JP2013036202A - 弾性舗装構造 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】本発明の弾性舗装構造は、開粒アスファルトコンクリート基盤面に、ゴム成分を含有するセメントミルクから形成されたセメントミルク層および発泡体チップを含有するウレタン樹脂層がこの順序で積層されてなる弾性舗装の側面縁部に除圧性溝が形成されていることを特徴としている。
【効果】本発明によれば、ブリスターの発生がなく、平坦性が長期間確保され、走行性に優れる弾性舗装体が得られる。
【選択図】図1

Description

本発明は全天候型ウレタントラックなどの弾性舗装構造に関する。さらに詳しくは本発明は、ブリスタリング現象が発生しにくい弾性舗装構造に関する。
従来から使用されている土のグラウンドに代わって、陸上競技場、テニスコート、ジョギング走路、学校グラウンドあるいは校庭などでは、表面に弾性舗装材料を用いて舗装して使用されることが多くなってきている。
このような用途に使用される舗装材料には、ポリウレタン系舗装材料、ゴムアスファルト系舗装材料、スチレン-ブタジエンゴム系舗装材料などがある。
これらの舗装材料の中でもポリウレタン系舗装材料は物性が卓越している上に施工が容易であることから、広汎に使用されている。
このようなポリウレタン系舗装材料は、アスファルトコンクリート(アスコン)の表面に発泡体チップを含有するウレタン樹脂からなる層を塗設することにより形成されている。
しかしながら、このようにアスコンの表面にウレタン樹脂を塗設すると、アスコンなどに含有される水分が塗設されたウレタン樹脂とアスコンとの間で気化してウレタン樹脂を押し上げて膨れとなる現象(ブリスター)が発生することがある。
このようなブリスターの発生は、アスコンとウレタン樹脂との間にセメントペースト層を形成することによりその発生を抑制することができる。
例えば、特許文献1(特開昭57-130604号公報)の特許請求の範囲には、「既存地盤上にアスファルトコンクリートを舗設して基層とし、該基層上に表層を施すプレイコートの施工方法において、前記基層と表層との間に、セメントに対する合成ゴムの重量比率が2〜20%からなる混合物を水で混練したペーストを浸透塗布することを特徴とする、プレイコートの施工方法」の発明が開示されており、ここで使用するアスファルトコンクリート(アスコン)には、空隙率が4%程度の密粒アスコンと、空隙率が20%前後の開粒アスコンとがあり、実施例では開粒アスコンの表面にスチレン-ブタジエンゴムを含有するセメントペーストを塗設し、この上に表層を設けることが開示されている。
しかしながら、この特許文献1に記載されているように合成ゴムをセメント重量に対して2〜20%配合したペーストを開粒アスコン表面に塗設すると、開粒アスコンの表面付近にセメントペーストの硬化物による水不透過層が形成されるため、アスコン内に含まれる水が熱膨張した際の応力を外部に放出させることができない。このためにアスコン自体がこの応力に耐えきれずに剥離膨張して表層の膨れが生ずるという問題を完全に解消するには至っていない。
また、例えば、特許文献2(特開平5−93408号公報)の請求項1には、「アスファルトコンクリート面にポリマーセメント層、プライマー層および発泡弾性粒子を含有するポリウレタン層が順次積層され、上記ポリウレタン層は三次元架橋結合構造を担っているポリウレタンで構成されていることを特徴とするウレタントラックの舗装材層。」の発明が開示されている。この特許文献2に開示されている発明は詳細には、基礎構造として砕石層を設けた上に基盤として密粒アスファルトコンクリート(密粒アスコン)を用いて、この基盤上にポリマーセメントを塗布して下地層とし、こうして形成した下地層の上にプライマー層を塗布した後、このプライマー層の上に、発泡弾性粒子を含有するポリウレタン層が形成されているのである。
このように密粒アスコンの上にポリマーセメント層を介してプライマー層を形成することにより、密粒アスコンと発泡弾性粒子を含有するポリウレタン層との密着性は密粒アスコンに親和性の高いポリマーセメント層、このポリマーセメント層と発泡弾性粒子を含有するポリウレタン層の両者に対して親和性の高いプライマー層を形成することにより改善される。
上記のようにしてポリマーセメント層およびプライマー層を設けることにより密粒アスコンと発泡弾性粒子とを含有するポリウレタン層との接着性の問題は改良されるが、密粒アスコン下面の水蒸気はポリマーセメント層およびプライマー層を設けることによりこれらの層によって遮断されるので上部に抜けにくくなる。このため水蒸気の蒸発散圧は密粒アスコン下面にそのまま残り、例えば夏期の高温下では密粒アスコン自体が軟化してしまい密粒アスコンと発泡弾性粒子を含有するポリウレタン層との界面剥離ではなく、密粒アスコン自体の軟化および水蒸気の蒸発散圧により、密粒アスコン自体に凝集破壊が発生するとの新たな問題を生ずる虞がある。このような密粒アスコン自体の凝集破壊の結果、外観状はウレタン舗装材にブリスターが発生したのと同様の問題を生ずる。
