JP2013033654A - イオン発生装置およびそれを備える電気機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で安価な複数のイオン発生部を有するイオン発生装置およびそれを備える電気製品を提供する。
【解決手段】イオン発生装置(100)は、高圧トランス(6)を各々有する複数のイオン発生部(9−1、9−2)と、高圧トランス(6)を駆動する駆動部(10)とを備える。駆動部は、複数のイオン発生部のいずれかに電力供給を行う切替え部(12)を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン発生装置およびそれを備える電気機器に関し、特に、複数の吹き出し口に取り付けるイオン発生装置およびそれを備える電気機器に関する。
近年、イオン発生装置で発生させた正イオンおよび負イオン(以下、正/負イオン、とも記載する。)を空気中に放出することにより居住空間の空気を清浄化する技術開発が盛んに行われている。たとえば、空気清浄機の内部に設けられた通風路に、正/負イオンを発生させるイオン発生装置を配置し、発生させたそれらイオンを空気とともに吹き出し口から放出する空気清浄機などが知られている。放出されたイオンは、居住空間に存在する浮遊粒子を不活性化させ、浮遊細菌を死滅させるとともに臭気成分を分解する。これにより、居住空間全体の空気が清浄化される。
特許第4408767号公報(特許文献1)には、吹出し方向が異なる2つの吹出口を備えた通風路と送風機との間に、ダンパーを備えた空気清浄機が開示されている。ダンパーと送風機との間にはイオン発生装置が配置され、ダンパーにより吹出し方向が制御されたイオンを含む空気が吹出口より放出される。
特許第4503085号公報(特許文献2)には、正イオンを発生させる正イオン発生部と負イオンを発生させる負イオン発生部とを各々複数備え、それらをケースに一体化して収納したイオン発生装置が開示されている。
特許第4408767号公報 特許第4503085号公報
イオン発生装置の主な用途として、上記のように居住空間全体の空気清浄効果を期待する場合と、使用者に向けてイオンを送出する場合とがある。居住空間全体の空気清浄効果を期待する場合は、正イオンおよび負イオンを居住空間全体に行き渡らせることが必要である。一方、使用者に向けてイオンを送出する場合は、イオンを送出する吹出口を切り替えて照射させることが必要となる。
このような使用方法を可能とするためには、気流の吹出口を複数設けるとともに、気流方向を切り替える構造、もしくは各々の吹出口にイオン発生装置を設置して切り替える構造が必要となる。気流方向を切り替える構造は、各々の吹出口をダンパー等で交互に閉塞する必要があり、構成が複雑となる。そこで、各々の吹出口にイオン発生装置を設置して切替え使用する構成を採用すると、イオン発生装置が複数必要となる。いずれも、イオン発生装置、およびそれを備える電気機器を安価に提供することが困難となる。
本発明は、放電電極、誘導電極、および放電電極に印加する高電圧を発生させる高圧トランスを有する複数のイオン発生部と、トランス入力回路と、複数のイオン発生部のいずれか1つとトランス入力回路の出力を接続する切替え部とを、備えるイオン発生装置である。
本発明において、切替え部は、トランス入力回路の出力を高圧トランスの1次側に接続することが望ましい。
本発明は、上記に記載のイオン発生装置と、送風機と、イオン発生部が発生するイオンを送風機による送風気流に乗せて放出する第1および第2の吹出口と、送風機と第1および第2の吹出口とを各々つなぐ第1および第2のダクトを備え、第1のダクトには、イオン発生部、トランス入力回路、および切替え部が配置され、第2のダクトには、切替え部を介してトランス入力回路と接続されるイオン発生部が配置される、イオン発生装置を備える電気機器である。
本発明において、電気機器は、さらに第1および第2のダクトのいずれか1つを風路として使用可能とする風路開閉機構を備え、第1および第2のダクトに各々配置されるイオン発生部は、風路開閉機構と第1および第2の吹出口との間に配置されることが望ましい。
本発明によれば、小型で安価な複数のイオン発生部を有するイオン発生装置を提供することができる。さらに、複数の吹出口から使用目的に応じてイオンを放出する空気清浄機の小型化を実現し、安価に提供することができる。
