JP2013032852A - 転がり軸受及び総転動体軸受 - Google Patents
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Abstract
【課題】低発塵性及び低アウトガス性を確保するとともに長寿命を達成することができる転がり軸受及び総転動体軸受を提供する。
【解決手段】第一の軌道輪の第一の軌道、第二の軌道輪の第二の軌道、転動体の表面、及び保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の少なくとも1つに、式:
で示され、且つ平均分子量が11000以上であるPFPEと、一次粒子の平均直径が1μm以下であるPTFE粒子とを含む潤滑剤が、前記第一の軌道の面積、前記第二の軌道の面積、前記転動体の表面の面積、及び前記保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設されている。
【選択図】図1
【解決手段】第一の軌道輪の第一の軌道、第二の軌道輪の第二の軌道、転動体の表面、及び保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の少なくとも1つに、式:
で示され、且つ平均分子量が11000以上であるPFPEと、一次粒子の平均直径が1μm以下であるPTFE粒子とを含む潤滑剤が、前記第一の軌道の面積、前記第二の軌道の面積、前記転動体の表面の面積、及び前記保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、転がり軸受及び総転動体軸受に関する。
一般に、半導体、液晶基板、ハードディスク等の製造工程は、真空又はクリーン環境で行われるが、軸受からの発塵やアウトガスが製造環境を悪化させ、製品性能や歩留まりを低下させていた。
この問題を解決するため、従来は転がり軸受の内・外輪、転動体及び保持器の少なくとも1つにフッ素系固体膜を形成させることが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
この問題を解決するため、従来は転がり軸受の内・外輪、転動体及び保持器の少なくとも1つにフッ素系固体膜を形成させることが行われていた(例えば、特許文献1参照)。
このように、転がり軸受の転動面にフッ素系固体膜を形成すれば、発塵及びアウトガスを低く抑えることが可能であるが、このフッ素系固体膜は高速回転、高荷重等の条件下では損耗が著しく、一般的なオイル、グリース等の油潤滑に比べて寿命が低下するという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、低発塵性及び低アウトガス性を確保するとともに長寿命を達成することができる転がり軸受及び総転動体軸受を提供することを目的としている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、低発塵性及び低アウトガス性を確保するとともに長寿命を達成することができる転がり軸受及び総転動体軸受を提供することを目的としている。
本発明の転がり軸受は、第一の軌道を有する第一の軌道輪と、第二の軌道を有し当該第一の軌道輪と相対回転可能な第二の軌道輪と、前記第一の軌道と前記第二の軌道との間に配設される所定数の転動体と、この転動体をそれぞれ周方向所定間隔に保持する所定数のポケットを有する保持器と、を備えた転がり軸受において、前記第一の軌道、前記第二の軌道、前記転動体の表面、及び前記保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の少なくとも1つに、式:
(式中、m及びnはともに正の整数である)で示され、且つ平均分子量が11000以上であるパーフルオロポリエーテルと、一次粒子の平均直径が1μm以下の四フッ化エチレン樹脂粒子とを含む潤滑剤が、前記第一の軌道の面積、前記第二の軌道の面積、前記転動体の表面の面積、及び前記保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設されていることを特徴としている。
また、本発明の総転動体軸受は、第一の軌道を有する第一の軌道輪と、第二の軌道を有し当該第一の軌道輪と相対回転可能な第二の軌道輪と、前記第一の軌道と前記第二の軌道との間に配設される所定数の転動体と、を備えた総転動体軸受において、前記第一の軌道、前記第二の軌道、及び前記転動体の表面の少なくとも1つに、式:
(式中、m及びnはともに正の整数である)で示され、且つ平均分子量が11000以上であるパーフルオロポリエーテルと、一次粒子の平均直径が1μm以下の四フッ化エチレン樹脂粒子とを含む潤滑剤が、前記第一の軌道の面積、前記第二の軌道の面積、及び前記転動体の表面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設されていることを特徴としている。
