JP2010010794A - 変調回路、変調方法、プログラム、および通信装置 - Google Patents

変調回路、変調方法、プログラム、および通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】超広帯域における変調を実現することが可能な変調回路、変調方法、プログラム、および通信装置を提供する。
【解決手段】逓倍クロック信号に基づいて入力デジタル信号をオーバーサンプリングし第1オーバーサンプリング信号を出力するサンプリング部と、第1オーバーサンプリング信号と基準信号とに基づいて第1の高周波信号を出力する第1周波数変換部と、第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させた第2オーバーサンプリング信号と基準信号とに基づいて第2の高周波信号を出力する第1フィルタ部と、第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させた第3オーバーサンプリング信号と基準信号とに基づいて第3の高周波信号を出力する第2フィルタ部と、第1の高周波信号、第2の高周波信号、および第3の高周波信号を加算して出力信号を出力する加算部とを備える変調回路が提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は、変調回路、変調方法、プログラム、および通信装置に関する。
近年、携帯電話やコードレス電話、WLAN(Wireless Local Area Network)を備える装置、WUSB(Wireless Universal Serial Bus)を備える装置など様々な無線通信装置が普及している。上記のような無線通信装置は、送信信号としてのデジタル信号を所望の周波数の信号(例えば、RF(Radio Frequency)信号)に変調して外部装置へと送信させるために、例えば直交変調器を備える。また、上記直交変調器は、例えばデジタル信号をRF信号へ変調するために、DAC(Digital to Analog Converter)を備える。ここで、DACの出力スペクトラムでは、現信号のスペクトラムとサンプリング周波数の高調波に生じるスペクトラムとの折り返しが生じることがある。そのため、上記直交変調器は、折り返しスペクトラムを抑圧するためにフィルタを備える。上記フィルタとしては、例えば、reconstruction filter(もしくはanti-imaging filterともよばれる。)が挙げられる。
このような中、デジタル回路にてフィルタを実現する技術が開発されている。サンプリング周波数の2倍以上の周波数でデジタル信号をリサンプリングし、デジタルフィルタでreconstruction filterを実現する技術としては、例えば、非特許文献1が挙げられる。
Petri Eloranta,Pauli Seppinen,Sami Kallioinen,Tuomas Saarela,Aarno Parssinen,"A Multi mode Transmitter in 0.13um CMOS Using Direct-Digital RF Modulator",IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUIT,VOL.42,NO.12,DECEMBER 2007.
近年、MOS(Metal Oxide Semiconductor)のゲート長が短くなることによってMOSは高速クロック動作が可能となっている。デジタル回路にてフィルタを実現する従来の技術では、上記MOSの高速クロック動作が可能となったことを利用して、デジタルフィルタでreconstruction filterの実現を図っている。
また、近年、より広帯域な無線通信を実現するための変調方式の規格化が進んでいる。上記変調方式としては、例えば、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing;直交波周波数分割多重)変調が挙げられる。OFDM変調を用いる規格の一種であるUWB(Ultra Wide Band)やIEEE802.15.3cでは、例えば、数100MHz〜数GHzのように、FDM(Frequency Division Multiplexing;周波数分割多重)変調方式など従来の変調方式よりもより広帯域な通信が行われる。以下では、例えば、数100MHz〜数GHz(またはそれ以上の周波数)のように、従来の変調方式で使用される帯域よりもより広い帯域を「超広帯域」とよぶ。
上記のように数100MHz〜数GHzという超広帯域な通信が行われる場合、通信装置の直交変換器では、高サンプリング周波数をさらにオーバーサンプリングし、オーバーサンプリング後の信号の加算や乗算等が行われることとなる。しかしながら、高速クロック動作が可能となっているMOSを用いたとしても、例えば遅延などが発生する可能性が高いことから、上記の各処理をデジタル領域で行う回路を実現することは非常に困難である(または現実的ではない)。したがって、デジタル回路にてフィルタを実現する従来の技術を用いたとしても、数100MHz〜数GHzのような超広帯域における変調の実現は望めない。
また、通信装置の直交変換器を能動的なアナログフィルタで構成した場合には、例えば、以下のような問題が生じる。
・急峻な周波数特性を得ようとすると温度やプロセスばらつきによるフィルタ特性劣化が大きくなり、抵抗値やコンデンサ、gmなどの回路パラメータを調整する必要がある
・広帯域の信号を扱う場合には、ばらつき変動に弱くなり、かつ消費電流も増大する
さらに、通信装置の直交変換器を受動素子によるフィルタで構成した場合には、例えば、実装面積やコスト増など様々な問題が生じる。
したがって、数100MHz〜数GHzのような超広帯域における変調を実現するための変調回路が望まれていた。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、デジタル領域における処理と高周波領域における処理とに変調に係る処理を分けることにより、超広帯域においても変調を実現することが可能な、新規かつ改良された変調回路、変調方法、プログラム、および通信装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、基準クロックが逓倍された逓倍クロック信号に基づいて入力される入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号を出力するサンプリング部と、上記第1オーバーサンプリング信号と所定の位相を有する基準信号とに基づいて上記第1オーバーサンプリング信号を周波数変換し、第1の高周波信号を出力する第1周波数変換部と、上記第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第2オーバーサンプリング信号が周波数変換された第2の高周波信号を出力する第1フィルタ部と、上記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第3オーバーサンプリング信号が周波数変換された第3の高周波信号を出力する第2フィルタ部と、上記第1の高周波信号、上記第2の高周波信号、および上記第3の高周波信号を加算して出力信号を出力する加算部とを備える変調回路が提供される。
かかる構成により、デジタル領域における処理と高周波領域における処理とに変調に係る処理を分けることが可能となるので、超広帯域においても変調を実現することができる。
また、上記第1フィルタ部、上記第2フィルタ部それぞれは、入力される上記第1オーバーサンプリング信号または上記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させて上記第2オーバーサンプリング信号または上記第3オーバーサンプリング信号を出力する遅延部と、上記第2オーバーサンプリング信号または上記第3オーバーサンプリング信号と、上記基準信号とに基づいて上記第2の高周波信号または上記第3の高周波信号を出力する第2周波数変換部とを備えてもよい。
また、上記第1周波数変換部および上記第2周波数変換部には、基準電流にそれぞれ所定の重み付け係数が乗算された入力電流が入力されてもよい。
また、上記第1周波数変換部および上記第2周波数変換部それぞれには、基準電流に同一の重み付け係数が乗算された同一の大きさの入力電流が入力されてもよい。
