JP2013033612A - 電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラミネートフィルムの内側表面の一部と外側表面の一部とを溶着した溶着部の信頼性が低下するのを抑制する。
【解決手段】この電池100は、ラミネートフィルムの内側表面1aに設けられたPE溶着層11の一部と外側表面1bに設けられたPE溶着層15の一部とが対向して溶着された溶着部1cを有する外装体1を備える。ラミネートフィルムは、PE溶着層11およびPE溶着層15と、PE溶着層11とPE溶着層15との間に設けられたアルミニウム層13と、PE溶着層11とアルミニウム層13との間、または、PE溶着層15とアルミニウム層13との間の少なくとも一方に設けられ、PE溶着層11およびPE溶着層15の融点よりも高い融点を有するPET層12(14)とを含む。
【選択図】図4

Description

この発明は、電池に関し、特に、ラミネートフィルムからなる外装体を備える電池に関する。
従来、ラミネートフィルムからなる外装体を備えた電池が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、ラミネートフィルムの内側表面の一部と外側表面の一部とが接して溶着された溶着部を有する外装体を備えた電池が開示されている。この電池の外装体を構成するラミネートフィルムは、内側表面および外側表面に配置された2つのポリプロピレン層と、両表面の2つのポリプロピレン層の間に配置された1つのアルミニウム層との3層構造を有している。外装体は、ラミネートフィルムの両表面のポリプロピレン層同士を溶着して溶着部を形成することによりラミネートフィルムをチューブ状(筒状)に形成し、そのチューブ状のラミネートフィルムの内部に発電要素を収納して両端の開口部を溶着することにより、発電要素を密封保持するように構成されている。
特開平11−213964号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成では、ラミネートフィルムの両表面のポリプロピレン層同士を溶着して溶着部を形成する際に、溶着部の全領域にわたって均一かつ適切な加熱条件で溶着加工を行わないと、溶着部とその周辺領域において溶融したポリプロピレン層からアルミニウム層が露出してしまうおそれがある。この場合には、溶着部における強度、気密性および水密性が低下するという問題点がある。このような気密性や水密性の低下は、電池の寿命の低下につながる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、ラミネートフィルムの内側表面の一部と外側表面の一部とを溶着した溶着部の気密性および水密性が低下するのを抑制することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の一の局面による電池は、ラミネートフィルムの内側表面に設けられた第1溶着樹脂層の一部と外側表面に設けられた第2溶着樹脂層の一部とが対向して溶着された溶着部を有する外装体を備え、ラミネートフィルムは、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層と、第1溶着樹脂層と第2溶着樹脂層との間に設けられた金属層と、第1溶着樹脂層と金属層との間、または、第2溶着樹脂層と金属層との間の少なくとも一方に設けられ、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層の融点よりも高い融点を有する耐熱樹脂層とを含む。
この発明の一の局面による電池では、上記のように、第1溶着樹脂層と金属層との間、または、第2溶着樹脂層と金属層との間の少なくとも一方に、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層の融点よりも高い融点を有する耐熱樹脂層を設けることによって、ラミネートフィルムの内側表面の一部と外側表面の一部とを溶着して溶着部を形成する際に、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層を溶着する際の加熱温度では耐熱樹脂層が溶融せず、その結果、溶着部を形成する際に金属層が第1溶着樹脂層または第2溶着樹脂層から露出するのを抑制することができる。これにより、溶着部の気密性や水密性が低下するのを抑制することができる。
上記一の局面による電池において、好ましくは、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂からなり、耐熱樹脂層は、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層を構成するポリオレフィン系樹脂の融点よりも高い融点を有するポリエステル系樹脂からなる。