本発明の転がり軸受及び総転動体軸受によれば、高温での蒸発性が低いパーフルオロポリエーテルを使用しているので、高温下でのアウトガスが抑えられ、また、四フッ化エチレン樹脂粒子は粒子径が小さいために表面積が大きく、油保持性が高い。そして、パーフルオロポリエーテルに油保持性が優れた四フッ化エチレン樹脂粒子を混合することで、パーフルオロポリエーテルが四フッ化エチレン樹脂粒子に保持されるため、発塵が抑制される。さらに、これらを含む潤滑剤を転がり滑り面の総面積1m2当たり9〜16g配設することにより、低発塵性及び長寿命の両方を達成することができる。
上記転がり軸受及び総転動体軸受において、前記潤滑剤が前記総面積1m2当たり9〜14g配設されていることが好ましい。この場合、発塵の発生をより抑えることができる。
上記転がり軸受及び総転動体軸受において、前記四フッ化エチレン樹脂粒子が、前記パーフルオロポリエーテルに対して40〜60容積%添加されていることが好ましい。この場合、高い発塵抑制効果が得られる。
本発明によれば、低発塵性及び低アウトガス性を確保するとともに長寿命を達成することができる転がり軸受及び総転動体軸受を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を、添付した図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る転がり軸受を示す断面説明図である。この転がり軸受1は、第一の軌道として内輪軌道2aを有する第一の軌道輪としての内輪2と、第二の軌道として外輪軌道3aを有し当該第一の軌道輪である内輪2と相対回転可能な第二の軌道輪としての外輪3と、内輪と外輪との間に配設される所定数の転動体としての玉4と、この玉をそれぞれ周方向所定間隔に保持する所定数のポケットを有する保持器5とを備えている。ここで、保持器5は、プレス加工により製造した波形のものを使用している。この転がり軸受は深溝玉軸受である。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る転がり軸受を示す断面説明図である。この転がり軸受1は、第一の軌道として内輪軌道2aを有する第一の軌道輪としての内輪2と、第二の軌道として外輪軌道3aを有し当該第一の軌道輪である内輪2と相対回転可能な第二の軌道輪としての外輪3と、内輪と外輪との間に配設される所定数の転動体としての玉4と、この玉をそれぞれ周方向所定間隔に保持する所定数のポケットを有する保持器5とを備えている。ここで、保持器5は、プレス加工により製造した波形のものを使用している。この転がり軸受は深溝玉軸受である。
より具体的には、内輪2、外輪3、玉4及び保持器5は、一般的に軸受用として使用されている金属材料で形成されるほか、例えば耐食性を有する金属材料により形成される。内輪2、外輪3及び玉4に使用される金属材料としては、JIS規格SUJ2等の軸受鋼、JIS規格SUS440C等のマルテンサイト系ステンレス鋼、JIS規格SUS630等の析出硬化型ステンレス鋼、及びこれらの金属材料に浸炭処理、窒化処理や、ダイヤモンドライクカーボンの皮膜処理等の適当な硬化熱処理を施したもの等が挙げられる。保持器5は、主としてJIS規格SUS304で形成され、シールド板9を備える場合には、主としてJIS規格SUS304で形成される。
そして、本実施の形態における転がり軸受1において、第一の軌道である内輪軌道2a、第二の軌道である外輪軌道3a、転動体である玉4の表面、及び保持器の各ポケットにおける玉4に対向する面、すなわちポケットの内面(以下、これらの面を合わせて、単に転がり滑り面という)には、下記する潤滑剤が配設されることにより潤滑膜6が形成されている。図2は、潤滑膜6を説明する概略説明図である。なお、図2では、潤滑膜6をわかりやすく説明するため、内輪軌道2aに潤滑膜6が形成された状態のみを示している。
潤滑膜6を形成する潤滑剤は、式:
(式中、m及びnはともに正の整数である)で示され、且つ平均分子量が11000以上であるパーフルオロポリエーテル(以下、PFPEという)7と、一次粒子の平均直径が1μm以下である四フッ化エチレン樹脂(以下、PTFEという)粒子8とを含有するものであり、いわゆるゲル状になっている。
PFPE7は、高温での蒸発性が低いので、高温下でのアウトガスを抑えることができる。PFPE7として、例えば、ソルベイソレクシス(株)製のFOMBLIN Z60(商品名)を用いることができる。このFOMBLIN Z60の平均分子量は11000〜15000程度であり、40℃の動粘度は355cSt(ATSM D455)であり、100℃の動粘度は98cSt(ATSM D455)であり、表面張力は25dyne/cmである。