また、入力される信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された信号と上記基準信号とに基づいて、上記1クロック分遅延された信号が周波数変換された高周波信号を出力するフィルタ部を、上記第2フィルタ部の後段に1または2以上さらに備え、上記加算部は、上記第1の高周波信号、上記第2の高周波信号、上記第3の高周波信号、および1または2以上の上記フィルタ部からそれぞれ出力される高周波信号を加算して上記出力信号を出力してもよい。
また、上記加算部は、所定のインダクタンスを有するインダクタと所定の静電容量を有するキャパシタとで構成される共振回路を備えてもよい。
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点によれば、基準クロックが逓倍された逓倍クロック信号に基づいて入力される入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号を出力するステップと、上記第1オーバーサンプリング信号と所定の位相を有する基準信号とに基づいて上記第1オーバーサンプリング信号を周波数変換し、第1の高周波信号を出力するステップと、上記第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第2オーバーサンプリング信号が周波数変換された第2の高周波信号を出力するステップと、上記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第3オーバーサンプリング信号が周波数変換された第3の高周波信号を出力するステップと、上記第1の高周波信号、上記第2の高周波信号、および上記第3の高周波信号を加算して出力信号を出力するステップとを有する変調方法が提供される。
かかる方法を用いることにより、デジタル領域における処理と高周波領域における処理とに変調に係る処理を分けることが可能となるので、超広帯域においても変調を実現することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の観点によれば、基準クロックが逓倍された逓倍クロック信号に基づいて入力される入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号を出力するステップ、上記第1オーバーサンプリング信号と所定の位相を有する基準信号とに基づいて上記第1オーバーサンプリング信号を周波数変換し、第1の高周波信号を出力するステップ、上記第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第2オーバーサンプリング信号が周波数変換された第2の高周波信号を出力するステップ、上記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第3オーバーサンプリング信号が周波数変換された第3の高周波信号を出力するステップ、上記第1の高周波信号、上記第2の高周波信号、および上記第3の高周波信号を加算して出力信号を出力するステップをコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
かかるプログラムを用いることにより、デジタル領域における処理と高周波領域における処理とに変調に係る処理を分けることが可能となるので、超広帯域においても変調を実現することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の第4の観点によれば、所定の位相を有する基準信号が入力され、上記基準信号と、上記基準信号と直交する直交基準信号とを出力する移相部と、上記基準信号と、基準クロックが逓倍された逓倍クロック信号と、入力される第1入力デジタル信号とに基づいて、上記第1入力デジタル信号が高周波信号に周波数変換された第1出力信号を出力する第1変調部と、上記直交基準信号と、上記逓倍クロック信号と、上記第1入力デジタル信号と位相が直交する第2入力デジタル信号とに基づいて、上記第2入力デジタル信号が高周波信号に周波数変換された第2出力信号を出力する第2変調部と、上記第1出力信号と上記第2出力信号とを合成して第3出力信号を出力する合成部と、上記第3出力信号に応じた信号を外部装置へと送信する通信アンテナとを備え、上記第1変調部および上記第2変調部それぞれは、上記逓倍クロック信号に基づいて入力される上記第1入力デジタル信号または上記第2入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号を出力するサンプリング部と、上記第1オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第1オーバーサンプリング信号を周波数変換し、第1の高周波信号を出力する第1周波数変換部と、上記第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第2オーバーサンプリング信号が周波数変換された第2の高周波信号を出力する第1フィルタ部と、上記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と上記基準信号とに基づいて上記第3オーバーサンプリング信号が周波数変換された第3の高周波信号を出力する第2フィルタ部と、上記第1の高周波信号、上記第2の高周波信号、および上記第3の高周波信号を加算して上記第1出力信号または上記第2出力信号を出力する加算部とを備える通信装置が提供される。
上記通信装置は、デジタル領域における処理と高周波領域における処理とに変調に係る処理を分けることができる。かかる構成により、超広帯域においても変調が可能となり、超広帯域な通信を実現することができる。
本発明によれば、デジタル領域における処理と高周波領域における処理とに変調に係る処理を分けることにより、超広帯域においても変調を実現することができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下では、下記に示す順序で説明を行う。
1.本発明の実施形態に係る通信装置
2.本発明の実施形態に係る変調回路
3.本発明の実施形態の変調回路に係るプログラム
(本発明の実施形態に係る通信装置)
図1は、本発明の実施形態に係る通信装置100を示す説明図である。なお、図1に示す通信装置100は、本発明の実施形態に係る通信装置の一形態であり、本発明の実施形態に係る通信装置が図1の構成に限定されるものではないことは、言うまでもない。
図1を参照すると、通信装置100は、直交変調部102と、移相部104と、増幅部106と、通信アンテナ108とを備える。
また、通信装置100は、例えば、制御部(図示せず)や、ROM(Read Only Memory;図示せず)、RAM(Random Access Memory;図示せず)、記憶部(図示せず)、ユーザが操作可能な操作部(図示せず)、表示部(図示せず)などを備えてもよい。制御部は、例えば、MPU(Micro Processing Unit)などで構成され通信装置100全体を制御する。ROMは、制御部が使用するプログラムや演算パラメータなどの制御用データを記憶する。RAMは、制御部により実行されるプログラムなどを一次記憶する。記憶部は、例えば、ユーザインタフェース用の表示データなどの各種データやアプリケーションなどを記憶する。通信装置100は、例えば、データの伝送路としてのバス(bus)により上記各構成要素間を接続する。
ここで、記憶部(図示せず)としては、例えば、ハードディスク(Hard Disk)などの磁気記録媒体や、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、PRAM(Phase change Random Access Memory)などの不揮発性メモリ(nonvolatile memory)が挙げられるが、上記に限られない。
また、操作部(図示せず)としては、例えば、キーボードやマウスなどの操作入力デバイスや、ボタン、方向キー、ジョグダイヤルなどの回転型セレクター、あるいは、これらの組み合わせなどが挙げられるが、上記に限られない。また、表示部(図示せず)としては、例えば、LCD(Liquid Crystal Display;液晶ディスプレイ)や、有機ELディスプレイ(organic ElectroLuminescence display;または、OLEDディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display)とも呼ばれる。)などが挙げられるが、上記に限られない。
