JP2013038461A - 直接rf変調送信器、直接rf変調送信器のサンプリングクロック周波数設定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】Iデジタルベースバンド信号、Qデジタルベースバンド信号と、差動ローカル信号と、を入力し、Iデジタルベースバンド信号、Qデジタルベースバンド信号によって差動ローカル信号を変調して出力するデジタル/RF変換器105、106と、デジタル/RF変換器105、106においてIデジタルベースバンド信号、Qデジタルベースバンド信号のデータレートを決定するサンプリングクロック信号fsを生成するPLL回路102と、PLL回路102によって生成されるサンプリングクロック信号fsの周波数を、目的とする送信キャリアの周波数に対応して決定するサンプリングクロック周波数設定回路101と、によって直接RF変調送信器を構成する。
【選択図】 図1
Description
このようなマルチモードマルチバンド対応端末の送信に係る構成として、デジタルベースバンド信号をアナログ信号に変換(デジタル/アナログ変換)する際に、同時にRF送信キャリア周波数への周波数変換も行い、デジタル信号から直接RF周波数に変調する送信器が近年知られている。このような送信器は、例えば、特許文献1に記載されている。
2分周器3には、周波数掛算用のRF信号(以下、送信ローカルRF信号と記す)Loin+、送信ローカルRF信号Loin+の位相が反転された送信ローカルRF信号Loin−が外部から供給されている。2分周器3は、送信ローカルRF信号Loin+、Loin−を入力し、90度位相の異なる二対の差動ローカル信号TxLoI+、TxLoI−、TxLoQ+、TxLoQ−を生成し、デジタル/RF変換器1、2に各々出力する。
直接RF変調送信器において、出力信号の送信キャリア波近傍のノイズフロアを決定する主要要因は、内部素子から発生する熱雑音やフリッカ雑音と、デジタル/アナログ変換過程で発生する量子化雑音である。デジタル/アナログ変換と周波数掛算を別個の回路ブロックで行う送信器では、デジタル/アナログ変換器の直後にアナログフィルタを設置することが可能である。このため、周波数変換後の信号に量子化ノイズはほとんど含まれない。
直接RF変調送信器をIQ直交変調器の構成とした場合、折り返し雑音は、以下の式(3)で表される周波数と、式(4)で表される周波数とによって表される。式(3)、(4)において、iは折り返しの次数であり、fLOは送信キャリア波の周波数、fdataは入力ベースバンド信号の周波数である。ここで、I側のDFIL90とQ側のDFIL91は同一の構成を有するものとする。
無線規格では、他の通信周波数帯を使う通信への障害を防ぐため、周波数帯毎に異なる放射ノイズのレベルが規定されている。このため、直接RF変調送信器では、折り返し雑音の振幅を、放射ノイズが規定されたレベルを満たす範囲内にする必要がある。
(直接RF変調送信器)
図1は、本実施形態の直接RF変調送信器を説明するための図である。本実施形態の直接RF変調送信器は、Iデジタルベースバンド信号、Qデジタルベースバンド信号、サンプリングクロック信号を生成する回路111と、Iデジタルベースバンド信号、Qデジタルベースバンド信号、サンプリングクロック信号に基づいて送信キャリア波変調信号を生成する回路112とに分けられる。なお、回路112は、図3に示した直接RF変調送信器と同様の構成を有している。
さらに、回路111は、PLL回路102が生成するサンプリングクロック信号の周波数を設定するサンプリングクロック周波数設定回路101を備えている。サンプリングクロック周波数設定回路101については、後に詳述するものとする。
デジタル/RF変換器105は、差動ローカル信号TxLoI+、TxLoI−によってIデジタルベースバンド信号をアナログ信号に変換するとともに、RF信号に周波数変換する。このような処理により、RF信号である差動ローカル信号TxLoI+、TxLoI−はIデジタルベースバンド信号によって変調され、差動ローカル信号TxLoI+、TxLoI−にはIデジタルベースバンド信号のデータが付加される。デジタル/RF変換器106は、差動ローカル信号TxLoQ+、TxLoQ−によってQデジタルベースバンド信号をアナログ信号に変換するとともに、RF信号に周波数変換する。このような処理により、RF信号である差動ローカル信号TxLoQ+、TxLoQ−はQデジタルベースバンド信号によって変調され、差動ローカル信号TxLoQ+、TxLoQ−にはQデジタルベースバンド信号のデータが付加される。
デジタル/RF変換器105、106から出力された出力差動信号は、加算される。本実施形態の直接RF変調送信器では、デジタル/RF変換器105、106が電流を出力することを想定している。デジタル/RF変換器105が出力した出力差動信号と、デジタル/RF変換器106が出力した出力差動信号との加算は、出力差動信号の信号経路を直接結合することによって実現される。したがって、本実施形態では、結合部p1、p2が出力差動信号の加算部となる。
