JP2003179513A - 復調装置 - Google Patents

復調装置

Info

Publication number
JP2003179513A
JP2003179513A JP2002269820A JP2002269820A JP2003179513A JP 2003179513 A JP2003179513 A JP 2003179513A JP 2002269820 A JP2002269820 A JP 2002269820A JP 2002269820 A JP2002269820 A JP 2002269820A JP 2003179513 A JP2003179513 A JP 2003179513A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
mixer
signal
output
segment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002269820A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003179513A5 (ja
Inventor
Ippei Jinno
一平 神野
Hiroaki Ozeki
浩明 尾関
Yasuo Oba
康雄 大場
Akira Fujishima
明 藤島
Mineyuki Iwaida
峰之 岩井田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2002269820A priority Critical patent/JP2003179513A/ja
Publication of JP2003179513A publication Critical patent/JP2003179513A/ja
Publication of JP2003179513A5 publication Critical patent/JP2003179513A5/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Superheterodyne Receivers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ISDB−T変調信号の部分受信を行う復調
装置において、VHFからUHFまでの広帯域な受信を
可能とし、かつ、受信セグメント位置によらずイメージ
除去性能を劣化させない選択度の高い復調装置を実現す
る。 【解決手段】 ミキサ63とPLL64を用いて、受信
信号に対して受信周波数帯域よりも高い第1の中間周波
数に周波数変換する。次にミキサ67,68及び移相器
70で構成される直交ミキサを用いて、ミキサ63の出
力をベースバンド帯の第2の中間周波数に周波数変換す
る。このとき、受信セグメント位置に応じて直交ミキサ
に供給するPLL64の局部発振信号の周波数を、第1
の中間周波数の上側か下側かに切換制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地上ディジタル放
送における復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の復調装置として、特許文献1に記
載されたものがある。以下、図面を参照してこの発明に
関連する従来技術を説明する。図14は特許文献1に記
載された第1の従来例の復調装置の構成図である。この
復調装置はISDB−T受信機として用いられ、アンテ
ナ1、RFアンプ2、ミキサ7,8、PLL9、分周器
10、低域通過フィルタ(LPF)11,12、移相器
13,14、加算器15、帯域通過フィルタ(BPF)
16、ベースバンドアンプ(BBアンプ)17、LPF
18、ADコンバータ(ADC)19、OFDM復調器
20、トランスポートストリーム出力端子(TS出力端
子)21を含んで構成される。
【0003】アンテナ1にはISDB−T信号が入力さ
れる。ISDB−Tは2003年から日本国内で放送が
開始される予定の地上デジタル放送の規格である。UH
F帯では、帯域幅429kHzのセグメントを13個連
結してOFDM変調し、このOFDM信号を6MHzの
帯域で伝送するTV放送が予定されている。従来の家庭
のTVに置き換わる据置型の受信機では、この13セグ
メント全体を受信し、ハイビジョンの放送サービス等を
享受できる。またこの13セグメントの中心1セグメン
トのみを部分受信することも可能な伝送方式となってい
る。この場合、簡易な構成の携帯受信機向けのサービス
が可能となる。
【0004】一方、VHF帯では、同様に帯域幅429
kHzのセグメントを8個又は12個連結してOFDM
変調し、この信号をそれぞれ4MHz又は6MHzの帯
域で伝送する音声放送が予定されている。音声放送は各
セグメントが独立のサービスとなっている。この場合の
仕様では、任意のセグメントを1個切り出して部分受信
するようになっている。TVと同様に簡易な構成の携帯
受信機向けのサービスが可能となる。
【0005】図14の構成を有する復調装置は、上記の
TV放送や音声放送の1セグメントの部分受信を行うも
のである。アンテナ1で受信したISDB−T信号は、
RFアンプ2で増幅されて、ミキサ7,8で構成される
直交ミキサに入力される。PLL9では所定の周波数の
発振信号が生成され、この発振信号が分周器10に供給
される。分周器10は、部分受信したいセグメントの中
心周波数よりも例えば500kHzだけ高く、かつ位相
が互いに90°異なる2つの信号に分周する。この分周信
号はミキサ7、8に局部発振信号として供給される。
【0006】分周器10では、分周動作により90°の位
相差を高精度に得るために、4分周方式が用いられる。
中心周波数fRFのセグメントを受信する場合、PLL9
の発振周波数は、4×(fRF+500kHz)となる。
PLL9の発振周波数範囲は2分周を利用すると狭くで
きる。この分周方法は、必要な周波数の2倍の周波数の
平衡信号を生成し、この正相,逆相の信号を2分周する
ことにより、90°の位相差を有する信号を生成するもの
である。この分周方法は4分周に比べると直交精度は劣
る。この場合、PLL9の発振周波数は、2×(fRF+
500kHz)となる。こうして、ミキサ回路7、8は
受信信号を位相が互いに90°異なる2つの中間周波信号
に変換する。こうして互いに直交するI軸及びQ軸の5
00kHzの中間周波信号が生成される。
【0007】そして、ミキサ7、8からの中間周波信号
がLPF11,12を通じて移相器13、14に供給さ
れる。移相器13はミキサ7の出力であるI軸の中間周
波信号をφだけ移相する。移相器14はミキサ8の出力
であるQ軸の中間周波信号を(φ+90°)だけ移相す
る。この移相後の中間周波信号は加算器15に供給され
る。加算器15は移相器13の出力と移相器14の出力
とを加算することにより、イメージ信号成分を相殺し、
希望波信号成分だけを有する中間周波信号を出力する。
【0008】ここで復調装置で重要な機能を発揮する直
交ミキサ及びイメージ除去ミキサについて説明をしてお
く。図15及び図16はイメージ除去ミキサの構成を示
す機能ブロック図である。図15は下側波キャンセルを
行う場合の機能ブロック図であり、図16は上側波キャ
ンセルを行う場合の機能ブロック図である。
【0009】図15に示すイメージ除去ミキサ30A
は、第1のミキサ31a、第2のミキサ31b、局部発
振器32、第1の移相器33、第1のローパスフィルタ
(LPF)34a、第2のLPF34b、第2の移相器
35A、加算器36を含んで構成される。角周波数pの
入力信号で、角周波数ωの信号を振幅変調すると、変調
信号として cos(ω−p)tの成分と、cos ωtの成分
と、cos (ω+p)tの成分とが得られる。cos (ω+
p)tを上側波と呼び、cos (ω−p)tを下側波と呼
ぶ。但しω>pとする。
【0010】局部発振器32はcos ωtの基準信号を発
振する。移相器33はcos ωtを入力し、cos ωtを出
力すると共に、位相が90°異なるsin ωtを出力する。
イメージ除去ミキサ30AにVin=cos (ω−p)t+
cos ωt+cos (ω+p)tが入力されると、ミキサ3
1aはVinにcos ωtを乗算する。LPF34aは乗算
信号の高域成分を除去し、周波数p以下の成分を通過さ
せる。この結果、下側波cos (ω−p)tに対し、cos
ptが抽出され、上側波cos (ω+p)tに対し、cos
ptが抽出される。
【0011】ミキサ31bはVinにsin ωtを乗算す
る。LPF34bは乗算信号の高域成分を除去し、周波
数p以下の成分を通過させる。この結果、下側波cos
(ω−p)tに対し、sin ptが抽出され、上側波cos
(ω+p)tに対し、−sin ptが抽出される。移相器
35AはLPF34bの出力sin pt、−sin ptに対
して位相を夫々90°進め、−cos pt、+cos ptに変
換する。加算器36は下側波の変換成分が入力される
と、+cos ptと−cos ptとを加算し、DC成分のみ
を出力する。また加算器36は上側波の変換成分が入力
されると、+cos ptと+cos ptとを加算し、2cos
ptの信号を出力する。こうして下側波がキャンセルさ
れ、上側波の成分のみが残留する。従って図15の回路
は下側波キャンセルのイメージ除去ミキサとなる。
【0012】図16に示すイメージ除去ミキサ30B
は、図15の移相器35Aを移相器35Bに置き換え、
90°位相を遅らせるようにしたものであり、その他の構
成要素は図15と同一である。この場合、上側波キャン
セルのイメージ除去ミキサが得られる。図15又は図1
6において、第1のミキサ31a、第2のミキサ31
b、局部発振器32、第1の移相器33で構成される回
路を直交ミキサと呼ぶ。
【0013】図17は在来のVHF帯において、アナロ
グTV信号が放送されているチャンネルと、アナログT
V信号が放送されていない空きチャンネルとを示すスペ
クトル図である。タブーチャンネル等の空きチャンネル
に、OFDM変調や他の変調方式からなる地上波デジタ
ル放送を提供する場合、デジタル放送のチャンネルの上
隣接周波数帯又は下隣接周波数帯に、在来のアナログT
V信号が位置することになる。図17(a)は地上デジ
タル音声放送の上側セグメントを受信する場合を示し、
図17(b)は下側セグメントを受信する場合を示す。
【0014】上記したPLL9の周波数設定の例は、図
17(b)に相当し、分周器10の出力が周波数変換の
局部発振周波数fLOである。この場合のイメージ除去動
作は局部発振周波数の上側の周波数成分を抑圧するとし
ている。イメージ除去型でない通常のミキサでの周波数
変換では、局部発振周波数の上側500kHzの値(f
LO+500kHz)と、下側500kHzの値(fLO−
500kHz)に位置する周波数成分は、共に500k
Hzの中間周波数に変換される。このような周波数変換
では互いに妨害が生じるため、周波数変換前にフィルタ
で不要な側の周波数成分を除去しておく必要がある。イ
メージ除去型ミキサは、このような周波数変換前のフィ
ルタを不要とする長所がある。しかし、分周器10で生
成する2つの局部発振信号の直交誤差や、移相器13,
14の間の直交誤差や、加算器15に入力されるI軸及
びQ軸の中間周波信号間の振幅差によってイメージ抑圧
度が劣化する。このため、30dBを超える高いイメー
