JP2013039886A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】操縦安定性および耐摩耗性を悪化させることなく耐久性および軽量性に優れた空気入りラジアルタイヤを提供する。
【解決手段】少なくとも2枚のベルト層からなるベルトを備える空気入りラジアルタイヤである。第1ベルト層と第2ベルト層の補強材が2本のコードを撚らずに揃えた束であり、コードを構成するフィラメントの径をa(mm)としたとき、第1ベルト層と第2ベルト層のコードの距離が外接円を用いて表したコード間距離よりも期待値としてa/4以上増加し、かつ、束の少なくとも一部におけるスチールコード2本が、外接円を用いて表した幅よりもa/4以上接近して配置され、第1ベルト層と第2ベルト層のコード間隔をA、第1ベルト層のコードの径方向内面端と第1ベルト層の径方向内面の距離をB、第2ベルト層のコード径方向外面端と第2ベルト層の径方向外面の距離をCとしたき、A/2>B、かつ、A/2>Cで表わされる関係を満足する。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りラジアルタイヤ(以下、単に「タイヤ」とも称する)に関し、詳しくは、操縦安定性および耐摩耗性を悪化させることなく耐久性および軽量性に優れた空気入りラジアルタイヤに関する。
現在、乗用車用ラジアルタイヤの骨格をなすカーカスの補強部材、特にカーカスのクラウン部の補強部材として一般に用いられているベルトは、主としてタイヤの赤道面に対し傾斜配列されたスチールコード(以下、単に「コード」とも称す)のゴム引き層からなるスチールベルト層を2枚以上用い、これらベルト層中のスチールコードが互いに交差するようにして構成されている。
従来より、ベルト層の改良に関して、種々の検討がなされてきている。例えば、特許文献1には、補強素子を数本以内の束とし、その束を一定の分散で打ち込むことにより、ベルトの耐久性を向上させる技術が開示されている。また、特許文献2には、ベルトの補強材として(1×2)構造のスチールコードを用いることにより、ベルト端で発生するセパレーション(BES)を抑制することができること、およびタイヤの軽量化が図れること、が開示されている。
特開平5−213007号公報 特開昭62−234921号公報
近年、自動車の高性能化に伴い、タイヤの耐久性について、ますます高い性能が求められるようになってきている。また、自動車の燃費向上のために、タイヤの軽量化も重要な課題となってきている。このような現状においては、特許文献1および2記載のベルト構造では、タイヤの耐久性および軽量性について、必ずしも十分なものとは言えなくなってきている。また、操縦安定性や耐摩耗性などの性能面からもベルトには高い剛性を確保する必要もある。
そこで、本発明の目的は、操縦安定性および耐摩耗性を悪化させることなく耐久性および軽量性に優れた空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解消するために鋭意検討した結果、ベルトを所定の構造とすることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の空気入りラジアルタイヤは、左右一対のビードコア間にわたりトロイド状をなして跨る少なくとも1枚のカーカス層からなるカーカスと、該カーカスのクラウン領域のタイヤ径方向外側に配設されて接地部を形成するトレッド部と、該トレッド部と前記カーカスのクラウン領域との間に配置されて補強部を形成する、少なくとも2枚のベルト層からなるベルトを備える空気入りラジアルタイヤにおいて、
前記ベルトの1層目の第1ベルト層と2層目の第2ベルト層の補強材が2本のコードを撚らずに揃えた束であり、前記コードを構成するフィラメントの径をa(mm)としたとき、前記第1ベルト層のコードと第2ベルト層のコードとの距離が、外接円を用いて表したコード間の距離よりも期待値としてa/4(mm)以上増加し、かつ、前記束の少なくとも一部におけるコード2本が、外接円を用いて表した幅よりもa/4(mm)以上接近して配置されることにより、隣り合う束との間隔がa/4以上増加する束間を有し、
前記第1ベルト層のコードの外接円と前記第2ベルト層のコードの外接円との間隔をA、第1ベルト層のコードの外接円のタイヤ径方向内面端と第1ベルト層のタイヤ径方向内面の距離をB、第2ベルト層のコードの外接円のタイヤ径方向外面端と第2ベルト層のタイヤ径方向外面の距離をCとしたき、
A/2>B、かつ、A/2>C
で表わされる関係を満足することを特徴とするものである。