直交変調部102には、デジタル信号としての同相信号I(Inphase;以下、「I信号」とよぶ。)および直交信号Q(Quadrature;以下、「Q信号」とよぶ。)が入力される。そして、直交変調部102は、I信号およびQ信号をそれぞれ周波数変換し、周波数変換後のI信号およびQ信号を合成することによって、送信信号に対応するRF信号(以下、「送信RF信号」という。)を出力する。ここで、I信号およびQ信号は、外部装置へ送信する送信信号を示す。また、I信号およびQ信号は、例えば、制御部(図示せず)において生成されるが、上記に限られない。なお、I信号およびQ信号は、直交変調部102に入力される第1入力デジタル信号、または第1入力デジタル信号と位相が直交する第2入力デジタル信号と捉えることができる。
〔直交変調部102の構成例〕
直交変調部102は、第1変調回路110aと、第2変調回路110bと、合成部112とを備える。
第1変調回路110aには、I信号と、移相部104から伝達される所定の位相を有する基準信号LOと、基準クロックCLK(図示せず)が逓倍された逓倍クロック信号(図示せず)とが入力される。そして、第1変調回路110aは、逓倍クロック信号に基づいてI信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリング後のI信号を基準信号LOに基づいてRF信号(出力信号)に周波数変換する。つまり、第1変調回路110aは、DRFC(Digital RF Converter)の役目を果たす。ここで、基準クロックCLKは、例えば、通信装置100が備えるXO(X'tal Oscillator;水晶発振器。図示せず)において生成される。また、逓倍クロック信号は、例えば、通信装置100が備える逓倍器(図示せず)に基準クロックCLKが入力されることによって、当該逓倍器において生成される。なお、通信装置100における基準クロックCLKおよび逓倍クロック信号の生成方法が、上記に限られないことは、言うまでもない。
第1変調回路110aでは、例えば、オーバーサンプリングがデジタル領域で行われ、また、周波数変換処理はRF領域において行われる。上記のように第1変調回路110aがデジタル領域とRF領域とに処理を分けることによって、第1変調回路110aは、オーバーサンプリング後の信号の加算や乗算をRF領域で行うことができる。つまり、第1変調回路110aでは、デジタル回路にてフィルタを実現する従来の技術を用いる装置で生じうる、オーバーサンプリング後の信号の加算や乗算における遅延の発生などの好ましくない事象の発生を防止することができる。したがって、第1変調回路110aは、数100MHz〜数GHzのような超広帯域においても変調を行うことができる。なお、第1変調回路110aの構成例については、後述する。
第2変調回路110bには、Q信号と、移相部104から伝達される基準信号LOから位相がπ/2移相された基準信号LO’と、逓倍クロック信号(図示せず)とが入力される。そして、第2変調回路110bは、逓倍クロック信号に基づいてQ信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリング後のQ信号を基準信号LO’に基づいてRF信号(出力信号)に周波数変換する。ここで、第2変調回路110bは、第1変調回路110aと同様の構成を有することができる。
合成部112は、第1変調回路110aから出力されるRF信号と、第1変調回路110bから出力されるRF信号とを合成して送信RF信号(第3出力信号)を出力する。ここで、合成部112は、例えば、加算器で構成することができるが、上記に限られない。
直交変調部102は、上記のような構成によって、入力されるデジタル信号(I信号/Q信号)を周波数変換して直交変調することにより、送信RF信号を出力することができる。
移相部104は、入力される基準信号LOに基づいて、基準信号LOの位相をπ/2移相させた基準信号LO’を生成し、基準信号LOおよび基準信号LO’を出力する。ここで、移相部104は、例えば、移相器(phase shifter)で構成することができる。また、移相部104に入力される上記基準信号LOは、例えば、通信装置100が備えるPLL(Phase-Locked Loop;位相同期回路。図示せず)が発生させることができるが、上記に限られない。
増幅部106は、直交変調部102から出力される送信RF信号を増幅する。ここで、増幅部106は、例えば、スイッチトキャパシタ回路やオペアンプなどにより構成された増幅器で構成することができるが、上記に限られない。例えば、増幅部106は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field effect transistor)で構成される離散時間パラメトリック増幅器(MOSFETパラメトリック増幅器)で構成することもできる。
通信アンテナ108は、増幅部106から出力される増幅された送信RF信号に基づいて外部装置へ送信信号を送信する。
本発明の実施形態に係る通信装置100は、図1に示すような構成によって、送信信号としてのデジタル信号(I信号、Q信号)を直交変調して、外部装置へ送信信号を送信することができる。なお、図1では示していないが、通信アンテナ108は、外部装置から送信される信号を受信する受信部として機能することもでき、また、通信装置100は、通信アンテナ108が受信した信号を復調する復調部(図示せず)を備えることもできる。
ここで、通信装置100は、デジタル領域とRF領域とに処理を分けることによりオーバーサンプリング後の信号の加算や乗算をRF領域で行う変調回路(第1変調回路110a、第2変調回路110b)を有する直交変調部102を備える。上記の構成により、通信装置100では、デジタル回路にてフィルタを実現する従来の技術を用いる装置で生じうる、オーバーサンプリング後の信号の加算や乗算における遅延の発生などの好ましくない事象の発生が防止される。したがって、通信装置100は、数100MHz〜数GHzのような超広帯域においても変調を行うことができる。
なお、上記では、本発明の実施形態として通信装置100を挙げて説明したが、本発明の実施形態は、かかる形態に限られない。本発明の実施形態は、例えば、UMPC(Ultra Mobile Personal Computer)などのコンピュータや、携帯電話などの携帯型通信装置、PlayStation Portable(登録商標)などの携帯型ゲーム機など、様々な機器に適用することができる。
(本発明の実施形態に係る変調回路)
次に、本発明の実施形態に係る変調回路(例えば、図1に示す第1変調回路110aや第2変調回路110bに対応する)について説明する。以下では、本発明の実施形態に係る変調回路として、直交変調部102を構成する第1変調回路110aを例に挙げて説明し、第2変調回路110bについては同様の構成をとることができるので、説明を省略する。
また、以下では、本発明の実施形態に係る変調回路に入力される逓倍クロック信号として、基準クロックCLKの2倍のクロック信号が入力される場合を例に挙げて説明するが、本発明の実施形態に係る逓倍クロック信号は、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る変調回路には、基準クロック信号の4倍、8倍、16倍など様々な逓倍クロック信号が入力されてもよい。
[第1の構成例]
図2は、本発明の実施形態に係る第1変調回路の第1の例を示す説明図である。ここで、図2では、第1変調回路に8ビットのI信号(以下、「入力デジタル信号」とよぶ場合がある。)が入力された例を示しているが、I信号が8ビットに限られないことは、言うまでもない。また、以下では、入力デジタル信号のサンプリング周波数をfs[Hz]=基準クロックCLKであるとして説明する。
図2を参照すると、第1変調回路の第1の例(以下、「第1変調回路110a」とよぶ場合がある。)は、サンプリング部130と、周波数変換部132a(第1周波数変換部)と、フィルタ部120a(第1フィルタ部)と、フィルタ部120b(第2フィルタ部)と、LOAD122(加算部)とを備える。ここで、第1変調回路110aは、FIR(Finite Impulse Response Filter)フィルタとして機能し、サンプリング部130および周波数変換部132aと、フィルタ部120aと、フィルタ部120bとは、それぞれFIRフィルタのタップに相当する。つまり、図2は、第1変調回路110aがタップ数が3のFIRフィルタで実現された例を示している。