本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の構成図である。 本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の主装置の構造図である。 本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置の副装置の構造図である。 本発明の実施の形態2およびその変形例に係る、イオン発生装置を備える空気清浄機の外観模式図である。 本発明の実施の形態2に係る、イオン発生装置を備える空気清浄機の内部を側面から見た構造模式図である。 本発明の実施の形態2に係る、イオン発生装置を備える空気清浄機の制御ブロック図である。 本発明の実施の形態2の変形例に係る、イオン発生装置を備える空気清浄機の内部を側面から見た構造模式図である。 本発明の実施の形態2の変形例に係る、イオン発生装置を備える空気清浄機の制御ブロック図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。実施の形態の説明において、個数、量などに言及する場合、特に記載ある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。実施の形態の図面において、同一の参照符号や参照番号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。また、実施の形態の説明において、同一の参照符号等を付した部分等に対しては、重複する説明は繰り返さない場合がある。
<実施の形態1>
図1を参照して、本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置100について説明する。
イオン発生装置100は、主装置11および副装置13で構成される。主装置11は、イオン発生部9−1および駆動部10で構成される。駆動部10は、外部から入力電源として直流電源や商用交流電源の供給を受ける電源および入力コネクタ8、トランス入力回路7、および切替え部12を有する。切替え部12は、トランス入力回路7の出力を、主装置11に含まれるイオン発生部9−1または副装置13に含まれるイオン発生部9−2のいずれか一方に供給する。
主装置11のイオン発生部9−1は、高圧トランス6、正高電圧生成回路4、負高電圧生成回路5、放電電極1−1、1−2、誘導電極2、および保持体3を有する。高圧トランス6の1次側には、駆動部10の切替え部12を経由して、トランス入力回路7の出力が供給される。トランス入力回路7により駆動された高圧トランス6の一方の出力は、誘導電極2と電気的に接続される。高圧トランス6の他方の出力は、正高電圧生成回路4および負高電圧生成回路5に印加される。
正高電圧生成回路4の出力は、放電電極1−1に接続されるとともに、誘導電極2に対して正極性の高電圧を放電電極1−1に印加される。負高電圧生成回路5の出力は、放電電極1−2に接続されるとともに、誘導電極2に対して負極性の高電圧を放電電極1−2に印加される。
正極性の高電圧が印加された放電電極1−1の先端では、誘導電極2から放電電極1−1の針先への電界集中により放電が発生し、正イオンのH(HO)(mは任意の自然数)が発生する。負極性の高電圧が印加された放電電極1−2の先端では、誘導電極2から放電電極1−2への電界集中により放電が発生し、負イオンのO (HO)(nは任意の自然数)が発生する。空気中に放出された正イオンのH(HO)と負イオンのO (HO)は、空気中の浮遊細菌やウイルスの表面に付着し、化学反応により浮遊細菌やウイルスを殺菌または失活することが知られている。
図1を参照して、イオン発生装置100を構成する副装置13について説明する。副装置13は、高圧トランス6、正高電圧生成回路4、負高電圧生成回路5、放電電極1−1、1−2、誘電電極2、および保持体3を有する。高圧トランス6の1次側には、駆動部10に含まれる切替え部12、コネクタ14、および電力供給線15を経由して、トランス入力回路7から電力供給が可能な状態に接続されている。トランス入力回路7により駆動された高圧トランスの一方の出力は、誘導電極2と電気的に接続される。高圧トランス6の他方の出力は、正高電圧生成回路4および負高電圧生成回路5に印加される。
正高電圧生成回路4の出力は、放電電極1−1に接続されるとともに、誘導電極2に対して正極性の高電圧を放電電極1−1に印加される。負高電圧生成回路5の出力は、放電電極1−2に接続されるとともに、誘導電極2に対して負極性の高電圧を放電電極1−2に印加される。放電電極1−1および1−2の先端部で各々生成される正/負イオンの働きに関しては、イオン発生部9−1と同様である。
イオン発生装置100では、主装置11または副装置13が有するイオン発生部のうち、選択されたイオン発生部が正/負イオンを発生する。そのイオン発生部9−1とイオン発生部9−2の選択は、主装置11の切替え部12により行われる。選択されたイオン発生部へは、切替え部12を経由してトランス入力回路7の出力が供給される。
本発明の実施の形態に係るイオン発生装置100において、イオン発生部9−1とイオン発生部9−2とが有する放電電極1−1および放電電極1−2の構造は、針状電極を一例として説明する。しかしながら、放電電極の構造は、それに限られるものではない。例えば、絶縁性を有する基板上に電極を印刷や貼り付けにより形成した構造や、絶縁性を有する管の外側と内側に電極を設けた構造で放電電極を実現してもよい。