本発明においては、隣り合う束との間隔がa/4以上増加する束間が全体の束間の30%以上であることが好ましい。また、本発明においては、前記ベルト層の厚みは0.60mmより大きく1.05mm未満であることが好ましい。さらに、本発明においては、前記フィラメント径は0.23〜0.26mmであることが好ましい。さらにまた、本発明においては、前記第2ベルト層端における前記第1ベルト層と第2ベルト層に厚みが0.5mm以下のベルト間ゴムが配置されていることも好ましい。また、本発明においては、前記コードは(1×2)構造または(1+1)構造であることが好ましい。
本発明によれば、操縦安定性および耐摩耗性を悪化させることなく耐久性および軽量性に優れた空気入りラジアルタイヤを提供することができる。
本発明の一好適例の空気入りラジアルタイヤを示す片側断面図である。 (1×2)構造のコード2本を束とした場合の、束の断面の変化の例を示す断面図である。 (1+1)構造のコード2本を束とした場合の、束の断面の変化の例を示す断面図である。 本発明の一好適例の空気入りラジアルタイヤに係るベルトの部分断面図である。 (1×2)構造のコード2本を束とした場合の、第1ベルト層と第2ベルト層のコード間隔の増加量の期待値を算出するための説明図である。 (1×2)構造のコード2本を束とした場合の、第1ベルト層と第2ベルト層のコード間隔の増加量の期待値を算出するための説明図である。 (1×2)構造のコード2本を束にした場合の、束幅を説明するための概略断面図である。 本発明の一好適例の空気入りラジアルタイヤに係るベルト端部近傍の断面図である。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1に、本発明の一好適な実施の形態に係る空気入りラジアルタイヤを示す。図示するタイヤは、カーカスのクラウン領域に配設されて接地部を形成するトレッド部1と、このトレッド部1の両側部に連続してタイヤ半径方向内方へ延びる一対のサイドウォール部2と、各サイドウォール部2の内周側に連続するビード部3とを備えている。
トレッド部1、サイドウォール部2およびビード部3は、一方のビード部3から他方のビード部3にわたってトロイド状に延びる一枚のカーカス層からなるカーカス4により補強されている。また、トレッド部1は、以下で詳述する、カーカス4のクラウン領域のタイヤ径方向外側に配設した少なくとも2層、図示する例では2層の第1ベルト層5aと第2ベルト層5bとからなるベルトにより補強されている。ここで、カーカス4のカーカス層は複数枚としてもよく、タイヤ周方向に対してほぼ直交する方向、例えば、70〜90°の角度で延びる有機繊維コードを好適に用いることができる。
本発明においては、第1ベルト層5aおよび第2ベルト層5bを構成する補強材は、2本のコードを撚らずに揃えた束である。補強材をコード2本の束とすることにより、コードを束としない場合と比べて、ベルト層中の補強材の間隔が広くなり、ベルト幅方向端部のコード端を起点としたゴム剥離が容易に隣り合うコード間に伝播する、BESを抑制することができる。また、本発明においては、コードを構成するフィラメントのフィラメント径が同径であり、その径をa(mm)としたとき、第1ベルト層5aのコードと第2ベルト層5bのコードとの距離が、外接円を用いて表したコード間距離よりも期待値としてa/4(mm)以上、好ましくは、4a/11(mm)以上増加する。図2(a)〜(c)は、ベルト層の補強材として(1×2)構造のコード2本を束6とした場合、図3(a)〜(c)は、(1+1)構造のコード2本を束16とした場合のコード束の断面の変化の例を示す図であり、まず、これらを用いてコード径の変化について説明する。
通常、コード径Dcは、図2(a)に示す様に、フィラメント7の外接円8の直径により表わされている。しかしながら、(1×2)構造のコードは2本のフィラメント7を撚り合わせたコードであるため、コード内(外接円8内)でフィラメント7の位置が連続的に変化している。例えば、フィラメント7の位置が図2(b)、(c)のように45°ずつ変化すると、水平方向における実際のコード径は、外接円8より減少することになる。(1+1)構造のコードについても同様であり、図3(a)〜(c)に示す様に、フィラメント17の位置が、図3(b)、(c)のように45°ずつ変化すると、水平方向における実際のコード径は、外接円18より減少することになる。
図4は、図1に示したタイヤのベルトの一例の部分断面図であり、図示例では、補強材は(1×2)構造のコード2本の束である。通常、第1ベルト層5aと第2ベルト層5bのコード間の距離は、第1ベルト層5aのコードの外接円と第2ベルト層5bのコードの外接円との間隔Aで表わされる。しかしながら、上述のとおり、実際のコード径は、連続的に変化している。そのため、第1ベルト層5aを構成するコードと、第2ベルト層5bを構成するコードとのコード間距離Hは連続的に変化している。本発明においては、第1ベルト層5aと第2ベルト層5bのコード間の距離Hは、コードの外接円を用いて表したコード間の距離Aよりも期待値としてa/4(mm)以上増加する。そのため、コードの外接円を用いて表したコード間の距離Aの厚さを保ったまま、ベルト層を薄くすることができ、タイヤの軽量化が可能となる。