上記一の局面による電池において、好ましくは、耐熱樹脂層は、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層の厚みよりも小さい厚みを有する。このように構成すれば、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層に比べて耐熱樹脂層が薄いので、耐熱樹脂層を設けたとしても、外装体を構成するラミネートフィルム全体の厚み(総厚み)が大きくなるのを抑制することができる。
本発明の一実施形態による電池の全体構成を示した斜視図である。 図1の500−500線に沿った断面図である。 本発明の一実施形態による電池の外装体の層構造を示した拡大断面図である。 本発明の一実施形態による電池の溶着部を示した拡大断面図である。 図1の600−600線に沿った電池の封口部の拡大断面図である。 本発明の一実施形態による電池の第1変形例による外装体の層構造を示した拡大断面図である。 本発明の一実施形態による電池の第2変形例による外装体の層構造を示した拡大断面図である。 本発明の一実施形態による電池の第3変形例による外装体の層構造を示した拡大断面図である。 本発明の一実施形態による電池の第4変形例による側面図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1〜図6を参照して、本発明の一実施形態による電池100の構成(構造)について説明する。
本発明の一実施形態による電池100は、図1〜図3に示すように、ラミネートフィルム(図3参照)からなる外装体1と、電池100の長手方向(Y方向)の両端部からそれぞれ外側に突出する平板状の正極端子2および負極端子3とを備えている。また、外装体1の内部には、図2に示すように、発電要素4と、図示しない電解液とが収納されている。
本実施形態では、電池100は、10Ah以上の放電容量を有する比較的大容量の中型または大型のリチウムイオン電池である。具体的には、電池100は、電池100の幅方向(X方向)の外周長が約10cm以上約100cm以下であり、電池100の厚みt1(Z方向寸法)が約0.5cm以上約5cm以下である。
図1に示すように、正極端子2および負極端子3は、それぞれ、アルミニウムおよび銅からなり、外装体1の長手方向(Y方向)の両端部の封口部1dを介して外側に突出するように設けられている。正極端子2および負極端子3の外部に露出した部分の幅(X方向寸法)W1は、それぞれ、封口部1dの幅W2の約10%以上である。また、正極端子2および負極端子3は、約0.1mm以上の厚みを有する。
また、発電要素4(図2参照)は、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に配置されたセパレータとが互いに重ね合わされた状態で巻回されることによって形成されている。
図2および図4に示すように、外装体1には、ラミネートフィルムの幅方向(X方向)の一端P側(矢印X2方向側)の内側表面1aの一部と、他端Q側(矢印X1方向側)の外側表面1bの一部とが重ね合わされて溶着された溶着部1cが形成されている。
また、外装体1は、図1および図5に示すように、電池100の長手方向(Y方向)の両端部において、内側表面1a同士が対向した状態で溶着されることにより形成された封口部1dを有している。電池100の両端部の封口部1dは、それぞれ、平板状の正極端子2および負極端子3を挟み込んだ状態で溶着されている。
図3に示すように、本実施形態では、外装体1は、発電要素4が配置される内側から外側方向に向かって、PE溶着層11、PET層12、アルミニウム層13、PET層14およびPE溶着層15がこの順に積層されたラミネートフィルムからなる。なお、PE溶着層11およびPE溶着層15は、それぞれ、本発明の「第1溶着樹脂層」および「第2溶着樹脂層」の一例である。また、PET層12およびPET層14は、それぞれ、本発明の「耐熱樹脂層」の一例であり、アルミニウム層13は、本発明の「金属層」の一例である。
外装体1(ラミネートフィルム)は、全体の厚み(総厚み)t2が約150μm以上約500μm以下となるように形成されている。なお、リチウムイオン電池100の高容量化(大型化)に伴い、外装体1の内部に収容される発電要素4も大型化して質量が大きくなるため、外装体1の総厚みt2が小さすぎると強度が不十分となるおそれがある一方、総厚みt2が大きすぎると封口部1dなどの均一な溶着が困難となりシールの信頼性が不十分となるおそれがある。このため、外装体1の総厚みt2は、電池100の大きさ(厚み)に応じて、約150μm以上約500μm以下の範囲内で、電池100の厚みt1(図2参照(約0.5cm以上約5cm以下))の約0.5%以上約5%以下とすることが好ましい。