また、電極構造によって多少差異はあるものの、小型のイオン発生装置の放電電極に印加される電圧は、1kVから10kV程度である。イオン発生装置の電源として、国内では通常、100Vの商用交流電源や、直流電源である車用電源の12V若しくは24Vが一般的である。
図2を参照して、イオン発生装置100を構成する主装置11の構造図を説明する。
図2において、図1と同じ番号または記号が付与された各部分の構成は同一であり、それらの機能説明は省略する。なお、図面が煩雑になるのを避けるため、図2には、駆動部10とイオン発生部9−1の主要部分の構造のみを描いている。
主装置11を構成する駆動部10およびイオン発生部9−1は、筐体11aに収納される。図2において、駆動部10およびイオン発生部9−1は、筐体11aに収納する前の状態を描いており、実際は、1点破線で対応付けられている通り、筐体11aの区切られた各部分に収納される。筐体11aには、電源および入力コネクタ8と、コネクタ14の一方を構成するソケット用ハウジング14aとが取り付けられている。筐体11aは筐体11bで蓋がされる。
図3を参照して、イオン発生装置100を構成する副装置13の構造図を説明する。
図3において、図1と同じ番号または記号が付与された各部分の構造は同一であり、それらの機能説明は省略する。なお、図面が煩雑になるのを避けるため、図3には、イオン発生部9−2の主要部分の構造のみを描いている。
副装置13を構成するイオン発生部9−2は、筐体13aに収納される。図3において、イオン発生部9−2は、筐体13aに収納する前の状態を描いており、実際は、1点破線で対応付けられている通り、筐体13aの区切られた各部分に収納される。筐体13aに収納された高圧トランス6の1次側には、電力供給線15の一端が接続される。その電力供給線15の他端は、コネクタ14の他方を構成するピン用ハウジング14bと接続される。
イオン発生装置100を使用する際は、主装置11の筐体が備えるソケット用ハウジング14aに副装置13の筐体が備えるピン用ハウジング14bを差し込んだ状態にする。なお、電力供給線15の長さは、主装置11と副装置13が配置される位置や間隔等を考慮し、適切に選択する。
イオン発生装置100では、主装置11に、トランス入力回路7の出力を副装置13へ分岐させるための分岐用コネクタ14を設けている。しかし、分岐用コネクタ14を省略して出力接点または出力端子とすることも可能である。どのような構成で分岐するにせよ、本発明の実施の形態に係るイオン発生装置100によれば、イオン発生部と駆動部とを備えた主装置11を1台用意すればよい。イオン発生装置100を構成する他の副装置13は、イオン発生部のみを備える構成で済むため、その小型化や配置の自由度を実現することが出来る。
以上のように、本発明の実施の形態1に係るイオン発生装置100は、複数のイオン発生部(9−1、9−2)のいずれか1つに、各イオン発生部が有する高圧トランス6の一次側へ電力供給を行うことにより、イオンを発生させるイオン発生部を選択する。高圧トランス6の1次側は2次側に対して低電圧であり、そこへ電力供給を行う切替え部12を構成する素子は、低電圧用のものでよい。また、複数のイオン発生部の1つに供給される電力も数ワット程度である。従って、イオン発生装置100に含まれる切替え部12を構成する素子の耐電圧容量の低減、小型化、および低価格化に直接結びつく。
さらに、従来のイオン発生装置を複数台使用する場合と比べ、複数のイオン発生部を駆動する駆動部を共通化できるため、イオン発生装置の小型化や低価格化が実現できる。
これに対し、高圧トランスの2次側の出力側に切替え部を設け、複数のイオン発生部へ選択的に高電圧を供給する構成では、切替え部に使用する素子や配線材も高電圧用が必要となる。また、そのような構成を採用した場合、各々のイオン発生部の設置場所によって高圧トランスの2次側配線の長さが異なり、配線の浮遊電気容量に差が生じる。そのため、最終的に、各イオン発生部において、放電電極と誘導電極との間に印加される電圧値や電圧波形に差が生じる。さらに、配線長や引き回し方法の相違により2次側配線の浮遊電気容量が簡単に変化するため、設計者が意図した通りのイオン発生を実現することが困難となる。
<実施の形態2>
図4を参照して、実施の形態1に係るイオン発生装置を備える電気機器の例として、空気清浄機20の外観模式図を説明する。空気清浄機20の本体20aの天面および前面には、各々、第1の吹出口201および第2の吹出口202が設けられている。本体20aの天面には、操作部203が配置されている。
図5を参照して、本発明の実施の形態2に係る空気清浄機20の内部を側面から見た構造模式図20−1を説明する。図5に示す内部の側面は、図4において空気清浄機20のA−A断面を側面方向から見た構造模式図である。