ここで、第1ベルト層5aと第2ベルト層5bのコード間の距離Hの増加量の期待値の算出方法について説明する。図5および図6は、第1ベルト層5aと第2ベルト層5bのコード間距離Hの増加量の期待値を算出するための説明図である。図中の26aは第1ベルト層中の束を、26bは第2ベルト層中の束をそれぞれ示す。まず、図5(a)に示す様に、第1ベルト層中の束26aおよび第2ベルト層中の束26b中のコードを、それぞれコードXおよびコードYとする。次に、鉛直方向において、コードXおよびコードYの外接円間の距離と、コードXおよびコードYのフィラメント間距離と、が等しい状態をコードXおよびコードYの基本状態(図5(a))とする。図5(a)〜(h)は、例として、コードXが1ピッチで360°回転する場合において、基本状態からコードXを45°ずつ回転させた場合の断面形状をそれぞれ示す。図5(b)を参照するに、基本状態からコードXを45°回転させることにより、コードXとコードYの実際のコード間距離Hは、Aよりxzだけ増加する。さらに、コードXを45°ずつ回転させると(図5(c)〜(h))、コードXとコードYの実際のコード間距離Hの増加量は、xz〜xzだけ変化する。なお、基本状態(図5(a))および基本状態から180°回転した状態(図5(e))のxzおよびxzは0である。
コードYについても同様に、コードYが1ピッチで360°回転する場合において、コードYを45°ずつ回転させた場合の断面形状を、図6(a)〜(h)としてそれぞれ示す。図示するように、基本状態(図6(a))からコードYを45°回転させることにより、コードXとコードYの実際のコード間距離Hは、Aよりyzだけ増加する(図6(b))。さらに、45°ずつ回転させると(図6(c)〜(h))、コードXとコードYの実際のコード間距離Hの増加量は、yz〜yzだけ変化することになる。
ここまでは、コード間距離の増加量の算出の方法として、コードXおよびコードYを45°ずつ回転させた場合を例に挙げて説明してきたが、本発明においては、同様の考え方に基づき、コードXおよびコードYが1ピッチで360°回転する場合において、コードXおよびコードYを基本状態から1°ずつ回転させ、xz〜xz360およびyz〜yz360を求める。得られた値を基に、下記式、
Figure 2013039886
により、コード間距離の増加量の期待値を算出する。なお、コード構造が(1×2)構造を例として説明したが、(1+1)構造のコードについても同様の手順でコード間距離の期待値を算出することができる。
また、コード径が変化すると、第1ベルト層5aと第2ベルト層5bのコード間距離が変動するように、隣り合う束同士の間隔も、コード径の変化に合わせて、連続的に変化することになる。すなわち、隣り合う束同士の間隔に広い部分と狭い部分が現れることになる。この束同士の間隔が広い部分が存在することにより、ベルト幅方向端部のコード端を起点としたゴム剥離が容易に隣り合うコード間に伝播するBESを、より効果的に抑制することができる。その結果、ベルトの耐久性がさらに向上することになる。また、束同士の間隔が狭い部分が存在するため、ベルトの剛性を維持することができる。
さらに、本発明の空気入りラジアルタイヤにおいては、コード束の少なくとも一部におけるコード2本が外接円を用いて表した幅よりもa/4(mm)以上接近して配置されることにより、実際の束幅がその分だけ減少し、隣り合う束との間隔がa/4以上増加する束間を有している。図7(a)、(b)は、(1×2)構造のコード2本を束にした場合の束幅を説明するための概略断面図である。従来、2本のコードを撚らずに揃えた束36とした場合、束間隔は、2本のコードの外接円38の合計と考えられていた。(1×2)構造のコードの場合、図7(a)に示す様に、2本のフィラメント37が同一ピッチで撚り合わされたコード2本を、位相が一致するように束ねられた場合は、コード束の幅はコードの外接円38の合計になる。
しかしながら、図7(b)に示す様に、(1×2)構造のコードは凹凸が大きいため、2本のコードの位相をずらして束ねると、一方のコードの外接円38が他方のコードの外接円38に食い込むことが可能となる。そのため、コード束36の束幅は、外接円38が重なり合う領域wだけ、外接円38の合計よりも小さくなる。その結果、隣り合う束との間隔が広くなるため、同じ打込み本数であっても、束間隔を広くすることができ、ベルトの耐久性を向上させることができる。かかる効果を良好に得るためには、隣り合う束との間隔がa/4(mm)以上増加する束間が全体の束間の30%以上であることが好ましく、好適には50%以上である。(1+1)構造のコードについても同様に考えることができる。