PE溶着層11および15は、ポリオレフィン系樹脂であるポリエチレンからなる。PE溶着層11および15を構成するポリエチレンは、約130℃の融点を有している。本実施形態では、PE溶着層11および15の厚みt3は、約50μm以上約200μm以下であり、好ましくは、約100μm以上約150μm以下である。
アルミニウム層13とPET層12および14との間には、これらを互いに接合する接着層(接着剤、接着フィルムなど)を設けることが好ましい。接着層としては、エチレン−メタクリル酸共重合を用いることが好ましい。また、エチレン−メタクリル酸共重合の他、アクリル系、エポキシ系、ゴム(シリコーン系、EPDM)などからなる接着層であってもよい。
PET層12および14は、ポリエステル系樹脂であり、耐熱性を有する絶縁性のポリエチレンテレフタレートからなる。すなわち、PET層12および14を構成するポリエチレンテレフタレートは、PE溶着層11および15の融点(約130℃)よりも高い約260℃の融点を有する。また、PET層12および14は、それぞれ、PE溶着層11および15の厚みt3(約50μm以上約200μm以下)よりも小さい厚みt4およびt5を有している。本実施形態では、PET層12および14の厚みt4およびt5は、それぞれ、約5μm以上約50μm以下である。PET層12(14)の厚みが約5μmよりも小さいとPE溶着層11が溶融または変形した場合の短絡防止効果が得にくくなる一方、PET層12(14)の厚みが約50μmよりも大きいと外装体1が硬くなり、封口部1dが幅方向(X方向)の角部付近において溶着しにくくなる。
本実施形態では、図3に示すように、PET層12は、外装体1の内側表面1aのPE溶着層11とアルミニウム層13との間(アルミニウム層13の内側)に配置されている。PET層14は、外装体1の外側表面1bのPE溶着層15とアルミニウム層13との間(アルミニウム層13の外側)に配置されている。これらのPET層12および14は、ラミネートフィルム(外装体1)の溶着時に、加熱されたPE溶着層11(15)が溶け拡がった場合でも溶融することがない。このため、PET層12および14は、溶着部1c(図4参照)においてアルミニウム層13がPE溶着層11(15)から露出するのを防止する機能を有する。また、外側のPET層14は、外側表面1bのPE溶着層15が溶融して外装体1の外部にアルミニウム層13が露出し、傷(孔など)が形成されることによってアルミニウム層13のガス(および水分)バリア性が低下するのを抑制する機能を有する。なお、PET層14(ポリエチレンテレフタレート)は、外側表面1bのPE溶着層15(ポリエチレン)よりも硬度が大きい。このため、PET層14は、外部の衝撃などからアルミニウム層13を保護する機能をも有している。
ここで、電解液にLiPFなどが用いられる場合には、電池100の内部で水と反応してフッ酸(HF)が生成されアルミニウムを腐食させる場合がある。このため、アルミニウム層13の内側のPET層12は、内側表面1aのPE溶着層11が溶融して外装体1の内部にアルミニウム層13が露出するのを防止することによって、電池100内で発生するフッ酸によりアルミニウム層13が腐食するのを防止する機能を有する。
また、図5に示すように、封口部1dにおいて、正極端子2(負極端子3)と、正極端子2(負極端子3)の両側のアルミニウム層13との間には、それぞれPET層12が介在している。これにより、PET層12は、封口部1dにおいてアルミニウム層13と正極端子2(負極端子3)とが接触して短絡するのを防止する機能を有する。さらに、電池100は比較的大容量の中型または大型リチウムイオン電池であるため、正極端子2(負極端子3)に大電流が流れた場合の発熱によっても、正極端子2(負極端子3)の周囲のPE溶着層11が変形する可能性がある。このような場合にも、封口部1dにおいてアルミニウム層13と正極端子2(負極端子3)とが接触して短絡するのを防止することが可能である。
アルミニウム層13は、外装体1の外側からガス(気体)や水分など(液体)が侵入するのを遮断する機能を有する。また、アルミニウム層13は、外装体1の内側に収納された電解液が外側に漏れ出すのを遮断する機能も有している。