PTFE粒子8は、一次粒子の平均直径が1μm以下であり、粒子径が小さいので表面積が大きく、したがって油保持性が高い。一次粒子の平均直径が1μmを超えると、表面積が小さいため、油を保持する量が少ない。また、転がり滑り面に直径が1μmを超える巨大粒子が存在することにより油の潤滑性が阻害されると考えられる。PTFE粒子8として、例えば、三井・デュポンフロロケミカル(株)製のTLP−10F−1(商品名)を用いることができる。このTLP−10F−1の一次粒子径(SEM)は0.2μmであり、粒子径(マイクロトラック、分散12分間)は平均が2〜4μm、90%以上が0.5μmより大きく、90%以下が5μmより小さい。
PFPE7に油保持性が優れたPTFE粒子8を混合することで、PFPE7がPTFE粒子8に保持されるため、発塵が抑制される。PTFE粒子8をPFPE7に対して40〜60容積%添加すると、高い発塵抑制効果が得られるので好ましい。PTFE粒子8の添加量が40容積%未満であると、発塵が多くなるために好ましくなく、また添加量が60容積%を超えても発塵抑制効果は上がらない。より好ましくは、PTFE粒子8はPFPE7に対して45〜55容積%添加される。また、PFPE7にPTFE粒子8を混合することで、潤滑膜6が切れた際にも、転がり滑り面にPTFE粒子8が介在することでメタルコンタクトを防止して転がり滑り面の摩耗を軽減することができる。これにより、摩耗による発塵を低減することができ、また寿命を延長することができる。
そして、上記潤滑剤が、内輪軌道2aの面積、外輪軌道3aの面積、所定数の玉4の表面の面積、及び保持器5の各ポケットにおける玉に対向する面の面積を合わせた総面積(以下、転がり滑り面の総面積という)1m2当たり9〜16g配設されている。これにより、低発塵性及び長寿命の両方を達成することができる。潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり9g未満であると、寿命が短くなるおそれがあり、また潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり16gを超えると回転初期において発塵量が多くなるために好ましくない。潤滑剤の質量は、転がり滑り面の総面積1m2当たり9〜14g配設されていることが好ましい。この場合、発塵の発生をより抑えることができる。
次に、上記潤滑剤を転がり軸受1の転がり滑り面に配設する方法を説明する。
まず、PFPE7と、適当な希釈溶媒(例えば、TAFLAC KS−200D)とを重量比1:9で混合し、そこにPTFE粒子8をPFPE7に対して所定の容積(例えば、50容積%)加えて混合することにより、コーティング液を調製する。
そして、極微量の潤滑剤を計量できるマイクロシリンジによって、内輪2、外輪3、転動体4及び保持器5が組み上がった状態の転がり軸受1(軸受型番6000)の軸受軌道部に、規定量のコーティング液を注入した後、この転がり軸受1を手回ししてコーティング液を全体になじませる。その後、120℃で1時間加熱処理を行うことにより、希釈溶媒を蒸発させて潤滑膜6を形成する。
まず、PFPE7と、適当な希釈溶媒(例えば、TAFLAC KS−200D)とを重量比1:9で混合し、そこにPTFE粒子8をPFPE7に対して所定の容積(例えば、50容積%)加えて混合することにより、コーティング液を調製する。
そして、極微量の潤滑剤を計量できるマイクロシリンジによって、内輪2、外輪3、転動体4及び保持器5が組み上がった状態の転がり軸受1(軸受型番6000)の軸受軌道部に、規定量のコーティング液を注入した後、この転がり軸受1を手回ししてコーティング液を全体になじませる。その後、120℃で1時間加熱処理を行うことにより、希釈溶媒を蒸発させて潤滑膜6を形成する。
軸受空間容積の5%分のコーティング液を注入した場合には、PFPE7が軸受空間容積比約0.5%配設されたことになり、これは、転がり軸受1(軸受型番6000)の転がり滑り面の総面積1m2当たり11.5gの潤滑剤に相当する。そして、PTFE粒子8はPFPE7に対して容積比で50%含まれることになる。
同様に、転がり軸受1(軸受型番6000)におけるPFPE7としての軸受空間容積比と単位面積当たりの潤滑剤質量との関係は、約0.3%が6.9g/m2に、約0.4%が9.2g/m2に、約0.6%が13.8g/m2に、約0.7%が16.1g/m2に、約1.0%が23.0g/m2に相当する。なお、PFPE7としての軸受空間容積比は、潤滑剤中のPTFE粒子8の容積の、軸受空間容積に対する値である。ここでの軸受空間容積は、内輪2外周面と、外輪3内周面とが相対する空間を、図1では点線で記載する外輪3内周面の軸方向両端に配設するとともに内輪2外周面に隙間をもって対向する2枚のシールド板9を配設することで、上記空間を内部空間と外部空間とを隔てた内部空間の容積から、この内部空間中にある潤滑剤以外の部材の体積、例えば、全ての転動体4の体積と、保持器5のある場合は保持器5の体積を除いたものである。なお、内輪2外周面とシールド板9との非接触の部分についてはシールド板9を径方向に延長した面で区切ることとしている。