このように従来の弾性舗装材料においては、ブリスターの発生という面ではさらなる改良が必要であった。
特開昭57-130604号公報 特開平5−93408号公報
本発明は、下面から上昇する水蒸気あるいはアスコン中に含有される水蒸気によってもブリスターが発生しにくく、平坦性が長期間維持されて、走行感に優れた弾性舗装構造を提供することを目的としている。
本発明の弾性舗装構造は、開粒アスファルトコンクリート基盤面に、ゴム成分を含有するセメントミルクから形成されたセメントミルク層および発泡体チップを含有するウレタン樹脂層がこの順序で積層されてなる弾性舗装の側面縁部に除圧性構造物が形成されていることを特徴としている。
また、上記弾性舗装構造においては、通常は、上記ゴム成分を含有するセメントミルクから形成されたセメントミルク層が、メチルメタクリレート-ブタジエンラバー(MBR)系エマルジョンと無機物とを含有するセメントミルクから形成されてなる。
さらに、上記弾性舗装構造においては、通常は、上記MBR系エマルジョンの少なくとも一部がカルボキシル変性されている。
また、上記発泡粒子を含有するウレタン樹脂層が、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、活性水素化合物、無機充填材、触媒およびその他の助剤からなる硬化剤との混合物である硬化剤とを有し、該発泡粒子を含有するウレタン樹脂層には硬質および/または軟質の樹脂の発泡体チップが含有されていることが好適である。
上記弾性舗装構造では、発泡体チップを含有するウレタン樹脂層の表面に、非発泡性のウレタン樹脂からなる仕上げウレタン樹脂層が形成されていてもよい。
また本発明の弾性舗装の側面縁部に形成された除圧性溝は、通常は、透水性排水溝および/または透水性Ω型排水溝である。
本発明では開粒アスコンを用いており、この表面にゴム成分を含有するセメントミルク層が形成され、さらにこのセメントミルク層の上にウレタン樹脂層および仕上げウレタン層が形成され、開粒アスコンの表面付近の空隙にはセメントミルクが浸入して空隙を閉塞し、しかもこのセメントミルク層の上にウレタン樹脂層が形成されて開粒アスコン内あるいは開粒アスコン下部からの水分が、このセメントミルク層およびウレタン層によって舗装構造の上方に蒸発することができないにも拘わらず、こうした水蒸気を舗装構造の側縁部に除圧性を有する溝構造を形成することにより、横方向に逃がして弾性舗装構造内における内部圧力を除去している。本発明によれば、上記のような構成を採用することにより、弾性舗装構造内の内圧が過度に高くなることがなくなり、膨れ(ブリスター)の発生を有効に防止することができる。
従って、本発明によれば、ブリスターの発生がなく、平坦性が長期間にわたって保持され、走行感に優れた弾性舗装構造が得られる。
図1は、本発明の弾性舗装構造の断面の例を模式的に示す断面図である。 図2は、図1におけるA部分を拡大して模式的に示す図である。 図3は、本発明における膨れの防止作用を説明する図である。
次に本発明の弾性舗装構造について具体的に説明する。
本発明の弾性舗装構造は、図1に示すように、既在の土地基盤10上に形成された開粒アスファルトコンクリート(本発明においては、「開粒アスコン」と記載することもある。)からなる基盤20の表面に、ゴム成分を含有するセメントミルクを塗設してなるセメントミルク層30を有し、さらにこのセメントミルク層30の上に発泡体チップを含有するウレタン樹脂層40および仕上げウレタン樹脂層50を積層した層状構造を有している。
本発明では、上記のように既在の土地基盤10上にアスコンとして密粒アスコンを使用せずに開粒アスコンを使用して開粒アスコン基盤20を形成する。
ここで開粒アスコン20は、通常は6号砕石;73.0%、7号砕石;12.5%、細石;10.0%、石粉;4.5%からなる骨材を用いて、アスファルトあるいはコンクリート(通常はアスファルトが使用される)で空隙率が通常は10〜30%、好ましくは12〜25%になるように敷設したアスコンである。この開粒アスコンは、骨材として6号砕石;36.0%、7号砕石;20.0%、粗砂;22.8%、細砂;15.2%、石粉;6.0%からなる骨材を用いて空隙率が3〜6%程度に調製された密粒アスコンとは明らかに異なるものである。
本発明で使用する開粒アスコンは、上述のように6号砕石;73.0%、7号砕石;12.5%、細石;10.0%、石粉;4.5%からなる骨材を100重量部に対して通常はアスファルトを4〜5重量部、好ましくは4.5〜5重量部配合して、通常は145〜185℃、好ましくは145〜165℃に加熱しながらローラを用いて空隙率が通常は10〜30%、好ましくは12〜25%の範囲内になるように転圧することにより形成することができる。