ジ抑圧度を確保することは一般に困難となる。
【0015】図14において加算器15から出力された
中間周波信号はBPF16に与えられる。BPF16は
その中心周波数が500kHzであり、その通過帯域幅
は1セグメント帯域幅以上である。BPF16は隣接す
る他のセグメントや隣接チャンネルのアナログ放送信号
などの妨害信号成分を除去し、希望受信セグメントを選
択する。
【0016】BPF16の出力はベースバンドアンプ
(以下、BBアンプという)17に入力される。BBア
ンプ17はAGC制御機能を有する増幅器であり、入力
信号を設定された振幅まで増幅し、LPF18に与え
る。LPF18は不要な周波数成分を除去し、ADC1
9に与える。ADC19はLPF18の出力を中心周波
数500kHzに保持した状態でデジタル信号に変換す
る。
【0017】ADC19の出力はOFDM復調器20に
供給される。OFDM復調器20は、ISDB−Tの送
信時の変調処理に対応して、複素フーリエ変換、周波数
デインターリーブ、時間デインターリーブ、誤り訂正な
どの復調処理を行う。復調結果はトランスポートストリ
ーム(TS)としてTS出力端子21に出力される。後
段のバックエンド(図示せず)は、TSをデコードする
ことにより映像や音声を再生する。
【0018】ISDB−TのUHF帯のTV放送、及び
VHF帯の音声放送を受信する場合、受信機は90MH
z〜770MHzの広帯域の信号を受信する必要があ
る。従来例の構成では、直交検波の直交精度を確保する
ために受信周波数の2倍又は4倍の周波数で局部発振器
を発振させる。このために、局部発振器の発振周波数は
非常に広帯域となる。発振器の共振回路を内蔵するよう
にIC化を行う場合、複数のバンドに分割する必要があ
る。この場合、バンド数だけ共振回路が並列に必要にな
るため、回路規模が増加してチューナ部分をIC化する
ことが困難となる。また、分周器を用いずに移相器によ
り直交信号を生成する場合は、直交精度を広帯域に確保
するのが困難となる。以上の事情により、VHFからU
HFまでを広帯域に受信する復調装置を実現することが
要求されている。
【0019】この課題を解決するものとして、第2の従
来例としての特許文献2に記載された復調装置がある。
特許文献2に記載された復調装置の構成を図18に示
す。この復調装置は、RF入力端子41、RF−AGC
アンプ42、ミキサ43、第1のPLL44、第1のバ
ンドパスフィルタ(BPF)45、第1のミキサ46、
第2のミキサ47、第1のポリフェーズフィルタ(PO
LY PHASE)48、第2のPLL49、第2のポ
リフェーズフィルタ50、第2のバンドパスフィルタ
(BPF)51、IF−AGC52、出力端子53を含
んで構成される。
【0020】RF入力端子41から入力されたVHF,
UHFのRF信号は、その周波数帯が50〜860MH
zであり、RF−AGCアンプ42に入力されて増幅さ
れる。このRF−AGCアンプ42は、可変減衰回路と
低雑音増幅器(LNA)で構成される。RF−AGCア
ンプ42の出力はミキサ43に入力される。PLL44
は1270〜2080MHzの帯域の任意の周波数で発
振する局部発振器である。ミキサ43はRF−AGCア
ンプ42の出力と、PLL44の出力とを混合し、第1
の中間周波数fIF1に周波数変換する。第1の中間周波
数fIF1は1220MHzである。
【0021】BPF45は、周波数fIF1の信号成分を
通過させ、隣接信号を除去する。BPF45の出力はミ
キサ46,47に入力される。PLL49は1176M
Hzの基準信号を発振している。ポリフェーズフィルタ
48はPLL49の基準信号を90°位相差を有する2つ
の信号に変換し、夫々ミキサ46,47に与える。ミキ
サ46,47は、BPF45の周波数fIF1の信号を、
互いに直交するポリフェーズフィルタ48の出力信号を
用いて周波数変換を行う。
【0022】ポリフェーズフィルタ50は再び90°位相
差を設けてミキサ46、47の出力信号を合成すること
により、イメージ帯域の成分を除去する。ここで言うイ
メージ帯域とは、第2の中間周波信号の周波数をfIF2
とすると、(fIF1−2×fIF2)の周波数成分を指
す。イメージ除去型ミキサを用いない場合は、周波数f
IF1の場合と同様に周波数fIF2に変換される。fIF2
<<fIF1の場合、イメージ帯域にてBPF45の減衰
量が充分に確保できないため、減衰量を補完する目的で
イメージ除去ミキサが使用される。BPF51では、周
波数fIF2の第2の中間周波信号を通過させ、隣接信号
成分を除去する。この後、IF−AGCアンプ52は後
段の復調回路(図示せず)の最適入力レベルになるよう
に振幅を調整して、IF出力端子53に出力する。
【0023】以上より第2の従来例の復調装置では、固
定の周波数fIF1でイメージ除去を行う形式のため、イ
メージ除去の精度を確保しながら、VHF,UHFの広
帯域での受信が可能となる。
【0024】
【特許文献1】特開2001−77648号公報(図
5)
【特許文献2】米国特許第6,377,315 号
【0025】
【発明が解決しようとする課題】次に地上デジタル音声
放送(ISDB−TSB)を受信する場合を想定する。
地上デジタル音声放送は、1セグメントで独立したサー
ビスとなっているので、所望の1セグメントのみを受信
して復調処理をすることで、音声放送の受信が可能とな
る。前述した図17は、アナログTV放送の変則的な帯
域幅4MHzの特定チャンネルにおける地上デジタル音
声放送の周波数スペクトルを示す。この特定チャンネル
は7チャンネルを指し、東京や大阪では2003年の年
末から地上デジタル音声放送の実用化試験放送が実施さ
れる予定である。
【0026】このチャンネルでは8個のセグメントが連
結されて放送されており、図17(a)は、8セグメン
ト中の一番上のセグメントを受信する場合を示してい
る。このとき、上隣接のアナログTV放送の映像キャリ
ヤからの妨害を抑えるために、検波用の局部発振器(L
O)は受信セグメントの中心周波数fRFよりもfIFだけ
低い周波数に設定する。そして、イメージ除去ミキサは
fLOよりも下側の信号成分を抑圧するように動作させ
る。逆にLOを受信セグメントよりも中間周波数fIFだ
け高い周波数に設定し、イメージ除去ミキサでfLOより
も上側の信号成分を抑圧すると仮定すると、上隣接NT
SC信号の映像キャリヤを抑圧する必要が生じる。この
場合、妨害波の電力が相対的に大きい場合は十分な抑圧
ができない。従って、中間周波数fIFを500kHz程
度に設定し、少なくとも上端から1番目と2番目のセグ
メントを受信する場合は、図17(a)の形式の設定が
必要となる。
【0027】一方、図17(b)は、8セグメント中の
一番下のセグメントを受信する場合を示す。ここでは下
隣接のアナログTV放送の音声キャリヤからの妨害を抑
えるために、検波用のLOは受信セグメントの中心周波
数fRFよりもfIFだけ高い周波数に設定する。そして、
イメージ除去ミキサはfLOよりも上側の信号成分を抑圧
するように動作させる。逆にLOを受信セグメントより
も中間周波数fIFだけ低い周波数に設定し、イメージ除
去ミキサでfLOよりも下側の信号成分を抑圧すると仮定
すると、下隣接NTSC信号の音声キャリヤを抑圧する
必要が生じる。この場合、妨害波の電力が相対的に大き
い場合は十分な抑圧ができない。従って、中間周波数f
IFを500kHz程度に設定し、少なくとも下端から1
番目と2番目のセグメントを受信する場合は、図17
(b)の形式の設定が必要となる。
【0028】次に、地上デジタルTV放送のISDB−
Tの13セグメント全体や、DVB−T等のOFDM信
号を受信する場合を想定する。図19(a)は、下隣接
NTSCが存在する場合の周波数スペクトル図である。
イメージ除去ミキサの局部発振周波数fLOを、fLO=f
RF+fIFの関係に設定する。この場合、隣接NTSC信
号はイメージ帯域外となり、イメージ妨害が軽減され
る。同様に、図19(b)は上隣接NTSCが存在する
場合を示す。イメージ除去ミキサの局部発振周波数fLO
を、fLO=fRF−fIFの関係に設定する。この場合、隣
接NTSC信号はイメージ帯域外となり、イメージ妨害
が軽減される。
【0029】以上説明したように、イメージ除去ミキサ
ではイメージ妨害を軽減するために、地上デジタル音声
放送の場合は受信するセグメント位置に応じて、イメー
ジ除去ミキサで除去するイメージ帯域を上側か下側かに
切換える必要がある。また地上デジタルTV放送の場合
は隣接妨害信号の位置に応じて、イメージ除去ミキサで
除去するイメージ帯域を上側か下側かに切換える必要が
ある。これを実現するためには、図14の移相器13,
14を入れ替えるか、または、移相器13,14の移相
量を切換える必要がある。ただし、この操作によりI軸
とQ軸の利得差が発生しやすくなり、結果的に十分なイ
メージ除去性能が得られなくなるという問題点が生じ
る。また図18の構成においても、BPF45での隣接
NTSC信号の減衰はほとんど得られないので、イメー
ジ除去の帯域の上下切替が必要となる。また同様に移相
器又は移相量の切替によるイメージ除去性能劣化の問題
が発生する。
【0030】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、VHFからUHFまでの広帯
域な受信を実現しつつ、イメージ除去性能に優れた高い
選択度を有する復調装置を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、複数のセグメントを連結してOFDM変調された受
信信号を受信周波数帯域よりも高い周波数に設定した第
1の中間周波数に周波数変換する第1のミキサと、前記
第1のミキサの出力を前記第1の中間周波数よりも低い
第2の中間周波数に周波数変換するイメージ除去用の第
2のミキサと、受信信号の一部のセグメントを選択して
受信するとき、前記セグメントの位置に応じて、前記第
1のミキサに供給する局部発振信号の周波数を、前記第
1の中間周波数の上側又は下側に切換える指示を出す制
御部と、を具備することを特徴とする。
【0032】本願の請求項2の発明は、請求項1記載の
第1のミキサ及び第2のミキサを2系列設け、各系列間
で局部発振器を共有し、受信信号の一部のセグメントを
選択して受信するとき、夫々の系列の第2のミキサの出
力を用いてデジタル復調を行い、各復調結果に基づいて
データを再生するようにしたことを特徴とする。
【0033】本願の請求項3の発明は、複数のセグメン
トを連結してOFDM変調された受信信号を受信周波数
帯域よりも高い周波数に設定した第1の中間周波数に周
波数変換する第1のミキサと、前記第1のミキサの出力
を、周波数オフセットを設定した局部発振信号を用いて
直交検波する第2のミキサと、受信信号の一部のセグメ
ントを選択して受信するとき、前記セグメントの位置に
応じて、前記周波数オフセットの符号を切り換える指示
を出す制御部と、を具備することを特徴とする。
【0034】本願の請求項4の発明は、請求項3記載の
第1のミキサ及び第2のミキサを2系列設け、各系列間
で局部発振器を共有し、受信信号の一部のセグメントを
選択して受信するとき、夫々の系列の第2のミキサの出
力を用いてデジタル復調を行い、各復調結果に基づいて
データを再生するようにしたことを特徴とする。
【0035】本願の請求項5の発明は、デジタル変調さ
れた受信信号を受信周波数帯域よりも高い周波数に設定