空気清浄機20は、本体20aの内部に、ファン204aおよびモータ204bを有する送風機204を備える。本体20aの天面および前面には、各々、第1の吹出口201および第2の吹出口202が設けられている。送風機204と第1の吹出口201および第2の吹出口202は、各々、第1のダクト201aおよび第2のダクト202aでつながれている。
第1のダクト201aと第2のダクト202aの分岐点208には風路開閉機構207が設けられる。風路開閉機構207は、操作部203からの信号に基づいて、ダクト201aまたはダクト202aへの通気を選択する。第1のダクト201aには、分岐点208と第1の吹出口201の途中の位置に、イオン発生装置11が配置される。第2のダクト202aには、分岐点208と第2の吹出口202の途中の位置に、イオン発生装置13が配置される。なお、第1および第2のダクトに配置するイオン発生装置は、入れ替えてもよい。
空気清浄機20の背面には吸込口205が設けられ、脱臭フィルター206aと浄化フィルター206bを経由して、周囲の空気を吸い込む。吸い込まれた空気は、送風機204により上方へ送出され、風路開閉機構207で通気が選択された第1のダクト201aまたは第2のダクト202aのいずれか一方に導かれる。第1のダクト201aまたは第2のダクト202aに導かれた空気は、イオン発生装置11またはイオン発生装置13で発生された正/負イオンとともに、第1の吹出口201または第2の吹出口202から機外に放出される。
図6を参照して、空気清浄機20の制御ブロック図を説明する。
空気清浄機20の本体20aの天面203には、運転スイッチ31、運転モード選択手段32、タイマー運転選択手段33、およびそれらスイッチや選択手段に対応する表示手段34が設けられている。運転スイッチ31は、空気清浄機20の運転/停止を選択する。運転モード選択手段32は、標準運転/イオンシャワーを選択する。タイマー運転選択手段は、運転時間/運転時刻を決定する。
運転スイッチ31、運転モード選択手段32、およびタイマー運転選択手段33で設定された情報は、計時手段35の情報とともに、制御装置30で処理される。制御装置30は、その処理結果に応じて、送風機204、イオン発生装置100、イオン発生切替え部12、および風路開閉機構207を制御する。
図5および図6を参照して、各運転モード毎の空気清浄機20の動作を説明する。
運転スイッチ31を押すと、制御装置30は送風機204を作動させる。居住空間全体の空気清浄化を目的とする場合、操作部203に設けられている運転モード選択手段32で「標準運転」を選択する。この選択に応答して、制御装置30は、イオン発生切替え部12に対して、イオン発生装置100の主装置11が有するイオン発生部9−1から正/負イオンを発生させるよう指示する。具体的には、主装置11が有する切替え部12は、トランス入力回路7の出力を、イオン発生部9−1が有する高圧トランス6へ供給する。
「標準運転」が選択されると、さらに、制御装置30は風路開閉機構207に対して、第2のダクト202aを閉じるよう指示する。この結果、第1のダクト201aが風路として設定される。イオン発生部9−1から発生される正/負イオンは、第1のダクト201aを経由して、空気清浄機20の天面に設けられている第1の吹出口201から空気とともに居住空間に効率よく放出される。
使用者に集中してイオンを送出する場合は、運転モード選択手段32で「イオンシャワー」を選択する。この選択に応答して、制御装置30は、イオン発生切替え部12に対して、イオン発生装置100の副装置13が有するイオン発生部9−2から正/負イオンを発生させるよう指示する。具体的には、主装置11が有する切替え部12は、トランス入力回路7の出力を、イオン発生部9−2が有する高圧トランス6へ供給する。
「イオンシャワー」が選択されると、さらに、制御装置30は風路開閉機構207に対して、第1のダクト201aを閉じるよう指示する。この結果、第2のダクト202aが風路として設定される。イオン発生部9−2から発生される正/負イオンは、第2のダクト202aを経由して、空気清浄機の前面に設けられている第2の吹出口202から、空気とともに使用者に向けてスポット的に照射される。
以上のように、本発明の実施の形態2に係るイオン発生装置を備える空気清浄機20は、複数のダクト毎にイオン発生装置を配置したので、各ダクトの吹出口から使用目的に沿ったイオンを放出することができる。また、複数のダクトを選択して風路として使用可能とする風路開閉機構を備えているため、吹出口が複数あっても風量が低下することなく、高濃度のイオンを放出することが出来る。
<実施の形態2の変形例>
図7を参照して、実施の形態2の変形例に係る空気清浄機20の内部を側面からみた構造模式図20−2を説明する。