上記のような粗骨材を用いて上記空隙率になるように転圧して形成された開粒アスコンは、空隙率が高いことから開粒アスコン層20内に形成される空隙は連通しており、高い空気流動性を有するが、粗骨材相互の結合力が低くなる傾向があり、開粒アスコン下部から上昇する水分などが加熱されることにより膨れ(ブリスター)が発生し易いという傾向があると考えられていた。このため一般には下部から上昇して来る水分を遮断する密粒アスコン層を形成した上に開粒アスコン層が形成する工法が採用されており、開粒アスコン層の上部に直接ウレタン層などの合成樹脂層は形成しにくいとされている。
本発明では、このような開粒アスコン層20に特定のセメントミルクを用いてセメントミルク層を形成することにより、開粒アスコン層20を単独で使用する途を開発した。
本発明のセメントミルク層を形成するセメントミルクは、セメントと水の他に、ゴム成分を含有するエマルジョンを含有し、さらに無機物(骨材)を含有していてもよい。
ここで使用されるセメントとしてはポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、アルミナセメントなど通常使用されるセメントをそのまま使用することができる。
セメントミルクを調製する際の水セメント比(=水重量(エマルジョン中の水分を除く)/セメント重量×100)は、配合する他の成分の量および種類にもよるが、通常は0〜60%の範囲内、好ましくは10〜50%の範囲内にある。このような水セメント比を有するセメントミルクを用いることにより、アスコン中にセメントミルクが適度に浸入すると共に、アスコン基盤の表面にセメントミルクから形成されるセメントミルク層も確実に形成される。
本発明において使用されるセメントミルクには、ゴム成分を含む弾性樹脂エマルジョンが配合されている。ここで使用される弾性樹脂エマルジョンの例としては、メチルメタクリエートブタジエンラバー(MBR)、カルボキシ変性メチルメタクリエートブタジエンラバー、スチレンブタジエンラバー(SBR)、アクリル酸ラバー(Ac)、スチレンラバー(St)、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン酢酸ビニル(EVA)などのゴム成分等が水に分散したエマルジョンを挙げることができる。これらのゴム成分等は単独であってもあるいは組み合わされていてもよい。
特に本発明ではMBRエマルジョンを使用することにより従来のようにプライマーを使用しなくともウレタン層との接着力が良好になる。このためMBRエマルジョンを使用することにより工期を短縮することができる。MBRの中でも特にカルボキシル基で変性したMBRエマルジョンは貯蔵安定性に富み有効性が高い。
セメントミルク中に上記のような弾性樹脂エマルジョンは、セメント100重量部に対して、通常は10〜80重量部の範囲内の量、好ましくは20〜70重量部の範囲内の量で配合されている。このような量で弾性樹脂エマルジョンを配合することにより、本発明のセメントミルク層が良好な弾性を有すると共に優れた密閉性を有するようになる。
本発明で使用されるセメントミルクには、さらに無機物(骨材)が含有されている。ここで使用される無機物(骨材)は、微細な無機物の粉体あるいは粒体であり、通常は中心粒子径が50〜1000μm、好ましくは185〜500μmの無機粒体あるいは粉体を用いることができる。本発明でセメントミルク中に配合される無機物としては、上記中心粒子径を有する珪砂、川砂、寒水石等を挙げることができる。特に本発明では粒度分布の異なる複数の珪砂を組み合わせて使用することが好ましい。このように粒度分布の異なる複数の粒子を使用することにより、図2に示すように、粒度が大きな粒子は比較的開粒アスコンの表面に留まってセメントミルク層30を形成し、粒度が小さい粒子はセメントと共に開粒アスコン表面から深部にまで浸入して開粒アスコンを形成する粒子間に留まって開粒アスコンを形成する粒子を相互にバインドし、開粒アスコンの表面近傍の強度を確保する。
このような無機物はセメントミルクのセメント100重量部に対して通常は50〜400重量部の範囲内の量、好ましくは100〜300重量部の範囲内の量で配合することができる。このような量で無機物を含有させることにより、セメントミルクが好適な粘度を有するようになり、アスコン層への浸透量とセメントミルク層を形成するセメントミルクの量とのバランスが良好になる。
上記のようなセメントミルクの塗設量は、通常は2〜5kg/m2の範囲内にあり、3〜4kg/m2の範囲内にすることが好ましい。このような量でセメントミルクを用いることにより、開粒アスコン表面に平均1〜3mm程度のセメントミルク層30が形成されると共に、開粒アスコンの表面から30〜50mmの深さで開粒アスコンを形成する粒子24の間隙にセメントミルクが浸入して開粒アスコンを形成する粒子を相互に結合する層を形成し、開粒アスコンとセメントミルク層との間に開粒アスコンとセメントミルクとの連続層を形成することができる。このセメントミルクには、上述のようにセメントの他に、粒子径の異なる複数の粒子およびゴム成分が含有されており、これらが共同して開粒アスコンの表層部分に強度を与えると共にセメントミルク層30およびセメントミルク層が浸入した開粒アスコン部分26に弾性を賦与する。