した第1の中間周波数に周波数変換する第1のミキサ
と、前記第1のミキサの出力を前記第1の中間周波数よ
りも低い第2の中間周波数に周波数変換するイメージ除
去用の第2のミキサと、隣接信号が存在する環境下でデ
ジタル変調された信号を受信するとき、前記隣接信号と
前記受信信号の相対位置に応じて、前記第1のミキサに
供給する局部発振信号の周波数を、前記第1の中間周波
数の上側又は下側に切り換える指示を出す制御部と、を
具備することを特徴とする。
【0036】本願の請求項6の発明は、請求項5記載の
第1のミキサ及び第2のミキサを2系列設け、各系列間
で局部発振器を共有し、隣接信号が存在する環境下でデ
ジタル変調された信号を受信するとき、夫々の系列の第
2のミキサの出力を用いてデジタル復調を行い、各復調
結果に基づいてデータを再生するようにしたことを特徴
とする。
【0037】本願の請求項7の発明は、デジタル変調さ
れた受信信号を受信周波数帯域よりも高い周波数に設定
した第1の中間周波数に周波数変換する第1のミキサ
と、前記第1のミキサの出力を、周波数オフセットを設
定した局部発振信号を用いて直交検波する第2のミキサ
と、隣接信号が存在する環境下でデジタル変調された信
号を受信するとき、前記隣接信号と前記受信信号の相対
位置に応じて、前記周波数オフセットの符号を切り換え
る指示を出す制御部と、を具備することを特徴とする。
【0038】本願の請求項8の発明は、請求項7記載の
第1のミキサ及び第2のミキサを2系列設け、各系列間
で局部発振器を共有し、隣接信号が存在する環境下でデ
ジタル変調された信号を受信するとき、夫々の系列の第
2のミキサの出力を用いてデジタル復調を行い、各復調
結果に基づいてデータを再生するようにしたことを特徴
とする。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る復調装置について、図面を参照しつつ説明する。
【0040】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1における復調装置60のブロック図である。この復
調装置60は1セグメントの部分受信を行う復調装置で
あり、アンテナ61、RFアンプ62、ミキサ63、P
LL64、BPF65、IFアンプ66、ミキサ67,
68、PLL69、移相器70、低域通過フィルタ(L
PF)71,72、移相器73,74、加算器75、帯
域通過フィルタ(BPF)76、ベースバンドアンプ
(BBアンプ)77、LPF78、ADコンバータ(A
DC)79、OFDM復調器80、トランスポートスト
リーム出力端子(TS出力端子)81、制御部82を含
んで構成される。
【0041】RFアンプ62はアンテナ61で受信した
ISDB−T信号を含むRF信号を増幅するアンプであ
る。ミキサ63(第1のミキサ)はPLL64から出力
された発振信号(局部発振周波数fLO1)を用いて第1
の中間周波数fIF1に周波数変換する回路である。BP
F65は、ミキサ63の出力信号を入力して、受信希望
セグメントの帯域部分のみを選択して通過させ、他のセ
グメントや隣接チャンネルの信号を減衰させるフィルタ
である。
【0042】IFアンプ66はBPF65のIF信号を
入力して増幅するアンプである。ミキサ67、68、P
LL69、移相器70は、前述した直交ミキサの機能を
有し、第2の局部発振周波数fLO2でIFアンプ66の
出力信号を周波数変換する回路である。LPF71、7
2はミキサ67、68から出力されるベースバンド周波
数帯域において、受信セグメント以上の帯域成分を除去
するアナログのローパスフィルタである。PLL64、
69における局部発振周波数は制御部82によって制御
される。
【0043】移相器73、74は夫々LPF71、72
の出力信号の位相を制御する回路であり、移相器73は
φ、移相器74は(φ+90°)だけ入力信号を移相す
る。加算器75は移相器73、74の出力信号を加算
し、上側波又は下側波の周波数成分を除去する回路であ
る。BPF76はベースバンド段の第2の中間周波数f
IF2のみを通過させるフィルタである。BBアンプ77
はベースバンド信号を増幅するアンプである。LPF7
8はADC79における折返歪みを事前に除去するため
のローパスフィルタである。ADC79はアナログの入
力信号をサンプリングクロックを用いてデジタル信号に
変換する回路である。OFDM復調器80は、ISDB
−Tの送信時の変調処理に対応して、複素フーリエ変
換、周波数デインターリーブ、時間デインターリーブ、
誤り訂正などの復調処理を行う回路である。
【0044】このように構成された復調装置60の動作
について説明する。アンテナ61で受信されたISDB
−T信号は、RFアンプ62で増幅されて、ミキサ63
に入力される。PLL64は制御部82の指示により所
定の周波数の局部発振信号を発生し、この局部発振信号
をミキサ63に供給する。ミキサ63は、RFアンプ6
2の出力信号とPLL64の局部発振信号とを混合する
ことにより、第1の中間周波数fIF1に周波数変換す
る。ここで周波数fIF1は固定の周波数とする。
【0045】PLL64の周波数設定について解説す
る。前述したように地上デジタル音声放送では任意の1
セグメントを選択して受信復調を行う。図2は8セグメ
ントが連結送信されており、その内最も低い周波数位置
のセグメントを受信する場合の周波数スペクトル図であ
る。ここではハッチングで示した部分が当該セグメント
とする。
【0046】図2(a)に示すように、fLO1=fIF1
−fRFの周波数関係を満足するよう、制御部82は受信
周波数に応じてPLL64の局部発振周波数fLO1を設
定する。ここでは局部発振周波数fLO1が第1の中間周
波数fIF1よりも低い周波数となる。fRFは受信するセ
グメントの中心周波数である。
【0047】地上デジタル音声放送は、VHF帯に限定
されるので、fRF=90MHz〜222MHzの範囲と
なる。中間周波数fIF1としては、受信帯域を避ける方
法が一般的である。この復調装置60ではVHF,UH
Fの全体が受信帯域となり、その周波数帯が90MHz
〜770MHzである。ここでは一例として、第1の中
間周波数をfIF1=1400MHzとする。従って、f
RF=90MHz〜222MHzの信号を受信する場合
は、局部発振周波数はfLO1=1178MHz〜131
0MHzとなる。
【0048】ミキサ63の出力側では、ミキサ63の入
力の周波数スペクトルの上下関係が保持されるので、ミ
キサ63のIF出力は図2(b)のようになる。受信セ
グメントは図中のハッチングで示すように、最も低い周
波数の位置のままである。なお、8セグメント、12セ
グメント連結送信のいずれにおいても、受信信号中の周
波数の低い方から1番目と2番目のセグメントを受信す
る場合は、fLO1=fIF1−fRFの周波数関係を用いて
周波数変換を行う。
【0049】一方、図3は8セグメントが連結送信され
ており、そのうち最も高い周波数の位置のセグメントを
受信する場合を示している。図3のハッチングで示した
部分が当該セグメントである。図3(a)に示すよう
に、fLO1=fIF1+fRFの周波数関係を満足するよう
に、受信周波数に応じてPLL64の局部発振周波数f
LO1を設定する。ここでは図2の場合と異なり、局部発
振周波数fLO1が中間周波数fIF1よりも高い周波数と
なる。図2と同様にfIF1=1400MHzに設定する
と、fRF=90MHz〜222MHzの信号を受信する
場合は、局部発振周波数はfLO1=1490MHz〜1
622MHzとなる。
【0050】ミキサ63の出力側では、ミキサ63の入
力の周波数スペクトルの上下関係が反転するので、ミキ
サ63の出力は図3(b)のようになる。受信セグメン
トは図中のハッチングで示すように、最も低い周波数の
位置に逆転する。なお、8セグメント、12セグメント
連結送信のいずれにおいても、周波数の高い方から1番
目と2番目のセグメントを受信する場合は、fLO1=f
IF1+fRFの周波数関係を用いて周波数変換を行うもの
とする。なお、周波数の低い方から3番目以降、又は周
波数の高い方から3番目以降は、図2のfLO1=fIF1
−fRFの周波数関係でもよく、図3のfLO1=fIF1+
fRFの周波数関係でも良い。UHFの地上デジタルTV
放送の部分受信は、13セグメントの中心1セグメント
の受信であるので、この条件に対応し、どちらの関係式
を用いて局部発振周波数fLO1を設定しても良い。
【0051】なお、図2(a)、(b)は、受信信号の
上下隣接チャンネルにアナログTVのNTSC信号が存
在する場合のスペクトル図である。同様に、図2と図3
では、中間周波数fIF1に変換された場合の上下隣接チ
ャンネルのアナログTVのNTSC信号も記載してい
る。
【0052】図1のBPF65は、ミキサ63の出力信
号を入力して、受信希望セグメントのみを選択して通過
させ、他のセグメントや隣接チャンネルの信号を減衰さ
せる。BPF65の中心周波数は1400MHzであ
り、通過帯域幅は1セグメントの帯域幅以上とする。I
Fアンプ66はBPF65の出力信号を増幅する。IF
アンプ66の出力信号は、PLL69とミキサ67,6
8と移相器70とで構成される直交ミキサ(第2のミキ
サ)に入力される。
【0053】ミキサ68は、PLL69の発振信号LO
2(周波数:fLO2)により周波数変換を行う。ミキサ
67は、PLL69の発振信号LO2を移相器70で90
°移相した信号を用いて周波数変換を行う。移相器70
は、単一周波数において直交精度を確保すれば良いの
で、90°移相器で実現できる。従来例で示したように、
分周器により90°を得る方法もある。しかしこの方法で
は、PLL69の発振周波数を1400MHzの4倍や
2倍に設定しなければならず、周波数が高くなる。この
ため発振器や分周器の実現が難しくなったり、消費電力
面で不利になったりする課題がある。
【0054】ミキサ67,68の出力は第2の中間周波
数fIF2の信号になる。この第2の中間周波数fIF2を
例えば従来例と同様に500kHzに設定すれば、制御
部82はPLL69の発振周波数fLO2を、fLO2=f
IF1+fIF2=1400.5MHzとし、その周波数は
固定の値にする。局部発振周波数fLO2の設定値は、図
2、図3とも同一であり、受信セグメント位置に依存し
ない。図1のミキサ67,68と、移相器70と、LP
F71,72と、移相器73,74と、加算器75で構
成される回路をイメージ除去ミキサと呼ぶ。このイメー
ジ除去ミキサを用いると、受信セグメント位置に応じ
て、除去すべきイメージ帯域を局部発振信号LO2の上
下に切り換える必要がなくなる。このため、移相器70
や、移相器73,74の位置を切り換えたり、移相量を
切り換える必要がなく、高精度なイメージ抑圧の機能を
実現できる。
【0055】図2(c)と図3(c)はBPF76の出
力、又はBBアンプ77の入力を示し、ベースバンド段
の第2の中間周波数fIF2におけるスペクトル図であ
る。これらの図に示されるように、受信セグメントと発
振信号LO2との間の周波数成分の内、BPF76で除
去しきれない分がDCとの間に残留する。また、受信セ
グメントの高域側は同じくBPF76で除去しきれない
隣接のNTSCの信号成分が残留する。受信信号の下端
や上端のセグメントを受信する場合は、BPF76で隣
接NTSC信号の抑圧が十分にできないことが想定され
る。この場合、ADC79でのサンプリングの際に折り
