JP2013040073A - 製鋼スラグの処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の全てを同時に行うための製鋼スラグの処理方法を提供する。
【解決手段】製鋼スラグに所定量の水を配合して混練し、得られた混練物を所定の処理条件で水熱養生処理し、これによって処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出を抑制し、また、溶出水のpH低減を達成する製鋼スラグの方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、再生材としての利用が困難であったフッ素、COD(Chemical Oxygen Demand)成分(例えば、還元性硫黄化合物等)、カルシウム、及び高アルカリ性のスラグ鉱物相(例えば、遊離CaO、Ca(OH)2、2CaO・SiO2等)等を含有する製鋼スラグを、再生材として利用可能な状態に変えるための製鋼スラグの処理方法に関する。
製鋼スラグは、路盤材や海洋環境改善材等の再生材として有効に利用されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4)。しかし、未処理の製鋼スラグにはフッ素やCOD成分が含まれており、これらフッ素及びCOD成分の溶出抑制処理をしていない未処理の製鋼スラグをそのまま再生材として用いると、この未処理の製鋼スラグから溶出するスラグ溶出水にはフッ素やCOD成分が含まれる。そして、人がフッ素を過剰に摂取すると、関節や骨や神経等への人体への悪影響があるため、フッ素は人の健康保護の面で問題となる。また、COD成分が河川水、地下水、海水等の環境水へと流入すると、COD成分の酸化により環境水中の溶存酸素が消費されるため、COD成分は環境水中に生息する生物に悪影響を与え、環境保全の面で問題となる。
更に、未処理の製鋼スラグにはカルシウムが含まれており、このカルシウムの溶出抑制処理や製鋼スラグからの溶出水のpH低減処理をしていない未処理の製鋼スラグをそのまま再生材として用いると、この未処理の製鋼スラグから溶出するスラグ溶出水にはカルシウムが含まれ、溶出水のpH値は高くなる。カルシウムが大気中の二酸化炭素ガスと反応すると炭酸カルシウムの白色沈殿物を生じ、溶出水が蒸発した後には白色痕が残るため、周辺の美観を損ねる等、外観上好ましくない。このため、カルシウムの溶出は、環境保全の面で問題となる。また、溶出水のpH値はpH12に近いあるいはそれ以上の高いアルカリ性を示すため、高アルカリ性の溶出水が環境中に溶出することは、環境保全の面で問題となる。
そこで、これらの問題を解決するために、製鋼スラグや燃焼灰等から溶出するフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制技術並びに溶出水のpH低減技術として、これまでにも以下に示すような幾つかの方法が提案されている。
フッ素の溶出抑制技術に関する従来法としては、スラグにSiO2を混合し、温度80〜160℃及び相対湿度90%以上の加熱水蒸気雰囲気下で10〜30時間エージングする方法(例えば、特許文献5)、フッ素含有廃棄物にカルシウム化合物を混合し、温度130〜300℃及び飽和水蒸気圧以上の圧力下で水熱処理する方法(例えば、特許文献6)、フッ素含有燃焼灰に硫酸アルミニウム類、硫酸の少なくとも1種の化合物と硫黄の酸化数が+2以下の硫黄化合物とを混合し、更に水を添加して均一に混合し粒状化した後、加熱乾燥処理する方法(例えば、特許文献7)、フッ素及びクロム含有燃焼灰に水を添加し均一に混合した後、温度40〜200℃で加熱処理する方法(例えば、特許文献8)等が知られている。
また、COD成分の溶出抑制技術に関する従来法としては、製鋼スラグに含まれる還元性硫黄化合物由来のCOD成分を例にすると、次亜塩素酸を含む酸化剤を水で希釈又は溶解した洗浄液と、還元性硫黄化合物を含む脱硫スラグとを接触させることにより、還元性硫黄化合物を硫酸イオンまで酸化させた後、あるいは、海水中に浸漬させることにより還元性硫黄化合物を事前に海水中に溶出させた後、更に大気エージング処理をする方法(例えば、特許文献9)が知られている。