サンプリング部130は、逓倍クロック信号(CLK×2)に基づいて入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、入力デジタル信号がオーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号(デジタル信号)を出力する。サンプリング部130は、例えば、Dフリップフロップ回路(以下、「D−FF」という。)で構成することができるが、上記に限られない。
周波数変換部132aは、第1オーバーサンプリング信号と基準信号LOとに基づいて第1オーバーサンプリング信号をRF信号に周波数変換し、第1RF信号(第1の高周波信号)を出力する。
〔周波数変換部132aの構成例〕
図3は、本発明の実施形態に係る周波数変換部132aの構成の一例を示す説明図である。なお、図3では、第1オーバーサンプリング信号と基準信号LOとをそれぞれ差動信号で表している。
図3を参照すると、周波数変換部132aは、例えば、第1オーバーサンプリング信号の各ビットごとにそれぞれ対応するギルバートセルミキサで構成される。ここで、ギルバートセルミキサは、消費電流や変換損失が低くまた良好な出力波形特性を有するミキサ回路の一種であり、入力される入力電流により出力電流が制御される。図3では、上記入力電流として、電流Iref×W(Irefは基準電流、Wは重み付け係数をそれぞれ示す。)が入力される例を示してる。上記入力電流は、例えば、本発明の実施形態に係る変調回路の外部に備えられる電流源(図示せず)から供給されるが、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る変調回路は、内部に電流源を備えることもできる。また、本発明の実施形態に係る変調回路は、例えば、電流源から供給される基準電流Irefを電流Iref×Wに増幅する増幅回路を周波数変換部132aの前段にさらに備えることもできる。上記の構成により、本発明の実施形態に係る変調回路は、FIRフィルタのタップ係数(重み付け係数Wに対応する)を調整することができる。
また、周波数変換部132aは、各ビットごとにそれぞれ対応するギルバートセルミキサで構成されることによって、ビットごとに重み付けをすることができる。ここで、周波数変換部132aにおける重み付けの方法としては、例えば、バイナリ・ウエイト(バイナリ・ウエイティング)が挙げられるが、上記に限られない。
さらに、周波数変換部132aは、ギルバートセルミキサで構成される場合には、基準電流Irefに乗算する重み付け係数Wを可変とすることによって、FIRフィルタのタップ係数を可変とすることができる。
周波数変換部132aが図3に示すようにギルバートセルミキサで構成されることによって、本発明の実施形態に係る変調回路は、reconstruction filterとしての特性を容易に変更することができる。なお、本発明の実施形態に係る変調回路が備える周波数変換部132aが、ギルバートセルミキサで構成される構成に限られないことは、言うまでもない。また、周波数変換部132aにおける周波数変換処理は、FIRフィルタにおけるタップ係数の乗算処理をRF領域において行うことに相当する。
再度図2を参照して、第1変調回路110aの構成について説明する。フィルタ部120aは、遅延部134aと、周波数変換部132bとから構成される。
遅延部134aは、第1オーバーサンプリング信号を、逓倍クロック信号(CLK×2)の1周期分(以下、「ΔT」とよぶ場合がある。ΔT=1/(2×fs))遅延させた第2オーバーサンプリング信号(デジタル信号)を出力する。ここで、遅延部134aは、例えば、D−FFで構成することができるが、上記に限られない。
周波数変換部132bは、第2オーバーサンプリング信号と基準信号LOとに基づいて第2オーバーサンプリング信号をRF信号に周波数変換し、第2RF信号(第2の高周波信号)を出力する。ここで、周波数変換部132bは、周波数変換部132aと同様の構成をとることができる。
フィルタ部120aは、上記の構成によって、第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と基準信号LOとに基づいて第2RF信号を出力することができる。
フィルタ部120bは、フィルタ部120aと同様の構成を有し、遅延部134bと、周波数変換部132cとから構成される。
遅延部134bは、第2オーバーサンプリング信号を逓倍クロック信号(CLK×2)のΔT分遅延させた第3オーバーサンプリング信号(デジタル信号)を出力する。ここで、遅延部134bは、遅延部134aと同様に、例えばD−FFで構成することができるが、上記に限られない。
周波数変換部132cは、第3オーバーサンプリング信号と基準信号LOとに基づいて第3オーバーサンプリング信号をRF信号に周波数変換し、第3RF信号(第3の高周波信号)を出力する。ここで、周波数変換部132cは、周波数変換部132aと同様の構成をとることができる。
フィルタ部120bは、上記の構成によって、第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と基準信号LOとに基づいて第3RF信号を出力することができる。
LOAD122は、周波数変換部132a〜周波数変換部132cそれぞれから出力されるRF信号(出力電流)を加算し、加算された出力RF信号(出力信号)を出力する。
〔LOAD122(加算部)の構成例〕
<第1の例>
図4は、本発明の実施形態に係るLOAD122(加算部)の第1の例を示す説明図である。ここで、図4では、周波数変換部132a〜周波数変換部132cをそれぞれ電流源として表し、かつ、周波数変換部132a〜周波数変換部132cそれぞれから出力されるRF信号(出力電流)を差動信号として表している。また、図4では、基準電源電圧Voを示しており、基準電源電圧Voの電圧レベルは適宜設定される。なお、図4は、LOAD122が差動信号としての出力RF信号を出力する構成を示しているが、上記に限られない。
図4に示すように、LOAD122は、抵抗Rで構成することができる。なお、LOAD122は、抵抗Rで構成される構成に限られず、例えば、周波数変換部132a〜周波数変換部132cそれぞれから出力されるRF信号(出力電流)を加算して出力できる構成であればよい。
<第2の例>
第1変調回路110aでは、サンプリング部130において入力デジタル信号がオーバーサンプリングされることから、逓倍クロック信号(CLK×2)のサンプリング周波数によって生じるイメージを抑圧する必要がある。ここで、図4では、LOAD122が抵抗Rで構成される例を示したが、基準クロックCLKが十分に高い場合には図4に示す構成であっても、第1変調回路110aの後段の要素(例えば、図1に示す増幅部106)の周波数特性を利用して帯域外を抑圧することができる。しかしながら、本発明の実施形態に係るLOAD122の構成は、図4に示す構成に限られず、例えば、LOAD122において逓倍クロック信号(CLK×2)のサンプリング周波数によって生じるイメージを抑圧することもできる。
図5は、本発明の実施形態に係るLOAD122(加算部)の第2の例を示す説明図である。図5では、図4と同様に、周波数変換部132a〜周波数変換部132cをそれぞれ電流源として表し、かつ、周波数変換部132a〜周波数変換部132cそれぞれから出力されるRF信号(出力電流)を差動信号として表している。
図5を参照すると、第2の例に係るLOAD122は、図4に示す第1の例に係る構成に加え、周波数変換部132a〜周波数変換部132cと出力端子との間にインダクタLとキャパシタCとからなるLCタンク共振回路を備えている。第2の例に係るLOAD122は、インダクタLのインダクタンスとキャパシタCの静電容量とをそれぞれ所定の値に設定する(すなわち、共振周波数を設定する)ことによって、逓倍クロック信号のサンプリング周波数によって生じるイメージを抑圧することができる。
なお、第1変調回路110aは、図5に示す第2の例に係るLOAD122を備えることによって、逓倍クロック信号のサンプリング周波数によって生じるイメージを抑圧することができるが、当該イメージを抑圧する方法は、上記に限られない。例えば、第1変調回路110aを備える通信装置100は、直交変調部102の後段(増幅部106の前段)に誘電体を利用した共振素子や、セラミックフィルタなどを備えることもできる。上記の構成であっても、逓倍クロック信号のサンプリング周波数によって生じるイメージを抑圧することができる。