アルミニウム層13は、約4μm以上約100μm以下の厚みt6を有するアルミニウム箔からなる。なお、アルミニウム層13の厚みt6は、約4μm以上約100μm以下の範囲内で、外装体1(ラミネートフィルム)の全体の厚みt2(約150μm以上約500μm以下)の約2%以上約30%以下が好ましく、より好ましくは、約4%以上約20%以下である。上記の通り、電池100は比較的大容量の中型または大型リチウムイオン電池であるため、大電流で放電した場合には、正極端子2(負極端子3)や発電要素4での発熱が大きくなる。このため、アルミニウム層13の厚みt6を上記の範囲とすることにより、熱伝導性に優れるアルミニウム層13によって電池100の熱を外装体1の全体に効果的に拡散させ、外装体1の全体から効果的に放熱することが可能となる。一方、アルミニウム層13の厚みt6が大きくなりすぎると、外装体1の変形に伴いアルミニウム層13に割れが発生しやすくなる。
次に、上記した構造を有する本実施形態による電池100の製造プロセスについて説明する。
まず、正極板と、負極板と、正極板および負極板の間に配置されたセパレータとを互いに重ね合わせた状態で巻回し、渦巻き状の発電要素4(図2参照)を形成する。そして、平板状の正極端子2(図1参照)を正極板と接合し、平板状の負極端子3(図1参照)を負極板と接合する。
図2および図4に示すように、ラミネートフィルム(外装体1)の一端P側の内側表面1aのPE溶着層11の一部と、他端Q側の外側表面1bのPE溶着層15の一部とを重ね合わせて溶着することにより、溶着部1c(図1参照)を形成する。これにより、外装体1は、チューブ状(筒状)に形成される。
溶着部1cは、熱源による加熱溶着、電磁波を用いた高周波溶着、または、超音波振動を用いた超音波溶着などにより溶着する。溶着部1cの溶着工程における加熱温度は、PE溶着層11(15)の融点(約130℃)よりも高温である一方、PET層12(14)の融点(約260℃)よりは低温である。このため、図4に示すように、加熱されたPE溶着層11(15)が溶け拡がった場合でも、PET層12および14は溶着時における加熱温度では溶融することがないので、溶着部1cの溶着面(一端Pの内側表面1aと他端Qの外側表面1b)においてアルミニウム層13同士が露出することがない。
本実施形態では、溶着時に、一端P側の外側のPE溶着層15が加熱されてPE溶着層15が溶け拡がった場合でも、PET層14は溶融することなく、アルミニウム層13が外装体1の外側表面1bから外部に露出するのが抑制される。また、溶着時に、他端Q側のPE溶着層11が溶け拡がった場合でもPET層12は溶融することなく、アルミニウム層13が外装体1の内側表面1aから内部に露出するのが抑制される。
次に、チューブ状(筒状)に形成した外装体1の内部に発電要素4を収納し、電解液を注入して封口(封止)する。具体的には、チューブ状の外装体1の長手方向(Y方向)の両端の開口部から正極端子2および負極端子3が外側に突出するようにして、発電要素4を外装体1の内部に収納する。次に、外装体1の一方の開口端部を溶着することにより、電池100の片側に封口部1dを形成する。そして、外装体1の内部に電解液を注液する。最後に、外装体1の他方の開口端部を溶着して封口部1dを形成することにより、外装体1を封口(封止)する。この状態では、図5に示すように、各封口部1dにおいて、正極端子2(負極端子3)は、電池100の厚み方向(Z方向)の両側から溶融したPE溶着層11に挟み込まれることにより、周囲が隙間なくシールされる。
封口部1dの溶着時には、図5に示すように、正極端子2(負極端子3)と、正極端子2(負極端子3)の両側のアルミニウム層13との間に、それぞれPET層12が介在する。このため、加熱されたPE溶着層11が溶け拡がった場合でも、PET層12は溶着工程における加熱温度では溶融することがない。これにより、封口部1dにおいてアルミニウム層13と正極端子2(負極端子3)とが接触して短絡するのが防止される。
以上により、本実施形態による電池100が形成される。
本実施形態では、上記のように、PE溶着層11とアルミニウム層13との間、または、PE溶着層15とアルミニウム層13との間の少なくとも一方に、PE溶着層11およびPE溶着層15の融点よりも高い融点を有するPET層12(14)を設けることによって、ラミネートフィルムのPE溶着層11(内側表面1a)の一部とPE溶着層15(外側表面1b)の一部とを溶着して溶着部1cを形成する際に、PET層12(14)はPE溶着層11およびPE溶着層15の融点(約130℃)よりも高い融点(約260℃)を有するので、PE溶着層11およびPE溶着層15を溶着する際の加熱温度では溶融せず、その結果、溶着部1cを形成する際にアルミニウム層13がPE溶着層11またはPE溶着層15から露出するのを抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、PET層12(14)を、PE溶着層11およびPE溶着層15の厚みt3(約50μm以上約200μm以下)よりも小さい厚みt4(t5)(約5μm以上約50μm以下)を有するように形成することによって、PE溶着層11およびPE溶着層15に比べてPET層12(14)が薄いので、PET層12(14)を設けたとしても、外装体1を構成するラミネートフィルム全体の厚みt2(総厚み)が大きくなるのを抑制することができる。