また、マルチモードマルチバンド携帯端末において、n0は、通信規格ごとに固定の値として設定されることが多い。このため、送信キャリア波の周波数に応じてn0を変更しないのが一般的である。また、n0の最小値は、所望の量子化ノイズフロアとデジタル/RF変換器105、106のビット数との関係で決定される。
図2は、サンプリングクロック周波数設定回路101において実行されるサンプリングクロック周波数設定方法を説明するためのフローチャートである。図2に示したフローチャートでは、図1に示した整合回路108でのゲイン特性、パワーアンプ109でのゲイン特性、送受信切り換え器110でのゲイン特性は、全周波数帯で既知であるとする。
周波数fLOは、目的とする送信キャリア波の周波数に等しい。fdataは、通信規格(例えばWCDMA)により決定される。
また、式(3)、(4)中に示した次数iは、送信キャリアの周波数fLOとサンプリングクロック周波数fsの関係と、通信規格で放射レベル規定が存在する周波数範囲と、によって決定される。例えば、サンプリングクロック周波数fs=500MHz、送信キャリアの周波数fLO=2000MHzのとき、iを20次まで考慮とすると、周波数範囲としてDC〜8GHzまで考慮したことになる。したがって、i=1〜20の全ての場合について、サンプリングクロック周波数fsが変更される度に、式(3)、式(4)から折り返し雑音の発生する周波数を計算し、式(5)から各周波数における折り返し雑音の振幅を計算する。
本実施形態は、図2のフローチャートで示したサンプリングクロック周波数設定方法を、通信規格で定められた全ての送信キャリア波の周波数fLOの設定値に対して行うことで、周波数fLO毎に、発生する折り返し雑音が放射レベル規定を満たす、適正かつ固有のサンプリングクロック周波数fsが選択できる。そのためLSI出力とパワーアンプ間のSAWフィルタが不要になる。
102 PLL回路
103、104 DFIL
105、106 デジタル/RF変換器
107 2分周器
108 整合回路
109 パワーアンプ
111、112 回路
Claims (5)
- デジタルベースバンド入力信号と、RF信号と、を入力し、前記デジタルベースバンド入力信号によって前記RF信号を変調して出力する直接RF変調変換部と、
前記直接RF変調変換部において前記デジタルベースバンド入力信号のデータレートを決定するサンプリングクロック信号を生成する信号生成回路と、
前記信号生成回路によって生成される前記サンプリングクロック信号の周波数を、前記RF信号の周波数に対応して決定するサンプリングクロック周波数決定回路と、
を含むことを特徴とする直接RF変調送信器。 - 前記サンプリングクロック周波数決定回路は、
前記デジタルベースバンド入力信号が前記RF信号の周波数に対応して選択されるように、前記サンプリングクロック周波数を、変調された前記RF信号において折り返し雑音が発生する周波数及び折り返し雑音の振幅に基づいて決定することを特徴とする直接RF変調送信器。 - 前記直接RF変換部が、第1直接RF変換部と、第2直接RF変換部と、を含み、
前記第1直接RF変換部の出力と、前記第2直接RF変換部の出力とを加算する加算部と、をさらに含み、
前記第1直接RF変換部は、同相デジタルベースバンド入力信号及び第1RF信号を入力し、前記同相デジタルベースバンド入力信号によって前記第1RF信号を変調して第1出力信号として出力し、
前記第2直接RF変換部は、直交デジタルベースバンド入力信号及び前記第1RF信号と位相が90度相違する第2RF信号を入力し、前記直交デジタルベースバンド入力信号によって前記第2RF信号を変調して第2出力信号として出力し、
前記加算部は、前記第1直接RF変換器から出力される前記第1出力信号と、前記第2直接RF変換器から出力される前記第2出力信号と、を加算して出力することを特徴とする請求項1または2に記載の直接RF変調送信器。 - 前記請求項1から3のいずれか1つに記載の直接RF変調送信器において実行される直接RF変調送信器のサンプリングクロック周波数設定方法であって、
変調された前記RF信号において折り返し雑音が発生する周波数及び折り返し雑音の振幅を算出するステップと、
算出された前記折り返し雑音が発生する周波数及び折り返し雑音の振幅を、予め設定されている条件と比較するステップと、
算出された前記折り返し雑音が発生する周波数及び折り返し雑音の振幅が前記予め設定されている条件を満たす場合、前記折り返し雑音が発生する周波数及び折り返し雑音の振幅の算出に使用されたサンプリングクロック信号の周波数を、前記信号生成回路が生成するサンプリングクロック信号の周波数に決定するステップと、
を含むことを特徴とする直接RF変調送信器のサンプリングクロック周波数設定方法。 - 前記変調された前記RF信号において折り返し雑音が発生する周波数及び折り返し雑音の振幅を算出するステップは、前記サンプリングクロックの周波数を、前記直接RF変調送信器から出力される送信キャリア波の周波数の設定値毎に算出することを特徴とする請求項4に記載の直接RF変調送信器のサンプリングクロック周波数設定方法。
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