LOAD122は、例えば、図4、図5に示す構成によって、周波数変換部132a〜周波数変換部132cそれぞれから出力されるRF信号(出力電流)を加算し、加算された出力RF信号(出力信号)を出力することができる。
本発明の実施形態の第1の例に係る第1変調回路110aは、図2に示す構成によって、FIRフィルタにおけるタップ係数の乗算や加算の処理をRF領域において行うことができる。したがって、第1変調回路110aは、例えば、以下の(1)、(2)に示す効果を奏することができる。
(1)第1変調回路110aは、FIRフィルタのタップ係数をアナログ的に可変とすることができる。よって、第1変調回路110aは、タップ係数を整数だけではなく、実数とすることができる。
(2)デジタル回路にてフィルタを実現する従来の技術を用いる装置のように、加算回路、乗算回路における遅延は問題とならない。よって、加算回路、乗算回路における遅延に留意する必要がないので、デジタルフィルタの設計が容易となる。
また、第1変調回路110aは、図2に示す構成によって、サンプリング部130におけるオーバーサンプリングと、遅延部134aおよび遅延部134bにおける信号の遅延処理とをデジタル的な動作(デジタル領域の処理)とすることができる。したがって、第1変調回路110aは、デジタル回路にてフィルタを実現する従来の技術を用いる装置よりも、より低消費電力化を図ることができる。
さらに、第1変調回路110aは、図5に示すLOAD122を備えることによって、オーバーサンプリングに起因する周波数のイメージを抑圧することができる。
上記のように第1変調回路110aは、デジタル領域とRF領域とに処理を分けることによって、オーバーサンプリング後の信号の加算や乗算をRF領域で行うことができる。したがって、第1変調回路110aは、数100MHz〜数GHzのような超広帯域においても変調を行うことができる。
〔第1変調回路110aの出力スペクトラムの一例〕
ここで、本発明の実施形態の第1の例に係る第1変調回路110aの出力スペクトラムの一例を示す。図6は、本発明の実施形態の第1の例に係る第1変調回路110aの周波数特性の一例を示す説明図である。
第1変調回路110aにおけるFIRフィルタの伝達関数は、例えば、以下の数式1で表される。
Figure 2010010794
・・・(数式1)
図2に示す第1変調回路110aでは、周波数変換部132a〜周波数変換部132c(MIX1〜MIX3)において周波数変換がなされているので、数式1に示す伝達関数の中心周波数(0[Hz])は基準信号LOの周波数となる(図6)。ここで、図6に示すfLOは基準信号LOの周波数であり、fsはベースバンド信号(入力デジタル信号)のサンプリング周波数を示している。また、図6を参照すると、第1変調回路110aは、NULL点がfsを中心に左右対称に配置され、fLOから2×fs/3、4×fs/3にNULL点が生じる周波数特性を有していることが分かる。
図7は、本発明の実施形態の第1の例に係る第1変調回路110aの出力スペクトラムの一の例を示す説明図である。ここで、図7は、デジタル化してあるベースバンド信号(入力デジタル信号)のサンプリング周波数を2.6[GHz]、逓倍クロック信号のサンプリング周波数を5.2[GHz]、基準信号LOの周波数を15[GHz]とした場合における例を示している。また、図7は、第1変調回路110aの周波数変換部132a〜周波数変換部132cそれぞれに基準電流Irefを入力した場合(すなわち、重み付け係数W=1.0)における例を示している。つまり、図7は、周波数変換部132a〜周波数変換部132cそれぞれに同一の大きさの入力電流を入力している場合における例であり、これは、第1変調回路110aにおける各タップのタップ係数が等しく設定されていることに相当する。
また、図7のAに示す波形は、図6に示す第1変調回路110aの周波数特性を示している。また、図7のBに示す波形は、デジタル化してあるベースバンド信号(入力デジタル信号)をフィルタ処理せずに周波数変換をした場合の出力スペクトラムを示している。そして、図7のCに示す波形は、デジタル化してあるベースバンド信号(入力デジタル信号)を図2に示す第1変調回路110aにてフィルタ処理した場合の出力スペクトラムを示している。
図7のBの波形およびCの波形に示すように、第1変調回路110aは、フィルタ処理を行うことによってデジタル化してあるベースバンド信号のサンプリング周波数によって生じるイメージを17[dB]以上抑圧することができる。
〔本発明の実施形態に係る変調方法〕
次に、本発明の実施形態に係る変調方法について説明する。図8は、本発明の実施形態に係る変調方法の一例を示す流れ図である。なお、以下では、図8に示す変調方法を第1変調回路110aが行うものとして説明する。
第1変調回路110aは、入力された入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、第1オーバーサンプリング信号(デジタル信号)を出力する(S100)。ここで、第1変調回路110aは、例えば、D−FFを用いることによってオーバーサンプリングを行うが、上記に限られない。
第1変調回路110aは、ステップS100において出力された第1オーバーサンプリング信号を第1RF信号(第1の高調波信号)に周波数変換する(S102)。ここで、ステップS102の処理は、FIRフィルタにおけるタップ係数の乗算処理をRF領域において行うことに相当する。また、第1変調回路110aは、例えば、ギルバートセルミキサを用いることによって、第1オーバーサンプリング信号を第1RF信号へと変換することができるが、上記に限られない。第1変調回路110aがギルバートセルミキサを用いてステップS102の処理を行う場合には、当該ギルバートセルミキサに入力される入力電流Iref×Wの重み付け係数Wが、タップ係数に相当する。
第1変調回路110aは、ステップS100において出力された第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させて第2オーバーサンプリング信号(デジタル信号)に変換する(S104)。ここで、第1変調回路110aは、例えば、D−FFを用いることによって第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させることができるが、上記に限られない。
なお、図8では、ステップS102の処理の後にステップS104の処理が行われる例を示しているが、第1変調回路110aは、ステップS102の処理とステップS104の処理とをそれぞれ独立に行うことができる。したがって、第1変調回路110aは、例えば、ステップS104の処理の後にステップS102の処理を行うことができ、また、ステップS102の処理とステップS104の処理とを同期して行うこともできる。
第1変調回路110aは、ステップS104において出力された第2オーバーサンプリング信号を第2RF信号(第2の高調波信号)に周波数変換する(S106)。ここで、第1変調回路110aは、ステップS102と同様に、例えば、ギルバートセルミキサを用いることによって、第2オーバーサンプリング信号を第2RF信号へと変換することができる。
第1変調回路110aは、ステップS104において出力された第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させて第3オーバーサンプリング信号(デジタル信号)に変換する(S108)。ここで、第1変調回路110aは、ステップS104と同様に、例えば、D−FFを用いることによって第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させることができる。
なお、図8では、ステップS106の処理の後にステップS108の処理が行われる例を示しているが、第1変調回路110aは、ステップS106の処理とステップS108の処理とをそれぞれ独立に行うことができる。したがって、第1変調回路110aは、例えば、ステップS108の処理の後にステップS106の処理を行うことができ、また、ステップS106の処理とステップS108の処理とを同期して行うこともできる。