更に、カルシウムの溶出抑制技術に関する従来法としては、製鋼スラグ、高炉徐冷スラグの中から選ばれる1種以上のスラグにリン酸成分を含有する水溶液を散布し、リン酸成分とスラグ中のフッ素及びカルシウムとにより難溶性化合物を生成させ、これによってスラグからのフッ素及びカルシウムの溶出を抑制する方法(例えば、特許文献10)が知られている。
そして、溶出水のpH低減技術に関する従来法としては、例えば、製鋼スラグからの溶出水のpH値を例にすると、未処理の製鋼スラグにおいて、その溶出水のpH値を高くする原因としては遊離CaOやCa(OH)2を含むスラグ鉱物相があるが、このスラグ鉱物相を炭酸化してCaCO3にする炭酸化処理の方法が知られており、具体的には、製鋼スラグを水中に浸した状態で炭酸ガスを含むガスを吹き込みつつ超音波処理を行う方法(例えば、特許文献11)や、水分量を調整した後に相対湿度75〜100%の炭酸ガス含有ガスに曝す方法(例えば、特許文献12)等が挙げられる。
特開2007−105676号公報 特開2006−25629号公報 特開2009−45006号公報 特開2007−330254号公報 特開2003−293025号公報 特開2004−41890号公報 特開2009−34611号公報 特開2007−313382号公報 特開2010−241653号公報 特開2008−127271号公報 特開2009−57257号公報 特開2009−196865号公報
核燃料サイクル開発機構(1999)わが国における高レベル放射性廃棄物地層処分の技術的信頼性―地層処分研究開発第2次とりまとめ―分冊2 地層処分の工学技術 三畑光代ら(1999)わが国における水道水フッ素濃度に関する研究、口腔衛生会誌、49、p.294-303
ところで、これらの従来法は、そのいずれも、製鋼スラグや燃焼灰等からフッ素、COD成分及びカルシウムが溶出するのを抑制し、また、製鋼スラグからの溶出水のpH値を低減することの全てを同時に実現する技術ではない。このため、フッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制や溶出水のpH低減の全てを行うためには、幾つか複数の従来法を組み合わせ、複数回の処理操作を行う必要があるという問題があった。
そこで、本発明者らは、製鋼スラグ中に存在するフッ素、COD成分及びカルシウムや高アルカリ性のスラグ鉱物相の処理を同時に行うことができ、これによって1回の処理操作で処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の全てを同時に行うことができる方法について鋭意検討した結果、意外なことには、水の配合量が調整された製鋼スラグの混練物を調製し、この混練物を水熱養生処理することにより、目的を達成できることを見い出し、本発明を完成した。
従って、本発明の目的は、処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の全てを同時に実現することができ、これによって処理後の製鋼スラグを再生材として利用可能にするための処理操作が容易な製鋼スラグの処理方法を提供することにある。
すなわち、本発明の要旨は次の(1)〜(4)である。
(1)製鋼スラグに水を配合して混練し、得られた混練物を密閉容器内で飽和蒸気圧下に水熱養生処理すること特徴とする製鋼スラグの処理方法。
(2)前記混練時の水の配合量は、100質量部の製鋼スラグに水を配合して混練した際に製鋼スラグの周囲に自由水が存在し始める時の水の量をA質量部として、製鋼スラグ100質量部に対して0.5A質量部以上1.3A質量部以下であることを特徴とする(1)に記載の製鋼スラグの処理方法。
(3)前記水熱養生処理の処理条件が、養生温度100〜200℃及び養生時間2〜20時間であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の製鋼スラグの処理方法。
(4)前記水熱養生処理の処理条件が、養生温度140〜160℃及び養生時間4〜6時間であることを特徴とする(3)に記載の製鋼スラグの処理方法。
そして、本発明の製鋼スラグの処理方法においては、以下に示す「1.水熱養生処理による製鋼スラグ中のスラグ鉱物相と水からの水和物の生成」、「2.フッ素及びCOD成分の水和物への固定化」、及び「3.処理後の製鋼スラグからのカルシウムの溶出抑制と溶出水のpH低減」が生じているものと考えられる。
1.水熱養生処理による製鋼スラグ中のスラグ鉱物相と水からの水和物の生成