このように開粒アスコン20表面にセメントミルク層30を形成すると、開粒アスコン20全体では空隙率が高い状態を維持しつつもこのセメントミルク層30近傍では、セメントミルク層およびセメントミルクが開粒アスコンの粒子24の間隙に浸入した開粒アスコン部分26で、下部からの水分の上昇に対して遮蔽構造を形成する。しかしながら、セメントミルクが開粒アスコンの粒子24の間隙に浸入した開粒アスコン部分26より下部では、開粒アスコンの空隙率は維持されるので下部から上昇してきた水蒸気はこの空隙を通って横方向には自由に移動することができる。また、開粒アスコン内部に水分が存在することがあるが、セメントミルクが開粒アスコンの粒子24の間隙に浸入した開粒アスコン部分26中では、セメントミルクと開粒の粒子24との結合力が高いのでこの部分でブリスターが発生することはなく、上部は強度が高くかつ弾性力も有するセメントミルク層で被覆されているので、上部に抜けることはなく、開粒アスコン粒子を形成する粒子間に空隙が存在して圧力が抜けやすい下部に向い除圧される。従って、セメントミルクが開粒アスコンの粒子24の間隙に浸入した開粒アスコン部分26でブリスターが発生することはない。
本発明の弾性舗装構造に形成された上記セメントミルク層30の上面には発泡体チップを含有するウレタン樹脂層40が形成されている。この発泡チップを有するウレタン樹脂層40の上には仕上げウレタン樹脂層50が形成されていてもよい。この仕上げウレタン樹脂層50は、ウレタン樹脂44に発泡体チップ42を含有していてもよいし、発泡チップを含有しないウレタン樹脂仕上げ層80であってもよい。また、発泡チップを含有する仕上げウレタン樹脂層50を形成した後、その表面にウレタン樹脂仕上げ表面層80を形成してもよい。このように仕上げウレタン樹脂層50あるいはウレタン樹脂仕上げ表面層80を形成した後、この表面にエンボス加工を施すことが好ましい。
このようなウレタン樹脂層40,50,80は以下に記載するようなウレタン樹脂を用いて形成することができる。
本発明でウレタン樹脂層を形成するために使用されるウレタン樹脂は、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、硬化剤とから形成される。
本発明で使用する末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする主剤は、以下に示す有機ポリイソシアネートとポリオールから得られるウレタンプレポリマーを主成分として含有する。
ここで原料として使用される有機ポリイソシアネートとしては、例えば、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネートおよびその混合物(以下「TDI」と略記することもある)、2,4-異性体/2,6-異性体が、重量比で80/20のもの(TDI-80)、および65/35のもの(TDI-65)、粗トリレンジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI),ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(粗MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
また原料として用いるポリオールとしては、例えば、各種ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリブタンジエンポリオール、ひまし油、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなどを挙げることができる。特に本発明では、水、プロピレングリコールなどに、プロピレンオキサイド、またはプロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドを付加させたポリオキシアルキレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどに、プロピレンオキサイド、または、プロピレンオキサイドおよびエチレンオキサイドを付加したポリオキシアルキレントリオールを使用することが好ましい。
また、本発明ではポリオールとして低分子量のグリコールを併用することもできる。ここで使用される低分子量グリコールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコールなどを挙げることができる、これらのポリオールは単独であるいは組合わせて使用することができる。特に本発明では平均分子量が75〜10000のポリオールを使用することが好ましい。
本発明においてはウレタンプレポリマーを製造する際に、イソシアネート基とポリエーテルまたはポリエステルポリオール中のヒドロキシル基との当量比(NCO/OH)を、通常は2〜20の範囲内に設定する。またウレタンプレポリマー中に含まれる有機イソシアネート基の量は通常は1〜15重量%の範囲内にある。
上記のようなウレタンプレポリマーは、有機ポリイソシアネートとポリオールとを常法に従って、窒素のような不活性気流中で、通常は80〜100℃の範囲内の温度に1〜5時間加熱する方法により製造することができる。
