する蒸発器を備えたループヒートパイプの適用が有効であることは容易に推察可能である。
また、以上説明した実施例では、熱分散空間14を、集積回路22から熱が入力される蒸発器10の底面10Bの反対側の面の近傍に、複数個のウィック50を覆うように設置した構成を説明した。しかしながら、熱分散空間14には、図16(a)に示すように、蒸発器10の側面10Sに沿った延長部14Eを設けた実施例が可能である。更に、図16(b)に示すように、蒸発器10の側面10Sに沿った延長部14Eに加えて、ウィック50とウィック50の間の部分のウィック収容部10Wの部分に延長部14Tを設けた実施例も可能である。そして、ウィック50の数も3個に限定されるものではない。
以上、特にその好ましい実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された開示の要旨の範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。ここで、容易な理解のために、具体的な形態を以下に付記する。
(付記1)少なくとも1つのウィックを内蔵する蒸発器と、
凝縮器と、
前記蒸発器と前記凝縮器とを繋ぐ液管及び蒸気管と、
前記蒸発器内に形成され、蒸気を分散する熱分散空間と、を有し、
前記ウィックは、多孔質の第1のウィックと、前記液管側から前記第1のウィックに挿入され、前記第1のウィックよりも孔径が大きい多孔質の第2のウィックとを含み、
前記第1のウィックと前記第2のウィックとの間に蒸気流路を有し、
前記蒸気通路の前記液管側端部が前記熱分散空間に繋がっていることを特徴とするループヒートパイプ。
(付記2)前記ウィックの個数が複数であり、
前記蒸気流路は、全て前記熱分散空間に繋がっていることを特徴とする付記1に記載のループヒートパイプ。
(付記3)
前記蒸気流路は、前記第2のウィックの先端面と、前記第1のウィックの前記第2のウィックの挿入孔の底部との間にも設けられていることを特徴とする付記1又は2に記載のループヒートパイプ。
(付記4)前記蒸気流路の表面が、非多孔質板により被覆されていることを特徴とする付記1から3の何れかに記載のループヒートパイプ。
(付記5)前記熱分散空間は、前記蒸発器の熱入力面の反対側の面の近傍に、前記ウィックに平行に隣接させて設けられていることを特徴とする付記1から4の何れかに記載のループヒートパイプ。
(付記6)前記熱分散空間は、前記蒸発器の熱入力面に対して垂直な面に沿って、前記ウィックに平行に延長されていることを特徴とする付記5に記載のループヒートパイプ。
(付記7)前記ウィックの個数が複数である場合に、前記熱分散空間は、前記蒸発器のウィック収容部の前記ウィックとウィックの間の部分に延長されていることを特徴とする付記5又は6に記載のループヒートパイプ。
(付記8)前記熱分散空間に隣接する前記蒸発器の外表面には放熱器が設けられていることを特徴とする付記1から7の何れかに記載のループヒートパイプ。
(付記9)前記蒸発器の液管側に補償チャンバが設けられていることを特徴とする付記1から8の何れかに記載のループヒートパイプ。
(付記10)電子部品と、
前記電子部品に熱的に接触し、少なくとも1つのウィックを内蔵する蒸発器と、
凝縮器と、
前記蒸発器と前記凝縮器とを繋ぐ液管及び蒸気管と、
前記蒸発器内に形成され、蒸気を分散する熱分散空間と、を有し、
前記ウィックは、多孔質の第1のウィックと、前記液管側から前記第1のウィックに嵌め込まれ、前記第1のウィックよりも孔径が大きい多孔質の第2のウィックとを含み、
前記第1のウィックと前記第2のウィックとの間に蒸気流路を有し、
前記蒸気流路の前記液管側端部が前記熱分散空間に繋がっているループヒートパイプを備えたことを特徴とする電子機器。
(付記11)前記電子部品が回路基板上に実装されており、
前記ループヒートパイプの前記蒸発器は前記電子部品に接した状態で前記回路基板上に取り付けられていることを特徴とする付記9に記載の電子機器。
1 蒸発器
2 凝縮器
3 蒸気管
4 液管
5 ウィック
6 作動液
7 作動液の蒸気
8 補償チャンバ
9 放熱フィン
10 開示する蒸発器
13 連絡流路
14 熱分散空間
14S、14T 熱分散空間の延長部
20 電子機器
21 回路基板
22 集積回路
23 ヒートスプレッダ
24 電子部品
31 第1の仕切壁
32 第2の仕切壁
33 非多孔質板
50 開示するウィック
51 第1のウィック
51G、52G グルーブ
51H、52H 中空部
52 第2のウィック

Claims (5)

  1. 少なくとも1つのウィックを内蔵する蒸発器と、
    凝縮器と、
    前記蒸発器と前記凝縮器とを繋ぐ液管及び蒸気管と、
    前記蒸発器内に形成され、蒸気を分散する熱分散空間と、を有し、
    前記ウィックは、多孔質の第1のウィックと、前記液管側から前記第1のウィックに挿入され、前記第1のウィックよりも孔径が大きい多孔質の第2のウィックとを含み、
    前記第1のウィックと前記第2のウィックとの間に蒸気流路を有し、
    前記蒸気通路の前記液管側端部が前記熱分散空間に繋がっていることを特徴とするループヒートパイプ。
  2. 前記ウィックの個数が複数であり、
    前記蒸気流路は、全て前記熱分散空間に繋がっていることを特徴とする請求項1に記載のループヒートパイプ。
  3. 前記蒸気流路は、前記第2のウィックの先端面と、前記第1のウィックの前記第2のウィックの挿入孔の底部との間にも設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のループヒートパイプ。
  4. 前記蒸気流路の表面が、非多孔質板により被覆されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のループヒートパイプ。
  5. 電子部品と、
    前記電子部品に熱的に接触し、少なくとも1つのウィックを内蔵する蒸発器と、
    凝縮器と、
    前記蒸発器と前記凝縮器とを繋ぐ液管及び蒸気管と、
    前記蒸発器内に形成され、蒸気を分散する熱分散空間と、を有し、
    前記ウィックは、多孔質の第1のウィックと、前記液管側から前記第1のウィックに嵌め込まれ、前記第1のウィックよりも孔径が大きい多孔質の第2のウィックとを含み、
    前記第1のウィックと前記第2のウィックとの間に蒸気流路を有し、
    前記蒸気流路の前記液管側端部が前記熱分散空間に繋がっているループヒートパイプを備えたことを特徴とする電子機器。
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