本発明方法では、先ず、製鋼スラグに所定量の水を配合して混練し、得られた混練物を水熱養生処理することにより、その養生物中にカルシウムシリケート水和物(CaO−SiO2−H2Oのことで、以下では「CSH」と略す。)、カルシウムアルミネート水和物(CaO−Al23−H2Oのことで、以下では「CAH」と略す。)、カルシウムアルミニウムシリケート水和物(CaO−Al23−SiO2−H2Oのことで、以下では「CASH」と略す。)等を生成させる。すなわち、製鋼スラグと水との混練物を水熱養生処理することにより、製鋼スラグ中のスラグ鉱物相(遊離CaO、Ca(OH)2、2CaO・SiO2、12CaO・7Al23等)が水へと溶解してCaイオン、Siイオン、Alイオンが生成し、これらのイオンが水(H2O)と反応し、CSH、CAH、CASH等の水和物が生成する。
2.フッ素及びCOD成分の水和物への固定化
製鋼スラグと水との混練物を水熱養生処理することによって水和物(CSH、CAH、CASH等)が生成すると、これと同時に、製鋼スラグ中のフッ素を含むスラグ鉱物相(例えば、CaF2、3CaO・SiO2・CaF2等)や、COD成分を含むスラグ鉱物相(例えば、還元性硫黄化合物としては、CaS、CaS23・6H2O等)からはフッ素やCOD成分が溶出する。この時、溶出したフッ素は生成した水和物に取り込まれ、また、溶出したCOD成分は水熱養生処理により酸化が促進されて水和物に取り込まれ、いずれも水和物中に固定化される。これらフッ素やCOD成分を固定化した水和物の溶解度は、製鋼スラグ中のフッ素を含むスラグ鉱物相やCOD成分を含むスラグ鉱物相の溶解度よりも低く、その結果として水熱養生処理によりフッ素やCOD成分の溶出が抑制されることになる。
3.処理後の製鋼スラグからのカルシウムの溶出抑制と溶出水のpH低減
未処理の製鋼スラグからカルシウムが溶出し、この溶出水のpH値を高くする原因となるスラグ鉱物相には、遊離CaO、Ca(OH)2、2CaO・SiO2等が含まれている。これらのスラグ鉱物相の溶解度は高いが、水熱養生処理により生成した水和物の溶解度は低く、更に、この水和物によって処理後の製鋼スラグの表面や内部の空隙がコーティングされるため、再生材として用いられる処理後の製鋼スラグからのカルシウムの溶出が抑制され、溶出水のpH上昇が抑制される。
従って、本発明方法によれば、次のようにして水熱養生処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減が同時に実現されると考えられる。
すなわち、先ず、水熱養生処理により、製鋼スラグ中のスラグ鉱物相(遊離CaO、Ca(OH)2、2CaO・SiO2、12CaO・7Al23等)が水に溶解してCaイオン、Siイオン、Alイオンが生成し、これらのイオンが水(H2O)と反応してCSH、CAH、CASH等の水和物が生成する。そして、この時、水和物の生成と同時に、製鋼スラグ中のフッ素を含むスラグ鉱物相からはフッ素が溶出し、また、COD成分を含むスラグ鉱物相からはCOD成分が溶出するが、溶出したフッ素は生成した水和物に取り込まれ、また、溶出したCOD成分は水熱養生処理により酸化が促進されて水和物に取り込まれ、いずれも水和物中に固定化される。これらフッ素やCOD成分を固定化した水和物の溶解度は、製鋼スラグ中のフッ素を含むスラグ鉱物相やCOD成分を含むスラグ鉱物相の溶解度よりも低くて水に溶解し難くなり、水熱養生処理によりフッ素やCOD成分の溶出が抑制されることになる。また、水熱養生処理により生成した水和物の溶解度は、カルシウムの溶出や溶出水の高pH化の原因となる製鋼スラグ中のスラグ鉱物相の溶解度よりも低く、更に、この水和物により処理後の製鋼スラグの表面や内部の空隙がコーティングされるため、処理後の製鋼スラグからのカルシウムの溶出が抑制され、また、溶出水のpH低減が達成される。
本発明方法においては、従来法では実現できなかった処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減を同時に実現することができる。すなわち、本発明方法により処理後の製鋼スラグを再生材として用いた場合には、この処理後の製鋼スラグが水分と接触して発生するスラグ溶出水は、通常、そのフッ素濃度が0.8mg/L以下、COD成分が8mg/L以下、カルシウム濃度が70mg/L以下、及び、pH値が11.0程度以下となり、環境保全の面で全く問題の無いものとなる。