返し雑音となって帯域内に入り込むことがある。これを
回避するために、受信セグメント位置に応じてADC7
9のサンプリング周波数を最適値に変更することも有効
である。通常は、A/Dコンバータの消費電力の低減の
観点から、サンプリング周波数はできるだけ低く設定す
るのが有利であるが、折り返し雑音による妨害が発生す
る場合は、その妨害が帯域内に入らないようにサンプリ
ング周波数を設定する。
【0056】また、受信セグメントのスペクトル極性が
図2(c)と図3(c)では反転する。OFDM復調器
80の内部のデジタル信号処理において、直交検波後の
実数軸の信号Iと虚数軸の信号Qの内、一方の符号を反
転したり、IとQを交換したり、FFT処理後のスペク
トルの上下関係を並べ替えたりする方法によって補正が
可能である。
【0057】ADC79の出力はOFDM復調器80に
供給される。OFDM復調器80は、ISDB−Tの送
信時の変調処理に対応して、複素フーリエ変換、周波数
デインターリーブ、時間デインターリーブ、誤り訂正な
どの復調処理を行う。復調結果はトランスポートストリ
ーム(TS)としてTS出力端子81に出力される。後
段のバックエンド(図示せず)は、TSをデコードする
ことにより映像や音声を再生する。
【0058】以上の説明のように、本実施の形態におけ
る復調装置では、ミキサ63による周波数変換で受信信
号を第1中間周波数fIF1に変換するために、ミキサ6
7,68を含んで構成されるイメージ除去ミキサを単一
の周波数で動作させることが可能となる。このため、V
HF,UHFの広帯域な受信が可能となる。また、受信
セグメント位置により、ミキサ63に入力される局部発
振周波数fLO1を第1中間周波数の上側と下側に切換え
ることにより、イメージ除去ミキサで除去するイメージ
帯域を一方に固定できる。このため、移相器の切換え等
が不要となり、高精度なイメージ除去性能を確保でき
る。
【0059】なお、RFアンプ62をAGCアンプで構
成し、ミキサ63の出力で受信電力を測定してAGC制
御を行うこともできる。この場合、隣接信号込みの電力
でAGC制御ができるため、受信信号に比べて電力の大
きな隣接妨害波が存在する場合も、RFアンプ62、ミ
キサ63の非線形歪の発生を防止することができる。同
様にIFアンプ66をAGCアンプで構成し、加算器7
5の出力で電力を測定してAGC制御を行うこともでき
る。この場合、BPF65で除去しきれなかった隣接信
号込みの電力でAGC制御ができるため、IFアンプ6
6、ミキサ67,68の非線形歪の発生を防止できる。
またBBアンプ77をOFDM復調器80から制御する
こともできる。
【0060】BPF76の出力では、隣接信号成分が充
分に抑圧されてほぼ希望信号のみになっている。このた
め、BBアンプ77は、隣接妨害信号が大きい場合に希
望受信信号の電力がRFアンプ62やIFアンプ66で
抑圧された分を、ADC79に入力するのに適切なレベ
ルまで補正するよう動作してもよい。また、アンテナ6
1を制御電圧により同調周波数を制御できる形式とした
場合、RF初段のAGCとしてアンテナ61を使用する
こともできる。例えば、RFアンプ62の制御電圧をモ
ニタすることにより、RFアンプ62の入力レベルが規
定レベルを上回った場合は、アンテナ61の同調をずら
すことにより、RFアンプ62の入力レベルを規定値に
収めることもできる。
【0061】また、BPF65の帯域幅は最低で1セグ
メント程度の狭帯域とした。しかし、狭帯域フィルタの
実現が困難な場合は、例えば6MHz程度の広帯域と
し、受信したRF信号の1チャンネル分をそのまま図2
のfLO1=fIF1−fRFの周波数関係、又は図3のfLO
1=fIF1+fRFの周波数関係を用いて、第1中間周波
数に群変換してもよい。この場合、局部発振信号LO2
の周波数を受信セグメント毎に切換えることにより、各
セグメントの選択を行うことができる。また、発振信号
LO1の周波数fLO1を受信セグメント毎に変更して、
隣接妨害信号がBPF65のカットオフ周波数にかかる
ように中間周波数fIF1を調整してもよい。この場合、
BPF65が広帯域の場合にも隣接信号の排除性能を確
保することができる。
【0062】また前述した中間周波数の値、fIF1=1
400MHz、fIF2=500kHzは一例であり、こ
の周波数に限定する必要はない。また、イメージ除去ミ
キサの動作は、発振信号LO2の上側の帯域を常に除去
するとして説明した。しかし、ミキサ63での周波数関
係式を図2と図3とで交換してもよい。この場合は、発
振信号LO2の下側の帯域を常に除去する動作となる。
【0063】次に実施の形態1の復調装置における応用
例について説明する。図4及び図5は、実施の形態1の
復調装置の機能を地上デジタルTV放送のISDB−T
の13セグメント全体や、DVB−T等のOFDM信号
の受信に適用した場合のスペクトル図である。受信信号
の周波数変換前後のスペクトル極性を把握し易くするた
めに、周波数特性に故意にテーパを持たせて図示してい
る。尚、復調装置の構成は図1と同様である。ここで
は、LPF71,72、移相器73,74、BPF7
6、LPF78を広帯域化し、ADC79のサンプリン
グ周波数を高く設定する点のみが異なる。
【0064】図4は下隣接NTSC信号が存在する場合
のスペクトル図である。一例として、第1の中間周波数
をfIF1=1400MHzとし、受信信号の中心周波数
がfRF=470〜770MHzの範囲で変化する。図4
(a)に示すように、下隣接妨害波が存在する場合は、
局部発振周波数fLO1はLower LOとして、fLO1=fIF
1−fRFより、fLO1=630〜930MHzとなる。
図5(a)に示すように、上隣接妨害波が存在する場合
は、局部発振周波数fLO1はUpper LOとして、fLO1=
fIF1+fRFより、fLO1=1870〜2170MHz
となる。
【0065】このような制御部82による局部発振周波
数fLO1の切替指示により、第1の中間周波数fIF1に
おけるイメージ除去ミキサの動作は、上下隣接妨害いず
れの場合も常にfLO2=1404MHzとして機能させ
ればよい。この状態を図4(b)及び図5(b)のスペ
クトル図に示す。この場合、ミキサ67、68を含むイ
メージ除去ミキサの出力としては、第2の中間周波数f
IF2=4MHzのベースバンド出力が得られる。この状
態を図4(c)及び図5(c)に示す。尚、fIF2=4
MHzは一例である。
【0066】図4(c)と図5(c)の比較で判るよう
に、両者で受信信号のスペクトル極性が反転する。この
ため、OFDM復調器80の内部のデジタル信号処理に
おいて、直交検波後の実数軸の信号Iと虚数軸の信号Q
の内一方の符号を反転したり、IとQを交換したり、F
FT処理後のスペクトルの上下関係を並べ替えたりする
方法によって補正を行う。尚、上下隣接妨害と局部発振
周波数fLO1の極性の関係が上記の説明と反転する場合
には、局部発振周波数fLO2=1396MHzとして第
1の中間周波数fIF1より低くなるように設定すればよ
い。
【0067】なお、隣接妨害の存在の検出方法として
は、受信信号をOFDM復調器80にてFFTした結果
から上下隣接信号成分を検出する方法がある。また、受
信信号の復調後のビット誤り率や受信C/Nが不良の場
合、局部発振周波数fLO1の極性を切り替える方法があ
る。
【0068】以上、説明したように、本応用例における
復調装置は、制御部82が上又は下隣接妨害の存在の有
無を調べ、ミキサ63に入力される局部発振周波数fLO
1を第1の中間周波数の上側と下側に切換えることによ
り、ミキサ67,68を含んで構成されるイメージ除去
ミキサで除去するイメージ帯域を一方に固定できる。こ
のため、移相器の切換え等が不要となり、高精度なイメ
ージ除去性能を確保できると同時に、隣接妨害信号をイ
メージ帯域から排除して選択度を向上することができ
る。但し、上下共に隣接妨害信号が存在する場合は、本
方式の適用効果は得られない。尚、本応用例は、OFD
M以外の変調方式、即ちQPSK、QAM、VSB等の
デジタル変調信号の受信にも適用可能である。
【0069】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
2における復調装置について説明する。図6は本実施の
形態における復調装置90の構成を示すブロック図であ
る。尚、図1に示す実施の形態1の復調装置60と同一
部分は同一の符号を付けて詳細な説明は省略する。この
復調装置90は、アンテナ61、RFアンプ62、ミキ
サ63、PLL64、BPF65、IFアンプ66、ミ
キサ67,68、PLL69、移相器70、低域通過フ
ィルタ(LPF)71,72、ベースバンドアンプ(B
Bアンプ)201,202、ADコンバータ(ADC)
91,92、複素乗算器93、数値制御発振器(NC
O)94、デジタルのLPF95,96、OFDM復調
器97、トランスポートストリーム出力端子(TS出力
端子)98、制御部99を含んで構成される。
【0070】ADC91はBBアンプ201から出力さ
れたアナログのI信号をデジタル信号に変換する回路で
ある。ADC92はBBアンプ202から出力されたア
ナログのQ信号をデジタル信号に変換する回路である。
複素乗算器93はADC91、92から出力されるI信
号、Q信号に対して、NCO94から出力された複素正
弦波を用いて複素乗算する回路である。LPF95は複
素乗算器93から出力されるI信号の高域成分を遮断す
るデジタルフィルタである。LPF96は複素乗算器9
3から出力されるQ信号の高域成分を遮断するデジタル
フィルタである。OFDM復調器97はベースバンドの
複素信号を入力して、複素フーリエ変換、周波数デイン
ターリーブ、時間デインターリーブ、誤り訂正などの復
調処理を行う回路である。制御部99は局部発振周波数
の制御信号をPLL64,69に与え、周波数オフセッ
トの指示をNCO94に与えるものである。
【0071】このような構成の復調装置90の動作につ
いて、1セグメントの部分受信を行う場合について説明
する。アンテナ61で受信したISDB−T信号は、R
Fアンプ62で増幅されて、ミキサ63に入力される。
制御部99はPLL64に対して所定の周波数の発振信
号を生成する指示を出す。PLL64は指示された局部
発振信号をミキサ63に供給する。ミキサ63は入力信
号を第1の中間周波数fIF1に周波数変換する。中間周
波数fIF1は固定の周波数である。
【0072】PLL64の周波数設定について解説す
る。前述したように、地上デジタル音声放送では、任意
の1セグメントを選択して受信復調を行う。図7は8セ
グメントが連結送信されており、その上下の隣接チャン
ネルにアナログのNTSC信号が存在する場合のスペク
トル図を示している。ここでは図7(a)のハッチング
で示したセグメント、即ち最も低い周波数位置のセグメ
ントを受信する場合を考える。ここでは制御部99は局
部発振周波数fLO1に関して、fLO1=fIF1+fRFの
周波数関係を満足するよう、受信周波数fRFに応じてP
LL64の局部発振周波数を設定する。ここでは局部発
振周波数fLO1が中間周波数fIF1よりも高いUpper LO
の周波数関係となる。尚、fRFは受信するセグメントの
中心周波数とする。
【0073】地上デジタル音声放送はVHF帯に限定さ
れるので、受信周波数はfRF=90MHz〜222MH
zの範囲となる。中間周波数fIF1としては、受信帯域