(一実施形態の第1変形例および第2変形例)
上記実施形態では、PET層12をPE溶着層11とアルミニウム層13との間(アルミニウム層13の内側)およびPET層14をPE溶着層15とアルミニウム層13との間(アルミニウム層13の外側)に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、PE溶着層11とアルミニウム層13との間、または、PE溶着層15とアルミニウム層13との間のいずれか一方に、PET層(耐熱樹脂層)を設けてもよい。
すなわち、図6に示す第1変形例による外装体201のように、PE溶着層11とアルミニウム層13との間のみにPET層(耐熱樹脂層)を設けてもよい。また、図7に示す第2変形例による外装体301のように、PE溶着層15とアルミニウム層13との間のみにPET層(耐熱樹脂層)を設けてもよい。これらの第1および第2変形例のように、PE溶着層11とアルミニウム層13との間、または、PE溶着層15とアルミニウム層13との間のいずれか一方だけにPET層を設けた場合であっても、溶着部1c(図4参照)を形成する際に、PE溶着層11側のアルミニウム層13とPE溶着層15側のアルミニウム層13との間に耐熱性のPET層を介在させることができる。このため、溶着部1cを形成する際にアルミニウム層13がPE溶着層11またはPE溶着層15から露出するのを抑制することができる。
(一実施形態の第3変形例)
図7に示した第2変形例の外装体301の層構造において、図8に示す第3変形例による外装体401のように、吸湿材層402を設けてもよい。すなわち、第3変形例による外装体401には、上記第2変形例による外装体301と同様に、PE溶着層15とアルミニウム層13との間(アルミニウム層13の外側)にPET層14が設けられている。そして、第3変形例による外装体401では、PE溶着層11とアルミニウム層13との間に吸湿材層402が形成されている。吸湿材層402は、ポリエチレンに吸湿材料を混入させた材料からなり、約50μmの厚みを有する。吸湿材料としては、ゼオライト、P、アルミナ、シリカゲル、CaCl、CaO、MgOなどを用いることができる。上記のように、電解液にLiPFなどが用いられる場合には、電池の内部で水と反応してフッ酸(HF)が生成されてアルミニウムを腐食させる場合がある。このため、PE溶着層11とアルミニウム層13との間(アルミニウム層13の内側)に吸湿材層402を設けることによって、電池内部に存在する水分を取り除き、電池100内で発生するフッ酸によりアルミニウム層13が腐食するのを防止することが可能である。
(一実施形態の第4変形例)
上記実施形態では、電池100の長手方向(Y方向)の両端部からそれぞれ外側に突出する平板状の正極端子2および負極端子3を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図9に示す第4変形例のように、正極端子および負極端子を折り曲げてもよい。すなわち、第4変形例による電池200の正極端子202および負極端子203には、焼き鈍し処理により軟化された焼き鈍し材(いわゆるO材)が用いられており、正極端子202および負極端子203は折り曲げ可能に構成されている。これにより、この第4変形例では、電池200の端子接続を行う際に、正極端子202および負極端子203を平板状の封口部1dごと折り曲げることが可能なように構成されている。これにより、電池200の使用時に、平板状の正極端子202および負極端子203を封口部1dごと折り曲げた分だけデットスペースを減少させることが可能である。