同様に、転がり軸受1(軸受型番6000)におけるPFPE7としての軸受空間容積比と単位面積当たりの潤滑剤質量との関係は、約0.3%が6.9g/m2に、約0.4%が9.2g/m2に、約0.6%が13.8g/m2に、約0.7%が16.1g/m2に、約1.0%が23.0g/m2に相当する。なお、PFPE7としての軸受空間容積比は、潤滑剤中のPTFE粒子8の容積の、軸受空間容積に対する値である。ここでの軸受空間容積は、内輪2外周面と、外輪3内周面とが相対する空間を、図1では点線で記載する外輪3内周面の軸方向両端に配設するとともに内輪2外周面に隙間をもって対向する2枚のシールド板9を配設することで、上記空間を内部空間と外部空間とを隔てた内部空間の容積から、この内部空間中にある潤滑剤以外の部材の体積、例えば、全ての転動体4の体積と、保持器5のある場合は保持器5の体積を除いたものである。なお、内輪2外周面とシールド板9との非接触の部分についてはシールド板9を径方向に延長した面で区切ることとしている。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る総転動体軸受を示す断面説明図である。この総転動体軸受10は、第一の軌道として内輪軌道12aを有する第一の軌道輪としての内輪12と、第二の軌道として外輪軌道13aを有し当該第一の軌道輪である内輪12と相対回転可能な第二の軌道輪としての外輪13と、内輪と外輪との間に配設される所定数の転動体としての玉14とを備えている。すなわち、本明細書において、総転動体軸受10は、保持器5のない転がり軸受のことをいう。この総転動体軸受10はアンギュラ玉軸受である。第1の実施形態とは、保持器5を備えないこと、アンギュラ玉軸受であることが異なる。
総転動体軸受10の内輪12、外輪13及び玉14は、上述の転がり軸受1の内輪2、外輪3及び玉4に相当するものであり、その説明を省略する。
総転動体軸受10において、第一の軌道である内輪軌道12a、第二の軌道である外輪軌道13a、及び転動体である玉14の表面には、上述した潤滑剤が配設されることにより潤滑膜6が形成されている。ここで、潤滑剤が、内輪軌道12aの面積、外輪軌道13aの面積、及び所定数の玉14の表面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設されている。これにより、低発塵性及び長寿命の両方を達成することができる。潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり9g未満であると、寿命が短くなるおそれがあり、また潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり16gを超えると回転初期において発塵量が多くなるために好ましくない。潤滑剤の質量は、転がり滑り面の総面積1m2当たり9〜14g配設されていることが好ましい。この場合、発塵の発生をより抑えることができる。
総転動体軸受10において、第一の軌道である内輪軌道12a、第二の軌道である外輪軌道13a、及び転動体である玉14の表面には、上述した潤滑剤が配設されることにより潤滑膜6が形成されている。ここで、潤滑剤が、内輪軌道12aの面積、外輪軌道13aの面積、及び所定数の玉14の表面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設されている。これにより、低発塵性及び長寿命の両方を達成することができる。潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり9g未満であると、寿命が短くなるおそれがあり、また潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり16gを超えると回転初期において発塵量が多くなるために好ましくない。潤滑剤の質量は、転がり滑り面の総面積1m2当たり9〜14g配設されていることが好ましい。この場合、発塵の発生をより抑えることができる。
ここで、潤滑剤は、PFPE7と油保持性が優れたPTFE粒子8とを混合して調製されているので、PFPE7がPTFE粒子8に保持されるため、発塵が抑制される。PTFE粒子8が、PFPE7に対して40〜60容積%添加されることが好ましく、45〜55容積%添加されることがより好ましい。PTFE粒子8をこの範囲で添加すると、高い発塵抑制効果が得られるからである。
なお、前記第1の実施の形態の転がり軸受1においては、潤滑膜6を内輪軌道2a、外輪軌道3a、玉4の表面、及び保持器の各ポケットの内面のすべてに形成しているが、少なくとも1つに形成すればよい。同様に前記第2の実施の形態の総転動体軸受10においては、潤滑膜6を内輪軌道2a、外輪軌道3a、及び玉4の表面のすべてに形成しているが、この場合も少なくとも1つに形成すればよい。例えばなじみ回転させるなど、玉4が転動するよう内輪2と外輪3とを相対回転させることで、潤滑膜6は転がり滑り面の潤滑必要な箇所に移動することができる。