を避ける方法が一般的である。この復調装置90ではV
HF,UHFの全体が受信帯域となるので、受信帯域は
90MHz〜770MHzとなる。一例として、ここで
は第1の中間周波数をfIF1=1400MHzとする。
従って、fRF=90MHz〜222MHzの信号を受信
する場合は、第1の局部発振周波数はfLO1=1490
MHz〜1622MHzとなる。ミキサ63の出力側で
は、ミキサ63の入力の周波数スペクトルの上下関係が
反転するので、ミキサ63の出力は図7(b)のように
なる。従って受信セグメントは最も高い周波数位置に逆
転する。
【0074】なお、8セグメント、12セグメント連結
送信のいずれにおいても、またどの位置のセグメントを
受信する場合も、fLO1=fIF1+fRFの周波数関係を
満足するよう周波数変換を行う。
【0075】別の例として図8に示すスペクトル図につ
いて考える。図8は8セグメントが連結送信されてお
り、そのうち一番周波数の高い位置のセグメント、即ち
図8(a)にハッチングで示したセグメントを受信する
場合のスペクトル図である。ミキサ63の出力側では、
ミキサ63の入力の周波数スペクトルの上下関係が同様
に反転するので、ミキサ63の出力は図8(b)のよう
になる。受信セグメントは、最も低い周波数位置に逆転
する。UHFの地上デジタルTV放送の部分受信の場合
も同様に、fLO1=fIF1+fRFの関係式を満足するよ
う局部発振周波数fLO1を設定する。
【0076】なお、図7(a)と図8(a)は、受信信
号の上下隣接チャンネルにアナログTVのNTSC信号
が存在する場合のスペクトル図である。同様に、図7
(b)と図8(b)は、第1の中間周波数fIF1に変換
された上下隣接チャンネルのアナログTVのNTSC信
号も記載している。
【0077】ミキサ63の出力信号はBPF65に入力
される。BPF65は受信希望セグメントのみを選択し
て通過させ、他のセグメントや隣接チャンネルの信号を
減衰させる。この例ではBPF65の中心周波数は14
00MHzであり、通過帯域幅は1セグメントの帯域幅
以上である。BPF65の出力は、IFアンプ66に入
力されて増幅された後に直交ミキサに入力される。直交
ミキサは図6のミキサ67,68と移相器70とで構成
される回路である。
【0078】ミキサ68はIFアンプ66の出力信号に
対して、PLL69の発振信号LO2(周波数:fLO
2)により周波数変換を行う。PLL69の局部発振周
波数は制御部99から指示される。ミキサ67はIFア
ンプ66の出力信号に対して、PLL69の発振信号を
移相器70で90°移相した信号により周波数変換を行
う。移相器70は、第1の中間周波数fIF1付近の狭い
周波数範囲において直交精度を確保すれば良いので、90
°移相器を用いて実現可能である。従来例で示した分周
器により90°を得る方法も適用可能である。しかし、P
LL69の発振周波数を1400MHzの4倍や2倍に
設定しなければならず、周波数が高くなるため発振器や
分周器の実現が難しくなったり、消費電力面で不利にな
ったりする課題がある。
【0079】ミキサ67,68を含む直交ミキサは直交
検波を行い、複素ベースバンド信号を出力する。ここで
ミキサ67の出力を実数軸のベースバンド信号Iとし、
ミキサ68の出力を虚数軸のベースバンド信号Qとす
る。ただし、搬送波の周波数オフセットfOFS を故意に
含んだ状態での直交検波である。周波数オフセットは、
従来例にならって例えばfOFS =500kHzとする。
【0080】8セグメント、12セグメント連結送信の
いずれにおいても、図7(a)に示すように周波数の低
い方から1番目又は2番目のセグメントを受信する場合
は、図7(b)に示すように直交ミキサでは、fLO2=
fIF1−fOFS の周波数関係を用いて周波数変換を行
う。また図8(a)に示すように、周波数の高い方から
1番目又は2番目のセグメントを受信する場合は、図8
(b)に示すように、直交ミキサでは、fLO2=fIF1
+fOFS の周波数関係を用いて周波数変換を行う。な
お、周波数の低い方から3番目以降、又は周波数の高い
方から3番目以降は、図7のfLO2=fIF1−fOFS の
周波数関係でも、図8のfLO2=fIF1+fOFS の周波
数関係でも良い。UHFの地上デジタルTV放送の部分
受信は、13セグメントの中心1セグメントの受信であ
るので、この条件に対応し、どちらの関係式で第2の局
部発振周波数fLO2を設定しても良い。
【0081】以上のように制御部99がPLL69の局
部発振周波数fLO2を設定することにより、直交検波出
力のベースバンド帯域から隣接のNTSC信号の映像や
音声のキャリヤを排除することができる。図7(b)と
図8(b)には、アナログのLPF71,72に直交検
波出力が入力された場合、ベースバンドのLPF71,
72の特性を点線で示している。直交検波動作とは、R
F又はIFの信号スペクトルをそのまま周波数シフトす
ることである。ここでは第2の局部発振周波数fLO2が
DC(周波数ゼロ)の位置になるように周波数シフトが
行われる。従って、ベースバンドのLPF71,72の
特性を、等価的にfIF1の中間周波数段に表現すると、
局部発振周波数fLO2の位置を中心とした点線のLPF
特性となる。なお、直交検波出力はI,Qの複素信号で
表現されるため、ベースバンド帯では負の周波数領域も
扱うことができる。
【0082】直交ミキサの出力のベースバンド信号は、
帯域下端のセグメントを受信する場合は図7(c)のよ
うになる。LPFのカットオフ周波数は、周波数オフセ
ットfOFS =500kHzと、1セグメントの帯域幅4
29kHzを考慮すると、715kHz以上が必要とな
る。BPF65とLPF71,72で下隣接NTSCの
音声キャリヤが充分に抑圧できない場合は、図7(c)
のように残留成分が生じる。また、帯域上端のセグメン
トを受信する場合は図8(c)のようになる。同様にB
PF65とLPF71,72で上隣接NTSCの映像キ
ャリヤが充分に抑圧できない場合は、図8(c)のよう
に残留成分が生じる。これらの隣接キャリヤを充分にL
PFで抑圧するためには、LPFのカットオフ周波数を
下げた方が有利である。従って、周波数オフセットfOF
S はより小さい値を選定する方が望ましい。
【0083】また図7、図8のように受信信号の下端や
上端のセグメントを受信する場合は、LPF71,72
で隣接NTSC信号の抑圧が十分にできないことが想定
される。そして、ADC91,92でのサンプリングの
際に折り返し雑音となって帯域内に入り込む場合があ
る。このような不都合を回避するために、受信セグメン
ト位置に応じてADC91,92のサンプリング周波数
を最適値に変更することも有効である。通常は、A/D
コンバータの消費電力低減の観点から、サンプリング周
波数はできるだけ低く設定するのが有利である。しか
し、折り返し雑音による妨害が発生する場合は、その妨
害が帯域内に入らないようにサンプリング周波数を設定
しなければならない。
【0084】LPF71の出力は、BBアンプ201で
次段のADC91の規定の入力レベルになるように増幅
される。同様にLPF72の出力は、BBアンプ202
で次段のADC92の規定の入力レベルになるように増
幅される。ADC91は、BBアンプ201の出力をデ
ジタル信号に変換する。同様にADC92は、BBアン
プ202の出力をデジタル信号に変換する。ADC9
1,92の出力は、図7(c)又は図8(c)の状態で
あり、受信セグメントはまだ周波数オフセット±fOFS
を有している。
【0085】ここで、図7(c)にハッチングした受信
セグメントの複素ベースバンド信号を(I+jQ)とす
ると、図7(c)の受信セグメントの状態は、次のよう
に表現できる。 (I+jQ)×exp (jωOFS ・t) そこで、NCO94で複素正弦波exp (−jωOFS ・
t)を生成し、複素乗算器93でADC91,92の出
力と複素乗算を行うことにより、exp( )の項を打ち消
し、(I+jQ)のベースバンド信号を再生することが
できる。このように周波数オフセット分が補正された状
態を図7(d)に示す。図8(c)の場合は、信号に含
まれる周波数オフセットの符号が逆になるので、NCO
94の複素正弦波の極性を反転し、exp (+jωOFS ・
t)とする。このように周波数オフセット分が補正され
た状態を図8(d)に示す。
【0086】制御部99はPLL69で受信セグメント
位置に応じて周波数オフセット±fOFS を設定する際
に、NCO94の周波数オフセット補正値の値と符号も
連動させる。なお、NCO94の周波数オフセット補正
量は、固定値で設定するものである。しかしPLL6
4,PLL69の温度特性などにより周波数誤差を生
じ、複素乗算器93の出力で完全に周波数オフセットを
補正できるものではない。但しここで残留する微小周波
数オフセットはOFDM復調器97の内部のAFCルー
プにより補正できる。また、このAFCループの一部と
して、複素乗算器93とNCO94を用いても良い。O
FDM復調器97で検出した搬送波周波数誤差情報をN
CO94に帰還してフィードバックループとすれば、A
FCループが実現できる。
【0087】NCO94の構成例を示すブロック図を図
9に示す。NCO94は加算器101、ラッチ回路
(D)102、データ変換回路103,104を含んで
構成される。また、加算器101とラッチ回路102と
で累積加算器105が構成される。累積加算器105は
オーバーフローを禁止しない加算器とし、その積分動作
によりデータ設定端子106に設定された周波数オフセ
ット値である瞬時周波数から瞬時位相への変換を行う。
累積加算器105の出力信号はコサイン特性を有するデ
ータ変換回路103、及びサイン特性を有するデータ変
換回路104にて直交信号に変換され、図6の複素乗算
器93に出力される。なお、データ変換回路103、1
04はROM又は関数近似による演算回路などで実現で
きる。
【0088】複素乗算器93の出力は、通過帯域幅を1
セグメントに設定したデジタルのLPF95,96で帯
域制限が行われる。複素周波数領域で帯域幅1セグメン
ト(429kHz)なので、LPFのカットオフ周波数
は215kHz以上が必要となる。但し、PLL64,
PLL69の温度特性によるベースバンド信号の周波数
ずれ分のマージンは上乗せが必要である。LPF95,
96は不要な隣接NTSC信号成分や、他のセグメント
の信号成分を抑圧する。イメージ除去をアナログ段で完
結せず、アナログ段では直交検波のみを行い、イメージ
帯域の除去にデジタルLPFを用いているため、高いイ
メージ除去性能が得られる。また、イメージ除去極性の
切換え、即ち図7と図8に対応する周波数関係の切換え
も、PLL69の第2の局部発振周波数fLO2の設定
と、NCO94の周波数オフセットfOFS の設定の変更
のみで対応できる。このため、切換えによるイメージ除
去性能の劣化は発生しない。
【0089】LPF95,96から出力された複素ベー
スバンド信号はOFDM復調器97に供給される。OF
DM復調器97はISDB−Tの送信時の変調処理に対
応して、複素フーリエ変換、周波数デインターリーブ、
時間デインターリーブ、誤り訂正などの復調処理を行
う。こうしてTS出力端子98からTSが出力される。
後段のバックエンド(図示せず)ではこのTSをデコー
ドすることにより、映像や音声を再生する。
【0090】また、受信セグメントのスペクトル極性
は、図7と図8で共に同じであるが、ミキサ63での周