また、本発明においては、図4に示す様に、第1ベルト層5aのコードの外接円と第2ベルト層5bのコードの外接円との間隔をA、第1ベルト層5aのコードの外接円のタイヤ径方向内面端と第1ベルト層5aのタイヤ径方向内面の距離をB、第2ベルト層5bのコードの外接円のタイヤ径方向外面端と第2ベルト層5bのタイヤ径方向外面の距離をCとしたき、
A/2>B、かつ、A/2>C、好適には、0.1(mm)>B、かつ、0.1(mm)>C
で表わされる関係を満足する。すなわち、第1ベルト層5aおよび第2ベルト層5bとして、表裏で被覆ゴム層の厚さが異なるベルトトリートを用い、かつ、それぞれの被覆ゴム層の厚い側同士を張り合わせることによって、第1ベルト層5aと第2ベルト層5bのコード間隔を広くすることができる。これにより、ベルトの耐久性をより向上させることができる。
図8は、本発明の一好適例の空気入りラジアルタイヤに係るベルト端部近傍の断面図である。本発明のタイヤにおいては、ベルトの耐久性をさらに向上させるために、第2ベルト層端における第1ベルト層5aと第2ベルト層5bの間にベルト間ゴム9を配置してもよい。ベルト間ゴム9を配置する場合は、タイヤの軽量効果を損なわないようにする必要があるため、ベルト間ゴム9の厚みtは0.5mm以下とするのが好ましい。
本発明においては、ベルトへの補強材の打込み数は35〜65本/50mmであることが好ましく、より好ましくは40〜59本/50mmである。打込み数が、上記範囲未満の場合は、引張強度を確保することができなくなる場合があり好ましくなく。一方、打込み数が上記範囲より多いと、束間隔を確保することが困難になり、有効にBESを抑制することが困難になり、耐久性が低下する場合があるため、やはり好ましくない。
本発明においては、タイヤの軽量化と耐久性の向上の観点から、ベルト層の厚みは0.60mmより大きく1.05mm未満であることが好ましい。ベルト層の厚みが0.60mm以下では、十分な耐久性を得ることができない場合がある。一方、ベルト層の厚みが1.05mm以上であると、十分な軽量効果を得ることができない場合がある。より好ましくは0.7〜0.9mmである。
本発明においては、コードを構成するフィラメントのフィラメント径は0.23〜0.26mmであることが好ましい。フィラメント径が0.23mm未満であると、十分な強力を発揮することができない場合がある。一方、フィラメント径が0.26mmより大きいと、ベルトが厚くなってしまい、十分な軽量効果を得ることができないことがある。
なお、本発明においては、各フィラメントの撚り方向、撚りピッチ等の条件については、特に制約されるものではなく、用途に応じて、常法に従い適宜構成することが可能である。また、フィラメントの材質等については特に制限はないが、スチールフィラメントが好適である。スチールフィラメントとしては、引張り強さは、好適には2700N/mm以上のものを好適に用いることができる。高い抗張力を有するモノフィラメントコードとしては、少なくとも0.72質量%、特には少なくとも0.82質量%の炭素を含有するものを、好適に用いることができる。
本発明の空気入りラジアルタイヤは、ベルトの構造が上記要件を満足するものであれば、それ以外の具体的なタイヤ構造については、特に制限されるものではない。また、タイヤに充填する気体としては、通常の或いは酸素分圧を調整した空気の他、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスを用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例1〜5、比較例および従来例>
下記表1に示す構造のスチールコードを2本束にしてベルト補強材とし、得られたベルト補強材を用いて図1に示すタイプのタイヤを、タイヤサイズ225/45R17にて作製した。ベルト補強材の打込み角度はタイヤ周方向に対して±26°とした。得られた各タイヤについて、下記の手順に従い、操縦安定性、耐摩耗性、耐久性およびタイヤ重量の評価を行った。
<操縦安定性>
各供試タイヤを実車に装着して、乾燥状態(ドライ)のサーキットにおけるドライバーのフィーリング走行により、操縦安定性の評価を行った。結果は、従来例を100として指数表示した。数値が大なるほど操縦安定性に優れ、良好である。この値が100±2の場合は従来品と同等として△、102より大きければ○、98より小さければ×とした。結果を表1に併記する。
<耐摩耗性>