また、潤滑剤の配設方法も上記の方法に限られるものではない。潤滑剤を所定の表面に所定量配設できるのであればマイクロシリンジの代わりに、例えばスプレー等を用いて噴霧してもかまわない。潤滑剤を所定の表面に所定量塗布してもよい。コーティング液の貯留槽に組み立てた転がり軸受1又は総転動体軸受10を浸漬後に引き上げることにより配設することもできる。また、不要箇所をマスキングしておいて、軸受として組み立てる前に各単体をコーティング液の貯留槽に浸漬して引き上げることも可能である。そして、潤滑剤を配設したのちに、一方の軌道輪に固定するとともに他方の軌道輪に小さい隙間をもって対向するシールド板9を転がり軸受1の軸方向外部の外部空間と隔てたい側に取り付けることが好ましい。シールド板9は必須ではないが、シールド板9を設けることで、さらに発塵を抑制できる。さらには、潤滑剤配設後の異物の混入を防ぐためにシールド板9を軸方向両側に取り付けることが好ましい。
また、潤滑剤の配設方法も上記の方法に限られるものではない。潤滑剤を所定の表面に所定量配設できるのであればマイクロシリンジの代わりに、例えばスプレー等を用いて噴霧してもかまわない。潤滑剤を所定の表面に所定量塗布してもよい。コーティング液の貯留槽に組み立てた転がり軸受1又は総転動体軸受10を浸漬後に引き上げることにより配設することもできる。また、不要箇所をマスキングしておいて、軸受として組み立てる前に各単体をコーティング液の貯留槽に浸漬して引き上げることも可能である。そして、潤滑剤を配設したのちに、一方の軌道輪に固定するとともに他方の軌道輪に小さい隙間をもって対向するシールド板9を転がり軸受1の軸方向外部の外部空間と隔てたい側に取り付けることが好ましい。シールド板9は必須ではないが、シールド板9を設けることで、さらに発塵を抑制できる。さらには、潤滑剤配設後の異物の混入を防ぐためにシールド板9を軸方向両側に取り付けることが好ましい。
1−1. フッ素系潤滑油の蒸発性評価
以下の3種類のフッ素系潤滑油を用いて蒸発性の評価を行った。フッ素系潤滑油は、真空中で通常使用される潤滑油である。
潤滑油1として、下記構造式:
以下の3種類のフッ素系潤滑油を用いて蒸発性の評価を行った。フッ素系潤滑油は、真空中で通常使用される潤滑油である。
潤滑油1として、下記構造式:
(式中、m及びnはともに正の整数である)を有するソルベイソレクシス(株)製のFOMBLIN Z TETRAOL(商品名)を使用した。
潤滑油2として、下記構造式:
潤滑油2として、下記構造式:
(式中、m及びnはともに正の整数である)を有する上述のFOMBLIN Z60(商品名)を使用した。
潤滑油3として、下記構造式:
潤滑油3として、下記構造式:
(式中、nは正の整数である)を有するダイキン工業(株)製のDEMNUM S200(商品名)を使用した。
評価方法として、潤滑油1,2及び3をそれぞれ一定量(約0.4g)ずつ内径が約30mmのビーカーの中に入れ、それぞれ100℃、150℃及び200℃で22時間静置した。22時間後に各温度の潤滑油の質量を測定し、加熱後の質量と加熱前の質量との差から蒸発量(重量%)を計算した。その結果を図4に示す。
図4から、潤滑油2及び3は、100℃、150℃、及び200℃の高温でほとんど蒸発しない(アウトガスが発生しない)ことがわかった。
評価方法として、潤滑油1,2及び3をそれぞれ一定量(約0.4g)ずつ内径が約30mmのビーカーの中に入れ、それぞれ100℃、150℃及び200℃で22時間静置した。22時間後に各温度の潤滑油の質量を測定し、加熱後の質量と加熱前の質量との差から蒸発量(重量%)を計算した。その結果を図4に示す。
図4から、潤滑油2及び3は、100℃、150℃、及び200℃の高温でほとんど蒸発しない(アウトガスが発生しない)ことがわかった。
1−2. フッ素系潤滑油の軸受発塵性能評価
図5に示す試験装置を用い、上記3種類のフッ素系潤滑油の軸受発塵性能評価を行った。図5には図示していないが、試験軸受50の上部には空気導入口が設けられており、底部はパーティクルカウンタ51に接続されている。空気導入口からクリーンエアー(図5において黒塗矢印で示す)52を所定の流量で供給することにより、空気導入口からパーティクルカウンタ51へ向けて矢印53に示すような気流が生じるため、試験軸受50から生じる発塵の量をパーティクルカウンタ51で検出できるようになっている。試験軸受50として保持器を備えた軸受型番6000(φ10×φ26×8)を用い、潤滑油1,2,3を上述した配設方法を用いてそれぞれ試験軸受50に軸受空間容積の0.5%(転がり滑り面の総面積1m2当たり11.5g)注入し、シールド板は軸方向両端とも取り付けず、表1に示す測定条件で試験を行った。その結果を図6に示す。