本発明においてウレタンの硬化に用いられる硬化剤は、通常は、活性水素化合物、無機充填剤、触媒およびその他の助剤を含有してなる。
ここで用いられる活性水素化合物としては、例えばポリアミンおよびポリオールを挙げることができる。ここで用いられるポリアミンの例としては、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、p-フェニレンジアミン、3,3’-ジクロル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン等を挙げることができる。また、ジオールの例としては、公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、および、ポリマーポリオールなどを挙げることができる。このような活性水素化合物の使用量は当量比(NCO/H(活性水素))で、通常は0.95〜2.0の範囲内に設定される。
本発明において触媒として、例えば公知のアミン類、有機金属化合物(錫、鉛など)を使用する。このような触媒の例としては、錫オクトエート、ジブチル錫ジラウレート、鉛ナフテネート等を挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。このような触媒は、硬化剤の総量に対して、通常は0.1〜5重量%の範囲内の量で使用することができる。好適にはウレタンの可使時間が30〜90分程度になるように上記触媒を配合する。バッチ式混合を採用する際には上記のような可使時間を設定することにより円滑に塗工作業を行うことができる。
本発明において、無機充填剤としては、例えば、炭酸カルシウム、タルク、クレー、無機ケイ酸(ホワイトカーボン)、ゼオライト、二酸化チタンを挙げることができる。これらの無機充填剤は単独であるいは組み合わせて使用することができる。このような無機充填剤は、硬化剤の総量に対して通常は2〜50重量%の範囲内の量で使用される。
本発明において、その他の助剤としては、可塑剤、顔料を挙げることができる。ここで使用することができる可塑剤の例としては、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP)、アジピン酸ジオクチル(DOA)、リン酸トリクレジル(TCP)、塩化パラフィン、U-レックス(脂環状重合体変性天然樹脂エステル、東京樹脂工業(株)製)などを挙げることができる。これらの可塑剤は単独であるいは組み合わせて使用することができる。このような可塑剤は、硬化剤の総量に対して、通常は1〜30重量%の範囲内の量で使用することができる。また、顔料の例としては、酸化クロム、ベンガラなどの無機顔料、フタロシアニン顔料、アゾ顔料などの有機顔料を挙げることができる。このような顔料の使用量は着色可能な範囲内で適宜設定することができる。
上記主剤と硬化剤とを混合してポリウレタンを形成する際に、本発明では弾性体のチップを添加混合する。
本発明で使用する弾性体のチップとしては、通常は粒径が0.5〜5mmのポリウレタン発泡体、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)発泡体、ポリオレフィン発泡体、各種合成ゴムの発泡体、その他ポリアミド、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの発泡体を使用することができる。これらの中でも産業廃棄物の有効利用という観点から、ポリウレタン発泡体、EVA発泡体、ポリオレフィン発泡体、各種合成ゴムの発泡体を使用することが好ましい。
上記のようなチップの配合量は、ポリウレタン樹脂100重量部に対して、通常は5〜70重量部の範囲内にある。70重量部を超えると施工性が低下する。こうした施工性を重視すると、上記チップの配合量は、通常は5〜40重量部である。なお、本発明においては、上記のような軟質の発泡体のチップ以外にタイヤ屑、バンパー屑(特にポリウレタン製のものが好ましい)などの比較的硬い材料のチップを併用することにより弾性層の固さを調節することができる。このような硬質の発泡体を使用する場合、軟質の発泡体100重量部に対して硬質の発泡体を通常は30〜200重量部、好ましくは50〜150重量部の範囲内の量で使用することにより、走行感に優れた弾性舗装体を形成することができる。
本発明においてウレタン層は、一般に、上記のような発泡体チップを含有するウレタン樹脂層40とこの上に形成される発泡チップを含有しないウレタン樹脂からなる仕上げウレタン層50から形成されている。この場合に、発泡体チップを含有するウレタン樹脂層40の塗布厚は、通常は5〜20mm、好ましくは7〜15mmの範囲内に設定し、さらに仕上げウレタン樹脂層50の塗布厚は、通常は2.5〜4.0mm、好ましくは2〜6mmの範囲内に設定される。このような厚さでウレタン樹脂層を形成することにより、良好な平面性が発現する。