各供試タイヤを実車に装着して、実車耐久走行(限界走行モードにて1周3.5kmの既設サーキットを20周走行)後のタイヤ残溝深さ(センターリブ溝)を測定し、従来例のタイヤを100として指数評価した。この値が100±2の場合は従来品と同等として△、102より大きければ○、98より小さければ×とした。結果を表1に併記する。なお、耐摩耗性が小さいということは、トレッド接地面積が小さいことを意味し、ベルトの剛性の判断基準となる。
<耐久性>
各供試タイヤを、JATMA規格に定める標準リムに装着後、JATMA YEAR BOOKにおける最大負荷能力に対応する内圧を充填し、乗用車に装着した。舗装路を40000km走行した後、タイヤを解剖して、ベルト端部のセパレーション長さを調査した。結果は、値が小さいほど良好な結果を示す。また、従来例のタイヤと同等以上の場合を○、劣っている場合を×とした。結果を表1に併記する。
<タイヤ重量>
各供試タイヤ1本当たりの重量を測定し、従来例のタイヤを100として指数評価した。この値が100±2の場合は従来品と同等として△、102より大きければ×、98より小さければ○とした。結果を表1に併記する。
Figure 2013039886
※1:第1ベルト層のコードの外接円と第2ベルト層のコードの外接円との間隔
※2:第1ベルト層のコードの外接円のタイヤ径方向内端と第1ベルト層のタイヤ径方向内面の距離
※3:第2ベルト層のコードの外接円のタイヤ径方向外面端と第2ベルト層のタイヤ径方向外面の距離
※4:第1ベルト層のコードと第2ベルト層のコードとのコード間距離の増加量の期待値
表1より本発明のタイヤは、操縦安定性および耐摩耗性を悪化させることなく耐久性および軽量性が向上していることが確かめられた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 カーカス
5a 第1ベルト層
5b 第2ベルト層
6,16,26,36 束
7,17,37 フィラメント
8,18,38 外接円
9 ベルト間ゴム

Claims (6)

  1. 左右一対のビードコア間にわたりトロイド状をなして跨る少なくとも1枚のカーカス層からなるカーカスと、該カーカスのクラウン領域のタイヤ径方向外側に配設されて接地部を形成するトレッド部と、該トレッド部と前記カーカスのクラウン領域との間に配置されて補強部を形成する、少なくとも2枚のベルト層からなるベルトを備える空気入りラジアルタイヤにおいて、
    前記ベルトの1層目の第1ベルト層と2層目の第2ベルト層の補強材が2本のコードを撚らずに揃えた束であり、前記コードを構成するフィラメントの径をa(mm)としたとき、前記第1ベルト層のコードと第2ベルト層のコードとの距離が、外接円を用いて表したコード間の距離よりも期待値としてa/4(mm)以上増加し、かつ、前記束の少なくとも一部におけるコード2本が、外接円を用いて表した幅よりもa/4(mm)以上接近して配置されることにより、隣り合う束との間隔がa/4以上増加する束間を有し、
    前記第1ベルト層のコードの外接円と前記第2ベルト層のコードの外接円との間隔をA、第1ベルト層のコードの外接円のタイヤ径方向内面端と第1ベルト層のタイヤ径方向内面の距離をB、第2ベルト層のコードの外接円のタイヤ径方向外面端と第2ベルト層のタイヤ径方向外面の距離をCとしたき、
    A/2>B、かつ、A/2>C
    で表わされる関係を満足することを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 隣り合う束との間隔がa/4以上増加する束間が全体の束間の30%以上である請求項1記載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 前記ベルト層の厚みが0.60mmより大きく1.05mm未満である請求項1または2記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 前記フィラメント径が0.23〜0.26mmである請求項1〜3のうちいずれか一項記載の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 前記第2ベルト層端における前記第1ベルト層と第2ベルト層に厚みが0.5mm以下のベルト間ゴムが配置されている請求項1〜4のうちいずれか一項記載の空気入りラジアルタイヤ。
  6. 前記コードが(1×2)構造または(1+1)構造である請求項1〜5のうちいずれか一項記載の空気入りラジアルタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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