波数変換で送信信号に対してスペクトルが反転する。こ
れは、OFDM復調器97の内部のデジタル信号処理に
おいて、直交検波後の実数軸の信号Iと虚数軸の信号Q
の内、一方の符号を反転したり、IとQを交換したり、
FFT処理後のスペクトルの上下関係を並べ替えたりす
る方法によって、補正することができる。
【0091】以上説明したように、本実施の形態の復調
装置90は、ミキサ63による周波数変換で第1の中間
周波数fIF1に変換するために、ミキサ67,68を含
んで構成される直交ミキサをほぼ単一と見なせる周波数
で動作させることができる。このためVHF、UHFの
広帯域な受信が可能となる。また、アナログ段では直交
検波のみを行い、イメージ帯域に相当する他のセグメン
トの信号の除去はデジタル処理段でのデジタルのLPF
で行っている。このため、高精度なイメージ除去性能を
確保できると同時に、制御部99によるPLL69とN
CO94の周波数設定の切換えのみにより、容易にイメ
ージ除去極性の切換えが可能となる。また、アナログ段
では搬送波周波数オフセットを付加した形式で信号を扱
うため、DCオフセットを精密に管理する必要がなく、
容量結合で回路を構成できるというメリットもある。
【0092】なお、RFアンプ62はAGCアンプで構
成し、ミキサ63の出力で電力を測定してAGC制御を
行うこともできる。この場合、隣接信号込みの電力でA
GC制御が可能になるため、受信信号に比べて電力の大
きな隣接妨害波が存在する場合も、RFアンプ62、ミ
キサ63の非線形歪の発生を防止することができる。同
様にIFアンプ66をAGCアンプで構成し、ミキサ6
7,68の出力で電力を測定してAGC制御することも
できる。この場合、BPF65で除去しきれなかった隣
接信号込みの電力でAGC制御が可能になるため、IF
アンプ66、ミキサ67,68の非線形歪の発生を防止
することができる。そしてベースバンドアンプ(BBア
ンプ)201,202をOFDM復調器97から制御す
る。
【0093】LPF71,72の出力では隣接信号成分
が充分に抑圧されてほぼ希望信号のみになっている。こ
のため、BBアンプ201,202は次のような補正動
作をする必要がある。即ち、隣接妨害信号が大きい場合
に、希望受信信号の電力がRFアンプ62やIFアンプ
66で抑圧されたとき、BBアンプ201,202はこ
の抑圧分をADC91,92に入力するのに適切なレベ
ルまで補正する。なお、アンテナ61に対して、制御電
圧により同調周波数を制御できる場合、この機能をRF
初段のAGCとして使用できる。例えば、RFアンプ6
2の制御電圧をモニタすることにより、RFアンプ62
の入力レベルが規定レベルを上回った場合は、アンテナ
61の同調をずらして、RFアンプ62の入力レベルが
規定値に収まるように制御する。
【0094】また、BPF65の帯域幅は最低で1セグ
メント程度の狭帯域としたが、狭帯域フィルタの実現が
困難な場合は、例えば6MHz程度の広帯域としてもよ
い。この場合、受信したRF信号の1チャンネル分をそ
のままfLO1=fIF1+fRFの周波数関係を用いて第1
の中間周波数に群変換し、局部発振信号LO2の周波数
を受信セグメント毎に切換えることにより、各セグメン
トの選択をする。また、局部発振周波数fLO1を受信セ
グメント毎に変更して、隣接妨害信号がBPF65のカ
ットオフ周波数にかかるように中間周波数fIF1を調整
することにより、BPF65が広帯域な場合にも隣接信
号の排除性能を確保することができる。
【0095】また、第1の中間周波数のfIF1=140
0MHzと、周波数オフセットのfOFS =500kHz
は一例であり、この周波数に限定するものではない。ま
た、ミキサ63での周波数変換はUpper LOとして説明し
たが、Lower LOとしても良い。
【0096】次に実施の形態2の応用例について説明す
る。図10及び図11は、実施の形態2の復調装置を、
地上デジタルTV放送のISDB−Tの13セグメント
全体や、DVB−T等のOFDM信号の受信に適用した
場合のスペクトル図である。受信信号の周波数変換前後
のスペクトル極性を把握し易くするために、周波数特性
に故意にテーパを持たせて図示している。なお、復調装
置の構成は図6と同様であるが、LPF71,72、L
PF95,96を広帯域化し、ADC91,92のサン
プリング周波数を高く設定する点のみが異なる。
【0097】図10は上隣接NTSC信号が存在する場
合のスペクトル図である。図11は下隣接NTSC信号
が存在する場合のスペクトル図である。一例として、第
1の中間周波数をfIF1=1400MHzとし、受信信
号の周波数帯をfRF=470〜770MHzとする。上
隣接、下隣接のいずれの妨害波が存在する場合も、ミキ
サ63による第1の周波数変換の局部発振周波数fLO1
はUpper LOとしてfLO1=fIF1+fRFの関係式よりf
LO1=1870〜2170MHzとなる。この状態を図
10(a)及び図11(a)に示す。
【0098】次に、ミキサ67,68による第2の周波
数変換の局部発振周波数fLO2を定義する。図10に示
すように、上隣接NTSC信号が存在する場合は、制御
部99はfLO2=fIF1+fOFS の関係式において、こ
こでは一例としてfOFS =4MHzとして、fLO2=1
404MHzに設定する。この状態を図10(b)に示
す。図11に示すように、下隣接NTSC信号が存在す
る場合は、fLO2=fIF1−fOFS として、fLO2=1
396MHzに設定する。この状態を図11(b)に示
す。なお、これらの図にはベースバンドでのLPF7
1,72の周波数特性をfLO2を中心とした周波数領域
に写像して示している。上記した第2の局部発振周波数
fLO2の切替により、ミキサ67,68を含んで構成さ
れる直交ミキサ出力のベースバンドでは、上下隣接妨害
いずれの場合も、隣接NTSC信号をLPF71,72
で除去できる。
【0099】ベースバンドでは、上隣接妨害が存在する
場合は、−fOFS にベースバンド信号が得られる。この
状態を図10(c)に示す。下隣接妨害が存在する場合
は、+fOFS にベースバンド信号が得られる。この状態
を図11(c)に示す。制御部99はNCO94の発振
周波数を上隣接妨害存在時には+fOFS に、下隣接妨害
存在時には−fOFS に切り換えることにより、複素乗算
器93で周波数オフセットを補正する。この状態を図1
0(d)及び図11(d)に示す。両者でスペクトル極
性の反転が発生する。このため、OFDM復調器97の
内部のデジタル信号処理において、直交検波後の実数軸
の信号Iと虚数軸の信号Qの内、一方の符号を反転した
り、IとQを交換したり、FFT処理後のスペクトルの
上下関係を並べ替えたりする方法によって補正を行う。
尚、第1の局部発振周波数fLO1をLower LOとする場合
は、上下隣接妨害と第2の局部発振周波数fLO2の極性
の関係が上記説明と反転するように設定すればよい。
【0100】なお、隣接妨害の存在の検出方法として
は、受信信号をOFDM復調器97にてFFTした結果
から上下隣接信号成分を検出する方法がある。また受信
信号の復調後のビット誤り率や受信C/Nが不良な場
合、局部発振周波数fLO2の周波数オフセットの極性を
切り替える方法などを用いることができる。
【0101】以上、説明したように、本応用例における
復調装置は、制御部99が上又は下隣接妨害の存在の有
無を調べ、ミキサ67,68に入力される局部発振周波
数fLO2を第1中間周波数の上側と下側に切換える。こ
うすることにより、隣接妨害信号を直交ミキサとLPF
71,72の帯域外に設定できる。このため、高精度な
イメージ除去性能を確保できると同時に、隣接妨害を抑
圧できる。ただし、上下共に隣接妨害信号が存在する場
合は、本方式の適用効果は得られない。
【0102】なお、本方式は、OFDM以外の変調方
式、即ちQPSK、QAM、VSB等のデジタル変調信
号の受信にも適用が可能である。
【0103】また、実施の形態1、2のいずれにおいて
も、ベースバンド帯域のLPFをIC内に構成すること
が可能である。このため図1では、RFアンプ62から
LPF78まで、図6ではRFアンプ62からBBアン
プ201,202までを1チップIC化することも可能
である。但しいずれもBPF65はIC化の対象から除
く。
【0104】また、実施の形態1、2のいずれかの構成
で小型の復調装置を実現し、例えば携帯電話内に内蔵す
ることで、放送の下り回線と通信の上り回線を双方向に
利用したサービスが実現可能となる。このとき、図1、
図6のPLL64,PLL69の発振周波数(fLO1,
fLO2)や中間周波数(fIF1,fIF2)が、少なくと
も携帯電話の受信周波数に重なって妨害にならないよう
に周波数選定を行う必要がある。また、PLL64,P
LL69やOFDM復調器80又は97の基準クロック
は、携帯電話側の基準クロックを共有して使用して同期
化することで、ビート妨害の発生を防止することができ
る。
【0105】(実施の形態3)次に本発明の実施の形態
3における復調装置60Dについて説明する。本実施の
形態は、移動受信におけるフェージング耐性を改善する
ために実施の形態1の復調装置を2系統並列に並べて、
空間的なダイバーシティ受信機を構成したものである。
この場合、図1に示すOFDM復調器80も2系列並列
に用意し、両者のFFT出力でキャリヤ毎に選択又は重
み付け合成を行って2系統の受信信号を合成する。
【0106】図12は本実施の形態の復号装置60Dの
チューナ部分を示す構成図である。この復号装置60D
のチューナ部は、第1のチューナ部と第2のチューナ部
とが並列に設けられたものである。第1のチューナ部
は、アンテナ61a、RFアンプ62a、ミキサ63
a、PLL64、BPF65a、IFアンプ66a、ミ
キサ67a,68a、PLL69、移相器70、LPF
71a,72a、移相器73a,74a、加算器75
a、BPF76a、BBアンプ77a、LPF78a、
制御部79を含んで構成される。
【0107】また第2のチューナ部は、アンテナ61
b、RFアンプ62b、ミキサ63b、PLL64、B
PF65b、IFアンプ66b、ミキサ67b,68
b、PLL69、移相器70、LPF71b,72b、
移相器73b,74b、加算器75b、BPF76b、
BBアンプ77b、LPF78b、制御部79を含んで
構成される。
【0108】ここでPLL64,69、移相器70、制
御部79は第1のチューナ部及び第2のチューナ部で共
用される。チューナ内部の発振器間のビート妨害回避の
点からもこの形態が望ましい。なお、図12では、図1
のADC79以降の回路が2系列必要となる。
【0109】このような構成によれば、受信信号の一部
のセグメントを選択して受信するとき、夫々の系列のイ
メージ除去用ミキサの出力を用いてデジタル復調を行
い、各復調結果の選択又は重み付け加算により、信頼性
の高いデータを再生することができる。
【0110】また隣接信号が存在する環境下でデジタル
変調された信号を受信するとき、夫々の系列のイメージ
除去用ミキサの出力を用いてデジタル復調を行い、各復
調結果の選択又は重み付け加算により、信頼性の高いデ
ータを再生することができる。
【0111】(実施の形態4)次に本発明の実施の形態
4における復調装置90Dについて説明する。本実施の
形態は、実施の形態2の復調装置を2系統並列に並べ
て、移動受信におけるフェージング耐性を改善するため