また、本発明の他の態様では、上記仕上げウレタン樹脂層50の表面に発泡体チップを含有しない仕上げ表面層80を形成する。この場合、仕上げ表面層80には通常はエンボス加工が施される。この仕上げ表面層の厚さは、通常は0.5〜3.0mm、好ましくは0.8〜1.5mmである。この仕上げ表面層80にエンボス加工を施すことにより、表面抵抗が増してスパイクがかかるようになり、転倒を防止することができる。
なお、エンボス加工は、仕上げ表面層80を形成しない場合に、仕上げウレタン樹脂層の表面の加工に採用することが好ましい。このエンボス加工には公知のエンボス加工手段を用いることができる。
本発明の弾性舗装構造は、上記のような層状構造を有しており、このような順序で積層された弾性舗装の側面縁部に除圧性構造物(除圧性溝)60が形成されている。
ここで使用される除圧性構造物は、図1および図2に示すように、底部を有する上面が開口された断面U字型溝である。図1には、U字型の側壁61が傾斜した態様が示されており、上部には蓋体62が形成された態様が示されている。本発明で使用するU字型溝は、少なくとも、開粒アスコンと接する側壁61に多数の細孔63が形成されており、この細孔63は、U字型溝の外部とU字型溝の内部とを連通している。図1および図2には、細孔63が網目状に側壁61内に形成された態様が示されているが、細孔63はこのような形態に限定されるものではなく、例えばU字型溝の外部と内部とを連通する連通孔であってもよい。またこの細孔63は、蓋体62および底部64にも形成することができる。
この細孔63の孔径は、開粒アスコン20内に発生する圧力を除圧することができる孔径であれば特に制限はなく、通常は、4号または5号の単粒度砕石を骨材として製造された浸透型コンクリートが好ましい。
なお、本発明で採用する除圧性構造物は、上記のようなU字型溝に限定されるものではなく、図示してはいないが、例えば逆Ω型溝、有機高分子繊維が三次元的に交絡構造を形成した壁面を有する円筒、又は、地先境界ブロック、縁石などであってもよい。
上記U字型溝60のウレタン樹脂層40,50,80が形成されていない側面上部には縁石70を配置して、ウレタン樹脂層の塗設の際の流れ止めとしている。
本発明の弾性舗装構造では、上記のような縁石70および除圧性溝60を両端に配置した後、この縁石間に開粒アスコン層20を打設し、この開粒アスコン層20の表面にセメントミルク層30を塗設し、さらに、このセメントミルク層30の上にウレタン樹脂層40,60,80を塗設する。
このとき除圧性溝60に、開粒アスコン20の端部が接触するように開粒アスコン20を打設し、この表面にセメントミルク層、ウレタン樹脂層を形成する。
こうして打設された開粒アスコン20は、図3に示すように、上部近傍はセメントミルク層30によって閉塞状態にあるが、その下部では開粒アスコン20を形成する粒子間に空隙が保持されている。図3に示すように、開粒アスコン20内にある舗装中の水分は、日射などによって加熱されると気化してこの部分の圧力が高くなるが、本発明の弾性舗装構造では開粒アスコンを用いているために、膨張圧は開粒アスコンの横方向に作用して最終的には除圧溝60の細孔63から除圧溝内に放出される。
従って、本発明によれば、開粒アスコン内に水が浸入してこれが気化したとしても、これによって生ずる圧力が空隙率の高い開粒アスコン内を横方向に移動して除圧溝60に排出されるために開粒アスコン20内でブリスターが発生しにくい。
このように本発明の弾性舗装構造は、開粒アスコンを用いているので横方向における空気の流通が妨げられることがなく、開粒アスコン内に生ずる水蒸気が気化する際に発生する内部圧力を開粒アスコンの有する空隙によって横方向に逃がして、この圧力は最終的に除圧溝から外部に放出される。
なお、この除圧溝は開粒アスコン内に溜まった水分の排出孔としても機能するし、セメントミルク層上部のウレタン樹脂層から浸透する水分の除去の際にも排水孔として作用させることができる。
そして、本発明において、除圧溝の縁に設けられた縁石は、弾性ウレタン塗装の縁部を表示すると共に、ウレタン舗装の塗設の際のウレタン舗装の流出止めとしても機能する。
次に本発明の実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが本発明はこれらによって限定されるものではない。
〔実施例1〕
<ウレタンプレポリマーの製造>
平均分子量2000のポリオキシプロピレンジオール:430重量部、平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール、TDI-65(トリレンジイソシアネート、三井化学(株)製):123重量部を均一に混合した後、窒素気流中で2時間、さらに100℃で2時間反応させた。
得られた反応物は、2.9重量%のNCO基を含有し、その25℃における粘度は6000cpsであった。
<硬化剤の製造>