図5に示す試験装置を用い、上記3種類のフッ素系潤滑油の軸受発塵性能評価を行った。図5には図示していないが、試験軸受50の上部には空気導入口が設けられており、底部はパーティクルカウンタ51に接続されている。空気導入口からクリーンエアー(図5において黒塗矢印で示す)52を所定の流量で供給することにより、空気導入口からパーティクルカウンタ51へ向けて矢印53に示すような気流が生じるため、試験軸受50から生じる発塵の量をパーティクルカウンタ51で検出できるようになっている。試験軸受50として保持器を備えた軸受型番6000(φ10×φ26×8)を用い、潤滑油1,2,3を上述した配設方法を用いてそれぞれ試験軸受50に軸受空間容積の0.5%(転がり滑り面の総面積1m2当たり11.5g)注入し、シールド板は軸方向両端とも取り付けず、表1に示す測定条件で試験を行った。その結果を図6に示す。
図6から、回転20時間後において、潤滑油2は、潤滑油1及び3と比べて発塵量が非常に少ないことがわかった。
2.上記潤滑油2に一次粒子の平均直径が異なるPTFE粒子を混合したときの発塵抑制効果の検討
一次粒子の平均直径が1μmより大きいPTFE−A粉として、セントラル硝子(株)製のセラルーブV(商品名)を使用した。その電子顕微鏡写真を図7(a)に示す。図7(a)から、PTFE−A粉は、その一次粒子の平均直径が1μmより大きいだけでなく、粒子の大きさにバラツキがあることがわかる。
一次粒子の平均直径が1μm以下であるPTFE−B粉として、前述の三井・デュポンフロロケミカル(株)製のTLP−10F−1(商品名)を使用した。その電子顕微鏡写真を図7(b)に示す。電子顕微鏡写真では一次粒子の直径は0.5μmより大きいものはほとんどない。図7(b)から、PTFE−B粉は、粒子の直径がほぼ一定で、粒子の大きさにバラツキが少ないことがわかる。
一次粒子の平均直径が1μmより大きいPTFE−A粉として、セントラル硝子(株)製のセラルーブV(商品名)を使用した。その電子顕微鏡写真を図7(a)に示す。図7(a)から、PTFE−A粉は、その一次粒子の平均直径が1μmより大きいだけでなく、粒子の大きさにバラツキがあることがわかる。
一次粒子の平均直径が1μm以下であるPTFE−B粉として、前述の三井・デュポンフロロケミカル(株)製のTLP−10F−1(商品名)を使用した。その電子顕微鏡写真を図7(b)に示す。電子顕微鏡写真では一次粒子の直径は0.5μmより大きいものはほとんどない。図7(b)から、PTFE−B粉は、粒子の直径がほぼ一定で、粒子の大きさにバラツキが少ないことがわかる。
PTFE−A粉及びPTFE−B粉を潤滑油2に対してそれぞれ30容積%混合し、潤滑油2の量として軸受空間容積の0.5%封入し、上記1−2と同様にして発塵量を計測した。その結果を、潤滑油2だけで試験した上記結果とともに図8に示す。
図8から、潤滑油2にPTFE−A粉を混合すると、PTFEを混合していない潤滑油2だけの場合に比べて発塵量が増加するのに対し、潤滑油2にPTFE−B粉を混合すると、潤滑油2だけの場合よりも発塵量が低減することがわかった。このことから、一次粒子の平均直径が1μm以下であるPTFE−B粉は、発塵抑制効果が大きいといえる。
図8から、潤滑油2にPTFE−A粉を混合すると、PTFEを混合していない潤滑油2だけの場合に比べて発塵量が増加するのに対し、潤滑油2にPTFE−B粉を混合すると、潤滑油2だけの場合よりも発塵量が低減することがわかった。このことから、一次粒子の平均直径が1μm以下であるPTFE−B粉は、発塵抑制効果が大きいといえる。
3. PTFE−B粉の潤滑油への混合量を変化させたときの発塵抑制効果の検討
次に、PTFE−B粉の潤滑油2への混合量(及び軸受への封入量)を変えた、表3の実施例1〜2及び比較例1〜3の試験軸受を用いて、発塵抑制効果を評価した。試験条件は、上記発塵試験と同様である。その結果を図9に示す。
次に、PTFE−B粉の潤滑油2への混合量(及び軸受への封入量)を変えた、表3の実施例1〜2及び比較例1〜3の試験軸受を用いて、発塵抑制効果を評価した。試験条件は、上記発塵試験と同様である。その結果を図9に示す。
図9において、実施例1と実施例2とを比較することにより、PTFE−B粉の混合量を30容積%から50容積%に増やすと、発塵抑制効果が上がることがわかった。しかし、比較例2と比較例3との比較から、PTFE−B粉の混合量を50容積%から70容積%に増やしても発塵低減効果はあまり変わらないことがわかった。
4. 潤滑剤の封入量を変化させたときの発塵抑制効果及び軸受耐久性の検討