に空間的なダイバーシティ受信機を構成したものであ
る。この場合、図6に示すOFDM復調器97も2系列
並列に用意し、両者のFFT出力でキャリヤ毎に選択又
は重み付け合成を行って2系統の受信信号を合成する。
【0112】図13は本実施の形態の復号装置90Dの
チューナ部分を示す構成図である。この復号装置90D
のチューナ部は、第1のチューナ部と第2のチューナ部
とが並列に設けられたものである。第1のチューナ部
は、アンテナ61a、RFアンプ62a、ミキサ63
a、PLL64、BPF65a、IFアンプ66a、ミ
キサ67a,68a、PLL69、移相器70、LPF
71a,72a、BBアンプ201a,202a、制御
部99を含んで構成される。
【0113】また第2のチューナ部は、アンテナ61
b、RFアンプ62b、ミキサ63b、PLL64、B
PF65b、IFアンプ66b、ミキサ67b,68
b、PLL69、移相器70、LPF71b,72b、
BBアンプ201b,202b、制御部99を含んで構
成される。
【0114】ここでPLL64,69、移相器70は第
1のチューナ部及び第2のチューナ部で共用される。チ
ューナ内部の発振器間のビート妨害回避の点からもこの
形態が望ましい。なお、図13では、図6のADC9
1,92以降の回路が2系列必要となる。
【0115】このような構成によれば、受信信号の一部
のセグメントを選択して受信するとき、夫々の系列の直
交ミキサの出力を用いてデジタル復調を行い、各復調結
果の選択又は重み付け加算により、信頼性の高いデータ
を再生することができる。
【0116】また隣接信号が存在する環境下でデジタル
変調された信号を受信するとき、夫々の系列の直交ミキ
サの出力を用いてデジタル復調を行い、各復調結果の選
択又は重み付け加算により、信頼性の高いデータを再生
することができる。
【0117】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、ISDB
−T変調信号の部分受信を行う復調装置や、ISDB−
T変調信号の全体やDVB−T変調信号の受信を行う復
調装置において、VHFからUHFまでの広帯域な受信
が可能となり、かつ、受信セグメント位置や隣接妨害信
号によらずイメージ除去性能を劣化させない選択度の高
い復調装置が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における復調装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】(a)は実施の形態1の復調装置において、下
側セグメントを含むRF出力を示すスペクトル図、
(b)は実施の形態1の復調装置において、下側セグメ
ントを含むIF出力を示すスペクトル図、(c)は実施
の形態1の復調装置において、下側セグメントを含むB
B出力を示すスペクトル図である。
【図3】(a)は実施の形態1の復調装置において、上
側セグメントを含むRF出力を示すスペクトル図、
(b)は実施の形態1の復調装置において、上側セグメ
ントを含むIF出力を示すスペクトル図、(c)は実施
の形態1の復調装置において、上側セグメントを含むB
B出力を示すスペクトル図である。
【図4】(a)は実施の形態1の復調装置(応用例その
1)において、RF出力を示すスペクトル図、(b)は
実施の形態1の復調装置(応用例その1)において、I
F出力を示すスペクトル図、(c)は実施の形態1の復
調装置(応用例その1)において、BB出力を示すスペ
クトル図である。
【図5】(a)は実施の形態1の復調装置(応用例その
2)において、RF出力を示すスペクトル図、(b)は
実施の形態1の復調装置(応用例その2)において、I
F出力を示すスペクトル図、(c)は実施の形態1の復
調装置(応用例その2)において、BB出力を示すスペ
クトル図である。
【図6】本発明の実施の形態2における復調装置の構成
を示すブロック図である。
【図7】(a)は実施の形態2の復調装置(動作その
1)において、RF出力を示すスペクトル図、(b)は
実施の形態2の復調装置(動作その1)において、IF
出力を示すスペクトル図、(c)は実施の形態2の復調
装置(動作その1)において、BB出力を示すスペクト
ル図、(d)は実施の形態2の復調装置(動作その1)
において、複素乗算器の出力を示すスペクトル図であ
る。
【図8】(a)は実施の形態2の復調装置(動作その
2)において、RF出力を示すスペクトル図、(b)は
実施の形態2の復調装置(動作その2)において、IF
出力を示すスペクトル図、(c)は実施の形態2の復調
装置(動作その2)において、BB出力を示すスペクト
ル図、(d)は実施の形態2の復調装置(動作その2)
において、複素乗算器の出力を示すスペクトル図であ
る。
【図9】実施の形態2の復調装置で用いられるNCOの
構成例を示すブロック図である。
【図10】(a)は実施の形態2の復調装置(応用例そ
の1)において、RF出力を示すスペクトル図、(b)
は実施の形態2の復調装置(応用例その1)において、
IF出力を示すスペクトル図、(c)は実施の形態2の
復調装置(応用例その1)において、BB出力を示すス
ペクトル図、(d)は実施の形態2の復調装置(応用例
その1)において、複素乗算器の出力を示すスペクトル
図である。
【図11】(a)は実施の形態2の復調装置(応用例そ
の2)において、RF出力を示すスペクトル図、(b)
は実施の形態2の復調装置(応用例その2)において、
IF出力を示すスペクトル図、(c)は実施の形態2の
復調装置(応用例その2)において、BB出力を示すス
ペクトル図、(d)は実施の形態2の復調装置(応用例
その2)において、複素乗算器の出力を示すスペクトル
図である。
【図12】実施の形態3における復調装置のチューナ部
の構成を示すブロック図である。
【図13】実施の形態4における復調装置のチューナ部
の構成を示すブロック図である。
【図14】第1の従来例における復調装置の構成を示す
ブロック図である。
【図15】イメージ除去ミキサ(下側波キャンセル)の
機能ブロック図である。
【図16】イメージ除去ミキサ(上側波キャンセル)の
機能ブロック図である。
【図17】(a)は従来の復調装置において、上側セグ
メントを受信する場合のスペクトル図、(b)は従来の
復調装置において、下側セグメントを受信する場合のス
ペクトル図である。
【図18】第2の従来例における復調装置の構成を示す
ブロック図である。
【図19】(a)は従来例の復調装置において、下隣接
信号が存在する場合のスペクトル図、(b)は従来例の
復調装置において、上隣接信号が存在する場合のスペク
トル図である。
【符号の説明】
60,60D,90,90D 復調装置 61,61a,61b アンテナ 62,62a,62b RFアンプ 63,63a,63b,67,67a,67b,68,
68a,68b ミキサ 64,69 PLL 65,65a,65b,76,76a,76b BPF 66,66a,66b IFアンプ 70,73,73a,73b,74,74a,74b
移相器 71,71a,71b,72,72a,72b,78,
78a,78b アナログのLPF 75,75a,75b 加算器 77,77a,77b,201,201a,201b,
202,202a,202b BBアンプ 79,91,92 ADC 80,97 OFDM復調器 81,98 TS出力端子 93 複素乗算器 94 NCO 95,96 デジタルのLPF
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大場 康雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 藤島 明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 岩井田 峰之 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5K020 BB09 DD02 EE04 FF01 FF02 GG01 KK02 KK07 5K022 DD01 DD13 DD19 DD31

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセグメントを連結してOFDM変
    調された受信信号を受信周波数帯域よりも高い周波数に
    設定した第1の中間周波数に周波数変換する第1のミキ
    サと、 前記第1のミキサの出力を前記第1の中間周波数よりも
    低い第2の中間周波数に周波数変換するイメージ除去用
    の第2のミキサと、 受信信号の一部のセグメントを選択して受信するとき、
    前記セグメントの位置に応じて、前記第1のミキサに供
    給する局部発振信号の周波数を、前記第1の中間周波数
    の上側又は下側に切換える指示を出す制御部と、を具備
    することを特徴とする復調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の第1のミキサ及び第2の
    ミキサを2系列設け、各系列間で局部発振器を共有し、 受信信号の一部のセグメントを選択して受信するとき、
    夫々の系列の第2のミキサの出力を用いてデジタル復調
    を行い、各復調結果に基づいてデータを再生するように
    したことを特徴とする復調装置。
  3. 【請求項3】 複数のセグメントを連結してOFDM変
    調された受信信号を受信周波数帯域よりも高い周波数に
    設定した第1の中間周波数に周波数変換する第1のミキ
    サと、 前記第1のミキサの出力を、周波数オフセットを設定し
    た局部発振信号を用いて直交検波する第2のミキサと、 受信信号の一部のセグメントを選択して受信するとき、
    前記セグメントの位置に応じて、前記周波数オフセット
    の符号を切り換える指示を出す制御部と、を具備するこ
    とを特徴とする復調装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の第1のミキサ及び第2の
    ミキサを2系列設け、各系列間で局部発振器を共有し、 受信信号の一部のセグメントを選択して受信するとき、
    夫々の系列の第2のミキサの出力を用いてデジタル復調
    を行い、各復調結果に基づいてデータを再生するように
    したことを特徴とする復調装置。
  5. 【請求項5】 デジタル変調された受信信号を受信周波
    数帯域よりも高い周波数に設定した第1の中間周波数に
    周波数変換する第1のミキサと、 前記第1のミキサの出力を前記第1の中間周波数よりも
    低い第2の中間周波数に周波数変換するイメージ除去用
    の第2のミキサと、 隣接信号が存在する環境下でデジタル変調された信号を
    受信するとき、前記隣接信号と前記受信信号の相対位置
    に応じて、前記第1のミキサに供給する局部発振信号の
    周波数を、前記第1の中間周波数の上側又は下側に切り
    換える指示を出す制御部と、を具備することを特徴とす
    る復調装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の第1のミキサ及び第2の
    ミキサを2系列設け、各系列間で局部発振器を共有し、 隣接信号が存在する環境下でデジタル変調された信号を
    受信するとき、夫々の系列の第2のミキサの出力を用い
    てデジタル復調を行い、各復調結果に基づいてデータを