第1変調回路110aは、ステップS108において出力された第3オーバーサンプリング信号を第3RF信号(第3の高調波信号)に周波数変換する(S110)。ここで、第1変調回路110aは、ステップS102と同様に、例えば、ギルバートセルミキサを用いることによって、第3オーバーサンプリング信号を第3RF信号へと変換することができる。
第1変調回路110aは、ステップS102において変換された第1RF信号、ステップS106において変換された第2RF信号、およびステップS110において変換された第3RF信号を加算して出力RF信号(出力信号)を出力する(S112)。ここで、ステップS112の処理は、FIRフィルタにおける各タップの出力の加算処理をRF領域において行うことに相当する。また、第1変調回路110aは、例えば、図4や図5に示すLOAD122を用いることによって第1RF信号〜第3RF信号を加算することができるが、上記に限られない。
第1変調回路110aは、例えば、図8に示す方法を用いることによって、アップサンプリングをデジタル領域で行い、FIRフィルタにおけるタップ係数の乗算や加算の処理をRF領域において行うことができる。上記のように第1変調回路110aがデジタル領域における処理とRF領域における処理とに分けて処理することによって、第1変調回路110aでは、オーバーサンプリング後の信号の加算や乗算における遅延の発生などの好ましくない事象の発生が防止される。したがって、第1変調回路110aは、数100MHz〜数GHzのような超広帯域においても変調を行うことができる。
[第2の構成例]
上記では、本発明の実施形態に係る変調回路の第1の構成例として、数式1に示すようにタップ数が3のFIRフィルタで構成される第1変調回路110aについて説明した。しかしながら、本発明の実施形態に係る変調回路は、上記に限られない。例えば、本発明の実施形態に係る変調回路は、NULL点の数や周波数配置を適宜設定可能なFIRフィルタとして機能する構成をとることもできる。ここで、FIRフィルタにおけるNULL点は、タップ数において決まり、また、FIRフィルタにおける周波数配置は、タップ係数により決まる。したがって、本発明の実施形態に係る変調回路におけるFIRフィルタの伝達関数は、数式1の伝達関数を一般化することによって、例えば以下の数式2で表される。ここで、数式2に示すαm(mは、1以上の整数)はタップ係数を示しており、数式2のZ(n)の数は、タップ数を示している。
Figure 2010010794
・・・(数式2)
以下、数式2を実現することが可能な、本発明の実施形態に係る第1変調回路の第2の構成例(以下、「第1変調回路210a」とよぶ場合がある。)について説明する。図9は、本発明の実施形態に係る第1変調回路の第2の例を示す説明図である。
図9を参照すると、第1変調回路210aは、基本的な構成は、図2に示す第1の例に係る第1変調回路110aと同様の構成を有するが、以下の(i)、(ii)に示す点が異なる。
(i)フィルタ部120の数
上述したように、フィルタ部120は、FIRフィルタにおけるタップに相当する。つまり、図9に示す第1変調回路210aは、n+1個のタップを備えている構成といえる。ここで、n=2の場合には、第1変調回路210aにおけるFIRフィルタのタップ数は、図2に示す第1の例に係る第1変調回路110aと同様となる。また、n>2とすることによって、第1変調回路210aは、図2に示す第1の例に係る第1変調回路110aよりも多くのNULL点が設けられるFIRフィルタを実現することができる。
(ii)周波数変換部132それぞれに入力される入力電流Iref×Wの大きさ
上述したように、周波数変換部132における周波数変換処理は、FIRフィルタにおけるタップ係数の乗算処理をRF領域において行うことに相当する。また、上述したように、周波数変換部132は、例えば、図3に示すようにギルバートセルミキサで構成され、当該ギルバートセルミキサは、入力される入力電流Iref×Wにより出力電流が制御される。そして、周波数変換部132がギルバートセルミキサで構成される場合には、基準電流Irefに乗算される重み付け係数Wが、タップ係数に相当する。
したがって、第1変調回路210aでは、周波数変換部132それぞれに入力される入力電流Iref×Wの大きさ、すなわち重み付け係数Wの値を周波数変換部132ごとに変えることによって、数式2に示すタップ係数αmを設定することができる。つまり、重み付け係数Wは、数式2に示すタップ係数αmと等しいものとして扱うことができる。
第1変調回路210aは、上記(i)、(ii)に示す点が図2に示す第1の例に係る第1変調回路110aと異なるが、基本的な構成は第1変調回路110aと同様である。つまり、第2の例に係る第1変調回路210aは、アップサンプリングをデジタル領域で行い、FIRフィルタにおけるタップ係数の乗算や加算の処理をRF領域において行うことができる。したがって、第1変調回路210aは、第1の例に係る第1変調回路110aと同様に、数100MHz〜数GHzのような超広帯域においても変調を行うことができる。
〔第1変調回路210aの出力スペクトラムの一例〕
図10は、本発明の実施形態の第2の例に係る第1変調回路210aの出力スペクトラムの他の例を示す説明図である。ここで、図10は、第1の例に係る第1変調回路210aと同様に、タップ数を3とした場合における出力スペクトラムを示している。また、図10は、図7と同様に、デジタル化してあるベースバンド信号(入力デジタル信号)のサンプリング周波数を2.6[GHz]、逓倍クロック信号のサンプリング周波数を5.2[GHz]、基準信号LOの周波数を15[GHz]とした場合における例を示している。
また図10は、第1変調回路210aの周波数変換部132aおよび周波数変換部132cに入力される入力電流を基準電流Iref(重み付け係数W1=W3=1.0)とし、周波数変換部132bに入力される電流を1.2Iref(重み付け係数W2=1.2)とした例を示している。つまり、図10は、周波数変換部132a〜周波数変換部132cにそれぞれ所定の大きさの入力電流(Iref0、Iref1、Iref2)を入力している場合における例であり、これは、第1変調回路210aにおけるタップ係数をタップごとに設定していることに相当する。
また、図10のDに示す波形は、デジタル化してあるベースバンド信号(入力デジタル信号)をフィルタ処理せずに周波数変換をした場合の出力スペクトラムを示している。図10のEに示す波形は、デジタル化してあるベースバンド信号(入力デジタル信号)を、上記のようにタップ係数が設定された第1変調回路210aにてフィルタ処理した場合の出力スペクトラムを示している。
図10と図7(第1の例に係る出力スペクトラム)とを比較すると、第1変調回路210aでは、NULL点がよりfsに近く配置されている。また、第1変調回路210aは、第1の例に係る第1変調回路110aよりも、さらにデジタル化したベースバンド信号のサンプリング周波数によって生じるイメージを抑圧していることが分かる。
[第3の構成例]
上記では、本発明の実施形態に係る変調回路として第1の構成例および第2の構成例を示したが、本発明の実施形態に係る変調回路は、上記に限られない。そこで、次に、本発明の実施形態に係る変調回路として、複素FIRフィルタとして機能する第3の例に係る第1変調回路310aについて説明する。
以下に示す数式3は、上記数式2の実数で表されるタップ係数αmを複素数で表されるタップ係数αm_r+iαm_iに変換した複素FIRフィルタにおける伝達関数である。
Figure 2010010794
・・・(数式3)
また、数式1と同様に、タップ数を3とした場合には、複素FIRフィルタにおける伝達関数は、以下の数式4で表される。ここで、数式4に示すα1、α2、およびα3は、それぞれα=αm_r+iαm_i(m=1、2、3)を示している。
Figure 2010010794
・・・(数式4)
上記数式3、数式4に示すように、複素FIRフィルタの伝達関数は、上記数式1、数式2に示す伝達関数と同様の形で表される。
図11は、本発明の実施形態に係る第1変調回路の第3の例を示す説明図である。ここで、図11に示す第3の例に係る第1変調回路(以下、「第1変調回路310a」という。)は、図2に示す第1の例に係る第1変調回路110aと同様に、タップ数が3である場合を示している。また、以下では、第1変調回路310aに直交座標で表現される複素数であるQ信号およびI信号(直交ベースバンド信号)が入力されるものとして説明する。また、以下では、第3の例に係るQ信号およびI信号がデジタル信号であるとして説明するが、上記に限られず、アナログ信号であってもよい。なお、図11では、基準信号LOおよび基準信号LO’が一つの信号線で供給されることを示しているが、これは便宜上示したものであり、例えば、基準信号LOおよび基準信号LO’は、それぞれ別の信号線で供給される。