潤滑油2にPTFE−B粉を50容積%混合した潤滑剤を用い、潤滑剤の潤滑油2としての封入量を変化させて、回転初期及び回転20時間後の発塵量、及び軸受耐久性を評価した。発塵試験の試験条件は、上記と同様である。軸受耐久試験は、図10に示す試験機を用いてトルク検出用ロードセル61で回転トルクを測定した。試験は、表3に示す試験条件に従って行われ、回転トルクが定常運転時の2倍となった時点で終了した。そして、終了までの時間を寿命とした。図10において、60は試験軸受であり、62は負荷用ばねである。試験軸受60は試験軸受50と同様、保持器を備えた軸受型番6000(φ10×φ26×8)であり、シールド板は軸方向両端とも取り付けていない。発塵試験の結果を図11に、軸受耐久試験の結果を図12に示す。なお、図11及び12は、横軸が潤滑剤の質量(g/m2)で表されており、参考として潤滑油2の軸受空間容積比を四角で囲んだ状態で付している。
潤滑油2にPTFE−B粉を50容積%混合した潤滑剤を用い、潤滑剤の潤滑油2としての封入量を変化させて、回転初期及び回転20時間後の発塵量、及び軸受耐久性を評価した。発塵試験の試験条件は、上記と同様である。軸受耐久試験は、図10に示す試験機を用いてトルク検出用ロードセル61で回転トルクを測定した。試験は、表3に示す試験条件に従って行われ、回転トルクが定常運転時の2倍となった時点で終了した。そして、終了までの時間を寿命とした。図10において、60は試験軸受であり、62は負荷用ばねである。試験軸受60は試験軸受50と同様、保持器を備えた軸受型番6000(φ10×φ26×8)であり、シールド板は軸方向両端とも取り付けていない。発塵試験の結果を図11に、軸受耐久試験の結果を図12に示す。なお、図11及び12は、横軸が潤滑剤の質量(g/m2)で表されており、参考として潤滑油2の軸受空間容積比を四角で囲んだ状態で付している。
図11から、回転20時間後においては発塵量にほとんど差は見られないが、回転初期において、転がり軸受に潤滑剤を16.1g/m2より多く配設すると、発塵量が急に多くなることがわかった。また、回転初期及び回転20時間後のいずれにおいても、転がり軸受に配設される潤滑剤の質量が11.5g/m2のときに発塵量が最も少なかった。
図12から、転がり軸受に配設される潤滑剤の質量が9g/m2未満であると、寿命が短くなることがわかった。また、潤滑剤の質量を多くすると、寿命が長くなる傾向が見られた。
図12から、転がり軸受に配設される潤滑剤の質量が9g/m2未満であると、寿命が短くなることがわかった。また、潤滑剤の質量を多くすると、寿命が長くなる傾向が見られた。
1 転がり軸受
2 内輪(第一の軌道輪)
3 外輪(第二の軌道輪)
4 玉(転動体)
5 保持器
6 潤滑膜
7 PFPE
8 PTFE粒子
2 内輪(第一の軌道輪)
3 外輪(第二の軌道輪)
4 玉(転動体)
5 保持器
6 潤滑膜
7 PFPE
8 PTFE粒子
(式中、m及びnはともに正の整数である)で示され、且つ平均分子量が11000以上であるパーフルオロポリエーテルと、一次粒子の平均直径が1μm以下の四フッ化エチレン樹脂粒子とを含む潤滑剤が、前記第一の軌道の面積、前記第二の軌道の面積、前記転動体の表面の面積、及び前記保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設され、200r/min以下の回転速度で測定したときの粒子径0.1μm以上の発塵粒子の発塵量が10000個/cf以下であることを特徴としている。
(式中、m及びnはともに正の整数である)で示され、且つ平均分子量が11000以上であるパーフルオロポリエーテルと、一次粒子の平均直径が1μm以下の四フッ化エチレン樹脂粒子とを含む潤滑剤が、前記第一の軌道の面積、前記第二の軌道の面積、及び前記転動体の表面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設され、200r/min以下の回転速度で測定したときの粒子径0.1μm以上の発塵粒子の発塵量が10000個/cf以下であることを特徴としている。
本発明の転がり軸受及び総転動体軸受によれば、高温での蒸発性が低いパーフルオロポリエーテルを使用しているので、高温下でのアウトガスが抑えられ、また、四フッ化エチレン樹脂粒子は粒子径が小さいために表面積が大きく、油保持性が高い。そして、パーフルオロポリエーテルに油保持性が優れた四フッ化エチレン樹脂粒子を混合することで、パーフルオロポリエーテルが四フッ化エチレン樹脂粒子に保持されるため、発塵が抑制される。さらに、これらを含む潤滑剤が転がり滑り面の総面積1m2当たり9〜16g配設され、200r/min以下の回転速度で測定したときの粒子径0.1μm以上の発塵粒子の発塵量が10000個/cf以下とされていることにより、低発塵性及び長寿命の両方を達成することができる。
総転動体軸受10の内輪12、外輪13及び玉14は、上述の転がり軸受1の内輪2、外輪3及び玉4に相当するものであり、その説明を省略する。