ここで、水質汚濁に係る環境基準における基準値としては、フッ素の場合が0.8mg/L以下(人の健康保護に関する環境基準より)であり、また、COD成分の場合が、湖沼又は海域を対象とした場合に最大で8mg/L以下(生活環境の保護に関する環境基準より)であり、更に、カルシウムには環境基準の基準値はないが、70mg/L以下であれば、大気中の二酸化炭素と反応して炭酸カルシウムになったとしても、目立った白色痕が残ることはなく、更にまた、pH値については、11.0程度以下であれば、周辺環境へのアルカリ影響を軽減できるとの報告があり(例えば、非特許文献1)、これらフッ素濃度、COD成分、カルシウム濃度、及びpH値の数値は、環境保全の面から充分に有効なものである。従って、これらフッ素濃度0.8mg/L以下、COD成分8mg/L以下、カルシウム濃度70mg/L以下、及びpH値11.0程度以下であることは、本発明方法の目標値となるものである。
本発明方法によれば、処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減を同時に実現することができ、また、処理後の製鋼スラグが水分と接触した時に発生するスラグ溶出水中のフッ素溶出量、COD成分溶出量及びカルシウム溶出量を可及的に低減し、同時にスラグ溶出水のpHを可及的に低減することができるので、処理後の製鋼スラグを環境に問題の無い状態で再生材として容易に利用可能にすることができるだけでなく、製鋼スラグを再生材として利用可能にするための処理操作が極めて容易になる。
図1は、表1に示す試料を対象として実施した水熱養生処理において、各養生温度における水熱時間とスラグ溶出水のフッ素濃度との関係を示すグラフである。
図2は、表1に示す試料を対象として実施した水熱養生処理において、各養生温度における水熱時間とスラグ溶出水のCODMn濃度との関係を示すグラフ図である。
図3は、表1に示す試料を対象として実施した水熱養生処理において、各養生温度における水熱時間とスラグ溶出水のカルシウム濃度との関係を示すグラフである。
図4は、表1に示す試料を対象として実施した水熱養生処理において、各養生温度における水熱時間とスラグ溶出水のpH値との関係を示すグラフである。
図5は、表2に示す試料を対象として実施した水熱養生処理において、各養生温度における混練物調製時の純水の配合割合(mass%:対混練物)とスラグ溶出水のフッ素濃度との関係を示すグラフである。
図6は、表2に示す試料を対象として実施した水熱養生処理において、各養生温度における混練物調製時の純水の配合割合(mass%:対混練物)とスラグ溶出水のCODMn濃度との関係を示すグラフである。
図7は、表2に示す試料を対象として実施した水熱養生処理において、各養生温度における混練物調製時の純水の配合割合(mass%:対混練物)とスラグ溶出水のカルシウム濃度との関係を示すグラフである。
図8は、表2に示す試料を対象として実施した水熱養生処理において、各養生温度における混練物調製時の純水の配合割合(mass%:対混練物)とスラグ溶出水のpH値との関係を示すグラフである。
本発明方法において、処理対象となる製鋼スラグとしては、フッ素やCOD成分(例えば、還元性硫黄化合物等)を含むものであり、具体的には、溶銑予備処理スラグ、転炉スラグ、二次精錬スラグ、電気炉スラグ等の製鋼スラグが例示される。このような製鋼スラグが水分と接触すると、フッ素やCOD成分が溶出し、また、製鋼スラグ中のスラグ鉱物相(遊離CaO、Ca(OH)2、2CaO・SiO2、12CaO・7Al23等を含む)からはカルシウムが溶出し、溶出水のpH値が高くなって高アルカリ性を示す。
本発明方法では、これらの製鋼スラグと水とを所定の割合で配合し混練して混練物とする。この際の製鋼スラグに対する水の配合割合は次の通りである。
すなわち、混練物を調製する際に製鋼スラグに添加する水の配合量は、100質量部の製鋼スラグに水を添加して配合した際に製鋼スラグの周囲に自由水が存在し始める時の水の量をA質量部として、製鋼スラグ100質量部に対して0.5A質量部以上1.3A質量部以下、好ましくは0.8A質量部以上1.0A質量部以下、より好ましくは1.0A質量部であるのがよい。