    再生するようにしたことを特徴とする復調装置。
  7. 【請求項7】 デジタル変調された受信信号を受信周波
    数帯域よりも高い周波数に設定した第1の中間周波数に
    周波数変換する第1のミキサと、 前記第1のミキサの出力を、周波数オフセットを設定し
    た局部発振信号を用いて直交検波する第2のミキサと、 隣接信号が存在する環境下でデジタル変調された信号を
    受信するとき、前記隣接信号と前記受信信号の相対位置
    に応じて、前記周波数オフセットの符号を切り換える指
    示を出す制御部と、を具備することを特徴とする復調装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の第1のミキサ及び第2の
    ミキサを2系列設け、各系列間で局部発振器を共有し、 隣接信号が存在する環境下でデジタル変調された信号を
    受信するとき、夫々の系列の第2のミキサの出力を用い
    てデジタル復調を行い、各復調結果に基づいてデータを
    再生するようにしたことを特徴とする復調装置。
JP2002269820A 2001-10-02 2002-09-17 復調装置 Withdrawn JP2003179513A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002269820A JP2003179513A (ja) 2001-10-02 2002-09-17 復調装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001306121 2001-10-02
JP2001-306121 2001-10-02
JP2002269820A JP2003179513A (ja) 2001-10-02 2002-09-17 復調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003179513A true JP2003179513A (ja) 2003-06-27
JP2003179513A5 JP2003179513A5 (ja) 2005-10-27

Family

ID=26623577

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002269820A Withdrawn JP2003179513A (ja) 2001-10-02 2002-09-17 復調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003179513A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005295317A (ja) * 2004-04-01 2005-10-20 Sony Corp 受信回路および受信装置
JP2008516537A (ja) * 2004-10-12 2008-05-15 マックスリニアー,インコーポレイティド アップコンバージョンと、これに後続するダイレクトダウンコンバージョンを使用するハイブリッド受信機アーキテクチャ
JP2009524266A (ja) * 2006-01-18 2009-06-25 日本電気株式会社 計測可能帯域幅支援方法およびシステム
JP2009537082A (ja) * 2006-05-12 2009-10-22 ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー 周波数設定を更新するための携帯型電子デバイス、方法、およびコンピュータプログラム
JP2010245816A (ja) * 2009-04-06 2010-10-28 Sony Corp 受信装置、受信方法、およびプログラム
JP2011124650A (ja) * 2009-12-08 2011-06-23 Panasonic Corp 中継装置及び中継方法
JP2011146810A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 受信機及び送受信機
JP2012090080A (ja) * 2010-10-20 2012-05-10 Sony Corp 受信装置、受信方法、およびプログラム
JP2013038461A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 直接rf変調送信器、直接rf変調送信器のサンプリングクロック周波数設定方法
JP2014534691A (ja) * 2011-10-12 2014-12-18 オプティス セルラー テクノロジー, エルエルシーOptis Cellular Technology,LLC デジタルダウンコンバージョン及び復調
JP2016532333A (ja) * 2013-09-25 2016-10-13 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated ベースバンド処理回路
WO2019107105A1 (ja) * 2017-11-30 2019-06-06 株式会社村田製作所 無線通信装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005295317A (ja) * 2004-04-01 2005-10-20 Sony Corp 受信回路および受信装置
JP2008516537A (ja) * 2004-10-12 2008-05-15 マックスリニアー,インコーポレイティド アップコンバージョンと、これに後続するダイレクトダウンコンバージョンを使用するハイブリッド受信機アーキテクチャ
JP2009524266A (ja) * 2006-01-18 2009-06-25 日本電気株式会社 計測可能帯域幅支援方法およびシステム
JP4843086B2 (ja) * 2006-05-12 2011-12-21 ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー 周波数設定を更新するための携帯型電子デバイス、方法、およびコンピュータプログラム
JP2009537082A (ja) * 2006-05-12 2009-10-22 ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー 周波数設定を更新するための携帯型電子デバイス、方法、およびコンピュータプログラム
JP2010245816A (ja) * 2009-04-06 2010-10-28 Sony Corp 受信装置、受信方法、およびプログラム
JP2011124650A (ja) * 2009-12-08 2011-06-23 Panasonic Corp 中継装置及び中継方法
JP2011146810A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 受信機及び送受信機
JP2012090080A (ja) * 2010-10-20 2012-05-10 Sony Corp 受信装置、受信方法、およびプログラム
JP2013038461A (ja) * 2011-08-03 2013-02-21 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 直接rf変調送信器、直接rf変調送信器のサンプリングクロック周波数設定方法
JP2014534691A (ja) * 2011-10-12 2014-12-18 オプティス セルラー テクノロジー, エルエルシーOptis Cellular Technology,LLC デジタルダウンコンバージョン及び復調
JP2016532333A (ja) * 2013-09-25 2016-10-13 クゥアルコム・インコーポレイテッドQualcomm Incorporated ベースバンド処理回路
WO2019107105A1 (ja) * 2017-11-30 2019-06-06 株式会社村田製作所 無線通信装置
US11050448B2 (en) 2017-11-30 2021-06-29 Murata Manufacturing Co., Ltd. Wireless communication device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7098967B2 (en) Receiving apparatus
US7382202B2 (en) Apparatus and method to provide a local oscillator signal from a digital representation
US5828955A (en) Near direct conversion receiver and method for equalizing amplitude and phase therein
US8175199B2 (en) Wireless receiver
US20060078069A1 (en) Hybrid receiver architecture using upconversion followed by direct downconversion
US7330707B2 (en) Hetrodyne receiver and IC
JP2002141822A (ja) デジタルチューナ
KR100515551B1 (ko) 방송수신장치
JP2003179513A (ja) 復調装置
US7535976B2 (en) Apparatus and method for integration of tuner functions in a digital receiver
JP3949389B2 (ja) デュアル型デジタルテレビジョンチューナ
US20060062331A1 (en) Demodulator for use in wireless communications and receiver, method and terminal using it
FI105367B (fi) Häiriönvaimennus RF-signaaleissa
JPH09284162A (ja) 受信機
JPH11112462A (ja) デジタル放送の受信機
EP1085664B1 (en) Receiver capable of receiving analog broadcast and digital broadcast
JPH06205325A (ja) 受信装置
JPH1056359A (ja) デジタル放送受信チューナ
JP3495661B2 (ja) 受信装置
JP3617513B2 (ja) 受信装置
JP3495656B2 (ja) 受信装置
JP3134801B2 (ja) 共用受信機
JP4300170B2 (ja) 受信装置
JP3617521B2 (ja) 受信装置
JP3495657B2 (ja) 受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050907

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080304

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20080423