総転動体軸受10において、第一の軌道である内輪軌道12a、第二の軌道である外輪軌道13a、及び転動体である玉14の表面には、上述した潤滑剤が配設されることにより潤滑膜6が形成されている。ここで、潤滑剤が、内輪軌道12aの面積、外輪軌道13aの面積、及び所定数の玉14の表面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設され、200r/min以下の回転速度で測定したときの粒子径0.1μm以上の発塵粒子の発塵量が10000個/cf以下とされている。これにより、低発塵性及び長寿命の両方を達成することができる。潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり9g未満であると、寿命が短くなるおそれがあり、また潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり16gを超えると回転初期において発塵量が多くなるために好ましくない。潤滑剤の質量は、転がり滑り面の総面積1m2当たり9〜14g配設されていることが好ましい。この場合、発塵の発生をより抑えることができる。
総転動体軸受10において、第一の軌道である内輪軌道12a、第二の軌道である外輪軌道13a、及び転動体である玉14の表面には、上述した潤滑剤が配設されることにより潤滑膜6が形成されている。ここで、潤滑剤が、内輪軌道12aの面積、外輪軌道13aの面積、及び所定数の玉14の表面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設され、200r/min以下の回転速度で測定したときの粒子径0.1μm以上の発塵粒子の発塵量が10000個/cf以下とされている。これにより、低発塵性及び長寿命の両方を達成することができる。潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり9g未満であると、寿命が短くなるおそれがあり、また潤滑剤の質量が転がり滑り面の総面積1m2当たり16gを超えると回転初期において発塵量が多くなるために好ましくない。潤滑剤の質量は、転がり滑り面の総面積1m2当たり9〜14g配設されていることが好ましい。この場合、発塵の発生をより抑えることができる。
Claims (6)
- 第一の軌道を有する第一の軌道輪と、第二の軌道を有し当該第一の軌道輪と相対回転可能な第二の軌道輪と、前記第一の軌道と前記第二の軌道との間に配設される所定数の転動体と、この転動体をそれぞれ周方向所定間隔に保持する所定数のポケットを有する保持器と、を備えた転がり軸受において、
前記第一の軌道、前記第二の軌道、前記転動体の表面、及び前記保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の少なくとも1つに、式:
(式中、m及びnはともに正の整数である)で示され、且つ平均分子量が11000以上であるパーフルオロポリエーテルと、一次粒子の平均直径が1μm以下の四フッ化エチレン樹脂粒子とを含む潤滑剤が、
前記第一の軌道の面積、前記第二の軌道の面積、前記転動体の表面の面積、及び前記保持器の各ポケットにおける前記転動体に対向する面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設されていることを特徴とする転がり軸受。 - 前記潤滑剤が前記総面積1m2当たり9〜14g配設されている請求項1に記載の転がり軸受。
- 前記四フッ化エチレン樹脂粒子が、前記パーフルオロポリエーテルに対して40〜60容積%添加されている請求項1又は2に記載の転がり軸受。
- 第一の軌道を有する第一の軌道輪と、第二の軌道を有し当該第一の軌道輪と相対回転可能な第二の軌道輪と、前記第一の軌道と前記第二の軌道との間に配設される所定数の転動体と、を備えた総転動体軸受において、
前記第一の軌道、前記第二の軌道、及び前記転動体の表面の少なくとも1つに、式:
(式中、m及びnはともに正の整数である)で示され、且つ平均分子量が11000以上であるパーフルオロポリエーテルと、一次粒子の平均直径が1μm以下の四フッ化エチレン樹脂粒子とを含む潤滑剤が、
前記第一の軌道の面積、前記第二の軌道の面積、及び前記転動体の表面の面積を合わせた総面積1m2当たり9〜16g配設されていることを特徴とする総転動体軸受。 - 前記潤滑剤が前記総面積1m2当たり9〜14g配設されている請求項4に記載の総転動体軸受。
- 前記四フッ化エチレン樹脂粒子が、前記パーフルオロポリエーテルに対して40〜60容積%添加されている請求項4又は5に記載の総転動体軸受。
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JP2012245427A Withdrawn JP2013032852A (ja) | 2012-11-07 | 2012-11-07 | 転がり軸受及び総転動体軸受 |
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