製鋼スラグに対する水の配合割合は、水が製鋼スラグの表面や内部の空隙を満たす程度、つまり自由水が存在し始める程度であるのが望ましい。自由水が存在し始める程度を大きく超える水の配合割合では、製鋼スラグと水との混練物が流動性を持ち過ぎて取り扱いが難しくなり、反対に自由水が存在し始める程度より極端に少な過ぎる水の配合割合では、製鋼スラグと水が接触している部位が少なくなるため、水熱養生処理による製鋼スラグと水との反応が促進され難くなるという問題がある。
ここで、自由水とは次のような水を言う。例えば、製鋼スラグに水を配合して混練すると、配合した水は、水の配合割合が少ない場合には、その全てが製鋼スラグの表面や内部の空隙に保持されるが、水の配合割合が多い場合には、その一部が製鋼スラグの表面や内部の空隙に保持されずに遊離した状態で存在し、保持しきれない水として製鋼スラグの周囲に存在するが、本発明ではこの保持しきれない水を自由水と呼ぶ。
また、本発明方法において、製鋼スラグの混練物を調製するために用いる水としては、好ましくはフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の効果に悪影響を及ぼさないものであるのがよく、具体的には、フッ素については0.08mg/L程度(例えば、非特許文献2)以下、COD成分については1〜2mg/L程度以下、カルシウムについては20mg/L程度以下、pH値については5.8〜8.6の範囲にある水であるのがよく、より具体的には、例えば、水道水等が挙げられ、また、より好ましい水としては、これらの成分を含まない純水(脱イオン水、蒸留水、RO水等)である。
また、本発明方法においては、製鋼スラグに水を配合して混練し、混練物を調製するが、この際の混練方法については、製鋼スラグと水とが均一に混練され混合すればよく、特に制限はなく、例えば、製鋼スラグと水を入れたポットミルをポットミル回転台により回転させて混練を行う方法等を挙げることができる。このように、製鋼スラグと水をよく混練しておくことにより、水熱養生処理の際に製鋼スラグと水とを効率よく接触させて反応させることができる。
更に、本発明方法においては、以上のようにして得られた製鋼スラグと水との混練物を密閉容器内で飽和蒸気圧下に水熱養生処理する。
そして、この混練物の水熱養生処理は、常温以上300℃以下、好ましくは100℃以上200℃以下、より好ましくは140℃以上160℃以下の養生温度で2時間以上20時間以下、好ましくは4時間以上6時間以下の間、混練物の雰囲気を飽和水蒸気圧下に維持する処理条件下で行われる。この養生温度が100℃より低いと水熱養生処理の際に水和物の生成反応が促進され難くて処理時間が長くなり、反対に、200℃より高い場合にも水熱養生処理の際に水和物の生成反応が促進され難くなるほか、処理コストがかかり過ぎ、また、養生時間が2時間より短いと水熱養生処理の際に水和物の生成反応が促進され難く、反対に、20時間より長いと水熱養生処理に時間がかかり過ぎるほか、処理コストが嵩むという問題がある。
この水熱養生処理に用いられる処理装置については、上記の処理条件を達成できる処理装置であればよく、例えば、内部に製鋼スラグと水との混練物を収容できると共に加熱及び加圧が可能な密閉容器を備えたオートクレーブ装置等を例示することができ、そして、例えばステンレスポット等の上方が開放された収容容器内に混練物を入れ、更にこの混練物が入った収容容器を上記オートクレーブ装置の密閉容器内にセットし、この密閉容器内には各養生温度における飽和蒸気圧を満たせる水の量以上の水を収容容器内の混練物とは非接触状態で存在させ、この状態で密閉容器全体を必要な養生温度に加熱し、密閉容器内を各養生温度における飽和蒸気圧に維持する。この水熱養生処理の間、容器内の水蒸気圧は各養生温度における飽和水蒸気圧に達し、例えば、160℃では5気圧、180℃では10気圧となり、容器内に充満した飽和水蒸気により、製鋼スラグと水との混練物が養生される。
以上のように、本発明方法は、製鋼スラグに水を配合して混練し、得られた混練物を水熱養生処理することにより、処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減を同時に行うものであり、これによって製鋼スラグを再生材として利用可能にするための処理操作が極めて容易になる。
製鉄所で発生した製鋼スラグ〔組成:遊離CaO+Ca(OH)2:5.2mass%、CaO:38.7mass%、SiO2:11.7mass%、MgO:5.3mass%、Al23:9.3mass%、S:0.26mass%、F:0.41mass%〕と純水とを表1及び表2に示す割合で混合し、よく混練して混練物を作製した。なお、上記製鋼スラグについては、その周囲に自由水が存在し始める時の水(純水)の量は、製鋼スラグ100質量部に対して純水14.4質量部であり、混練物中の水の配合割合12.6mass%に相当するものであった。