MOCA(3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン):7.5重郎部、平均分子量3000のポリオキシプロピレンジオール20重量部、平均分子量5000のポリオキシプロピレントリオール:20重量部、DOP(フタル酸ジオクチル):60重量部、炭酸カルシウム39.5重量部、触媒としてオクリル酸鉛(Pb含量25重量%):2重量部、含量としてベンガラ2.5重量部を加えてディゾルバーで均一になるように混練して硬化剤を得た。
<ウレタン樹脂塗布剤の調製>
上記のようにして調製したウレタンプレポリマー:100重量部と、硬化剤:100重量部とを、攪拌装置としてモルタルミキサーを用いて約2分間機械的に混合してウレタン樹脂を得た。
このウレタン樹脂に、平均粒径3mmのEVA発泡体(エチレン酢酸ビニル発泡体)のチップ:10重量部を加えてさらに1分間均一になるように攪拌混合した。
こうして得られたウレタン樹脂塗布剤のポットライフは約50分間であった。
<セメントミルク(1)開粒アスコン用の調製>
MBRエマルジョン(SR-2031;レジテックス(株)製 9重量部
ポルトランドセメント 30重量部
珪砂7号(中心粒子径185μm) 30重量部
珪砂5号(中心粒子径500μm) 30重量部
水 9重量部
上記の成分をモルタルミキサーで混練してセメントミルク(1)開粒アスコン用を調製した。このセメントミルク(1)の水セメント比は30%である(エマルジョン中の水分55%は除く)。
<弾性舗装体の製造>
付き固めた地面の上に、図1に示すような底部および側壁が4号および5号単粒度砕石を用いて形成された有底有蓋U字型溝を四方に配置した。なお、この有底有蓋U字型溝の外側には、配置した有底有蓋U字型溝の縁部に接して高さ120mm、幅120mmの縁石を配置した。
上記のように有底有蓋U字型溝によって囲繞された地面の上に6号砕石;69.7%、7号砕石;11.9%、細石;9.6%、石粉;4.3%からなる骨材にアスファルトを4.5%の重量比率で175℃の加熱下に混練した開粒アスコン形成用組成物を散布し、圧力ローラを転動させて平均厚さ70mmの開粒アスコン層を形成した。
こうして形成された開粒アスコン層の空隙率は17%であり、空気流通が可能な連続した空隙が形成されており、この連続した空隙の端部は上記有底有蓋U字型溝の貫通孔と連通している。
上記のようにして形成された開粒アスコン層上に、上記のようにして形成したセメントミルク(1)を、ゴムレーキを用いて3.5kg/m2の厚さに注入舗装してセメントミルク層を形成した。こうして注入舗装したセメントミルクの一部は開粒アスコンの上部から開粒アスコン層内に浸入して開粒アスコン層とセメントミルク層との間にアスコンとセメントミルクとが共存する連続層が形成されると共に、開粒アスコン表面に平均厚さ1.5mmのセメントミルク層を形成した。
常温で一夜放置後、セメントアスコン層上に上記のようにして調製した発泡チップ入りウレタン樹脂塗布剤を4mm厚になるようにスクイジーを用いて塗布した。
ここで発泡チップ入りウレタン樹脂塗布剤は、上記主剤と硬化剤とを1:1の重量比で混合した混合物100重量部に平均粒径3mmのEVA発泡体のチップを10重量部配合して1分間混練したものである。
さらにこの上に二液型揺変性ウレタン樹脂を、1mmの平均厚さに塗布し、エンボスローラを用いて表面凹凸仕上げを行って全体の厚さを13mmとして弾性舗装体を形成した。
上記のようにして形成した弾性舗装体の表面を55℃に加熱したが、弾性舗装体にブリスターの発生は認められなかった。
〔比較例1〕
<セメントミルク(2)密粒アスコン用の調製>
カチオンタイトF(ヤブ産業(株)製) 27重量部
ポルトランドセメント 40重量部
珪砂7号(中心粒子径185μm) 30重量部
水 5重量部
上記の成分をモルタルミキサーで混練してセメントミルク(2)密粒アスコン用を調製した。このセメントミルク(2)の水セメント比は12.5%である。なお、ここで使用したカチオンタイトFは、セメント系カチオン性SBR樹脂モルタルである。
<弾性舗装体の製造>
付き固めた地面の上に、図1に示すような底部および側壁が4号および5号単粒度砕石を用いて形成された有底有蓋U字型溝を四方に配置した。なお、この有底有蓋U字型溝の外側には、配置した有底有蓋U字型溝の縁部に接して高さ120mm、幅120mmの縁石を配置した。
上記のように有底有蓋U字型溝によって囲繞された地面の上に6号砕石;34.0%、7号砕石;18.9%、粗砂;21.5%、細砂;14.4%、石粉:5.6%からなる骨材にアスファルトを5.5%の重量比率で160℃の加熱下に混練した密粒アスコン形成用組成物を散布し、圧力ローラを転動させて平均厚さ80mmの密粒アスコン層を形成した。
こうして形成された密粒アスコン層の空隙率は4.0%であり、空気流通が可能な空隙は形成されていなかった。
上記のようにして形成された密粒アスコン層上に、上記のようにして形成したセメントミルク(2)を、ゴムレーキを用いて1.0kg/m2の厚さに注入舗装してセメントミルク層を形成した。こうして注入舗装したセメントミルク(2)は密粒アスコン内には殆ど浸入せず、密粒アスコン層表面に平均厚さ0.5mmのセメントミルク層を形成した。