なお、今回開示された実施形態および各変形例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および各変形例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態および各変形例では、本発明の第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層の一例として、ポリエチレンからなるPE溶着層を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層は、たとえば、ポリエチレン以外のポリオレフィン系樹脂(たとえば、ポリプロピレン)であってもよい。また、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂以外の比較的低温で溶着可能な熱可塑性樹脂であってもよい。
また、上記実施形態および各変形例では、本発明の耐熱樹脂層の一例として、ポリエチレンテレフタレートからなるPET層を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1溶着樹脂層および第2溶着樹脂層よりも高い融点を有する材料であれば、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル系樹脂(たとえば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリカーボネートなど)や、ナイロン、セロハン、フッ素樹脂(PTFE、PFAなど)、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリフェニレンサルファイド、ポリサルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリアリルエーテルニトリル、ポリベンゾイミダゾールなど、ポリエチレンテレフタレート以外の材料からなる耐熱樹脂層を用いてもよい。
なお、上記実施形態では、本発明の耐熱樹脂層の一例としてのPET層12および14の両方をポリエチレンテレフタレートにより形成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、これらの耐熱樹脂層を、それぞれ異なる材料により形成してもよい。
また、上記実施形態および各変形例では、本発明の金属層の一例として、アルミニウム箔からなるアルミニウム層を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、亜鉛や、金、銀、黄銅、スズ、青銅、鉄、銅、チタン、鉛、ニッケル、白金、マグネシウム、リン青銅、ステンレス鋼など、アルミニウム以外の材料からなる金属層を用いてもよい。
また、上記実施形態では、正極端子および負極端子を、それぞれ、外装体の長手方向(Y方向)の両端部に設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、正極端子および負極端子の両方を、外装体の長手方向の一方(Y1方向側またはY2方向側)にまとめて配置してもよい。
また、上記実施形態では、本発明の電池を、非水系電解質電池の一種であるリチウムイオン電池に適用する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明の電池を、たとえば、リチウムイオン電池以外の非水系電解質電池に適用してもよいし、ニッケル水素電池などの水系電解質電池に適用してもよい。
1、201、301、401 外装体
11 PE溶着層(第1溶着樹脂層)
12、14 PET層(耐熱樹脂層)
13 アルミニウム層(液体遮断層)
15 PE溶着層(第2溶着樹脂層)
100、200 電池

Claims (3)

  1. ラミネートフィルムの内側表面に設けられた第1溶着樹脂層の一部と外側表面に設けられた第2溶着樹脂層の一部とが対向して溶着された溶着部を有する外装体を備え、
    前記ラミネートフィルムは、
    前記第1溶着樹脂層および前記第2溶着樹脂層と、
    前記第1溶着樹脂層と前記第2溶着樹脂層との間に設けられた金属層と、
    前記第1溶着樹脂層と前記金属層との間、または、前記第2溶着樹脂層と前記金属層との間の少なくとも一方に設けられ、前記第1溶着樹脂層および前記第2溶着樹脂層の融点よりも高い融点を有する耐熱樹脂層とを含む、電池。
  2. 前記第1溶着樹脂層および前記第2溶着樹脂層は、ポリオレフィン系樹脂からなり、
    前記耐熱樹脂層は、前記第1溶着樹脂層および前記第2溶着樹脂層を構成するポリオレフィン系樹脂の融点よりも高い融点を有するポリエステル系樹脂からなる、請求項1に記載の電池。
  3. 前記耐熱樹脂層は、前記第1溶着樹脂層および前記第2溶着樹脂層の厚みよりも小さい厚みを有する、請求項1または2に記載の電池。
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