図11を参照すると、第1変調回路310aは、サンプリング部130と、周波数変換部320aと、フィルタ部322aと、フィルタ部322bと、LOAD122aと、LOAD122bとを備える。なお、図11では、数式4に示すタップ係数α1、α2、およびα3が第1変調回路310aに入力される例を示しているが、上記に限られない。例えば、図9に示す第2の例に係る第1変調回路210aにように、入力電流が第1変調回路310aに入力されてもよい。
サンプリング部130は、図2に示すサンプリング部130と同様の構成を有し、逓倍クロック信号(CLK×2)に基づいてQ信号およびI信号をそれぞれオーバーサンプリングし、Q信号、I信号それぞれに対応する第1オーバーサンプリング信号を出力する。
周波数変換部320a(cxMIX1)は、第1オーバーサンプリング信号としてのQ信号、I信号と複素係数α1とをそれぞれ乗算し、基準信号LOの周波数に基づいて周波数変換する。
〔周波数変換部320aの構成例〕
図12は、本発明の実施形態に係る第1変調回路の第3の例が備える周波数変換部320aの構成の一例を示す説明図である。ここで、図12では、図1に示す移相部104を示しているが、これは、便宜上示したものであり、基準信号LOが周波数変換部132aおよび周波数変換部132dに供給され、また、基準信号LO’が周波数変換部132bおよび周波数変換部132cに供給されることを示している。また、図12では、タップ係数に対応するα1を実部α1_rと虚部α1_iとして表しており、α1は、周波数変換部132a〜周波数変換部132dそれぞれに入力される入力電流を供給する電流源222a〜222dに入力されることを示している。なお、図12に示す電流源222a〜222dが、例えば、周波数変換部320aの外部や、第1変調回路310aの外部に設けられてもよいことは、言うまでもない。
周波数変換部320aは、例えば、ギルバートセルミキサで構成される周波数変換部132a〜周波数変換部132dと、周波数変換部132a〜周波数変換部132dからの出力を合成する加算器324a、加算器324bで構成される。よって、周波数変換部320aは、第1オーバーサンプリング信号としてのQ信号、I信号と複素係数α1とをそれぞれ乗算し基準信号LOの周波数で周波数変換して、Q信号、I信号にそれぞれ対応する第1RF信号を出力することができる。なお、本発明の実施形態に係る周波数変換部320aの構成が図12に示す構成に限られないことは、言うまでもない。
再度図11を参照して、第1変調回路310aの構成について説明する。フィルタ部322aは、遅延部134aと、周波数変換部320bとから構成される。
遅延部134aは、図2に示す遅延部134aと同様の構成を有し、第1オーバーサンプリング信号としてのQ信号、I信号それぞれをΔT分遅延させた第2オーバーサンプリング信号としてのQ信号、I信号を出力する。
周波数変換部320bは、周波数変換部320aと同様の構成を有する。周波数変換部320bは、第2オーバーサンプリング信号としてのQ信号、I信号と複素係数α2とをそれぞれ乗算し、基準信号LOの周波数で周波数変換する。よって、周波数変換部320bは、Q信号、I信号にそれぞれ対応する第2RF信号を出力することができる。
フィルタ部322aは、上記の構成によって、Q信号、I信号にそれぞれ対応する第2RF信号を出力することができる。
フィルタ部322bは、フィルタ部322aと同様の構成を有し、遅延部134bと、周波数変換部320cとから構成される。
遅延部134bは、第2オーバーサンプリング信号としてのQ信号、I信号それぞれをΔT分遅延させた第3オーバーサンプリング信号としてのQ信号、I信号を出力する。
周波数変換部320cは、周波数変換部320aと同様の構成を有する。周波数変換部320cは、第3オーバーサンプリング信号としてのQ信号、I信号と複素係数α3とをそれぞれ乗算し、基準信号LOの周波数で周波数変換する。よって、周波数変換部320cは、Q信号、I信号にそれぞれ対応する第3RF信号を出力することができる。
LOAD122aは、図2に示すLOAD122と同様の構成を有する。よって、LOAD122aは、周波数変換部320a〜周波数変換部320cそれぞれから出力されるI信号に対応するRF信号(出力電流)を加算し、I信号に対応する出力RF信号を出力することができる。
LOAD122bは、図2に示すLOAD122と同様の構成を有する。よって、LOAD122bは、周波数変換部320a〜周波数変換部320cそれぞれから出力されるQ信号に対応するRF信号(出力電流)を加算し、Q信号に対応する出力RF信号を出力することができる。
〔第1変調回路310aの周波数特性〕
図13は、本発明の実施形態の第3の例に係る第1変調回路310aの周波数特性を示す説明図である。ここで、図13に示すFは、図6に示す周波数特性に対応する波形である。また、図13に示すGは、図11に示す第1変調回路310aの周波数特性、すなわち複素FIRフィルタの周波数特性に対応する波形である。
図13に示すように、第1変調回路310aは、周波数がシフトしてはいるが、図6に示す第1の例に係る第1変調回路110aにおける周波数特性と同様の周波数特性を有してることが分かる。なお、理論的には、数式1に示すzを以下の数式5のように変換することによって、数式1のタップ係数を複素数に変換することができる。ここで、数式5のfshiftは周波数のシフト量、ΔTは逓倍したクロック信号の1周期の時間をそれぞれ示している。
Figure 2010010794
・・・(数式5)
第3の例に係る第1変調回路310aは、上記のように、基本的に第1の例に係る第1変調回路110aと同様の周波数特性する。また、図11に示すように、第1変調回路310aは、アップサンプリングをデジタル領域で行い、複素FIRフィルタにおけるタップ係数の乗算や加算の処理をRF領域において行う。したがって、第1変調回路310aは、第1の例に係る第1変調回路110aと同様に、数100MHz〜数GHzのような超広帯域においても変調を行うことができる。
以上のように、本発明の実施形態に係る変調回路は、例えば、上述した第1の例〜第3の例に係る構成をとる。したがって、本発明の実施形態に係る変調回路は、デジタル領域における処理とRF領域における処理とに変調に係る処理を分けることにより、超広帯域においても変調を実現することができる。
(本発明の実施形態の変調回路に係るプログラム)
コンピュータを、本発明の実施形態に係る変調部(第1の例に係る第1変調回路110a/第2の例に係る第1変調回路210a/第3の例に係る第1変調回路310aに対応する。)として機能させるためのプログラムによって、デジタル領域における処理とRF領域における処理とに変調に係る処理を分けることにより、超広帯域においても変調を実現することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記では、コンピュータを、本発明の実施形態に係る変調部(変調回路に対応)として機能させるためのプログラム(コンピュータプログラム)が提供されることを示したが、本発明の実施形態は、さらに、上記プログラムを記憶させた記憶媒体も併せて提供することができる。
上述した構成は、本発明の実施形態の一例を示すものであり、当然に、本発明の技術的範囲に属するものである。
本発明の実施形態に係る通信装置を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る第1変調回路の第1の例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る周波数変換部の構成の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るLOAD(加算部)の第1の例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るLOAD(加算部)の第2の例を示す説明図である。 本発明の実施形態の第1の例に係る第1変調回路の周波数特性を示す説明図である。 本発明の実施形態の第1の例に係る第1変調回路の出力スペクトラムの一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る変調方法の一例を示す流れ図である。 本発明の実施形態に係る第1変調回路の第2の例を示す説明図である。 本発明の実施形態の第2の例に係る第1変調回路の出力スペクトラムの一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る第1変調回路の第3の例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係る第1変調回路の第3の例が備える周波数変換部の構成の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態の第3の例に係る第1変調回路の周波数特性を示す説明図である。