常温で一夜放置後、セメントアスコン層上に実施例1で調製したのと同様の発泡チップ入りウレタン樹脂塗布剤を4mm厚になるようにスクイジーを用いて塗布した。
さらにこの上に二液型揺変性ウレタン樹脂を、1mmの平均厚さに塗布し、エンボスローラを用いて表面凹凸仕上げを行って全体の厚さを13mmとして弾性舗装体を形成した。
上記のようにして形成した弾性舗装体の表面を55℃に加熱したところ、弾性舗装体にブリスターの発生が認められた。
〔比較例2〕
<弾性舗装体の製造>
付き固めた地面の上に、図1に示すような底部および側壁が4号および5号単粒度砕石を用いて形成された有底有蓋U字型溝を四方に配置した。なお、この有底有蓋U字型溝の外側には、配置した有底有蓋U字型溝の縁部に接して高さ120mm、幅120mmの縁石を配置した。
上記のように有底有蓋U字型溝によって囲繞された地面の上に6号砕石;34.0%、7号砕石;18.9%,粗砂;21.5%、細砂14.4%からなる骨材にアスファルトを5.6%の重量比率で165℃の加熱下に混練した密粒アスコン形成用組成物を散布し、圧力ローラを転動させて平均厚さ70mmの密粒アスコン層を形成した。
こうして形成された密粒アスコン層の空隙率は3.9%であり、空気流通が可能な空隙は形成されていなかった。
上記のようにして形成された密粒アスコン層上に、上記比較例1で調製したセメントミルク(2)を、ゴムレーキを用いて1.0kg/m2の厚さに注入舗装してセメントミルク層を形成した。こうして注入舗装したセメントミルク(2)は密粒アスコン内には殆ど浸入せず、密粒アスコン層表面に平均厚さ0.5mmのセメントミルク層を形成した。
こうしてセメントミルク層を形成した後、接着性を向上させるために2液型水性エポキシエマルジョンプライマーを約0.3kg/m2の量で塗布し下地処理層(平均厚さ0.15mm)を形成した。
常温で4時間放置後、セメントアスコン層上に実施例1で調製したのと同様の発泡チップ入りウレタン樹脂塗布剤を12mm厚になるようにスクイジーを用いて塗布した。
さらにこの上に二液型揺変性ウレタン樹脂を、1mmの平均厚さに塗布し、エンボスローラを用いて表面凹凸仕上げを行って全体の厚さを13mmとして弾性舗装体を形成した。
上記のようにして形成した弾性舗装体の表面を55℃に加熱したところ、弾性舗装体にブリスターの発生が認められた。
上記の結果から、実施例1の弾性舗装構造は、ブリスターが殆ど発生せず、平坦性が長期間にわたって確保され、走行感に優れた弾性舗装構造であった。これに対して、比較例1および比較例2はいずれも、夏季に、密粒アスコン層内部で凝集破壊が発生し、表面状態はブリスターによる不陸が発生し、このため走行感が悪く、競技施設用としての弾性舗装構造としての基本的機能に欠けるものであった。
10・・・土地基盤
20・・・開粒アスコン(基盤)
24・・・粒子
26・・・開粒アスコンの粒子の間隙に浸入した開粒アスコン部分
28・・・空隙
30・・・セメントミルク層
40・・・発泡体チップを含有するウレタン樹脂層(ウレタン樹脂層)
42・・・発泡体チップ
44・・・ウレタン樹脂
50・・・仕上げウレタン樹脂層(ウレタン樹脂層)
60・・・除圧性構造物(除圧性溝)
61・・・側壁
62・・・蓋体
63・・・細孔
64・・・底部
70・・・縁石
80・・・仕上げ表剤層(ウレタン樹脂層)

Claims (6)

  1. 開粒アスファルトコンクリート基盤面に、ゴム成分を含有するセメントミルクから形成されたセメントミルク層および発泡体チップを含有するウレタン樹脂層がこの順序で積層されてなる弾性舗装の側面縁部に除圧性構造物が形成されていることを特徴とする弾性舗装構造
  2. 上記ゴム成分を含有するセメントミルクから形成されたセメントミルク層が、メチルメタクリレート-ブタジエンラバー(MBR)系エマルジョンと無機物とを含有するセメントミルクから形成されてなることを特徴とする請求項第1項記載の弾性舗装構造。
  3. 上記MBR系エマルジョンの少なくとも一部がカルボキシル変性されていることを特徴とする請求項第2項記載の弾性舗装構造。
  4. 上記発泡粒子を含有するウレタン樹脂層が、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを主成分とする主剤と、活性水素化合物、無機充填材、触媒およびその他の助剤からなる硬化剤との混合物である硬化剤とを有し、該発泡粒子を含有するウレタン樹脂層には硬質および/または軟質の樹脂の発泡体チップが含有されていることを特徴とする請求項第1項記載の弾性舗装構造。
  5. 上記発泡体チップを含有するウレタン樹脂層の表面に、非発泡性のウレタン樹脂からなる仕上げウレタン樹脂層が形成されていることを特徴とする請求項第1項記載の弾性舗装構造。
  6. 上記弾性舗装の側面縁部に形成された除圧性構造物が、透水性排水溝および/または透水性Ω型排水溝又は、地先境界ブロック、縁石であることを特徴とする請求項第1項乃至第5項のいずれかの項記載の弾性舗装構造。
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