図7に示す内部の側面は、図4において空気清浄機20のA−A断面を側面方向から見た構造模式図である。図7に示すとおり、実施の形態2の変形例に係る空気清浄機20は、図5のダクト分岐点208に設けられていた風路開閉機構207を省略した構成を有する。図7の各部分の説明は、対応する図5の説明を参照されたい。
図7において、第1のダクト201aと第2のダクト202aの開口面積は、好ましい風量比率が得られるように設計する。例えば、
<ダクト201aの風量>:<ダクト202aの風量> = 8:2
とする。
図7および図8を参照して、各運転モード毎の空気清浄機20の動作を説明する。図7に示すとおり、ダクト分岐点208には風路開閉機構は省略されている。それに伴い、図8に示す空気清浄機20の制御ブロックにおいて、風路開閉機構も省略される。従って、空気清浄機20の運転モードによらず、上記ダクトの開口面積比に応じて、第1の吹出口201と第2の吹出口202から空気が放出される。
図8において、運転モード選択手段32で「標準運転」が選択されると、制御装置30は、イオン発生切替え部12に対して、イオン発生装置100の主装置11が有するイオン発生部9−1から、正/負イオンを発生させるよう指示する。この結果、第1の吹出口201から、正/負イオンが空気とともに居住空間に効率よく放出される。
運転モード選択手段32で「イオンシャワー」が選択されると、制御装置30は、イオン発生切替え部12に対して、副装置13が有するイオン発生部9−2から、正/負イオンを発生させるよう指示する。この結果、第2の吹出口202から、正/負イオンが空気とともに使用者に向けてスポット的に照射される。
以上のように、本発明の実施の形態2の変形例に係るイオン発生装置を備える空気清浄機20は、風路開閉機構(ダンパーやモータ等)を省略しつつ、各ダクトの吹出口から使用目的に沿ったイオンを放出することができる。その結果、イオン発生装置のコストをさらに低減することが可能となる。さらに、各ダクト毎にイオン発生装置を配置しているため、空気中の浮遊細菌やウイルスを殺菌または失活する効果は損なわれない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1−1,1−2 放電電極、2 誘導電極、3 保持体、4 正高電圧生成回路、5 負高電圧生成回路、6 高圧トランス、7 トランス入力回路、8 電源および入力コネクタ、9−1 第1のイオン発生部、9−2 第2のイオン発生部、10 駆動部、11 主装置、12 イオン発生切替え部、13 副装置、14 コネクタ、15 電力供給線、11a,11b 筐体、14a ソケット用ハウジング、13a,13b 筐体、14b ピン用ハウジング、20 空気清浄機、20a 空気清浄機の本体、201 第1の吹出口、202 第2の吹出口、203 操作部、20−1,20−2 空気清浄機の内部側面図、201a 第1のダクト、202a 第2のダクト、204a ファン、204b モータ、204 送風機、205 吸気口、206a 脱臭フィルター、206b 浄化フィルター、207 風路開閉機構、208 ダクト分岐点、30 制御装置、31 運転スイッチ、32 運転モード選択手段、33 タイマー運転選択手段、34 表示手段、35 計時手段、100 イオン発生装置。

Claims (4)

  1. 放電電極、誘導電極、および前記放電電極に印加する高電圧を発生させる高圧トランスを有する複数のイオン発生部と、
    トランス入力回路と、
    前記複数のイオン発生部のいずれか1つと前記トランス入力回路の出力を接続する切替え部とを、備えるイオン発生装置。
  2. 前記切替え部は、前記トランス入力回路の出力を前記高圧トランスの1次側に接続する、請求項1記載のイオン発生装置。
  3. 請求項1または2に記載のイオン発生装置を備える電気機器であって、
    送風機と、
    前記イオン発生部が発生するイオンを前記送風機による送風気流に乗せて放出する第1および第2の吹出口と、
    前記送風機と前記第1および第2の吹出口とを各々つなぐ第1および第2のダクトを備え、
    前記第1のダクトには、前記イオン発生部、前記トランス入力回路、および前記切替え部が配置され、
    前記第2のダクトには、前記切替え部を介して前記トランス入力回路と接続される前記イオン発生部が配置される、イオン発生装置を備える電気機器。
  4. 前記電気機器は、さらに前記第1および第2のダクトのいずれか1つを風路として使用可能とする風路開閉機構を備え、
    前記第1および第2のダクトに各々配置される前記イオン発生部は、前記風路開閉機構と前記第1および第2の吹出口との間に配置される、請求項3に記載のイオン発生装置を備える電気機器。
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