符号の説明
100 通信装置
102 直交変調部
104 移相部
106 増幅部
108 通信アンテナ
110a、210a、310a 第1変調回路
110b 第2変調回路
112 合成部
120、322 フィルタ部
122 LOAD
130 サンプリング部
132、320 周波数変換部
134 遅延部

Claims (9)

  1. 基準クロックが逓倍された逓倍クロック信号に基づいて入力される入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号を出力するサンプリング部と;
    前記第1オーバーサンプリング信号と所定の位相を有する基準信号とに基づいて前記第1オーバーサンプリング信号を周波数変換し、第1の高周波信号を出力する第1周波数変換部と;
    前記第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第2オーバーサンプリング信号が周波数変換された第2の高周波信号を出力する第1フィルタ部と;
    前記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第3オーバーサンプリング信号が周波数変換された第3の高周波信号を出力する第2フィルタ部と;
    前記第1の高周波信号、前記第2の高周波信号、および前記第3の高周波信号を加算して出力信号を出力する加算部と;
    を備える、変調回路。
  2. 前記第1フィルタ部、前記第2フィルタ部それぞれは、
    入力される前記第1オーバーサンプリング信号または前記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させて前記第2オーバーサンプリング信号または前記第3オーバーサンプリング信号を出力する遅延部と;
    前記第2オーバーサンプリング信号または前記第3オーバーサンプリング信号と、前記基準信号とに基づいて前記第2の高周波信号または前記第3の高周波信号を出力する第2周波数変換部と;
    を備える、請求項1に記載の変調回路。
  3. 前記第1周波数変換部および前記第2周波数変換部には、基準電流にそれぞれ所定の重み付け係数が乗算された入力電流が入力される、請求項2に記載の変調回路。
  4. 前記第1周波数変換部および前記第2周波数変換部それぞれには、基準電流に同一の重み付け係数が乗算された同一の大きさの入力電流が入力される、請求項2に記載の変調回路。
  5. 入力される信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された信号と前記基準信号とに基づいて、前記1クロック分遅延された信号が周波数変換された高周波信号を出力するフィルタ部を、前記第2フィルタ部の後段に1または2以上さらに備え、
    前記加算部は、前記第1の高周波信号、前記第2の高周波信号、前記第3の高周波信号、および1または2以上の前記フィルタ部からそれぞれ出力される高周波信号を加算して前記出力信号を出力する、請求項1に記載の変調回路。
  6. 前記加算部は、所定のインダクタンスを有するインダクタと所定の静電容量を有するキャパシタとで構成される共振回路を備える、請求項1に記載の変調回路。
  7. 基準クロックが逓倍された逓倍クロック信号に基づいて入力される入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号を出力するステップと;
    前記第1オーバーサンプリング信号と所定の位相を有する基準信号とに基づいて前記第1オーバーサンプリング信号を周波数変換し、第1の高周波信号を出力するステップと;
    前記第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第2オーバーサンプリング信号が周波数変換された第2の高周波信号を出力するステップと;
    前記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第3オーバーサンプリング信号が周波数変換された第3の高周波信号を出力するステップと;
    前記第1の高周波信号、前記第2の高周波信号、および前記第3の高周波信号を加算して出力信号を出力するステップと;
    を有する、変調方法。
  8. 基準クロックが逓倍された逓倍クロック信号に基づいて入力される入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号を出力するステップ;
    前記第1オーバーサンプリング信号と所定の位相を有する基準信号とに基づいて前記第1オーバーサンプリング信号を周波数変換し、第1の高周波信号を出力するステップ;
    前記第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第2オーバーサンプリング信号が周波数変換された第2の高周波信号を出力するステップ;
    前記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第3オーバーサンプリング信号が周波数変換された第3の高周波信号を出力するステップ;
    前記第1の高周波信号、前記第2の高周波信号、および前記第3の高周波信号を加算して出力信号を出力するステップ;
    をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  9. 所定の位相を有する基準信号が入力され、前記基準信号と、前記基準信号と直交する直交基準信号とを出力する移相部と;
    前記基準信号と、基準クロックが逓倍された逓倍クロック信号と、入力される第1入力デジタル信号とに基づいて、前記第1入力デジタル信号が高周波信号に周波数変換された第1出力信号を出力する第1変調部と;
    前記直交基準信号と、前記逓倍クロック信号と、前記第1入力デジタル信号と位相が直交する第2入力デジタル信号とに基づいて、前記第2入力デジタル信号が高周波信号に周波数変換された第2出力信号を出力する第2変調部と;
    前記第1出力信号と前記第2出力信号とを合成して第3出力信号を出力する合成部と;
    前記第3出力信号に応じた信号を外部装置へと送信する通信アンテナと;
    を備え、
    前記第1変調部および前記第2変調部それぞれは、
    前記逓倍クロック信号に基づいて入力される前記第1入力デジタル信号または前記第2入力デジタル信号をオーバーサンプリングし、オーバーサンプリングされた第1オーバーサンプリング信号を出力するサンプリング部と;
    前記第1オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第1オーバーサンプリング信号を周波数変換し、第1の高周波信号を出力する第1周波数変換部と;
    前記第1オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第2オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第2オーバーサンプリング信号が周波数変換された第2の高周波信号を出力する第1フィルタ部と;
    前記第2オーバーサンプリング信号を1クロック分遅延させ、1クロック分遅延された第3オーバーサンプリング信号と前記基準信号とに基づいて前記第3オーバーサンプリング信号が周波数変換された第3の高周波信号を出力する第2フィルタ部と;
    前記第1の高周波信号、前記第2の高周波信号、および前記第3の高周波信号を加算して前記第1出力信号または前記第2出力信号を出力する加算部と;
    を備える、通信装置。
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