次に、水熱養生処理装置としてオートクレーブ装置を用い、上で得られた各混練物を密閉性のない容積300mlのステンレスポット内に入れ、このステンレスポットをオートクレーブ装置の密閉容器中にセットし、表1及び表2に示す処理条件で水熱養生処理を行った。水熱養生処理は各養生温度において飽和蒸気圧下で行われた。この水熱養生処理終了後に自然乾燥させて処理後の製鋼スラグを得た。なお、試料Aについては、対照として水熱養生処理を行わなかった。
また、自然乾燥後の表1及び表2の各試料について、次のようにして溶出試験を行い、スラグ溶出水のフッ素濃度、COD成分濃度、カルシウム濃度及びpH値を測定した。すなわち、試料100gと純水500mLとを混合し、混合物を容量1000mLのポリ容器に入れて蓋をし、30秒間振とうした後、40日間静置し、その後再び30秒間振とうして10分間静置し、スラグ溶出水を0.45μm孔径のメンブレンフィルターでろ過してろ液を得た。このろ液中のフッ素濃度、COD成分濃度(JIS K0101の100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量に従い測定したCODMn濃度)、カルシウム濃度及びpH値を測定した。
結果を表3及び表4に示す。
また、表3の結果を水熱時間を横軸にしてグラフ化し、得られた結果を図1〜図4に、表4の結果を製鋼スラグに対する混練物調製時の純水の配合割合(mass%)を横軸にしてグラフ化し、得られた結果を図5〜図8に示す。
Figure 2013040073
Figure 2013040073
Figure 2013040073
Figure 2013040073
表1に示す試料の溶出試験の結果(表3及び図1〜図4)により、水熱養生処理温度及び水熱養生処理時間と、処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の各効果との関係を評価した。続いて、表2に示す試料の溶出試験の結果(表4及び図5〜図8)により、製鋼スラグに対する水の配合割合と、処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制、並びに、処理後の製鋼スラグからの溶出水のpH低減の各効果との関係を評価した。
試料Aは、純水と混練せず、かつ、水熱養生処理を行わなかった試料である。従って、試料Aが未処理の製鋼スラグに相当するので、以下においては、試料Aと試料A以外の試料を比較することにより、本発明方法における処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の効果を評価した。
先ず、水熱養生処理温度及び水熱養生処理時間と、処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の効果の関係を評価した。
試料O1〜O4、試料X1〜X4及び試料AG1〜AG4については、本発明方法の目標値(フッ素濃度:0.8mg/L以下、COD成分濃度:8mg/L以下、カルシウム濃度:70mg/L以下、pH:11.0程度以下)が同時に満たされていることが判明した(表3及び図1〜図4)。従って、水熱養生処理については、養生温度100〜200℃及び養生時間2〜20時間の処理条件で行うことが、本発明の効果(処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減)を発揮させる上で好ましいことが判明した。
更に、試料O1〜O4、試料X1〜X4及び試料AG1〜AG4については、水熱養生処理時間が5時間を超えると、各試料のフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制効果並びに溶出水のpH低減効果がほぼ飽和していることが判明した(表3及び図1〜図4)。従って、水熱養生処理のコスト面から考えると、水熱養生処理時間は5時間程度までが好ましいと言える。
続いて、製鋼スラグに対する水の配合割合と、処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の効果の関係を評価するために、製鋼スラグに対する純水の配合割合を9段階に振り分けて、水熱養生処理と溶出試験を行った。この9段階における製鋼スラグに対する純水の配合割合は、それぞれ0mass%、3.8mass%、6.7mass%、10.0mass%、12.6mass%、15.5mass%、17.8mass%、20.4mass%及び22.4mass%とした。なお、製鋼スラグ100質量部に対して、製鋼スラグの周囲に自由水が存在し始める時の純水の量が14.4質量部であったので、14.4質量部をA質量部とし、前記の9段階における製鋼スラグと純水との混練時における純水の配合量は、製鋼スラグ100質量部に対して、それぞれ0質量部、0.3A質量部、0.5A質量部、0.8A質量部、1.0A質量部、1.3A質量部、1.5A質量部、1.8A質量部及び2.0A質量部に相当する。
上述の通り、好ましい水熱養生処理時間は5時間であることが判明しているので、水熱養生処理における養生時間を5時間とし、また、養生温度を60〜80℃、100〜120℃、140〜160℃、180〜200℃及び220〜240℃とした。その結果、製鋼スラグに対する純水の配合割合が6.7mass%、10.0mass%、12.6mass%及び15.5mass%で、かつ、養生温度が100〜120℃、140〜160℃及び180〜200℃である試料(試料M2、試料N2、試料O2、試料P2、試料V2、試料W2、試料X2、試料Y2、試料AE2、試料AF2、試料AG2及び試料AH2)において、本発明方法の目標値(フッ素濃度:0.8mg/L以下、COD成分濃度:8mg/L以下、カルシウム濃度:70mg/L以下、pH:11.0程度以下)が同時に満たされていることが判明した(表4及び図5〜図8)。
従って、製鋼スラグと水との混練時における水の配合量については、製鋼スラグ100質量部の周囲に自由水が存在し始める時の水の量をA質量部として、製鋼スラグ100質量部に対して0.5A質量部以上1.3A質量部以下であり、また、得られた混練物の水熱養生処理については、養生温度100〜200℃の処理条件で行うことが、本発明の効果(処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減)を発揮させる上で好ましいことが判明した。
また、試料M2、試料N2、試料O2、試料P2、試料V2、試料W2、試料X2、試料Y2、試料AE2、試料AF2、試料AG2及び試料AH2の各試料の比較において、試料X2のフッ素濃度、COD成分濃度、カルシウム濃度及びpH値が最も低い値になっており、この試料X2においてフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減の効果が最も高い。従って、製鋼スラグと水との混練時の水の配合量は、上記試料X2の場合を中心にして、製鋼スラグ100質量部の周囲に自由水が存在し始める時の水の量をA質量部として、製鋼スラグ100質量部に対して、好ましくは0.5A質量部以上1.3A質量部以下、より好ましくは1.0A質量部であるのがよく、また、得られた混練物の水熱養生処理については、養生温度140〜160℃の処理条件で行うことが、本発明の効果(処理後の製鋼スラグからのフッ素、COD成分及びカルシウムの溶出抑制並びに溶出水のpH低減)を発揮させる上でより好ましいことが理解される。

Claims (4)

  1. 製鋼スラグに水を配合して混練し、得られた混練物を密閉容器内で飽和蒸気圧下に水熱養生処理すること特徴とする製鋼スラグの処理方法。
  2. 前記混練時の水の配合量は、100質量部の製鋼スラグに水を配合して混練した際に製鋼スラグの周囲に自由水が存在し始める時の水の量をA質量部として、製鋼スラグ100質量部に対して0.5A質量部以上1.3A質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載の製鋼スラグの処理方法。
  3. 前記水熱養生処理の処理条件が、養生温度100〜200℃及び養生時間2〜20時間であることを特徴とする請求項1又は2に記載の製鋼スラグの処理方法。
  4. 前記水熱養生処理の処理条件が、養生温度140〜160℃及び養生時間4〜6時間であることを特徴とする請求項3に記載の製鋼スラグの処理方法。
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